報道発表資料
環境省は、当分の間、ワシントン条約附属書II掲載種であるニホンイシガメの輸出申請に対して、サイズの小さい未成熟個体と飼育繁殖個体についてのみ、ワシントン条約の科学当局として「当該輸出が当該動植物の種の存続を脅かすものでない」旨の助言を行うこととします。併せて、上記の助言方針に対する意見募集(パブリックコメント)の結果について、お知らせ致します。
1.方針検討の背景
- 我が国の固有種であるニホンイシガメは、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)」附属書II掲載種であることから、輸出入の際には、条約で規定する規制の対象となります。
- 附属書IIのニホンイシガメの輸出許可書は、ワシントン条約の規定により、科学当局である環境省が「当該輸出が当該動植物の種の存続を脅かすものでない」旨の助言を行い、当該輸出が審査基準に掲げられる他の要件も満たす場合に限り、管理当局である経済産業省により発給されます。
- 平成25年8月から平成27年9月の間に、約2万8千個体のニホンイシガメが輸出されています。特に一部の地域における捕獲個体の輸出が多いことから、地域個体群あるいは局所個体群の絶滅のおそれがあるとともに、将来的には種の存続を脅かす、過剰な利用がされている状態だと考えられます。
2. 助言の実施方針
今後当分の間、ニホンイシガメの輸出申請に対しては、輸出助言の対象を、サイズの小さい未成熟個体と飼育繁殖個体のみに限定し、以下の条件で、「絶滅のおそれのある野生動植物等に係る輸出許可書の申請手続等について(輸出注意事項第55号第17項(55.11.1))」III 1(3)(イ)に規定する「当該輸出が当該動植物の種の存続を脅かすものでない」旨の助言を行うこととします。
<輸出助言実施の条件>
(1)野外捕獲個体:
背甲長8cm以上の個体については助言不可。
背甲長8cm未満の個体については助言可。
(2)飼育繁殖個体:
飼育繁殖させた個体については、体サイズを問わず助言可。
3. 意見募集(パブリックコメント)の結果
(1)意見募集の概要
・募集対象:
ニホンイシガメの輸出に係る助言に関する意見の募集(パブリックコメント)について
・募集期間:
平成27年10月29日(木)~同年 11月11日(水)
・募集の周知方法:
電子政府総合窓口(e-Gov)及び環境省ホームページ
・意見提出方法:
電子メール、郵送又はファックス
(2)意見の提出数
電子メール38通、ファックス4通、郵送3通の計45通
(3)意見内容及び回答
添付資料「ニホンイシガメの輸出に係る助言に関するパブリックコメントの結果」参照。
添付資料
- 連絡先
- 環境省自然環境局野生生物課
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8283
課長:奥田 直久 (内線 6460)
補 佐:中島 慶次 (内線 6465)
専 門 官:寺田 佐恵子(内線 6462)
担 当:齋藤 明光 (内線 6463)
関連情報
過去の報道発表資料
- 平成27年10月29日
- ニホンイシガメの輸出に係る助言に関する意見の募集(パブリックコメント)について