第5回有明海・八代海総合調査評価委員会小委員会 会議録

日時

平成16年11月15日(月) 13:30~15:30

場所

中央合同庁舎第5号館5階 共用第7会議室

出席者

小委員会委員長   荒牧軍治委員長
委員   須藤隆一委員
専門委員   堤泰博委員、川野田實夫委員、小坂安廣委員、中村武弘委員、野口敏春委員、弘田禮一郎委員、内場澄夫委員、古賀吾一委員
事務局   環境省環境管理局水環境部長、水環境部閉鎖性海域対策室長

議事

午後1時30分開会

○環境省閉鎖性海域対策室長 お待たせいたしました。それでは、定刻となりましたので、ただいまから第5回有明海・八代海総合調査評価委員会小委員会を開催いたします。
 本日は、お忙しい中ご出席いただきまして大変ありがとうございます。本日は小委員会の委員12名中、荒木委員と本城委員はご欠席でございまして、10名の委員にご出席いただいております。
 最初に、議事に入ります前に、配付資料の確認をさせていただきます。
 今日の資料は議事次第の1枚紙、それからその後ろに配付資料一覧という紙がございまして、そこに資料の一覧が書いてございます。資料1が小委員会の委員名簿、資料2が平成15年度版・文献概要リスト一覧表(案)でございます。それから、資料3が平成15年度版・文献シート(案)、資料4が平成16年度版・文献概要リスト一覧表(案)、それから参考資料というものがあります。それと、もう1枚追加資料と右上に書かれた1枚紙がございますが、これは資料2の中に本来入っているべきものでしたが、ちょっと抜けがございまして、あとで追加をしたものでございます。資料2の追加の資料ということになります。
本日の資料は以上でございます。
それでは、荒牧委員長に議事の進行をお願いいたします。

○荒牧委員長 それでは、第5回目の小委員会を開催いたしたいと思います。
 本日は、お忙しい中ご出席いただきまして、本当にありがとうございます。
 まず、議題に入ります前に、前回、7月に開催した第4回の小委員会において委員の方々から指摘された事項について、その後の対応状況を事務局の方から説明をお願いしたいと思います。よろしくどうぞ。

○環境省閉鎖性海域対策室長 前回、第4回の小委員会は7月13日に開催されました。そのときに、第4回の小委員会で資料3として配付いたしました「有明海・八代海の環境等に関する問題点とその原因・要因として指摘されている事項」という資料がございました。これは評価委員会の方で今までに評価委員会にいろいろ報告された事項を課題ごとに整理してとりまとめたものでございますが、この資料の中にこの小委員会で行ってきた作業の結果が必ずしも十分に反映されていないのではないか、こういうご指摘がありました。このようなご指摘を踏まえまして、その後、この資料の充実を図ったところでございます。
 具体的には、昨年度に小委員会で作業を行っていただきました分類項目[1]、[2]、[6]、[7]、この文献が358あったわけでございますけれども、そのうち判定基準が1に分類された文献、数として34ございましたけれども、その文献の概要を先ほどの資料3の中に加えまして反映させたと、そういうことでございます。
 また、それ以外にも小委員会の各委員からご提出いただきました具体的な修正の意見、または追加のご意見、こういったものも先ほどの資料に反映させたところでございます。
 この資料は、反映の後に、8月23日に開催されました第11回評価委員会の資料として配付いたしました。また、この資料は、小委員会の各委員の皆様方にも送付させていただいたところでございます。
 以上のように、前回のご指摘について対応をさせていただいたところでございますので、ご報告いたします。

○荒牧委員長 どうもありがとうございました。
 事務局からの説明は以上のとおりですけれども、各委員の方からご意見を伺います前に、評価委員会の委員長、須藤委員の方から補足がありましたらお願いしたいと思います。

