中央環境審議会水環境・土壌農薬部会 排水規制等専門委員会(第31回)議事録

日時

令和3年5月19日(水)13:30 14:15

場所

WEB会議システムにより開催

議事

(1)海域における窒素に係る暫定排水基準の見直しについて

(2)亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて

(3)その他

議 事 録

<午後1時30分 開会>

【町村係長】 それでは定刻より少し早いですが、第31回中央環境審議会水環境・土壌農薬部会排水規制等専門委員会を開会いたします。

 委員の皆様には、ご多用の中、ご参集賜り、誠にありがとうございます。

 本日は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、ウェブ会議での開催としております。委員の皆様にはご不便をおかけいたしますが、会議中、音声が聞き取りにくい等、不具合がございましたら事務局までお電話、またはウェブ会議のチャット機能にてお知らせください。

 また、中央環境審議会の運営方針に基づき、本委員会は公開としており、環境省水環境課公式動画チャンネルにてライブ配信を行っております。

 それでは、議事に先立ちまして、環境省水・大気環境局長の山本よりご挨拶申し上げます。

【山本局長】 水・大気環境局長の山本でございます。

 委員の皆様方におかれましては、大変ご多忙の中、ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。また、平素より水環境行政の推進につきまして、格別のご指導を賜り、重ねて御礼を申し上げます。

 本日の専門委員会では、本年9月から12月にかけて期限を迎えます窒素、カドミウム、亜鉛に係る暫定排水基準の見直しについてご議論を賜りたいと考えております。

 この暫定基準に関連します5業種がございますが、環境省におきましては、排水濃度低減に向けた技術的な側面を含めて、この5業種についての検討を進めてまいりました。本日は業種ごとの取組状況についてご報告をさせていただき、暫定排水基準見直し案についてご議論をいただければと考えております。

 委員の皆様方に忌憚のないご意見を賜りますようお願いをいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

【町村係長】 本日は委員総数10名中10名の委員にご出席いただいております。なお、大塚委員は所用により15時前頃にご退席されると伺っております。

 本委員会につきましては、この度、委員の改選がございましたのでご紹介させていただきます。

 3月末で退任されました中村豊委員に代わりまして、新たに、東京都環境科学研究所所長の島田光正委員にご参画いただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

【島田委員】 よろしくお願いします。

【町村係長】 よろしくお願いいたします。

 本委員会につきましては、会議形式での開催は約2年ぶりといったことで、本日、ご出席の委員の方々を名簿順にご紹介いたします。

 まず初めに、藤江委員長でございます。

【藤江委員長】 藤江です。よろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、大塚委員でございます。

【大塚委員】 大塚でございます。よろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、浅見委員でございます。

【浅見委員】 浅見です。よろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、古米委員でございます。

【古米委員】 古米です。よろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、珠坪委員でございます。

【珠坪委員】 珠坪です。よろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、辰巳委員でございます。

【辰巳委員】 辰巳でございます。よろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、先ほどご紹介いたしました島田委員でございます。

【島田委員】 島田です。よろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、西村委員でございます。

【西村委員】 西村です。どうぞよろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、平沢委員でございます。

【平沢委員】 平沢でございます。よろしくお願いします。

【町村係長】 続きまして、山下委員でございます。

【山下委員】 山下です。よろしくお願いいたします。

【町村係長】 続きまして、環境省側の出席者をご紹介いたします。本日は名前のみの紹介とさせていただきます。

 先ほど、ご挨拶を申し上げた水・大気環境局長の山本のほか、森光審議官、水環境課からは筒井課長、鈴木課長補佐、寺内排水基準管理係、そして、閉鎖性海域対策室からは行木室長、濵名室長補佐、今林総量規制係長でございます。

 私は、本日、司会進行を務めます水環境課の町村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 なお、議事中、マイク機能は委員長及び発言者以外はミュート設定にさせていただきます。ご発言の際は、名前の横にある挙手アイコンをクリックしてください。青色に変わりますと挙手した状態になりますので、ご発言についてはこのマークで確認いたします。委員長からのご指名の後、マイクのミュートを解除していただき、ご発言をお願いいたします。ご発言後は挙手アイコンを忘れずにクリックしていただきますようお願いいたします。挙手アイコンについては事務局でオン・オフの操作をできないため、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

