法令・告示・通達

環境衛生金融公庫の融資業務への協力依頼について

公布日:昭和50年05月23日
環水規79号

(各都道府県公害担当部局長政令市公害担当部局長あて環境庁水質保全局水質規制課長通達)

 昨年一一月一二日に公布された政令第三六三号による水質汚濁防止法施行令の一部改正により、旅館業に係る特定施設の指定が行なわれる等 環境衛生関係営業者が営業する事業場からの排水が水質汚濁防止法による排水規制の対象とされているが、環境衛生関係営業者が排水基準を遵守するために汚水等処理施設の設置等を要する事例が増加している。
 これら環境衛生関係営業者が汚水等処理施設を設置または整備する場合には、別紙のとおり環境衛生金融公庫から融資を受けられることとなつているが、この融資を受けるためには、環境衛生関係営業者は都道府県知事が交付する推薦書を必要とされている。
 この推薦書の交付に係る業務は、都道府県衛生担当部局により行なわれているが、この業務のために貴職より下記の要領で確認書を発行され、排水基準を遵守するために必要な汚水等処理施設の設置等に要する資金の融資の円滑な実施に資するよう、御配慮をお願いする。
 なお、本件については、厚生省及び環境衛生金融公庫と協議済みである。

一 確認書発行の手続きについて

  確認書発行の手続き等は、確認書交付の申請者が会社または個人である場合について例示すると、次図のとおりである。
図:確認書交付の申請者が会社または個人である場合

  1.  ① 確認書交付申請
  2.  ② 確認書の交付
  3.  ③ 推薦書交付手続依頼(②を添付)
  4.  ④ 推薦書交付申請  (②を添付)
  5.  ⑤ 推薦書交付
  6.  ⑥ 環境衛生金融公庫へ申込み
  7.  ⑦ 審査及び貸付決定

二 確認すべき事項について

  確認書交付申請があつた場合は、次の(一)及び(二)について確認をし、確認書を発行すること。

  1.  (一) 申請に係る汚水等処理施設を設置する事業場が特定事業場(特定事業場となるものを含む。)であること。
  2.  (二) 申請に係る汚水等処理施設の設置等が水質汚濁防止法第三条第一項の規定による総理府令により定められた排水基準(同条第三項の規定による上乗せ排水基準が定められている場合には、当該上乗せ排水基準)を遵守する上で必要なこと又は排出水の水質の改善に資するものであること。

別表
     環境衛生金融公庫汚水等処理施設貸付金の融資について

 1 融資対象業種等

   融資対象業種等は下表のとおり

業種等
次のいずれかに該当するもの
資本金又は出資金の総額
常時使用する従業員数
会社及び個人
飲食店営業、喫茶店営業
1,000万円以下
50人以下
食肉・食鳥肉販売業
1,000万円以下
(食肉・食鳥肉卸売業は3,000万円以下)
50人以下
(食肉・食鳥肉卸売業は100人以下)
氷雪販売業
1,000万円以下
(氷雪卸売業は3,000万円以下)
50人以下
(氷雪卸売業は100人以下)
理容業、美容業
1,000万円以下
50人以下
興行場営業
1億円以下
50人以下
ホテル、旅館営業、簡易宿所営業
1,000万円以下
50人以下
国民旅館
1,000万円以下
50人以下
浴場業
1,000万円以下
50人以下
クリーニング業
1億円以下
300人以下
組合
環境衛生同業組合
環境衛生同業組合連合会
事業協同組合等
(/事業協同組合/事業協同小組合/協同組合連合会/商工組合/商工組合連合会/協業組合/商店街振興組合/商店街振興組合連合会/)

 2 融資の対象

  1.   (1) 水質汚濁防止法施行令別表第1第66号の2、第67号又は第72号に掲げる特定施設を設置する事業場から公共用水域に排出される汚水又は廃液を処理するための施設の設置又は整備
  2.   (2) 排出水を排出する事業場に設置される水質汚濁防止法施行令別表第1第72号の特定施設の設置又は整備

 3 融資条件

  1.   (1) 利率
        年7.3% ただし、3年を経過した後は年7.5%
  2.   (2) 償還期間
        10年以内
  3.   (3) 限度
        会社又は個人の場合は、一般限度額に300万円(特に必要と認める場合は、1,500万円)を上乗せした額。
        組合の場合は、一般限度額に900万円(特に必要と認める場合は、3,000万円)を上乗せした額。

 (注) 一般限度額

貸付の相手方(業種)
一般貸付限度額
 
業種等
会社及び個人
飲食店営業、喫茶店営業
1,800万円
食肉・食鳥肉販売業
1,800万円
氷雪販売業
1,800万円
理容業、美容業
1,800万円
興行場営業
1,800万円
ホテル・旅館営業、簡易宿所営業
2,500万円
国民旅館
3,500万円
浴場業
3,000万円
クリーニング業
5,000万円
組合
環境衛生同業組合
環境衛生同業組合連合会
1億円
事業協同組合等
(事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会、商工組合、商工組合連合会、協業組合、商店街振興組合、商店街振興組合連合会)
3,000万円
(ただし、クリーニング業5,000万円)