法令・告示・通達
水質汚濁等公害対策事業実施要領について
環水規145号
[改定]
平成15年5月8日 環水管発030508802
(各都道府県知事あて環境庁水質保全局長通知)
水質汚濁等公害対策事業の取扱いについては、「環境監視調査等補助金交付要綱」(平成一〇年四月二八日環大規第一六五号、環水規第一四四号環境事務次官通知)により行うこととされたところであるが、同交付要綱第三条第二項の規定に基づき、標記事業について別添のとおり実施要領を定め平成一〇年度から適用することとしたので、同事業の実施に当たってはこれによられたい。
なお、「水質汚濁等公害対策事業実施要領について」(平成六年七月二六日環水規第一七一号)は廃止する。
また、貴管下各政令市長に対しては、貴職より周知されたい。
別表
水質汚濁防止対策事業実施要領
一 目的
この実施要領は、環境監視調査等補助金交付要綱(平成一〇年四月二八日環大規第一六五号、環水規第一四四号環境事務次官通知、以下「要綱」という。)第三条第二項の規定に基づき、同条第一項第一号に規定する水質汚濁防止対策事業(以下「事業」という。)の実施に関して必要な細目等を定めることにより公共用水域及び地下水の水質の保全に資することを目的とする。
二 事業の実施主体
事業の実施主体は、都道府県知事(以下「知事」という。)とする。ただし、水質環境基準等監視、トリハロメタン生成能監視事業、及びダイオキシン類水質汚染緊急調査については、知事及び水質汚濁防止法(昭和四五年法律第一三八号。以下「水濁法」という。)第二八条の規定により事務の委任を受けた政令市の長(以下「水濁法市長」という。)とし、ダイオキシン類水質汚濁監視事業については知事及びダイオキシン類対策特別措置法(平成一一年法律第一〇五号。以下「ダイオキシン法」という。)第四一条の規定により事務の委任を受けた政令市の長(以下「ダイオキシン法市長」という。)とする。
三 事業の内容
事業の内容は、次に定める事業の区分に応じて、それぞれに定めるところによるものとする。
(一) 水質環境基準等監視
水質監視基準の水域類型の指定が行われた公共用水域(人の健康に係る水質環境基準の項目については全水域)及び地下水を対象として、知事又は水濁法市長が行う水質等の調査に必要な事務とする。
水質等の調査は、水質調査法(昭和四六年九月三〇日付け環水管第三〇号、環境庁水質保全局長通知。)及び地下水質調査方法(平成元年九月一四日付け環水管第一八九号、水質保全局長通知。)に定めるところによるものとする。
(二) 水質測定計画作成
水濁法第一六条の規定による公共用水域及び地下水の水質測定に係る測定計画の作成に必要な事務とする。
(三) 発生負荷量管理等調査
別紙に定めるとおり水濁法第四条の三に基づき総量削減計画を定めた知事が行うCOD、窒素及びりん発生負荷量及び削減対策等の状況を把握するための調査、負荷量削減の指導に必要な事務とする。
(四) 水質環境基準類型当てはめ見直し調査
環境基本法(平成五年法律第九一号)第一六条及び水質汚濁に係る環境基準について(昭和四六年一二月二八日付け環境庁告示第五九号)の規定による公共用水域の水質汚濁に係る環境基準のうち生活環境の保全に関する環境基準の見直しに係る必要な調査とする。
(五) トリハロメタン生成能監視
水道水源に利用されている公共用水域のトリハロメタン生成能の状況を把握するため、特定水道利水障害防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法(平成六年法律第九号、以下「特別措置法」という。)第二四条に基づき知事又は特別措置法市長が行う水質等の調査に必要な事務とする。水質測定の方法については、特別措置法の施行について(平成六年七月一四日付け環水管第一四九号・環水規第一六三号、水質管理課長・水質規制課長通知。)に定めるところによるものとする。
(六) ダイオキシン類水質汚濁監視
公共用水域(底質を含む)及び地下水を対象として、知事又はダイオキシン法市長が行う水質等の調査に必要な事務とする。
水質等の調査については、昭和四六年九月三〇日付け環水管第三〇号を参考に測定地点、測定回数等を定めて実施するものとする。
(七) ダイオキシン類水質汚染緊急調査
公共用水域においてダイオキシン類による汚染が判明した場合に、知事または水濁法市長が行う水質等の調査に必要な事務とする。
なお、対象媒体は水質、底質及び水生生物とし、対象項目はダイオキシン類のほか、SS、PCB、CNP等、ダイオキシン類汚染と関連のある項目とする。ただし、水質または底質の調査を必須とし、水生生物単独の調査は認めない。
四 報告
事業の実施主体は、次により事業に係る調査結果等を取りまとめた報告書を作成し、翌年度の五月三一日までに環境省環境管理局水環境部長あてに一部を提出するものとする。
(一) 水質環境基準等監視
公共用水域水質測定結果は、昭和四六年九月二〇日付け環水管第二四号水質保全局長通知Ⅴの三に基づく様式三(その一)から(その九)までにより取りまとめ、地下水質測定結果は別紙様式一により取りまとめるものとする。
(二) 水質測定計画作成
各都道府県において作成した公共用水域及び地下水に係る「水質測定計画」(様式自由)とする。
(三) 発生負荷量管理等調査
指定地域における発生負荷量の算定に必要な人口、産業等の現状フレーム、指定水域に対する流入負荷量の算定に必要な河川の水質及び流量の現状等について、別に指示する様式により取りまとめるものとする。
(四) 水質環境基準類型当てはめ見直し調査
類型当てはめ見直しのための対象水域の状況等について、別紙様式二及び別紙様式三により取りまとめるものとする。
(五) トリハロメタン生成能監視
水質測定結果を昭和四六年九月二〇日付け環水管第二四号水質保全局長通知Ⅴの三に基づく様式三(その一〇)により取りまとめるものとする。
(六) ダイオキシン類水質汚濁監視
公共用水域水質測定結果及び地下水質測定結果は平成一二年三月二七日付け環水企第一五〇号環水規第五八号水質保全局長通知により取りまとめるとする。
(七) ダイオキシン類水質汚染緊急調査
測定結果等は平成一二年三月二七日付け環水企第一五〇―二号・環水規第五八―二号、水質規制課長企画課地下水・地盤環境室長通知の環境基準を超えた場合の結果の報告に準じて取りまとめるものとする。
五 その他
交付要綱第四条に係る備品購入費(別表一第二欄の(一)及び(七)の種目に係る備品購入費)は
- ア 採水及び分析に用いるもの並びに参考文献であること。
- イ 単価は一〇〇、〇〇〇円(消費税及び地方消費税額は含まない)以下であること。
- ウ 種目ごとの補助対象経費の合計額の五%(消費税及び地方消費税額は含まない)以内であることとする。
発生負荷量管理等調査事業内容
発生負荷量管理等調査事業の内容は、下記のとおりである。
一 COD、窒素及びりんの発生負荷量の算定に必要な調査等
(一) 資料の収集(対象項目)
- ア 指定地域内特定事業場のCOD、窒素及びりんの排出濃度、排水量等の報告聴取
- イ 未規制事業場等その他産業系のCOD、窒素及びりんの排出濃度、排水量等に係る調査
