中央環境審議会 水環境・土壌農薬部会 総量削減専門委員会(第10次)(第7回)議事録

議事次第

1.開会
2.議題
 (1)第10次水質総量削減の在り方について
 (2)その他
3.閉会

資料一覧

  • 資料1   第10次水質総量削減の在り方について(総量削減専門委員会報告案)
  • 参考資料1 第10次水質総量削減の在り方について(総量削減専門委員会報告案)に関するコメント(大野委員)

議事録

午後2時00分 開会
【西川室長】 それでは定刻となりましたので、ただいまから、中央環境審議会水環境・土壌農薬部会第7回総量削減専門委員会を開会いたします。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。
 本日は会場とWEB会議併用での開催としてございます。会場で御参加の皆様は、発言時、名札を立てて御発言いただきますようお願いいたします。
 また、WEBで御参加の委員の皆様におかれましては、発言時以外はカメラはオフ、マイクはミュートにしていただきまして、発言を希望される場合には挙手ボタンをクリックし、発言を終えられたらボタンを再度クリックして挙手を解除していただきますようお願いいたします。会議中に音声が聞き取りにくいなど不具合がございましたら、事務局までお電話やチャット機能にてお知らせください。
 なお本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき、公開としてございます。YouTubeの環境省海洋環境課公式動画チャンネルでライブ配信を行っておりますことを申し添えさせていただきます。
 本日の委員の出席状況ですが、委員17名中、三浦委員、大野委員、小川文章委員、小川浩委員、和木委員の5名の先生方が御欠席となってございまして、12名に御出席をいただいてございます。定足数の要件を満たし、専門委員会として成立しておりますことを御報告させていただきます。
 続きまして、本日の資料の確認でございます。本日は、第10次水質総量削減の在り方の答申案を御審議いただきます。資料1が第10次水質総量削減の在り方について(総量削減専門委員会報告案)となっております。また、参考資料の1に関連しまして、本日御欠席の大野委員から事前に頂戴いたしました答申案に対する御意見をつけさせていただいてございます。過不足等ございましたら事務局までお申し出ください。
 それでは、早速議事に入りたいと思います。古米委員長、よろしくお願いいたします。
【古米委員長】 古米です。よろしくお願いいたします。
 早速ですが、議事に入らせていただきます。
 まず、(1)の第10次水質総量削減の在り方についてということで、前回の専門委員会で御議論いただきましたが、その骨子案を踏まえて作成された第4章の内容を、まず事務局より資料1を用いて御説明をお願いしたいと思います。
【柴﨑主査】 海域環境管理室の柴﨑と申します。
 ただいまより、第4章の第10次水質総量削減の在り方について御説明をさせていただきます。こちらの章は、ただいま古米座長からも御説明いただきましたとおり、前回の専門委員会で御議論いただいた骨子案を基に作成をしております。
 まず、資料の167ページを御覧ください。
 方向性につきましては、前回お示しいたしました骨子案から大きな変更はございませんが、前回の御議論の場でいただきました御意見等を踏まえまして、修正などを行っております。
 それでは早速4-1、指定水域における水環境の現状と課題のまとめから御説明をさせていただきます。
 これまでの9次にわたる水質総量削減の取組等によりまして、指定水域の水質は全体的には改善してきておりまして、全ての指定水域で窒素、りんの環境基準の達成率は高いという状況になっております。また、底質につきましては、瀬戸内海の一部の海域におきまして底生生物の種類数及び個体数の増加が見られております。これらは数次にわたり水質総量削減を進めてきた成果と考えられます。一方、CODの環境基準の達成率は横ばいで推移しているという状況がございまして、こちらは難分解性有機物や外海水の寄与などが考えられております。
 また、いずれの指定水域におきましても、湾奥部ではCOD、窒素、りんの濃度が相対的に高くなっておりまして、一部では貧酸素水塊の面積が増大傾向にあるなど、水環境保全上の課題が依然として存在しているところでもございます。また、瀬戸内海の一部海域を除いて、多くの指定水域におきましては、底質の明確な改善が見られていないというところになっております。
 また近年では、一部の指定水域におきまして、栄養塩類の不足による水産資源への影響が指摘されているとともに、気候変動に伴う海水温上昇等による水環境の大きな変化も懸念されているところでございます。このような課題につきましては、従来の水質総量削減制度による対応のみでは限界があると考えております。
 そのような状況の中で、瀬戸内海におきましては、令和3年6月に瀬戸内海環境保全特別措置法を改正いたしまして、地域ごとのニーズに応じて一部の海域への栄養塩類の管理・供給を可能とするとともに、温室効果ガスの吸収源ともなる藻場・干潟の保全等を推進しているところでございます。
 続きまして、(1)から(4)で各湾における水環境の状況をお示ししております。
 まず東京湾でございますが、環境基準の達成率は窒素、りんで向上している一方、CODでは低いという状況になっております。水質につきましてはCOD、窒素、りん全ての項目が指定水域の中で最も高いというところになっております。CODの濃度はほぼ横ばいの状況であるものの、湾奥部におきましては高濃度領域の縮小傾向が見られております。また、窒素、りんの濃度につきましては低下傾向となっています。
 底層DOにつきましては、年度によってばらつきはございますが、ほぼ横ばいという傾向を見せております。また、指定水域のうち底層DOの濃度は東京湾が最も低く、湾奥の北西部を中心に2mg/L以下と、特に濃度の低いエリアが依然として存在しております。
 続いて赤潮の発生件数でございますが、こちらは長期的には減少傾向でありまして、近年では横ばいで推移をしております。一方、夏季を中心に広範囲で長期にわたる貧酸素水塊が発生しておりまして、底質や底生生物の生息状況には明確な改善傾向が見られておりません。また底生生物につきましては、特には湾奥部を中心といたしまして、夏季に無生物となるパターンが見られまして、夏場の底層の貧酸素が要因の一つとして考えられております。
 まとめまして、赤潮や貧酸素水塊が依然として発生しており、栄養塩類は依然として高濃度であることからも、水環境の悪化に引き続き注意が必要であると書いております。
 また、伊勢湾につきましては、環境基準の達成率は窒素、りんで向上している一方、CODでは低いという状況になっております。水質につきましては、CODは東京湾に続いて、窒素及びりんにつきましては東京湾・大阪湾に次いで高い濃度となっております。湾全体のCODの濃度は近年やや上昇傾向でありまして、特に湾奥部と湾央部の一部のエリアで濃度の上昇が見られております。窒素、りんの濃度につきましては、低下傾向を見せているというところになっております。
 底層DOの濃度につきましてはほぼ横ばいであるものの、伊勢湾北西部からは湾央部につきましては3mg/L以下の、また三河湾の北東部につきましては4mg/L以下の低濃度エリアがそれぞれ拡大をしております。
 赤潮につきましては長期的には減少傾向にありまして、近年は横ばいということで推移をしております。また、夏場を中心に広範囲で長期にわたる貧酸素水塊が発生しておりまして、その面積は長期的に増大傾向であると報告が上がっております。
 底質や底生生物の生息状況につきましては、明確な改善傾向が見られておらず、底生生物につきましては夏季に無生物パターンが見られるということを書いております。
 また、水質将来予測のシミュレーション結果につきましては、伊勢湾はほかの指定水域と比較いたしまして、汚濁物質の外海への流出量が少なく、陸域負荷に比べまして底泥への沈降量と底泥からの溶出量が多いという特徴があるということが示されております。
 まとめまして、赤潮や貧酸素水塊が依然として発生している一方、ノリやアサリ等の水産資源の生産量の低下が課題となっておりまして、栄養塩類の供給のニーズは高いと書かせていただきました。
 また、続きまして大阪湾でございますが、こちらは環境基準達成率は窒素、りんで平成22年度以降100%を維持しております。CODにつきましては、一部のエリアで環境基準を達成していないものの、湾奥部における高濃度域の縮小が見られております。また、湾奥部におきましては貧酸素水塊が依然として発生しているものの、底質や底生生物の生息状況等、底層の環境には改善傾向が見られております。
 栄養塩類の供給につきましては、南部でニーズが高いという状況になっております。
 (4)番、大阪を除く瀬戸内海の状況でございますが、こちらは窒素、りんでほぼ環境基準の達成がなされているという状況が続いておりまして、CODの環境基準の達成率につきましてもB類型、C類型で高く、CODの濃度も指定水域の中で最も低い水準となっております。
 また、赤潮の発生件数も湾・灘ごとに差はございますが、全体的には減少傾向を見せておりまして、底層DOの濃度も全体的に4mg/L以上と横ばいで推移をしております。
 また、湾・灘ごとの特定の水域ごとに利水目的が異なり、水産資源も多様であるため、一概に申し上げることはできませんが、栄養塩類の供給のニーズは概して高く、一部のエリアにおきましては既に瀬戸法に基づく栄養塩類の供給が行われております。
 続きまして、ページをめくっていただき、4-2総合的な水環境管理の在り方を説明させていただきます。
 従来、東京湾や伊勢湾といった指定水域全体を対象に、汚濁負荷量の削減対策を実施してきてまいりましたが、指定水域における現状と課題を踏まえまして、指定水域内の特定の水域ごとに目指す水環境の姿を実現すべく、新たに設ける総量管理制度の下で指定水域全体の汚濁負荷の総量管理と特定の水域での栄養塩類管理を両立させるとともに、汚濁負荷削減以外の施策を併せて実施することで、総合的な水環境管理の実現を図ると考えております。
 まず、(1)番の総量削減から総量管理への転換でございますが、こちらは9次にわたる水質総量削減の取組等によりまして、水質につきましては全体的に改善してきております。一方、東京湾、伊勢湾、大阪湾では、底層環境の明確な改善が見られておらず、依然として貧酸素水塊の拡大など、水環境保全上の課題が残る海域が存在しております。一方近年では、一部の海域におきまして栄養塩類の不足による水産資源への影響が指摘されているところでございます。
 これらの入り組んだ課題を解決していくためには、従来のように指定水域全体で一律の対策を行うのではなく、地域のニーズや課題等に応じて、特定の水域ごとに目指すべき水環境の姿を地域が主体となって定めまして、きめ細やかな水環境管理への転換を図ることが重要であると考えております。
 このため、これまで削減のみを目標としてきておりました総量削減制度につきましては、総量管理制度に展開したいと考えております。海域の状況が現状よりも悪化することがないよう、指定水域全体の汚濁負荷の総量を管理する基本的な枠組みは維持したいと考えております。こちらは(2)で詳しく御説明をさせていただきます。