○須藤委員 ただいま、坂川室長からお話がございましたとおりでございまして、前回の小委員会のときにいろいろ詳細にわたるご指摘をいただきましたことをまずお礼を申し上げます。その後の対応策、並びに経緯につきましては、ただいまのお話のとおりでございますが、特にキーワードを並べていきますと、小委員会での議論なり、あるいは文献の反映状況が極めてわかりにくいというようなところも多分あったのではないかと思います。先ほどのようにいろいろな手続をとりまして重要文献と言いますか、ここでは全部が重要文献なんですけれども、特に重要文献につきましては、引用しまして明らかにさせていただいたということで、小委員会でのいろいろ調査結果については反映をさせていただいたつもりでございます。しかしながら、まだ100%ということではないのかもしれませんので、本日の小委員会も含めまして、それから当方の整理につきましても、まだ継続をして、そろそろ重要な分野ごとに解析を、あるいは評価をしていくつもりでございますので、当然ここで調査していただいた文献はそれぞれの分野、例えば赤潮なら赤潮、潮流なら潮流というようなところで反映をさせていただくつもりでございます。ここでの調査、まずはお礼を申し上げるということで対応策については、今のとおりでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○荒牧委員長 以上のように、事務局及び須藤委員長の方から補足の説明をいただきましたけれども、委員の方々何かご意見はありませんでしょうか。
 どうぞ、お願いいたします。

○弘田委員 これはもっと前に申し上げておかなければいけなかったことかなと思うんですが、赤潮についての現況報告に関しまして、私どもが見せていただきました研究論文の範囲では、有明海の赤潮というのは、諫早湾の中での鞭毛赤潮、それを除きましては、大学の研究というのはほとんど珪藻赤潮を取り扱っているという状況でした。そこですべて珪藻赤潮、そういう状態であったものですから、最初の判定結果をしたときのコメントとしては、「諫早湾を除いて全体として珪藻赤潮である」というように断り書きを一応しておりましたけれども、個々の論文については特に珪藻赤潮と断らないで単に赤潮ということで取り扱っておりました。それで、本委員会でも評価委員会の問題点の原因、要因についての指摘というとりまとめでも一括してただ赤潮と取り扱われているものが非常に多いわけです。中には、珪藻赤潮としたり、あるいは種名が記されているものもございます。ただ、珪藻赤潮と、それから鞭毛赤潮では、発生の要因とか原因というのは、相当相違があるということがよく知られておるところでもございますし、とりまとめにおいても、やはり珪藻赤潮、鞭毛赤潮等と一応区別して検討されて、それぞれに記載をされてあることが望ましいのではないかなというふうに思います。珪藻については、さらに大型のものとか小型のものとかに区別され、あるいは全体として種名を書いた方が検討しやすいとも思います。ただこれは、これから一応とりまとめられたものを再度そういうふうに改めると、なかなか作業として大変かなという気もしますけれども、論文だけではなく、聞き取り調査、そのほかいろいろなものも入っておりますし、できればこのような区別をして検討を進めていくことが必要ではないかなというふうに思います。ただ八代海につきましては、珪藻赤潮が一応対象になっておりません。一応赤潮と言うと珪藻赤潮とその他に区別されますので、有明海の方についてはそういうふうにもう少し検討された方がいいのではないかと、実は思ったわけです。

○荒牧委員長 どうも、弘田先生、貴重なコメントをありがとうございます。特に赤潮生物について、詳しい専門の先生からも弘田先生のおっしゃることと同様のご指摘をいただいておりまして、珪藻赤潮と鞭毛藻赤潮の相違、発生機構、あるいは対策の相違もかなりあるんだろうと理解をいたしております。そういう意味で、これからの評価体系づけに当たっては、小型と大型が分けられるかどうかはちょっとお約束しかねますが、鞭毛藻かあるいは珪藻かという程度のところはよく分けて解析し、評価していくというつもりでございます。また弘田先生のご専門の立場から、どうぞお力添えをいただきたいと思います。