- ウ 下水道、浄化槽等生活系の人口、排水量等に係る調査
- エ 畜産、山林等土地、養殖業等その他系の畜産頭数、面積、漁獲量等の調査
- オ その他発生及び流入負荷量算定に必要な調査
(二) 資料の整理・集計
(一)で得られた資料の、整理・パンチ・電算処理・集計・チェック等
二 発生負荷量把握の精度をあげるとともに小規模事業場対策の推進を図り、その具体的効果を把握するために必要な調査
小規模事業場の排出実態調査等(原単位、除去率等)
三 汚濁負荷量削減対策のための検討及び指導に必要な事務等
- (一) 汚濁負荷量削減のための施策実施状況等の調査、検討
- (二) 事業場等に対する指導及び普及啓発事業等
- (三) 汚濁負荷量削減対策のための検討会の開催等
四 上記に付随する事務
環境省、保健所、関係市町村、事業者等関係機関等への連絡調整及び(一)で得られた資料に係る集計システムの設置・変更
五 対象項目の補足
一に掲げるCOD、窒素及びりんの他、河川における汚濁負荷量削減対策に資するため、CODの補足項目としてBODについても資料収集対象項目とする。
地盤沈下防止対策事業実施要領
一 目的
この実施要領は、環境監視調査等補助金交付要綱(平成一〇年四月二八日環大規第一六五号、環水規第一四四号、環境事務次官通知。)第三条第二項の規定に基づき、同上第一項第二号に規定する地盤沈下防止対策事業(以下「事業」という。)の実施に関して必要な細則を定めることにより、効果的な地盤沈下対策の推進を期することを目的とする。
二 事業の実施主体
事業の実施主体は、三に掲げる地域をその区域の全部又は一部とする地方公共団体とする。
三 事業の対象地域
事業の対象地域は、次に掲げる地域とする。
- ア 工業用水法(昭和三一年法律第一四六号)第三条第一項又は建築物用地下水の採取の規制に関する法律(昭和三七年法律第一〇〇号)第三条第一項に基づく指定地域(指定が予定されている地域を含む。)
- イ 濃尾平野地盤沈下防止等対策要綱又は築後・佐賀平野地盤沈下防止等対策要綱(昭和六〇年四月二六日地盤沈下防止等対策関係閣僚会議決定)に定めた対象地域又は関東平野北部地盤沈下防止等対策要綱(平成三年一一月二九日地盤沈下防止等対策関係閣僚会議決定)に定めた対象地域。
- ウ 豪雪地帯のうち地盤沈下の状況が著しい地域であって特に必要と認められるもの。
- エ 前年度二cm以上の地盤沈下が認められた地域
四 事業の内容
事業の内容は、水準測量(以下「測量」という。)、地下水位等観測(以下「観測」という。)及び地質調査(以下「調査」という。)のそれぞれについて次の定めるとおりとする。
(一) 測量
地盤沈下の状況を把握するために行う水準点の標高を定めるための測量で、測量法(昭和二四年法律第一八八号以下「測量法」という。)第五条の規定に基づく公共測量として実施しなければならない。
ア 測量の対象
測量は、対象地域内の水準点を結ぶ水準路線を対象として行うものとする。ただし、対象地域内に地盤沈下の影響を受けないと考えられる水準点(以下「仮不動点」という。)がない場合は、対象地域内の水準点の一点と対象地域外の最寄りの仮不動点の一点を結ぶ水準路線(補助対象は二〇kmを限度とする。)についても対象として行うものとする。
イ 測量の延長及び水準点の密度
対象地域内の水準路線の延長は、対象地域の面積一km2につき一kmを標準とし、水準点の密度は水準路線の延長一kmにつき一点とするのを標準とする。
ウ 測量の精度
測量の精度は、測量法第三三条の規定に基づき定められた建設省公共測量作業規程で定める一級水準測量の精度を原則とする。
エ その他
測量の方法については、この要領に定めるところによるほか、建設省公共測量作業規程に定めるところに準じて行うものとする。
(二) 観測
地下水位及び地盤収縮量の変動状況等の把握するために行う観測とする。
ア 観測の対象
観測は、地下水位及び地盤の収縮量について行うものとし、必要に応じて気象等について行うことができるものとする。
イ 観測の施設
地下水位の観測は、地下水位観測井(地下水位観測井を兼ねる地盤沈下観測井を含む。)において行い、地盤の収縮量の観測は、地盤沈下観測井において行うことを原則とし、気象等の観測は、地下水位観測井又は地盤沈下観測井及び近傍の観測施設において行うものとする。
ウ 観測の方法
観測は原則として自記記録計により連続観測を行うものとする。ただし、やむを得ない場合は、一月に一回の頻度を標準として定期的に目視による反復観測を行うことができる。
エ 観測の密度
対象地域内の観測の密度は、対象地域の面積二〇km2につき一地点を標準とする。
オ 観測の精度
観測の誤差は、地下水位の観測で最大で一・〇cm以内、地盤の収縮量の観測で最大一・〇mm以内とする。測定装置は観測の精度を保つために、月一回程度の点検、整備を行うものとする。
(三) 調査
地下の地質、土質を把握するために必要な地質の踏査、ボーリング、ボーリング孔を利用した各種原位置試験及びボーリングより採取した試料の各種土質試験とする。
ア 調査の対象
調査は、対象地域にあって、地下の地質の状況及び性状を把握するための地質踏査、地質ボーリング、ボーリング孔を利用した各種原位置試験(標準貫入試験、電気検層、揚水試験等)、サンプリングした試料の各種土質試験(土粒子の比重、含水量、粒度分析、液性限界、塑性限界、単位体積重量、透水試験、圧密試験、圧縮試験等)の全部又は一部を対象として行うものとする。ただし、対象地域における地盤沈下の監視を行うに当たって必要があると認められる場合においては、当該対象地域に地下水理上密接な関係を有する地域における調査をも対象とすることができる。
イ 地質ボーリング深度
地質ボーリングの深度は、地下水の採取により地層の収縮が生じ、または生ずるおそれのある深さを限度とする。
ウ 原位置試験及び土質試験の方法
各種の原位置試験及び土質試験のうち、日本工業規格により定められているものについては、その定められた方法に準じて行うものとする。
五 報告
事業の主体は、事業に係る調査結果を取りまとめた報告書を作成し、翌年度の四月三〇日までに環境省環境管理局水環境部長あてに一部を提出するものとする。
土壌汚染防止対策事業(農用地土壌汚染防止対策調査)実施要領
目次
土壌汚染防止対策事業(農用地土壌汚染防止対策調査)実施要領
一 目的
この実施要領は、環境監視調査等補助金交付要綱(平成一〇年四月二八日環大規第一六五号、環水規第一四四号、環境事務次官通知)第三条第二項の規定に基づき、同条第一項第三号に規定する土壌汚染防止対策事業のうちアの農用地土壌汚染防止対策調査(以下「事業」という。)の実施に関して必要な細目を定めることにより、農用地の土壌の汚染防止等に関する法律(昭和四五年法律第一三九号。以下「法」という。)第三条に定める農用地土壌汚染対策地域(以下「対策地域」という。)の指定、法第五条に定める農用地土壌汚染対策計画(以下「対策計画」という。)の策定、法第七条に定める排水(出)基準の設定、法第八条に定める特別地区の指定等の農用地の土壌汚染防止対策の推進に資することを目的とする。
二 事業の実施主体
