報道発表資料

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2018年03月07日
  • 自然環境

生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)への推薦地の選定について

 ユネスコが実施する生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)に関して、3月6日に開催した、日本ユネスコ国内委員会自然科学小委員会「人間と生物圏(MAB)計画分科会」において、「甲武信(こぶし)」(埼玉県、東京都、山梨県、長野県)を、ユネスコに推薦する地域として選定いたしましたので、お知らせいたします。
 今後、日本ユネスコ国内委員会を通じてユネスコに申請書を提出し、2019(平成31)年春頃に開催されるユネスコMAB計画国際調整理事会において、登録の可否が決定される予定です。

1 ユネスコエコパークの概要

 生物圏保存地域(国内呼称:ユネスコエコパーク)は、生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会との共生)を目的として、1976(昭和51)年にユネスコが開始した事業で、登録は各国からの推薦を受けて、ユネスコ人間と生物圏(MAB)国際調整理事会が審議・決定することになっています。

 登録総数は120カ国、669地域(平成29年6月時点)で、日本では、「志賀高原」、「白山」、「屋久島・口永良部島」、「大台ヶ原・大峯山・大杉谷」、「綾」、「只見」、「南アルプス」、「みなかみ」及び「祖母・傾・大崩」の9地域が登録されています。

英名はBiosphere Reserve (略=BR)

2 今回の推薦地

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評価のポイント:

  • 推薦地は、太平洋側から日本海側までの広い領域を支える水源地の環境を持ち合わせ、人間の活動と生態系保全のバランスがとれた地域である。

  • 生態系、絶滅危惧種等について広範囲な調査も行われており、生物多様性の保全上、重要な地域である。これらの学術機能を活用した、さらなる保全活動、並びに地域における普及教育活動が期待される。

  • 農業や林業、企業と連携した森づくり活動などの持続可能な経済活動が実施されてきており、今後、移行地域のモデルとなるような活動の実施が見込まれる。

  • 今後も、多くの関連自治体や民間とのパートナーシップに配慮した体制づくりに努めつつ、ユネスコの世界ネットワークの一員として、MAB戦略2015-2025及びリマ行動計画(関連情報参照)に基づき、国内外での多様な連携・協力活動が望まれる。

3 環境省との関係

 推薦決定地域については、環境省が管理する秩父多摩甲斐国立公園が「甲武信」の核心地域や緩衝地帯の保護担保措置として位置づけられているほか、申請に際して関係市町村への助言などを実施しています。

4 今後のスケジュール(予定)

 今後、2018(平成30)年9月に日本ユネスコ国内委員会からユネスコに申請書を提出し、2019(平成31)年春頃にユネスコ本部で開催されるユネスコ人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会で、登録の可否が決定される予定です。

 今回、推薦が決定した地域では、引き続き、自然や文化の特徴を生かした地域づくりを積極的に進めていきます。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課
TEL     03-5521-8274 (直通)
        03-3581-3351 (代表)
課長     奥田直久 (内線 6430)
専門官     松永暁道 (内線 6491)
環境専門員  森竹篤志 (内線 6494)

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