報道発表資料

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2017年01月06日
  • 大気環境

大気汚染防止法施行規則の一部改正について

 大気汚染防止法の規制対象である水素製造用改質器については、「規制改革実施計画」(平成27年6月30日閣議決定)において、「水素製造用改質器に係る規制について、当該施設の排出ガスの性状やばい煙排出濃度の実態等を調査した上で、適切な規模要件等を検討し、その結果を踏まえ必要な措置を講ずる」こととされたところです。環境省では、当該施設に係るばい煙排出実態等について検討した結果、当該施設について、ばいじん及び窒素酸化物に係るばい煙濃度の測定頻度の緩和を図ること等の措置を講ずることとしました。
 加えて、水銀排出に関する定期測定結果の評価に用いる基準を明確化することとし、これらに関する大気汚染防止法施行規則の一部を改正する省令を、本日1月6日(金)に公布しました。
 また、水素製造用改質器に係る規制緩和措置について、平成28年10月24日(月)から平成28年11月22日(火)までに行った意見募集(パブリックコメント)の結果について、併せてお知らせいたします。

1.背景

 大気汚染防止法(昭和43年法律第97号)の規制対象である水素製造用改質器(ガス発生炉)については、平成27年6月30日に閣議決定された「規制改革実施計画」において、「水素製造用改質器に係る規制について、当該施設の排出ガスの性状やばい煙排出濃度の実態等を調査した上で、適切な規模要件等を検討し、その結果を踏まえ必要な措置を講ずる」こととされたところです。

 環境省では、これを受け、当該施設のばい煙排出濃度の実態を調査したところ、水素ステーション等に設置されている、水蒸気改質法により水素を製造する小規模施設(燃料及び原料として気体のみを使用するもの)については、ばいじんの濃度は、定量下限値未満であるか、定量下限値をわずかに上回る程度でした。また、窒素酸化物の濃度は、大気汚染防止法の排出基準と比べて十分に低い状況でした。

 このため、規制緩和措置を講じた場合も、大気環境保全上は特段の支障が生じないと考えられることから、これらの施設に係るばい煙中のばいじん及び窒素酸化物に係る測定頻度の緩和を図ること等の措置を講ずることとしました。

 また、水銀排出規制に関して平成28年9月26日に公布した大気汚染防止法施行規則の一部を改正する省令(平成28年環境省令第22号)(以下「改正省令」という。)の規定について、既存施設における定期測定結果の評価に用いる基準を明確化することとしました。

2.改正の概要

2.1 水素製造用改質器に係る規制緩和措置

(1)ばい煙の測定頻度の緩和(大気汚染防止法施行規則第15条第1項(昭和46年厚生省・通商産業省令第一号)の改正)

 水蒸気改質方式の改質器であって、温度零度及び圧力1気圧の下における水素の製造能力が毎時1,000立方メートル未満の施設(気体状の燃料及び原料のみを使用するものに限る。)に係るばい煙の測定頻度を、次のとおり変更します。(別紙1参照)

① ばいじんについては、排出ガス量の如何にかかわらず、測定頻度を「5年に1回以上」とします。

② 窒素酸化物については、特定工場等(総量規制地域内の一定規模以上の工場・事業場)に設置されるか否かにかかわらず、また、排出ガス量の如何にかかわらず、測定頻度を「5年に1回以上」とします。

(2)重油換算方法の変更(環境省水・大気環境局長通知の発出)

 水蒸気改質法により水素を製造する小規模施設(燃料及び原料として気体のみを使用するもの)及び燃料電池用改質器については、燃料の発熱量が非常に小さいことから、バーナーの燃料の燃焼能力に係る重油換算方法を、昭和46年8月25日付け環大企第5号「大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行について」(都道府県知事・政令市長あて環境省大気保全局長通知)に示した方法から、以下の換算式による方法へ変更します。

(現行)

 重油10リットルが、ガス燃料16m3に相当する。

(変更後)

 重油換算量(L/h)=換算係数×気体燃料の燃焼能力(m3N/h)

 換算係数=気体燃料の発熱量(kJ/m3N)/重油の発熱量(kJ/L)

ただし、上式の気体燃料の発熱量は総発熱量を用いることとし、重油の発熱量は40,000kJ/Lとします。

2.2 水銀排出に関する定期測定結果の評価に用いる基準の明確化

 既存施設における再測定の実施に関して、「別表第3の3の下欄に掲げる排出基準」、すなわち、新規に設置される施設に適用される排出基準に基づき測定結果の評価を行うとの解釈を可能とする余地があるため、既存施設の場合は、あくまで既存施設に適用される排出基準を超えた場合に再測定を行うことを明確化するため、改正省令第16条の12第3号の内容を以下のように変更します(別紙2参照)。

(現行)

 「定期測定の結果が別表第3の3の下欄に掲げる排出基準を超えた場合は再測定を行うこと」

(変更後)

 「定期測定の結果が改正省令第16条の11に規定する排出基準を超えた場合は再測定を行うこと」

3.改正施行規則の施行期日等(規制緩和措置関係)

省令公布・施行日:平成29年1月6日

通知発出日:省令公布・施行日と同日

4.意見公募(パブリックコメント)の実施結果について(規制緩和措置関係)

(1)意見募集の期間及び方法

○意見募集期間:平成28年10月24日(月)から平成28年11月22日(火)まで

○告知方法:電子政府の総合窓口(e-Gov)、環境省ホームページ及び報道発表

○意見提出方法:電子政府の総合窓口(e-Gov)意見提出フォーム、郵送、ファックス

(2)御意見の件数

○御意見提出者数 3団体・個人

○御意見数合計  4件

(3)御意見の概要及びこれに対する考え方

別紙3のとおりです。

【添付資料】

(別紙1)大気汚染防止法施行規則の一部を改正する省令(新旧対照表)

(別紙2)大気汚染防止法施行規則の一部を改正する省令を改正する省令(新旧対照表)

(別紙3)パブリックコメントの結果について

添付資料

連絡先
環境省水・大気環境局大気環境課
直通 03-5521-8293
代表 03-3581-3351
課長   瀧口 博明 (内線6530)
課長補佐 廣田 由紀 (内線6533)
係長   五十嵐 俊則(内線6536)

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