事業の実施主体は都道府県知事(以下「知事」という。)とし、調査担当機関は当該都道府県の試験研究機関とする。
三 事業の内容
(一) 事業は、次に掲げる調査の区分に応じてそれぞれに定めるとおりとする。
ア 細密調査
法第二条第三項に定める特定有害物質(以下「特定有害物質」という。)等が土壌に含まれることに起因して人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産され、若しくは農作物等の生育が阻害されると認められる地域又はそれらのおそれがあると認められる地域であって、その地域内にある農用地の面積がおおむね一〇ha以上あるものを対象として、当該地域内にある農用地の土壌及び当該農用地に生育する農作物等並びに当該地域に係る水、大気及び底質の特定有害物質等による汚染の状況並びに当該地域に係る地質の状況を把握するために行う概況調査及び精密調査
イ 対策地域調査
対策地域に指定された地域及びその周辺地域を対象として、当該地域内にある農用地の土壌及び当該農用地に生育する農作物等並びに当該地域に係る水、大気及び底質の特定有害物質等による汚染の状況並びに当該地域に係る地質の状況を把握するために行う対策地域内調査及び対策地域関連調査
ウ 解除地域調査
対策地域の指定が解除された地域を対象として、当該地域内にある農用地の土壌及び当該農用地に生育する農作物等並びに当該地域に係る水、大気及び底質に含まれる特定有害物質の量等を把握するために行う概況調査及びほ場調査
エ 発生源周辺等汚染状況確認調査
ア~ウ以外の地域において、新たな発生源の判明、農用地の利用状況の変化に伴い、当該地域の農用地土壌及び農作物等並びに当該地域に係る水、大気及び底質の特定有害物質等による汚染の状況の変化を確認するために行う概況調査及び精密調査
(二) 調査の実施は「農用地土壌汚染対策地域の指定要件に係るカドミウムの量の検定の方法を定める省令(昭和四六年農林省令第四七号、以下「カドミウムに係る検定省令」という。)」、「農用地土壌汚染対策地域の指定要件に係る銅の量の検定の方法を定める省令(昭和四七年総理府令第六六号。以下「銅に係る検定省令」という。)」、「農用地土壌汚染対策地域の指定要件に係る砒〈ひ〉素の量の検定の方法を定める省令(昭和五〇年総理府令第三一号。以下「砒〈ひ〉素に係る検定省令」という。)」、「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律の施行について(昭和四六年六月三〇日付け四六農政第三三四一号農林事務次官通達)」、「農用地の土壌の汚染防止等に係る法律の運用について(昭和四六年六月三〇日付け四六農政第三三四二号農林省農政局長通達)」、「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律施行令の一部改正について(昭和四七年一一月一三日付け環水土第六七号環境事務次官通達)」及び「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律施行令の一部改正について(昭和五〇年六月三〇日付け環水土第一四五号環境庁水質保全局長通達)」に定めるところによるほか、実施に関して必要な技術的事項については、細密調査にあっては別添一の細密調査実施細則、対策地域調査にあっては別添二の対策地域調査実施細則、解除地域調査にあっては別添三の解除地域調査実施細則、発生源周辺等汚染状況確認調査にあっては別添四の発生源周辺等汚染状況確認調査実施細則によるものとする。
四 調査結果の報告
- (一) 知事は、毎年度調査結果を取りまとめた調査報告書を作成し、調査年度の翌年度の四月三〇日までに環境省環境管理局水環境部長に一部提出するものとする。
- (二) 調査報告書及び添付書類(図面を含む。)の様式については、細密調査、対策地域調査、解除地域調査及び発生源周辺等汚染状況確認調査ごとにそれぞれの実施細則によるものとする。
細密調査実施細則
一 目的
この実施細則は、土壌汚染防止対策事業(農用地土壌汚染防止対策調査)実施要領三の(一)のアに基づき、細密調査の適正かつ円滑な実施を図るために必要な技術的事項を定めるものとする。
二 調査の種類
(一) 概況調査
知事は、当該年度において調査対象とされた地域(以下「調査対象地域」という。)について、次に掲げる事項について概況調査を行うものとする。
- (ア) 地域の概況
- (イ) 土地条件
- (ウ) 土壌条件
- (エ) 水利状況
- (オ) 農作物等の生育状況
- (カ) 特定有害物質及び土壌又は農作物等の汚染の原因となっている特定有害物質以外の汚染物質(以下「汚染物質」という。)の名称と汚染の由来(汚染源、汚染形態、現在までの経過等)
- (キ) 農作物等の汚染及び生育阻害に対してとられている対策とその効果
- (ク) その他土壌の汚染の状況、農作物等の汚染の状況及び農作物等の生育阻害の状況を把握するために必要な事項
(二) 精密調査
ア 調査の内容
知事は、概況調査の結果を勘案し、調査対象地域においておおむね二・五ヘクタールに一点の割合で調査ほ場を選定し、当該調査ほ場において次の(ア)、(イ)、(ウ)に掲げる事項について精密調査を行うものとする。
なお、土地条件、水利状況等からみて、調査の精度を確保するため必要と認める場合は、適宜調査密度を高めることができるものとする。
また、農業用用排水中の特定有害物質の量等、(ア)、(イ)、(ウ)以外の事項についての調査は、知事が調査対象地域の実情に応じ、適宜行うことができるものとする。
- (ア) 農作物等の生育状況
- (イ) 土壌及び農作物等に含まれる特定有害物質等の量
- (ウ) 土壌の理化学性
イ 調査の方法
精密調査における農作物等の生育調査方法並びに土壌及び農作物等に係る測定のための試料の採取方法、測定項目及び測定方法は次に掲げるとおりとする。
(ア) 農作物等の生育調査方法
調査ほ場の中央部における坪刈り等による精玄米又は精玄麦の収量を調査するものとする。
(イ) 測定のための試料の採取方法
- (i) 土壌
- a 土壌の採取位置は、銅及び砒素以外の物質に係る場合にあっては、当該調査ほ場の中央地点とし、銅及び砒素に係る場合にあっては、当該調査ほ場の水口地点、中央地点及び水尻地点を結んだ線を三等分して得た線の各々の中央地点(三地点)とする。
- b 採取位置において地表から地表下一五cmまで(耕盤等が地表下一五cm以内に出現する場合においては耕盤等まで)の土壌を垂直に切り取り、これを十分に混合したのち、四分法により縮分して約一kgを採取するものとする。
なお、土壌汚染対策事業の効率的実施に資するため必要な場合は、調査対象地域の土壌の汚染の状況等を考慮して、地表下一五cmから三〇cmまで(耕盤等が地表下一五cm以内に出現する場合にあっては、耕盤等の上面から地表下三〇cmまで)の土壌及び地表下三〇cmより深い場所の土壌についてもそれぞれ採取するものとする。
- (ii) 農作物等
- a 農作物等の採取位置は、原則として土壌の採取位置と同一とし、当該採取位置に立毛している農作物等の可食部からおおむね一kgを採取するものとする。
