採用・キャリア形成支援情報

自然系:FAQ

   

1. 業務内容

 

Q 環境省自然系職員(レンジャー)とはどのような職種ですか。

A 自然系職員は、環境省に「総合職自然系」または「一般職自然系」の職種で採用され、主に自然環境分野の業務に従事します。業務内容は国立公園等保護地域の指定や管理、絶滅のおそれのある野生生物の保護、野生鳥獣の管理、自然環境に関する全国調査、失われた自然の再生、自然とふれあうための施設の整備等幅広い分野にわたります。活動の場は国内はもちろん国外にも及びます。

 

Q 環境省自然系の総合職と一般職の違いは何ですか。

A 自然系職員の勤務地は、東京の霞が関にある環境省本省だけでなく、国立公園や野生生物の対応にあたる全国各地の事務所(地方環境事務所や自然保護官事務所等)です。本省では、自然環境保全のための制度づくり、法律に基づく保護区や種の指定、予算確保等に関係する業務を担当します。一方、地方環境事務所では国立公園や鳥獣保護区の管理、利用施設の整備等自然環境保全に関する現場の業務に取り組みます。また、自然保護官事務所等の最前線の事務所では、自ら現場を歩き、地域の関係者との調整等にあたります。
 総合職職員は本省勤務や制度構築、組織のマネジメント等に従事する機会が多く、一般職職員は地方勤務の機会が多くなります。
 なお、自然環境の保全は、本省と現地事務所が車の両輪となって相互に補完しあいながら機能しなければ実現できません。このため、総合職職員も現地事務所勤務を経験し、一般職職員も本省勤務を経験します。

 

Q 試験区分により採用後の業務内容に違いはありますか。

A 総合職は試験区分による違いはありません。
 一般職は、「林学」、「農学」の試験区分で採用されると、主に国立公園や鳥獣保護区の管理を担います。一方、「建築」、 「土木」、「農業農村工学」の試験区分で採用されると、自然環境の利用と保全のための施設(ビジターセンターや自然歩道等国立公園を利用するための施設や、動植物を保全・再生・管理するための施設等)の整備に関する業務を担当することが多くなります。
 

2. 採用までの流れ

 

Q 採用までの流れを教えてください。

A 毎年人事院が実施する国家公務員総合職試験(院卒者・大卒程度)又は一般職試験(大卒程度)に合格し、かつ、官庁訪問で環境省から内定を得る必要があります(「人事院試験合格=採用」ではありません)。
 なお、人事院の試験に合格すると3年間採用候補者名簿に記載されます。例えば、令和5年度新採用(令和5年4月1日から勤務開始)を希望する場合は、令和2~4年度に実施される試験に合格することが必要です。

 官庁訪問の詳細については、「5.官庁訪問」及び人事院のウェブサイトをご確認ください。
  総合職 https://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo/sougou/saiyo_sougou02.html
  一般職 https://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo/ippan/saiyo_ippan02.html
 

3. 業務説明会・職員訪問

 

Q 業務説明会はいつどこで行われていますか。

A 業務説明会は、環境省主催のものと人事院主催のものがあります。いずれも日程が決まり次第以下の業務説明会のページでお知らせします。
 https://job.axol.jp/jn/s/env_24/mypage/schedule/1
 
 

Q 職員訪問とは何ですか。どのように参加すればよいですか。

A 職員訪問は、オンライン又は対面で職員と1対1で話すことにより、業務への理解を深めていただくものです。一部の期間を除き随時受け付けています。詳しくは以下のページをご確認ください。
 総合職 https://www.env.go.jp/guide/saiyo/cat_3all/homon-sogo.html
 一般職 https://www.env.go.jp/guide/saiyo/cat_3all/homon-ippan.html
 
 

Q まだ環境省で働きたいかわからないのですが、業務説明会や職員訪問に参加できますか。

A 環境省の業務を知っていただくための場です。どなたでも参加いただけます。


 

Q 社会人で転職を考えているのですが、業務説明会や職員訪問に参加できますか。

A 環境省の業務を知っていただくための場です。どなたでも参加いただけます。

 