 続きまして、資料の確認に移ります。

 資料は議事次第のとおり、委員名簿の資料1、基準の設定状況についてまとめた資料2、見直し案についてまとめた資料3、資料4を事前にメールにてお送りしております。

 もし不足等がございましたら、改めてお送りいたしますのでお申出ください。よろしいでしょうか。

 それでは、以降の進行は藤江委員長にお願いいたします。

【藤江委員長】 それでは、ご指名いただきましたので議事に入らせていただきたいと思います。本日はよろしくお願いいたします。

 また、本日はご多忙中のところ、当排水規制等専門委員会にご参加、ご入室いただきまして、大変ありがとうございます。御礼申し上げます。

 本日の専門委員会では、先ほどの局長からのご挨拶にもありましたけれども、今年中に適用期限を迎える海域における窒素含有量、亜鉛含有量、カドミウム及びその化合物につきまして、暫定排水基準の見直し(案)について、ご議論いただくということでございます。

 委員の皆様におかれましては、ぜひ活発なご議論をお願いしたいと思います。

 それでは、早速ですけれども、事務局から資料2の説明をお願いいたします。

【町村係長】 資料2、今回見直し対象の窒素、亜鉛、カドミウムに係る暫定排水基準についての資料をご説明いたします。

 まず、背景となる基準の設定状況についてご説明いたします。1ページ目、1(1)をご覧ください。

 海域における窒素含有量についてですけれども、海域における富栄養化防止のため、平成5年に全窒素に係る環境基準が設定されました。

 同年、設定された環境基準の達成を図るため、窒素に係る排水基準が設定され、海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれのある閉鎖性海域に適用されました。

 この際、一般排水基準を直ちに達成することが困難であると認められる59業種に対して暫定排水基準が設定されておりました。暫定排水基準については、これまで5度の見直しが行われ、現在、暫定排水基準は5業種に対してのみ適用されている状況です。そのうち天然ガス鉱業については、令和39月末を適用期限として暫定排水基準が設定されているところです。

 おめくりいただきまして、2ページ目、(2)になりますけども、亜鉛については、水生生物保全の観点から生活環境項目としての環境基準が平成15年に新たに設定されたところです。

 これを踏まえ、平成18年に水質汚濁防止法に基づく亜鉛の排水基準が5mg/Lから2mg/Lに強化されました。この際、10業種に対して暫定排水基準が設定されました。

 その後、暫定排水基準の見直しを実施し、現在は3業種に対して、本年1210日を期限として暫定排水基準が設定されています。

 続きまして、(3)カドミウムについては、健康項目として、環境基準が設定されておりますけれども、新たな知見を踏まえ、平成2310月に基準値が0.01mg/Lから0.003mg/Lに強化されました。

 これを踏まえ、平成2612月より水質汚濁防止法に基づくカドミウムに係る排水基準が0.1mg/Lから0.03mg/Lに強化されました。

 この際、4業種に対して暫定排水基準が設定され、その後、暫定排水基準の見直しを実施し、現在は1業種に対してのみ、本年11月末を適用期限として暫定排水基準が設定されている状況です。

 おめくりいただきまして、3ページ目です。2番、これまでの検討状況について。

 暫定排水基準は、各事業場における排水実態、排水処理技術の開発動向等を的確に把握しつつ、検証、見直しを行ってまいりました。

 今回の見直し対象については、昨年度に検討会を開催し、事業者の取組状況等について技術的な助言をいただきつつ、暫定排水基準の見直し案について検討してまいりました。これらの結果については後ほどご説明する資料3、資料4にまとめております。

 おめくりいただきまして4ページ目です。暫定排水基準の見直しに係る今後の予定について。

 本日、ご審議いただく暫定排水基準の見直し案については、本専門委員会において、ご議論いただいた後、パブリックコメントにより意見募集を行います。その後、7月末の水環境・土壌農薬部会において、見直し案についてご議論いただく予定です。そして、その部会の審議結果を踏まえ、必要な省令改正を進めてまいります。