 また一方、より狭い範囲の特定の水域を対象に、柔軟かつ順応的に栄養塩類の管理を可能とするため、栄養塩類管理制度を導入したいと考えております。こちらは(3)で詳しく御説明をさせていただきます。
 まず、(2)の汚濁負荷の総量管理でございますが、こちらは9次にわたる水質総量削減の取組等によりまして改善してきた水質状況から悪化させることがないよう、総量削減制度の基本的な枠組みは総量管理制度におきましても維持したいと考えております。
 まず国は、総量管理基本方針、こちらは従来の総量削減基本方針になりますが、こちらの基本方針を策定いたしまして、同方針に基づき、都府県は総量管理計画を策定するものといたします。また同計画におきまして、管理目標量の設定や管理目標量を踏まえた汚濁負荷削減対策は、関係者や関係機関の協力を得ながら引き続き実施することが妥当であると考えております。具体的な汚濁負荷削減対策につきましては、以下にお示ししておりますアからオに挙げさせていただいております。
 なお、いずれの指定水域におきましても、水域全体でのCOD、窒素、りんの一律のさらなる負荷削減は想定しないものの、依然として水環境保全の課題が残る海域や栄養塩類の不足が指摘されている海域が混在しております。こうした状況を踏まえまして、管理目標量につきましては、人口及び産業の動向、汚水や排水処理の技術水準、下水道整備の見直し等を勘案いたしまして、実施可能な限度における対策を前提として、汚濁負荷量の削減を図りつつ、栄養塩類管理を行う都府県におきましては、9次の削減目標量から増加させることも含めて柔軟に設定すべきであると考えております。ただし、増加させる場合につきましては、実現可能性を考慮いたしまして、水環境保全上の支障がない範囲で行う必要があると考えております。
 具体的な削減の内容につきましては、アからオに挙げさせていただいておりまして、こちらの説明は割愛させていただきます。
 続きまして、(3)地域のニーズに応じた順応的な栄養塩類管理でございます。こちらは、総量管理制度の下で環境悪化のおそれがなく地域のニーズがある場合には、地域のなりわいが共存できる形できめ細やかな水質管理を行うことができるよう、栄養塩類管理計画の策定による栄養塩類管理を可能とすることが妥当であると考えております。
 ページをめくっていただきまして、栄養塩類の管理計画に基づく栄養塩類増加措置の実施者に対しましては、当該計画で定められた対象物質につきまして、総量規制基準の適用を除外すると書いております。
 ただし、栄養塩類の生物の多様性及び生産性の豊かさを決める一要因ではあるものの、それのみで決定するものではないことから、栄養塩類の過剰な増加はかつての水質悪化の再来による生活環境の悪化や、依然として課題となっております貧酸素水塊の拡大等を助長するおそれがあることは常に念頭に置くべきであると考えております。
 以上を踏まえまして、栄養塩類管理を行う場合には、瀬戸法における栄養塩類管理制度と同様に、水質予測モデルを活用した事前評価や目標設定を行いまして、事後モニタリングにおいて周辺環境に影響が生じた場合には、速やかに栄養塩類の増加措置を中断することができる順応的管理の仕組みは徹底すべきであると考えております。
 栄養塩類の増加措置の実施者につきましては、栄養塩類管理の一連の過程に積極的に関与し、順応的な運転管理を行うことが求められると書かせていただいております。また、栄養塩類の増加措置が実施者に過大な負担を強いることがないよう、実施可能性の検討につきましては、都府県と増加措置の実施予定者との間で丁寧に協議を行う必要があると考えております。また、汚濁負荷量の把握につきましては、増加措置実施者につきましても従来どおり継続する必要がございます。
 また、栄養塩類管理の効果を検証する上では、特定の水産資源にのみ注目するのではなく、生態系への影響を把握するため、事前と事後におきまして生物の多様性及び生産性を適切にモニタリングすることが重要であると考えております。その際、栄養塩類供給の影響範囲は必ずしも明確ではないため、栄養塩類管理計画の対象となる水域のみならず、周辺海域での既存のモニタリング調査結果も活用して、影響を注視していく必要があると考えております。
 続きまして、(4)その他の水環境管理に係る対策の推進を説明させていただきます。環境基準が未達成の湾奥部等の水質改善や貧酸素水塊への対応につきましては、汚濁負荷削減対策の実施のみならず、流況改善や藻場・干潟の保全・再生・創出、海底耕運による底質改善といった汚濁負荷削減以外の手法も総合的に検討すべきであると考えております。
 また、生物の多様性及び生産性の確保、その結果もたらされる水産資源につきましては、栄養塩類のみならず、気候変動に伴う海水温上昇や生息環境の変化等、様々な要因が複合的に関与しております。このため、多様な生物の生息・生育の場である藻場・干潟の保全・再生・創出や、底質の改善といった手法を総合的に講ずることで、美しい景観の保全や良好な水環境の創出と利活用などの多様化する地域のニーズに応じた水環境管理の実現を目指すべきであると考えております。
 具体的には、以下のアからカの取組につきまして、関係者や関係機関の連携の下、多角的に実施すべきであると考えております。
 なお、今後の水環境に関する制度の在り方に関しましては、水質規制から総合的な水環境管理への転換を図りまして、幅広い施策の転換を可能とすべく、引き続き検討が必要であると考えております。
 具体的な取組内容につきましては、以下のアからカにお示しをしておりまして、こちらの説明はただいま割愛をさせていただきます。
 続きまして、(5)関係主体の役割でございます。こちらは前回の骨子案にはお示ししておりませんでしたが、国の役割等を示すべきと委員の皆様から御指摘いただきましたので、新たに章立てをいたしましてお示しをしております。
 長期の総合的な水環境管理を実施する上では、国や自治体、市民といった関係主体がそれぞれの立場で役割を果たしつつ、互いに連携を図りながら協働していくことが重要であると考えております。
 まず、ア、国の役割でございます。国は水質汚濁防止法に基づく総量削減制度を所管する立場から、総量管理制度の詳細検討を行う必要があると考えております。また、特に都府県による栄養塩類の管理計画の策定に当たりましては、従来以上に多様な主体の参画と合意形成が求められることから、ガイドラインの策定や水質将来予測モデル等の事前評価の側面支援等、都府県による検討作業を支え、後押しすることが求められると考えております。
 また、イ、自治体の役割でございます。目指すべき水環境の姿につきましては、都府県が中心となって地域のニーズを把握し、地域の多様な主体の参加を促しながら合意形成を図るなど、都府県の果たす役割は大きいと考えております。また、栄養塩類管理の実施に当たりましては、栄養塩類の供給に伴う効果や周辺環境への影響の事前評価、対象となる水域でのモニタリングやモニタリング結果に基づく効果検証と柔軟な結果の見直しを主体的に行っていただきまして、地域の課題解決に向けて積極的に行動していく必要があると考えております。
 また現在、指定水域における窒素、りんの汚濁負荷量の大きな割合を占めまして、能動的運転管理に関する知見の蓄積が進む下水処理場は、引き続き栄養塩類の増加措置の中心的役割を担うことが想定されることからも、栄養塩類管理におきましては下水処理場等を管轄する市区町村等の積極的な関与も求められると考えております。
 最後に、ウ、市民の役割でございます。総合的な水環境管理の実施に当たりましては、NPOや漁業者、企業など地域の多様な主体が有機的に連携して取り組んでいくことが重要であると考えております。また、海域によっては市民が主体となった調査が実施されておりますので、こちらのデータの蓄積等を進めることも重要であると考えております。
 また、(6)の目標年度でございます。第10次の水質総量削減の目標年度は令和11年度を基本としつつ、総量管理制度への転換等に係る制度的措置の対応状況を踏まえまして設定することが適当であると書かせていただいております。
 最後に4-3、今後の課題でございます。第10次水質総量削減の実施及び次期制度で検討すべきものというように二つに大きく分けております。
 まず4-3-1、第10次水質総量削減の実施で対応すべき課題として、(1)制度の運用と(2)モニタリングの充実、(3)調査研究の実施、(4)の情報発信及び普及・啓発の充実と、四つ挙げさせていただいております。
 続いて4-3-2、第11次水質総量削減制度以降の検討の中で対応すべき課題ということで、まず総量管理計画の達成評価に向けた対応と、調査研究の推進の大きく二つを挙げさせていただきました。
 少し長くなってしまいましたが、資料1の説明は以上になります。
 続きまして、こちらで参考資料1を御紹介させていただきます。本日欠席されていらっしゃいます大野委員からいただいたコメントをかいつまんで紹介させていただきます。
 まず、前回委員会での各委員からのコメントが的確に反映され、総量管理規制の方針につきまして具体的に記載されてよいとコメントをいただいております。
 まず4章の4-2(2)の汚濁負荷の総量管理につきましては、自治体が管理目標を設定する際の指針が具体的に示されていると感じていらっしゃいます。
 最後、(3)の地域のニーズに応じた順応的な栄養塩類管理におきましては、栄養塩類の増加措置において実施可能性の検討に際しまして、実施者が過大な負担を強いられることがないよう、特定工場に対する懸念が低減されているとコメントをいただいております。
 また、栄養塩類の増加措置による負の影響につきましても、考慮して計画を立てることについて丁寧に記載されているとコメントをいただいております。
 説明は以上になります。
【古米委員長】 御説明どうもありがとうございました。
 それでは、資料1の第4章、まとめのところですが、今の御説明に関しまして御質問等をあればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 それでは風間委員、田中委員、岡田委員の順番でお願いいたします。
【風間専門委員】 この間見た第10次の目標というのは、COD基準の達成だけではなくて、豊かな海を目指すということを確認しております。しかるに169ページ、4-2、総合的な水環境管理の在り方という項目に、きれいで豊かな海の実現という言葉がありません。4-3の課題というところにだけ、記載があります。これは計画を策定する自治体に任せて、問題を先送りしているように見えます。
 174ページの第10次で対応すべき課題というのは、今回自治体が策定する計画に記載するものなのですよね。そうすると特に、モニタリングの充実にある生物多様性や雨天時把握も今回記載が求められるということになりますが、それでよろしいでしょうか。
 何をもって豊かな海とするのか、目標が見えません。169ページに入り組んだ課題を解決するにきめ細やかに対応する旨、示されております。しかしこの前半のところを見ますと、個々の対応というのは丸まった表現になっていて、つながり、因果関係が見えません。その辺について、今後の検討をお願いしたいと思いました。
 細かいところの前半はまた後ほどということで、よろしくお願いします。
【古米委員長】 それでは、田中委員、どうぞ。
