報道発表資料

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2017年09月15日
  • 自然環境

北九州港におけるヒアリの確認について

 環境省では、本年7月よりヒアリ確認地点及びヒアリ発見コンテナの陸揚げ港において、周辺2km程度に規模を拡大した調査を実施しています。
 そのうちの福岡県北九州市北九州港周辺における調査において特定外来生物であるヒアリ(Solenopsis invicta)が確認されましたので、お知らせします。
 当該ヒアリは、北九州港太刀浦第1コンテナターミナルのコンテナヤード内に、当該調査のために設置していたトラップで捕獲したものです。ヒアリを確認した地点の周辺には殺虫餌(ベイト剤)を設置しています。
 なお、本件は当該調査において、初めてヒアリが確認された事例です。本年6月の国内初確認以降、これまでのヒアリの確認事例は9月15日現在で11都府県、合計18事例です。

1.経緯

 9/7   調査対象地域にトラップ50個を設置。

 9/14   当該地域にて目視調査及びトラップの回収を実施。北九州港太刀浦第1コンテナターミナルのコンテナヤード内に設置したトラップ22個のうちの1個に、ヒアリと疑われるアリ7個体を確認。

 9/15   当該アリについて、専門家が、ヒアリであることを確認。

2.今回確認されたヒアリについて

 確認されたヒアリは北九州港太刀浦第1コンテナターミナルのコンテナヤード内において、発見された7個体です。全て働きアリで、女王アリ、オスアリ、卵、幼虫等は確認されませんでした。8月と9月に実施した当該調査においてヒアリが確認されなかったことから、ヒアリが当該地域周辺で定着し、繁殖している可能性は低いと考えられます。

3.対応状況

 ヒアリが確認されたコンテナヤード周辺において、ベイト剤を設置し、防除とモニタリングを実施しています。

 引き続き、北九州市と協力して、当該コンテナヤードを中心に調査を実施し、ヒアリを発見した場合は、速やかにその個体を殺虫処分するとともに、防除を実施します。

 なお、北九州市及び北九州港の関係機関に対しては、以下を依頼しています。

 ・港湾の関係者(※)に、ヒアリの侵入があったことを周知し、他に侵入の恐れがないか確認するよう依頼すること

 ・今後、ヒアリその他の特定外来生物の付着・混入がないよう、保管場所・コンテナ置き場・積み出し港等の状況を把握し、対策を取ること

 ・環境省や北九州市が行う調査・防除に協力すること

 (※)管理者のほか、輸入業者、運送業者、通関業者、港湾荷役業者等

○今回確認されたヒアリ

○今回ヒアリが発見された場所

(参考)現在までのヒアリ確認事例

 本件を含めて全18事例、11都府県

番号

発見地点

確認日

発見状況

兵庫県尼崎市

6/9

コンテナで発見

兵庫県神戸市

6/18

コンテナヤードの舗装面の亀裂で発見

愛知県弥富市

6/30

コンテナ上部で発見

大阪府大阪市

7/3

コンテナヤードの舗装面の亀裂で発見

5

東京都品川区

7/6

コンテナ内で発見

6

愛知県飛島村

春日井市

7/10

コンテナ及び倉庫内で発見

7

神奈川県横浜市

7/14

コンテナヤードの舗装面の亀裂で発見

8

福岡県福岡市

7/21

コンテナヤードの舗装面のくぼみで発見

9

福岡県北九州市

大分県中津市

7/24

コンテナ内で発見

10

福岡県福岡市

7/27

コンテナ内で発見

11

愛知県弥富市

8/4

コンテナ内で発見

12

岡山県倉敷市

8/9

空コンテナ置き場の舗装上で発見

13

埼玉県狭山市

8/16

事業者敷地内倉庫で発見

14

広島県広島市

8/24

コンテナヤードに設置していたトラップ及びその周辺の地面で発見

15

静岡県静岡市

8/27

コンテナヤードに設置していたトラップ及びその周辺の地面で発見

16

愛知県名古屋市

9/1

事業者敷地内のコンテナ内で発見

17

神奈川県横浜市

9/5

事業者敷地内の空コンテナ内で発見

18

福岡県北九州市

9/15

コンテナヤードに設置していたトラップで発見

連絡先
環境省
環境省自然環境局
野生生物課 外来生物対策室
代表 03-3581-3351
室長   曽宮 和夫
室長補佐 八元 綾
担当   知識 寛之
九州地方環境事務所 野生生物課
直通 096-322-2413
課長   鑪 雅哉
課長補佐 森 一弘
担当   立岩 沙知子