ビルは“ゼロ・エネルギー”の時代へ

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中国・四国地区「公共建築物のZEB化実現に関する意見交換会・施設見学会」報告

公共建築物のZEB化を含む大幅な省エネルギー化を図ることを目的として、環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室主催による意見交換会・施設見学会が開催された。

日 時
令和元年11月1日(金)13:30~15:30
会 場
津山市総合福祉会館 3階 「研修室」
(岡山県津山市山北520)
参加者
自治体(11名)
開催主体
環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室
実施機関
一般社団法人サステナブル経営推進機構・株式会社ファースト
津山市総合福祉会館 外観の写真
津山市総合福祉会館 外観

ZEB評価:ZEB Ready

プログラム

(1) 挨拶、趣旨説明 壁谷氏(サステナブル経営推進機構) 13:30~13:40

  • サステナブル経営推進機構より、環境省の温暖化対策に関する施策説明と、ZEBに関する補助制度と導入事例について説明が行われた。

(2) 津山市総合福祉会館におけるZEB化改修事業への取り組みについて 津山市福祉協議会 13:40~14:10

  • 津山市社会福祉協議会が所有する津山市総合福祉会館は、建築後30年経過し空調機器の不調により、各種の補助制度を検討する中でZEB改修の補助制度について津山市から紹介を受ける。
  • ZEB化導入にあたりペアガラス・屋根断熱材導入・空調・LED照明・エレベーターの改修を実施。当初の予算額と補助金によってこれらの費用を賄うことができた。
  • 階の事務所スペース以外は一般市民が利用するホールや会議室があることから、来場者にも省エネルギーを啓発することで、設計想定よりもエネルギーを削減に至り、年間150万円の費用削減につながっている。

(3) 津山市総合福祉会館施設・設備の紹介 山口氏(備前グリーンエネルギー株式会社) 14:10~14:20

  • 今回は既設建築物の改修であったが、既設建築物の多くの事例では竣工当時の図面資料が紛失している事例も多い。また図面資料が残っている事例でも、その後の改修工事によって配管やケーブルなど内部構造が設計図面と比較して大きく変わっている事例が多く、建物の構造、内部の状況を確認するために時間と経費を要する。本事例では竣工図などの資料が整備され、また大がかりな改築工事がされていなかったことから、スムーズな設計・施工に至った。
  • 既設建物の場合、吹き抜け構造など設計が難しい事例もある。その点でZEBプランナーによって提案が変わってくるので、複数のプランナーによる提案を受けることも、導入費用の低減に役立つことが紹介された。

(4) 施設見学 14:20~14:30

  • 2階会議室にてペアガラス・空調設備、4階ホールにて空調・屋外断熱、1階事務所にてエネルギー監視装置について施設・設備見学が行われた。

(5) 質疑応答 14:40~15:10

  • 国のZEBに関係する補助金について、複数年での申請や施工前の申請が可能となるよう自治体側から意見が寄せられた。
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