【大阪会場】「公共建築物のZEB化実現に関する意見交換会」報告
公共建築物のZEB化を含む大幅な省エネルギー化を図ることを目的として、環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室主催による意見交換会・施設見学会が開催された。
- 日 時
- 令和2年1月28日(火)13:30~16:30
- 会 場
- 第二吉本ビルディングヒルトンプラザウエストオフィスタワー8階 C会議室
(大阪府大阪市北区梅田2-2-2) - 参加者
- 自治体(36名)
- 開催主体
- 環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室
- 実施機関
- 一般社団法人サステナブル経営推進機構・株式会社ファースト
プログラム
(1) 挨拶・趣旨説明 和田氏(環境省) 13:30~13:50
- 本意見交換会の趣旨について説明を行い、国の温暖化対策に関する基本的な認識と、ZEBに関係する施策・補助制度に関する説明が行われた。
(2) 公共建築物のZEB化・省エネ改修等の課題、調査発表 乾氏(サステナブル経営推進機構) 13:50~14:20
- 地方公共団体を取り巻く現状を整理し、公共施設のZEB化がそれぞれの課題に対してどのように課題解決に貢献するか説明が行われた。
(3) 公共建築物のZEB化の取り組み 下村氏(オフィス省エネプラン) 14:20~14:50
- ZEB事業の申請に関するプランナーの役割と事例について紹介が行われた。ZEBプランナーは専門的な幅広い知見から、再エネ・省エネ機器の選定、申請書類の策定において自治体担当者や設計事務所との調整にあたり業務を担っている。
- また建築後も補助金を受けた施設は運用報告が必要であり、ZEBプランナーはデータの解析を通じて、施設の運用改善とエネルギーコスト低減に向けた支援にあたっている事例が紹介された。
(4) 高島市庁舎におけるZEB化の課題と解決策 高島市 15:00~15:30
- 築25年の本館庁舎とH30年に完成した新館庁舎におけるZEB化事例について紹介。合併後に庁舎建築が懸案となっていたが、本館改修と新館庁舎整備に着手。建築事務所から提案を受けZEB化導入を決定する。
- ZEB化導入に際し、詳細設計にて見直し項目があったが、温室効果ガス削減につながり、使用するエネルギーの見える化による取り組みが市民に分かりやすく伝えることができることから導入に至る。
(5) 土佐市学校給食センターにおけるZEB化の課題と解決策 土佐市立学校給食センター 15:30~16:00
- 老朽化していた学校給食センターの建て替えに伴いZEB関連設備を導入している。旧学校給食センターは市が所有する施設の内、温室効果ガスの排出量が4番目に多く、また建て替え後も大量のエネルギー使用が想定されることから、建築事業者からの提案によるZEB化導入に至る。
- 本体建築工事との調整に時間を要したが、庁内の関連する部局(入札・建築・議会)、またZEBプランナー、建築事業者との調整を行い、工期内に完成することができた。
- ZEB化によってエネルギーの削減だけでなく、災害時の炊き出し施設として災害対応機能を充実させることにもつながっている。
(6) 質疑応答 16:00~16:50
- 高島市や土佐市に対して今後の所有する公共建築物へのZEB化導入予定について、またオフィス省エネプランに対してZEBプランナーの運用支援の在り方について質疑が寄せられ活発な意見交換が行われた。