【田中臨時委員】 どうもありがとうございます。前回からかなり下水道の話が、前は言葉がなかったのですが、今回大分入ってきて、下水道がかなり中心になってという、実態に近い書きぶりになっており、その点は非常に評価したいと思います。
 その上で幾つか、数点確認、それから意見等があります。まず169ページの4-2の(2)の汚濁負荷の総量管理のところの下から1行目のところです。これの意味の確認です。9次の削減目標から増加させることも含めてと書いてあることは、汚濁負荷量をという意味でしょうか。削減量をという意味でしょうか。これがあまり、どちらかよく分からなかったので。ただ、次のところでまた、次の170ページのところで、増加させる場合には、水環境保全上の支障がない範囲で行うと書いてあることから見ると、負荷量をという意味でしょうかと、その確認が1点です。
 それから、これは非常に細かい点で申し訳ありません。170ページの説明がありませんでしたが、アのところで、農集排の話が書いてあります。計画的な維持管理等による施設の長寿命化を推進すると書いてありますが、この間の説明、あるいは実態的にいろんな地域の話を聞いていると、農集排については広域的な処理体系の中に組み込むというケースもあるので、ここの中では長寿命化というよりは、「など」を入れておかないと少し合わないのかなと思いました。これは非常に細かい点で申し訳ないですが。
 それから、171ページの地域のニーズに応じた順応的な栄養塩管理についての、そのブロックの下から二つ目のパラグラフのところです。栄養塩増加措置が実施者に過大な負荷を強いることのないように、実施可能性の検討に際しては都府県と増加措置の実施予定者との間で丁寧な協議を行う必要がある。この意味は、先ほどコメントがあったように、大野委員からもコメントがあったようにこれは非常にいいことではありますが、特に下水道をイメージしたときには、事業者というよりはかなり積極的な協力者としての公的な立場で、後で出てくる様々な管理計画への関与が必要になってきますが、その際に、下水道サイドも今、様々な制度を触っているところです。例えば放流水質についての栄養を供給することによるCODの上昇部分や、あるいは類型上は河川の汽水域あるいは感潮域に放流するケースが出てくる際に、BODの規制も一応受けると。CODについては国が定める幾つかのC値のどれを選ぶかという、地域についての中で協議がされると思いますが、その際にやはり能動的な栄養塩管理に積極的に協力をするような下水処理場が必要であるというケースが出てくると、そういうケースについてはC値についての適用をより対応しやすいような形にしていただきたいという点が1点。
それから法の上では総量規制上、あるいは海に放流するときにはダイレクトに出てきませんが、BODの問題がやはりあって、BODの全国一律基準であればほとんど問題ないと思いますが、上乗せをされているような地域で下水の栄養塩の管理運転を上げるようなケースについては、下水道法でも測定方法の変更とか様々な制度改正をして、どうしても値が上昇するケースがあることに対する水濁法上の規制についての緩和というか、条例上での適用についての検討というのを地域の中でよく話し合っていただくようなことをお願いしたい。だからこの辺は、この文章の中の内容はいいのですが、具体的なことを実際に実行するときには、そういうことについても地域の中で配慮していただきたいというように少し思いました。
 それから、172ページのところで、今回関係主体の役割の中で国の話をしっかり書いていただいて結構だと思いますが、その中でガイドラインの話が出てきて、策定といきなり出てきます。もう既に栄養塩類の管理計画策定に関するガイドラインというのを環境省から数年前に出されていますが、これのイメージがまだ瀬戸内海を対象としたものに限定している。今回かなり下水道が協力者として大きな役割を果たすのですが、実施をするのは、下水の場合、中心になるのはやっぱり、県もありますけども市、町ですよね。市町村です。そうすると、そこでの意見の反映というのか、計画をつくるときから実施可能性とそれから様々な対応する際の規制上の適用についての柔軟性を、やはり早い段階から協議いただくということを意識していただきたい。そういうような形のガイドラインの見直しというのを、積極的に行っていただきたいという点です。
 同じことが、173ページの右上のところの第1ブロックのところの国の役割の1、2、3、4行目ぐらいのところからも同じような趣旨のことを書かれているので、その際に当たっては、やっぱり市町村との強い連携というのを都道府県としてもしっかりと意識していただきたいとお願いしたいと思います。
 それから最後に、その次の174ページの(1)の制度の運用のところです。今言ったことにも適用、含まれると思いますが、上から1行目、2行目のところで、窒素、りん以外の水質項目の排水基準の超過等を把握し、対応を検討すべきである。これ当然、把握をしていただくのは当然だと思いますが、対応を検討するというよりは、これはもう前向きにもう増加措置をやるということを地域として合意ができているのであれば、必要に応じてより柔軟な対応を検討するというようなところまで踏み込んでいただきたい。
 それから前回、それに絡んでくると思いますが、下水道サイドでも実際にそういう運転変更をやるときに、どういう水域への変化があるかを自らある程度予測をしながらやるということを国土交通省も指導されているので、国が中心になって汎用的なモデルを構築する際に、その下のところで都府県にと書いてありますが、都府県だけではなくて、下水道の場合には市、町、村のレベルぐらいまでは少し分かりませんが、そういう自治体単位に対してもモデルの提供ということについての配慮をいただけないかと。だから都府県に対してだけではなくて、市町村、それを細かく書けないのであれば、「など」というところで表記をしていただけないかと。こういうお願いです。
 以上です。
【古米委員長】 それでは、続いて岡田委員、どうぞ。
【岡田専門委員】 岡田です。
 まず4-2、2章です。169ページのところ、前回私が指摘させていただき、総量管理制度ときめ細やかな関係がいま一つ分かりにくいですというところに関して、大変分かりやすく修正していただきまして、どうもありがとうございます。
 ということと、あと1点コメントがあります。4-3の今後の課題のところです。これが10次の課題に当てはまるか11次の課題に当てはまるかは分かりませんが、将来的なことを考えたら効率的な栄養塩類増加措置の技術や手法の開発というのが必要だというところが、どこか課題にあったほうがいいかなと感じました。というのは、下水の管理運転の場合、栄養塩が必要な水域と下水排水溝が必ずしも近い場所にあるとは限りません。その場合、非常に非効率な運転になりますし、また他の水域への悪影響も出てしまいますので、そこら辺を考えると管理運転だけに限定せず、また別の栄養塩を供給する新たな技術の開発というのも今後必要になってくるのかなと思いますので、その点何か入れられたらいいかなと思いました。
 以上です。
【古米委員長】 それでは一旦ここで、御回答をお願いしたいと思います。
【西川室長】 御意見、御質問ありがとうございます。
 まず風間委員からいただきました、きれいで豊かな海の実現を目指すということが今回の大きなテーマであったにもかかわらず、その記載が第4章の中で課題にしかないのではないかという御指摘でございます。こちらにつきまして、問題を先送りするというような意図は我々としてはございませんので、どこかに入れられるか、少し書きぶり検討させていただきたいと思ってございます。
 また、モニタリングの充実の中で、生物多様性や雨天時の把握も今後自治体が計画を作る際に反映をしていくという理解でよいかという点につきましては、こちらは今後の課題ということで書かせていただいてございまして、今回の管理計画を都府県が作る際の具体的なガイダンスを我々が出せるレベルにはまだなっていないというのが現状でございますので、並行してまずは国で検討を進めた上で対応するということで、少し時間が後ろに倒れてしまうかと思ってございます。
 また、個々の対応で因果関係などもう少しファクトがきちんと整理されるべきではないかということにつきましては、少し具体の御意見も伺いながら、追加できるものについては追加をしていきたいと考えてございます。
 田中委員からいただきました169ページの増加させる場合の対象が、汚濁負荷量なのか管理目標量なのかという点につきまして、こちらは少し文章が長くなっていまして、確かに分かりにくくて恐縮です。169ページの下から2行目に「管理目標量については」とあって、「9次の削減目標量から増加させることも含めて柔軟に設定すべき」というのが主語と述語になってございますので、栄養塩類管理計画を策定している自治体については、管理目標量を増やすこともあり得ると考えてございます。
 次に、農集排の長寿命化だけではなく広域処理といった観点もあるのではないかという御意見でございます。170ページ目のアのところですが、アの一番最初の文章の「農村集落排水施設等の生活排水処理施設の整備を進める」というところで、大きなくくりとしては施設整備の話を書かせていただきまして、昨今出てきている課題としての老朽化対策を一番下に書かせていただいておりますので、一応、広域化といった話も一番上で読んでいるつもりで書かせていただきました。
 三つ目の栄養塩類管理につきまして、C値をより対応しやすい形にするなどの配慮が必要だという話と、BODの条例による上乗せの問題があるといったところでございます。こちらは文章の直しというよりは今後の運用に当たって配慮してほしいということで、我々としても課題として認識しており、今後の課題に記載させていただいているところですので、我々の中での検討を進めさせていただきたいと思ってございます。
 四つ目に、今既存のガイドラインは瀬戸法を意識した内容になっているので、その見直しを積極的に実施すべきと、また市町村との強い連携なども入れてほしいという御意見でございます。御指摘のとおりでございまして、172ページの国の役割でもガイドラインの策定と書かせていただいておりますのは、まさにそういったイメージでございまして、今瀬戸法の中で策定しているガイドライン、これを総量削減制度の中にも適用できるような形で更新をしていきたいと思っております。更新に当たっては、これまで瀬戸法で行っている実績の蓄積もございますし、また今回の総量の議論の中で出てきた問題意識についても入れることを考えてございます。
 続いて174ページの一番上の1行目、2行目のところでございます。我々としてもなるべく栄養塩管理をする上での支障となる事象を減らしていきたいという思いは同じでございますので、書きぶりの修正をさせていただきたいと思います。
 また2パラ目になりますが、「都府県に利用しやすい形でモデルを提供する等」のところに市町を含めて「等」を入れるということについても、承知をいたしました。我々として市町にどこまで今のモデルの提供ができるかというのはもう少し中でも検討させていただきますが、意図として都府県に限るものではございませんので、そこも今後の課題として考えさせていただきたいと思っております。