- b 採取する農作物等の種類は、水田にあっては水稲、畑にあっては陸稲又は麦類とする。
なお、必要に応じ他の農作物等も対象とすることができるものとする。 - c 採取した水稲及び陸稲並びに麦類は、風乾状態(水分含量がおおむね一三~一五%のもの)の精玄米又は精玄麦にしておくものとする。
(ウ) 測定項目
- (i) 土壌
採取した試料の測定項目は、次に掲げるとおりとする。なお、bについては知事が調査対象地域の実情に応じ、適宜選定できるものとし、cについては調査ほ場の中央地点から採取した土壌についてのみ測定するものとする。- a 特定有害物質の量
- b 汚染物質の量
- c 土色(湿)、腐植量、土性、pH(H2O)、塩基置換容量、置換性石灰、燐酸吸収係数、有効態燐酸及びその他必要な項目
- (ii) 農作物等
採取した試料の測定項目は、次に掲げるとおりとする。ただし、bについては、知事が調査対象地域の実情に応じ適宜選定できるものとする。- a 特定有害物質の量
- b 汚染物質の量
(エ) 測定方法
特定有害物質については、「カドミウムに係る検定省令」「銅に係る検定省令」及び「砒〈ひ〉素に係る検定省令」により測定するものとし、その他については、「地力保全基本調査における土壌分析法(昭和三四年八月農林省振興局発行、地力保全対策資料第一号)」、「土壌保全対策事業における重金属類の分析法について(昭和四六年八月農林省農政局発行、地力保全対策資料第三六号)」及び「土壌及び農作物等中の水銀等の分析法(昭和四八年八月環境庁水質保全局長)」により測定するものとする。
(オ) クロスチェック
環境省環境管理局水環境部長が指定する調査対象地域については、当該地域ごとに土壌及び農作物等を各二点任意に選び、それぞれ四分法により当該都道府県分析用と送付用に分け、送付用の試料を、環境管理局水環境部長が指定する分析機関に毎年度、別に定める期日までに送付するものとする。なお、送付する分析のための試料の量は、土壌及び農作物等それぞれ一点につきおおむね二〇〇gとし、送付する際は、ビニール袋等に入れ、都道府県名、調査対象地域名、調査ほ場番号及び採取位置(水口部、中央部、水尻部の別)を記入した荷札をつけるものとする。
都道府県分析用の試料については、(エ)の測定方法に準じ、土壌(地表下〇cmから一五cmのもの)及び農作物等に係る特定有害物質の量を測定し、測定結果の報告書を調査年度の二月末日までに送付するものとする。
三 調査報告書
調査報告書の様式は、様式第一、クロスチェックの測定結果の報告書の様式は、様式第二のとおりとする。
なお、調査報告書には(参考)により作成した、「調査対象地域位置図」、「土壌中の特定有害物質分布状況図」及び「農作物等中の特定有害物質分布状況図」を添付するものとする。
附図の作成法
附図の作成に当たっては、次の要領により作成する。
一 調査対象地域位置図(縮尺五万分の一程度)
調査対象地域外周を赤色の実線(太さ〇・四mm程度)で表示し、調査対象地域内部を薄い赤色で設色する。
二 土壌中の特定有害物質分布状況図(Ⅰ、Ⅱ)(縮尺三千分の一程度)(Ⅰ:表層(〇~一五cm)、Ⅱ:次層(一五~三〇cm))
調査対象地域外周を赤色の実線(太さ〇・八mm程度)で表示し、特定有害物質の種類別に定められた色によってその賦存量の程度別に破線(太さ〇・四mm程度)で区分するとともに、同色で区分記号(アラビア数字)を記入する。(区分の基準は各都道府県で適宜設定する。)
また、採取地点を黒色の実線(径〇・四mm程度)で表示するとともに、黒色で調査ほ場番号を記載する。なお、特定有害物質の設色はカドミウムは赤色、銅は青色、砒〈ひ〉素は緑色とする。
三 農作物等中の特定有害物質分布状況図
二に準じて作成するものとする。
対策地域調査実施細則
一 目的
この実施細則は、土壌防止対策事業(農用地土壌汚染防止対策調査)実施要領三の(一)のイに基づき、対策地域調査の適正かつ円滑な実施を図るために必要な技術的事項を定めるものとする。
二 調査の種類
(一) 対策地域内調査
この調査は、対策地域を対象として行う概況調査及び調査観測区調査とし、その内容はそれぞれ次に掲げるとおりとする。
ア 概況調査
知事は、対策地域の区域内にある農用地の特定有害物質による土壌の汚染状況並びに当該対策地域の土地条件及び水利状況等を勘案して、当該地域においておおむね二五ヘクタールごとに調査ほ場を選定し、次に掲げる事項について概況調査を行うものとする。
- (ア) 地域の概況
- (イ) 土地条件
- (ウ) 土壌条件
- (エ) 水利状況
- (オ) 農作物等の生育状況
- (カ) 土壌及び農作物等の特定有害物質による汚染状況
- (キ) その他土壌の汚染の状況、農作物等の汚染の状況及び農作物等の生育阻害の状況を把握するために必要な事項
イ 調査観測区調査
(ア) 調査の内容
知事は、概況調査を実施した調査ほ場内にそれぞれ一カ所づつ調査観測区を設置し、次に掲げる事項について調査観測区調査を行うものとする。
- (i) 土壌、農作物等及び農業用用排水中の特定有害物質の量(全量及び可溶性のものの量)
- (ii) 大気中の降下ばいじんの量及び当該ばいじん中の特定有害物質の量
- (iii) 土壌の理化学性
- (iv) その他知事が特に必要と認める事項
(イ) 調査の方法
調査観測区調査における調査観測区の設置の場所、設置の時期、調査観測区の内容、設置上の留意事項、維持管理、試料の採取方法、測定項目及び測定方法は次に掲げるとおりとする。
- (i) 設置の場所
調査ほ場内の水口部であって、汚染の把握に適切であり、かつ、通常の肥培管理に支障のない場所とする。 - (ii) 設置の時期
原則として対策地域の指定後、直ちに設置するものとする。ただし、法第五条第二項第二号に掲げる土壌汚染対策のための事業(以下「対策事業」という。)が対策地域の指定後、直ちに実施される場合等であって、調査観測区の設置が困難と認められるときは、当該対策事業の完了後等設置が困難と認められなくなった段階で設置するものとする。 - (iii) 調査観測区の内容
調査観測区には、原則として次表に掲げる三つの区を設置するものとする。ただし、土壌及び農作物等の汚染が大気汚染に起因しないと認められる場合は、表中二の区を省略できるものとする。
調査観測区番号
|
供試土壌
|
作付の有無
|
区の大きさ
|
蓋の有無
| ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
たて
|
よこ
|
深さ
|
||||||
cm
|
cm
|
cm
|
||||||
一の区
|
非汚染土
|
無
|
一〇〇
|
×
|
一〇〇
|
×
|
三〇
|
無
|
二の区
|
〃
|
無
|
有
|
|||||
三の区
|
〃
|
有
|
無
|
- (iv) 設置上の留意事項
調査観測区の設置にあたっては、次の事項に留意するものとする。- a 三の区に作付する農作物等は、水稲若しくは陸稲又は小麦とする。
- b 供試土壌は、当該調査観測区を設置するほ場の土壌とその種類及び性質がおおむね同一であって、かつ、特定有害物質による汚染のない場所から採取したものとする。
