中央環境審議会 水環境・土壌農薬部会 総量削減専門委員会(第10次)(第8回)議事録
議事次第
1.開会
2.議題
(1)第10次水質総量削減の在り方について
(2)その他
3.閉会
2.議題
(1)第10次水質総量削減の在り方について
(2)その他
3.閉会
資料一覧
- 資料1 「第10次水質総量削減の在り方について(総量削減専門委員会報告案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)の実施結果について
- 資料2 第10次水質総量削減の在り方について(総量削減専門委員会報告案)
議事録
午前10時00分 開会
【西川室長】 皆様、おはようございます。それでは、定刻となりましたので、ただいまから、中央環境審議会水環境・土壌農薬部会第8回総量削減専門委員会を開会させていただきます。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただき誠にありがとうございます。
本日は、会場とWEB会議併用での開催とさせていただいております。会場で御参加の委員の皆様は、発言時、名札を立てていただきますようお願いいたします。WEBで御参加の委員の皆様におかれましては、発言時以外はカメラをオフ、マイクをミュートにしていただき、発言を希望される場合には、挙手ボタンをクリックし、発言を終えられましたらボタンを再度クリックして挙手を解除してください。会議中に音声が聞き取りにくいなど不具合がございましたら、事務局までチャット、またはお電話でお知らせいただければと思います。
本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき公開としており、YouTubeの環境省海洋環境課公式動画チャンネルでライブ配信を行っておることを申し添えさせていただきます。
本日の委員の出席状況でございます。委員17名のうち、三浦委員以外の委員に御参加をいただいておりまして、定足数の要件を満たし、専門委員会として成立しておりますことを御報告させていただきます。
続きまして、本日の資料についてです。前回第7回の専門委員会で、第10次水質総量削減の在り方につきまして、委員会の報告案を御審議いただきました。その際、委員会でいただきました御意見などを踏まえて修正を行った上で、11月20日~12月4日までの期間、パブリックコメントを実施いたしました。今回の資料1では、パブコメでいただいた御意見とその対応方針を書かせていただいております。また、資料2は、前回の専門委員会での御指摘とパブコメでの御意見を踏まえた修正案ということになってございます。不足等ありましたら、事務局までお知らせください。
なお、今回をもちまして、総量削減専門委員会は最終回とさせていただく予定にしております。このため開会に当たりまして、水・大気環境局長の大森より一言御挨拶を申し上げます。
【大森局長】 おはようございます。座って失礼いたします。
水・大気環境局長の大森でございます。いつもありがとうございます。また、年明けのお忙しいところを、委員の皆様におかれましては、御出席いただきまして大変ありがとうございます。
さて、一昨年の12月から全8回にわたる総量削減専門委員会の中で様々な観点から御審議いただきまして、今回、委員会の報告を取りまとめていただく運びとなりました。古米委員長をはじめ委員の皆様、またヒアリングに御協力いただいた関係都府県、産業界、漁業関係団体、関係省庁の方々など御協力いただいた方々に厚く御礼を申し上げます。
第10次の答申案におきましては、水質総量削減から水質総量管理制度へと転換を図り、栄養塩類管理制度を東京湾や伊勢湾にも展開する方針をお示しいただいているところでございます。
環境省といたしましても、総量管理制度の下、汚濁負荷の総量管理と特定の水域での栄養塩類管理を両立させることで、きれいで豊かな海の実現を目指してまいりたいと考えております。
今後の予定といたしましては、本日の委員会報告を取りまとめいただき、それを受けまして、水環境・土壌農薬部会での審議を経て答申をいただくとともに、昨年12月に審議を開始いたしました、水環境制度小委員会における水質汚濁防止法に係る議論と併せて、答申に基づく制度的な対応を行ってまいりたいと予定しているところでございます。
本日は最終回となります予定でございますが、忌憚のない御意見を賜りたくお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
【西川室長】 それでは、早速議事に入りたいと思います。古米委員長、よろしくお願いいたします。
【古米委員長】 はい、承知いたしました。委員の皆様におかれましても、御多忙の中、御出席いただきありがとうございます。
それでは早速、議事に入りたいと思います。限られた時間の中での円滑な議事進行に御協力をお願いしたいと存じます。
それでは、議題の1、第10次水質総量削減の在り方について、まずはパブリックコメントの実施結果について、資料1を用いて事務局より御説明をお願いしたいと思います。
【柴﨑主査】 海域環境管理室の柴﨑と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、資料1に沿って、パブリックコメントの実施結果について御説明をさせていただきます。
まず、1ページ目を御覧ください。パブコメの概要、1番でございます。本パブコメは昨年の11月20日~12月4日の期間で実施いたしまして、意見の提出数は22通、意見数は22件でございました。以降のページにおきまして、提出された御意見の概要とそれに対する考え方を示しております。
ページをめくっていただき、2ページを御覧ください。まず、意見番号No.1~7につきましては、栄養塩類の不足のためアサリが減少しており、栄養塩不足を早急に改善してほしいといった御意見をいただいております。
御意見に対する考え方といたしましては、指定水域において栄養塩類の水産資源への影響が指摘されておりまして、環境省では、答申の趣旨を踏まえて、地域のニーズに応じた栄養塩類管理を進めていきますということと、それから魚介類の漁獲量の減少につきましては、栄養塩類の不足のみならず、気候変動等の複合的影響を受けていると考えておりますので、関係省庁や地域の関係者とともに密に連携しながら、豊かな海の実現に向けて取り組んでまいります、としております。
続きまして、3ページ、意見番号No.8につきましては、前段はNo.1~7の御意見と同様ですが、最後の行に豊かな海の指標を作っていただきたいとの御意見をいただいております。
こちらにつきましては、答申の課題の中で生物の多様性の評価に当たっては、適切な評価指標やモニタリング手法等の検討を進める必要性を記載しておりますので、今後の課題とさせていただきます。
続きまして、意見No.9~12では、総量管理制度への転換に賛同の御意見をいただいております。
回答といたしまして、環境省としては、地域のニーズに応じた栄養塩類管理を進めていくという旨、記載をさせていただきました。
続いて、意見番号13と14番です。こちらは栄養塩類管理計画に中断条件を設定することに対しまして、反対意見をいただいております。
一方、栄養塩類の増加措置に伴う生態系の応答は不確実性を伴いまして、周辺環境へ予期せぬ影響が生じる可能性がございます。そのため速やかに栄養塩類増加措置の中断を判断し、必要があれば計画の見直しを行うという順応的管理の仕組みは徹底すべきと考えております。ただし、中断の判断におきましては、周辺環境への影響の評価結果を踏まえまして、必要と認めるときに行うものとしますので、その旨を回答欄に記載させていただきました。
続きまして、No.15と16におきまして、陸域負荷削減は、貧酸素水塊に対して改善効果があまり見られなかったという御意見をいただいておりますが、9次にわたる総量削減の取組等によりまして、指定水域の水質は全体的には改善してきているところでございます。また、瀬戸内海の一部の海域におきましては、底生生物の種類数や個体数の増加が見られているところでございます。
No.15の御意見の後半では、栄養塩類の削減により水産資源が減少したため、規制を主とする方針を見直すべきとの御意見もいただいております。
こちらにつきましては、水環境保全上の課題と水産資源についての課題、相反する課題が共存している状況を踏まえまして、環境省では従来のように、指定水域全体で一律の対策を行うのではなく、地域のニーズ等に応じまして、特定の水域ごとに目指すべき水環境の姿を地域が主体となって定める、きめ細やかな水環境管理への転換を図ってまいりますと記載しております。
続きまして、No.17におきましては、幾つか御意見をいただいております。まず①のところでは、指標としてのCODの見直しを求められております。難分解性有機物等の影響により、COD濃度が上昇する等の課題は認識しておりますので、こちらのいただいた御意見につきましては、今後の検討の参考とさせていただければと思います。
続いて、5ページをめくっていただき、②につきましては、環境基準のTN、TPだけを見るのではなく、生物生産にとって重要な栄養塩類、DIN、DIPも併せて議論すべきとの御意見をいただいております。
こちらにつきましては、DIN、DIPは、現在既に広域総合水質調査で把握をしておりまして、答申案に記載しております水質予測モデルを用いた物質収支や将来予測の解析にデータを活用しているところでございます。いただいた御意見を踏まえまして、骨子案の第4章の今後の課題の中に、きれいで豊かな実現に向けて、栄養塩類の挙動についても解明する必要がある旨、赤字のとおり追記させていただきました。
続いて③におきましては、自治体が栄養塩類管理等を行う際の国からの補助等の検討を求められております。自治体において、栄養塩類管理計画の策定をする際に当たりましては、環境省では水質予測モデルによる事前評価の側面支援等によって、自治体での検討作業を後押ししていく予定でございますので、その旨、回答として記載させていただきました。
