第1回 有明海・八代海等総合調査評価委員会 水産資源再生方策検討作業小委員会 議事録

*水産資源再生方策検討作業小委員会(第1回)及び海域環境再生方策検討作業小委員会(第1回)の合同開催

開催日

平成30 年8月29 日(水)

場所

三田共用会議所 第3特別会議室

出席者

(水産資源再生方策検討作業小委員会)

小委員会委員長 : 樽谷賢治委員長

委員 : 古賀秀昭委員、滝川清委員、内藤佳奈子委員、 速水祐一委員、山本智子委員

専門委員 : 久野勝利委員、小湊幸彦委員、長嶋寛治委員、中野平二委員、松山幸彦委員

(海域環境再生方策検討作業小委員会)

小委員会委員長 : 滝川清委員長

委員 : 小松利光委員、樽谷賢治委員、古米弘明委員、松野健委員、山口敦子委員、山口啓子委員

専門委員 : 桐博英委員、橋本晴行委員、東博紀委員、古川恵太委員

(事務局)

環境省水・大気環境局長、水環境課長、
水環境課閉鎖性海域対策室長、水環境課閉鎖性海域対策室長補佐、水環境課閉鎖性海域対策室主査

議事録

午前10時00分 開会

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまから有明海・八代海等総合調査評価委員会第1回水産資源再生方策検討作業小委員会及び第1回海域環境再生方策検討作業小委員会を開会いたします。

 最初に、本小委員会は公開の会議となっておりますことを申し上げます。また、本日の小委員会は御案内のとおり合同で開催いたします。

 初めに、環境省水・大気環境局長の田中より御挨拶申し上げます。

○田中水・大気環境局長 おはようございます。ただいま御紹介をいただきました環境省水・大気環境局長の田中でございます。7月に水・大気環境局に参りました。今後いろいろお世話になるかと思いますが、よろしくお願い申し上げます。

 有明海・八代海等総合調査評価委員会の水産資源再生方策検討作業小委員会及び海域環境再生方策検討作業小委員会の合同開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げたいと思います。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。また、この小委員会の委員に御就任いただきまして、改めまして厚く御礼を申し上げたいと思います。

 さて、有明海・八代海等総合調査評価委員会におきましては、昨年3月に有明海・八代海等の再生に向けた方策等を盛り込んだ委員会報告を10年ぶりに取りまとめていただいたところでございます。関係省庁、それから、関係県におきましては、各種再生方策に取り組んでいるところでございます。また、今年の3月に開催をいたしました評価委員会において、平成28年度委員会報告から概ね5年を目途に再生方策、調査・研究開発の実施状況及びその成果等について中間的な取りまとめを目指すことになりました。委員会での評価を行うに当たって、水産資源や海域環境に関する情報の収集・整理・分析をより効率的に行うために、本日開催をしておりますこの2つの小委員会を設置することになりました。

 有明海・八代海等におきましては、アサリのほか二枚貝のアゲマキやウミタケで資源の回復の兆しが見られると聞いております。また、貧酸素水塊の発生や養殖魚への赤潮被害、タイラギ漁の休漁が続くなど、有明海・八代海等の再生に向けた取組は引き続き喫緊の課題となっていると承知をしております。環境省といたしましても、評価委員会の事務局でございますので、有明海・八代海等の再生に係る評価に必要な調査、科学的知見の収集等に引き続き取り組みまして、評価委員会、両小委員会への報告を行っていきたいと考えております。

 本日は、この2つの小委員会を設置して初めての開催となります。有明海・八代海等における水産資源や海域環境に関する情報の収集・整理・分析を行うに当たって、今後の作業方針を御検討いただくこととしております。

 最後になりますけれども、委員の皆様方におかれましては、どうか忌憚のない御意見を賜りますようにお願い申し上げて、御挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、ただいま局長からの御挨拶にもありましたように、今回この小委員会は、両小委員会を設置してから初めての会合でございますので、委員の皆様を御紹介させていただきます。

 まず、御紹介する前に、お手元に資料がございますが、その資料の一番下にあります参考資料5を御覧ください。

 こちらの資料が評価委員会の関係法令等で、資料をめくっていただきまして、4ページから委員会の運営方針がございまして、この資料の最終ページ、裏面の5ページでございますけれども、そちらの4に小委員会について記載されています。その中の②で小委員会に属すべき委員、臨時委員又は専門委員は、委員長が指名する。③としまして、小委員会に小委員会委員長を置き、委員長の指名によりこれを定めるとなっております。本日御出席いただいております評価委員会の岡田委員長より指名を行ったところでございます。

 それでは、お手元の資料1-1を御覧ください。

 水産資源再生方策検討作業小委員会の委員の皆様を名簿順に御紹介させていただきます。

 まず、福岡県水産海洋技術センター有明海研究所所長の岩渕委員ですが、本日は欠席の連絡をいただいております。

 続きまして、元佐賀県有明水産振興センター所長の古賀委員です。

○古賀委員 どうぞよろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、熊本大学名誉教授の滝川委員です。

○滝川小委員会委員長 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 滝川委員は、後ほど御紹介します海域環境再生方策検討作業小委員会の委員も務められております。また、海域環境再生方策検討作業小委員会の委員長に指名されておりますので、あわせて御紹介いたします。

 続きまして、国立研究開発法人水産研究教育機構西海区水産研究所有明海・八代海漁場環境研究センター長の樽谷委員です。

○樽谷小委員会委員長 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 樽谷委員は、水産資源再生方策検討作業小委員会の委員長に指名されております。また、後ほど御紹介します海域環境再生方策検討作業小委員会の委員も務められておりますので、あわせて御紹介いたします。

 続きまして、県立広島大学生命環境学部環境科学科准教授の内藤委員です。

○内藤委員 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、佐賀大学教育研究院自然科学域農学系准教授の速水委員です。

○速水委員 よろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、鹿児島大学水産学部教授の山本委員です。

○山本委員 よろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、佐賀県有明水産振興センター所長の久野委員です。

○久野専門委員 よろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、鹿児島県水産技術開発センター所長の小湊委員です。

○小湊専門委員 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、長崎県総合水産試験場場長の長嶋委員です。

○長嶋専門委員 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、熊本県水産研究センター所長の中野委員です。

○中野専門委員 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 最後に、国立研究開発法人水産研究・教育機構西海区水産研究所有明海・八代海漁場環境研究センター資源培養グループ長の松山委員です。

○松山専門委員 松山です。どうぞよろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、資料1-2を御覧ください。

 海域環境再生方策検討作業小委員会の委員の皆様を御紹介します。

 まず、九州大学名誉教授の小松委員です。

○小松委員 小松です。よろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 滝川委員、樽谷委員は先ほど御紹介をしましたので、続きまして、東京大学大学院工学系研究科教授の古米委員です。

○古米委員 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、九州大学応用力学研究所特任教授の松野委員です。

○松野委員 よろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科教授の山口敦子委員です。

○山口(敦)委員 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、島根大学学術研究院環境システム科学系教授の山口啓子委員です。

○山口(啓)委員 山口啓子です。よろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所立地環境研究領域土壌特性研究室室長の小林委員ですが、本日は欠席の連絡をいただいております。

 続きまして、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究部門水利工学研究領域沿岸域水理ユニット長の桐委員です。

○桐専門委員 桐です。どうぞよろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、元九州大学大学院工学研究院教授の橋本委員です。

○橋本専門委員 よろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、国立研究開発法人国立環境研究所地域環境研究センター海洋環境研究室主任研究員の東委員です。

○東専門委員 東です。よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、公益財団法人笹川平和財団海洋政策研究所海洋研究調査部部長の古川委員です。

