報道発表資料

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2015年07月31日
  • 再生循環

食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律関係省令の一部改正等の公布及び意見募集(パブリックコメント)の結果について(お知らせ)

 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)の新たな基本方針を含む食品リサイクル法関係省令の一部改正等が本日7月31日(金)に公布されましたので、本年5月に実施した意見募集(パブリックコメント)の結果とともにお知らせいたします。

1. 背景

 「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(平成12年法律第116号。以下「食品リサイクル法」という。)については、平成19年の同法の改正法附則第7条において、改正法の施行後5年を経過した場合に、法の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされています。これを踏まえ、中央環境審議会及び食料・農業・農村政策審議会の下での合同会合(以下「合同会合」という。)において、平成25年3月から食品リサイクル法の施行状況に関する評価・検討の審議が行われ、昨年10月に「今後の食品リサイクル制度のあり方について」(中央環境審議会意見具申)が取りまとめられました。

 また、昨年9月に環境大臣から中央環境審議会に諮問した「食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針の策定等について」の審議が合同会合において行われ、本年4月に中央環境審議会から環境大臣に答申がなされました。

 上記意見具申及び答申を踏まえ、パブリックコメント手続を経て、食品循環資源の再生利用等の促進に関する新たな基本方針を含めた食品リサイクル法関係省令の一部改正等を行うものです。

2. 省令・告示の概要

①食品循環資源の再生利用等の促進に関する食品関連事業者の判断の基準となるべき事項を定める省令の一部を改正する省令(別添1及び2関係)

 食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針に定める再生利用等を実施すべき量に関する目標を達成するために食品関連事業者が取り組むべき措置等に関し、食品関連事業者の判断の基準となるべき事項として、以下の内容を追加するもの。

  • 食品廃棄物等の再生利用手法の優先順位について、飼料化、肥料化、メタン化等飼料化及び肥料化以外の再生利用の順とすること。
  • 食品関連事業者が自ら飼料を製造する際に遵守する基準として、愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(平成20年法律第83号)に基づく基準及び規格に適合させること。

②食品廃棄物等多量発生事業者の定期の報告に関する省令の一部を改正する省令(別添3及び4関係)

 地域における食品廃棄物等の発生量及び再生利用の実施量をより細かく把握し、国と地方公共団体が連携して地域ごとの食品廃棄物等の再生利用を促進するため、食品リサイクル法に基づく食品廃棄物等多量発生事業者からの定期の報告について、食品廃棄物等の発生量及び再生利用の実施量が都道府県別にも主務大臣に報告されるよう、報告様式への記載項目を追加する。一方、当該報告を行う食品廃棄物等多量発生事業者にとって多くの事務負担が発生していることを踏まえ、過去の当該報告を通じて把握が可能な項目等について報告の内容を合理化する。

③食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律に基づく再生利用事業を行う者の登録に関する省令の一部を改正する省令(別添5及び6関係)

 食品リサイクル法第11条の登録を受けた再生利用事業者(以下「登録再生利用事業者」という。)は、食品循環資源の再生利用を実施する優良な事業者として、食品循環資源の再生利用の円滑な実施に貢献してきた。その一方で、登録再生利用事業者の中には、重大な生活環境保全上の支障を生じさせて事業が継続できなくなった者や、適切に再生利用事業を実施していなかった者等が現れている。

 登録再生利用事業者による再生利用事業の適正な実施を確保するため、再生利用事業者の登録に当たってこれまでの再生利用製品の製造・販売の実績を考慮するよう、以下の改正を行う。

  • 登録の基準として、再生利用事業を行う者の特定肥飼料等の製造及び販売の実績からみて、当該再生利用事業の実施に関し生活環境の保全上支障を及ぼすおそれがないと認められることを追加。
  • 登録の申請に必要な書類として、当該申請をしようとする者の過去一年間における特定肥飼料等の製造量及び販売量、当該特定肥飼料等の製造を行った事業場の名称及び所在地並びに販売先の氏名、住所等を記載した書類を追加。

④食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針(告示)(別添7関係)

