法令・告示・通達
排出ガスの拡散幅及び排出ガスの流れの中心軸の上昇高さの算定の方法
環境庁告示20号
[改定]
平成12年3月28日 環境庁告示19号
第一条
悪臭防止法施行規則(以下「規則」という。)別表第三の備考に規定する、周辺最大建物の影響を考慮して算出される排出口からの風下距離に応じた排出ガスの水平方向拡散幅及び鉛直方向拡散幅の算定の方法は、別表第一のとおりとする。
第二条
規定別表第三の備考に規定する排出口からの風下距離に応じた排出ガスの流れの中心軸の上昇高さの算定の方法は、別表第二のとおりとする。
別表
排出口からの風下距離に応じた排出ガスの拡散幅の算定の方法1 周辺最大建物の影響を考慮した排出ガスの拡散幅に対応する排出口からの風下距離の算出 周辺最大建物の影響を考慮した排出ガスの水平方向拡散幅に対応する排出口からの風下距離及び周辺最大建物の影響を考慮した排出ガスの鉛直方向拡散幅に対応する排出口からの風下距離は、次式により算出する。
Xy=(0.819Hb/0.285γy)(1/αy)-10Hb |
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xの区分 |
αy |
γy |
αz |
γz |
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xが0m以上500m未満の区間 | 0.914 |
0.282 |
0.964 |
0.1272 |
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xが500m以上1,000m未満の区間 | 1.094 |
0.0570 |
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xが1,000m以上の区間 | 0.865 |
0.396 |
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この表において、xは排出口からの風下距離(単位 m)を表すものとする。 2 周辺最大建物の影響を考慮して算出される排出口からの風下距離に応じた排出ガスの水平方向拡散幅σy及び排出口からの風下距離に応じた排出ガスの鉛直方向拡散幅σzの算出次表の第一欄に掲げる初期排出高さの区分ごとに、排出ガスの水平方向拡散幅は同表の第二欄に掲げる排出口からの風下距離xに応じて第三欄に掲げる式により、排出ガスの鉛直方向拡散幅は同表の第二欄に掲げる排出口からの風下距離xに応じて第四欄に掲げる式により算出する。 |
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HiがHbの2.5倍以上の場合 | σy=0.285γy・xαy | σz=γz・Xαz | |||||||
HiがHbの2.5倍未満場合 | XがHbの3倍未満の区間 | σy=0.35Hb | σz=0.7Hb | ||||||
xがHbの3倍以上10倍未満の区間 | σy=0.35Hb+0.067(x-3Hb) | σz=0.7Hb+0.067(x-3Hb) | |||||||
xがHbの10倍以上の区間 | σy=0.285γy(x+Xy)αy | σz=yz(x+Xz)αz | |||||||
この表において、Hは初期排出高さ(単位 m)、Hbは周辺最大建物の高さ(単位 m)(排出口の実高さの値の1.5倍以上である場合は、排出口の実高さの1.5倍)、xは排出口からの風下距離(単位 m)、σyは排出ガスの水平方向拡散幅(単位 m)、σzは排出ガスの鉛直方向拡散幅(単位 m)、αy、γy、αz及びγzは前項の表の第一欄に掲げる排出口からの風下距離xに応じて、それぞれ同表の第二欄、第三欄、第四欄及び第五欄に掲げる値、Xyは前項により算出された周辺最大建物の影響を考慮した排出ガスの水平方向拡散幅に対応する排出口からの風下距離(単位 m)、Xzは前項により算出された周辺最大建物の影響を考慮した排出ガスの鉛直方向拡散幅に対応する排出口からの風下距離(単位 m)を表すものとする。 |
排出ガスの流れの中心軸の上昇高さの算定の方法1 排出ガスの持つ浮力の大きさを表す係数(以下「浮力流束パラメータ」という。)及び排出ガスの持つ運動量の大きさを表す係数(以下「運動量流束パラメータ」という。)の算出一 浮力流束パラメータの算出 次の式により算出する。ただし、排出ガスの温度(排出ガスの温度の測定が不可能な場合、試料採取時の気温と同じ値とする。以下同じ。)が15℃未満のときは、浮力流束パラメータの値は0とする。 二 運動量流束パラメータの算出 次の式により算出する。 2 排出ガスの流れの中心軸が最終上昇高さに達するまでの距離(以下「最終上昇距離」という。)の算出最終上昇距離は、第一号に定める方法により算出される浮力上昇による最終上昇距離と第二号に定める方法により算出される運動量上昇による最終上昇距離のいずれか大きい値とする。 一 浮力上昇による最終上昇距離の算出次表の左欄に掲げる浮力流束パラメータの大きさの区分ごとに同表の右欄に掲げる式により算出する。 |
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Fbが0の場合 | Xft=(4D(V+3)2)/V | |||||||||
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Fbが0を超え55以下の場合 | Xft=49Fb5/8 | |||||||||
Fbが55を超える場合 | Xft=119Fb2/5 | |||||||||
