平成28年度大気汚染経験等情報発信業務

公示

 次のとおり、参加希望書類の募集を行います。

 

平成28年9月16日

環境省大臣官房会計課長 鳥居 敏男

1 業務概要

(1)業務名
平成28年度大気汚染経験等情報発信業務

(2)業務内容
本業務は、中国をはじめとした東アジアの草の根、市民レベルにおいて日本の公害経験の実態や未然防止、被害救済などの情報提供、情報交換を行うことにより、同地域における環境保全の気運を醸成することを目的とするものである。

(3)業務内容

 ①東アジアの国への情報発信に向けたネットワーク形成のための情報収集・整理
東アジア地域においては、近年の経済成長とともに大気汚染問題が顕在化している。このため、中国以外の東アジアの国とのネットワーク形成に資するため、東アジアにおいて大気汚染問題を抱える国(5カ国程度)における環境NGO等の活動に関する調査を行う。対象とする国は、環境省と協議の上決定する。
具体的には、当該国の大気汚染の現状、汚染の発生源に関する情報、関連する法的枠組みや政策、公害被害者への救済制度や補償の現状、現地で活動する環境NGOの数や活動内容、市民活動の現状等について、関係国における取組に詳しい専門家の協力の下、文献やインターネット等を通じた調査を行うとともに、課題を整理する。また、整理した情報を下に、情報発信に向けたネットワークを形成していく国について検討を行う。

 ②中国における環境NGO等との交流等
中国における公害被害者、環境NGO関係者、大学機関、専門家との交流を通じて、日中の公害・環境問題への解決に向けた現状と課題等について意見交換を行う。特に、近年の中国国内における大気汚染対策等に関する法律改正やSNSの普及など、最新の政治的・社会的な状況を踏まえたNGOの活動の現状や今後の取組の在り方について交流を行うものとする。
また、交流においては、日本各地の公害地域(西淀川大気汚染等)における環境再生の取組、企業との関わり、現状を伝える既存資料や、日本国内のNGOが近年発行している公害・環境問題に関する翻訳資料などを用いて、具体的な公害対策・環境活動につながる情報発信を進める。
訪問先候補は以下のとおりとし、旅費は⑤のワーキング会議メンバーから大学准教授1名、請負者2名の計3名分として、旅行期間は4泊5日程度とする。また、同行する大学准教授(兼通訳)に対しては、訪問1日につき謝金として17,700円を支払う。
なお、旅費については、「国家公務員等の旅費に関する法律」(以下「旅費法」という。)に基づき支給する。
【訪問先候補】
北京市又は天津市周辺の中国環境NGO組織3箇所程度

 ③「日中環境問題サロン」(仮称)の開催
中国で活躍する環境NGOメンバーを日本に招き、中国の最新の環境問題について報告いただき、日本の市民、専門家やNGO関係者、企業との意見交換を行うシンポジウムを1回開催(大阪市内を想定)する。
・テーマは、日中両国における最新の大気汚染の現状、現状を踏まえたNGOの取組状況、地方特有の大気汚染問題、日中両国の環境NGOの果たすべき役割等とする。
・中国から1名(北京市内在住)を招へいし、旅費(2泊3日程度)及び講師謝金として1時間当たり6,100円を支給する。なお、その他参加者等に対して旅費・謝金は支給しない。
・本サロンで使用する資料等の、印刷、DVDの複製等は請負者が行うこと。
・請負者は2名程度事務局として参加するものとし、サロンにおいては会場の借り上げをはじめ、日程調整、開催案内、会場設営、撤収等に関する業務を行う。(同時通訳者1名を別途、請負者が発注すること)

 ④「日中公害・環境問題に関する研修プログラム」の実施
中国の環境NGOなどに、日本の公害地域における経験・取組をより理解してもらうため、公害問題の解決や未然防止に関する活動について、日本現地(大気汚染公害地域:大阪市西淀川区)における研修を行う(1月頃の開催を想定)。
・参加者は3名程度、研修プログラムは1日間程度として、参加者に対して旅費を支給する(行程は2泊3日を想定)。
・研修にかかる講師は4名程度とし、講師謝金として1人1時間当たり6,100円を支給する(講師は大阪市内在住・在勤者を想定)。
・研修中の同時通訳者1名を別途、請負者が発注すること。