続いて④です。閉鎖性海域中長期ビジョンで用いているシミュレーションでは、物質循環の計算ができておらず、底泥中の酸化還元反応の計算がされていないことを問題点として挙げられていますが、今回用いた水質予測モデルでは、中長期ビジョンで用いられたものとは異なっており、底泥中の酸化還元反応についてもきちんと考慮をしております。御意見の中では、還元物質が一括して扱われていることを問題視されていましたが、この本モデルでは、底層DOの予測に際しまして、再現性が十分確保されている旨、確認をしてございます。
⑤につきまして、陸域負荷が削減された現在では、貧酸素の形成におきましては、底泥中の嫌気分解で生成された還元物質による酸素消費の割合が大きいとのことから、貧酸素の原因究明を進めてほしいとの御意見をいただいております。
こちらにつきましては、今回のモデルでは底泥中における嫌気分解から生じる還元物質による酸素消費等が考慮されておりますが、底泥のみではなく、陸域や外海からの栄養塩類の流入が内部生産を通じて、貧酸素水塊の形成に寄与しているということが示唆されております。
最後に⑥では、モデルにおける底泥の取扱いについて御意見をいただいているところでございます。本モデルでは、海水-海底間で生じる双方向の輸送が考慮されております。また、生物も含めた計算についても御意見をいただいておりますが、こちらにつきましては、答申案の今後の課題に水質予測モデルの再現性向上等を挙げてございますので、今後の検討とさせていただければと思います。
続きまして6ページ目、No.18におきましては、まず①で総量削減から総量管理への転換に伴いまして、第4章の在り方において、輸送計画等も整合性を図り、総合的な観点から柔軟に総量管理が可能となるような方向性を打ち出してほしいとの御意見をいただいております。
こちらの御意見を踏まえまして、答申案の第4章の自治体の役割において、赤字のとおり、流域別下水道整備総合計画等の関連する計画との整合性を図る旨、追記をさせていただきました。
続いて②のところでは、カーボンニュートラルの実現に向けた柔軟かつ順応的な対応を実施すべきである旨、記載してほしいとの御意見をいただきました。
カーボンニュートラルの実現につきましては、日本が目標としているところではございますが、本制度の検討事項の範疇を超えるものとなっておりますので、今後の検討の参考とさせていただければと思います。
続きまして7ページ、③のところでは、流入負荷の変動が大きい下水処理場におきましても栄養塩類供給を行いやすいよう、日間の上限値規制から期間平均値規制へ転換してほしいとの御意見をいただきました。
こちらは総量規制基準につきましては、日間の上限値規制ではなく、一日当たりに排出される排出水の汚濁負荷量で規制をしております。また、答申案の今後の課題に記載しておりますとおり、栄養塩類管理を実施する上で支障となり得る事項につきましては、対応を検討してまいりたいと考えてございます。
最後に④におきましては、評価指標としてCODの妥当性を検討するよう御意見をいただきました。
こちらにつきましては、CODに占める難分解性有機物の割合が増加していることに関して認識しているところでございまして、今後の検討の参考とさせていただければと思います。
続いてNo.19におきましては、答申案の記述について、幾つか修正の御意見をいただいております。まず、①の覆砂につきましては、効果の長期継続の追記を御提案いただきましたが、指定水域における覆砂の事例で長期的効果を確認した文献等が確認できませんでしたので、修正はしてございませんが、引き続き、知見の充実に努めてまいりたいと考えてございます。
また、②と④におきましては、赤潮について、規模の縮小を追記するよう御意見をいただきました。
こちらにつきましては、総量専門委員会における、東京都へのヒアリング資料の中に赤潮の規模縮小に関する記述がございますので、こちらを根拠といたしまして、赤字でお示ししたとおり答申案を修正させていただきました。
また、③につきましては、水質に影響を与える要因について記載した章の中で、気候変動について情報を整理した箇所に、東京湾における汚排水の影響についても追記するよう御提案をいただいてございます。
こちらは気候変動による影響を整理した箇所になりますので、答申案の修正は行ってございませんが、御意見は今後の検討の参考とさせていただければと考えてございます。
続きまして⑤では、第4章の2、総合的な水環境管理の在り方の汚濁負荷の総量管理のところで、生活系汚濁負荷量に関する記述の中に、雨天時排水による負荷の把握、削減に努めるとの一文を追記してはどうかとの御提案をいただいております。
こちらにつきましては、既に今後の課題の中で、合流式下水道の改善に伴う雨天時放流水の負荷削減効果の把握等を挙げておりますことから、いただいた御意見は既に反映済みと考えてございます。
最後⑥につきましては、答申案の第4章の2の(4)その他の水環境管理に係る対策の推進におきまして、底質改善の具体例として覆砂を追記するよう御提案をいただきました。こちらは赤字のとおり答申案を修正させていただいております。
続きまして、最後9ページ目になりますが、No.20につきましては、制度を単に設けるだけではなく、進捗状況を公開し、国民と共有する仕組みづくりの御提案をいただいております。
こちらは答申案におきまして、水環境に関する情報発信等を今後の課題にしてございますので、いただいた御意見につきましては、今後の検討とさせていただければと思います。
最後、No.21と22につきましては、水質汚濁防止の観点から、代替農薬の開発等への支援の要求やPFAS等の記述がないとの指摘をいただいております。
いただいた御意見につきましては、水質総量削減制度の範疇を超えるものでございますが、環境省のほかの部署が取り組む課題でもありますので、ほかの制度も含めて必要な対応を行ってまいりたいと考えてございます。
以上で、資料1の説明となります。ありがとうございました。
【古米委員長】 御説明どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明に関しまして、御質問などがあればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
それでは、古川委員、どうぞ。
【古川専門委員】 委員長、ありがとうございます。パブリックコメントにおきましてもこの本委員会報告案を支持する意見が多数出ておりますことを歓迎します。産業界といたしましても、総量管理制度への転換は支持しているところでございます。
また、かねてから意見を聞き取りいただいたこと、改めて感謝を申し上げます。我々産業界といたしましても、豊かな海の実現に向けて、引き続き負荷削減対策と技術的な貢献を行っていきたいと考えております。
以上です。
【古米委員長】 ありがとうございました。
それでは、風間委員、どうぞ。
【風間専門委員】 ありがとうございます。覆砂につきまして、20番の意見の⑥のところで取り上げられております。覆砂については、その後の生物生息状況をフォローしたデータや、適正地盤高に関したデータがほとんど公表されていないのが現状です。
そんな中、東京都では、お台場で覆砂を行った実績があります。水生生物の生息場所を創出するということを目指していました。そして、お台場海浜公園の中で面積7万5,000平米に対して、2万2,000立米の覆砂を行いました。令和2年から3年にかけて実施し、その後の生物生息状況を追跡調査し、令和6年度でも生物生息が確認され、覆砂後の典型的な生物の定着状況を示しています。覆砂工事後、最初の1年程度は徐々に底生生物の加入が見られ、その後、種類数、バイオマスともに増加しています。
ですので、このように10年などにはまだ至っていませんが、こういった実績があるということで、ここで示された⑥のところ、「覆砂などの」というのを入れていただいたのですが、これに対する対応というのは、それをフォローする意味で適切と思います。応援のような意見でございます。
ありがとうございました。
【古米委員長】 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。Web参加の委員の方々からもまだ挙手はないようですが、よろしいでしょうか。
それでは、特にないようですので、次に移らせていただきます。
続いて、答申案の修正についてということで、資料の2を用いて御説明をお願いしたいと思います。
【柴﨑主査】 それでは、資料2を用いまして答申案の説明をさせていただきます。
今、資料1のパブコメの御意見とその回答案の中で、パブコメの御意見を踏まえまして答申案の修正を行った箇所については説明をさせていただきましたので、ここでは前回専門委員会で頂戴いたしました委員の皆様からの御指摘を踏まえて行いました修正箇所を中心に、御説明させていただければと思います。
前回の委員会の中では、第4章の在り方のところを中心に御意見を頂戴いたしまして修正を行っておりますので、第4章の中で行いました修正を御説明させていただければと思います。
では34ページ、第4章を御覧ください。まず、第10次で水質総量削減から総量管理へ転換を図るということが少し分かりづらいとの御指摘がございましたので、第4章のタイトルのところに、-総量削減から総量管理への転換-ということを追記させていただきました。
また36ページ、4-2の総合的な水環境管理の在り方の前段におきましても、総量管理へ転換を図るという旨を書かせていただきました。
また、後ろのほうで、目標年度や今後の課題の中にも第10次水質総量削減という記載がございましたが、こちらにつきましては、後ろに括弧をして、総量管理と追記をしてございます。
40ページの(6)に目標年度や、4-3、今後の課題というところで、1行目に水質総量削減という文言が入ってございますが、こちらは総量管理ということを括弧づけで記載させていただきました。
また、ページ戻っていただきまして、36ページの4-2、総合的な水環境管理の在り方の前段のところでございます。こちらは「きれいで豊かな海の実現」という文言が、最初は課題の中にしか書いていなかったという御指摘をいただきましたので、在り方の中に追記をさせていただきました。
また、栄養塩類管理に関する記載部分につきまして、御指摘を幾つかいただいております。38ページになります。こちらは栄養塩類の増加措置におきまして、放流先が河川の場合も考えられるということから、そのような場合につきましては、栄養塩類管理の対象水域に加えまして、放流先の周辺環境等への影響につきましても十分配慮する必要がある旨、追記すべきではないかという御指摘を頂戴いたしました。そのため、御指摘を踏まえまして、こちら少し文章を修正させていただきました。