○古川専門委員 古川です。よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 最後になりましたが、評価委員会の岡田委員長でございます。

○岡田委員長 岡田でございます。よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、事務局側の異動がございましたので、御紹介します。

 まず、田中水・大気環境局長につきましては先ほど御挨拶をいただきましたので、皆様から向かって田中局長の左隣が熊谷水環境課長でございます。

○熊谷水環境課長 熊谷と申します。よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 田中局長の右隣ですが、山本閉鎖性海域対策室長でございます。

○山本閉鎖性海域対策室長 よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 山本室長の隣が坂口閉鎖性海域対策室長補佐でございます。

○坂口閉鎖性海域対策室長補佐 坂口でございます。よろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 私が閉鎖性海域対策室の権藤です。どうぞよろしくお願いいたします。

 私の隣が和田閉鎖性海域対策室主査でございます。

○和田閉鎖性海域対策室主査 よろしくお願いします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 以上でございます。

 続きまして、配付資料を確認させていただきます。

 まず、一番上に本日の議事次第、その裏面に資料一覧となっております。その次が配席図、その次に資料1-1、資料1-2が委員名簿、続きまして、資料2がA4、1枚ですけれども、評価委員会での今後の審議の進め方、資料3が2つの小委員会の設置についてA4、3枚の左上ホチキス留めのものです。資料4につきましても小委員会の設置について、A4、1枚、続きまして、資料5が小委員会の作業方針について(案)、その次が参考資料1としてA4縦1枚のカラーのもので法律のあらまし、続きまして、参考資料2がA4横になっております平成29年3月の委員会報告についてです。次の参考資料3が委員会報告の5章の抜粋で、こちらは委員会報告のページ番号が入っておりまして、531ページから552ページまでのもの、続きまして、参考資料4が委員会報告を踏まえた再生方策の実施状況というA4横のものでございます。最後が参考資料5として関係法令等となっております。

 資料は以上でございますが、不足の資料がございましたら事務局までお申しつけください。

 報道、取材の皆様におかれましては、これ以降のカメラ撮影はお控えいただきますようよろしくお願いします。

 本日の議題に入る前に1点御説明としまして、机の上にマイクがございますけれども、こちらにつきましては、真ん中にボタンがあり、こちらを押していただき赤いランプが点灯しましたら、お話しください。同時に4台まで使えるようになっておりまして、発言が終わりましたらスイッチを切っていただければと思います。

 それでは、議題に入ります。

 本日の合同小委員会の進行については、両小委員長と御相談をしまして、今回は水産資源再生方策検討作業小委員会の樽谷委員長にお願いしたいと思います。

 それでは、樽谷委員長、よろしくお願いいたします。

○樽谷小委員会委員長 了解いたしました。

 本日の議事の進行を担当させていただきます樽谷でございます。どうぞよろしくお願いいたします。限られた時間の中で円滑な議事の進行に御協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

 それでは、早速ですが、議事を始めさせていただきます。

 本日、議題が3題準備されておりますが、まず初めに議題1、今後の審議の進め方につきまして事務局から説明をよろしくお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、今後の審議の進め方につきまして、資料2から資料4と適宜参考資料を参照しながら御説明をさせていただきます。

 この資料2から資料4につきましては、今年の3月13日に開催しました第42回有明海・八代海等総合調査評価委員会で了承されたものです。これらを踏まえて、次の議題であります小委員会の作業方針を決めていくこととなります。今回新たに委員に選任された方もいらっしゃいますので、改めて御説明をさせていただきます。

 まず、資料2「有明海・八代海等総合調査評価委員会での今後の審議の進め方」を御覧ください。

 1に委員会の経緯等を書いております。(1)のこれまでの検討状況ですが、平成14年制定の特別措置法、これに基づきまして有明海・八代海総合調査評価委員会が環境省に設置されました。この委員会は法律の第25条の所掌事務の規定により、法施行後5年以内の見直しに関し、再生に係る評価等を行うこととされたことから、平成18年に委員会報告を取りまとめ、当初の求められた評価に係る審議が完了しました。その後、平成23年の法改正において、本法の対象海域に橘湾及び熊本県天草市牛深町周辺の海域が加わったことにより、委員会の名称が「有明海・八代海等総合調査評価委員会」に改められまして、所掌事務から「法施行後5年以内の見直しに関し」との規定が削除され、委員会は継続的な評価が可能となり、審議を再開しました。

 ここで、特措法の概要について簡単に御説明をさせていただきます。参考資料1を御覧ください。

 1枚紙で法律のあらましを付けております。この法律におきましては、第18条に国、県による調査の実施という規定があり、右側の緑で囲んでいる部分の真ん中に赤字でアンダーラインを引いているところですが、その規定に基づきまして、有明海・八代海等総合調査評価委員会につきましては、国、関係県が第18条により行う総合的な調査の結果に基づき、有明海・八代海等の再生に係る評価を行うことという規定が定められているところでございまして、それが左側の赤で囲んでいる部分になっております。

 この具体的な条文につきましては、参考資料4を付けておりますので、必要に応じて後ほど御参照をいただければと思います。

 また資料2に戻らせていただきまして、1の(1)の最後の段落ですが、委員会は2つの小委員会を設置して検討作業を開始し、法改正後5年を目途に報告を取りまとめることを決定し審議を進め、平成29年3月に委員会報告を取りまとめたところでございます。

 続きまして、(2)が委員会報告の概要でございます。この委員会報告では、海域全体で目指すべき再生目標として、「稀有な生態系、生物多様性及び水質浄化機能の保全・回復」及び「二枚貝等の生息環境の保全・回復と持続的な水産資源の確保」を設定しました。その再生目標を踏まえ、多様な生物の生息環境の確保を図りつつ、生態系を構成する上で、または水産資源として重要と考えられる「ベントス(底生生物)の変化」、「有用二枚貝の減少」、「ノリ養殖の問題」及び「魚類等の変化」の4項目を検討対象としました。その検討に当たりましては、基本的に生物・水産資源が豊かだったと言われる1970年頃から現在までの環境等の変化を対象とし、有明海及び八代海を個別海域に区分し、問題点とその原因・要因を整理し、再生方策を検討するとともに、今後の調査・研究開発の課題を示しました。

 この委員会報告の概要につきましては、参考資料2に整理したものを付けております。

参考資料2を御覧ください。A4横の資料でございますが、表紙を1枚おめくりいただきまして、まず、赤い帯のところで基本的な考え方と再生目標が書かれておりまして、内容は先ほど申し上げたとおりの内容になっております。また、次の青い帯で書いております再生方策の検討、こちらにつきまして、有明海・八代海について、海域の環境特性に応じて個別海域に区分し、この右下に図が掲載されておりますが、有明海についてはA1からA7の7海域、八代海についてはY1からY5の5海域に区分をしまして、それぞれの海域について問題点とその原因・要因の評価を踏まえ、個別海域ごとの再生方策、有明海・八代海等に係る全体方策をそれぞれ検討したところでございます。

 次のページを御覧ください。有明海・八代海等の再生に向けた方策を記載しておりまして、この緑の帯の下のところに書いておりますように、有明海・八代海等の再生に向け、「順応的な方法」も取り入れつつ、多くの関係者と協働し、以下の諸施策を総合的に進めていく必要があるとしております。

 対象種ごとに再生方策を一覧の形で整理をしております。ここで今、「順応的な方法」という表現が出てまいりましたが、こちらにつきましては、委員会報告の中で予測外の事態が起こり得ることを予め環境施策のシステムに組み込み、常にモニタリングを行いながら、その結果に基づいて対応を変化させることとなっています。有明海・八代海等は、他の海域では見られない稀有な生態系を有していること、環境の変化の要因となる自然現象は常に不確実性を有していることに加えて、大きな潮位差、速い潮流及び広大な干潟を有し、陸域と海域の境界が絶えず変動する非定常的な海域であることから「順応的な方法」も取り入れることとしております。2ページから3ページの個々の説明については省略をします。

