報道発表資料
環境省では、海洋環境モニタリング調査計画(8年程度で日本周辺海域を一巡)に基づき、毎年度海洋環境モニタリング調査を実施しています。本調査は、日本周辺海域の調査地点における水質・底質・海洋生物(生体濃度)の状況、生物群集、プラスチック類等について調査することにより、海洋環境の状況を把握することを目的としています。
今回、今年度の4月に公表した平成27年度海洋環境モニタリング調査結果(速報)の全ての調査結果について解析結果を取りまとめましたので、詳細についてお知らせします。
今回、今年度の4月に公表した平成27年度海洋環境モニタリング調査結果(速報)の全ての調査結果について解析結果を取りまとめましたので、詳細についてお知らせします。
1.陸域起源の汚染を対象とした調査について
平成27年度は、北海道南西部の噴火湾から南東の沖合に伸びるA測線(添付資料参照)において、底質調査、生物群集調査、プラスチック類等調査を実施しました(調査日:平成27年6月26日~7月1日)。
また、親潮域、黒潮域、東シナ海域及び日本海域の4海域において海洋生物(生体濃度)調査を実施しました。
今般、速報でお知らせしたA測線の底質調査結果以外の調査結果についても解析結果を取りまとめましたので、詳細について公表いたします。
A測線の生物群集調査の結果は、A-1において貧酸素環境による影響が見られました。
A測線のプラスチック類等調査の結果は、既存の調査結果と同様に、試料のサイズが小さくなるにつれて個数が多くなる傾向が見られました。
親潮域、黒潮域、東シナ海域及び日本海域の4海域において実施した生体濃度調査の結果は、全体的な傾向として過去の調査と同程度の値を示しており、特段の汚染の進行は認められませんでした。
2.廃棄物等の海洋投入処分による汚染を対象とした調査について
平成27年度は、静岡県下田沖の廃棄物(一般水底土砂)の排出海域において、水質調査、底質調査及び生物群集調査を実施しました(調査日:平成27年6月17日~22日)。本水質調査では、投入処分による影響は見られませんでした。
3.追跡調査について
平成22年度調査において底質から高濃度の有機フッ素化合物が検出された大阪湾沖の測点において、底質中の有機フッ素化合物に関する追跡調査を実施しました(調査日:平成27年6月21日)。こちらについては、平成25年度の有機フッ素化合物追加分析調査に引き続き、平成22年度に大阪湾沖の測点で検出されたような高濃度のPFOSは確認されませんでした。
添付資料
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局水環境課海洋環境室
直通 03-5521-9025
代表 03-3581-3351
室長 平野 智巳(内線6630)
室長補佐 森田 紗世(内線6631)
担当 鈴木 愛(内線6636)
関連情報
過去の報道発表資料
- 平成28年4月11日
- (お知らせ)平成27年度海洋環境モニタリング調査結果(速報)について