ビルは“ゼロ・エネルギー”の時代へ

改修ZEB事例の技術情報

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建物概要

改修
事例10
鈴木組本社株式会社鈴木組

鈴木組本社の写真

工事を段階的に進めることで改修中も業務を継続。既存LED照明からの更なる省エネ化のために照度調節等の工夫や断熱性能、空調性能の向上による快適性の向上を実現。

ZEBの分類
ZEB Ready
  • 都道府県(地域区分):静岡県
  • 新築/既築:既築
  • 竣工年:2022年
  • 延床面積:2,117㎡
  • 階数(地上/地下):地上3階
  • 主な構造:S造
  • 建物用途:事務所
  • 一次エネ削減率(創エネ除く/含む):54%/54%
鈴木組本社の写真

導入したZEB技術

建築省エネルギー技術

導入したZEB技術の表

 

LED照明の写真
LED照明
高効率パッケージエアコンの写真
高効率パッケージエアコン

 

ZEB化の実施検討にあたって苦労したこと/工夫したこと

【建築主様のご意見】


通常業務に対する配慮

課題

改修によるZEB化のため、施工にあたって業務に支障がでないか懸念があった。

解決方法

工程を社員に周知、進捗状況を共有することで、業務に必要な会議室等の確保を行った。
平日に常時使用する部屋は土日工事とした。

工事の暑さ対策

課題

空調改修工事は9月を予定していた。
工事をする際には一時的に空調の仕様ができなくなるため熱中症を懸念する声が出た。

解決方法

熱中症など業務への支障を考慮し、空調の改修工事を11月に変更した。

既存LED照明からのBEI削減

課題

改修前の建物ですでにLED照明を設置していたため、ZEB化にむけた改修で、さらにBEI値を削減することが出来るのか。

解決方法

照度分布図・部屋ごとの使用人数等を考慮し、過剰な照度になっている部屋を確認した。照明の本数を減らすなど、適切な照度になるように照明設備を変更することで、BEI値の削減につながった。

ZEB検討の手順

ステップ1

建築物の現状把握

 

ステップ2

負荷削減・断熱性向上の検討

断熱材を変更し、BPIが1.0以下になるように検討した。

 

ステップ3

改修内容の選定

空調および照明設備について検討した。

 

ステップ4

工事スケジュールの検討

ZEB化実現のための工事スケジュールを検討した。

 

ステップ5

工事開始

 

ZEB化実現までのスケジュール

ZEB化実現までのスケジュールの画像

ZEB化改修計画の具体的内容

カーボンニュートラル実現を目指すにあたり、ZEBプランナーを取得しZEBの普及に努めるため、設備更新のタイミングに合わせてまずは自社からZEB化を進めることとした。
ZEB化することを前提としていたが、事前に経済性等の検討を行い、投資回収が可能な内容で実施した。

事業実施後の運用改善状況

運用改善の実施業況

BEMS等の計測機器の導入は行っていないが、2023年1月 ‐ 5月の電力使用量は昨年の同月と比較し、1カ月当たり約1,500kWh削減できている。今後は毎月の電力使用量等を分析し、運用改善を図る。

ZEBの効果

CO2削減量

約95t-CO2/年

ランニングコスト
削減額

165万円/年(想定値)

総工費

ZEB化費用:3,100万円
実質負担額:2,850万円

※浜松市補助金 250万円

投資回収年数

17.3年
※実質負担額÷ランニングコスト削減額

その他の効果

  • 改修によるZEB化はお客様の関心が非常に高く、自治体を含む多くの企業が社内見学に訪れている。
  • 社屋をZEB化したことでカーボンニュートラルや節電に対する社員の意識が向上した。
  • 断熱性の向上、空調の高効率化により快適性が向上した。
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