1枚おめくりいただいて、最後のページ4ページを御覧ください。

 4ページには、今後の調査・研究開発の課題としまして、水環境や水産資源等に係る科学的知見の蓄積を図るとともに、環境改善や水産資源の回復手法の開発等を進めるため、以下の調査・研究を進める必要があるということで、データの蓄積や研究開発の事項について整理をしております。こちらにつきましても、個々の説明についてはお時間の関係で省略をさせていただきます。

 以上のような委員会報告の内容がありまして、また資料2に戻りまして、この1ページの2で今後の委員会の検討事項等を記載しております。(1)で検討の基本的な考え方ですが、委員会においては、有明海・八代海等の再生に係る評価を行うため、まず①としまして、再生目標の達成状況や再生方策の実施状況及びその成果等を定期的に把握・検討(フォローアップ)するとともに、②としまして、有明海・八代海等で生じている生態系、水産資源を巡る問題点とその原因・要因等について、今後の調査・研究の成果等を踏まえて継続して究明を進め、再生方策を検討することとしております。

 続きまして、資料2の裏面に行きまして、2ページを御覧ください。

 (2)の検討対象項目でございます。平成28年度委員会報告の再生目標を踏まえまして、有明海・八代海等で生じている生態系、水産資源を巡る問題点等を考察するに当たり、検討対象項目は次のとおりとしております。

 まず、有明海・八代海等では、湾奥部浅海域において独特の生態系が発達するなど多様な生態系を有しており、その保全・回復を図るため、生態系の基盤として重要な「ベントス」を検討対象とします。また、採貝をはじめとする海面漁業及びノリをはじめとする養殖業が持続的に行われるため、漁獲量が低迷しているアサリや6年連続で休漁となったタイラギ等の「有用二枚貝」、生産量が不安定な「ノリ養殖」、漁獲量が変動する海面漁業や赤潮被害が生じる魚類養殖等の「魚類等」を検討対象としております。

 続きまして、(3)検討に当たっての留意点でございます。問題点とその原因・要因の考察に当たっては、国及び関係県等が今後行う調査・研究開発による結果に加えまして、これまでに得られた調査データ等についても時間的・空間的観点からより詳細に分析することにより、多角的な観点から整理・分析を行う必要があると整理しております。この時間的・空間的観点につきましては、後ほど資料5で詳しく御説明します。

 続きまして、3の審議体制でございます。

 委員会は上記の審議を機動的かつ効率的に行うため、下部組織として2つの小委員会を設置し、役割を分担しつつ、情報の収集・整理・分析等の作業を進めることとしております。

 ここで資料3、資料4となっておりますので、まず資料3を御覧ください。

 水産資源再生方策検討作業小委員会及び海域環境再生方策検討作業小委員会の設置についてでございます。

 まず、1点目に趣旨が記載されておりまして、委員会につきましては、「有明海・八代海等総合調査評価委員会の小委員会の設置について」(平成24年6月19日委員会決定)に基づきまして、これまで委員会のもとに生物・水産資源・水環境問題検討作業小委員会と海域再生対策検討作業小委員会を設置しておりまして、それぞれの小委員会の役割分担があったところでございます。

 委員会におきましては、今後も継続的に有明海及び八代海等の再生に係る評価を行うに当たりまして、水産資源や海域環境に関する情報の収集・整理・分析をより効率的に行うため、「水産資源及び漁場環境に関すること」と「海域環境及び生態系に関すること」の2つに分け、委員会の下に水産資源及び漁場環境について所掌する水産資源再生方策検討作業小委員会と海域環境及び生態系について所掌する海域環境再生方策検討作業小委員会を設置することとしました。また、再生方策について両小委員会で総合的かつ効率的に検討を行う必要がある場合には、両小委員会を合同開催して検討を行うこととしております。

 ここで図参照とありますけれども、ページをおめくりいただきまして、裏面を御覧ください。審議体制ということで、評価委員会とその下に2つの小委員会を設置し、両小委員会で連携し、再生方策に関する事項を検討する場合は、必要に応じて両小委員会を合同で開催することとしております。

 また資料3の表面に戻っていただきまして、それぞれの作業小委員会の所掌事務ですが、2の水産資源再生方策検討作業小委員会におきましては、有明海及び八代海等で生じている水産資源(有用二枚貝、ノリ養殖、魚類養殖等及びそれらの餌料生物)を巡る問題点(へい死事案、漁獲低迷等)及び漁場環境(赤潮、貧酸素水塊等を含む。)の特性に関すること、②としまして、①に係る原因・要因に関すること、また、③としまして、①に係る再生目標に関すること、④としまして、①に係る再生方策(被害予防・軽減策、漁場改善技術、増養殖技術等)に関することで、⑤としまして、上記に関し、情報の収集・整理・分析を行い委員会に提出することとなっております。また、構成につきましては、委員会の構成員の一部及び専門委員となっております。

 また、3の海域環境再生方策検討作業小委員会でございますが、まず、所掌事務としましては、①として、有明海及び八代海等における海域環境(汚濁負荷、水質、底質等)及び生態系(ベントス、魚類等)の特性に関すること、②としまして、①に係る原因・要因に関すること、③としまして、①に係る再生目標に関すること、④としまして、①に係る再生方策(自然環境の保全、再生技術、汚濁負荷管理等)に関すること、⑤としまして、上記に関し、情報の収集・整理・分析を行い委員会に提出すること。構成としまして、委員会の構成員の一部、専門委員となっておりまして、本日開催をしております小委員会を設置したところでございます。

 1枚おめくりいただきまして、資料3の3ページを御覧ください。

 こちらに作業フロー及び作業分担のイメージを参考として付けております。1の作業フローにつきましては、委員会から付託を受け、2つの小委員会で作業内容、分担等の確認を行い、問題点及び特性の把握や原因・要因の検討を行うとともに、必要に応じ両小委員会を合同で開催し、再生目標、再生方策の検討を行い、委員会に作業状況の報告を行っていくこととなっております。

 また、2の作業分担につきましては、それぞれの小委員会の所掌事務の御説明をしましたが、対応関係を表に整理したものでございます。

 続きまして、資料4を御覧ください。

 こちらが平成24年6月19日の委員会決定ということで、まず小委員会の設置について委員会で決定をいただいておりますが、その内容につきまして、平成30年3月13日付けで改正を行ったところです。

 1の水産資源再生方策検討作業小委員会は、有明海及び八代海等における水産資源を巡る問題点並びに漁場環境の特性に関する情報の収集・整理・分析並びに再生方策の検討を行うこととしております。また、2の海域環境再生方策検討作業小委員会は、有明海及び八代海等における海域環境並びに生態系の特性に関する情報の収集・整理・分析並びに再生方策の検討を行うこととしております。

 資料2に戻っていただきまして、資料2の裏面の2ページの4.審議スケジュールでございます。平成28年度委員会報告におきましては、平成23年度の法改正から5年を目途として再生に係る評価を取りまとめたところでございます。今後は、平成28年度委員会報告を踏まえて実施をされます再生方策や調査・研究開発についても、その実施状況や成果等を把握・検討し、再生に係る評価を行うこととします。