 最後に、岡田先生に御指摘いただきました栄養塩類増加措置の技術開発でございます。御指摘のとおり、推進費などでも栄養塩類増加措置の最適濃度や評価手法といった研究を進めているところもございますので、書きぶりについて検討したいと思います。ありがとうございます。
【古米委員長】 田中委員、どうぞ。
【田中臨時委員】 どうもありがとうございます。大体分かりましたが、169ページに続いて170ページのところの頭にある、「ただし、増加させる場合には」というのは負荷量をという意味かと思ったのですが。そうすると、さきほどから文章がどちらなのかが分からないので、とても長くはなりますが、やはり言葉を、前も後ろも入れておいたほうがいいような気がしますが、いかがでしょうか。
【西川室長】 そのとおりでございます。こちらの「増加させる場合には」についても、管理目標量を増加させる場合にはという意図で書いておりまして、主語を明示的に書きたいと思います。
【古米委員長】 従前は削減目標量で、今度は管理目標量になるので、値としては増える場合もある。ともに、定義は負荷量ですよね。
【西川室長】 はい。
【田中臨時委員】 そうすると、実現可能性を考慮の上、それは分かりますが、水環境保全上の支障がない範囲で行う必要があるというのが、何か矛盾するような気がします。そういう理解であれば、削減量を増やした場合に、水環境保全上の支障がない。
【西川室長】 削減目標量を、今後は管理目標量ですが、管理目標量を増やした場合、それは結局汚濁負荷量の積み上げでできる数字ですので、汚濁負荷量の絶対値が増えるということになりますので、汚濁負荷量の増加が水環境保全上支障がないか、要は環境基準の達成状況に支障がないかということは事前に確認をした上でやる必要があると考えてございます。
【田中臨時委員】 そうすると、ここは削減量をどれぐらい減らすか増やすという意味ではなくて、排出量なんですね。
【古米委員長】 削減目標量は、削減した後の負荷量。ですから、削減目標と書いてあるが、意味としては削減した場合に、最終的に出てくる負荷量。
【田中臨時委員】 そこが非常に分かりにくいです。
【古米委員長】 以前からこの用語を使っていて、目標と削減という言葉が同時に出てくるので分かりにくいです。
【田中臨時委員】 言葉を、もう少し丁寧に書いたほうがいいと思います。混乱します。
【古米委員長】 ほかの委員の方、よろしいですか。
 それでは続いて、大久保委員、東委員、古川委員で、あとまた3名続けてお願いして、また後、続きを質問いただきたいと思います。それではまず大久保委員、どうぞ。
【大久保臨時委員】 ありがとうございます。
 今回、総量削減の範囲の中での原因、水質、あるいは生物多様性等に影響を与える原因を前半部分で詳細に分析した上で、171ページのところでその他の水環境管理に係る対策の推進についても、きちんと書き込める部分を書き込んでいただいていると思っております。
 その上でですが、栄養塩類管理が各種の環境上のニーズとの関係で相互にトレードオフになる可能性もあるのに対しまして、(4)の部分は比較的ウィン・ウィンなものとして、少なくとも環境上はアないしウにおいては考えることができるという点、それからまた各種の生態系に与える要因としても、この対策が占める割合が比較的大きくなってきているという観点でも重要であると考えております。
 その観点から見た場合に、インフラ関連の主体の記載が、下水道のことは先ほど田中委員がおっしゃったように、かなり充実した記載にしていただいていると思いますが、そのほかのインフラ関連、例えばイで行きますと河川管理者が河川の掘削土砂を実際に埋め戻しに使っているという事案がグッド・プラクティスとして増えてきておりますし、それからウに関しましても、これは自治体あるいは国におけるインフラ整備という意味では環境部局だけでは対応できない。同じ国の中、自治体の中でも、土木インフラ部局との連携が極めて重要になってくる部分であり、かつインフラの部局でも現在、社整計画の改定におきまして、インフラのグリーン化という中で、グリーンインフラの活用あるいはネイチャーベースドソリューションといった観点が強化されていることとの連携が今後期待される部分であると思います。
 その意味で、ウで新たな護岸等とここは「等」が入っていますが、港湾は規模によってもちろん法アセスの対象になるわけですが、そのほかの防潮提等は法アセスの少なくとも対象ではございませんので、こうしたところを整備のときにどのように考慮していただくかということの連携が、極めて重要になってくる。経済性という部分も、現在社整計画の改定でも、環境価値も含めて様々な価値を考慮して経済性自体の考え方を、こういう藻場・干潟を創生するということになりますと新たなコストもかかるわけですので、それ自体の考え方を見直していこうという方向性に動いているものと理解しております。
 したがって運用におきましては、自治体レベルでも国レベルでもそうしたインフラ関連部局との連携といったことをきちんと行っていくとともに、このウの3行目で、細かい話ですが、生物共生型港湾構造物と言ってしまいますと港湾になってしまうと思いますので、ここは「等」を入れていただく必要があるのではないかと思っております。
重要性の強調と併せまして、細かな点の指摘をさせていただきます。
 以上です。
【古米委員長】 それでは東委員、どうぞ。
【東専門委員】 まず総量削減から総量管理の移行のタイミングの確認です。この資料175ページや、173ページの目標年度などを見る限りでは、第11次から管理制度に移行するというような理解をしました。一方で169ページの(1)では、3段落目のところですが、総量管理制度に移行すると、あるいは転換すると言い切ってしまい、ここで10次のような読み取り方ができてしまうと思いました。この辺、特にこの169ページの(1)は第10次から11次にかけて転換するなどの言葉が、入っていたほうがよいと思いました。
 二つ目で、第11次から総量管理に移行するということを前提で質問です。従来これまで第9次までの答申、委員会報告では、ここで言うと4-1で、現在指定水域ごとの水環境の問題と課題のまとめがあって、それを踏まえて4-2で各海域でどうすべきかという次の在り方の方針が示されていますが、今回の構成ででは第10次はどうするというのが全くなく、一言も触れられていない状態になっています。管理に移行するとありますが管理目標や削減をこれ以上求めないなど、そういうものをはっきりとどこかで明記したほうがよいのではないかと思いました。
 最後にもう一つ、今後の課題についてのところです。総量管理制度が、総量管理に向けての話となると、これまで削減目標として水質環境基準を達成していないからその濃度を低下させるために負荷を削減するという、目標がどちらかというと環境基準にあり、それを目指してその手段として総量削減をやってきましたが、今度は総量管理となると逆の方向で上げていくという方向も何か目標がないと、総量管理量というものをどう定めてよいのかが分からないかと。環境基準や類型指定の変更、あるいは兵庫県のように下限値の目標など、そういった何か目標を一つ定めないと、管理量の検討ができないのではないかと思いました。そういったものを検討すべき、研究すべきという旨を課題に入れていただきたいと思いました。
 以上でございます。
【古米委員長】 それでは、続いて古川委員、どうぞ。
【古川専門委員】 ありがとうございます。まずは報告案としてお取りまとめいただきました委員長及び事務局の方々に感謝申し上げます。
 指定水域における現状と課題を踏まえまして、削減一辺倒であった総量削減制度からきめ細やかな水環境管理を目指す総量管理制度に転換することにつきましては、経済界として支持いたします。また、汚濁負荷の総量管理につきまして、現状非悪化の方針を維持する点についても賛同いたします。
 栄養塩類の供給の実施で先行する瀬戸内海における現場の課題や、実際の効果なども検証していただいておりますが、引き続き科学的知見に基づき現実的かつ実効性のある制度の運用につなげていただきたいと考えております。
 また、第1章に産業界の対応について御記載いただいておりますが、産業界としても引き続き豊かな海の実現に向けて、負荷削減対策に取り組むとともに、関係の方々との連携に努めて、技術的な貢献を図っていく所存でございます。
 以上です。
【古米委員長】 どうもありがとうございました。ここで御回答を受けたいと思います。
【清水海域環境対策推進官】 ありがとうございます。環境省海洋環境課海域環境管理室の清水でございます。前回の委員会から参加させていただいておりますが、本委員会で発言するのは初めてということでございます。改めましてよろしくお願いいたします。
 最初に、大久保委員から御指摘をいただきました171ページのところでございます。河川の掘削土砂等を含めまして、また国や自治体の土木インフラ部局との連携について重要な御指摘をいただきましてありがとうございます。私どもとしても、環境部局のみならずほかの部局、特に土木インフラ部局ということでおっしゃっていただきましたが、そういった部局との連携というものは非常に重要だと考えてございますので、今後の対応におきましても重点的に取り組んでいきたいと思っております。
 また、細かいところでの御指摘ということで、3行目に「等」を追記をしてはどうかとおっしゃっていただきました点につきましても、反映をさせていただきたいと考えてございます。
 続きまして169ページのところ、東委員から御指摘をいただいたところでございます。9次から10次への切り替わり、あるいは11次への切り替わりというところで少し表現が分かりにくいといったような御指摘であったと思います。
 今この場で補足をさせていただきますと、まずここで書かせていただいているのが169ページの(2)の汚濁負荷の総量管理のところ冒頭で、9次にわたる水質総量削減の取組等により改善してきた水質状況から悪化させることがないよう総量削減制度の基本的な枠組みは総量管理制度においても維持をする、と書いてございますが、言わば次期、10次においては9次の在り方も維持をしていくということをここで書かせていただいているという形になってございます。
 それから二つ目にいただきましたところでございます。今申し上げたところでもございますが、第10次でさらなる削減目標を求めるのか求めないのか、ということも御指摘をいただいておりましたが、この御回答としては今申し上げたところでございまして、さらなる負荷量の削減は求めないということを169ページの(2)のところで書かせていただいているということでございます。
 それから三つ目のところです。総量の管理目標量につきまして検討を進めていくということを課題に書いてはどうかと御指摘をいただきましたが、その点につきましては少し書きぶり等含めて事務局で相談をさせていただきたいと思います。
 最後に、古川委員からコメントをいただきましてありがとうございます。今回、前回の御指摘を踏まえまして修正をした答申案をお示しさせていただいたところですが、科学的根拠に基づいた記載となっているということでコメントをいただきましてありがとうございます。引き続き本日の議論も踏まえて、よりよい答申案としてお示しさせていただくよう事務局でも努めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