Q 採用されるためには業務説明会には必ず参加しなければいけませんか。

A 業務説明会への出席の有無で採用が左右されることはありませんが、環境省の自然系を官庁訪問される方には、業務内容や職場の雰囲気を理解するため、事前に説明会へ参加することを強く推奨しています。
 
 

Q インターンシップは受け入れていますか。

A 環境省のインターンシップは、大学等の環境教育研究機能の強化を促進し、環境保全に必要な実践的能力を有する人材の育成に資するための就業体験として行われています。このため、大学等を通じて受入れ要請があった場合のみ対応しています。詳しくは以下のページをご確認ください。
 https://www.env.go.jp/info/internship/index.html

 

4. 国家公務員試験

 

Q 自然系ではどの試験区分を受験する必要がありますか。

A 総合職(院卒者・大卒程度)では「森林・自然環境」、「化学・生物・薬学」の2つの試験区分の合格者から採用しています。院卒者試験と大卒程度試験は選考の上では区別しておらず、どちらかが有利ということはありません。
 一般職(大卒程度)では「林学」、「農学」、「建築」、「土木」、「農業農村工学」の5つの試験区分の合格者から採用しています。
 なお、環境省では自然系以外の技術系職員の採用も行っています。詳しくは、「理工系(総合職・一般職)」のページをご覧ください。
  理工系(総合職・一般職) https://www.env.go.jp/guide/saiyo/cat_g2/index.html
 
 

Q 既に過去2年以内の国家公務員採用試験に合格していますが、今年も受験したほうがよいのでしょうか。

A 既合格者と本年度合格者を区別して扱うことはありませんので、毎年受験しなければならないものではありません。ただし、採用候補者名簿の有効期間内であっても、いずれかの府省等に採用された場合は、採用された試験の採用候補者名簿から削除されることになり、官庁訪問に参加することができませんので、再度受験する必要があります。

 

5. 官庁訪問

 

Q 官庁訪問とは何ですか。どのように行われますか。

A 官庁訪問は国家公務員試験受験者が志望官庁を訪問し、業務説明や面接を受けるもので採用されるためには参加する必要があります。自然系志望者を対象とした官庁訪問は、自然系職員による面談を複数回行い、志望動機やこれまでの活動等について幅広くお伺いし、人物重視で採用者を検討します。

 

Q 官庁訪問は東京以外でも受け付けていますか。

A 東京霞が関にある環境省本省のみで行っています。
 遠方にお住まいの方には、なるべく日程に配慮するようにしていますので、ご相談ください。なお、オンラインで実施する場合もあります。
 
 

Q 官庁訪問には必ず行かなければいけませんか。

A 採用にあたっては、官庁訪問で面談を行うことが必須となっています。
 
 

Q 官庁訪問の受付はいつから行っているのでしょうか。

A 具体的な日程については、人事院のウェブサイトをご覧ください。時期が近づきましたら自然系採用ページにて申込方法等をお知らせします。

 人事院ウェブサイト
  総合職 https://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo/sougou/saiyo_sougou02.html
  一般職 https://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo/ippan/saiyo_ippan02.html

 環境省自然系採用ページ
  総合職 https://www.env.go.jp/guide/saiyo/cat_3all/homon-sogo.html
  一般職 https://www.env.go.jp/guide/saiyo/cat_3all/homon-ippan.html

 

6. 採用実績

 

Q 最近の採用実績はどうなっていますか。

A 自然系の近年の採用実績はこちらをご覧ください。
 https://www.env.go.jp/guide/saiyo/cat_3all/jisseki.html
 
 

Q 文系で自然環境分野の勉強をしたことがないのですが、自然系職員になることはできますか。

A 文系出身者も自然系職員として活躍しています。どのようなバックグラウンドの方も、総合職(院卒者・大卒程度)は「森林・自然環境」、「化学・生物・薬学」、一般職(大卒程度)は「林学」、「農学」、「建築」、「土木」、「農業農村工学」の試験区分のいずれかに合格する必要があります。
 
 

Q 特定の地域での勤務を前提とした職員採用を行っていますか。

A 自然系総合職は本省(東京)で比較的多く勤務しつつ、日本全国・世界各地の様々な業務に携わります。自然系一般職は、全国各地の自然保護の現場に多く携わるほか、本省で勤務することもあります。このため、自然系は総合職・一般職とも特定の地域を前提とした採用は行っていません。
 
