報道発表資料
本事業は、岩手県八幡平市八幡平山国有林内において、総出力14,900kWの地熱発電所を設置する事業である。
環境大臣意見では、(1)冷却塔から排出される硫化水素による植生への影響や蒸気による樹木への着氷影響について事後調査を実施し、影響が確認された場合には適切な措置を講じること、(2)生産井や還元井をできる限り長期間維持するための必要な措置を講じること、(3)温泉への影響を監視し、その結果を関係者と共有するとともに、影響が確認された場合には適切な措置を講じること、(4)冷却水を比較的浅部に還元する事から、冷却水に係る環境監視を実施し、影響が確認された場合は適切な措置を講じること等を求めている。
1.背景
環境影響評価法及び電気事業法は、出力10,000kW以上の地熱発電所の設置又は変更の工事を対象事業としており、環境大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※について、経済産業大臣からの照会に対して経済産業大臣に意見を述べることができる。
本件は、岩手県の「安比地熱発電所(仮称)設置計画環境影響評価準備書」について、この手続きに沿って意見を提出するものである。
今後、事業者は、環境大臣及び関係自治体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続きが求められる。
※環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測及び評価、環境保全対策の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。
2.事業の概要
(1)事業者 安比地熱株式会社
(2)事業位置 岩手県八幡平市八幡平山国有林内(対象事業実施区域面積 18.0万㎡)
(3)出力 総出力14,900kW
3.環境大臣意見
別紙のとおり。
(参考)環境影響評価に係る手続
【配慮書の手続】
・縦覧 平成27年10月29日~ 平成27年11月28日(住民意見0件※)
・岩手県知事意見提出 平成28年1月12日
・環境大臣意見提出 平成27年12月25日
【方法書の手続】
・縦覧 平成28年3月31日~ 平成28年5月2日(住民意見0件※)
・岩手県知事意見提出 平成28年8月4日
・経済産業大臣勧告 平成28年8月18日
【準備書の手続】
・縦覧 平成29年4月26日~平成29年5月31日(住民意見0件※)
・岩手県知事意見提出 平成29年9月13日
・環境大臣意見提出 平成29年9月26日
※環境の保全の見地からの意見の件数
添付資料
- 連絡先
- 環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8237
室長 大井通博(内6231)
室長補佐 伊藤史雄(内6233)
担当 若松佳紀(内6248)