○弘田委員 よろしくお願いします。

○荒牧委員長 弘田先生どうもありがとうございました。
 ほかにどうぞご意見ありましたらお願いいたします。
 まだ、幾つかご意見あるかと思いますし、実は今日も作業を行っていただいているわけですから、その成果についてもまた次の段階では具体的に反映していくということになりますし、16年度の論文というのは非常にたくさん出てきたと思いますので、新しい知見が得られたと思いますので、そのこともこの小委員会の作業成果として、本委員会に反映していく方法を常に考えていかなければいけないと理解しております。
 今日は、後で作業に当たられた委員の方々から個人的にというか、感想も含めてご意見をお伺いしたいと思っていますので、その際にでもまたどのようなところが非常に重要であるか、あるいは、これから本委員会においてどういうふうに反映させていただきたいかまで含めて、ご意見をいただければというふうに思います。
 それでは、議題の方に移らせていただいて、その中でまた今のことについても言及していただいて構わないかと思います。
 それでは、議事の方に移りたいというふうに思います。
 議事の第1番目は、「昨年度からの継続作業について」であります。
 これは、昨年度未整理であった分類項目、その分類項目に該当する文献について文献シートを作成するというもので、基本的には昨年度の作業の続きです。
 それでは、事務局の方からご説明をお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、座ったまま失礼いたします。
 資料2と資料3に基づいてご説明させていただきます。
 まずは、資料2をご覧ください。
 表紙をめくっていただいて1ページ目ですけれども、今、委員長からお話がありましたように、この資料2は、昨年度、未整理であった分類項目、すなわちこの1ページの真ん中あたりに載っている[3]、[4]、[5]、[8]の4つの分類項目について整理をしたものです。それで、該当文献数が86文献ありました。これらの文献と、それから該当する文献概要リストを第4回の小委員会で決定された担当の委員へ事務局の方からお送りさせていただきました。それに対して、各委員の方々から文献に対するコメントと、それから1ページ目の真ん中から下の方にある判断基準に基づいて評価をいただいたところです。その評価の中の1と2に該当したものについて資料3にあります文献シートを事務局の方で作成したところです。この文献シートについても各委員にあらかじめお送りしまして、内容のご確認をいただいて、必要であれば修正意見等の提出を依頼したところであります。
 先ほど言いました概要リストの86文献の中から、この文献シートの作成の対象となった文献が20あります。細かく言いますと、3の汚濁負荷量の関係文献が4文献、それから4の流入河川の流況の関係、これについてはシートの作成の対象はなかったということです。それから5番目の土砂採取に関しても、これも2文献あったんですが、シートの作成の対象になったものはありませんでした。それから、その他として62文献のうち16文献がシートの作成の対象になっております。
 さらに細かく言いますと、その他のうち、総論というふうに区分したものが4文献、それから気象・海象というのが1文献、水質が3文献、有機化合物が4文献、生物が4文献、以上16文献がシートの作成対象となっております。
 本日、改めてこのシートの内容についてご確認いただき、了承いただけた場合には、次回12月6日に開催されます評価委員会で、この小委員会の成果物として荒牧委員長から評価委員会の方に報告をしていただくという手続を踏みたいというふうに事務局としては考えております。
 簡単ですが、資料2と3についての説明は以上です。