 平成28年度委員会報告において、再生に向けた取組の当面の目標とする時期は概ね10年後としておりまして、また、再生方策や調査・研究開発の成果等の蓄積にも一定程度の時間を要すると考えられるところですが、一方で、継続的な評価が求められております。このことから、毎年度、以下の①から③について、まず1点目が再生方策の実施状況及びその成果等の把握・検討(フォローアップ)、2点目としまして、ベントス、有用二枚貝、ノリ養殖、魚類等についての問題点とその原因・要因、再生方策の検討、3点目としまして、調査・研究開発の成果等の把握・検討、これらの3点について毎年度小委員会で作業しまして、その結果を委員会で審議するとともに、平成28年度委員会報告から概ね5年を目途に再生方策や調査・研究開発の実施状況及びその成果等について中間的な取りまとめ、中間報告を目指すこととしております。

 まず、資料2から資料4の今後の審議の進め方についての説明は以上でございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいま事務局から今後の審議の進め方について説明をいただきました。何か御質問等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。

 古川委員。

○古川専門委員 ありがとうございます。海洋政策研究所の古川です。

 今、御丁寧に御説明をいただき、審議の進め方、小委員会の設置等について賛同いたします。その上でコメントをさせていただきたいと思うんですけれども、この委員会でのまとめの報告を作成した後、環境省でもこれの普及啓発、また、県の計画への反映といったところで御努力されていると存じ上げていますが、今年の5月に御存じのとおり海洋基本計画という海洋基本法に基づく海洋の政策の大方針が閣議決定され、第3期の海洋基本計画が発効されています。その中でもこの有明海・八代海の調査研究の進捗というのは言及されています。

 この海洋基本計画の大きな基本方針として、海洋環境の保全というもの、それのための持続的な努力ということが基本方針の中で書かれていまして、その中では、この報告の中で強調されているPDCAのことも言及されているんですが、実はもう一つ、関係者間の理解と協働といったようなことが環境の保全に対しては非常に大切であるということが強調されています。また、基本方針の最後の6のところには国民の理解の増進ということで、特に学生、青少年に対してもこういった何が起こっているのかということをきちんと知らせるということが書かれています。

 この委員会の目的は科学的な調査・研究をしっかり進めることであるということは承知しておりますけれども、今のような背景を考えますと、きちんと国民、また、特に若い人たちにもこういった情報を正確に伝え、何が起こっているのか、何をしなければいけないのかということを理解いただくことがとても大切ではないかなと思います。

 この文書を変えてくださいということではないんですけれども、資料2の2ページ目、(3)に検討に当たっての留意点というのが書いてあります。ここには最後の文章のところで、多角的な観点から整理・分析を行う必要があるということが強調されていますけれども、例えばこれを読むときに、整理・分析を行い、かつ、わかりやすく公表、また、啓発をしていくというようなことを内包していると受け取ってよろしいかどうか。また、ぜひそのように受け取らせていただきたいというコメントを1つさせていただきたいと思いますし、資料3のそれぞれの1ページのところで小委員会の取り組む所掌事務が書いてございますけれども、例えば再生方策のところで、「等」の中には、そういった普及啓発であるとか市民参画であるとか、海洋基本計画の改訂版の中で示された環境保全の大方針に則ったものも含まれていると受け取ってよろしいか。コメントなのか質問なのかですけれども、1点御指摘したいと思って発言の機会をいただきました。ありがとうございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。重要なコメントだったと思います。

 事務局のほうから何か回答なりございましたらよろしくお願いいたします。

○山本閉鎖性海域対策室長 今、古川先生から御指摘いただいた点については、28年度の報告書の中で、多様な主体が連携・協力して再生への取組を進めていくという考え方を書いていただいてございます。今、その報告書を受けまして、国では法律に基づく国の基本方針の改訂を進めていて、パブリックコメントを経て近日中に改訂したものを告示する予定にしていますが、その中でも今、古川先生の御指摘の観点を入れて、改正をしているところでございます。

 また、今後の再生方策の進捗状況につきましては、毎年度、親委員会の評価委員会で各省庁から御報告をいただきながら、その進捗状況のフォローアップをしていこうと考えてございます。そういった中でも先般開催された3月の評価委員会で、評価委員会の委員の皆様方から、今、古川先生の御指摘いただいた多様な主体の参画であるとかPDCAの状況など、そういった観点からも御指摘、御質問いただいているところでございます。評価委員会全体として、今、古川先生の御指摘のあった点も十分留意しながら運営に努めていきたいと考えているところでございます。

○樽谷小委員会委員長 ほかに御質問等ございますでしょうか。

 よろしいですか。

 それでは、議題の1番目はここまでとさせていただきます。

 続きまして、議題2、小委員会の作業方針について事務局から説明をお願いいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、小委員会の作業方針ですが、資料5、小委員会の作業方針について(案)をお手元に御用意ください。

 まず、1に作業方針を記載しております。ただいま御説明しました、3月13日に開催した第42回評価委員会で了承されました今後の審議の進め方におきまして、検討対象を御説明しましたが、まず、生態系の基盤として重要な「ベントス」、漁獲量が低迷しているアサリや6年連続で休漁となったタイラギ等の「有用二枚貝」、生産量が不安定な「ノリ養殖」、漁獲量が変動する海面漁業や赤潮被害が生じる魚類養殖等の「魚類等」、これら4項目について検討対象とすることとしております。

 これらの4項目に加えまして、漁場環境に関連する事項や生物の生息環境としての海域環境に関連する水質、底質、土砂動態等につきましても関係省庁や関係県から適宜報告を受けつつ、水産資源再生方策検討作業小委員会と海域環境再生方策検討作業小委員会の両小委員会において知見の収集・整理を行うこととしております。

 これらの項目につきまして、さらに、以下の事項を中心に検討してはどうかということで、それぞれの項目ごとに検討事項を記載しております。これは、先ほど説明しました平成29年3月の委員会報告に記載されております今後の課題等から列記をしたものでございます。

 まず、①のベントスですが、ベントス群集(種類数、組成数、個体数)及び底質の継続的なモニタリングを挙げております。これらのモニタリングにつきましては、平成13年から実施をしているところでございますが、引き続き実施をして、データの蓄積等を行っていきたいと考えております。

 また、ベントス群集の変動要因の解析ですが、これまでは、ベントスの変動と底質との関連性を主に見てきたところですが、今後は底質以外の環境要素を含めた評価についても検討を行っていきたいと考えているところでございます。

 続きまして、②の有用二枚貝でございます。こちらにつきましては、まず幾つか列記しておりますが、着底後の減耗、この中にはタイラギの立ち枯れへい死を含む要因及び再生産機構の解明ということで、有明海の湾奥部で特に西側につきましては、主に貧酸素水塊が原因であるということで平成28年度委員会報告にも記載されたところでございますが、東部海域で、いわゆる立ち枯れへい死と言われるものにつきましては、その原因・要因がいまだ解明に至っていないという状況でございますので、この点についても引き続き検討していくことが必要と考えております。

 また、2点目の母貝生息適地及び浮遊幼生の移動ルートの解明(広域的な母貝集団ネットワークの形成に関する検討)につきましても、関係省庁や関係県においてもタイラギやアサリについて、様々な検討がなされており、環境省で実施している業務でも、どの辺りからタイラギの浮遊幼生が放出されると、どの辺りに着底するかといったシミュレーションを行っており、その輸送中に浮遊幼生が貧酸素を経験すると、その後の生残にどのような影響があるかといったことについても考慮して、どの辺りに母貝団地を造ったらよいかといった検討も行っておりまして、そのような検討につきましても引き続き行っていくことが必要だと考えております。

 また、3点目にエイ類等の食害生物の食害防止策の検討を記載しておりまして、こちらにつきましても、各種調査等が行われておりまして、タイラギの上に網をかぶせたり、かごに入れて食害防止対策を行っていますが、その網目の大きさを変えたりといった様々な検討を行っているところでございます。また、その他にエイ以外のタコやワタリガニ、アカニシといった別の食害生物についても調査も行っておりますので、引き続き食害生物の食害防止策について、検討が必要だと考えております。

