報道発表資料
本年1月14日(推定)に東シナ海において沈没したパナマ船籍タンカーSANCHI号(以下「S号」という。)への対応として、海上保安庁の協力(採水)を得て、2月20日から23日にかけてS号周辺海域及び沖縄周辺から南九州沿岸にかけての海域11地点で海水を採取し、水質の分析を行った結果を取りまとめました。分析の結果、いずれの調査地点においても、環境基準値等を超える項目はありませんでした。
1. 調査地点
S号周辺海域及び沖縄周辺から南九州沿岸にかけての海域:11地点
図 水質モニタリングの調査地点
2.測定項目
①環境基準項目
・人の健康の保護に関する項目 (健康項目) : 21項目
カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、総水銀 等
・生活環境の保全に関する項目 (生活環境項目) : 1項目
pH(水素イオン濃度)
②要監視項目(※)
トルエン、キシレン : 2項目
※ 公共用水域等における検出状況等からみて、直ちに環境基準とはせず、引き続き知見の集積
に努めるべきものとして、現在、公共用水域に関して32項目が設定されている。この中か
ら、特に石油との関係が強い物質であるトルエン及びキシレンを測定項目として選定した。
3.採水日
平成30年2月20日(火)~23日(金)
4.測定結果
○ 11地点において、2.の測定項目のすべて(24項目)について測定を行いました。調査地点毎の測定結果
は、表のとおりです。
○ いずれの調査地点においても、環境基準項目の環境基準値及び要監視項目の指針値を超える測定項目はあり
ませんでした。
5.今後の予定
環境基準値等を超える項目はありませんでしたが、引き続き、関係省庁と連携しつつ、S号からの流出油等の状況を注視してまいります。
表 水質分析結果(環境基準項目・要監視項目)
*1:不検出とは定量下限値未満(全シアン:0.1、アルキル水銀:0.0005)であることを示す。
*2:海域A類型を想定した場合の環境基準値。
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局水環境課
直通: 03-5521-8316
代表: 03-3581-3351
課長: 渡邊 康正 (内線6610)
課長補佐: 出水 孝征 (内線6628)