 資料2の説明については以上です。

【藤江委員長】 ありがとうございました。

 ただいま説明がありました資料2に関しまして、ご質問あるいは確認をしておきたいところ等々ございましたらいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 もしないようでしたら、次に進めさせていただきたいと思います。また、ご質問等々がありましたら、適宜お願いをできればと思います。

 では、次に資料3の天然ガス鉱業に係る窒素の暫定排水基準の見直し案について、事務局より引き続き説明をお願いいたします。

【今林係長】 環境省閉鎖性海域対策室の今林と申します。

 それでは、天然ガス鉱業に係る窒素の暫定排水基準の見直し案につきましてご説明をさせていただきます。資料3をご覧ください。

 まず、検討の経緯につきまして、資料2のご説明と重なるところもございますが、天然ガス鉱業に対しましては、窒素の一般排水基準の120mg/Lを直ちに達成することが困難であることから暫定排水基準が適用されており、一般排水基準の達成に向けた検討をこれまで行ってまいりました。

 暫定排水基準の設定状況ですが、表1にお示ししておりますとおり、天然ガス鉱業に係る窒素の暫定排水基準は、排水基準の設定当初からこれまで引下げを行ってきておりまして、現行の基準は許容限度160mg/L、日間平均150mg/Lであり、令和3930日に期限を迎えるところです。

 天然ガスは、地下から天然ガスが溶解しているかん水をくみ上げまして、溶解したガスをかん水から分離することによって生産されておりますが、かん水中には主にアンモニア態として窒素が130160mg/L程度含まれているため、排水中のアンモニアをアンモニア酸化細菌とアナモックス菌を用いて処理するアナモックス法を導入しております。

 前回、平成30年の見直しにおきましては、アナモックス処理設備の実用施設が立ち上げられ、定格稼働に向けた取組が進められていた段階でありましたが、かん水へのアナモックス法の適用は世界的に例がないということで、処理設備の安定稼働までには一定の時間が必要であるとしまして、暫定基準が3年間延長されたところです。

 続きまして、3で排水濃度の実態についてご説明いたします。

 現在、暫定排水基準は一つの事業場に対して適用されており、こちらのA事業場における測定の結果をお示しいたします。ページをおめくりいただきまして、2ページの図1をご覧ください。

 図1は、横軸が年、縦軸が全窒素濃度を表したグラフで、青のバーがそれぞれの年のピーク濃度、赤のバーが平均濃度を表したものです。赤の実線と破線が、それぞれ暫定排水基準の許容限度と日間平均、緑の実線と破線が、それぞれ一般排水基準の許容限度と日間平均を示しております。

 排水中の全窒素のピーク濃度は、平成29年の135.8mg/Lから令和2年の87.1mg/L、平均濃度は、平成29年の95.4mg/Lから令和2年の41.2mg/Lという結果で、いずれも暫定排水基準を満たしております。

 また、処理設備の段階的な引上げに伴って、排水中の濃度が低下してきており、令和210月から令和31月、図中の一番右側のバーになりますが、こちらの期間ではピーク濃度が87.1mg/L、平均濃度は41.2mg/Lで、一般排水基準を概ね下回っているという結果でございました。

 一方で、令和31月にガス井戸の異常が発生して生産を停止しておりまして、現在までアナモックス設備を長期停止した状況になっております。

 続きまして、3ページの暫定排水基準の見直し案についてご説明いたします。

 まず、取組状況でございますが、A事業場におきましては、これまでアナモックス処理設備の実用設備を立ち上げ、各種検討、不具合への対応を行い、令和210月頃より安定稼働が可能となりました。先ほど申し上げましたとおり、令和31月以降はガス井戸の異常により生産を停止しており、アナモックス設備も停止している状況となっております。

 アナモックス法は、微生物を使った処理方法であり、設備が停止してしまうと汚泥の活性が低下してしまうため、現在は間欠曝気等の汚泥の活性低下を抑制する対策を実施しているところとなっております。

