報道発表資料

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2017年07月13日
  • 総合政策

環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書の公表について

 環境省は、環境産業の市場規模・雇用規模等の推計結果をまとめた「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」を毎年公表しています。今般、2015年版の推計結果をまとめましたので、公表いたします。

1.環境産業の定義

 環境産業とは、環境負荷を低減させ、資源循環による持続可能な社会を実現させる製品・サービスを提供する産業のことです。具体的には、「環境汚染防止」、「地球温暖化対策」、「廃棄物処理・資源有効利用」、「自然環境保全」の4つの分野に分けられます。

(注)環境産業の市場規模、雇用規模、輸出入額の推計に当たっては、毎年、環境関連法令や近年の環境産業の発展を踏まえ、推計対象産業の見直しを行っており、2015年版では新たに「エコシップ」、「インフラメンテナンス」、「バイオ燃料」、「環境保全型農業資材」を推計対象産業として追加するなど、推計方法を改良しています。

2.推計結果のポイント

(1)市場規模

  • 環境産業の市場規模は、2015年に約104兆2,559億円(前年比約1.4%増)となり、過去最大となりました。2000年との比較では市場規模は約1.8倍となりました。
  • 全産業に占める環境産業の市場規模の割合は、2000年の6.2%から2015年の11.3%まで増加し、環境産業が我が国の経済に与える影響は大きくなっています。
  • 特に、「地球温暖化対策」分野は、地球温暖化対策の進展に伴い、増加傾向が続いています。2004年以降は、「低燃費・低排出認定車」及び「ハイブリッド自動車」等の成長により、「自動車の低燃費化」分野が増加しました。また、2012年以降は、固定価格買取制度等による太陽光発電システム等の導入量の増加に伴い、「クリーンエネルギー利用」分野が大きく増加しています。

(2)雇用規模

  • 環境産業の雇用規模は、2015年に約249万人(前年比約2.7%増)となり、過去最大となりました。2000年との比較では約1.4倍となりました。
  • 特に、 2013年以降は、「クリーンエネルギー利用」分野の市場規模が拡大し続けていることにより、同分野の雇用規模が2012年から2015年の3年間で約15万人増加しています。

(3)輸出入額

  • 環境産業の輸出額は、2004年以降に大きく増加し、2009年にはリーマン・ショック後の世界的な景気減速の影響を受けて落ち込みました。2010年以降は、再び増加に転じ、2015年に全体で約15.7兆円となりました。
  • 環境産業の輸入額は、景気減速の影響を受けた2009年に落ち込んだものの、それ以降は増加傾向にあり、2015年に全体で約3.5兆円となりました。

3.推計検討の経緯

 環境産業の動向や分析・推計手法に関して、専門的知見も踏まえた上で検討を進めるため、平成28年度「環境産業市場規模検討会」(座長:早見 均 慶應義塾大学 教授、計8名)を設置し、3回の検討会にて分析・検討を行い、報告書をまとめました。

4.報告書

 報告書の概要及び詳細については、別添資料をご参照ください。

5.その他

 環境産業に関する情報については、環境経済情報ポータルサイト上に掲載しています。

https://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/index.html

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境計画課環境経済政策調査室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-9265
室長:山田 哲也(内線6227)
補佐:中村 隆之(内線6224)
担当:中村 政之(内線7224)

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