 続きまして、4点目に浮遊幼生期及び着底後の貧酸素水塊の軽減対策の検討を記載しております。貝類についても浮遊幼生期、着底期、稚貝、成貝等、成長段階で貧酸素水塊の影響は異なることが考えられます。アサリについては、貧酸素に対する耐性のデータがあると聞いておりますが、タイラギについては、浮遊幼生が貧酸素に曝露されますと、どのような影響があるかというデータが今のところありません。環境省で実施している業務において、西海区水産研究所が生産しているタイラギの種苗を使い、浮遊幼生期の試料も入手できることから、幼生の小規模飼育による貧酸素曝露実験技術というものも開発されておりますので、幼生期の貧酸素耐性検証が可能となったことも踏まえまして、浮遊幼生期、その後の着底後といった成育ステージごとの貧酸素耐性のデータを取得しまして、貧酸素水塊の軽減対策の検討につなげていければと考えており、この項目についても記載をしております。

 また、最後に種苗生産・放流・移植技術の開発、これらについても関係省、関係県で実施しておりまして、この点についても引き続き検討が必要であると考えております。

 続きまして、③のノリ養殖でございます。ノリ養殖については、色落ちの原因となります珪藻赤潮の発生、また、その増殖に係る各種要因の解明と予察技術の開発が重要と考え、この検討事項を記載しているところでございます。

 続きまして、④の魚類等でございますが、1点目の魚類等の再生産機構及び資源量の変動要因の解明といたしまして、有明海につきましては、主要な魚類の産卵場所や仔稚魚の成育場はある程度、把握をされておりまして、資源量の減耗が最も大きい生活史段階や場所について、赤潮等や貧酸素水塊の発生場所との関係の検討が必要であると考えております。一方、八代海につきましては、産卵場所や仔稚魚の成育場に関しての知見もあまりないということで、八代海についても魚類関係の知見の集積が必要であると考えております。

 また、魚類等の2点目の栄養塩や基礎生産量と水産資源量との関係の解明、その後に赤潮の発生と増殖に係る各種要因の解明と予察技術の開発、藻場・干潟の分布状況の把握、貧酸素水塊の軽減対策の検討を記載しておりますが、まず赤潮につきましては、魚類に関しての被害等もございますし、藻場・干潟につきましては、仔稚魚の成育の場所となるということで、藻場・干潟の減少が、魚類の減少にも影響があるのではないかと考えており、貧酸素水塊につきましても、仔稚魚の生残率に影響を及ぼすと考えられておりますので、これらの項目について検討することとしております。藻場・干潟の分布状況の把握につきましては、環境省で今年度からまず有明海の北部を把握しており、来年度に有明海の南部と八代海の把握を予定しているところでございます。

 1ページ目の一番下に※を付して記載しておりますが、これらのベントス、有用二枚貝、ノリ養殖、魚類等の4項目全体に係る海域環境に関連する水質汚濁、底質等に関する変化状況や挙動の解明、気候変動が生態系等に及ぼす影響の評価といった事項についても検討していきたいと考えております。

 資料5を1枚おめくりいただきまして、2ページを御覧ください。

 水産小委と海域小委での作業分担でございます。上に記載しております表につきましては、先ほど御説明しました資料3に掲載されておりました小委員会の作業分担を抜粋して、再度記載をしております。

 まず、各小委員会で情報収集・整理・分析する事項の所掌事務は、問題点及び特性と原因・要因で、水産小委では、水産資源(有用二枚貝、ノリ養殖、魚類養殖等及びそれらの餌料生物)、また、赤潮・貧酸素水塊等を含む漁場環境を、海域小委では、海域環境としての汚濁負荷や水質、底質等や生態系としてのベントスや魚類等を検討することとしております。

 また、下の段に行きまして、各小委員会で情報収集・整理し、必要に応じて両小委員会を合同で開催して検討する事項の所掌事務は、再生目標や再生方策で、水産小委では、赤潮・貧酸素水塊等の被害予防・軽減策、漁場改善技術、増養殖技術、関連施策(規制、振興策等)、また、海域小委では、自然環境の保全・再生技術、汚濁負荷管理、関連施策(規制等)としております。こちらについては、必要に応じて両小委員会を合同で開催することとしておりますので、両小委員会の境界部分を点線にしております。

 まず、これが3月の評価委員会で整理されました作業分担で、それを踏まえて、下にあります表に先ほど1ページで示した検討対象項目ごとの主な検討事項を各小委員会で検討する事項と両小委員会で検討する事項に整理したものでございます。

 まず、ベントスにつきましては、ベントス群集や底質の継続的なモニタリング、ベントス群集の変動要因の解析について、海域小委で検討する事項と整理しております。

 次に、有用二枚貝に係る事項のうち、着底後の減耗要因や再生産機構の解明、エイ類等の食害生物の食害防止策の検討、種苗生産・放流・移植技術の開発につきましては水産小委で検討する事項と整理をしております。有用二枚貝に係る事項のうち、母貝生息適地及び浮遊幼生の移動ルートの解明(広域的な母貝集団ネットワークの形成に関する検討)、浮遊幼生期及び着底後の貧酸素水塊の軽減対策の検討につきましては、浮遊幼生の移動ということで、潮流・潮汐等、単に生物に係るものだけではないことから、両小委員会が合同で検討してはどうかと整理をしております。

 次に、ノリ養殖に記載しております赤潮の発生と増殖に係る各種要因の解明と予察技術の開発につきましても、潮流・潮汐等に係るものがあることから、両小委員会で検討する事項と整理をさせていただいております。

 次に、魚類等につきまして、5つの事項を記載しておりますが、これらにつきましても、両小委員会で検討する事項と整理をしております。

 また、1ページの一番下に※を付して記載をしておりました4項目全体に係る海域環境に関連する事項(水質汚濁、底質等に関する変化状況や挙動の解明、気候変動が生態系等に及ぼす影響の評価)につきましては、海域小委で作業を行うこととして整理をしております。

 続きまして、資料の3ページを御覧ください。

 データの整理・分析についてでございます。まず、(1)では、平成28年度委員会報告におけるデータ整理・分析を記載しております。先ほど資料2でも御説明をしたところですが、平成28年度委員会報告につきましては、1970年頃の有明海及び八代海の環境は、生物・水産資源が豊かだったと言われることを踏まえ、基本として、1970年頃から現在までの有明海・八代海等の環境等の変化を対象として整理することとしまして、1970年頃からの長期データが存在するものを中心に分析したところでございます。

 また、有明海・八代海等の環境等の変化としては、汚濁負荷、河川からの土砂流入、潮汐・潮流、水質、底質、貧酸素水塊、藻場・干潟等、赤潮及び生物を対象として、経年的な長期変動を整理しました。また、問題点とその原因・要因の分析では、有明海・八代海等を海域区分ごとに分けて、先ほど図でもお示ししましたが、有明海を7区分、八代海を5区分し、それぞれごとに問題点とその原因・要因の分析をしました。

 平成28年度委員会報告ではそのように整理・分析をしたところでございまして、今回新たに小委員会を設置しまして、今後このように分析してはどうかということで方針を(2)に記載しております。

