報道発表資料

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2016年12月26日
  • 保健対策

平成28年度スギ雄花花芽調査の結果について

 スギ雄花の着花量(花粉生産量)については、昨年同時期と比較して全国的に多く(関東地方及び四国地方を除く)、例年と比較しても、近畿、九州地方はやや多い状況にあります。なお、関東地方は、例年と比べてもスギ雄花の着花量がやや少ない状況にあります。

1.背景

環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、平成16年度からスギ雄花花芽調査を行っています。今般、スギ雄花花芽調査の結果を取りまとめましたので公表いたします。

なお、春に飛散するスギ花粉は、スギ雄花の着花量に大きく依存します。スギ雄花の生育は、前年夏(6月~8月、特に7月上旬~8月中旬)の気象条件に大きな影響を受け、夏の日照時間が長く気温が高い場合には、スギ雄花の着花量が多くなり、翌年春の花粉飛散量も多くなります。また、花粉飛散量が少ない年の翌年はスギ雄花の着花量が増加するという傾向が見られます。

2.スギ雄花の着花量について

今般、スギ雄花花芽調査を実施した結果、スギ雄花の着花量については、昨年同時期と比較して全国的に多く(関東地方及び四国地方を除く)、例年と比較しても、近畿地方及び九州地方はやや多い状況にあることが観測されました。なお、関東地方は、例年と比べてもスギ雄花の着花量がやや少ない状況にあることが観測されました。

なお、本調査は各県の特定の地点で観測したものであり、また、全ての都道府県で観測を行ったものでもないので、その他の観察外のスギ林の状況によっては、各地方の現在の観測結果が変更される可能性があります。

※東北地方:福島県、山形県、秋田県、宮城県、岩手県、青森県

 関東地方:神奈川県、東京都、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、(長野県)、(山梨県)

 北陸地方:福井県、石川県、富山県、新潟県

 東海地方:(三重県)、愛知県、(岐阜県)、静岡県

 近畿地方:兵庫県、大阪府、京都府、奈良県、(和歌山県)、(滋賀県)

 中国地方:山口県、広島県、岡山県、島根県、鳥取県

 四国地方:香川県、徳島県、愛媛県、高知県

 九州地方:福岡県、(佐賀県)、(長崎県)、大分県、(熊本県)、(宮崎県)、(鹿児島県)

()を付した県では本年度調査を実施していません。

3.花粉症対策について

花粉症の症状を軽減するためには、ばく露を避けることが重要です。このための基本的な対策には、以下のものが挙げられます。

・マスク、メガネを着用する。特にマスク内側に当てガーゼを付けると効果が高い。

・換気時にはレースのカーテン等で遮るとともに、開窓を10cm程度にとどめる。

・掃除をこまめに行い、掃除機だけでなく、濡れ雑巾やモップによる清掃を行う。

・洗濯物は屋内に干す。

・羊毛や毛織物の衣類ではなく、ポリエステルや綿製品で起毛のない衣類を着用する。

上記については、花粉症に係る各種関連情報を紹介する「花粉症環境保健マニュアル2014」( https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual.html )で、より詳しい内容がご覧いただけます。

4.その他

環境省では、花粉に関する情報をウェブページで公開しています。このウェブページでは、花粉症に関する最新の知見を紹介する「花粉症環境保健マニュアル2014」や、各自治体のウェブページをはじめとする花粉に関するリンク集等を掲載しており、随時、更新していく予定です。

環境省花粉情報サイト:https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/index.html

【本件発表に係る詳細についての問合せ先】

日本気象株式会社(担当:勝田、名川、簗瀬)

連絡先:03-5786-3312 

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
代表 03-3581-3351 
直通 03-5521-8261
課長   立川裕隆(内6350)
課長補佐 立石悠基(内6365)

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