続きまして、今後の課題でございます。42ページの4-3-2、第11次水質総量管理制度以降の検討の中で対応すべき課題というところでございます。こちらは総量管理制度における管理目標につきましては、今後は水域全体ではなく、対象水域の中できめ細やかに設定する必要があるのではないかとの御意見をいただきましたので、そちらを踏まえまして修正をさせていただきました。
また、(2)の調査・研究の推進の中でございます。栄養塩類管理にあたりましては、栄養塩類増加措置実施者が栄養塩類を供給した場所から離れている可能性も考えられるのではないかという御指摘いただきましたので、効果的・効率的な栄養塩類増加措置の管理手法や技術開発を進めることが求められる旨、追記をさせていただきました。
簡単ではございますが、第4章への行った修正の説明は以上になります。
【古米委員長】 御説明どうもありがとうございました。最終回ですので、この報告案についてしっかりと御確認いただきたいと思いますが、ただいまの説明と答申案全体を通じた御質問があれば、御意見があればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
それでは、田中委員、どうぞ。
【田中臨時委員】 どうもありがとうございます。非常にいい答申になったかと思います。パブコメも適切に反映されていると思います。ただし、2点ほど細かい点で意見と、それから確認をさせてください。
報告案30ページの、水質に影響を与えるその他の要因の難分解のところでの記述の上から3行、4行目ぐらいのところです。東京湾の事例で、恐らくある研究から出されたのかも分かりませんが、個別の知見として、現在の東京湾では過去と比較して下水道が整備されたためと言い切っていますが、確かに下水道による生分解を進めたこともあると思いますが、ほかにも総量規制そのものでやはり有機物を減らすということをさせてきました。その結果、難分解が上がったという趣旨に変えたほうが、下水道のせいと書かれると、下水道界としては、確かにそうかもしれないですが、他もあるでしょうと言いたくなるところがあるので、それを例えば、下水の名前を残したいのであれば、現在の東京湾で過去と比較して下水道などの汚濁負荷対策が進められたためなど、そのようにしていただきたいというのが1点意見です。
それから、確認です。67ページ目の参考資料のところですが、これ非常に貴重な情報が初めて出てきました。図14のところですが、合流改善対策によって削減された汚濁負荷量(COD)の推移ということで、出典が東京湾再生推進会議と書かれていますが、この内容は一応東京湾での削減された情報と、私は理解しましたが、もしそうであるならば、全国ではないので、東京湾でのというタイトルが要るかなと思いました。まず、東京湾での情報であるということの理解でいいかということの事実確認と、もしそうであれば、そういった修正をすべきではないかという意見に対して、対応いただけるかという点です。よろしくお願いします。
【古米委員長】 ありがとうございました。
それでは、ほかの御意見をお聞きしたいと思います。Web参加の東委員、どうぞ。
【東専門委員】 38ページの3段落目、9行目~15行目のところの段落でございます。こちらは恐らく、栄養塩管理を実施する場合に周辺環境にも配慮する、周辺環境の保全を必要とするというような記述だと思います。まず10行目のところ、恐らく今回の修正で新たに加わったところだと思いますが、放流先が河川の場合にはと記載があります。後に続く文章を見ると、周辺環境への影響について十分配慮する必要があるというのは、特に河川の場合に限らず、海域、湖沼なども含めて、周辺環境への影響については十分配慮する必要があると思います。ですので、放流先が河川の場合は河川も考慮するということで、順番が逆というか、放流先が河川の場合は河川も含めて検討するというような書きぶりに改めていただきたいと思います。
あともう一つは、この直前の文章です。積極的に関与し、順応的な運転管理を行うことが求められているのは、どのような意図で書かれているのか分からないので、御検討をいただければと思います。
以上でございます。
【古米委員長】 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。大野委員。
【大野専門委員】 総合的な水環境管理の在り方について、現状や課題の整理が非常に具体的になり、分かりやすくなったと思います。さらに対策についても明確に書かれていて、大変良い答申案ができたのではないかと思っております。それについては環境省の御努力に感謝したいと思います。
1点コメントでございます。39ページの4-2章(5)関係主体の役割、ア、国の役割といったところの記述です。ここで都道府県による栄養塩類管理計画の策定に当たって、国が支援することについて、ガイドラインの策定や水質予測モデルによる事前評価の側面的な支援という記述があるかと思います。このガイドラインについて、もう少し明確な記述をしていただいたほうが良いと思っております。
というのは、やはり栄養塩類管理の目標値の設定や効果の検証、事後の評価のための指標、こういったところが課題にも挙げられておりますので、環境省がどういったガイドラインを目指しているのかがここで明確になると、自治体はもちろん、下水処理事業者や排出事業者、ひいては関連する国民にも、透明性があり、理解が深まり、協力も得られるのではないかと思っております。
以上でございます。
【古米委員長】 ありがとうございました。
それでは、続いて、小川委員どうぞ。
【小川(浩)専門委員】 どうもありがとうございます。33ページです。パブコメにも関連してきますが、もうCODの評価がほぼ限界に近いような状態になっているので、今後新たな指標を検討するという点も最後辺りに追記されたらいかがかなという意見でございます。
以上です。
【古米委員長】 ここまで4名の委員の方々から御発言いただきましたので、事務局から御回答をお願いいたします。
【西川室長】 ありがとうございます。まずは、田中委員からいただいた御意見でございます。30ページ、下水道の整備がされたため難分解性有機物の寄与が増えたという記載につきましては、出典となっている論文からの記載をさせていただいているところではございますが、御指摘いただいたとおり、それ以外の要因が全くないわけではありませんので、御指摘いただいたような下水道等の汚濁負荷削減対策が進められた結果という形に修正をさせていただければと思います。
また二つ目、67ページ、図14の今回新たに追記した図表のタイトルでございます。こちらも御指摘のとおり、東京湾での事例でございますので、タイトルにもその旨を明記する修正をさせていただければと思います。
続きまして、東委員からの放流先が河川の場合にはという38ページの記載でございます。おっしゃっていただいたとおり、周辺環境への影響に配慮する必要があるのは、放流先が河川に限らず、指定水域に直接放流する場合も含めてでございまして、ただ河川の場合についても、河川の周辺環境も併せて見る必要があるいう御意見での記載でございましたので、その点が分かるように、ここの記載ぶりは改めて検討させていただきたいと思います。
その上の、「栄養塩類増加措置の実施者は栄養塩類管理の一連の過程に積極的に関与し、順応的に運転管理を行う」と書かせていただいている趣旨でございますが、実際に自治体が栄養塩類管理計画を作るに当たって、目標となる目標値の設定や、実際に出すタイミング、場所といったところは、水域のかなり多様な関係主体の意向が入ってまいりますので、その一連の決定過程、議論の過程にも参画をいただいた上で、地域のニーズを踏まえた対応をしていただきたいという趣旨で書いてございました。その点、この一文では読み取りにくいということかと思いますので、少し文章の加筆をするなど検討をさせていただければと思います。
あと、大野委員からいただきました、ガイドラインやモデルの側面支援というところ、ガイドラインが目指すものをもう少し書けないかということでございます。具体的に環境省で検討しておりますのが、瀬戸法の中で栄養塩類管理計画の策定ガイドラインというものを既に作ってございます。今回これを伊勢湾、東京湾にも拡張するに当たって、改めて中身の見直しをして、新たに得られた知見も踏まえて更新をしたいということを考えてございますので、その中でどういった趣旨のことを書こうとしているのかも、もう少し盛り込むことを考えたいと思います。
続きまして、小川委員からのCODの評価、新たな指標の検討を追記してはというところでございます。こちらは少し総量削減制度の範疇を超えてしまいまして、他部局にも関わる課題でございますので、すみませんが、どこまで何が書けるかは一度持ち帰らせていただいて、中で検討させていただければと思います。
【古米委員長】 どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。
ほかに御質問、御意見、いかがでしょうか。
それでは、岡田委員、どうぞ。
【岡田専門委員】 岡田です。ありがとうございます。
まず、42ページのところで、今後の課題として栄養塩の増加措置に関し、効率的、効果的な栄養塩類増加措置の管理手法や技術開発を進めると入れていただき、どうもありがとうございました。これに関することですが、この第10次での栄養塩類増加措置のイメージが少し分かりづらいと思って、お伺いします。
第10次の中では、この37ページに書かれているア~オの項目があります。それらの汚濁負荷を緩和するということのみをイメージしているのか、もしくはそれプラスアルファ、新たな技術として、例えば下水道など、そういうところから海域や水産業に必要な栄養塩類のみを取り出して、施肥するといったことまで含められるのかということで、この第10次における栄養塩増加措置のイメージ、何かそこら辺がもしあれば教えていただきたいなと思います。
【古米委員長】 ほかにいかがでしょうか。
それでは、今の御質問に対してお願いいたします。