 まず、国及び関係県等が今後行う調査・研究開発による結果やこれまでに得られた調査データも活用しまして、対象とする生物の特性や課題となっている事象、例えば貧酸素水塊や赤潮等、そのような事象に応じて解析対象となる範囲を定めまして、先ほど資料2の中で、時間的・空間的観点からより詳細に分析することにより、多角的な観点から整理・分析を行う必要があるということで、検討に当たっての留意点が示されたところですが、まず、時間的観点につきましては、(1)で平成28年度委員会報告では、1970年頃からの長期データが存在するものを中心に分析しまして、主に年平均値を見ていましたが、これをより深掘りして、年平均値で見るとあまり大きな変化がなくても、月別で見ると、ある時期に豪雨があり大量の河川の水が海に流れ込んだというような大きな出来事があり、浮遊幼生が着底する時期と重なり、うまく着底できなかったのではないかと、そういう時間的により細かく月別や季節別にデータを見れば何か見えてくるのではないかということです。空間的観点につきましては、鉛直方向・水平方向のデータ等と書いておりますが、(1)で問題点とその原因・要因の分析では、有明海・八代海等を海域区分ごとに分けて実施しましたが、海域と海域の間の行き来といったデータまでは検討がなされていなかったということもありますので、そのような水平方向のデータの動きといった空間的な観点からもより詳細に分析するなど、多角的な観点から整理・分析を行ってはどうかということで、方針を記載したところでございます。

 最後に2のスケジュールですが、先ほど資料2で審議スケジュールとして、平成28年度委員会報告から概ね5年を目途に中間取りまとめ(中間報告)を目指すということでございましたので、まだ大まかなスケジュールではございますが、中間取りまとめまでについて、上段に記載しております小委員会での作業として情報収集・整理・分析、これは継続して実施しますが、平成33年度に中間取りまとめを行うとした場合に概ね平成32年度までに収集・整理・分析したものが中間取りまとめに掲載されるのではないかということで、矢印がここで一旦止まっているような形で記載しておりますが、4項目、先ほど御説明したものを中心に情報収集・整理・分析を進めていきまして、概ね平成32年ごろから構成案の作成をしまして、平成33年度に中間取りまとめの公表をするというスケジュールになっております。

 ここはまだ今後の作業の進捗状況等を見ながら、また、評価委員会でもスケジュールを詰めていくことになると思いますが、大まかにはこのような感じで進めていければということで、スケジュールとして記載をさせていただいたところです。

 資料5の小委員会の作業方針(案)につきましては、以上でございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいま事務局から小委員会の作業方針(案)について御説明をいただきました。この作業方針(案)につきまして御意見、御質問等ございましたら承りたいと思いますが、小松委員。

○小松委員 これ案ということなので、細かいことかもしれませんが、3点ほど。

 まず、作業方針の上から5行目のところで「生産量が不安定なノリ養殖」というところはいいのですが、「漁獲量が変動する海面漁業」。自然相手だから変動するのは当然なので、これだけだと変動が問題だと見えるのですけれども、「変動かつ低迷」や「低迷」が要るのではないかなという気がします。

 それから、2ページ目の上の表ですが、表の一番右で海域小委という欄があります。そこの最初の白丸「海域環境(汚濁負荷、水質、底質等)」となっているのですが、環境というのは特に物質輸送に影響を受けるわけですね。物質輸送がものすごく効いているという意味で、やはりここに潮流とか流れというようなキーワードを入れてほしいなと思います。

 それから、3点目ですが、この海域小委の範囲に入るのかどうかよくわからないのですけれども、最近でも漁民の方にいろいろと聞き取り調査をすると、彼らが以前に比べて潮流が弱くなったというのがいまだによく訴えられるんですね。研究者の方にこれを解明してくれということなのですが、これが単なる彼らの思い込みなのか、それとも何か我々研究者のほうで見落としているのか、この辺の乖離というんですか、齟齬というのか、この辺をやっぱり埋めて、彼らの疑問に答えるのもこういう公的委員会の使命の一つかなという気がしないでもないんですね。というのは、やっぱり漁民の方が一番現場を知っているわけで、彼らの疑問に答えられていないというのは、ちょっと私も研究者の一人として常に何とかならないかなというふうに思っているので、何かそれも業務の一つとして取り上げるのは難しいかなとは思うのですが、御検討いただけないでしょうか。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 今、小松委員から3点御提案というか御質問をいただきました。事務局から回答できますでしょうか。

○山本閉鎖性海域対策室長 今、小松委員から御指摘をいただいたこの資料5の記載ぶりについては、御意見を踏まえて検討させていただければと思ってございます。

 また、潮流が弱くなっているのではないかと、そういった地元の方の声に対して、28年度の報告書でもこれまでの知見を踏まえて、長期的な変化の状況についてその時点で整理をできることは整理をしているものと承知してございますが、小松先生の御指摘を踏まえ、最近の知見の収集や関係機関にもそういったような観点での今後の調査・研究について考えていただければと考えているところでございます。

○樽谷小委員会委員長 ほかに何か御意見、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。

 速水委員、よろしくお願いします。

○速水委員 事務局からの非常にわかりやすい説明、ありがとうございました。

 1点質問なんですけれども、3ページのデータの整理・分析についての(2)の上から4行目のところに「解析対象となる範囲を定め」というふうにあるんですけれども、これは具体的にどういうふうなイメージで考えてきておられるんでしょうか。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 こちらについて、対象とする生物の特性や課題となっている事象の例示として、貧酸素水塊、赤潮等と記載しておりますが、それぞれ事象によりまして発生する場所があると思いますので、それらを踏まえて、具体的に場所は記載していませんが、当然事象ごとに範囲があるということで、それぞれごとに解析対象となる範囲を定めた上で、より詳細に分析をしてはどうかということで記載をしたところでございます。

○速水委員 わかりました。ちょっとわかりにくいので、具体的に今説明いただいたように「事象ごとに発生している海域等を定め」といった書き方にされたほうがわかりやすいかと思います。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 御意見ありがとうございます。ただいまの御意見も踏まえて修文等、対応させていただきます。

○樽谷小委員会委員長 ほかに御意見、御質問等ございませんでしょうか。

 松野委員、よろしくお願いします。

○松野委員 28年度の報告書で、それまでのデータを使ってわかることについては大体まとめられたのではないかと思います。しかし、わからないことがたくさんあったと思いますが、これからやることの問題点として、それぞれのプロセスでの定量的評価をすることが必要だと思います。物理過程に関しても、やっぱり定量的にはよくわからないことがまだたくさん残っていて、本質的なところとして、例えば、混合に関するところはよくわかっていないので、そういうことをやっていかなきゃいけないのではないかと思います。そこで質問ですけれども、小委員会での作業というのは具体的にどういうことをやっていくことになるのでしょうか。委員会を開いても委員会の中でそういうことがわかるわけはないので、委員会での作業という書かれ方をされていますが、こういう文書ではそういう書かれ方をするのかもしれないんですが、これから定量的評価をやっていこうとする上で、もう少し具体的に何をどういう手順でやるということがあったほうがいいような気がするのですが、いかがでしょうか。

○樽谷小委員会委員長 事務局からよろしいでしょうか。

○山本閉鎖性海域対策室長 28年度の報告書では長期的なデータが存在するものを中心に整理したということで、必ずしも長期的にデータがとられていなかったものについては報告書の中では外していって整理をしたというふうに認識してございます。そういった意味で、必ずしも長期間連続的にはとられていないが断片的にはあるデータも拾いつつ解析を進めたいとまずは考えているところでございます。

 また、そういったデータについて定量的な評価を今後進めていく場合の手順等について御質問をいただいたところでございますが、資料5の1ページで検討事項を挙げているところでございますが、そういった事項についてどのような解析を中心に進めていくことが有効であるのかといったことについて、こういった小委員会の場で御意見をいただいて、事務局で一定の整理をして作業小委員会の場に御報告をさせていただき、さらに御意見をいただくといった形で進めさせていただけたらと考えているところでございます。

