報道発表資料

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2017年07月21日
  • 自然環境

茨城県内におけるアリの同定結果について

 平成29 年7月3日に東京港で荷揚げされ、7月12日に茨城県常陸太田市で荷下ろしされたコンテナに付着していたアリについて、専門機関による種の同定の結果、7月16日に特定外来生物であるヒアリと発表していましたが、別の1個体の標本をより詳細に再検討した結果、その個体はアカカミアリであることが確認されました。このため、16日に発表した個体についてもアカカミアリである可能性が高まったため、訂正しお知らせします。

1. 経緯等

6/26  台湾・高雄市内にて貨物をコンテナに荷詰めし、高雄港へ送付。

6/29  台湾の高雄港を出港。

7/3  東京港(東京都江東区:青海ふ頭)に到着、コンテナヤードに陸揚げ。

7/11-12 コンテナヤードからコンテナ2個を搬送。

7/12  茨城県常陸太田市にコンテナ2個を搬送。荷主により、敷地内屋外のアスファルト上にて荷物を搬出する際に1個目のコンテナ内で死亡個体(2個体)が確認され、搬出後にコンテナ内を掃除した際にも生存個体(1個体)が確認された。生存個体を捕獲後、茨城県生物多様性センターに通報。その後、茨城県生物多様性センターより関東地方環境事務所に通報。生存していたアリは発見場所から茨城県生物多様性センターへの移送中に容器内で死亡した。

 その後、荷主により1個目のコンテナから荷物を搬出した後、製品包装(ビニール)に付着した死亡個体(20個体)が発見され、2個目のコンテナからも死亡個体(1個体)が発見された。

 なお、コンテナ内にアリは確認できなかったことから、空のコンテナは東京都江東区の青海ふ頭に戻された。

7/16  専門機関により、常陸太田市のコンテナ内で見つかったアリのうち1個体がヒアリ(Solenopsis invicta)であると判定し公表。

7/21  上記個体はヒアリの特徴を備えているものの、サンプルの状態が悪かったため、コンテナから荷出しされた製品包装に付着した個体のうち状態が比較的良好な1個体を改めて確認。専門機関により、同個体がアカカミアリ(Solenopsis geminata)であることを確認。

2.対応状況

 茨城県や常陸太田市にも連絡するとともに、引き続き青海ふ頭の管理者である東京都と連携協力して、以下を実施しています。

・今回アカカミアリが確認された地点及びその周辺を利用する関係者に、当該生物の侵入があったことを周知し、他に侵入の恐れがないか確認を依頼すること

・今後、同様なルートで製品を輸入する際に、当該アリその他の特定外来生物の付着・混入がないよう、現地の工場・保管場所・コンテナ置き場・積み出し港等の状況を把握し、対策を講じること

・船舶やコンテナ保管場所、倉庫、その他運搬車両等の事業関係者に当該生物の混入があったことを周知し、他に混入の恐れがないかさらなる確認を依頼すること

・今後、国土交通省港湾局とも協力して、中国、台湾等のヒアリ分布地域からの定期航路を有する68港湾において、調査や殺虫餌の配備を実施する予定です。

写真

     16日に同定されたアリ                 21日に同定されたアリ

添付資料

連絡先
環境省
環境省自然環境局
野生生物課外来生物対策室
代表 03-3581-3351
室長   曽宮 和夫
室長補佐 八元 綾
担当   知識 寛之
関東地方環境事務所 野生生物課
直通 048-600-0817
課長   横田 寿男
専門官  木内 尚也

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