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エコツーリズム推進法

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1.赤城山ではどのようにエコツーリズムに取り組んでいるのですか?

地域の概況

ツツジ咲き誇る覚満淵

ツツジ咲き誇る覚満淵

赤城山は群馬県のほぼ中央に位置し、この山の裾野から関東平野が広がっています。赤城山は、赤城山と呼ばれる峰があるのではなく、駒ヶ岳や長七郎山、鈴ヶ岳などいくつもの連なった山々の総称です。

赤城山は40万年を超える火山活動の結果創生した典型的なカルデラ山塊であり、その長い歴史の中で、噴火やカルデラの形成、中央河口丘の形成など、多様な経緯をたどり現在の姿となりました。

赤城山には四季を通じてそれぞれの魅力があります。春はアカヤシオに始まり、レンゲツツジ、シロヤシオ、トウゴクミツバツツジなど21種、50万本ものツツジが咲き誇ります。山頂のカルデラ付近には大沼、小沼、そして小尾瀬と呼ばれる覚満淵があり、夏は麓と比べマイナス10℃の涼を求めて多くの方が訪れ、また、秋には色とりどりの紅葉を楽しむことができます。冬には大沼、小沼が全面氷結し、最低気温はマイナス15℃にもなり、ダイヤモンドダストが見られ、雪祭り、そり遊び、ワカサギ釣り、スノーシューハイキングなどが楽しめます。赤城山は我が国のスキー発祥の地の1つであり、スキージャンプで活躍した猪谷六合雄・千春親子を育み、昭和4年には我が国で初めてスキージャンプの国際大会が行われました。

また、赤城山は1年を通じて登山ができ、深田久弥著『日本百名山』に選定されています。昭和9年に天皇が行幸で赤城山に登頂された際は、その自然に魅せられ予定時間をオーバーしたとの逸話があります。また、多くの文人(志賀直哉、高村光太郎、与謝野鉄幹・晶子夫妻、水原秋桜子等)も赤城山をこよなく愛し訪れるなど、歴史・文化が詰まった地域です。

こうした背景もあり、赤城山では地域住民や様々な団体による環境保全活動が盛んに行われています。特に、覚満淵周辺ではシカの食害からウラジロモミやニッコウキスゲなどの植物を守る活動や、覚満淵周辺の生物多様性を守るため繁茂したササを刈り除く活動などを継続して実施しています。


現状と課題

1.地域住民の赤城山での体験を増やす

赤城山には多くの(自然観光)資源があるにもかかわらず、ピークであった時期から観光客が減少しており、今後全国的にも人口の減少が想定され、更なる観光客の減少が見込まれます。 まず、赤城山の魅力を訴求するに当たっては、地域住民自身が魅力を体感することが重要と考えます。赤城山には集団宿泊体験の拠点となる施設もあり、多くの児童・生徒が訪れます。赤城山からの魅力・情報発信力を高めるためには、学校教育や社会教育の専門機関と協働で赤城山の自然、歴史、文化などについて学習できる地域づくりやプログラムを展開する必要があります。

2.都心部とのつながりをつくる

東京を中心とした都心部から2時間ほどで到着できる立地条件で日本百名山にも数えられる赤城山ですが、その知名度は富士山や日本アルプス等と比較すると、広く認知されているとは言えません。 また、都心部での広報活動は赤城山で活動する個人や団体が主体となっていることから、エコツーリズム推進を基盤とした積極的な広報活動を行っていく体制を構築し、都心部とのつながりをつくることが求められます。

3.ガイド・指導者の育成

現在、(特非)赤城自然塾が赤城山環境ガイドボランティアの育成や赤城山検定といった、赤城山の魅力を人に伝えるガイド・指導者を育成するための取組を行っています。 今後、多くの人をエコツーリズム推進の一つであるエコツアーに呼び込み、質の高いツアーを提供していくためには、エコツーリズムの基本理念を理解し、その姿勢や態度をもって魅力を伝えていくことができる、ガイド・指導者の育成が必要となります。特にガイドは、参加者と直接交流するという重要な役割を担うものであり、単なる知識の伝達ではなく、赤城山の魅力について安全に留意しながら、体験的に学習させる手法を身に付ける必要があります。


取組

赤城山エコツーリズムは、次の3つの基本方針を設定し、推進していきます。

体験を基本とする

エコツーリズム推進法第2条の規定によると、エコツーリズムとは「観光旅行者が、自然観光資源について知識を有する者から案内又は助言を受け、当該自然観光資源の保護に配慮しつつ当該自然観光資源と触れ合い、これに関する知識及び理解を深めるための活動」と定義されていますが、それに加えて、ツーリズム本来の目的である「楽しむ」という要素も意識することで、自然観光資源の保全や活用を分かりやすく伝えることに留まらず、エコツアーの中で体験・学習できる内容に盛り込むことで、「楽しむ」要素を含めたエコツーリズムを推進します。

誰もが参加できる

「親子」や「祖父母と孫」のように、老若男女誰もが楽しめるエコツアーを企画・実施します。

次世代の語り部の育成

次世代の語り部の育成には、その魅力を伝えるガイドの養成はもちろんですが、赤城山周辺に住む子供達への教育的な活動も必要不可欠です。ガイドや地域住民のおもてなしの質を高めるとともに、赤城山の魅力やエコツーリズムの重要性を子供達に伝えることで次世代の語り部を育成する取組も行います。


主なツアープログラム

赤城山 秘密の絶景!普段は入れない「赤城白樺牧場」レンゲツツジと新緑満喫ツアー

「赤城白樺牧場」レンゲツツジと新緑満喫ツアー

レンゲツツジの名所「赤城白樺牧場」。地元ガイドの案内のもと普段は入ることができない牧場内を歩くツアーです。朱橙色のレンゲツツジと新緑が輝く楽園が待っています。


赤城山覚満淵自然観察会

赤城山覚満淵自然観察会

夏の覚満淵で行う自然観察会です。ササ刈りなどの保全活動の効果を確かめながら、自然観察のスペシャリストたちの解説のもと、植物はもちろん、虫や鳥などの観察を行います。初めての方でも大歓迎。夏でも涼しい赤城山で覚満淵を楽しみましょう。


赤城山覚満淵「ササ刈り大作戦」

赤城山覚満淵「ササ刈り大作戦」

覚満淵の歴史的な自然を残しつつ、生物多様性を保全することを目的として、繁茂するササの刈り取りを行います。赤城山のニッコウキスゲやレンゲツツジ等の保護にご興味のある方は是非ご参加ください。


赤城山雪上体験ツアーでのわかさぎ釣り体験

赤城山雪上体験ツアーでのわかさぎ釣り体験

赤城山は大沼でのワカサギ釣りが有名です。秋はボート釣り、冬は結氷した大沼の上での氷上ワカサギ釣りが楽しめます。大沼のワカサギはおいしいと評判です。


赤城山スノーシューハイキング

赤城山スノーシューハイキング

スノーシューで赤城の雪原を歩くツアーです。ガイドの方もつくので未経験者の方も楽しむ事ができます。雪に沈まないで歩ける雪山ハイキングを是非体験してみてください。


スターウォッチング

スターウォッチング

赤城山の澄んだ大気の中で、街からは見えない満点の星空を楽しむツアーです。


>>2.赤城山のエコツーリズム推進全体構想はどのようなものですか?