 このような状況を踏まえまして、(2)見直し案をお示ししております。

 暫定排水基準は、これまでに設定当初の200mg/Lから160mg/Lまで引き下げてまいりました。A事業場では、アナモックス処理法を導入いたしまして、排水中の窒素の濃度は低下傾向にありましたが、令和31月以降はガス井戸の異常により設備が長期停止しております。このため、ガス井戸の異常の原因究明とともに、停止中の汚泥の活性低下の抑制対策や、また、再開後にはアナモックス設備の再立ち上げが必要となっております。また、設備停止時の課題といたしまして、汚泥のバックアップ設備の確保や、設備の安定稼働に向けた取組といたしまして、汚泥の質・量、曝気量、消泡剤添加濃度等の適正な管理を進める必要があります。

 こういった対応を進める期間といたしまして、暫定排水基準を2年間延長することが適当と考えております。基準値といたしましては、平成2910月から令和31月のピーク濃度が87136mg/Lではあるものの、今後、生産の再開直後など、アナモックス設備が安定稼働するまでには、いまだ原水と同等の最大160mg/L程度の窒素濃度の排水を排出する可能性もあることから、現行の基準値である許容限度160mg/L、日間平均150mg/Lを維持することが適当と考えております。

 以上が天然ガス鉱業に係る窒素の暫定排水基準の見直し案でございます。

 今後、排出濃度の低減に向けた取組といたしましては、A事業場におきまして、5ページの表4にお示ししておりますとおり、現状の課題と今後の取組予定ということで整理されてございまして、環境省といたしましても、引き続き排水の実態や取組状況について把握し、排水処理施設の適切な運転管理等について助言をするとともに、業界団体等とも連携し、排水濃度の低減に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

 資料3につきまして、説明は以上でございます。

【藤江委員長】 ありがとうございました。

 ただいま図1、図2を中心にご説明をいただきました。検討委員会にご参加の先生方は既に図1、図2をご覧になっていて、どういう状況だったかというのを把握しておられるかと思います。残念ながら図2の令和3年1月のところでトラブルが発生して、安定した運転を確認することができなかったという、こういうことでございます。ということは今の説明でお分かりいただけたと思いますけれども、ただいまのご説明及び資料3の内容に関しまして、ご意見、ご質問がありましたらお願いをしたいと思います。いかがでしょうか。

 珠坪委員、お願いいたします。

【珠坪委員】 はい。よろしくお願いいたします。

 この設備に関しましては、アナモックスの立ち上げ、適用等、非常に努力しておられて、安定運転の段階で井戸のほうのトラブルということで水が止まってしまっているということなので、技術的には、十分、一般排水基準に持っていけるだけのベースというのはあるのかなというふうには思います。

 その中で、井戸のトラブルが発生してから、もう既に3か月程度、三、四か月たっていると思うんですけれども、この井戸がいつ復活するかというのがかなりキーになってくるように考えておりまして、というのは、この図2でも示されていますように、微生物の馴致、安定運転のために1年程度期間が必要ということですので、井戸のトラブルがいつぐらいに解消するかということで、果たして、この暫定期間、2年間の間に解決ができるかどうかというところになってくると思います。

 ですので、技術的には、ある程度、問題も解決できているんですが、井戸の再開というところがいつになるかというあたりで、暫定期間が適切かどうかというところがありますので、その後、井戸の状況等、情報がありましたらお知らせいただければと思います。

【藤江委員長】 ありがとうございます。

 これに関しましては何か。環境省からお願いいたします。

【今林係長】 珠坪委員のご質問の件に関しまして、ガス井戸への対応の状況といたしましては、これまでに自噴の再発に備えた地上設備の対策の工事や、水中ポンプの引上げ等が完了したところになっております。

 今後、ガス井戸の坑内調査を実施いたしまして異常の原因の調査、再稼働のため、必要があれば対策工事等を実施するというふうに事業者より聞いております。具体的な復旧の目途は立っていないところではございますが、原因の究明に向けた調査が進んでいると聞いております。