【西川室長】1点だけ、東委員への御質問への回答でございまして、第11次の段階で総量管理に移行するのかという御質問については、今回、第10次から総量管理に移行すると考えており、記載内容につきましても、10次から適用させる想定で書いてございます。
【古米委員長】 今の御指摘を受けて私が問題だと思ったのは、167ページのスタートではまだ管理制度という言葉が出ていないまま、4章は第10次水質総量削減の在り方になっていて、4-2になって初めて、総合的な水環境が必要なので総量削減ではなく総量管理にしたいということになっています。ここを読めば第10次は削減から管理という言葉に変わるというのは分かります。しかし、4章全体が総量削減の在り方となっているがゆえに若干分かりにくくなっています。きっと先ほどの173ページの4-3-1は、ここで水質総量削減ではなく、残すのであれば(総量管理制度)と書いておき、4周夫全体は総量削減の在り方だが、ここで第10次では管理になると。そうすると4-3の今後の課題においては、第10次水質総量削減が出てくるところに、総量管理で行くなら、必ず、それ以降は削減が出るたびに(総量管理)と入れておかないと混乱するということが、御指摘から私も気づきました。
【東専門委員】 委員長おっしゃるとおりです。そのなると、4章の見出しも削減の後に(総量管理)も入れたほうがいいですね。
【古米委員長】 ここで入れる。インパクトはありますね。今まで定義のないものが急に出るのもどうかなとは思いますが、少し考えてください。
【西川室長】 諮問文上、この書き方になっているので、どうしようかなというのが若干あります。
【古米委員長】 法律の条項に総量削減と重く書いてあるのでしたか。
【西川室長】 中環審に諮問させていただいたときの表現が「水質総量削減の在り方について」でございまして、その文言で。回答いただくイメージではありますが、おっしゃっていただいたように、今後の課題のところの書きぶりなどは少し工夫をさせていただきたいと思います。
【古米委員長】 はい、どうぞ。
【東専門委員】 そういう意味では、その173ページの目標年度のところの書きぶりも。
【古米委員長】 先ほどの3件の御質問について、よろしいでしょうか。
 はい、それでは、続いて西嶋委員、黒木委員の順番でお願いしたいと思います。
【西嶋臨時委員】 はい、西嶋でございます。
 先ほど、最後に議論された総量削減から管理に行くと、非常にここは、やはり大きなところだと私も認識してございます。その上で、その部分について、少しお話を聞かせていただきたいのですが、今まで削減制度のときは、それを具体的にするということで、国がつくる総量管理基本方針に基づき、自治体がそれぞれの自治体での基本計画をつくっていくと、こういう流れだったと思います。
 その部分は残るという認識ではありますが、そうすると今のコース、汚濁物質の削減や、削減しないにしても管理目標というものは、もちろんこの中に入ってくると思いますが、要するに汚濁物質の削減、要するに総量の数字だけではない部分はどこに書くのだろうと。方針としてですね、というのが少し出てくると思います。それを総量管理、ここは名前が変わるので、基本方針の中にきちんと書き込んでいくことになると、同じことが自治体にも求められることに当然なると思います。大きく考え方を変えていくので、その辺りの整合性の部分を、その計画・方針の中にどう落とし込んでくるのかというところを、ここに書くのかどうかは分かりませんが、どうするつもりなのか、まずお考えを聞かせていただきたいということです。
 もう一つ。例えば基本的には、その汚濁物質の量に関するところは残っていったときに、地域のニーズや課題等というところを、今度は汚濁負荷量だけではない部分で、やっていかなければいけないということが書かれていますよね。干潟・藻場の再生など、具体的な部分を書かれていて、そういうものも併せながら課題を解決していくということだと思います。それで、増やすという話の部分は栄養塩管理、栄養塩類の管理制度というところに基づいてやるので、この海域は少し足りないので、管理計画をつくって、いろいろモニタリングをきちんとしながらやっていきますよということは出てくると思います。一方で、貧酸素水塊がまだまだ問題があるなど、そういうところもまだかなり残っているという御指摘があり、今までのあの枠組みだと、それはもう汚濁物質の量の管理のところでしかやらないというか、方針にはそこまでしか基本的に書かないで、もちろんプラスアルファとしていろいろありますよみたいなことはありますが、実際には、もうおそらくここの中の削減計画の中には、その量的な削減が書いてあるということになると思います。
 今度は、そういう一つ、その削減以外の取組をどのようにすることによって今度はまだまだ改善しなくてはいけないところを、どう改善していくかをどのように落とし込んでいくのかというのが大きな問題、課題かなと考えるので、その辺りの考え方や、あるいは、ここに書き込まないけれども、こういうところに入っていくという辺りも御説明いただければと思います。
 以上です。
【古米委員長】 それでは黒木委員、どうぞ。
【黒木専門委員】 水産研究・教育機構の黒木です。
 まず、総量削減から総量管理への転換ということをしっかり謳っていただいたということで、水産業界からの切実な要望もしっかり取り入れていただいたということで感謝申し上げたいと思います。
 その上で、先ほど確認が行われた、第10次からこの総量管理に転換するということに関して、文言の修正などではなく、運用上のお願いということにはなりますが、栄養塩類管理を行うに当たって、しっかり生物の多様性や生産性についてモニタリングを、事前と事後で進めましょうということが、何か所かで出てきて、非常に重要な大前提かとは思いますが、その手法については、174ページの(2)のモニタリングの充実のところにも書いてありますが、適切な評価手法やモニタリング手法については検討を進める必要があると、今後の課題という形になっています。
 ただ一方で、実際に第10次から栄養塩類管理を進めようとなった場合、172ページから173ページに国の役割と自治体の役割がそれぞれ書いてありますが、まず、自治体が主体となって、その栄養塩類管理の実施を計画するに当たっては、モニタリングの計画をしていかなければならないとなっております。今の状態では、それぞれの主体がどのように生物多様性と生産性を評価するのかというのは自治体に委ねられている状態になっているので、ここはやはりスピード感をもって、国がリードする形で、しっかり手法ということの検討を急ぎ進めていただきたいなというのがお願いになります。
 174ページの(3)調査・研究の実施のところに、これは将来的なことも含めてと思いますが、下から3行目のAI等の技術を用いたモニタリングの省力化・高度化、これは非常に重要だと思います。できると非常に良いですが、例えばAI等のところに何があるかなと少し考えたところ、近年、非常に環境DNAの技術というのも進展していますから、そういう最新の技術というのも使えると思いますので、早急な検討をお願いしたいというお願いです。
 以上です。
【古米委員長】 はい、ありがとうございます。
 それでは、2件の御意見について、どうぞ。
【西川室長】 ありがとうございます。
 まずは西嶋先生から、汚濁負荷削減対策以外の様々な対策について、どこに書くのかという御指摘でございます。
 現状の総量削減基本方針におきましても、実は、汚濁負荷削減以外の対策も記載をしてはございます。章立てとして、「汚濁負荷量の削減の方途」という章とは別に、「その他汚濁負荷量の総量の削減及び水環境の改善に関し必要な事項」というところで、藻場・干潟の保全・再生や、海底耕耘による底質改善といった話も記載をしてございますので、基本的には基本方針で、また、基本方針に伴って自治体がつくる総量削減計画の中でも、そういった汚濁負荷削減そのものではない対策についても現状も記載をいただいておりますが、今後、さらにその重要性が増していくということだと思いますので、我々が今後、基本方針をつくる上でも、その部分の比重が増えていく、プライオリティーが上がっていくようなことを意識しながら、作っていきたいと思っております。栄養塩類管理以外の対策については、基本的に基本方針の中で読み込んでいくということで考えてございます。
 もう一つ、黒木委員からの御指摘でございます。現在、適切な評価指標がない中では、どうやってモニタリングするか自治体に委ねられてしまうのが実態ではないかということで、これはまさに御指摘のとおりでございます。我々のほうでも、昨年度から専門委員会とは別の形で少しずつ検討を進めているものでございまして、できれば我々が、ガイドラインとしてお示しする中にも、もう少し具体的なモニタリング手法といったところを盛り込んでいけるように、少し自転車操業になっている点は否めませんが、並行して検討を進めてまいりたいと思ってございます。その際には、御指摘いただいた環境DNAも非常に有効な手段だと我々も認識をしてございますので、そういった新たな技術やノウハウも使っていけるような形を考えていきたいと思ってございます。
【古米委員長】 西嶋委員、どうぞ。
【西嶋臨時委員】 御指名ありがとうございます。
 少し言葉が足りなかったと思いますが、今までも一般論として、浅場の再生など、そういうものが必要だということを書いているのは認識しています。ただ、今回の場合は、地域のニーズや特定の海域など、要するに、もっと海域全体とかではなく特定の海域、少ないところは、だから管理計画をつくって、ある県のある一部の海域はそういう形でやりますということがありますが、逆に悪いところというのもあるわけです。特定の海域、その大きな中ではなくて。その部分をどうするかという、そういう少しきめ細かな地域性というのをすごく押し出していると思います。その中で具体的に、この海域のこの部分が非常に悪いが、そこをどうしていくかといったところに対する考え方のようなものがどうなのか、どのように落とし込んでいくのかという、そういう意味で言いました。
 今までの基本方針、この議論の中で、そういうものが何といいますか、羅列という言い方は少し語弊がありますが、項目で書き込んであったということは認識していますが、そのように地域性というのをもう少し考えたときに、悪いところをどうしていくかというのを、削減以外の方法でというところに落とし込んでいくのはどうするかという、そういう意味で発言しました。
【古米委員長】 私も、お聞きして、少し気にすべきこととして、今までは削減だったので、水域全体でこれだけ削減しますよという話で済みましたが、それを管理目標という新しい、削減目標量ではない言葉に変えた途端に、その管理とは何かということを説明する必要があります。削減する部分もありますし、特定水域については追加で栄養塩を供給しますよというようなものも含めた意味で管理目標に変わりましたよね。
 その辺りは、今までの削減量というシンプルな水域全体ではなく、先ほど言われたような特定の水域の管理目標は何かといったものは、目標が今までは一つだったものが、もう少しきめ細やかに示すべき管理目標量なのか、それを含めて全体として数値を出すのかというようなのが、まだ上手に定義できていないようです。新しい、より良い提案だが、実際上、方針や計画の策定まではどうにかなったとしても、具体的な目標量という数値になったときに、今までの定義とは違う形で整理せざるを得ない制度に変わったというところを認識しないといけない。ここに書くかどうかは別として、やはり環境省で、こういうまとめ方で管理計画の中で位置づけて、目標量はこういうまとめ方が求められますと。それは栄養塩の増加措置をする場合にはこうなりますよというのが必要なんだろうなと。西嶋委員の御質問、御指摘を受けて私も感じましたので、追加で発言しました。
