報道発表資料

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2016年07月12日
  • 地球環境

二国間クレジット制度(JCM)のプロジェクトが新たに2件登録されました

本日、日本とパラオで実施される二国間クレジット制度(JCM)の下で新たに2件のプロジェクトが登録されました。JCM登録プロジェクトは、パラオで合計3件、パートナー国全体で15件となります。
本プロジェクトは、環境省の「二国間クレジット制度を利用したプロジェクト設備補助事業」の案件として採択され、実施されているものです。
今後も引き続きJCMを着実に実施し、優れた低炭素技術を活用しながら地球規模での温暖化対策を推進していきます。

登録されたJCMプロジェクトの概要

  • 太陽光発電システムを学校又は商用施設の屋根に設置し、発電した電力を自家消費するとともに、余剰電力を電力系統に供給します。
  • 変換効率の高い太陽電池モジュールを採用して、高効率の太陽光発電システムを設置します。さらに、発電量、日射量及びモジュール温度等を常時測定するモニタリングシステムを導入することで、故障診断等を含めた適切な維持管理が可能なシステムが導入されることになります。

プロジェクト名

島嶼国の学校への小規模太陽光発電システムの導入

島嶼国の商用施設への小規模太陽光発電システムの導入II

プロジェクト実施者

(日本)

パシフィックコンサルタンツ株式会社

パシフィックコンサルタンツ株式会社

プロジェクト実施者

(パラオ)

Palau Adventist Schools

Western Caroline Trading Company、Palau Investment and Development Company

実施場所

コロール州コロール島、アイライ州

コロール州マラカル島、コロール島

太陽光発電出力(kW)

155 kW

446 kW

想定される排出削減量(2020年までの合計)

545 tCO2

1,582 tCO2

【参考1 これまでに登録されたJCMプロジェクト一覧】

登録

順番

国名

プロジェクト名

プロジェクト実施者

(日本側)

プロジェクト実施者

(パートナー国側)

インドネシア

インドネシアの工場空調及びプロセス冷却用のエネルギー削減

荏原冷熱システム(株)、日本工営(株)

PT. Primatexco Indonesia

インドネシア

食品工場の冷凍倉庫における高効率冷却装置の導入

(株)前川製作所

PT. Adib Global Food Supplies、PT. Mayekawa Indonesia

インドネシア

食品工場の急速冷凍施設における高効率冷却装置の導入

(株)前川製作所

PT. Adib Global Food Supplies、PT. Mayekawa Indonesia

パラオ

島嶼国の商用施設への小規模太陽光発電システムの導入

パシフィックコンサルタンツ(株)、

(株)InterAct

Western Caroline Trading Company、Surangel and Sons Company

モンゴル

ウランバートル市第118学校への高効率熱供給ボイラの新設

(株)数理計画

Anu-Service Co., Ltd

モンゴル

ボルヌール郡への高効率熱供給ボイラの新設による熱供給システムの集約化

(株)数理計画

Anu-Service Co., Ltd

ベトナム

デジタルタコグラフを用いたエコドライブ

日本通運(株)

Nippon Express (Viet Nam) Co., Ltd

ベトナム

国営病院における省エネ/環境改善によるグリーンホスピタル促進事業

三菱電機(株)、三菱商事(株)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(株)

Energy Conservation Center Ho Chi Minh City

インドネシア

省エネ型ターボ冷凍機を利用した工場設備冷却の導入

荏原冷熱システム(株)、日本工営(株)

PT. Nikawa Textile Industry

10

インドネシア

工場空調及びプロセス冷却用のエネルギー削減(フェーズ2)

荏原冷熱システム(株)、日本工営(株)

PT. Primatexco Indonesia

11

ベトナム

BEMS開発によるホテル省エネ

日比谷総合設備(株)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(株)

Hochiminh City University of Natural Resources and Environment

12

ベトナム

南部地域の送配電網におけるアモルファス高効率変圧器の導入

裕幸計装(株)

EVN Southern Power Corporation

13

インドネシア

コンビニエンスストアの省エネ

(株)ローソン

PT. MIDI UTAMA INDONESIA Tbk

14

パラオ

島嶼国の学校への小規模太陽光発電システムの導入

パシフィックコンサルタンツ(株)

Palau Adventist Schools

15

パラオ

島嶼国の商用施設への小規模太陽光発電システムの導入Ⅱ

パシフィックコンサルタンツ(株)

Western Caroline Trading Company、Palau Investment and Development Company

【参考2 二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)とは】

JCMは、途上国への温室効果ガス削減技術、製品、システム、サービス、インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、日本の削減目標の達成に活用するものです。

JCMのパートナー国は、モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー及びタイの16か国です。また、フィリピンとJCM構築に向けた協議を行っています。

JCMによって、毎年度の予算の範囲内で行う日本政府の事業により、2030年度までの累積で5,000万から1億t-CO2の国際的な排出削減・吸収量を見込んでいます。

※参考1、2の詳細はこちら http://mmechanisms.org/initiatives/index.html

【参考3 COP21首脳会合 安倍総理スピーチ ※抜粋 平成27年11月30日】

先進的な低炭素技術の多くは、途上国にとってなかなか投資回収を見込みにくいものです。日本は、二国間クレジット制度などを駆使することで、途上国の負担を下げながら、画期的な低炭素技術を普及させていきます。

※スピーチ全体はこちら http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2015/1130speech.html

添付資料

連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室
代表:03-3581-3351 直通:03-5521-8354 
室長      成田 浩司 (内線 7716)
国際企画官   水野 勇史 (内線 6757)
環境専門調査員 山田 将士 (内線 7736)

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