○荒牧委員長 どうもありがとうございました。
 委員の方にはあらかじめご確認いただいているとお聞きしていますけれども、何かご質問、ご意見ありましたらお願いいたします。
 ただ、この作業を行ったときの感想というかご意見は、また後ほど、まとめてお聞きしたいと思いますので、何か作業の流れに関してご意見、ご質問ありましたらお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 特にご質問、ご意見もありませんようですので、本日の資料3の文献シートを了承していただいたということで、12月6日に第12回の評価委員会が開催されますので、その場で私の方から報告をさせていただきたいと思います。
 また、本日の文献シートは、昨年度作成しました文献シートであります対象文献76文献と一本化して、15年度の総合版としたいと思います。本委員会の作業成果物として、今回お認めいただいた分と前回渡しました76文献とを一本化して、15年度の成果物という形にしたいと思います。
 それでは、次の議題に移らせていただきます。
 「新たに追加された文献について」です。
 これは、平成15年4月以降、すなわち有明海異変が問題になって、研究者の方々が非常にたくさん研究をなされております。その文献について、また文献概要リストを作成しようというものです。委員の皆さん方には、この一覧表を作成するに当たっては、担当分類項目ごとに文献を読んでいただくという、非常に大変な作業をお願いいたしました。そして、コメントと評価をするということで、その作業に当たっていただきました。今日は欠席の方もおられますけれども、非常に大変な作業だったというふうに聞いておりますし、この作業はなかなか大変ですよと、私は荒木先生からいつも聞かされておりますので、皆さん方も非常に大変だったというふうに思いますけれども、この場を借りて深く感謝をいたしたいと思います。いわば、こういう地味なというか、地道な作業が問題を解きあかしていく一つの大きな糧になるのではないかと思いますので、本当に、非常に皆さん方のご努力に敬意を表します。
 それでは、事務局の方からその内容についてご説明をお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、資料4に基づいて説明させていただきます。
 最初に1つ、お断りをしておきますが、本日の朝に、今日欠席されている荒木委員から、これについての追加のコメントをいただいております。それは間に合わなくて本日の資料には反映されていませんが、荒木委員から修正意見をいただいているということと、それをこの資料に後日反映させたいと思っておりますので、ご了承ください。
 それでは、資料4について説明します。
 今、委員長からありましたように、これは平成15年4月から平成16年6月までに発表された研究論文、それから各種報告書等を収集しまして、それらについて、先生方に読んでいただいた上で、コメントをつけてもらって評価をしてもらったというものです。
 これら集められた文献数はトータルで151文献ありました。それぞれ、1ページにあるような内訳になっております。1から8まで、それぞれこういう内訳で、トータル151文献ありました。
 各文献を担当いただいた先生方に文献と概要リストをお送りして、それから概要についての記載に問題はないか。それから、評価委員会が再生にかかる評価をする上で、該当文献が参考になるかならないか、どういったところが参考になるかというコメントをいただいた上で、先ほどと同じように判定基準1から4の分類をしていただいたところです。
 中身を簡単に説明しますけれども、それぞれの文献について概要があって、いただいたコメントを掲載しております。それで一番右の欄に、それぞれの委員が判定した基準が載っております。昨年度の作業のときにも言いましたように、この判定基準というのは、文献そのものの価値を決めるものではなくて、あくまで再生にかかる評価を行う上で参考となるかならないかという観点で判定していただいております。したがいまして、判定基準3、4と判断されたものもあります。また、それについてのコメントもいただいておりますが、あえて3と4に判定されたものについては事務局の方でコメントの掲載を控えさせていただきました。したがいまして、この資料には、コメント欄に結構空欄がありますけれども、そういう事務局の判断であったということをご了承いただきたいと思います。
 それで、今後の作業としては、まず文献概要リストを確認いただいて、それで判定基準1と2に判断されたものについて、先ほどの資料3のような文献シートを作成していくという手順を踏みたいと思っております。
 中身の細かいところまでは、ご説明は省略させていただきたいと思います。
 事務局からは以上です。

○荒牧委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、今の説明につきまして、ご質問、ご発言ありましたらお願いいたします。
 はいどうぞ、よろしくお願いします。