【西川室長】 はい、ありがとうございます。御指摘の趣旨をよく理解しました。
 おっしゃるとおりですので、今回の答申を受けて、基本方針の策定をする段階で、我々として、どういった新しい考え方を出していけるのか検討させていただきたいと思います。
【古米委員長】 オンラインの珠坪委員、手が挙がっておりますので、お願いいたします。
【珠坪専門委員】 珠坪です。よろしくお願いします。
 今までの議論の中でも出てきましたが、汚濁負荷の総量管理という中で、水域全体の、その水質を現状から悪化させないようにするというのは非常に良いことかなと思います。
 一方、その田中先生からも御発言がありましたが、例えば、栄養塩管理運転を下水処理場等で行う際に、BODが増加する、そういったものに対しては例えばATU-BODですかね、硝化抑制BODなどの指標で対応するというような話も検討しているということは少しお聞きしたところですが、環境基準点において、その下水放流域、河川であれば当然BODは上がってくるでしょうし、その傾向があればCODに影響が及ぶと。より放流域のきめ細やかな水質という点では、そういったところにも影響が及ぶのかなということが1点です。
また、モニタリングの充実について、非常に重要な観点でいろいろな話が出てきておりますが、例えばその有機物、アンモニアが増えますと塩素消毒の効率も落ちますし、クロラミン等の副生成物が出てくることによる生態影響というものも当然起きてくると思います。今回の議論の趣旨から少し外れるかもしれませんが、その辺りも含めて、やはり具体的なモニタリングというところに、もう少し何か踏み込んだ書き方といいますか、ここで書き込めないとしても、別途何か、その審議というのか、こういったものはモニタリングに入れていくという辺りまで何か出せるといいのかなと思います。
 以上です。
【古米委員長】 続いて、オンラインで御参加の横田委員、どうぞ。
【横田専門委員】 現在、盛んに議論されています削減から管理へ移行する大きな段階にあるということですが、その管理するというのが海域のことであり、その管理をするのが下水であるという、そのつながりがありますが、そのモニタリングについても議論がなされていましたが、現在のモニタリングをしているというよりは、モニタリングの地点というものが適切なのかというのは、どこかで議論されているのでしょうか。その下水処理場から海域までの中で、新たにモニタリングをしなければいけないなど、そのようなことが議論されているのか、教えていただければと思います。
 以上です。
【古米委員長】 それでは事務局、御回答をお願いします。
【清水海域環境対策推進官】 ありがとうございます。海域環境管理室の清水でございます。
 1点目の珠坪先生から御指摘をいただいた、モニタリングに伴う塩素消毒等の対策も含めた具体的な手法についてでございますが、実際に栄養塩類の増加措置等を実施する場合におきましては、瀬戸内海特別措置法におきましては、栄養塩類管理計画を定めるとともに、その具体的な手法につきまして、都道府県等に届け出る、ないし許可の申請をするという対応を取ってございます。
 今回、東京湾、伊勢湾等、それから瀬戸内海もそうですが、そういったところにつきまして、第10次の対応の中で行う場合につきましても、今後、先ほどの議論の中でもございましたが、あの瀬戸法におけるガイドラインを、もう少し広い範囲で適用できる内容に変えていくという中で、具体的にどこまで書けるかというところについて検討していきたいと思っております。
 それから二つ目、横田先生から御質問をいただいた内容です。モニタリングの地点が適切かというところにつきまして、栄養塩類の管理計画の中で追加のモニタリングを行うということになってございまして、実際に栄養塩類の供給措置を行う場合には、どういった地点でモニタリングを行うのかという点につきまして、都府県と栄養塩類の供給の実施者との間で協議をされて、検討された上で、最終的にそうした措置が行われるということになってございます。
【古米委員長】 珠坪委員、横田委員、よろしいでしょうか。
 私から、コメントを申し上げます。総量削減の目的は、もともとは環境基準を達成するためだったので、環境基準点の水質がどうなのかというのを見てきました。達成はされているところとされていないところがある状況でさらに削減してしまうと、水産資源への影響の問題が出てきた。そこで、きめ細やかにやりましょうという栄養塩管理制度が瀬戸法でスタートしました。それを、総量削減対象の閉鎖性海域である全てに適用して管理という方針に変えると。いうことは、当然、環境基準点でモニタリングすること以外に、追加の栄養塩供給が行われる空間において、適切なモニタリングをしないといけないという、そういった全体の枠組みを一回整理しておいたほうがよい。今までモニタリングだけでは駄目ですよと。今回の管理の在り方では、そういったところをモデルで評価するなり、あるいは協議して、順応的に調べていく必要があるというメッセージを出していく必要があるんだろうなと思います。特に今回大きく削減から管理に変わるので、大事な点かなと思いました。
 それでは、ほかに、田中委員、どうぞ。
【田中臨時委員】 2点です。
 1点目は、先ほど珠坪委員からの話も出たように、今回、主に議論しているのは海域の中の水質ですよね。ところが、規制制度上は、その陸域も全部含まれているような誤解を招く可能性があります。特に、栄養塩供給の話をする際には、海にいきなり流しているケースか、あるいは先ほど少し私が言ったように、海に近い河川のエリアに限られた議論であるべきですよね。下水道サイドも、今議論しているのは、利水が、特に水道の利水も含めた上流部分についての範囲も含めた栄養塩を流すという議論ではありません。そこの部分が、今回あまり明確にここに書かれていません。そこで誤解を招く可能性があるので、ここで議論している範囲の関心事を、まずもう少しクリアにしておくべきではないかというのが一つ目の意見です。
 二つ目は、今のことに絡めてになるかもしれませんが、先ほども質問した170ページの一番上の「ただし」のところです。先ほども議論をされているように、目標が削減量を増加させる場合という意味であることは理解したのですが、まだ理解できていないのは、実現可能性を考慮するのは当然ですが、その次の水質保全上の支障がない場合に行う必要があると。この意味が、私は十分理解できなくて、例えば、陸域側でも別の理由で、河川がいろんな理由で栄養塩対策がさらに強化されるケースもあり得ますよね。そうすると、結果的には海域側も負荷量が自動的に下がりますよね。ここのイメージは、負荷量の削減量を増加させる場合は、非常にもう難しくなるわけです。何か変化させることが、かえって問題であるような意識の書かれ方をしているように読めてしまうので、ここで言われている水環境保全上の支障がない範囲というのは、何のことを意味しているのかが、私は理解できないので、これはまず御説明いただけると有り難いです。
【古米委員長】 はい、お願いします。
【西川室長】 ありがとうございます。
 1点目の、栄養塩類管理の対象エリアが海域に限定しているのにもかかわらず、その上流から出すというような誤解を招かないようにといったところにつきましては、一応、より狭い特定の海域を対象にということは今も記載をさせていただいてはおりますが、栄養塩類管理のところでもう少し、留意事項として書けるかを考えてみたいと思います。
 もう一つ、170ページ目の、「ただし、増加させる場合には、実現可能性を考慮の上、水環境保全上の支障がない範囲で行う必要がある」というところです。これは目標量を設定するときには、これまでも、この専門委員会で見ていただきましたが、新しい目標量で将来予測をしたときに、環境基準の達成状況がどう変化するかということをシミュレーションした上で、達成状況が悪化しない、あるいは改善するというのを確認した上で設定するというプロセスを踏んでございます。ですので、あくまでそれをイメージしておりまして、特に増加させる、目標量を増やすという場合には、環境基準の達成が、先ほど古米委員長からありましたように、もともとこの制度の目的でございますので、環境基準の達成に支障が出ないかということは確認をした上で。
【田中臨時委員】 すみません。それは、先ほど私も理解したのは、この文章からいくと、目標削減量を増加させるという、について言われているので、どちらかというと負荷量がなぜ増えるのかが理解できないです。
【古米委員長】 削減目標量というのは、削減した後の汚濁負荷量の目標量です。削減する量ではなくて、削減した後に出てくる負荷量。こういう言葉で定義しているから分かりにくいのです。削減量ではなく負荷量です。出てくる量を、さらに出してもいいように増加措置をすれば増加するというのは、削減が増えるのではなくて、削減量が減る。しかし言葉としては、削減目標量は、削減した後の排出汚濁負荷量なので、少し誤解を生む表現になっています。だから難しいですね。
【田中臨時委員】 その前の、一番上の9次の削減目標量から増加させることも含めての、この削減目標量が、これは削減の可能性、を増やすケースですよね。
【古米委員長】 増やすといったら削減量を増やすのではなく、削減した後の量が、昔は100でしたと、第9次は。しかし、第10次は110にしていいですよというように、増やしてもいいですよと、削減量は減ります。だけど、削減した後の汚濁目標量を増やす場合のことを書いている、緩める、なんです。
【田中臨時委員】 第9次の削減目標量と言っているのは削減すべき量ですよね。
【古米委員長】 削減すべき量ではなく、削減した後の負荷量になります。
【西川室長】 はい、窒素やりんの汚濁負荷量の足し合わせたものです。削減量、要するに差分のところを見ているのではなく、減らした結果、海域に流入する汚濁負荷量の絶対量を目標量として設定をしています。
【田中臨時委員】 そうすると、ここは増やすケースの話だけをされているのでしょうか。それとも、さらに栄養塩レベルも含めて、負荷量全体を減らすケースについての議論もここに入っているのかなと思ったのですが、それは議論されていないのでしょうか。
【西川室長】 ここで議論をしているのは増やす場合についてです。
 資料の6ページ目を御覧いただくと、今までの目標量の量が出ていますが、今までは、目標量は、毎回下げるか横ばいという状況できたのを、今回初めて増やしてもいいというので、増やす場合の条件を記載させていただきました。そして、この図で御覧いただくと、縦軸は発生負荷量と書いてありますように、発生負荷の総量をもって目標値の設定をしているということでございます。
【田中臨時委員】 水域によっては、例えば環境基準が依然達成できないポイントがあったり、あるいは底層DOが改善をするために、一つの対応策として栄養塩削減が必要というケースが将来的に出てきた、出てくるケースというのは、ここでは全く想定されていないのでしょうか。