【西川室長】 ありがとうございます。栄養塩類増加措置のイメージにつきましては、瀬戸法に基づいて、瀬戸内海で既に実施している事例が一番参考としては念頭に置いております。具体的には、特定の漁場に近い下水処理場から、特にノリであればノリの養殖期に限定して栄養塩類を多めに放流していただくということを想定しております。それを施肥と言っていいのかは、すみません、言葉の解釈が人によって異なるかもしれませんが、要するに水処理は行うが、水処理の結果として出す栄養塩類の量を増やすということを、地域を絞って実施するイメージでございます。
ア~オに記載をしております汚濁負荷の削減対策、これ自体は総量管理ということでは、全体としては維持・継続をするものと思っておりますので、これを全て緩和することを想定しているものではありませんで、総量管理は継続をした上で、特定の季節ないし海域に限定をして、必要な栄養塩を多めに流すことを想定してございます。お答えになっておりますでしょうか。
【岡田専門委員】 ありがとうございます。今の御回答でいくと、やはり栄養塩を増やすというのは、下水のような排出源からの栄養塩を緩めるというか、少し栄養塩を多めに出すというイメージですよね。ですので、栄養塩のソースが下水の出口など、そういう排出口になるわけです。それは前回、私が言いましたように、非常に非効率な栄養塩供給の仕方であって、そうではなくて浄化槽から何か必要な栄養塩類を抜き取って、それをどこかに撒くといった、それを私、施肥と呼んだのですが、何かそういうような排出を緩める方向性だけでなくて、栄養塩を付加するというようなことまでトータルで考えられるのか、この総量管理の下で将来的な方向性としてどのような栄養塩の増加の方向性があるのか、どう考えているかという意見でした。
【古米委員長】 栄養塩が不足している水域の海岸等に、窒素・りんのようなものを施肥して、それが徐々に出てくるというようなことや、あるいは栄養塩を含んでいる底泥のようなものをうまく海域に投与することにより、その沿岸域の栄養塩環境をよくするというようなことを御示唆されていると思います。
あとは、この総量削減制度という枠組みの中で、総合的な水環境管理に向かうと同時に、削減から管理にするが、どこまで幅を持って、この制度の枠の中で水環境管理に言及するかというところかなと、お聞きして思いました。環境省としていかがでしょうか。方向性としては同じだと思いますが、今回の削減から管理に変えるという段階で、どこまで書き込めるかというと、書くとすれば将来の第11次とするか、第10次の中でこういうことを検討するというようなことは書いてもいいのかなと、個人的には感じましたが、いかがでしょう。
【西川室長】 ありがとうございます。古米委員長もありがとうございます。御指摘のとおり、例えばため池のかいぼりや、海底耕耘をしてその栄養塩の入った土砂を置く、あるいは漁協さんによっては、今回ヒアリングでもお示しいただきましたが、鶏糞を漁場に撒いて施肥をされている漁業者さんもおられますので、様々な対策の取りようがあると思っております。
それはその他の水環境管理という総合的な対策の中で自治体や各地域の工夫の中で様々されているものだと思っております。環境省として栄養塩類管理といったときに、そこまでも含めて全部環境省で計画を作って実施するということを想定しているのかと言われると、現時点では、そこまではあまり広がっていないと。どちらかというと、特定の事業所から多めに排出するといったことを念頭に置いているのが現状でございますので、御指摘いただいたとおり、今後の課題のところに、「効果的な増加措置の管理手法の検討」ということを記載させていただきましたが、今回の御意見を踏まえて、どこまでの幅を持ってやるのかは今後の課題とさせていただければと思ってございます。
【古米委員長】 岡田委員、よろしいでしょうか。
【岡田専門委員】 はい。
【古米委員長】 それでは、Web参加の横田委員、どうぞ。
【横田専門委員】 横田です。今の議論にも関係するかと思います。要はきめ細やかな栄養塩を供給、管理するという話が今出ていますが、それでは少し素朴な疑問で、具体的にどのような手続を経て、実際そのような下水処理場の機能を変化させるのか。個人レベルなのか、組合レベルなのか、行政なのか、そういったものは、私が探し切れていないのかもしれませんが、何か分かることがあれば教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
【古米委員長】 いかがでしょうか。
【西川室長】 ありがとうございます。栄養塩類管理のやり方ですが、念頭に置いている瀬戸法の例で申し上げますと、各都道府県が栄養塩類管理計画を策定いたしまして、その中で目標とする数値や、具体の増加手法を記載するということになってございます。今回、総量削減制度の中に栄養塩類管理を入れるに当たっても、同様の制度を今のところは念頭に置いてございます。
ですので、自治体の判断において計画を策定し、その中で事業者が何をどこまで増やすのかというところの目標値設定をすると。それに応じて事業者のご協力をいただきながら増加運転をして、その結果のモニタリングも自治体や漁業者さんが連携をしながら行うというイメージでプロセスを考えてございます。
【古米委員長】 横田委員、よろしいでしょうか。
【横田専門委員】 はい、分かりました。ありがとうございます。
【古米委員長】 ほかにいかがでしょうか。
それでは私から、全体を見て気づいた点を発言したいと思います。関連するページとしては、39ページ~40ページのところの関係主体の役割というところで、ここでは国と自治体と市民という三つの主体を取り上げています。例えばその直前の39ページの中段のカのところにあるように、今回は、幅広くNPO、漁業者、企業というように、ここに出ている国と自治体、市民以外の団体、あるいはもっと前のほうのページでも、そういった様々な多様な主体と総合的な水環境管理を進めましょうと記載されています。この部分において、重要なのは国と自治体と市民ということで、この構成を変える必要はありませんが、それ以外の関係主体とどう関わるのかというところを、ア、イ、ウの中にうまく入れるのか。あるいは一番先頭のところで三つの主体が重要だが、それを含めて役割分担をしていきますというような記述があったほうがよいかと思いました。それまでに、様々な主体と連携するという、より適切な方向性が記載されていますので、少し工夫して、追加いただくといいかなと思いました。
【西川室長】 ありがとうございます。いただきました市民以外の関係主体として、39ページの片仮名のカのところで漁業者や企業ということで記載をしておりますが、関係主体の役割の中では、ウの市民の役割の中にNPOや漁業者、企業などという様々な主体も包含する形で市民と書かせていただいております。その表現が皆さんのイメージに即しているかどうかは、御意見いただきたいところではありますが、今の整理としては、市民をかなり幅広く取っている形にさせていただいてございます。
【古米委員長】 確かに本文のウの市民のところに書いてあったということで、失礼いたしました。
ほかに御質問、御意見、いかがでしょうか。
全体的にパブリックコメントでも肯定的な御意見をいただいておりますし、御出席の委員の方々からも、前回いろいろといただいた御意見を踏まえた形で再整理いただいていると思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、特段挙手がございませんでしたので、先ほどございました幾つか修正点を踏まえて資料2を修正する形で進めさせていただきます。
本日いただいた御意見は委員長預かりとさせていただき、私と事務局で整理して、総量削減専門委員会報告として、次回の水環境・土壌農薬部会にて報告するということにしたいと思います。よろしいでしょうか。
どうもありがとうございました。それでは、本件は了承いただいたということで、事務局は必要な作業を進めていただきたいと思います。
【西川室長】 はい。承知いたしました。
【古米委員長】それでは、議題の2、その他ということで、事務局から何かございますでしょうか。
【西川室長】 特にございません。
【古米委員長】 ありがとうございます。
それでは、本日の議題は以上でございます。全体を通じて、何か御質問、御意見があればお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。
特にないようですので、委員長から一言発言させていただきたいと思います。
今回の答申案、委員会報告案では非常に大きな変革が行われており、総量削減ということから、明確に総量管理というところに移っていくということです。豊かな海を目指すのだということが明確に出されて、栄養塩管理や増加措置という新しい用語が、瀬戸法を踏まえながら導入されていくということになろうかと思います。言い換えると、新しいステップに進んだときに、より多くの人が同じ考え方と同じ情報を持って共有しながら進んでいかないと、今後の方針を示すことだけでは困りますので、公表するとともに、しっかりと皆さんに御理解いただくような周知を進めていただく。それは多くのコミュニケーションが必要だということで、理解を深めながら総量管理の在り方も同時に考えていく、育てていくということがとても大事なのかなと思いました。
その中で、従来の環境基準点ということで水質を見てきたわけですが、今後はそうではないモニタリングの在り方として、生物や水産資源、あるいは底質の状態ということで、モニタリングをどうすべきかということと、あとパブリックコメントにもありましたが、豊かな海をどのような形で評価をして、今回の総量管理制度がどう機能したのかという評価をしなくてはいけないという課題があります。これはこの報告案の中でも今後の課題として明記していただいていますが、それを考えていく必要があるだろうと思っております。
先ほど発言させていただいたように、このような話になってくると、必然的に国と自治体、市民、先ほど言った企業、あるいはNPO、大学に所属している研究者を含めて様々な人たちが同じ方向を向いて、それぞれの役割分担をしていくということが求められていると思います。
繰り返しになりますが、大転換をしますので、如何にこれを多くの人に正しく理解いただくかというところに努力する必要があると感じております。
それでは、私から以上でございます。議事進行を事務局にお返ししたいと思います。
