報道発表資料

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2015年12月24日
  • 地球環境

第2回 日本・ベトナム環境政策対話の結果について(お知らせ)

日本国環境省とベトナム国天然資源環境省は、12月18日(金)に東京にて、「第2回 日本・ベトナム環境政策対話」を開催した。同対話では、二国間環境協力について進展を確認するとともに、特にグリーン成長戦略と低炭素社会の推進、環境影響評価、排水規制、化学物質管理、固形廃棄物管理の強化といった環境協力について意見交換を行い、二国間の環境協力を一層推進することを合意した。

1. 経緯

 2013年12月、日本国環境省とベトナム国天然資源環境省の間で署名された「日本国環境省とベトナム国天然資源環境省の間の環境協力に関する協力覚書」に基づき、第1回となる政策対話を、2014年8月19日にベトナム・ハノイにて開催した。今般、第二回目となる政策対話を東京にて実施することとなった。

2. 日時

 平成27年12月18日(金) 9:30~17:30

3. 場所

 三田共用会議所 第2特別会議室

4. 主な出席者

(日本)

鬼木環境大臣政務官、小林地球環境審議官、木野地球環境局国際連携課国際協力室長、吉川廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課浄化槽推進室浄化槽企画官、福島環境保健部企画課化学物質審査室長、水野地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室国際企画官、他

(ベトナム)

グエン・ティ・フオン・ホア天然資源環境副大臣、マイ・タン・ズン環境総局次長、グエン・ティ・ビン・ミン気象水文気候変動局次長、ズオン・フック・フン国際協力局二国間関係課課長

※ オブザーバーとして、駐日ベトナム大使館、独立行政法人 国際協力機構(JICA)からも参加。

5. 主な議論

(1) 全体のレビュー

 日本側より、日本国環境省とベトナム国天然資源環境省との間で実施されている協力案件の全体像と現状を紹介した。ベトナム側より、2015年1月から施行となった改正環境保護法に基づいた最近の環境保全活動、特にグリーン成長戦略及びそのアクションプランの実施状況等について説明があった。

(2) グリーン成長戦略と低炭素社会

 日本側より、地球温暖化対策のための税、地方自治体の温暖化対策を促進する施策等を紹介した。また、二国間クレジット制度(JCM)の進捗状況の共有と今後の更なる事業の推進に向けて継続的な協力を確認した。ベトナム側より、グリーン成長戦略の実施状況に関して説明があった。尚JCMについて、ベトナム側から高い評価と期待が表明され、ベトナム企業がJCMを活用していくに際して必要な情報の提供等に注力していきたい等の発言があった。

(3) 環境影響評価

 日本側より、我が国の環境影響評価の制度や執行の現状等を紹介した。ベトナム側より、行政による審査や一般意見の聴取方法等の日本の取組に対し非常に高い関心が示され、活発な質疑応答が行われた。また、今後の支援方策として、環境影響評価を実施していく上での能力強化等に関して議論が行われた。

(4) 排水管理(浄化槽による対策を含む)

 日本側より、ベトナムで実施した事業場からの排水処理等に関するモデル事業及び浄化槽に関する国内制度や国際協力の状況等を紹介した。ベトナム側より、これまでの支援に対する評価とともに、特に優先的な課題となっている伝統工芸村からの排水処理について紹介がなされ、今後の協力のあり方について意見交換が行われた。

(5) 化学物質の管理

 日本側より、ベトナムで実施してきたワークショップ(アジア地域化学物質対策能力向上促進講習)や、水銀管理に関する国際協力、東アジアにおけるPOPsモニタリング事業に関して状況を報告した。ベトナム側より、これらの事業を支持する旨が述べられるとともに、化学物質及び廃農薬の管理強化に取り組んでいることが紹介された。ベトナムの化学物質管理政策に対する継続的な支援や廃農薬管理に関する情報共有等の今後の協力に関し意見交換が行われた。

(6) 固形廃棄物管理と3R

 日本側より、ベトナムで実施してきた環境保護法の下での廃棄物関係の政令や固形廃棄物焼却施設に関する技術基準の策定等に対する支援状況、我が国循環産業の国際展開に関する動向、協力体制の改善案などについて報告した。ベトナム側より、これまでの支援に対し謝意が述べられるとともに、廃棄物管理制度の強化に対する継続的な支援や今後の協力の進め方等に関し意見交換が行われた。

(7) 今後の予定

 次回の政策対話は、次年度、ベトナムにおいて開催することを確認した。

以上

連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8248
室長:木野 修宏(内線:6765)   
課長補佐:掛川 三千代(内線:7723)
国際協力専門官:東海林 珠代(内線:6766)

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