- c 供試土壌の埋設は、透水性、硬度等に留意して慎重に行うものとする。
- d 各区は、深さ五〇cm以上の木枠等で囲うものとする。
- e 二の区は、ビニール等を用いて蓋をするものとする。
- (v) 維持管理
調査ほ場及び調査観測区は、常にその機能が適切かつ十分に働くよう最善の注意をもって維持管理を行うものとする。
なお、観測期間中に生じた調査ほ場及び調査観測区の変化等については、その状況を詳細に記録しておくものとする。 - (vi) 試料の採取方法
- a 土壌
三の区における農作物等の作付前及び収穫時に、各区について、地表から地表下一五cmまでの土壌及び地表下一五cmから地表下三〇cmまでの土壌を、それぞれ垂直に切り取り、これをそれぞれ十分に混合した後、四分法により縮分し約一kgづつ採取する。 - b 農作物等
三の区における農作物等の収穫時に、その区に立毛している全量を、年一回採取するものとし、採取した農作物等は、可食部とその他の部分(根は含まないものとする。)に分けるものとする。
なお、農作物等の作柄の良否、その作柄に影響を与えた事項、収穫期の遅速、特定有害物質による生育阻害状況についても調査し、記録しておくものとする。 - c 水
農業用用水が当該調査観測区を設置しているほ場に流入している地点でかんがい期間中毎月一回採水するものとする。
なお、採水時に、採水位置、水深、流量、水温、色相、濁り、降雨状況、採水地点付近の地形、用水利用状況、主要な汚染源等についても記録しておくものとする。また、調査ほ場における減水深等についても調査し、記録しておくものとする。 - d 降下ばいじん
簡易ばいじん計(例えば口径一五~一六cm、直径約二〇cm、深さ約二六cm、内容積六lの広口びんで、びんの口に適当な囲いをつけたもの)を調査観測区付近の地表上の適当な位置に設置し、これに蓄積する降下ばいじんを毎月一回定期的(かんがい期間中は水の採水時期)に採取するものとする。
- a 土壌
- (vii) 測定項目
採取した試料の測定項目は、次に掲げるとおりとする。- a 土壌
- (a) 特定有害物質の量
- (b) その他知事が特に必要と認める項目
- b 農作物等
- (a) 特定有害物質の量
- (b) その他知事が特に必要と認める項目
- c 水
- (a) 特定有害物質の量
- (b) その他知事が特に必要と認める項目
- d 降下ばいじん
- (a) 降下ばいじんの量
- (b) 降下ばいじん中の特定有害物質の量
- (c) その他知事が特に必要と認める項目
- a 土壌
- (viii) 測定方法
- a 土壌及び農作物等に係る測定項目については、細密調査実施細則二(二)イ(エ)の測定方法に準じて測定するものとする。
- b 水に係る測定項目については、JISK〇一〇二・五二、JISK〇一〇二・五五及びJISK〇一〇二・六一に定める方法により測定するものとする。
- c 降下ばいじんに係る測定項目については、簡易ばいじん計に蓄積した内容物を二〇メッシュのふるいでろ過し、一〇〇℃で恒量となるまで乾燥し、秤量した後、カドミウムにあっては「カドミウムに係る検定省令」に規定する米に係る検定の方法に準じ、銅及び砒〈ひ〉素にあっては、王水により分解した後それぞれ「銅に係る検定省令」及び「砒〈ひ〉素に係る検定省令」に定める方法に準じて測定するものとする。
- (ix) クロスチェック
環境省環境管理局水環境部長が指定する調査対象地域については、当該地域ごとに土壌及び農作物等を各二点任意に選び、それぞれ四分法により当該都道府県分析用と送付用に分け、送付用の試料を、環境管理局水環境部長が指定する分析機関に毎年度、別に定める期日までに送付するものとする。なお、送付する分析のための試料の量は、土壌及び農作物等それぞれ一点につきおおむね二〇〇gとし、送付する際は、ビニール袋に入れ、都道府県名、調査対象地域名、調査ほ場番号及び採取位置(水口部、中央部、水尻部の別)を記入した荷札をつけるものとする。
都道府県分析用の試料については、(viii)のaの測定方法に準じ、土壌(地表下〇cmから一五cmのもの)及び農作物等の特定有害物質の量を測定し、測定結果の報告書を調査年度の二月末日までに送付するものとする。
(二) 対策地域関連調査
知事は、対策地域内調査のほか、農用地の土壌の汚染状況を把握するために特に必要があるときは、対策地域及びその周辺地域について土壌、農作物等、降下ばいじん及び水等につき必要な関連調査を実施することができるものとする。
その調査方法については、細密調査実施細則二及び対策地域調査実施細則二(一)に準じて行うものとする。
三 調査報告書
調査報告書の様式は、様式第一、クロスチェックの測定結果の報告書の様式は、様式第二のとおりとする。
なお、調査報告書には、縮尺三千~一万分の一程度の地形図に調査ほ場の位置及びその番号を記載した「調査ほ場位置図」並びに五万分の一程度の地形図に河川名、取水施設、農業用水路、汚染源等を記載した「水域概況図」を添付するものとする。
解除地域調査実施細則
一 目的
この実施細則は、土壌汚染防止対策事業(農用地土壌汚染防止対策調査)実施要領三の(一)のウに基づき、解除地域調査の適正かつ円滑な実施を図るために必要な技術的事項を定めるものとする。
二 調査の種類
(一) 概況調査
知事は、対策地域の指定が解除された地域について、次に掲げる事項について概況調査を行うものとする。
- (ア) 地域の概況
- (イ) 土地条件
- (ウ) 土壌条件
- (エ) 水利状況
- (オ) 対策事業の実施状況
- (カ) 農作物等の生育状況
- (キ) 気象状況(降水量、気温等)
- (ク) 汚染源及び対策の状況
- (ケ) その他土壌の再汚染防止のために把握すべき事項
(二) ほ場調査
ア 調査の内容
知事は、当該解除地域の土地条件、水利状況、対策工法等を勘案して、調査ほ場を選定し、次に掲げる事項についてほ場調査を行うものとする。
- (ア) 農作物等の生育状況
- (イ) 土壌、農作物等及び農業用用排水中の特定有害物質の量
- (ウ) 大気中の降下ばいじんの量及び当該ばいじん中の特定有害物質の量
- (エ) 土壌の理化学性
- (オ) その他知事が特に必要と認める事項
イ 調査の方法
ほ場調査における上記(ア)~(オ)に係る測定のための試料の採取方法、測定項目、測定方法等は次に掲げるとおりとする。
(ア) 農作物等の生育調査方法
調査ほ場の中央部における坪刈り等による精玄米又は精玄麦の収量を調査するものとする。
なお、農作物等の作柄の良否、その作柄に影響を与えた事項、収穫時の遅速等についても調査し、記録しておくものとする。
(イ) 測定のための試料の採取方法
- (i) 土壌
- a 土壌の採取位置は、銅及び砒〈ひ〉素以外の物資に係る場合にあっては、当該調査ほ場の中央地点とし、銅及び砒〈ひ〉素に係る場合にあっては、当該調査ほ場の水口地点、中央地点及び水尻地点を結んだ線を三等分して得た線の各々の中央地点(三地点)とする。