○古賀委員 判定基準1から4までつけるということで、一応いろいろな資料を読ませてもらってやったわけですが、非常に難しいところがございました。
 4というのは、素直にすぐ書けたんですけれども、果たしてこれが1なのか3なのかというところで、担当する研究所の職員を集めてちょっと意見交換もしたのですが、うまい具合にはまらないということもあって、最後は、自分の判断でやったんですけれども、本当は堤委員とかともっと意見交換をしておきたかったんですが、例えばリスト一覧表の55ページの一番下の「内湾及び干潟における物質循環と生物生産、アサリの減少について」の文献でございます。私が担当でしたので1とつけたんですが、アサリの減少について、例えば私ども常識的に考えますと、アサリの減少につきましては底質の問題、それから食害の問題、それからいろいろな汚染物質の影響、汚染物質の影響等については15年度の文献の中にも載っておりますけれども、TBTの問題とか、いろいろなものがあると思います。この文献では、底質中のマンガンの濃度が非常に高くなって、それが影響しているということで判断されているわけで、それは私どもの知識の中で果たしてそれが正しいのかどうか、それはひとつの原因かもしれないですけれども、いろいろなことがあるのではないかなということで、最終的には、今のところ、鹿児島もやはり底質のそのあたりについての知識を持っていないものですから、この文献から判断せざるを得ないわけです。それで、これも一つの影響としては1という原因の一つとして挙げたわけですが、同じように、実は堤委員が担当されました53ページの一番上の28番ですね。有明海干潟のアサリとマンガンとの関係で、実は内容が一緒です。後で気がついたものですから、また文献を見直して、内容としては一緒だなと。ただ、堤委員と打ち合わせる時間がなかったものですから、これはこれで、熊本の方がこういうのは詳しいものですから、やりながら、果たしてこれでよかったのかなと。ある意味では、こういうところで意見交換をしながら少し整理をする必要があるのかなと。私どもどうしても専門的なところはありますけれども、皆さんいろいろなところで、いろいろな経験をされておりますから、そういうのもいただいて判定をしないと大きく間違うおそれがあるのかなと、ちょっと不安になって。そういう現実的には同じものでも委員の取り方によって若干判定基準が違ってくる、ほかに私ども担当したものの中でも、研究者間では2にすべきなのか3にすべきなのか、議論がわかれた中で、最終的には私の判断でこうしましたが、どうなのかなと思いながら……。

○荒牧委員長 堤委員、ご意見がありましたらお願いいたします。

○堤委員 確かに、そんな問題はあると思います。
 先ほどのマンガンのお話をしますと、これは1になる可能性も十分あると思います。
 というのは、やっぱりこれ見ますと、有明海・八代海の環境、水産資源の変化を定性的に明らかにしたものです。確かに、内容的には。私の判断は、これが科学的で合理的かというところに若干引っかかったところでございまして。マンガンというのは、例えば有明海で言いますと、その近くに阿蘇山がございます。そこから流れ込むというのは非常に多いわけです。そうしますと、マンガンというのは有明海には非常に多いのではないかと、元来。それなのに、昭和50年代だったと思いますけれども、熊本県だけで6万5,000トンとかに増えているのです。そういうようなことを考えますと、マンガンの多いところにはアサリが少ない、マンガンが少ないところにはアサリが多いという話は、合理的な根拠に基づかないのではないかと私は判断しまして、これは1でなく4としたというところでございまして、本来は、1にするためにはマンガンの毒性というのを室内実験か何かで明らかにする必要が本来あると思うんですね。それがなされていない。ただマンガンが多いところはアサリが少ない、マンガンが少ないところにはアサリが多かったという、表面的とはいいませんけれども、その現象だけで書いてございますので、私は1番ではなくて4番にしているんです。
 それと同じものがもう一つうちの方もございまして、そういったことでちょっと迷うところがございました。根拠をちゃんとしておけば、4が1になるなということはあるんです。確かに、そういったものはございまして、ちょっと私も迷いました。

○古賀委員 ありがとうございました。これもそうだったと思いながら、私どもそういう十分な話し合いの中では、それを4で落とすこともあるんです。これだけで判断すると大きく間違うのではないかというところはあるわけで、実は鹿児島あたりもあまり貝の産地ではないのですが、昔はツキヒガイなり、トリガイなり、それからイタヤガイとか、バカガイなど、急激に減少したことがありますが、必ずしもマンガンのところで定義できないといいますか、ほかの要因がたくさんあると思います。それが減少の原因はマンガンといわれると、多分違うだろうなと思いながらも、そのマンガン自体にもあまり知識がないものですから、この文献だけ見ると、ああそうかなというところで1に位置づけるのかな、それとも別のところなのかなというところで迷ってつけて、こういう場でお話を聞くと、若干修正していいのかなという感じもします。というものが幾つか文献としてあるものですから、そういう作業になると大変だなと感じます。

○荒牧委員長 どうぞお願いいたします。

○堤委員 だから、私もこのマンガンの毒性を調べてみました、そういう文献があるかどうか。もし、マンガンの毒性をきちんと調べて証明した実験があれば、この話は室内実験と調査をあわせて1になるのではないかなと思いまして、ちょっと調べたんですけれども、どうも見つからなかったということで1ではなくて4に落としたということでございます。