【西川室長】 古米委員長、ありがとうございました。
今回の議事録につきましては、事務局で作成の上、皆様の御確認をいただきまして、環境省のホームページに掲載させていただきます。
それでは、お時間は大分早い状況ではございますが、以上をもちまして第8回総量削減専門委員会を閉会いたします。8回にわたる活発な御議論をいただきまして、本当にありがとうございました。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただき誠にありがとうございます。
本日は、会場とWEB会議併用での開催とさせていただいております。会場で御参加の委員の皆様は、発言時、名札を立てていただきますようお願いいたします。WEBで御参加の委員の皆様におかれましては、発言時以外はカメラをオフ、マイクをミュートにしていただき、発言を希望される場合には、挙手ボタンをクリックし、発言を終えられましたらボタンを再度クリックして挙手を解除してください。会議中に音声が聞き取りにくいなど不具合がございましたら、事務局までチャット、またはお電話でお知らせいただければと思います。
本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき公開としており、YouTubeの環境省海洋環境課公式動画チャンネルでライブ配信を行っておることを申し添えさせていただきます。
本日の委員の出席状況でございます。委員17名のうち、三浦委員以外の委員に御参加をいただいておりまして、定足数の要件を満たし、専門委員会として成立しておりますことを御報告させていただきます。
続きまして、本日の資料についてです。前回第7回の専門委員会で、第10次水質総量削減の在り方につきまして、委員会の報告案を御審議いただきました。その際、委員会でいただきました御意見などを踏まえて修正を行った上で、11月20日~12月4日までの期間、パブリックコメントを実施いたしました。今回の資料1では、パブコメでいただいた御意見とその対応方針を書かせていただいております。また、資料2は、前回の専門委員会での御指摘とパブコメでの御意見を踏まえた修正案ということになってございます。不足等ありましたら、事務局までお知らせください。
なお、今回をもちまして、総量削減専門委員会は最終回とさせていただく予定にしております。このため開会に当たりまして、水・大気環境局長の大森より一言御挨拶を申し上げます。
【大森局長】 おはようございます。座って失礼いたします。
水・大気環境局長の大森でございます。いつもありがとうございます。また、年明けのお忙しいところを、委員の皆様におかれましては、御出席いただきまして大変ありがとうございます。
さて、一昨年の12月から全8回にわたる総量削減専門委員会の中で様々な観点から御審議いただきまして、今回、委員会の報告を取りまとめていただく運びとなりました。古米委員長をはじめ委員の皆様、またヒアリングに御協力いただいた関係都府県、産業界、漁業関係団体、関係省庁の方々など御協力いただいた方々に厚く御礼を申し上げます。
第10次の答申案におきましては、水質総量削減から水質総量管理制度へと転換を図り、栄養塩類管理制度を東京湾や伊勢湾にも展開する方針をお示しいただいているところでございます。
環境省といたしましても、総量管理制度の下、汚濁負荷の総量管理と特定の水域での栄養塩類管理を両立させることで、きれいで豊かな海の実現を目指してまいりたいと考えております。
今後の予定といたしましては、本日の委員会報告を取りまとめいただき、それを受けまして、水環境・土壌農薬部会での審議を経て答申をいただくとともに、昨年12月に審議を開始いたしました、水環境制度小委員会における水質汚濁防止法に係る議論と併せて、答申に基づく制度的な対応を行ってまいりたいと予定しているところでございます。
本日は最終回となります予定でございますが、忌憚のない御意見を賜りたくお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
【西川室長】 それでは、早速議事に入りたいと思います。古米委員長、よろしくお願いいたします。
【古米委員長】 はい、承知いたしました。委員の皆様におかれましても、御多忙の中、御出席いただきありがとうございます。
それでは早速、議事に入りたいと思います。限られた時間の中での円滑な議事進行に御協力をお願いしたいと存じます。
それでは、議題の1、第10次水質総量削減の在り方について、まずはパブリックコメントの実施結果について、資料1を用いて事務局より御説明をお願いしたいと思います。
【柴﨑主査】 海域環境管理室の柴﨑と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、資料1に沿って、パブリックコメントの実施結果について御説明をさせていただきます。
まず、1ページ目を御覧ください。パブコメの概要、1番でございます。本パブコメは昨年の11月20日~12月4日の期間で実施いたしまして、意見の提出数は22通、意見数は22件でございました。以降のページにおきまして、提出された御意見の概要とそれに対する考え方を示しております。
ページをめくっていただき、2ページを御覧ください。まず、意見番号No.1~7につきましては、栄養塩類の不足のためアサリが減少しており、栄養塩不足を早急に改善してほしいといった御意見をいただいております。
御意見に対する考え方といたしましては、指定水域において栄養塩類の水産資源への影響が指摘されておりまして、環境省では、答申の趣旨を踏まえて、地域のニーズに応じた栄養塩類管理を進めていきますということと、それから魚介類の漁獲量の減少につきましては、栄養塩類の不足のみならず、気候変動等の複合的影響を受けていると考えておりますので、関係省庁や地域の関係者とともに密に連携しながら、豊かな海の実現に向けて取り組んでまいります、としております。
続きまして、3ページ、意見番号No.8につきましては、前段はNo.1~7の御意見と同様ですが、最後の行に豊かな海の指標を作っていただきたいとの御意見をいただいております。
こちらにつきましては、答申の課題の中で生物の多様性の評価に当たっては、適切な評価指標やモニタリング手法等の検討を進める必要性を記載しておりますので、今後の課題とさせていただきます。
続きまして、意見No.9~12では、総量管理制度への転換に賛同の御意見をいただいております。
回答といたしまして、環境省としては、地域のニーズに応じた栄養塩類管理を進めていくという旨、記載をさせていただきました。
続いて、意見番号13と14番です。こちらは栄養塩類管理計画に中断条件を設定することに対しまして、反対意見をいただいております。
一方、栄養塩類の増加措置に伴う生態系の応答は不確実性を伴いまして、周辺環境へ予期せぬ影響が生じる可能性がございます。そのため速やかに栄養塩類増加措置の中断を判断し、必要があれば計画の見直しを行うという順応的管理の仕組みは徹底すべきと考えております。ただし、中断の判断におきましては、周辺環境への影響の評価結果を踏まえまして、必要と認めるときに行うものとしますので、その旨を回答欄に記載させていただきました。
続きまして、No.15と16におきまして、陸域負荷削減は、貧酸素水塊に対して改善効果があまり見られなかったという御意見をいただいておりますが、9次にわたる総量削減の取組等によりまして、指定水域の水質は全体的には改善してきているところでございます。また、瀬戸内海の一部の海域におきましては、底生生物の種類数や個体数の増加が見られているところでございます。
No.15の御意見の後半では、栄養塩類の削減により水産資源が減少したため、規制を主とする方針を見直すべきとの御意見もいただいております。
こちらにつきましては、水環境保全上の課題と水産資源についての課題、相反する課題が共存している状況を踏まえまして、環境省では従来のように、指定水域全体で一律の対策を行うのではなく、地域のニーズ等に応じまして、特定の水域ごとに目指すべき水環境の姿を地域が主体となって定める、きめ細やかな水環境管理への転換を図ってまいりますと記載しております。
続きまして、No.17におきましては、幾つか御意見をいただいております。まず①のところでは、指標としてのCODの見直しを求められております。難分解性有機物等の影響により、COD濃度が上昇する等の課題は認識しておりますので、こちらのいただいた御意見につきましては、今後の検討の参考とさせていただければと思います。
続いて、5ページをめくっていただき、②につきましては、環境基準のTN、TPだけを見るのではなく、生物生産にとって重要な栄養塩類、DIN、DIPも併せて議論すべきとの御意見をいただいております。
こちらにつきましては、DIN、DIPは、現在既に広域総合水質調査で把握をしておりまして、答申案に記載しております水質予測モデルを用いた物質収支や将来予測の解析にデータを活用しているところでございます。いただいた御意見を踏まえまして、骨子案の第4章の今後の課題の中に、きれいで豊かな実現に向けて、栄養塩類の挙動についても解明する必要がある旨、赤字のとおり追記させていただきました。
続いて③におきましては、自治体が栄養塩類管理等を行う際の国からの補助等の検討を求められております。自治体において、栄養塩類管理計画の策定をする際に当たりましては、環境省では水質予測モデルによる事前評価の側面支援等によって、自治体での検討作業を後押ししていく予定でございますので、その旨、回答として記載させていただきました。
続いて④です。閉鎖性海域中長期ビジョンで用いているシミュレーションでは、物質循環の計算ができておらず、底泥中の酸化還元反応の計算がされていないことを問題点として挙げられていますが、今回用いた水質予測モデルでは、中長期ビジョンで用いられたものとは異なっており、底泥中の酸化還元反応についてもきちんと考慮をしております。御意見の中では、還元物質が一括して扱われていることを問題視されていましたが、この本モデルでは、底層DOの予測に際しまして、再現性が十分確保されている旨、確認をしてございます。
⑤につきまして、陸域負荷が削減された現在では、貧酸素の形成におきましては、底泥中の嫌気分解で生成された還元物質による酸素消費の割合が大きいとのことから、貧酸素の原因究明を進めてほしいとの御意見をいただいております。
