地球環境・国際環境協力
JCIと環境省の意見交換会概要
日 時:平成30年9月4日(火)11:45~13:05
場 所:環境省省議室(合同庁舎5号館24階)
出席者:
<JCI>
末吉 竹二郎 国連環境計画・金融イニシアティブ特別顧問
川上 敏弘 日本気候リーダーズ・パートナーシップ共同代表
株式会社LIXIL 品質・EHS本部 EHS推進部 部長
鈴木 悌介 (社)エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議代表理事
株式会社鈴廣蒲鉾本店代表取締役、小田原箱根商工会議所会頭
小林 一美 横浜市副市長
森澤 充世 CDPジャパンディレクター
高瀬 香絵 CDPジャパンシニアマネージャー
山岸 尚之 (財)WWFジャパン 気候変動・エネルギーグループ長
田中 健 (財)WWFジャパン 気候変動・エネルギーグループオフィサー
大野 輝之 (財)自然エネルギー財団 常務理事
大林 ミカ (財)自然エネルギー財団 事業局長
<環境省>
中川 雅治 環境大臣
とかしき なおみ 環境副大臣
森本 英香 環境事務次官
高橋 康夫 地球環境審議官
森下 哲 地球環境局長
和田 篤也 大臣官房審議官
秦 康之 地球環境局総務課長
奥山 祐矢 地球温暖化対策課長
小川 眞佐子 国際地球温暖化対策担当参事官
概 要:
とかしき副大臣より、
○国際会議の場でも気候変動対策における非政府主体の活動が重要になってきていることを実感する。今後政府がどうやって非政府と連携して取組の裾野を広げていくかが重要と認識している。
○本日は、①JCIというこれまでにないネットワークによる新しい気候変動ビジネスモデルへの期待、②年末のCOP24に向けた様々な国際会議での発信、の2点について意見交換したい。
と挨拶があり、それを受け、末吉代表より、
○昨日、全国商工会連合会もJCIへの賛同の署名を行い、今や197団体がJCIに参加。
○JCIは政府と非政府主体を寸断するために作ったものではなく、自治体・企業・NGOがパリ協定実現への実行部隊として、①政府と非政府主体との協力関係、②非政府主体間の協力関係、③日本社会と非政府主体との協力関係、④世界と非政府主体との協力関係、の4つの観点からの協力関係を構築することを目的としている。
○JCIは、COP等の場において日本の非政府主体の取組がフェアに評価される場を作りたいという思いがあって設立したもの。10月12日には東京で「日本気候変動アクションサミット」を開催する。環境省にも協力をお願いしたい。
と御挨拶がございました。さらに、中川大臣より、
○今年の夏は、日本各地で異常な猛暑に見舞われ、また、西日本豪雨により多くの方が被災された。今後地球温暖化が進行すれば、そのリスクが高まることは間違いない。国民の皆様もそれを肌で感じている。気候変動対策の推進は待ったなし。
○パリ協定やSDGsを受けて、世界全体が脱炭素化へと大きく舵を切った。先日総理も発言されたが、国が義務を決めて、その範囲で企業が対応するという消極的選択の時代から、非政府主体による積極的選択を通じて、脱炭素化に向けた新しい経済・社会へと移行していく時代になっている。
○世界が速いスピードで変化する中で、このようなJCI設立という新しい動きが日本の中でも生まれたことは、非常に重要なことと思う。環境省としても皆様としっかりと連携していきたい。
と挨拶がありました。その後、意見交換の中で、JCI側より、
○自治体として、「環境」を売りに取り組むことは海外企業の誘致に有効であり、企業誘致が進むことで住民も増える。環境と経済の好循環の実現例である。
○グローバル企業の経営者は脱炭素化への取組に意欲があるが、これは経済合理性に基づくもの。日本も気候変動問題に対する基本的な理解を進めていくことがまだまだ必要。
○非政府主体が安心して長期的な戦略・活動をとれるように政府がバックアップしてほしい。長期戦略懇談会でも「政府が変わる」というメッセージを発してほしい。
○また、タラノア対話があるが、G20では普通に長期戦略を発表するだけでは不十分。わが国として「野心」の引き上げが必要。といった御発言があり、環境省側からは、
○気候変動問題についての理解を進めるためにもCOP24前の2週間に「気候ウィーク」を開催する。JCIにもイベントの登録・協力をお願いしたい。と発言がありました。