【藤江委員長】 ありがとうございます。

 珠坪委員、よろしいでしょうか。

【珠坪委員】 はい。了解いたしました。

【藤江委員長】 ありがとうございます。

 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 6辰巳委員。お願いします。

【辰巳委員】 辰巳です。ちょっと質問させてください、一つ。

 このアナモックスという処理法自体、もともとは高濃度の排水に向いているということで、やっぱり300ppm300mg/L以下のほうはあまり、不向きですよというふうに言われている処理なんですけれども、この辺の技術的に、仮に井戸が立ち上がっていったとして、その辺の問題というのはうまく解決されているのかどうかということだけを確認させていただきたいんですけれども、よろしくお願いいたします。

【藤江委員長】 ありがとうございます。それでは、大丈夫ですか。

【今林係長】 辰巳委員のご質問の件につきまして、アナモックス法を選定した経緯というのが、例えば電解法やアンモニアストリッピング法といった、ほかの方法についても検討いたしまして、実用面やコスト面でアナモックス法を選定した経緯がございます。

 300mg/Lよりも低濃度の排水の処理に関しましては、資料3の図1でお示ししたとおり、安定稼働ができていた時期におきましては、問題なく処理をできていたというところでございますので、そういった問題についてはクリアできているところかと考えております。

【藤江委員長】 ありがとうございます。今、説明していただきましたように、実験では図2で示されているように、40程度の値がほぼ安定して出始めているということが一つあるかと思います。

 もう一つが、制御技術が随分進んできていると思います。その観点で安定運転、まだどこまで安定できるかどうかというのはこれからの試験次第ということになるかと思いますけど、一般的には、随分制御技術が発達してきているなというふうに私自身はそんな印象を受けております。

 いかがでしょうか。辰巳委員、よろしいですか。

【辰巳委員】 はい。了解しました。ありがとうございます。

【藤江委員長】 ほかにはいかがでしょうか。

 古米委員、お願いします。

【古米委員】 古米です。

 今回のように井戸の調子が悪くなって再び生産するといったときを考えると、微生物法をうまく維持管理しておいてある程度の機能を保持できていたとしても、再生産の後、すぐに処理を立ち上げた場合には微生物機能が発現しないようなことが将来起き得ますよね。こういったときに、例えば、安定的に処理が可能となりましたという結果が出て、通常の160ではない例えば60120という形で整理がされたときに、この業種で同じように井戸でトラブルがあったときには、どんな対応になるんでしょうか。安定的なというのがちょっと気になります。こういった井戸トラブルによって処理能力が低下するような業種の場合には、その時の対応というのは何かあるんでしょうか。

【今林係長】 古米委員のご質問の件につきまして、資料35ページ、表4でも少し触れているところでございますが、今後、アナモックス設備が長期停止した際に、ご指摘のとおり、再開後の運転が汚泥の活性低下によって不安定になってしまうというおそれがあることから、それに対して、現在、A事業場で汚泥のバックアップ設備を設置しているところでございます。

【古米委員】 分かりました。そういったことをやっていただくことによって、将来的に、また排水基準を検討できるということですね。はい、理解しました。

【藤江委員長】 どうもありがとうございます。

 今後のアナモックスが普及する一つの要因としては、やはり例えばアナモックスの菌を安定的に供給できるとか、あるいはアナモックスの活性を適切に維持管理ができるという、そういったことは、当然必要になるかと思いますね。それで、今回の表4、今説明していただきましたけれども、そういった観点も含めてご対応をいただける、つまり、今後もこういったトラブルが起こる可能性は否定できませんので、そういった場合に対応できるような知見を得るためのご検討をしていただくと私自身は理解しております。

 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、いいですか。

 それでは、ご質問いただいた件等々に関しまして、再度確認といいましょうか、念押しをさせていただくということで、資料3の内容に関しまして、ご了解いただけたということでよろしいでしょうか。 

 特にご異論がないようでしたら、ご発言いただかなくて結構でございます。

 ありがとうございました。

 それでは、資料3に関しましては、ご承認いただけたということで扱わせていただきます。

 それでは、次に資料4の亜鉛含有量及びカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し案についてということで、事務局からまた説明をお願いいたします。