こちらにつきましては、今回のモデルでは底泥中における嫌気分解から生じる還元物質による酸素消費等が考慮されておりますが、底泥のみではなく、陸域や外海からの栄養塩類の流入が内部生産を通じて、貧酸素水塊の形成に寄与しているということが示唆されております。
最後に⑥では、モデルにおける底泥の取扱いについて御意見をいただいているところでございます。本モデルでは、海水-海底間で生じる双方向の輸送が考慮されております。また、生物も含めた計算についても御意見をいただいておりますが、こちらにつきましては、答申案の今後の課題に水質予測モデルの再現性向上等を挙げてございますので、今後の検討とさせていただければと思います。
続きまして6ページ目、No.18におきましては、まず①で総量削減から総量管理への転換に伴いまして、第4章の在り方において、輸送計画等も整合性を図り、総合的な観点から柔軟に総量管理が可能となるような方向性を打ち出してほしいとの御意見をいただいております。
こちらの御意見を踏まえまして、答申案の第4章の自治体の役割において、赤字のとおり、流域別下水道整備総合計画等の関連する計画との整合性を図る旨、追記をさせていただきました。
続いて②のところでは、カーボンニュートラルの実現に向けた柔軟かつ順応的な対応を実施すべきである旨、記載してほしいとの御意見をいただきました。
カーボンニュートラルの実現につきましては、日本が目標としているところではございますが、本制度の検討事項の範疇を超えるものとなっておりますので、今後の検討の参考とさせていただければと思います。
続きまして7ページ、③のところでは、流入負荷の変動が大きい下水処理場におきましても栄養塩類供給を行いやすいよう、日間の上限値規制から期間平均値規制へ転換してほしいとの御意見をいただきました。
こちらは総量規制基準につきましては、日間の上限値規制ではなく、一日当たりに排出される排出水の汚濁負荷量で規制をしております。また、答申案の今後の課題に記載しておりますとおり、栄養塩類管理を実施する上で支障となり得る事項につきましては、対応を検討してまいりたいと考えてございます。
最後に④におきましては、評価指標としてCODの妥当性を検討するよう御意見をいただきました。
こちらにつきましては、CODに占める難分解性有機物の割合が増加していることに関して認識しているところでございまして、今後の検討の参考とさせていただければと思います。
続いてNo.19におきましては、答申案の記述について、幾つか修正の御意見をいただいております。まず、①の覆砂につきましては、効果の長期継続の追記を御提案いただきましたが、指定水域における覆砂の事例で長期的効果を確認した文献等が確認できませんでしたので、修正はしてございませんが、引き続き、知見の充実に努めてまいりたいと考えてございます。
また、②と④におきましては、赤潮について、規模の縮小を追記するよう御意見をいただきました。
こちらにつきましては、総量専門委員会における、東京都へのヒアリング資料の中に赤潮の規模縮小に関する記述がございますので、こちらを根拠といたしまして、赤字でお示ししたとおり答申案を修正させていただきました。
また、③につきましては、水質に影響を与える要因について記載した章の中で、気候変動について情報を整理した箇所に、東京湾における汚排水の影響についても追記するよう御提案をいただいてございます。
こちらは気候変動による影響を整理した箇所になりますので、答申案の修正は行ってございませんが、御意見は今後の検討の参考とさせていただければと考えてございます。
続きまして⑤では、第4章の2、総合的な水環境管理の在り方の汚濁負荷の総量管理のところで、生活系汚濁負荷量に関する記述の中に、雨天時排水による負荷の把握、削減に努めるとの一文を追記してはどうかとの御提案をいただいております。
こちらにつきましては、既に今後の課題の中で、合流式下水道の改善に伴う雨天時放流水の負荷削減効果の把握等を挙げておりますことから、いただいた御意見は既に反映済みと考えてございます。
最後⑥につきましては、答申案の第4章の2の(4)その他の水環境管理に係る対策の推進におきまして、底質改善の具体例として覆砂を追記するよう御提案をいただきました。こちらは赤字のとおり答申案を修正させていただいております。
続きまして、最後9ページ目になりますが、No.20につきましては、制度を単に設けるだけではなく、進捗状況を公開し、国民と共有する仕組みづくりの御提案をいただいております。
こちらは答申案におきまして、水環境に関する情報発信等を今後の課題にしてございますので、いただいた御意見につきましては、今後の検討とさせていただければと思います。
最後、No.21と22につきましては、水質汚濁防止の観点から、代替農薬の開発等への支援の要求やPFAS等の記述がないとの指摘をいただいております。
いただいた御意見につきましては、水質総量削減制度の範疇を超えるものでございますが、環境省のほかの部署が取り組む課題でもありますので、ほかの制度も含めて必要な対応を行ってまいりたいと考えてございます。
以上で、資料1の説明となります。ありがとうございました。
【古米委員長】 御説明どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明に関しまして、御質問などがあればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
それでは、古川委員、どうぞ。
【古川専門委員】 委員長、ありがとうございます。パブリックコメントにおきましてもこの本委員会報告案を支持する意見が多数出ておりますことを歓迎します。産業界といたしましても、総量管理制度への転換は支持しているところでございます。
また、かねてから意見を聞き取りいただいたこと、改めて感謝を申し上げます。我々産業界といたしましても、豊かな海の実現に向けて、引き続き負荷削減対策と技術的な貢献を行っていきたいと考えております。
以上です。
【古米委員長】 ありがとうございました。
それでは、風間委員、どうぞ。
【風間専門委員】 ありがとうございます。覆砂につきまして、20番の意見の⑥のところで取り上げられております。覆砂については、その後の生物生息状況をフォローしたデータや、適正地盤高に関したデータがほとんど公表されていないのが現状です。
そんな中、東京都では、お台場で覆砂を行った実績があります。水生生物の生息場所を創出するということを目指していました。そして、お台場海浜公園の中で面積7万5,000平米に対して、2万2,000立米の覆砂を行いました。令和2年から3年にかけて実施し、その後の生物生息状況を追跡調査し、令和6年度でも生物生息が確認され、覆砂後の典型的な生物の定着状況を示しています。覆砂工事後、最初の1年程度は徐々に底生生物の加入が見られ、その後、種類数、バイオマスともに増加しています。
ですので、このように10年などにはまだ至っていませんが、こういった実績があるということで、ここで示された⑥のところ、「覆砂などの」というのを入れていただいたのですが、これに対する対応というのは、それをフォローする意味で適切と思います。応援のような意見でございます。
ありがとうございました。
【古米委員長】 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。Web参加の委員の方々からもまだ挙手はないようですが、よろしいでしょうか。
それでは、特にないようですので、次に移らせていただきます。
続いて、答申案の修正についてということで、資料の2を用いて御説明をお願いしたいと思います。
【柴﨑主査】 それでは、資料2を用いまして答申案の説明をさせていただきます。
今、資料1のパブコメの御意見とその回答案の中で、パブコメの御意見を踏まえまして答申案の修正を行った箇所については説明をさせていただきましたので、ここでは前回専門委員会で頂戴いたしました委員の皆様からの御指摘を踏まえて行いました修正箇所を中心に、御説明させていただければと思います。
前回の委員会の中では、第4章の在り方のところを中心に御意見を頂戴いたしまして修正を行っておりますので、第4章の中で行いました修正を御説明させていただければと思います。
では34ページ、第4章を御覧ください。まず、第10次で水質総量削減から総量管理へ転換を図るということが少し分かりづらいとの御指摘がございましたので、第4章のタイトルのところに、-総量削減から総量管理への転換-ということを追記させていただきました。
また36ページ、4-2の総合的な水環境管理の在り方の前段におきましても、総量管理へ転換を図るという旨を書かせていただきました。
また、後ろのほうで、目標年度や今後の課題の中にも第10次水質総量削減という記載がございましたが、こちらにつきましては、後ろに括弧をして、総量管理と追記をしてございます。
40ページの(6)に目標年度や、4-3、今後の課題というところで、1行目に水質総量削減という文言が入ってございますが、こちらは総量管理ということを括弧づけで記載させていただきました。
また、ページ戻っていただきまして、36ページの4-2、総合的な水環境管理の在り方の前段のところでございます。こちらは「きれいで豊かな海の実現」という文言が、最初は課題の中にしか書いていなかったという御指摘をいただきましたので、在り方の中に追記をさせていただきました。
また、栄養塩類管理に関する記載部分につきまして、御指摘を幾つかいただいております。38ページになります。こちらは栄養塩類の増加措置におきまして、放流先が河川の場合も考えられるということから、そのような場合につきましては、栄養塩類管理の対象水域に加えまして、放流先の周辺環境等への影響につきましても十分配慮する必要がある旨、追記すべきではないかという御指摘を頂戴いたしました。そのため、御指摘を踏まえまして、こちら少し文章を修正させていただきました。
続きまして、今後の課題でございます。42ページの4-3-2、第11次水質総量管理制度以降の検討の中で対応すべき課題というところでございます。こちらは総量管理制度における管理目標につきましては、今後は水域全体ではなく、対象水域の中できめ細やかに設定する必要があるのではないかとの御意見をいただきましたので、そちらを踏まえまして修正をさせていただきました。