【古米委員長】 ここは、ある特定の栄養塩不足の水域で、水環境に支障がない程度に栄養塩供給を増やして、汚濁負荷量、栄養塩負荷を増やすようなケースのときには、支障がない限り、なおかつ出す側が無理でないような状態のときには出していいですよと。そういうときには第9次のときの最終的に削減した後の負荷量よりも増えることもあるでしょうねと。だから、そういう場合でも注意しながらやってくださいという意味の文章が書いてあると。
 一方で、それをすることによって底層溶存酸素量の問題が起きそうだとか、あるいは別の問題があれば、そういったモニタリングをして、順応的に対応する必要があるという形で管理制度に変えてくると。問題は、この削減目標という言葉がよくない。
【西川室長】 都府県ごとに分かれてはいますが、目標量は指定水域全体で一つの値になりますので、東京湾で一つの目標ということです。そうすると、その中で栄養塩類供給して増える場所と、引き続き減らす場所とあって、そのプラスマイナスの結果として目標量が、結果として横ばいになることもあるでしょうし、減ることもあるでしょうし、あるいは栄養塩供給をかなり広範囲でやれば増えることもあると。それで、その増やす場合には、ただ全体の環境基準が非悪化ですよねということは確認をしてください、と書いているものでございます。
【古米委員長】 これ、普通に読むと分かりにくいです。
【西川室長】 申し訳ございません。
【田中臨時委員】 おそらく、現時点ではすぐに行うわけではないと思いますが、底層DOの改善等、どうしても何らかの想定で必要になってきて、総量としてのやはり負荷量をもう少し下げないといけないという事態が次に起こった際には、これはこの書きぶりで読めるんですよね。
【西川室長】 はい。
【田中臨時委員】 おそらく今のそういう議論がすぐ起こってくるわけではないですが。
【西川室長】 はい、基本的に今までと同様に横ばい、ないし減らす場合については、この条件はつかずに、通常どおりできると読めるという理解です。それで、増やす場合だけ、今回新たに出てくる概念ですので、条件を明示的に記載させていただいているということで、当然にして、さらに減らすという選択肢はあり得ると思っております。
【古米委員長】 よろしいでしょうか。オンラインも特になければ、次に移りたいと思います。
 同じ資料1で、第1章から第3章について、御説明をお願いいたします。
【柴﨑主査】 それでは、資料1の第1章から第3章を簡単に説明させていただきます。
 まず、表紙をめくっていただきまして目次でございます。こちらは、前回の専門委員会で構成(案)としてお示ししておりまして、概ね変更はございませんが、第3章に少し修正を入れさせていただきました。
 まず、3-1です。水質汚濁に影響を与える要因として、構成(案)では1から7ということで七つの要因をまとめて挙げておりましたが、今回、水質予測のシミュレーションモデルで検討を行う要因を先に四つ入れておりまして、シミュレーションモデルの結果を挟んで、最後、3-5で、水質汚濁に影響を与えるその他の要因ということで、少し構成を変えさせていただいております。この内容につきましては、大きな変更はございませんので、簡単に説明をさせていただきたいと思います。
 それでは、まず1の水質総量削減の実施状況、1章から説明させていただきます。
 まず1-1、水質総量削減制度の概要でございます。こちらは、水質総量削減制度は、人口や産業が集中しており、汚濁が著しい広域的な閉鎖性海域の水質汚濁を防止するための制度でございまして、指定水域は東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、指定項目はCOD、窒素、りんとなっております。
 続いて、(2)指定地域の概況でございますが、こちら3海域、指定地域には20都府県が指定されておりまして、図の2にお示ししたとおりになっております。
 続きまして(3)制度の沿革でございます。第1次から4次までの水質総量削減は、CODを指定項目として実施されてきまして、指定水域におきまして、CODに係る汚濁負荷量は着実に削減されてきました。ただ、4パラグラフ目に書いてございますが、第5次からはCODの一層の改善と富栄養化の防止を図るため、窒素・りんが指定項目に追加されました。その後、窒素及びりんを中心といたしまして環境基準の達成率が大きく改善したこと等から、第9次の水質総量削減では、大阪湾を含めまして瀬戸内海全体につきましては、すべての指定項目、東京湾と伊勢湾につきましては窒素及びりんにつきまして、水質総量削減開始時点の水質が悪化しないように対策を講じていくと書いております。
 続きまして、5ページの(4)削減目標量の達成状況でございます。3パラグラフ目に書いておりますとおり、第9次におきまして、令和6年度の削減目標量と、こちら令和6年度の実績値は今年度取りまとめ中でございまして、最新が令和5年度の実績になりますので、そちらを掲載しております。こちらは、目標に向けて着実に取組が実施されてきておりまして、いずれの指定水域においても、COD、窒素、りんのいずれの指定項目につきましても、令和5年度時点で目標を達成しているという状況になっております。各湾のCOD、窒素、りんの目標達成状況につきましては、グラフと表を用いて、後ろに掲載をしております。
 ページをめくっていただきまして、12ページでございます。(5)「第9次水質総量削減の在り方について」における課題ということで、こちら、第1回の専門委員会で同じ資料、こちらの課題を挙げさせていただいておりまして、今回、1点追記をさせていただいております。5パラグラフ目の一番下に書いてございますが、良好な環境の創出に向けた今後の水環境に関する制度等の在り方について御審議いただくために、中央環境審議会の水環境・土壌農薬部会に水環境制度小委員会というものを設置させていただきました。
 13ページに飛んでいただきまして、(6)瀬戸内海における「きれいで豊かな海」の確保に向けた動きでございます。こちらも第1回の専門委員会で、同じ資料を上げさせていただいておりまして、そこからの追記点といたしましては、最後に書いてございますが、本年10月に、愛媛県で栄養塩類管理の計画が策定されましたので、こちら追記をさせていただきました。
 続きまして15ページ目、1-2の汚濁負荷量の状況でございます。こちらの内容につきましては、第1回の専門委員会で分析させていただき、御審議いただいたところでございます。その際には、令和元年度の直近の目標年度でのデータということで挙げていましたが、今回、令和5年度のデータが最新ということで付け加えさせていただきました。アからウで、COD、窒素、りんの負荷量、いずれの水域におきましても減少傾向ということでまとめさせていただいております。いずれもグラフを御確認いただきますと、右肩下がりということがよく分かるかと思います。
 続いて、(2)発生源別の内訳でございますが、こちら、各湾ごとにCOD、窒素、りんの内訳を整理させていただいております。円グラフを見ていただきますと、東京湾や大阪湾では生活系の汚濁負荷が多いなど、湾ごとに特徴が出ているということになっております。
 ページをめくっていただき、続いて(3)指定地域内事業場におけるCODの発生負荷量等の推移です。こちら、アの東京湾からオの大阪湾を除く瀬戸内海ということで、五つの海域で整理させていただいておりますが、産業系の指定地域内事業場におきましては、いずれの海域におきましても、概ね全ての業種で負荷量が減少しているという傾向が見られております。
 続きまして、38ページに飛んでいただきまして、1-3汚濁負荷削減対策の実施状況ということでお話しさせていただきます。
 まず、(1)生活系汚濁負荷の削減対策でございますが、こちらは関係省庁等からのヒアリングをさせていただいた際の内容になっております。生活系汚濁負荷の削減対策につきましては、指定地域における下水道や下水処理施設の高度処理の進展や、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換の推進といったことを記載させていただいております。
 続きまして、41ページの産業系汚濁負荷の削減対策でございますが、こちら、各産業界からのヒアリングでの内容を踏まえて整理をさせていただいております。ページには各事例がまとめられておりまして、46ページ、(3)その他系の汚濁負荷の削減対策でございます。こちらには農業分野や畜産分野、養殖分野における環境負荷低減の取組状況を整理させていただいております。
 続きまして、49ページに1-4、汚濁負荷削減以外の対策の実施状況ということでまとめさせていただいております。こちらは(1)藻場・干潟の保全・再生・創出ということで、主にヒアリングで関係省庁からいただいた内容をまとめておりまして、そこから新たに追記を幾つかさせていただいております。
 4パラグラフ目には、当省で推進しております「令和の里海づくり」のモデル事業等の内容について書いておりまして、続く50ページ目の上に書いておりますが、「良好な水環境の創出」による地域の魅力を向上させる活動の推進のため、「水辺の環境活動プラットフォーム」を開設したということも追記させていただいております。
 続くページには、具体の事例を図とともに挙げさせていただいております。
 54ページ目、(2)底質環境の改善につきましては、こちらもヒアリングでいただいた内容をまとめております。
 57ページ目、(3)きめ細やかな水質管理及び栄養塩類管理に向けた取組につきましては、栄養塩類管理に関する取組事例を挙げさせていただいておりまして、愛媛県の事例も図とともに追加をさせていただきました。
 (4)63ページ、その他の水環境の改善等に資する活動では、ヒアリングで聞き取りました活動に加えまして、環境省の海ごみ対策の支援事業の話も掲載させていただいております。
 続いて、第2章の指定水域における水環境の状況でございますが、まず、2-1、環境基準の達成状況でございます。CODにつきましては、一連の指定水域におきましても、C類型では環境基準達成率100%でございますが、A類型、B類型では、達成率があまり高くないという状況でございます。66ページの窒素及びりんにつきましては、令和5年度、いずれの推計におきましても高い水準で達成ということになっております。
 続きまして68ページ、2-2、水質濃度の状況でございます。まず、CODにつきましては、70ページにコンター図を載せてございますが、東京湾や大阪湾におきましては、濃度の高い領域が縮小、減少傾向が見られております。一方、伊勢湾におきましては、少し濃度の上昇する傾向が見られております。続いて、(2)、窒素でございますが、いずれの水域におきましても、こちら濃度の低い領域が拡大していると、コンター図からも見てとれます。78ページのりんにつきましても、一部の海域を除きまして、全体的には濃度傾向が見られます。
 (4)底層利用のところでございますが、昭和53年から令和5年度までの水域全体の底層DOの推移は、いずれも横ばいということで書いております。伊勢湾につきましては、濃度の低い領域が少し拡大傾向が顕著に見られるということで、コンター図を描いております。透明度につきましては、いずれの海域につきましてもほぼ横ばいと解析をしております。クロロフィルaにつきましては、大阪湾と瀬戸内海においては、トレンド解析の結果、少し低下傾向が見られると分析をしております。水温につきましては、91ページに書いてございますが、そのいずれの指定水域におきましても、少し上昇傾向が見られると整理をしております。