【町村係長】 資料4、亜鉛、カドミウムに係る暫定排水基準の見直し案についてご説明いたします。

 まず、資料41ページ目の2.暫定排水基準の設定状況でございますけども、表1をご覧ください。

 亜鉛については、3業種に対して暫定排水基準が設定されておりますけれども、金属鉱業、電気めっき業、それから、それらの排水を受け入れる下水道業のうち、一定条件を満たすもの、これらについて、亜鉛の暫定排水基準5mg/Lというのが適用されているところです。

 また、カドミウムの暫定排水基準については、金属鉱業についてのみ0.08mg/Lの暫定排水基準が設定されているところです。

 おめくりいただきまして、以降は各業種における取組状況と暫定排水基準の見直し案について整理しています。

 まず、金属鉱業についてです。(1)金属鉱業のうちカドミウムについてですけども、こちらは、前回、令和元年度に見直しを行っておりまして、その際、一般排水基準を超過する事業場というのは1事業場のみでした。したがいまして、この1事業場のフォローアップをする形で見直し案について検討してまいりました。

 2)取組状況ですけども、この1事業場については、令和2年度に凝集沈殿法による水処理プラントを導入しておりまして、その水処理プラントが稼働した後は、一般排水基準を達成している状況です。

 したがいまして、3)暫定排水基準の見直し(案)については、令和3121日以降は一般排水基準に移行することが適当といった案としております。

 おめくりいただきまして、資料3ページ目です。続きまして、金属鉱業のうち、亜鉛についてです。こちらは前回、平成28年度に見直しを行っております。その際、一般排水基準を超過する事業場は3事業場でございましたので、その3事業場の取組状況をフォローアップする形で見直し案を検討してまいりました。

 2)取組状況について、まず一つ目のA事業場についてですけれども、こちらは、ポリ硫酸第二鉄の添加を含む抗廃水処理全般の教育を実施し、運転管理の安定化が進められまして、結果として、令和26月以降は一般排水基準を達成している状況です。

 続きまして、二つ目のC事業場ですけども、こちらはカドミウムのフォローアップ対象事業場と同一事業場でして、令和2年度に水処理プラントを導入しまして、亜鉛についても同じように一般排水基準を達成するような状況となっています。

 三つ目のD事業場ですけれど、こちらは坑内水の中和処理の改善、それから義務者不存在鉱山からの浸透水と中和処理水の混合によって放流水の水質安定化が進められまして、こちらについては平成3010月以降、一般排水基準を達成している状況です。

 したがいまして、3)暫定排水基準の見直し案についてですけども、令和31211日以降は一般排水基準に移行することを適当といった案としております。

 おめくりいただきまして、続きまして、電気めっき業に係る亜鉛の暫定排水基準についてです。こちらについても、前回は平成28年度に見直しを行っておりますが、その際、一般排水基準を超過する事業場は約100事業場程度と報告されておりまして、個別事業場のフォローアップという形ではなく、業界全体の取組の状況をフォローアップする形で見直し案を検討してまいりました。

 まず、表4をご覧ください。こちらは一般排水基準を超過する事業場数及びピーク濃度、平均濃度について、公共用水域に放流するものと下水道に排除するものを分けて表記しております。

 平成28年度の見直し時点で約100事業場程度が一般排水基準を超過するといった報告がございましたけれども、再整理したところ、平成28年度時点では、公共用水域への放流と下水道排除を併せて60事業場程度が一般排水基準を超過していたといった状況です。

 その後の推移ですけれども、令和2年度の結果としましては、一般排水基準を超過する事業場は50事業場程度といった報告となっています。

 また、ピーク濃度については、暫定排水基準5mg/L近くの排水実態が報告されております。

 続きまして、表5をご覧ください。こちらは、一般排水基準を超過する事業場の濃度分布の推移を表したものになります。特にピーク濃度が4mg/Lを超える事業場につきましては、平成28年度時点では23事業場であったところ、その後、少しずつ低減しておりまして、昨年度時点では10事業場まで低減しております。