○荒牧委員長 このマンガンの話はほかのところでは出てきていないんですか、分類としては。荒木先生の、何か先ほどの……今日彼がいたらわかりやすかったのですけれども、何かのときにそこで15年度で分類されていることはありませんかね。それがこの文献からだけでどうかということを私には理解できませんが、そのことを堤先生が1つの、マンガン説として何回か唱えられているというのは前からお聞きしていました。そのことが、今委員の方々がおっしゃるように、どういう証明であればなり得ているかということについては、ちょっと私は理解しかねますけれども、皆さんのご意見を理解していただいて、これは先ほどから話題になっているように、論文の価値とかということだけではなくて、参考になればということで挙げるべきものかもしれませんので、もし議論が分かれるようであれば挙げておいてもいいという感じもしますけれども、須藤委員長どうですかね。

○須藤委員 ここで落としてしまってマンガンというキーワードが出てこなくなったときに後で拾えなくなってしまう可能性もありますし、両方のご意見があるので、そうすると片方が1で片方が4ですから1は出てきますよね。そういう意味では挙げておいていただいてよろしいのではないですか。そういう意味では、キーワードとして残るということの方を私はとっていただきたいと思います。

○荒牧委員長 そういうことかもしれないので、そうすると、この小委員会はこれから先、多分、アサリのことについてはまだ議論が活発に行われて、今、堤委員おっしゃったように、本当に、例えば何かの形で証明ができれば、それがノーかイエスかというところに行くのだと思うんです。この委員会の判断としてできなければ、そこは2でもいいから挙げておいて、参考としてほしいと。そのことを切り落とすということになると、ちょっと問題が起こるかなという気がしますけれども、ほかのところで、ほかの委員の方が拾い上げていればもちろんそれで構わないという気がしますけれども、どうでしょうか、皆さん方。
 今、一つの懸念があって、先ほどのようなお二人ともどちらに判断するかはともかくとして、迷われたということであれば、これは2というレベルで今後の議論に待つということで挙げておいていただいてもいいのではないかという気がしますけれども。
 どなたか、ここら辺の水産関係のことで詳しい方に、もう少し議論していただいて、ここは決着をつけるところではありませんので、できたら文献として挙げておく程度でもいいのかなという気がしますけれども。
 野口さん何か、助けていただけませんか。

○野口委員 私の方もそちらの重金属関係については、いろいろまだやっていないところがあるものですから、何とも言えないんですけれども。同じように感じたのは、やはり定量的な部分と、それが定量的という形で出してしまっても、それが参考文献というか、一般的に言われている部分もこれに残しておくべきかどうかという、そこのあたりのところが非常に迷ったというのが一つありますし、それともう一つは、私はどちらかといえばノリの方を今回担当させてもらっているわけですが、どうしても我々ノリの方から見がちなところがあるんです。そのときでも、やはり考え方としてどうかなというのが確かにあります。一つの考え方としては、一応参考となるならば出しておくべきかなと、そこのところが、できるだけ出す方向で行くのか、それともそういうところで今までの既往の知見だけでなっているのはもう落とすのかという、そこのあたりにちょっと迷ったところがあったんです。ただ私としては、多分第三者委員会あたりで統計的な資料としては出ていたかと思うんです。それをまとめた形で出したときもあったんですけれども、やはりそれも評価委員会の中では、私、勉強不足で申しわけありませんが、ひょっとしたら出ていないのであるなら挙げておくべきなのかなということで出させてもらったところがあります。

