報道発表資料
今後、実証計画に沿って、実証試験を今年度末までに順次実施し、実証報告書をとりまとめます。
本年6月5日(月)から実証対象となる技術の募集を行っていました環境技術実証事業ヒートアイランド対策技術分野(地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム)について、「実証単位(A)システム全体」に係る申請が2件、「実証単位(B)地中熱・下水等専用ヒートポンプ」に係る申請が2件ありました。
実証機関である特定非営利活動法人 地中熱利用促進協会では、申請された技術について、形式的要件、実証可能性、環境保全効果等の要件を考慮の上、技術実証検討会での検討・助言を踏まえ選定し、環境省がこれを承認しました。実証対象技術は、下表のとおりです。
今回承認した実証対象技術については、実証計画に沿って、今年度末までに実証試験を順次実施し、実証報告書を取りまとめます。
■承認された実証対象技術4件
実証単位 |
実証対象技術 |
実証申請者名 |
(A)システム全体 |
長野県長野市の株式会社角籐の本社休憩室におけるスパイラル型熱交換器を使用した地中熱空調システム |
株式会社 角藤 |
(A)システム全体 |
長野県岡谷市の戸建住宅におけるヒートポンプエアコンと床暖房を使用した地中熱空調システム |
株式会社 ダイワテック |
実証単位 |
実証対象技術 |
実証申請者名 |
(B)地中熱・下水等専用ヒートポンプ |
水熱源ヒートポンプユニット再生可能エネルギー対応 WDX14AA |
日本ピーマック株式会社 |
(B)地中熱・下水等 専用ヒートポンプ |
水熱源ヒートポンプユニット再生可能エネルギー対応 WDX25CA |
日本ピーマック株式会社 |
<問い合わせ先>
特定非営利活動法人 地中熱利用促進協会 実証機関事務局 担当 宮崎
〒167-0051 東京都杉並区荻窪5丁目29番20号 パシフィックアークビル5F
TEL/ FAX 03-3391-7836
E-mail geohpaj@geohpaj.org
参考(背景・経緯)
環境技術実証事業は、すでに適用可能な段階にありながら、その環境保全効果、副次的な環境 影響、その他環境の観点から重要な性能についての客観的な評価が行われていないために普及が進んでいない先進的環境技術について、その環境保全効果等を第三者が客観的に実証することにより、環境技術を実証する手法・体制の確立を図るとともに、環境技術の利用者による技術の購入や導入等に当たり、環境保全効果等を容易に比較・検討し、適正な選択を可能とすることにより、環境技術の普及を促進し、環境保全と環境産業の発展を促進することを目的とするものです。 (https://www.env.go.jp/policy/etv/)
本技術分野では、ヒートアイランド対策技術のうち、「地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム」※の実証試験を行っています。
本分野における実証試験の詳細については、環境省環境技術実証事業ウェブサイトに掲載している「ヒートアイランド対策技術分野(地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム)実証要領(https://www.env.go.jp/policy/etv/system/page_3.html」でご確認ください。
※ 地中熱等(地下水・河川・下水等の熱も含む)は、冬は外気よりも暖かく、夏は外気よりも冷たいという特性を有することから、地中等を熱源とするこの空調システムは、外気を熱源とするものと比べ、冷暖房時のポンプや圧縮機の消費電力量を低減させることができ、空気(外気)を熱源とするものよりも効率よく建築物の冷暖房を行うことができます。
また、以下の2点で人工排熱低減に役立ち、ヒートアイランド現象の抑制効果が期待されます。
(1)夏季においては、外気と熱交換する空冷式のヒートポンプ(一般的な冷房装置)のように室外機による排熱を外気中に放出せず、空調機器等からの熱を地中等に排出するため、外気中への排熱量が低減されます。
(2) 地中熱等を利用したヒートポンプ空調システムの場合、原理的に空冷式のヒートポンプ(一般的な冷房装置)と比べて消費電力量が少ないため、省エネルギー化された分、排熱が低減されます。
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室
直通 03-5521-8297
代表 03-3581-3351
室長 田路 龍吾(内線6550)
室長補佐 石関 延之(内線6551)