○松野委員 そうすると、具体的なデータ収集とかそういうことは事務局のほうで進められるということですか。

○山本閉鎖性海域対策室長 作業小委員会の委員の皆様方からもこういったデータがあるので、そういった知見をこういうふうに解析したら今後の再生方策の検討の役に立つのではないかということで資料の御提供などもいただければ、そういったものも活用していきたいとは考えてございます。

 先生方にそれぞれこれをお願いしますということで最初から割りつけるというよりは、まずは事務局で既存の資料を整理してはと今考えてはいるところでございますが、ぜひ委員の皆様方の御知見も活用させていただければと考えてございます。

○樽谷小委員会委員長 ほかに何か御質問、御意見等ございましたらよろしくお願いいたします。

 古川委員、お願いします。

○古川専門委員 今の文脈でいきますと、松野先生からの御指摘で誰がその作業をするんだというようなところで、できるだけ事務局と委員と協力して具体的にこの資料5の1ページから書いてある項目をブレークダウンしていくことが必要なのかなと理解しました。

 その上で、そうしますと、実は1点この中で具体化をしていただきたいことがございます。それは1ページ目の下のほう、④の魚類等のところで藻場・干潟の分布状況の把握という項目が1点ございます。

 これについては、28年度の御報告の中でも長期的な視点でデータを集めていただいたということですが、1998年以降の藻場・干潟の分布状況のデータはないと記載されています。実際に包括的な調査がなされていないと私どもも承知しているところです。これをもう一回ここで藻場・干潟の分布状況の把握とだけ書かれると、考えられるのは、今の分布状況がどうだろうかということの調査というのが何らかの形でなされると想像できるんですけれども、それだと前回からの調査が20年の間がたってしまいます。その間、何が起こっていたのかというのが恐らくこのほかのベントス、有用二枚貝、ノリ養殖、それぞれの検討の背景に非常に大きな情報になろうかと思いますので、やり方は大変難しいと思いますけれども、藻場・干潟の分布状況だけではなくて、その動態の把握またはその後の再生状況の把握といったような変化についても、この28年度の報告書で拾い切れなかった変化を取り上げていくというような調査をぜひお考えいただきたいということで、1点御提案申し上げます。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 ありがとうございます。

 先ほど資料の説明の中で、平成30年度にまず有明海の北部を対象として、藻場・干潟の分布状況の把握をしておりまして、来年度の予定ですけれども、残りの有明海の南部と八代海の藻場・干潟の分布状況の把握ができないかと考えておりまして、今、先生のほうからも御意見、御指摘いただきましたような動態の把握でありますとか変化、その辺りも取りまとめ、公表に当たりまして検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

○樽谷小委員会委員長 ただいま、今回作業方針(案)の中で御提案いただきました検討対象項目ごとの主な検討事項について、新たにこれを追加したほうがいいのではないかといった御提案をいただいています。ほかにも今回提案いただきました検討事項に追加するべき項目等の御提案がありましたら、この場でいただければと思います。何かございませんでしょうか。

 古米委員、よろしくお願いします。

○古米委員 今回の作業方針というのは平成30年というところが主体なんでしょうけれども、最後のスケジュールのところでは33年を目指して、30、31、32年と作業が進められて行くようだと私は理解していますけれども、それでよろしいですか。

 委員長から御指摘のように検討事項の項目についてさらに追加したものということではなくて、この評価委員会では、過去のデータあるいは調査結果に基づいて評価をするんですけれども、先ほど松野委員からも発言があったように、その評価方法としてモニタリングデータだとか調査したデータで状況を解析して把握するのではなくて、評価に使えるモデルを将来的にはつくって、モニタリングデータとの整合性によって定量化するというような方向性を徐々に出していくのが望ましいと思います。このままでは、いつまでたってもモニタリングデータがないからわかりませんというような議論に帰着しそうだと感じております。

 現在、環境研究総合推進費のS-13で、瀬戸内海を対象に統合モデルを構築されており、今年度は数値モデルで再現予測モデルができるという研究プロジェクトが5年間進んでおります。今年度の成果を踏まえて、来年度以降そういったモデルを有明海や八代海に展開できるのかどうかはわかりませんけれども、評価方法についてこの評価委員会なりあるいは小委員会でもんでおいて、あと2年、3年後にはそういったモデルを活用してデータを評価するというのが長い目で見るとよい方向性だと思います。作業方針の検討項目を追加するというよりは、最後のスケジュールの前辺りにデータ整理・分析に関連して、将来方針的なところにモデルを活用するようなことを検討するというような一文が入ると、今年度以降の話も含めて前に進むのではないかなと感じています。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 御意見ありがとうございます。それでは、資料5のデータの分析方針にそのような一文を書き加えることを検討させていただきます。

○樽谷小委員会委員長 ほかに御提案、御質問等ございませんでしょうか。

 特に項目等は、御提案いただいたような内容を基本とするということでよろしいでしょうか。

 また、これから具体的に小委員会の活動が始まっていきます。今回、各小委員会ごとに検討すべき事項等についても御提案をいただいています。各小委員会でまずはこの部分に精力的に取り組んでいくべきといった優先順位みたいなものについても御提案をいただけると、今後の小委員会を進める上で有益ではないかと考えています。何かそういった点で御提案をお願いします。

 速水委員、よろしくお願いします。

○速水委員 今、優先順位という話が出たので、少し後にしようかと思っていたんですけれども、事務局に質問です。最終的に報告書がどういう形態になるのかによって小委員会での議論のやり方も変わってくると思うんですけれども、33年度の報告書は、昨年度報告書の補塡版というような形で出すことを考えられているのか、それとも独立した一つの報告書として考えられているのか、どっちなんでしょうか。

○樽谷小委員会委員長 事務局から回答をよろしくお願いします。

○山本閉鎖性海域対策室長 28年度の報告書につきましては、18年の報告から10年たっていたということから、検討を再開した段階でも一定の研究成果なり知見の集積があったところでございます。28年度報告書を取りまとめていただくに当たっては、5年間、小委員会の委員の先生も含めて、長い期間さまざまな観点から御議論いただいて、長期的なデータがそろっているものを中心にということではございますが、基本的に現時点でありますデータを整理し切っているということだと考えてございます。

 そういったこともあり、今後の5年間の作業につきましては、長期的なデータではないということで棄却したデータに加え、これから並行で行われていく調査・研究のデータをベースに先ほど申し上げた対象とする事象に応じて、多角的に少し整理をしていこうということで提示をさせていただいてございます。したがいまして、28年度報告書のように網羅的にさまざまな事象を整理するというよりは、現在課題となっている4項目について、それぞれ再生方策を検討するに当たり、重点的に解析する事象をまずは30年度から数年の中で整理をして、そういった中でおのずとどういったことを取りまとめていけるのかというのは決まってくるものと考えてございます。

 そういったことで、スケジュールの中で32年度に構成案の作成ということで書かせていただいてございますが、事務局としては、28年度のように網羅的な報告書というよりは、この5年間で追加的に再生方策をさらに進めるに当たって必要な検討が進められ、そういったものを中心に中間の取りまとめを行っていくものと考えてございます。そういった意味で補足したものと独立したもの、明確に今どちらのほうでということでお示しをするのはなかなか難しいですが、28年度報告のように、全ての海域について全てのさまざまな事象を網羅的に整理するというものとはまた少し違う形の整理になってくるのではないか、網羅的に整理しようとしても、なかなか今ある知見で同じものを上書きするほどのものはなかなかできないのではないかということで考えているところでございます。

○速水委員 わかりました。

 補塡版かどうか明確に切り分けるのは確かに難しいかもしれませんけれども、そういう方針であれば、早いうちに報告書の構成の案をある程度考えて、その上で、委員会でどういうふうにそれぞれ議論していくかということを考えたほうが効率はいいんじゃないかと思います。

