報道発表資料

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2017年11月09日
  • 自然環境

広島県呉市におけるヒアリの確認について

 平成29年11月3日(金)に広島県呉市の事業者敷地内に搬入された貨物において発見されたアリ(65個体)について、専門家による種の同定の結果、11月9日(木)に特定外来生物であるヒアリ(Solenopsis invicta)と確認されましたので、お知らせします。
 当該ヒアリは、中国・中山(ちゅうざん)港を出港し、香港港で積み替えられた後、広島港で陸揚げされ、陸路にて呉市の事業者敷地内に運ばれた貨物より発見されたものです。
 確認された個体については、発見時に既に全て死亡しており、発見地点周辺では、事業者が殺虫餌(ベイト剤)を設置しています。なお、その後積荷を積載していたコンテナ及び同じルートで運ばれた別のコンテナの内部からも計8個体の死骸が発見され、現在同定中です。
 6月の国内初確認以降、これまでのヒアリの確認事例は11月9日現在で12都府県、計24事例です。

1.経緯

 10/18   中国・中山港から当該貨物を積載した貨物船が出港。

 10/29   香港港を経由後、広島港出島地区で陸揚げ。

 11/3   陸路にて広島県呉市の事業者敷地内へ移送。

 積荷の最上段の段ボール箱の上から事業者がアリの死骸を発見したため、サンプルを採取し事業者より呉市に通報。事業者が発見地点周辺に殺虫餌(ベイト剤)を設置。

 11/4   当該貨物を積載していたコンテナを広島港海田コンテナターミナルに返却。

 11/6   呉市が広島県を通じ中国四国地方環境事務所へ通報。

 11/8   コンテナターミナルに保管中の当該貨物を積載していたコンテナ(1個)及びこれと同じルートで運ばれた別のコンテナ(1個)を確認したところこれら2つのコンテナ内から8個体発見。広島県が、アリが発見されたコンテナ周辺にベイト剤を設置。

 11/9   11月3日に発見されたアリについて、専門家が、ヒアリであることを確認。

2.今回確認されたヒアリについて

 広島県呉市の事業者敷地内で確認された個体数:65個体

 なお、11月8日に、広島港海田コンテナターミナルに保管中の当該貨物を積載していたコンテナ内からヒアリと疑わしいアリ2個体が、同じルートで運ばれた別のコンテナ内から6個体が発見されており、現在同定中です。

3.今後の対応

 引き続き、広島県、呉市等と協力して、発見地点周辺を中心に調査を実施し、ヒアリを発見した場合は、速やかに殺虫処分するなどの防除を実施します。

 なお、広島県等の関係機関に対しては、以下を依頼しています。

 ・ヒアリが確認された貨物を搬送したコンテナ管理者、運搬車両等の事業関係者及びコンテナターミナル管理者等に当該生物の混入があったことを周知し、他に混入の恐れがないか、さらなる確認を依頼すること

 ・今後、同様のルートで製品を輸入する際に、ヒアリその他の特定外来生物の付着・混入がないよう、事業所、コンテナ保管場所、積み出し港等の状況を把握し、対策を講じること

 ・今後、環境省が実施する調査・防除に協力すること

 また、環境省は本発見地点周辺において広島県、呉市等と協力し、ヒアリ確認地点の周辺2km程度の調査を実施する予定です。

○今回確認されたヒアリ

○今回ヒアリが発見された場所

連絡先
環境省
環境省自然環境局
野生生物課 外来生物対策室
代表 03-3581-3351
室長   曽宮 和夫
室長補佐 八元 綾
担当   知識 寛之
中国四国地方環境事務所野生生物課
直通 086-223-1561
課長   杉田 高行
課長補佐 酒井 久文