 ⑤東アジアにおける公害・環境問題に関するワーキング会議の開催
本業務を実施するに当たり、中国の公害・環境問題に詳しい国内の学識経験者、専門家等によるワーキング会議を1回<場所:大阪府大阪市内>開催し、本業務の方向性や進め方に関する検討を行う。なお、会議の構成者は以下のとおりとする。
<東アジアにおける公害・環境問題に関するワーキング会議メンバー候補>
 所属             職名  旅費・起点   謝金 
 公立大学法人神戸市外語大学  准教授 兵庫県神戸市○ ○
 公立大学法人公立鳥取環境大学 准教授 鳥取県鳥取市○ ○
 国立大学法人京都大学     研究員 京都府京都市○ ○
 全国公害弁護団連絡会議    幹事長 大阪府大阪市× ○
 公立大学法人大阪市立大学   准教授 大阪府大阪市× ○

・会議出席者に対しては、1人1日当たり17,700円の謝金及び旅費法に基づく計算により、旅費を支給する(ただし、大阪市内在住・在勤者を除く)。
・請負者は2名程度事務局として参加するものとし、会議においては会場の借り上げをはじめ、日程調整、開催案内、会場設営、撤収等に関する業務を行う。

 ⑥業務報告書の取りまとめ
本業務の実施内容を報告書に取りまとめる。

(4)履行期限
平成29年3月31日

2 応募要件

(1)基本的要件

 ①予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被保佐人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条中、特別の理由がある場合に該当する。

 ②予算決算及び会計令第71条の規定に該当しない者であること。

 ③環境省から指名停止措置が講じられている期間中の者でないこと。

 ④参加希望書類の募集要領で示す暴力団排除に関する誓約事項に誓約できる者であること。

(2)技術力に関する要件

 ①大気汚染関連の資料等を所有し、主に西淀川大気汚染公害の裁判記録や公害被害の実態、特に公害被害者の実体験に関するもの、大気汚染と健康被害に関するもの及び公害被害救済・大気汚染問題の解決に向けた取組みに関する既存の文献や映像資料(DVD)の著作を有していること又は利用できること。

 ②認定患者(公害被害者)及びその関係者等との連携・協力・信頼関係を得られているなど、広範なネットワークにより、被害者の立場にたった貴重な公害体験と教訓、地域再生の取組みの情報を効果的に発信できること。

 ③我が国とは体制・社会慣習等の異なる中国における円滑な業務の実施を図るため、中国において大気汚染に関する専門家及び環境NGO団体等と緊密な人脈・ネットワークを有し、かつ十分な信頼関係が構築されていること。

3 募集要領の交付及び問い合わせ先等

(1)募集要領の交付
環境省ホームページの「調達情報」>「入札等情報」>請負業務「参加者確認公募(役 務)」より必要な件名を選択し、「公示」の下段に募集要領のファイルが添付されているので、ダウンロードして入手すること。
・https://www.env.go.jp/kanbo/chotatsu/index_sanka.html

(2)問い合わせ先
東京都千代田区霞が関1-2-2(中央合同庁舎5号館24階)
環境省大臣官房会計課契約第1係
TEL:03-3581-3351 内線6049 FAX:03-3593-8932

4 参加希望書類の提出期限等

(1)提出期限:平成28年10月7日(金)17時

(2)提出先:3(2)に同じ。

(3)提出方法:持参又は郵送(書留郵便等の配達の記録が残るものに限る。)すること(提出期限必着)。

(4)参加希望書類の書式:募集要領に定める様式により作成すること。

5 公募実施後の対応
審査の結果、応募要件を満たすと認められる者が一しかいない場合にあっては、当該応募者との契約手続に移行する。応募要件を満たすと認められる者が複数いる場合にあっては、企画競争手続に移行することとし、当該応募者に対して、企画書の提出を要請することとする。

6 その他

(1)手続において使用する言語及び通貨
日本語及び日本国通貨に限る。

(2)関連情報を入手するための照会窓口
3(2)に同じ。

(3)企画競争手続に移行した場合の企画書の提出予定期限
別途連絡を行う。

(4)平成28・29・30年度環境省競争参加資格(全省庁統一資格)の「役務の提供等」の「調査・研究」又は「その他」の認定を受けていない者であっても、参加希望書類を提出することができるが、その者が2に定める応募要件を満たすと認められ、企画競争方式に移行した場合に企画書を提出するためには、企画書提出時までに、当該資格の認定を受ける必要がある。

(5)本公示に記載がない事項は、募集要領によることとする。