- b 採取位置において地表から地表下一五cmまで(耕盤等が地表下一五cm以内に出現する場合においては耕盤等まで)の土壌を垂直に切り取り、これを十分に混合したのち、四分法により縮分して約一kgを採取するものとする。
- (ii) 農作物等
- a 農作物等の採取位置は、原則として土壌の採取位置と同一とし、当該採取位置に立毛している農作物等の可食部からおおむね一kgを採取するものとする。
- b 採取する農作物等の種類は、水田にあっては水稲、畑にあっては陸稲又は麦類とする。
なお、必要に応じ他の農作物等も対象とすることができるものとする。 - c 採取した水稲及び陸稲並びに麦類は、風乾状態(水分含量がおおむね一三~一五%のもの)の精玄米又は精玄麦にしておくものとする。
- (iii) 水
農業用用水が当該調査ほ場に流入している地点でかんがい期間中毎月一回採水するものとする。
なお、採水時に、採水位置、水深、流量、水温、色相、濁り、降雨状況、採水地点付近の地形、用水利用状況、主要な汚染源等についても記録しておくものとする。また、調査ほ場における減水深等についても調査し、記録しておくものとする。 - (iv) 降下ばいじん
簡易ばいじん計(例えば口径一五~一六cm、直径約二〇cm、深さ約二六cm、内容積六lの広口びんで、びんの口に適当な囲いをつけたもの)を調査ほ場付近の地表上の適当な位置に設置し、これに蓄積する降下ばいじんを毎月一回定期的(かんがい期間中は水の採水時期)に採取するものとする。
(ウ) 測定項目
採取した試料の測定項目は、次に掲げるとおりとする。
- (i) 土壌
- a 特定有害物資の量
- b その他知事が特に必要と認める項目
- (ii) 農作物等
- a 特定有害物質の量
- b その他知事が特に必要と認める項目
- (iii) 水
- a 特定有害物質の量
- b その他知事が特に必要と認める項目
- (iv) 降下ばいじん
- a 降下ばいじんの量
- b 降下ばいじん中の特定有害物質の量
- c その他知事が特に必要と認める項目
(エ) 測定方法
測定方法は、対策地域調査実施細則二(一)イ(イ)(viii)に準じて行うものとする。
(オ) 留意事項
調査ほ場は、常に適切かつ十分に維持管理を行うものとし、観測期間中に生じた調査ほ場の変化等については、その状況を詳細に記録しておくものとする。
三 調査報告書
調査報告書の様式は、様式第一のとおりとする。
なお、調査報告書には、縮尺三千~一万分の一程度の地形図の対策地域の指定が解除された地域、調査ほ場の位置及びその番号を記載した「調査ほ場位置図」並びに五万分の一程度の地形図に河川名、取水施設、農業用用排水路、汚染源等を記載した「水域概略図」を添付するものとする。
発生源周辺等汚染状況確認調査実施細則
一 目的
この実施細則は、土壌汚染防止対策事業(農用地土壌汚染防止対策調査)実施要領三の(一)のエに基づき、発生源周辺等汚染状況確認調査の適正かつ円滑な実施を図るために必要な技術的事項を定めるものとする。
二 調査の種類
(一) 概況調査
知事は、調査対象地域について、次に掲げる事項について概況調査を行うものとする。
なお、(キ)、(ク)については、特定有害物質の発生源からの影響が想定される地域等について行うものとする。
- (ア) 地域の概況
- (イ) 土地条件
- (ウ) 土壌条件
- (エ) 水利状況
- (オ) 農作物等の栽培状況
- (カ) かんがい水源、大気中の特定有害物質の濃度(現在までの付近の常時監視結果等)
- (キ) 特定有害物質の名称及び発生源の状況(現在までの経過)
- (ク) 土壌の汚染及び農作物等の汚染に対してとられている対策と効果
(二) 精密調査
ア 調査内容
(ア) 調査地点の選定
知事は、特定有害物質の発生源からの影響が想定される地域等について以下の方法で調査地点を選定する。
- (i) 特定有害物質の発生源からの影響が想定される地域等
都道府県内の主要な発生源の周辺地域等について、以下に該当する調査対象地域を選定し、調査対象地域の農用地おおむね一〇ヘクタールに一点の割合で調査地点を選定する。なお、当該地域内の土壌の種類、水利状況、農作物等の栽培状況からみて汚染の状況を把握するために必要と認められる場合は調査密度を高めることができるものとする。- a 新たに判明した発生源の周辺地域であって、汚染状況の把握を行うための調査が必要であると判断された地域
- b 過去に調査が実施された発生源の周辺地域において、当該地域の農用地の利用状況の変化等から汚染状況の変化を確認するための調査が必要であると判断された地域
- c 農作物等の特定有害物質に係る調査結果から、汚染状況の把握を行うための調査が必要であると判断された地域
- d その他、隣接する公共用水域における特定有害物質の汚染の判明等から、特に汚染状況の把握を行うための調査が必要であると判断された地域
- (ii) それ以外の地域
都道府県内の農用地を地形、発生源からの距離、用水系統から区分し、過去に実施された重金属概況調査の結果、その後の農用地の利用状況の変化等を勘案して調査が必要な区域を選定し、各区域ごとに水田にあってはおおむね一、〇〇〇ヘクタールに一点以上、畑地にあってはおおむね二、〇〇〇ヘクタールに一点以上の割合で調査地点を選定する。なお、当該区域内の土壌の種類、水利状況、農作物等の栽培状況からみて、汚染の状況を把握するために必要と認められる場合は調査密度を高めることができるものとする。
(イ) 調査項目
知事は、調査地点において次のa、b、cに掲げる事項について調査を行うものとする。
また、農業用用排水中の特定有害物質の量等、a、b、c以外の事項についての調査は、知事が調査地点の実状に応じ、適宜行うことができるものとする。
- a 土壌条件及び農作物等栽培状況
- b 土壌及び農作物等に含まれる特定有害物質等の量
- c 土壌の理化学性
イ 調査方法
精密調査の調査項目に係る土壌条件及び農作物等の栽培状況の調査方法並びに土壌及び農作物等に係る測定のための試料の採取方法、測定項目及び測定方法は次に掲げるとおりとする。
(ア) 土壌条件及び農作物等の栽培状況の調査方法
土壌図等の既存資料をもとに調査ほ壌の土壌区分等を調査する。また、農作物等の栽培状況については、現地聞き取り等により作物種、品種等を調査する。
(イ) 測定のための試料の採取方法
- (i) 土壌
- a 土壌の採取位置は、銅及び砒〈ひ〉素以外の物質に係る場合にあっては、当該調査ほ場の中央地点とし、銅及び砒〈ひ〉素に係る場合にあっては、当該調査ほ場の水口地点、中央地点及び水尻地点を結んだ線を三等分して得た線の各々の中央地点(三地点)とする。
- b 採取位置において地表から地表下一五cmまで(耕盤等が地表下一五cm以内に出現する場合においては耕盤まで)の土壌を垂直に切り取り、これを十分に混合したのち、四分法により縮分して約一kgを採取するものとする。
- c 採取した土壌は、良好な管理のもとに保存するものとする。
- (ii) 農作物等
- a 農作物等の採取位置は、原則として土壌の採取位置と同一とし、当該採取位置に立毛している農作物等の可食部からおおむね一kgを採取するものとする。ただし、以下に該当する場合等は必ずしも調査地点で農作物等の採取は行わなくても良いものとする。