○山本閉鎖性海域対策室長 今、速水先生からも御指摘ございましたように、1ページ目のほうに主な検討事項ということで書かせていただいてございますが、検討を行うデータの状況、また、課題の重さ等によって、どこを中心に議論をいただくのかというのはおのずからまた決まってくるものとは考えてございますが、委員の皆様方の観点からも28年度の報告書の中で十分解析ができなかったが、さらに深掘りをするのが必要な点などございましたら、事務局に御意見をいただき、それを踏まえながら知見の整理をして、この作業小委員会に御提示をさせていただき、御議論いただきたいと考えているところでございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ほかに御意見、御提案等ございましたらよろしくお願いします。

 山口委員、よろしくお願いします。

○山口(啓)委員 今の速水委員とも関連するかもしれませんが、資料2の裏面で審議スケジュールが示されていますけれども、平成28年の委員会報告を踏まえて10年後、再生に向けた取組の当面の目標とする時期を概ね10年後とし、それに関連して中間取りまとめの平成33年があるとなっています。この再生に向けた取組の10年後に求められるアウトプットのイメージ、それが何らかあっての中間取りまとめになると思いますので、どういうイメージでこの10年を考えているのかということについて少しお聞かせいただきたいと思います。

○樽谷小委員会委員長 事務局からお考え等、御回答いただけますでしょうか。

○山本閉鎖性海域対策室長 再生目標を10年で目指そうということにしているところでございますが、さまざまな海域に関する類似の計画の中で、瀬戸内海の環境保全の基本計画なり各湾の再生行動などについても概ね10年ということで、再生目標を10年ぐらいというようなことで決めたものと承知をしてございます。

 一方で、小松先生のほうから先ほど御意見のあった潮流を始め、解明してほしいという様々な御意見がある中で、それに応えていくことも必要だろうということで、10年後に報告書を取りまとめるというのではなく、5年を目途にその時点で中間的に取りまとめられるものを整理していきたいということで、今5年後を中間的な取りまとめの目標の年次として提示をしているところでございます。

 先ほど来お願い申し上げているところではございますが、こういった主な検討課題の中で、世の中から求められ、かつ解析を進めていくことが有効な検討事項をまずは中心に検討を進めていくことが一番いいと思ってございます。今から10年後、どういったところを目標にするのかというのは、28年度報告書で再生目標としてそれぞれ海域ごとにお示しをいただいたものと考えてございますので、それぞれの海域の再生目標の中でさらに深掘りをしていき、その再生方策の一層の加速化を図れるような解析・評価を行っていただければ幸いであると事務局としては考えているところでございます。10年後のアウトプットのイメージについては、28年度の報告書が基本になるのではないかと考えているところでございます。

○山口(啓)委員 10年後の目標が平成28年度の取りまとめの内容にあるということなんですけれども、これを10年後に完全に再生した状況をつくるという意味ではないということですか。そこに向けてどのように取組をして、どのような効果があったかというような評価や、あるいは今後さらにどうするべきかという検討を10年後までにまとめられればいいということでしょうか。

○山本閉鎖性海域対策室長 本日、参考資料3に28年度報告書をつけさせていただいてございますが、その中でそれぞれの海域について再生目標、再生方策としてどのようなことを進めていくのか整理されているところでございます。

 そういった中で、山口先生の御指摘にきちんと答えているのかどうかというところが若干不安ではございますが、再生方策として二枚貝のネットワークの再生などが位置づけられてございますが、それをさらに加速化できるように、ネットワークの形成を図るときにどういったところに母貝団地を設けて、どういったところを重点的に環境の改善を図っていくとネットワークの再生にさらに資するのかというのは、国なり県なりで今行われている研究やシミュレーションなど、そういった結果を活用して、さらにこの方策を有効に進めていける知見の集積は可能だと考えてございます。

 そういった形で、再生目標に向かって再生方策をさらに具体的に有効に進めていく知見を中間取りまとめで整理していくことが可能なのではないかと今、事務局としては考えているところでございます。

○樽谷小委員会委員長 ほかに御質問、御提案等ございましたらよろしくお願いします。

 山本委員、よろしくお願いします。

○山本委員 今の幾つかのやりとりを考えると、28年度版で再生目標としたもの、あるいはそれに向けた取組としたものを達成する上で、33年度版に向けてのいろんな分析の御説明のときに、長期のデータだけではなく変動のあるもの、月別とか季節別で出てくるような部分にも着目するというのが何度かあったんですけれども、例えばそういうふうに取り上げられている方針というのは、28年度で目標にしたもの、10年後の目標にしたものを達成する上で、28年度の報告書では網羅されていないものを達していくと、そういうイメージでいいんでしょうか。

○山本閉鎖性海域対策室長 今、山本委員から御指摘のあったような観点で我々としては解析をしていければと考えているところでございます。

○樽谷小委員会委員長 それでは、松山委員。

○松山専門委員 平成28年委員会報告を受けて、そこでまだ解決していない事象に関して深掘りをしていくということで本日御説明があったと思うんですけれども、今後、例えば、時空間別に細かくとなってくると、月別のデータ、場合によっては連続観測のデータとかたくさんデータが出てきますし、場合によっては複数機関でそれぞれとられたデータを統合していくというようなこともあるかと思います。そうなってくると、データ量が膨大になりますし、精度管理というところも非常に重要になってくるのかなと思います。

 前回、委員会報告を取りまとめるときに小松委員からもそれぞれの報告書の内容に関して、委員の専門の先生方のレビューを受けたほうがよろしいのではないかという御意見があって、委員の方に最後の最後に未公表データであるとか、取りまとめの結果を少し精査していただくというプロセスを入れてスタンプを押してきたという経緯がありますので、今後も事務局のほうでデータの収集・整理されたものを日常的に必要に応じて各委員の先生方へ、精度の管理も含めて、この内容で確からしいことが言えるのかどうかというところの確認をされていくというプロセスを入れていただけたらいいのかなと考えております。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 御意見ありがとうございます。そのような点も踏まえて、検討を進めてまいります。

○樽谷小委員会委員長 ほかに何かございますでしょうか。

 よろしいですか。

 それでは、御議論ありがとうございました。

 小委員会の作業方針(案)につきましては、本日、幾つかの御意見をいただいています。それらを事務局で整理をしていただいて、改めて修正案を作成いただいて、メール等で全委員に確認をいただきたいと思います。その上で、最終的には両小委員長にその内容の承認を一任させていただきたいと考えていますが、よろしいでしょうか。

 ありがとうございました。それでは、そのように進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 事務局におかれましては、委員の皆様からいただいた御意見等を踏まえまして、次回以降の小委員会の開催に向けて改めて資料の準備等をお願いいたします。

 それでは、最後の議題、その他ですが、事務局から何かございますでしょうか。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 特にございません。

○樽谷小委員会委員長 それでは、本日の委員会全体を通して各委員の皆様から何かございますでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 それでは、本日予定されていました議事につきましては、全て終了いたしました。議事の円滑な進行に御協力いただきまして、誠にありがとうございました。

 それでは、進行を事務局にお返しいたします。

○権藤閉鎖性海域対策室長補佐 樽谷委員長、どうもありがとうございました。

 事務局から最後に2点連絡がございます。

 まず、本日の議事録でございますけれども、後日、事務局より確認の依頼を行いますので、よろしくお願いいたします。内容を確認後、議事録につきましては、環境省ホームページで公開をさせていただきます。

 また、次回の小委員会についてですが、本年12月頃の開催を予定しております。また、日程調整につきましては、改めて両小委員長とも御相談の上、皆様の御都合を伺いながら調整させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、以上をもちまして第1回の小委員会を閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

午前11時51分 閉会

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