 2)業界の取組状況についてまとめております。業界団体としては、講習会の開催、普及啓発の取組を実施してきまして、特に4mg/Lを超過する事業場については10事業場まで低減しております。また、これらの10事業場についても排水設備の拡張、薬品の見直し、排水管理の見直し等により、令和31210日までに4mg/Lを達成することが見込まれるといった報告がございました。

 一方で、業界全体としては、一般排水基準の達成には依然至っていない状況でありまして、引き続き業界団体としては講習会の開催、普及啓発等に引き続き取り組んでいくとともに、今後、個別事業場に対するフォローアップを行いまして、一般排水基準の達成を目指すといった報告がされております。

 おめくりいただきまして、5ページ目です。これを踏まえまして、3)暫定排水基準の見直し(案)ですけども、業界からの報告のとおり、令和31210日までに4mg/Lについては達成が見込まれているといった状況ですので、令和31211日以降は、現行の暫定排水基準である5mg/L4mg/Lに見直すことが適当と考えております。

 また、暫定排水基準の適用期限については、今後は一般排水基準を超過する約50事業場程度の事業場について個別のフォローアップを進めていくことから、その取組状況について、的確に把握していく観点から3年延長という形にしたいと考えております。

 環境省としての取組のフォローアップすべき事項について、4)にまとめております。環境省としましても、引き続き業界全体の排水実態の把握を努めるとともに、業界団体と連携して個別事業場の低減対策の状況についてフォローアップをし、さらなる低減に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

 おめくりいただきまして、資料の6ページ目、最後に下水道業に係る亜鉛の暫定排水基準についてです。

 1)取組状況についてですけども、まず、下水道業については、暫定排水基準が適用されている金属鉱業、電気めっき業に属する特定事業場からの排水を受け入れる特定事業場のうち、一定の条件を満たす下水道の事業場に対して、亜鉛の暫定排水基準が適用されているところです。この一定の条件というのは、下の備考に記載しておりますけども、暫定排水基準が適用されている業種からの排水を受け入れる下水道の終末処理場に流入する水について、その亜鉛濃度が、算定上、一般排水基準を超過するような場合に、この条件を満たすといった形を取っています。こちらにつきましては、前回見直し、平成28年度でしたけれども、そのときに、この条件を満たす事業場について調べたところ、特段ありませんでした。また、令和2年度についてもこの条件を満たすような事業場はないといった報告を受けているところです。

 したがいまして、2)暫定排水基準の見直し(案)についてですけども、先ほど述べたとおり、金属鉱業については一般排水基準に移行することが適当と考えております。また、電気めっき業についても業界等の取組により排水濃度は低減しており、また、暫定排水基準値についても5mg/Lから4mg/Lに強化するといった見直しが適当というように考えているところです。これらを踏まえますと、今後当該2業種から下水道に排除される排水の亜鉛濃度については、基本的には低下傾向になると考えており、これを機に下水道業については一般排水基準に移行することが適当であると考えております。

 最後、資料の7ページ目ですけれども、こちらは、これまで述べたような見直し案について表の形で整理しているものになります。

 資料4の説明については以上です。

【藤江委員長】 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの資料4のご説明に対しまして、ご質問、ご意見等あったらお願いしたいと思います。今ご説明をいただきましたように、表6と表7、これが全てということかと思いますけれども、いかがでしょうか。

 では、古米委員、お願いします。

【古米委員】 古米です。

 一番最後の亜鉛の下水道業について質問させていただきたいと思います。現状では電気めっき業の排水が問題にならないと理解しました。また、一般排水基準に移行した後に、電気めっき業の排水が増える、増えないはちょっと想定できませんが、例えば、もし将来4mg/Lで排水するような事業体が出てきて、下水道業がそれを受け入れるというようなケースがあると、2mg/Lを超える可能性が出てくることも想定されませんか。そういうことは想定しないで、今の状態で、下水道へ流入する濃度は低下傾向になるので大丈夫だろうというご判断で問題は生じないんでしょうか。