 現行の基本方針(平成19年11月策定)を基に、中央環境審議会の答申を踏まえ、主に以下の事項を追加・変更した新たな基本方針を策定する。

  • 食品廃棄物等の業種ごとの再生利用等実施率について、平成31年度までの目標を設定(食品製造業95%、食品卸売業70%、食品小売業55%、外食産業50%)。

※現在の目標値:食品製造業85%、食品卸売業70%、食品小売業45%、外食産業40%

  • 食品廃棄物等の発生抑制について、国が食品ロスの発生状況を把握し、取組の効果を数値化するとともに、関係者が連携して食品ロス削減に努める旨を明示。
  • 食品廃棄物等の発生抑制の目標値に基づく業種別の取組を促進する旨、また目標値が設定されていない業種について目標値の設定等の発生抑制策を引き続き検討する旨を明示。
  • 食品廃棄物等の再生利用手法の優先順位について、飼料化、肥料化、メタン化等飼料化及び肥料化以外の再生利用の順とすることを明確化。
  • 再生利用等の実施状況について食品廃棄物等多量発生事業者は都道府県別にも報告することとし、国はこれらを整理・公表する旨を追加。
  • 関係者のマッチングの強化によるリサイクルループの形成促進に努める旨を明示。
  • 地域の実情に応じて食品循環資源の再生利用等の取組が促進されるよう、市町村が食品廃棄物等の再生利用の実施について一般廃棄物処理計画に位置付けるよう努める旨を明示。
  •   等

⑤食品循環資源の再生利用等の促進に関する食品関連事業者の判断の基準となるべき事項を定める省令第三条第二項の主務大臣が定める期間及び基準発生原単位の全部を改正する告示(別添8及び9関係)

 食品循環資源の再生利用等の促進に関する食品関連事業者の判断の基準となるべき事項を定める省令(平成13年財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省令第4号)第3条第2項の規定に基づき、主務大臣は食品関連事業者の食品廃棄物等の発生抑制の目標値として基準発生原単位を定めている。

 今般、平成24年度の定期報告のデータを踏まえ、新たに以下の5業種について、発生抑制の目標値(基準発生原単位)を設定し、目標期間を施行の日から平成32年3月までとする。

業種

目標値

その他の畜産食料品製造業

501 kg/t

食酢製造業

252 kg/百万円

菓子製造業

249 kg/百万円

清涼飲料製造業(茶、コーヒー、果汁など残さが出るものに限る。)

429 kg/t

給食事業

332 kg/百万円

3.施行日

①、②、④及び⑤については、公布の日

③については、平成27年9月1日

4.意見募集の結果

(1)意見募集対象

 ① 食品循環資源の再生利用等の促進に関する食品関連事業者の判断の基準となるべき事項を定める省令の一部を改正する省令案

 ② 食品廃棄物等多量発生事業者の定期の報告に関する省令の一部を改正する省令案

 ③ 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律に基づく再生利用事業を行う者の登録に関する省令の一部を改正する省令案

 ④ 食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針案(告示)

 ⑤ 食品循環資源の再生利用等の促進に関する食品関連事業者の判断の基準となるべき事項を定める省令第三条第二項の主務大臣が定める期間及び基準発生原単位の全部を改正する告示案

(2)意見募集の周知方法

電子政府の総合窓口、環境省及び農林水産省のホームページ

(3)意見募集期間

平成27年5月1日(金)から平成27年5月30日(土)まで

(4)意見の提出方法

電子政府の総合窓口を介したインターネットによる提出、郵送

(5)意見提出数及び御意見に対する考え方(別添10)

意見募集対象

意見提出数

御意見に対する考え方

1 件

別添10別紙①

2 件

別添10別紙②

0 件

別添10別紙③

10 件

別添10別紙④

2 件

別添10別紙⑤

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課リサイクル推進室
直通:03-5501-3153
代表:03-3581-3351
室  長 庄子 真憲(内線6831)
室長補佐 前田 大輔(内線6837)
担  当 伏田 豊仁(内線6837)

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