 

Q 採用実績を見ると試験区分によって採用人数に偏りがあるようですが、試験区分による有利不利はありますか。

A 試験区分による有利不利はありません。例えば総合職(院卒者・大卒程度)は「森林・自然環境」からの採用が多く、「化学・生物・薬学」からの採用が少なくなっていますが、これは「森林・自然環境」区分の官庁訪問者数が多いことが反映されているためです。
 
 

Q 出身大学や大卒/院卒で有利不利はありますか。

A 出身大学や最終学歴で採用の判断をすることはなく、官庁訪問の面接における対話を通じて人物重視で採用者を決定しています。このため、自然系職員の出身大学や経歴は非常に多様です。
 
 

Q 既卒者(社会人)でも採用されますか。

A 既卒者や社会人経験者も多く採用されています。

 

7. 採用後の配属

 

Q 地方勤務もあるのでしょうか。

A 自然系は総合職・一般職とも、全国転勤・地方勤務があります。1カ所あたりの配属年数は2~3年程度です。

 

Q 海外勤務もあるのでしょうか。

A 国際機関(生物多様性条約事務局)や在外公館(各国の日本大使館)、JICA(国際協力機構)の専門家として途上国に派遣されることもあるほか、海外の大学や政府機関での留学・研修制度があります。

 

Q 勤務地や配属先の希望は出せるのでしょうか。

A 職員は毎年、勤務地や業務経験等に関する希望を提出します。配属先は、その内容や業務への適性、成長機会につながるか等さまざまな要素を踏まえて決定されます。配属先を決定します。職員の配置は全体の中で決まるものですので希望通りになるとは限りません。家庭の事情等についてはできるだけの配慮がなされていますが、特定の勤務地や部署に長期間配属されることはあまりありません。

 

Q 入省した場合、どのような部署で働くことになるのでしょうか。

A モデルケースをご紹介します。
 総合職は、入省1年目は本省で勤務し、2年目以降全国各地にある地方環境事務所や自然保護官事務所等、地方の事務所で勤務します。5年目頃になると本省に戻るほか、他省庁や民間企業、自治体、大学に出向することもあります。
 一般職は、入省1年目から地方環境事務所で勤務し、2~3年目以降自然保護官事務所等、より第一線の現場に近い事務所で勤務し、その後、本省や自治体等も経験します。
 総合職・一般職とも、2~3年ごとに部署を異動しながら様々な経験を積んでいくことになります。本省では自然環境局以外の部局に配属されることもあります。

 

8. 専門性・資格について

 

Q 専門性はどの程度必要ですか。

A 自信の持てる専門分野があることは、業務に取り組む上で強みになることと思います。一方で、業務上必要な全ての分野に最初から精通している人は一人もいません。自身の専門分野が自然環境問題に直結するものでなくても、必要な情報収集を行い、ものごとを自分で考え判断し、周りの人とともに解決していくことができる人であれば、日々の業務や研修等を通じて、専門性を磨いていくことができます。
 現時点で、環境政策について多くを知らないから、文系だから、と躊躇する必要は全くありません。あなたが環境問題の解決を志すならば、ぜひとも環境省の門を叩いてください。

 

Q 採用されるには何か資格が必要ですか。

A 必要ありません。

 

Q 自動車の運転免許は必要ですか。

A 現地事務所の勤務では公用車を運転することが頻繁にありますので、採用までに普通自動車の運転免許(AT限定可)を取得しておくことを強く推奨しています。全ての自然系職員が運転免許を取得しています。

 

9. 職場環境について

 

Q ワークライフバランスの取組はどの程度進んでいるのでしょうか。

A テレワークやフレックスタイム制の活用により、職員一人一人のライフスタイルに合わせた働き方を選択できる環境が徐々に整ってきています。子育てとの両立については、子どもが3歳になるまで育休を取ることができ、男女ともに多くの職員が活用しています。
 取組はまだ道半ばですが、残業の縮減や計画的な年次休暇の取得にも積極的に取り組んでいます。

 

Q  現場での勤務が多いイメージですが、テレワークは可能でしょうか。

A 現地事務所でも、現場作業のない日等にテレワーク勤務を行っています。