【藤江委員長】 お願いいたします。

【町村係長】 基本的には、暫定排水基準は排水実態を踏まえて設定していくものと考えております。今回、見直しの検討に際しましては、そのようなおそれのある事業場について、国土交通省に確認しておりまして、現状、そのような事業場はないというのが、昨年度開催した検討会での結果となっております。

【古米委員】 ということは、当面はそういうことは起きないけども、例えば10年後、20年後に起きたと、その時点でまた電気めっき業からの排水の処理ができないというようなことが起きた場合には、下水道業については一般排水基準から、また暫定というようなことも場合によっては考えられるということでしょうか。現状に即して、今はいいけれども、将来的に変わり得るといったときには、その時点でまた暫定が出てくる可能性は否定できないということになるんでしょうか。今、国土交通省の回答を反映して、暫定排水基準の見直しを決めますけれども、新しい状況が発生したときには、それを反映して、また暫定が出てくるということになるという考え方になるのでしょうか。

【町村係長】 今回の見直し案については、現状から見直し案を検討しております。将来的に、もし電気めっき業が多く設置されて、そういった排水を受け入れるような下水道の終末処理場があるようでしたら、将来的な検討課題とするのかなと考えておりますけども、基本的には、電気めっき業についても、引き続き一般排水基準への移行に向けた取組を進めてまいりますので、そのような事業場は起こり得ないのではないかと考えております。

【古米委員】 分かりました。確認できました。

【藤江委員長】 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

 もしないようでしたら、今ご説明いただきました資料4の内容を本委員会の見直し案として取りまとめたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 特に手を挙げていらっしゃる方はないようですので、大丈夫ですね。

 それでは、ご承認いただけたということにさせていただきます。どうもありがとうございました。 

 では、次に、今後の進め方について事務局より説明をお願いいたします。

【町村係長】 本日はご審議いただきありがとうございました。今後の予定につきましては、資料2でご説明したとおり、パブリックコメントを進めてまいりたいと思います。パブリックコメント終了後、事務局において、いただいたご意見に対する回答案を作成しますので、委員の皆様にはメール等で確認いただきたいと思います。

 再度、専門委員会を開催するかどうかについては、パブリックコメントの結果を踏まえて委員長にご判断いただきたいと思います。

 見直し案が取りまとまりましたら、水環境・土壌農薬部会において委員長よりご報告いただきたいと考えております。

【藤江委員長】 見直し案については、ただいまの説明のように進めていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 これについても特にお手が挙がってはいないようですので、ご承認いただけたということにさせていただきます。それでは、そのように進めさせていただきます。

 それでは、議題の2番目といいましょうか、その他についてでございます。何かありますでしょうか。

【町村係長】 1点、事務局からご報告事項がございます。

 昨年12月に第30回排水規制等専門委員会を開催し、1,4-ジオキサンの暫定排水基準についてご審議いただきました。暫定排水基準については、本年3月の水環境・土壌農薬部会での審議を経て、本年524日以降は一般排水基準に移行することとなりました。

 本見直しの審議に際しては、1事業場がフォローアップ対象となっておりましたけども、昨年9月に導入した処理設備により一般排水基準を達成していることを前回の専門委員会でご報告しておりました。その専門委員会の際に、12月以降の取組状況についても、次回の専門委員会で報告すべきとご意見をいただいておりました。

 これにつきましては、12月以降についても当該事業場において、導入した処理設備の稼働時は1,4-ジオキサンの一般排水基準を達成していることが報告されております。

 報告事項は以上になります。

【藤江委員長】 ありがとうございました。では、特に何か委員の先生方からご指摘いただくことはございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、特にご意見ないようですので、これをもちまして、本日の議事は全て終了ということにさせていただきます。どうもありがとうございました。

 事務局から連絡をお願いします。

【町村係長】 本日の議事録につきましては、事務局で案を作成し、後日、委員の皆様にお送りいたします。全員のご確認をいただいたものを環境省ウェブサイトにて公開いたします。

 それでは、以上をもちまして第31回排水規制等専門委員会を閉会いたします。本日はどうもありがとうございました。

<午後2時15分 閉会>

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