また、(2)の調査・研究の推進の中でございます。栄養塩類管理にあたりましては、栄養塩類増加措置実施者が栄養塩類を供給した場所から離れている可能性も考えられるのではないかという御指摘いただきましたので、効果的・効率的な栄養塩類増加措置の管理手法や技術開発を進めることが求められる旨、追記をさせていただきました。
簡単ではございますが、第4章への行った修正の説明は以上になります。
【古米委員長】 御説明どうもありがとうございました。最終回ですので、この報告案についてしっかりと御確認いただきたいと思いますが、ただいまの説明と答申案全体を通じた御質問があれば、御意見があればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
それでは、田中委員、どうぞ。
【田中臨時委員】 どうもありがとうございます。非常にいい答申になったかと思います。パブコメも適切に反映されていると思います。ただし、2点ほど細かい点で意見と、それから確認をさせてください。
報告案30ページの、水質に影響を与えるその他の要因の難分解のところでの記述の上から3行、4行目ぐらいのところです。東京湾の事例で、恐らくある研究から出されたのかも分かりませんが、個別の知見として、現在の東京湾では過去と比較して下水道が整備されたためと言い切っていますが、確かに下水道による生分解を進めたこともあると思いますが、ほかにも総量規制そのものでやはり有機物を減らすということをさせてきました。その結果、難分解が上がったという趣旨に変えたほうが、下水道のせいと書かれると、下水道界としては、確かにそうかもしれないですが、他もあるでしょうと言いたくなるところがあるので、それを例えば、下水の名前を残したいのであれば、現在の東京湾で過去と比較して下水道などの汚濁負荷対策が進められたためなど、そのようにしていただきたいというのが1点意見です。
それから、確認です。67ページ目の参考資料のところですが、これ非常に貴重な情報が初めて出てきました。図14のところですが、合流改善対策によって削減された汚濁負荷量(COD)の推移ということで、出典が東京湾再生推進会議と書かれていますが、この内容は一応東京湾での削減された情報と、私は理解しましたが、もしそうであるならば、全国ではないので、東京湾でのというタイトルが要るかなと思いました。まず、東京湾での情報であるということの理解でいいかということの事実確認と、もしそうであれば、そういった修正をすべきではないかという意見に対して、対応いただけるかという点です。よろしくお願いします。
【古米委員長】 ありがとうございました。
それでは、ほかの御意見をお聞きしたいと思います。Web参加の東委員、どうぞ。
【東専門委員】 38ページの3段落目、9行目~15行目のところの段落でございます。こちらは恐らく、栄養塩管理を実施する場合に周辺環境にも配慮する、周辺環境の保全を必要とするというような記述だと思います。まず10行目のところ、恐らく今回の修正で新たに加わったところだと思いますが、放流先が河川の場合にはと記載があります。後に続く文章を見ると、周辺環境への影響について十分配慮する必要があるというのは、特に河川の場合に限らず、海域、湖沼なども含めて、周辺環境への影響については十分配慮する必要があると思います。ですので、放流先が河川の場合は河川も考慮するということで、順番が逆というか、放流先が河川の場合は河川も含めて検討するというような書きぶりに改めていただきたいと思います。
あともう一つは、この直前の文章です。積極的に関与し、順応的な運転管理を行うことが求められているのは、どのような意図で書かれているのか分からないので、御検討をいただければと思います。
以上でございます。
【古米委員長】 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。大野委員。
【大野専門委員】 総合的な水環境管理の在り方について、現状や課題の整理が非常に具体的になり、分かりやすくなったと思います。さらに対策についても明確に書かれていて、大変良い答申案ができたのではないかと思っております。それについては環境省の御努力に感謝したいと思います。
1点コメントでございます。39ページの4-2章(5)関係主体の役割、ア、国の役割といったところの記述です。ここで都道府県による栄養塩類管理計画の策定に当たって、国が支援することについて、ガイドラインの策定や水質予測モデルによる事前評価の側面的な支援という記述があるかと思います。このガイドラインについて、もう少し明確な記述をしていただいたほうが良いと思っております。
というのは、やはり栄養塩類管理の目標値の設定や効果の検証、事後の評価のための指標、こういったところが課題にも挙げられておりますので、環境省がどういったガイドラインを目指しているのかがここで明確になると、自治体はもちろん、下水処理事業者や排出事業者、ひいては関連する国民にも、透明性があり、理解が深まり、協力も得られるのではないかと思っております。
以上でございます。
【古米委員長】 ありがとうございました。
それでは、続いて、小川委員どうぞ。
【小川(浩)専門委員】 どうもありがとうございます。33ページです。パブコメにも関連してきますが、もうCODの評価がほぼ限界に近いような状態になっているので、今後新たな指標を検討するという点も最後辺りに追記されたらいかがかなという意見でございます。
以上です。
【古米委員長】 ここまで4名の委員の方々から御発言いただきましたので、事務局から御回答をお願いいたします。
【西川室長】 ありがとうございます。まずは、田中委員からいただいた御意見でございます。30ページ、下水道の整備がされたため難分解性有機物の寄与が増えたという記載につきましては、出典となっている論文からの記載をさせていただいているところではございますが、御指摘いただいたとおり、それ以外の要因が全くないわけではありませんので、御指摘いただいたような下水道等の汚濁負荷削減対策が進められた結果という形に修正をさせていただければと思います。
また二つ目、67ページ、図14の今回新たに追記した図表のタイトルでございます。こちらも御指摘のとおり、東京湾での事例でございますので、タイトルにもその旨を明記する修正をさせていただければと思います。
続きまして、東委員からの放流先が河川の場合にはという38ページの記載でございます。おっしゃっていただいたとおり、周辺環境への影響に配慮する必要があるのは、放流先が河川に限らず、指定水域に直接放流する場合も含めてでございまして、ただ河川の場合についても、河川の周辺環境も併せて見る必要があるいう御意見での記載でございましたので、その点が分かるように、ここの記載ぶりは改めて検討させていただきたいと思います。
その上の、「栄養塩類増加措置の実施者は栄養塩類管理の一連の過程に積極的に関与し、順応的に運転管理を行う」と書かせていただいている趣旨でございますが、実際に自治体が栄養塩類管理計画を作るに当たって、目標となる目標値の設定や、実際に出すタイミング、場所といったところは、水域のかなり多様な関係主体の意向が入ってまいりますので、その一連の決定過程、議論の過程にも参画をいただいた上で、地域のニーズを踏まえた対応をしていただきたいという趣旨で書いてございました。その点、この一文では読み取りにくいということかと思いますので、少し文章の加筆をするなど検討をさせていただければと思います。
あと、大野委員からいただきました、ガイドラインやモデルの側面支援というところ、ガイドラインが目指すものをもう少し書けないかということでございます。具体的に環境省で検討しておりますのが、瀬戸法の中で栄養塩類管理計画の策定ガイドラインというものを既に作ってございます。今回これを伊勢湾、東京湾にも拡張するに当たって、改めて中身の見直しをして、新たに得られた知見も踏まえて更新をしたいということを考えてございますので、その中でどういった趣旨のことを書こうとしているのかも、もう少し盛り込むことを考えたいと思います。
続きまして、小川委員からのCODの評価、新たな指標の検討を追記してはというところでございます。こちらは少し総量削減制度の範疇を超えてしまいまして、他部局にも関わる課題でございますので、すみませんが、どこまで何が書けるかは一度持ち帰らせていただいて、中で検討させていただければと思います。
【古米委員長】 どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。
ほかに御質問、御意見、いかがでしょうか。
それでは、岡田委員、どうぞ。
【岡田専門委員】 岡田です。ありがとうございます。
まず、42ページのところで、今後の課題として栄養塩の増加措置に関し、効率的、効果的な栄養塩類増加措置の管理手法や技術開発を進めると入れていただき、どうもありがとうございました。これに関することですが、この第10次での栄養塩類増加措置のイメージが少し分かりづらいと思って、お伺いします。
第10次の中では、この37ページに書かれているア~オの項目があります。それらの汚濁負荷を緩和するということのみをイメージしているのか、もしくはそれプラスアルファ、新たな技術として、例えば下水道など、そういうところから海域や水産業に必要な栄養塩類のみを取り出して、施肥するといったことまで含められるのかということで、この第10次における栄養塩増加措置のイメージ、何かそこら辺がもしあれば教えていただきたいなと思います。
【古米委員長】 ほかにいかがでしょうか。
それでは、今の御質問に対してお願いいたします。
【西川室長】 ありがとうございます。栄養塩類増加措置のイメージにつきましては、瀬戸法に基づいて、瀬戸内海で既に実施している事例が一番参考としては念頭に置いております。具体的には、特定の漁場に近い下水処理場から、特にノリであればノリの養殖期に限定して栄養塩類を多めに放流していただくということを想定しております。それを施肥と言っていいのかは、すみません、言葉の解釈が人によって異なるかもしれませんが、要するに水処理は行うが、水処理の結果として出す栄養塩類の量を増やすということを、地域を絞って実施するイメージでございます。