- (a) 既存資料により当該地域の農作物等の汚染状況が把握できる場合
- (b) 調査の効率的な実施のため、土壌調査を実施した後、農作物等の採取地点を選定する必要がある場合
- b 採取する農作物等の種類は、水田にあっては水稲、畑にあっては陸稲又は麦類とする。なお、必要に応じ他の農作物等も対象とすることができるものとする。
- c 採取した水稲及び陸稲並びに麦類は、風乾状態(水分含量がおおむね一三~一五%のもの)の精玄米又は精玄麦にしておくものとする。
- a 農作物等の採取位置は、原則として土壌の採取位置と同一とし、当該採取位置に立毛している農作物等の可食部からおおむね一kgを採取するものとする。ただし、以下に該当する場合等は必ずしも調査地点で農作物等の採取は行わなくても良いものとする。
(ウ) 測定項目
- (i) 土壌
採取した試料の測定項目は、次に掲げるとおりとする。なお、bについては知事が調査地点の実情に応じ適宜選定できるものとし、cについては調査ほ場の中央地点から採取した土壌についてのみ測定するものとする。- a 特定有害物質の量
- b 汚染物質の量
- c pH、その他土壌の理化学性にかかる項目(土色(湿)、腐食量、土性、塩基置換容量、置換性石灰、リン酸吸収係数、有効態燐酸等)のうち当該ほ場の土壌区分を確認するために必要と認められるもの
- (ii) 農作物
採取した試料の測定項目は、次に掲げるとおりとする。なお、bについては知事が調査地点の実情に応じ適宜選定できるものとする。- a 特定有害物質の量
- b 汚染物質の量
(エ) 測定方法
特定有害物質については、「カドミウムに係る検定省令」「銅に係る検定省令」及び「砒〈ひ〉素に係る検定省令」により測定するとともに、併せて土壌中の特定有害物質の形態を把握する場合は、化学形態に応じた分析法を用いるものとする。その他については、「地力保全基本調査における土壌分析法(昭和三四年八月農林省振興局発行、地力保全対策資料第一号)」、「土壌保全対策事業における重金属類の分析法について(昭和四六年八月農林省農政局発行、地力保全対策資料第三六号)」及び「土壌及び農作物等中の水銀等の分析法(昭和四八年八月環境庁水質保全局長)」により測定するものとする。
三 調査報告書
調査報告書の様式は、様式第一のとおりとする。
また調査報告書には(参考)により作成した、「調査地域位置図」を添付するものとする。なお、特定有害物質の発生源からの影響が想定される地域等については、「土壌中の特定有害物質分布状況図」及び「農作物等中の特定有害物質分布状況図」も添付するものとする。
附図の作成法
附図の作成に当たっては、次の要領により作成する。
一 調査地域位置図
特定有害物質の発生源からの影響が想定される地域等については、縮尺二万五千分の一程度の地図に、調査対象地域外周を赤色の実線で表示し、内部を薄い赤色で設色する。
それ以外の地域については、縮尺二〇万分の一程度の地図に、調査地域外周を赤色の実線で表示し、調査地点を黒丸で示す。
二 土壌中の特定有害物質分布状況図(縮尺一万分の一程度)
調査対象地域外周を黒色の実線で表示し、特定有害物質の濃度別に内部を色分けする。(濃度の区分は各都道府県で適宜設定する。)
三 農作物等中の特定有害物質分布状況図
二に準じて作成するものとする。
土壌汚染防止対策事業(市街地土壌汚染監視)実施要領
一 目的
この実施要領は、環境監視調査等補助金交付要綱(平成一〇年四月二八日環大規第一六五号、環水規第一四四号、環境事務次官通知。)第三条第二項の規定に基づき、同条第一項第三号に規定する土壌汚染防止対策事業のうちイの市街地土壌汚染監視の実施に関して必要な細目を定めることにより土壌汚染対策法の円滑な運用等に資することを目的とする。
二 事業の実施主体
(一) 地歴情報等収集整理事業
事業の実施主体は都道府県知事(以下「知事」という。)又は土壌汚染対策法施行令第一〇条に規定する市(以下「政令市」という。)の長(以下「政令市長」という。)とする。
(二) 土壌汚染状況等調査
事業の実施主体は知事又は政令市長とする。
三 事業の内容
事業の内容は、次に定める事業の区分に応じて、それぞれに定めるところによるものとする。
(一) 地歴情報等収集整理事業
汚染地の把握や汚染原因の解明等を効率的に行うため、都道府県及び政令市が実施する工場・事業場の跡地情報や廃棄物処分場の跡地情報等の土壌汚染に係る過去の土地履歴、地下水の飲用利用等に関する状況等の土壌汚染関連情報の収集、整理及びデータベース作成(GIS化を含む。)に係るものとする。
(二) 土壌汚染状況等調査
都道府県又は政令市が実施する土壌基準に適合しているかどうかの監視等を行うための調査とする。実施に関して必要な技術的事項については、別添の土壌汚染状況等調査実施細則によるものとする。
四 調査結果の報告
知事又は政令市長は、調査結果を取りまとめた調査報告書を作成し、調査年度の翌年度の四月三〇日までに環境省環境管理局水環境部長に一部提出するものとする。
なお、調査報告書の様式については、地歴情報等収集整理事業については様式一、土壌汚染状況等調査については様式二によるものとする。
土壌汚染状況等調査実施細則
一 目的
この実施細則は、土壌汚染防止対策事業(市街地土壌汚染監視)実施要領三に基づき、土壌汚染状況等調査の円滑な実施を図るために必要な技術的事項を定めるものとする。
二 調査の種類及び内容
(一) 表層土壌調査
① 土壌溶出量調査
ア 対象物質
調査の対象物質は、土壌汚染対策法施行令(平成一四年一一月一三日政令第三三六号。以下「令」という。)第一条に規定されている特定有害物質二五物質の中から調査対象地点の実状に応じて選定する。なお、汚染地の把握や汚染原因の解明等を行うために必要な場合には、令第一条第一号、第二号、第四号、第一二号、第一三号、第一九号から第二一号まで及び第二三号に掲げるそれぞれの物質に含まれる各種化合物のうち特定の化合物を選定する。
イ 土壌試料の採取
土壌試料の採取は、土壌汚染対策法施行規則(平成一四年一二月二六日環境省令第二九号。以下「規則」という。)第五条第三項第一号及び第二号に定める方法に準じて行うものとする。
なお、汚染地の把握や汚染原因の解明等を行うために必要な場合には試料採取の密度を変更しても差し支えない。
ウ 測定項目
アの対象物質について、土壌試料に水を加えた検液に溶出する量(以下「土壌溶出量」という。)を測定する。
エ 測定方法
土壌溶出量の測定方法は、平成一五年三月六日環境省告示第一八号に定める方法により行うものとする。なお、アにおいて各種化合物のうち特定の化合物を選定する場合、その測定については環境省と協議の上、行うものとする。
② 土壌含有量調査
ア 対象物質
調査の対象物質は、令第一条に規定されている特定有害物質のうち土壌含有量基準が設定されているカドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物、ふっ素及びその化合物、並びにほう素及びその化合物の九物質の中から調査対象地点の実状に応じて選定する。なお、汚染地の把握や汚染原因の解明等を行うために必要な場合には、それぞれの物質に含まれる各種化合物のうち特定の化合物を選定する。
