報道発表資料
1.背景
国連環境計画(UNEP)においては、2001年より地球規模での水銀汚染に関連する活動(UNEP水銀プログラム)を開始し、2005年からは鉛及びカドミウムも対象に加えて議論を開始しています(UNEP重金属プログラム)。
2007年2月、ナイロビで開催された第24回UNEP管理理事会では、水銀の世界的な需給と貿易に関する報告書、鉛及びカドミウムによる地球規模での汚染に関する報告書等が提出され、これらを踏まえて議論が行われました。議論の結果、水銀対策のための条約制定の可能性も含め、対策強化の選択肢を検討するための「水銀に関するアドホック公開作業グループ会合」(以下、「作業グループ会合」という。)の設置等の決議が採択されました(理事会決議24/3)。この決議を受けて、平成19年11月12-16日に第1回作業グループがバンコクにおいて開催され、各国から、条約制定等法的拘束力のある文書の作成と自主的なアプローチとの選択に関する意見が表明されるとともに、大気への人為的な水銀排出の削減や水銀の需要及び供給の削減等、UNEP管理理事会が決議した優先課題に対応するための施策のリストアップと、今後の作業計画について検討がなされました。
これを踏まえ、第2回作業グループ会合では、国際的な水銀対策に関し、事務局への比較検討依頼がなされた3つの選択肢(単独条約、POPs条約新規議定書及び自主的取組)について、共通要素や途上国支援メカニズム等に関する議論が行われ、その結果は2009年2月に開催される第25回UNEP管理理事会に報告される予定です。
また、本グループ会合では、UNEP水銀プログラムの活動報告も併せて行われる予定です。
2.概要
- 日時:
- 平成20年10月6-10日(5日に準備会合として地域会合等が開催される)
- 場所:
- ナイロビ(ケニア)
- 主催:
- UNEP
- 出席者:
- 各国政府化学物質担当官、関係国際機関、産業界及び市民団体関係者等。
我が国からは、環境省、外務省の担当官が出席を予定。 - 議題:
- 本会合では、主に以下の二点について議論が行われる予定
- 国際的な水銀対策のための自主的取組の促進と条約等法的拘束力のある文書制定のレヴューと評価
- UNEP水銀プログラムの活動報告
- 会議文書等:
- 提出された会議文書等(英文)は、以下のホームページより入手可能です。
(http://www.chem.unep.ch/mercury/OEWG2/Documents.htm)
3.今後の予定
本作業グループ会合の検討結果は、平成21年2月16-20日にナイロビ(ケニア)にて開催されるUNEP第25回管理理事会に報告され、同管理理事会において報告に基づく決定(例:国際的な水銀対策を、自主的取組、条約等法的拘束力のある文書の制定、もしくは上記2つの組合せで行うか、どのような組織がその詳細の検討を行うか等)がなされる予定です。
- 連絡先
- 環境省環境保健部環境安全課
直通:03-5521-8260
課長:木村 博承(内線 6350)
課長補佐:瀬川 恵子(内線 6353)
係長:伊藤 貴輝(内線 6356)
担当:寺井 徹 (内線 6356)