ア~オに記載をしております汚濁負荷の削減対策、これ自体は総量管理ということでは、全体としては維持・継続をするものと思っておりますので、これを全て緩和することを想定しているものではありませんで、総量管理は継続をした上で、特定の季節ないし海域に限定をして、必要な栄養塩を多めに流すことを想定してございます。お答えになっておりますでしょうか。
【岡田専門委員】 ありがとうございます。今の御回答でいくと、やはり栄養塩を増やすというのは、下水のような排出源からの栄養塩を緩めるというか、少し栄養塩を多めに出すというイメージですよね。ですので、栄養塩のソースが下水の出口など、そういう排出口になるわけです。それは前回、私が言いましたように、非常に非効率な栄養塩供給の仕方であって、そうではなくて浄化槽から何か必要な栄養塩類を抜き取って、それをどこかに撒くといった、それを私、施肥と呼んだのですが、何かそういうような排出を緩める方向性だけでなくて、栄養塩を付加するというようなことまでトータルで考えられるのか、この総量管理の下で将来的な方向性としてどのような栄養塩の増加の方向性があるのか、どう考えているかという意見でした。
【古米委員長】 栄養塩が不足している水域の海岸等に、窒素・りんのようなものを施肥して、それが徐々に出てくるというようなことや、あるいは栄養塩を含んでいる底泥のようなものをうまく海域に投与することにより、その沿岸域の栄養塩環境をよくするというようなことを御示唆されていると思います。
あとは、この総量削減制度という枠組みの中で、総合的な水環境管理に向かうと同時に、削減から管理にするが、どこまで幅を持って、この制度の枠の中で水環境管理に言及するかというところかなと、お聞きして思いました。環境省としていかがでしょうか。方向性としては同じだと思いますが、今回の削減から管理に変えるという段階で、どこまで書き込めるかというと、書くとすれば将来の第11次とするか、第10次の中でこういうことを検討するというようなことは書いてもいいのかなと、個人的には感じましたが、いかがでしょう。
【西川室長】 ありがとうございます。古米委員長もありがとうございます。御指摘のとおり、例えばため池のかいぼりや、海底耕耘をしてその栄養塩の入った土砂を置く、あるいは漁協さんによっては、今回ヒアリングでもお示しいただきましたが、鶏糞を漁場に撒いて施肥をされている漁業者さんもおられますので、様々な対策の取りようがあると思っております。
それはその他の水環境管理という総合的な対策の中で自治体や各地域の工夫の中で様々されているものだと思っております。環境省として栄養塩類管理といったときに、そこまでも含めて全部環境省で計画を作って実施するということを想定しているのかと言われると、現時点では、そこまではあまり広がっていないと。どちらかというと、特定の事業所から多めに排出するといったことを念頭に置いているのが現状でございますので、御指摘いただいたとおり、今後の課題のところに、「効果的な増加措置の管理手法の検討」ということを記載させていただきましたが、今回の御意見を踏まえて、どこまでの幅を持ってやるのかは今後の課題とさせていただければと思ってございます。
【古米委員長】 岡田委員、よろしいでしょうか。
【岡田専門委員】 はい。
【古米委員長】 それでは、Web参加の横田委員、どうぞ。
【横田専門委員】 横田です。今の議論にも関係するかと思います。要はきめ細やかな栄養塩を供給、管理するという話が今出ていますが、それでは少し素朴な疑問で、具体的にどのような手続を経て、実際そのような下水処理場の機能を変化させるのか。個人レベルなのか、組合レベルなのか、行政なのか、そういったものは、私が探し切れていないのかもしれませんが、何か分かることがあれば教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
【古米委員長】 いかがでしょうか。
【西川室長】 ありがとうございます。栄養塩類管理のやり方ですが、念頭に置いている瀬戸法の例で申し上げますと、各都道府県が栄養塩類管理計画を策定いたしまして、その中で目標とする数値や、具体の増加手法を記載するということになってございます。今回、総量削減制度の中に栄養塩類管理を入れるに当たっても、同様の制度を今のところは念頭に置いてございます。
ですので、自治体の判断において計画を策定し、その中で事業者が何をどこまで増やすのかというところの目標値設定をすると。それに応じて事業者のご協力をいただきながら増加運転をして、その結果のモニタリングも自治体や漁業者さんが連携をしながら行うというイメージでプロセスを考えてございます。
【古米委員長】 横田委員、よろしいでしょうか。
【横田専門委員】 はい、分かりました。ありがとうございます。
【古米委員長】 ほかにいかがでしょうか。
それでは私から、全体を見て気づいた点を発言したいと思います。関連するページとしては、39ページ~40ページのところの関係主体の役割というところで、ここでは国と自治体と市民という三つの主体を取り上げています。例えばその直前の39ページの中段のカのところにあるように、今回は、幅広くNPO、漁業者、企業というように、ここに出ている国と自治体、市民以外の団体、あるいはもっと前のほうのページでも、そういった様々な多様な主体と総合的な水環境管理を進めましょうと記載されています。この部分において、重要なのは国と自治体と市民ということで、この構成を変える必要はありませんが、それ以外の関係主体とどう関わるのかというところを、ア、イ、ウの中にうまく入れるのか。あるいは一番先頭のところで三つの主体が重要だが、それを含めて役割分担をしていきますというような記述があったほうがよいかと思いました。それまでに、様々な主体と連携するという、より適切な方向性が記載されていますので、少し工夫して、追加いただくといいかなと思いました。
【西川室長】 ありがとうございます。いただきました市民以外の関係主体として、39ページの片仮名のカのところで漁業者や企業ということで記載をしておりますが、関係主体の役割の中では、ウの市民の役割の中にNPOや漁業者、企業などという様々な主体も包含する形で市民と書かせていただいております。その表現が皆さんのイメージに即しているかどうかは、御意見いただきたいところではありますが、今の整理としては、市民をかなり幅広く取っている形にさせていただいてございます。
【古米委員長】 確かに本文のウの市民のところに書いてあったということで、失礼いたしました。
ほかに御質問、御意見、いかがでしょうか。
全体的にパブリックコメントでも肯定的な御意見をいただいておりますし、御出席の委員の方々からも、前回いろいろといただいた御意見を踏まえた形で再整理いただいていると思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、特段挙手がございませんでしたので、先ほどございました幾つか修正点を踏まえて資料2を修正する形で進めさせていただきます。
本日いただいた御意見は委員長預かりとさせていただき、私と事務局で整理して、総量削減専門委員会報告として、次回の水環境・土壌農薬部会にて報告するということにしたいと思います。よろしいでしょうか。
どうもありがとうございました。それでは、本件は了承いただいたということで、事務局は必要な作業を進めていただきたいと思います。
【西川室長】 はい。承知いたしました。
【古米委員長】それでは、議題の2、その他ということで、事務局から何かございますでしょうか。
【西川室長】 特にございません。
【古米委員長】 ありがとうございます。
それでは、本日の議題は以上でございます。全体を通じて、何か御質問、御意見があればお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。
特にないようですので、委員長から一言発言させていただきたいと思います。
今回の答申案、委員会報告案では非常に大きな変革が行われており、総量削減ということから、明確に総量管理というところに移っていくということです。豊かな海を目指すのだということが明確に出されて、栄養塩管理や増加措置という新しい用語が、瀬戸法を踏まえながら導入されていくということになろうかと思います。言い換えると、新しいステップに進んだときに、より多くの人が同じ考え方と同じ情報を持って共有しながら進んでいかないと、今後の方針を示すことだけでは困りますので、公表するとともに、しっかりと皆さんに御理解いただくような周知を進めていただく。それは多くのコミュニケーションが必要だということで、理解を深めながら総量管理の在り方も同時に考えていく、育てていくということがとても大事なのかなと思いました。
その中で、従来の環境基準点ということで水質を見てきたわけですが、今後はそうではないモニタリングの在り方として、生物や水産資源、あるいは底質の状態ということで、モニタリングをどうすべきかということと、あとパブリックコメントにもありましたが、豊かな海をどのような形で評価をして、今回の総量管理制度がどう機能したのかという評価をしなくてはいけないという課題があります。これはこの報告案の中でも今後の課題として明記していただいていますが、それを考えていく必要があるだろうと思っております。
先ほど発言させていただいたように、このような話になってくると、必然的に国と自治体、市民、先ほど言った企業、あるいはNPO、大学に所属している研究者を含めて様々な人たちが同じ方向を向いて、それぞれの役割分担をしていくということが求められていると思います。
繰り返しになりますが、大転換をしますので、如何にこれを多くの人に正しく理解いただくかというところに努力する必要があると感じております。
それでは、私から以上でございます。議事進行を事務局にお返ししたいと思います。
【西川室長】 古米委員長、ありがとうございました。
今回の議事録につきましては、事務局で作成の上、皆様の御確認をいただきまして、環境省のホームページに掲載させていただきます。
それでは、お時間は大分早い状況ではございますが、以上をもちまして第8回総量削減専門委員会を閉会いたします。8回にわたる活発な御議論をいただきまして、本当にありがとうございました。
午前10時54分 閉会