報道発表資料

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2016年11月18日
  • 総合政策

交通政策審議会第65回港湾分科会に係る港湾計画に対する環境省意見について

 環境省は、18日、交通政策審議会第65回港湾分科会において審議される港湾計画(2件)のうち、水島港港湾計画の一部変更に対して、環境保全の観点から意見を提出した。当該計画の一部変更は、航路等の新設又は増深等を計画するものである。
 環境省意見では、浚渫土砂を味野湾で活用するにあたり、味野湾の海域環境に対して悪影響のないよう配慮すること、瀬戸内海における埋立処分量を削減すること等について言及している。
 なお、環境省意見は、国土交通省を通じて、港湾管理者に伝達される。

1.港湾計画に対する意見提出について

 本日開催の交通政策審議会第65回港湾分科会において、港湾計画の一部変更2件について諮問及び審議されることとなっている。                                                                                                                                    
 環境省は、このうち、水島港港湾計画の一部変更について、以下の意見を提出した。

※一部変更 水島港、那覇港

2.水島港港湾計画の一部変更の概要及び環境省意見

[1]計画の一部変更の概要

 大型船舶を活用し効率的に輸送するため、航路等の新設又は増深等を計画するもの。

[2]環境省意見

(1)味野湾の海域環境保全について

 本港湾区域内での浚渫土砂を味野湾の環境修復事業に活用するに当たっては、引き続き、浚渫土砂の土質(主に粒径)、汚染物質の含有量、含有生物等及び味野湾に生息・生育する底生動物等に関する調査・検討、施工時の水の濁り等による海域環境への影響の確認等を行うなど、味野湾の海域環境に対して直接的又は間接的に悪影響を与えることのないよう、今後も十分留意されたい。

(2)埋立土砂の縮減

 本港湾区域は、瀬戸内海環境保全特別措置法(昭和48年法律第110号)で定める瀬戸内海に位置しており、瀬戸内海における埋立ては、「瀬戸内海環境保全特別措置法第13条第1項の埋立てについての規定の運用に関する基本方針について(答申)」(昭和49年5月9日瀬環審第12号)において厳に抑制すべきであるとされている。この趣旨を踏まえるとともに、新規計画による浚渫土砂の一部を環境修復事業に活用することにより埋立処分量の削減が図られていることにも鑑み、引き続き、長期的、総合的な視点から浚渫土砂量の低減、広域的視点も含めた有効活用及びそれらの技術開発の促進を具体的に検討し、瀬戸内海における新たな埋立てを可能な限り回避するとともに、将来にわたり埋立処分量を削減するよう、今後も努められたい。



連絡先
環境省総合環境政策局環境影響審査室
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8237
室長  :大井 通博(内6231)
室長補佐:伊藤 史雄(内6233)
審査官 :吉澤 泰輔(内6248)