第67次南極地域観測隊同行日記【第23回】

第23回(最終回):日本への帰国
2026年8月5日(水)

みなさん、こんにちは。
環境省の福濱です。
 
私は、2月25日、第67次南極地域観測隊の同行任務を終え、日本に帰国しました。
南極からは南極観測船「しらせ」に乗って、まずオーストラリアに向かいました。
 
「しらせ」が出発してから何日間かは、氷の海の世界でしたが、長い航海の末、水平線のかなたに陸地が見えてきました。
すると風に乗って、何とも言えない匂いを感じました。私だけでなく、他の隊員たちも匂いを強く感じたようで、人の暮らしの匂いだ!と大変盛り上がりました。人々が暮らす場所に近づいていることを実感しました。


<遠くに見える陸地>

水平線の向こうに、大きな白い塊が見えました。一瞬、氷山かと思いましたが、大きな船です。しかし、よく考えると、オーストラリア近くの緯度が低い海に氷山があるはずはありません。それでも、この3か月間、自分たち以外の人間や人の活動を見ることがなかったため、そのような勘違いを起こしてしまったようです。

自分たち以外の人間に最初に会ったのは、オーストラリアで「しらせ」に乗り込んできた入国審査官でした。自分たち以外の人間に会うのは、想像以上にとても新鮮で、皆でテンションがとても上がったのを覚えています。
 
日本に帰ってからも、驚くことがたくさんありました。街を歩くと行き交う人の多さになかなか慣れず、また南極に行く前よりもたくさんの匂いを感じました。また、帰ってきてからしばらくは、ひたすらくしゃみが出ました。南極には木や草の花粉がないため、久々の花粉の登場で、体がびっくりしたようです。


<久々に見る自分たち以外の人間の活動>

このように南極と日本とのギャップを抱えながら、帰国後の慌ただしい日々がまた始まりました。


今回の同行を通じて、南極地域での観測や研究活動は、隊員だけでなく、日本国内の多くの方々の支えによって成り立っていることを改めて実感しました。
また、南極地域では、各国が協力しながら科学観測や環境保護に取り組んでおり、その活動を支える国際的な枠組みも重要な役割を果たしています。
私自身、この3か月間で多くの学びと貴重な経験を得ることができました。
今回の同行日記を通じて、少しでも多くの皆さんに南極の自然環境や南極での活動に関心を持っていただけたなら嬉しいです。
今後も、南極地域の貴重な自然環境が将来の世代へ引き継がれるよう、環境省では着実に取組を進めていきます。

(おわり)