この表において、Fbは浮力流束パラメータ、Xftは浮力上昇による最終上昇距離(単位 m)、Dは排出口の口径(単位 m)、Vは排出ガスの排出速度(単位 m/s)を表すものとする。 二 運動量上昇による最終上昇距離の算出 次の式により算出する。 3 排出ガスの流れの中心軸の最終上昇高さ(以下単に「最終上昇高さ」という。)の算出一 排出ガスのもつ浮力による上昇の効果と運動量による上昇の効果が拮抗する温度差(以下「クロスオーバー温度差」という。)の算出クロスオーバー温度差は、次表の左欄に掲げる浮力流束パラメータの大きさの区分ごとに同表の右欄に掲げる式により算出する。 |
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Fbが55未満の場合 | ΔTc=(0.0297T・V1/3)/D2/3 | |||||||||
Fbが55以上の場合 | ΔTc=(0.00575T・V2/3)/D1/3 | |||||||||
この表において、Fbは上記1の一により算出された浮力流束パラメータ、ΔTcはクロスオーバー温度差(単位 K)、Tは排出ガスの温度(単位 K)、Vは排出ガスの排出速度(単位 m/s)、Dは排出口の口径(単位 m)を表すものとする。 二 最終上昇高さの算出最終上昇高さは、次表の第一欄に掲げる排出ガスの温度と絶対温度288度との間の温度差の大きさの区分及び第二欄に掲げる浮力流束パラメータの大きさの区分ごとに同表の第三欄に掲げる式により算出する。 |
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ΔTがΔTc以下の場合 | ΔHf=3D・V | |||||||||
ΔTがΔTcを超える場合 | Fbが55未満の場合 | ΔHf=21.425Fb3/4 | ||||||||
Fbが55以上の場合 | ΔH=38.71Fb3/5 | |||||||||
この表において、ΔTは排出ガスの温度と絶対温度288度との間の温度差(単位 K)、ΔTcは上記4の一により算出されたクロスオーバー温度差(単位 K)、Fbは上記1の一により算出された浮力流束パラメータ、ΔHfは最終上昇高さ(単位 m)、Dは排出口の口径(単位 m)、Vは排出ガスの排出速度(単位 m/s)を表すものとする。 4 排出口からの風下距離xに応じた排出ガスの流れの中心軸の上昇高さΔHの算出次表の左欄に掲げる排出口からの風下距離xに応じて、右欄に掲げる値とする。ただし、笠付き煙突等排出口が排出ガスの上昇を妨げる形状である場合、ΔHの値は0とする。 |
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xの区分 |
ΔH |
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xがXf未満の場合 | 第一号に定める方法により算出される浮力上昇による距離別上昇高さと第二号に定める方法により算出される運動量上昇による距離別上昇高さのいずれか大きい値。ただし、その値がΔHf以上の場合は△Hfo | |||||||||
xがXf以上の場合 | ΔHf | |||||||||
この表において、xは、排出口からの風下距離(単位 m)、Xfは上記2により算出された最終上昇距離(単位 m)、ΔHfは上記3の二により算出された最終上昇高さ(単位 m)を表すものとする。 一 浮力上昇による距離別上昇高さの算出次表の左欄に掲げる排出口からの風下距離xに応じて、同表の右欄に掲げる式により算出する。 |
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xがXft以下の場合 | ΔHt(x)=1.60Fb1/3・x2/3 | |||||||||
xがXftを超える場合 | ΔHt(x)=1.60Fb1/3・Xfy2/3 | |||||||||
この表において、xは排出口からの風下距離(単位 m)、Xftは上記2の一により算出された浮力上昇による最終上昇距離(単位 m)、ΔHt(x)は浮力上昇による距離別上昇高さ(単位 m)、Fbは上記1の一により算出された浮力流束パラメータを表すものとする。 二 運動量上昇による距離別上昇高さの算出次表の左欄に掲げる排出口からの風下距離xに応じて、同表の右欄に掲げる式により算出する。 |
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xがXfm以下の場合 | ΔHm(x)=(3Fm・x/β2j)1/3 ただし、算出される値が3D・Vを超えるときは、ΔHm(x)=3D・Vとする。 |
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xがXfmを超える場合 | ΔHm(x)=(3Fm・Xfm/β2j)1/3 ただし、算出される値が3D・Vを超えるときは、ΔH(x)=3D・Vとする。 |
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この表において、xは排出口からの風下距離(単位 m)、Xfmは上記2の二により算出された運動量上昇による最終上昇距離(単位 m)、ΔHm(x)は運動量上昇による距離別上昇高さ(単位 m)、Fmは上記1の二により算出された運動量流束パラメータ、βjは次式により算出される排出ガスの運動量の減衰を表す噴流運搬係数、Dは排出口の口径(単位 m)、Vは排出ガスの排出速度(単位 m/s)を表すものとする。 βj=1/3+V/1 この式において、Vは排出ガスの排出速度(単位 m/s)を表すものとする。 |