会合では、現在起きている「環境と成長の好循環」を、今後も世界全体で進めていくことを確認。環境と成長の好循環を加速させるため、G20全体、さらに個々の国が目指す具体的な行動計画として「持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関するG20軽井沢イノベーションアクションプラン」を採択した。
アクションプランでは、イノベーション、投資、ビジネス環境の整備について、各国がそれぞれの実情に合わせて民間部門を支援していくことが示されている。
具体的には、イノベーションを20カ国の間でより活発に進めていくため、研究機関の新たなネットワークとなる国際会議「RD20(クリーンエネルギー技術に関する研究開発)」を日本で開催することを決定。さらに、二酸化炭素の回収・有効利用・貯留(CCUS)や水素エネルギーなど、環境に関わる革新的な技術の研究開発を奨励すること、イノベーションを発展させるため、民間資金や投資環境の改善を支援すること、さらに、ビジネス活動を活性化させる国際的な連携を進めることなどが盛り込まれた。

水素社会の実現に向けた取り組み
次世代エネルギー源として重要視されているのが、利用時にCO2を排出しない水素です。水素エネルギーは、製造時にも再生可能エネルギーなどを活用することで、より低炭素化を図ることができます。環境省では、水素サプライチェーンの実証を全国で展開しており、水素を活用したバスやフォークリフトの導入支援などを行っています。
災害時には電力供給も可能な燃料電池バス(画像提供:トヨタ自動車(株))
イラスト/鈴木麻子