イ 土壌試料の採取
土壌試料の採取は、上記①イに同じ。
ウ 測定項目
アの対象物質について、土壌試料に含まれる量(以下「土壌含有量」という。)を測定する。
エ 測定方法
土壌含有量の測定方法は、平成一五年三月六日環境省告示第一九号に定める方法により行うものとする。なお、アにおいて各種化合物のうち特定の化合物を選定する場合、その測定については環境省と協議の上、行うものとする。
③ 土壌ガス調査
ア 対象物質
調査の対象物質は、令第一条に規定されている特定有害物質のうち揮発性有機化合物である四塩化炭素、一、二―ジクロロエタン、一、一―ジクロロエチレン、シス―一、二―ジクロロエチレン、一、三―ジクロロプロペン、ジクロロメタン、テトラクロロエチレン、一、一、一―トリクロロエタン、一、一、二―トリクロロエタン、トリクロロエチレン及びベンゼンの一一物質の中から調査対象地点の実状に応じて選定する。
イ 土壌ガス等の採取
土壌ガスの採取方法は、原則として平成一五年三月六日環境省告示第一六号に定める方法により行うものとする。
なお、当該地点に地下水が存在することから土壌ガスの採取が困難な場合には、当該地点の地下水を採取することとする。
また、汚染地の把握や汚染原因の解明等を行うために必要な場合には試料採取の密度を変更しても差し支えない。
ウ 測定項目
アの対象物質について、土壌ガスに含まれる量(以下「土壌ガス濃度」という。)を測定する。
エ 測定方法
土壌ガス濃度の測定方法は、原則として平成一五年三月六日環境省告示第一六号に定める方法により行うものとする。必要に応じ、当該測定方法以外の適当な簡易測定法を用いても差し支えない。
なお、土壌ガスの代わりに採取した地下水の測定方法については、平成一五年三月六日環境省告示第一七号に定める方法により行うものとする。
(二) ボーリング調査
土壌ガスが検出される場合等、下層土の調査が必要と認められる場合に、ボーリング調査を行うことができる。
ア 対象物質
対象物質については、令第一条に規定されている特定有害物質二五物質の中から調査対象地点の実状に応じて選定する。なお、汚染地の把握や汚染原因の解明等を行うために必要な場合には、令第一条第一号、第二号、第四号、第一二号、第一三号、第一九号から第二一号まで及び第二三号に掲げるそれぞれの物質に含まれる各種化合物のうち特定の化合物を選定する。
イ 土壌試料の採取
ボーリング地点は、(一)の調査の結果を踏まえ、必要な地点を選定する。土壌試料の採取深度は、規則第七条第二項第一号に規定する方法に準じ決定する。
ウ 測定方法
土壌試料の測定方法については、(一)に同じ。
(三) 地下水調査
土壌の特定有害物質による汚染状態が規則第一八条第一項の基準に適合しない若しくはそのおそれがある又は土壌ガスが検出される場合であって、当該土壌汚染が影響を及ぼす可能性のある地下水の調査が必要と認められるときに、地下水調査を行うことができる。
ア 対象物質
対象物質については、令第一条に規定されている特定有害物質二五物質の中から調査対象地点の実状に応じて選定する。なお、汚染原因の解明等を行うために必要な場合には、令第一条第一号、第二号、第四号、第一二号、第一三号、第一九号から第二一号まで及び第二三号に掲げるそれぞれの物質に含まれる各種化合物のうち特定の化合物を選定する。
イ 測定方法
平成一五年三月六日環境省告示第一七号に定める方法により行うものとする。なお、アにおいて各種化合物のうち特定の化合物を選定する場合、その測定については環境省と協議の上、行うものとする。
三 調査結果の公表
知事又は政令市長は、調査結果の全部又は一部を公表しようとするときは、あらかじめ環境省環境管理局水環境部長に通知するものとする。
土壌汚染防止対策事業(ダイオキシン類土壌汚染監視)実施要領
一 目的
この実施要領は、環境監視調査等補助金交付要綱(平成一〇年四月二八日環大規第一六五号、環水規第一四四号、環境事務次官通知)第三条第二項の規定に基づき、同条第一項第三号に規定する土壌汚染防止対策事業のうち、エのダイオキシン類土壌汚染監視(以下「事業」という。)の実施に関して必要な細目を定めることにより、ダイオキシン類対策特別措置法(平成一一年法律第一〇五号。以下「法」という。)第二六条に定めるダイオキシン類による土壌の汚染に係る常時監視を推進するとともに、法第二九条に定めるダイオキシン類土壌汚染対策地域の指定、法第三一条に定めるダイオキシン類土壌汚染対策計画の策定の推進を図り、地域における土壌中のダイオキシン類濃度の把握及び汚染の除去等の対策の円滑な実施に資することを目的とする。
二 事業の実施主体
事業の実施主体は、都道府県知事又は法第四一条の規定により事務の委任を受けた市の長(以下「政令市長」という。)とする。
三 事業の内容
(一) 事業は、次に掲げる調査の区分に応じて、それぞれに定めるとおりとする。
ア 地域概況調査
(ア) 一般環境把握調査
一般環境における土壌中のダイオキシン類濃度の状況を把握するため、特定の発生源の影響をあらかじめ想定せずに実施する調査である。
(イ) 発生源周辺状況把握調査
ダイオキシン類を発生し排出する施設が一般環境の土壌に及ぼす影響を把握するため、発生源の周辺において実施する調査である。
(ウ) 対象地状況把握調査
既存資料等の調査によりダイオキシン類による汚染のおそれが示唆される対象地における土壌中のダイオキシン類濃度の状況を把握するため実施する調査である。
イ 調査指標確認調査
アの調査の結果、二五〇pg―TEQ/g(以下「調査指標値」という。)以上の地点が判明した場合、その周辺におけるダイオキシン類濃度を把握するため実施する調査である。
ウ 範囲確定調査
ア又はイの調査の結果、告示に定める土壌の環境基準値を超える地点が判明した場合、環境基準値を超える土壌の範囲及び深度を確定するため実施する調査である。
エ 対策効果確認調査
汚染の除去等の対策を実施した場合、その効果を確認するため実施する調査である。
オ 継続モニタリング調査
調査指標値以上の地点について、土壌中のダイオキシン類濃度の推移を把握するため、三~五年の期間をおいた後に実施する調査である。
(二) 調査の実施は「ダイオキシン類に関する土壌の常時監視に係る調査測定について(平成一二年一月一四日環水土第一一号水質保全局長通知)」、「「ダイオキシン類に係る土壌調査測定マニュアル」について(平成一二年一月一四日環水土第一二号土壌農薬課長通知)」に定めるところによるものとする。
四 調査結果の報告
知事又は政令市長は、調査結果を取りまとめ、別紙様式により調査報告書を作成し、調査年度の翌年度の四月三〇日までに環境省環境管理局水環境部長に一部提出するものとする。
五 調査結果の公表
知事又は政令市長は、法第二七条第三項の規定により調査の結果の全部又は一部を公表しようとするときは、あらかじめ環境省環境管理局水環境部長に通知するものとする。