 少し時間が足りなくなってきておりますので、進んでいただきまして、最後に、3章の指定水域における水環境に係る分析に少し飛ばさせていただきます。
 水質汚濁に影響を与える要因でございますが、136ページの図70にお示ししておりますとおり、いろんな要因が複雑に関与しているということで整理をしております。
 まず、シミュレーションモデルから推定される要因ということで、3-3、139ページに、まず陸域負荷についてまとめさせていただいております。こちら、陸域負荷削減をこれまで取り組んでいただいておりましたが、それが海域濃度にどのように影響するのかがよく分からないというような御指摘をいただいておりましたので、こちらは実施したものになります。CODや窒素、りんを減らすと、それだけ海域濃度が下がるということが示されております。底層DOにつきましても、陸域負荷を削減することで上昇が見られるというような結果になっております。
 続きまして内部生産、146ページでございます。こちらは図72シリーズを御覧いただきますと、窒素、りんを減らすことでCODも下がるということが、図から分かるかと思います。
 147ページになりますが、3-4で指定水域における各要因の寄与ということで、こちらは「陸域負荷」、「内部生産」、「底泥からの溶出」、「外海水の影響」が、指定水域でどのようにお互い影響し合いながら、水質に影響を与えるかということの解析を行っております。各湾の解析の結果につきましては、図76シリーズに挙げさせていただいております。
 154ページ、3-5につきましては、モデルで今回考慮できていない要因について、文献等を基に、まとめさせていただいております。
 3-6、156ページでございます。生物の多様性及び生産性に影響を与える要因ということで、こちらも栄養塩類だけではなくて、気候変動による海水温の上昇等の様々な環境要因が複合的に影響しているということで、今後も、調査研究が必要であるとまとめさせていただいております。
 最後、158ページですが、水質将来予測について実施しておりまして、こちらは令和11年度を予測年次といたしまして、COD、窒素、りんを、第9次の目標量と同等として計算を行いまして、計算の結果といたしましては、環境基準の達成状況に大きな変化はみられなかったということで、こちら書いております。
 大変駆け足になりましたが、説明は以上になります。
【古米委員長】 御説明、どうもありがとうございました。
 それでは、1章から3章について御質問、御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。それでは風間委員、お願いいたします。
【風間専門委員】 5か所ほど最初に発言させてください。
 一つ目は96ページ、貧酸素水塊の話です。東京都の生物調査では、貧酸素ゆえに魚が捕れなくなっているという、貧酸素と成魚の採集のグラフがあります。こういった、その要因が及ぼす影響というものの資料といいますか、そういったことを示すことが大事だと思います。ただ、貧酸素水塊云々ではなくて、その要因とその影響を及ぼすような、そういった資料がついてほしいと思います。それが一つです。
 次に136ページです。今度、中で水質汚濁云々と書いてありますが、水質汚濁でしょうか。水環境とは言えないかもしれませんが、水質変化関連図といった感じで、何か水質汚濁というのに、私は少し違和感を感じました。
 次に155ページ、気候変動のところです。気候変動って、何かどうしようもないものというような感じを受けるのですが、この気候変動については、要するに現実の私たちにとっては水温変動です。水温の上昇には、この人為的、社会的な要因もあります。安藤さんたちが地球環境に示した文献に、東京湾沿岸地域の大規模排水、発電所、下水処理場の図があり、それらが影響しているというような文献になっているのですが。例えば、先ほどモニタリングという話がありましたが、義務ではないにしても、下水処理場、発電所の水量と水温、それを総量規制基準のN、Pとかを自動的に報告されるような、そういったモニタリングというのも、そこまではいかないかもしれませんが、この水温上昇というものの人為的なものについての把握が必要ではないかと考えました。そして、この水温上昇が示す生物等への影響というのも、もっと示すべきだと思います。
 次、156ページ、生物の多様性及び生産性とありますが、もう生業としての漁獲量の話しか現状の資料がありません。というか、背景資料もないのに、しかも予測されているや、示唆されているという表現が多く、どんな事実があるのかというのは非常に不明確です。
 最後に166ページ、水質将来予測というのはあまり変化がないように書いてありますが、むしろ、これまでの推移を示す資料、前回資料にありましたように、指定水域における負荷量及び水質などの経年変化図、そういうのをやるほうが効果的ではないかと思いました。
 以上です。
【古米委員長】 それでは東委員、どうぞ。
【東専門委員】 私も、風間先生のおっしゃるとおり、参考文献が全体的に振ってる、振ってない、特に3章はモデル関係のところがほとんど根拠資料がついてないような気がしましたので、修正をお願いしたいと思います。
【古米委員長】 ほかによろしいですか。
 それでは、まず、お二人からの御質問、御意見に対して、御回答をお願いします。
【西川室長】 御指摘ありがとうございます。
 風間委員からいただいた御指摘については、東京都の資料なども拝見させていただいて、挿入できるかどうかを検討させていただきたいと思います。水質汚濁という表現について、確かにこれまでは総量削減ということで、汚濁要因を中心に見ておりましたが、今後、減っていく中での影響といった話も出てきますので、少し記載ぶりを考えたいと思います。
 生物の多様性、生産性のところ、あるいは東委員の御指摘にも関連しますが、参考文献について言いますと、これまでの専門委員会の中で、各章のそれぞれの記載を議論いただいたときには引用文献を全て記載させていただいておりました。今回、答申という形にまとめる段階で、引用文献自体は記載をしておりませんで、今までの答申の整理方針としても、そのようにさせていただいているところがございまして、これまでの方針を踏襲させていただくか、少し中で検討したいと思いますが、今の現状だとそのような整理になっており、過去の専門委員会資料を見れば、参考文献を含めて全て出してきているという状況でございます。
【古米委員長】 いかがでしょうか。
【風間専門委員】 気候変動に関しては。
【古米委員長】 気温、水温のところね。
【西川室長】 気候変動につきまして、先ほどおっしゃっていただいた人為的・社会的要因の図というのは、気候変動という自然要因とはまた異なるものだと思いますので、どこに入れるのが適切かということも含めて、一度検討させていただきたいと思います。水温上昇が示す生物層への影響については、現状では、シミュレーションモデルの予測結果が中心になってございますので、御指摘のように「示唆される」や「予測される」という表現が多いのは事実でございまして、そこは、今後、さらに蓄積をする必要がある分野だと思ってございます。
【風間専門委員】 それで、一番最後のところ。
【西川室長】 すみません、経年変化が漏れておりました。
 負荷量の経年変化図につきまして、現状では、負荷量が下がっていないので、ほとんど縦軸、横軸での変化が見出せないところではございますが、こちらについても挿入するかどうか、中で検討させていただきたいと思います。
【古米委員長】 はい、どうぞ。
【東専門委員】 答申で文献をつけない方針だというのは分かりますが、今の世の中、おそらく著作権とか様々な問題が出てくるのではないかなという気がしていますので、少し御検討いただければと思います。
【古米委員長】 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、私から。今回の答申の中で、モデルの計算結果を出しているところが重要なところだと思います。3-1のところで、どういう要因があるのかという説明があった後に、その要因を反映できるような水質予測シミュレーションモデルの説明が3-2で示すという形を取っています。その後、3-3のタイトルの「モデルから推定される要因」が何かよく分からないので、見出しは書き換えていただくとしても、3-1の中の水質汚濁に与える要因として、図に示されている陸域負荷と内部生産と底泥からの溶出と外海の関係がとても大事なことから、その関係を取り上げてモデルで検討しますよという宣言をしているところが大事だと思います。
 具体的に、各汚濁負荷減をゼロにした場合の結果から、その負荷がどういう意味を持っているのかという例は出ています。しかし、底泥からの溶出や内部負荷については、さほどその解釈を書かないままになっています。3-4では、指定水域における各要因の寄与ということで、東京湾を事例にしながら、フラックスの図を示しながら丁寧に、こういった現象が起きていますよという整理をされていると思います。
 しかし、3-3と3-4のところは、かなりモデルに詳しくない人でないと理解しにくいので、ぜひ再構成をしていただいて、何故このような計算を行っているのかというもともとの目的や背景、図の見方を含めて、中身が分かるよう少し充実していただくといいかなというのが私の意見です。
【西川室長】 はい、承知いたしました。背景、趣旨や図の見方、もう少し丁寧に説明をすべきということで、検討したいと思います。
【古米委員長】 ほかにいかがでしょうか。オンラインの委員の方々、よろしいでしょうか。
 それでは、ほかにないようであれば、全体を通じて、何か御発言があればお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。はい、どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題はその他ということですので、事務局から何かあればお願いいたします。
【西川室長】 特にございません。
【古米委員長】 それでは、本日の議題は以上です。
 事務局におかれましては、本日いただいた御意見を踏まえて答申案を修正等していただくようにお願いしたいと思います。
 それでは、本日の審議はこれで終了として、議事進行を事務局にお戻ししたいと思います。
【西川室長】 本日は、御多忙のところ、活発な御意見をいただきまして誠にありがとうございました。
 今後の予定ですが、今回いただきました御意見を踏まえて答申案の修正をさせていただきまして、11月下旬から12月上旬辺りを目途にパブリックコメントをさせていただくという予定にしてございます。その後、パブリックコメントでいただいた御意見も踏まえて、答申案をさらに修正いたしまして、1月14日に最終の専門委員会を開催させていただき、そちらで答申案の取りまとめということを予定をしてございます。
 今回の議事録につきましては、事務局で作成の上、皆様の御確認を経てホームページに掲載をいたします。
 以上をもちまして、第7回総量削減専門委員会を閉会といたします。
 本日は、どうもありがとうございました。
【古米委員長】 どうもありがとうございました。
午後4時03分 閉会