報道発表資料
また、引渡式に先立ち、中国環境保護部汚染物排放総量抑制司長と日中局長級対話を行い、上記モデル事業の成果を確認するとともに、水環境や大気環境の保全、コベネフィット・アプローチの協力について意見交換を行いました。
1.概要
平成23年4月に日中環境大臣間で締結された「農村地域等におけるアンモニア性窒素等総量削減事業協力実施に関する覚書」に基づき、第12次5ヶ年計画における総量削減対象物質となったアンモニア性窒素等の水汚染物質総量削減分野に関する協力を進めるため、平成23年から中国内3地域において排水処理施設を建設し、水質浄化効果の調査などを行ったところ、中国における適用性が確認されたことから、今般、中国側に当該施設を引き渡しました。
2.引渡式の日時・場所・出席者
日時:
平成27年3月23日(月)
場所:
北京市(中国 環境保護部本館 2階多目的ホール)
日本側出席者:三好水・大気環境局長 他
中国側出席者:中国環境保護部汚染物排放総量抑制司長
山東省威海市文登区沢頭鎮人民政府
四川省徳陽市旌陽区柏隆鎮人民政府
浙江省嘉興市秀洲区新塍鎮人民政府 他
引渡渡式に先立ち、劉炳江 中国環境保護部汚染物排放総量抑制司長と以下の協力について意見交換を行いました。
1)水環境協力(アンモニア性窒素等総量削減事業協力)
平成23年から開始された農村部におけるアンモニア性窒素削減のための分散型排水処理モデル事業の進捗状況を日中双方で確認するとともに、平成23年から着手した山東省威海市、四川省徳陽市、浙江省嘉興市の3施設について、運転管理状況や水質浄化効果に関す報告をし、施設の所有権を中国側に引き渡すことに合意しました。
中国側より、このモデル施設と同様の施設が中国国内に根付くことが期待できるとの報告を受けました。
2) 水環境協力(畜産排水対策協力)
中国の畜産業界の発展は早く、畜産排出総量削減は中国において大変大きな課題となっており、また、日本においても畜産排水処理は課題が残されていることから、この課題に対応するため、来年度から、日中双方の専門家による政策及び技術の交流を強化し、畜産汚染物質総量削減に関する共同研究やセミナーを行うことを双方で確認しました。
3)コベネフィット・アプローチ協力など大気汚染対策分野の協力
平成20年から開始された、環境汚染対策と温暖化対策を同時に達成するコベネフィット・アプローチの推進に係る協力について、セメント工場での下水汚泥の利用による窒素酸化物と温室効果ガスの排出削減可能性調査など、これまでの取組の成果を確認しました。また、大気汚染分野の取組について、意見交換を行うとともに、両国間での協力の意思を確認し、その具体化について引き続き協議していくこととしました。
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局水・大気環境国際協力推進室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8198
室長:筒井 誠二(内線7505)
係長:平 祐朗(内線6558)
環境省水・大気環境局水環境課
直通:03-5521-8312
課長:二村 英介(内線6610)
補佐:安田 将広(内線6618)
係長:島村 正幸(内線6624)