○荒牧委員長 いかがですか。
 何か、今の議論を聞いてどちらにするかは、皆さん方で判断をしていただければいいかなという気がしますけれども。
 どうぞ、では。

○川野委員 今、お話を伺いながら迷ったんです。私の考え方としては、本委員会で立派な再生のための作品をつくると。そのときの材料、参考になるように寄せ木になり得るか。ただここのところはわからないけれども、一応挙げておけば、本委員会で捨てるなり、どうするなり、そのときにあまりに材料が多過ぎても本委員会ご苦労されるだろうと思いまして、そういう観点で。ですから、確かに自分で考えれば、これいいのかなと思う部分もありましたけれども、結論がはっきりしている、あるいはデータが豊富にあるとか、そういうことで、このデータを見ていただいたら本委員会で判断してくださるだろうと思いました。それで出しましたが、そういうふうに思うとあまりにも少なくなり過ぎまして、それでどうしようかと思ったり、その辺のあいまいなところがあります。ですから、多過ぎてもお困りだろうし、少な過ぎても困るだろうなと思いまして、そこで悩んで何もしていない。もう一回、今の皆さんのご議論を聞きながら、もう一回見直した方がいいななんて、そんな気持ちになってしまいました。感想になってしまいましたが。

○荒牧委員長 はいどうぞ。

○堤委員 私は、判断をするときには、これを私たちにやってくれと言われたのは、この辺の専門知識を生かして判断をしてくれということだろうと思ったわけです。ですから、これは水産資源の変化の原因を定性的にあらわしている文献かもしれないけれども、ここのところはおかしいのではないかという判断をしていいのかなと。

○荒牧委員長 いいのではないですか。それはいいんです。

○堤委員 というふうに思って、こういうふうに落としたりしているんです。これを判断するのが私たちの仕事かなと思ったものですから、そういうことで。
○荒牧委員長 おっしゃるとおりです。ですから、対立しなければもうそのまま評価して、それでいこうということで、今、古賀委員にたまたまそういうことをおっしゃっていただいたので、そういうもめるときにはどう処理するかというだけの話で、おっしゃるように、もめないときには、それでよろしいのではないかという気がするんです。
 ですから……どうぞお願いします。

○内場委員 自分で判断してと。これは間違っているよと、言っていることが。という判断でやるというのはやっぱりおかしいのではないですか。ただ、そういう主張があるわけですから、そういうふうに主張される分はそれなりの詰めをやって、報告されていれば、別の意見として残す必要はないんですか。いろいろな方面から検討していかなければならないという、そういう趣旨でしょう。ですから、1つの意見に固まった中で、それにあわないのはどんどんはねていくという形になってもおかしいのではないですか。ただ今、ここの場で、専門の委員の方々がどういう判断をされたか、なかなかそれぞれ個人によって迷うんです。ですから、今、堤委員がおっしゃったように、もちろん……迷うんです。そこで話があるものだと思いましても、ただそれをそれなりに緻密ないろいろな取り組みの中で主張してある。いろいろあるのでも一つの参考として残すべきではないかなという、私はそういう判断をしてきたんですけれどもね、今まで。ですから、あからさまに絶対意見は違うと、これもうはねてしまうということになると、貴重なそういう意見というのがこの場でも抹殺されそうになって上には行かないという心配も出てまいりますよね。ですから非常に難しい。個人個人の判断に任されておるという状態ですね、今。

○荒牧委員長 だから、今おっしゃったように、これは何か可能性を秘めているんだけれども、先ほどの堤委員の言い方をすると、1か4かもしれないというのはちょっと悩ましくて、どうも言いようがないけれども、大化けするかもしれない仮説ということになるのかもしれません。もし、悩まずにこれはちょっと違うのではないかということならばそれでいいと思うんですが、もし悩まれたのであれば、それは2ぐらいにして、ちょっとまだ判断つかない、コメントとして――ほかの方もよくお書きになっていますけれども、私では判断できかねるから参考にしてほしいと何かお書きになった委員の方も――備考の欄にそういうふうにお書きになった方もおられるから、その作業は委員個人に任せられたのだというふうには思います。もし、委員同士で少し議論があるのであれば、それはあわせて、そして、できれば今おっしゃっていただいたように、挙げる方向でやるということも一つの考え方かなという気がしますけれども。もめなければそれで信用してというか、それを受け取ってやる以外に方法がありませんので、その方法でやりましょうということでは合意していると思いますけれども。

○須藤委員 委員長のおまとめで私も結構だと思います。先ほどのやりとりを伺っていまして、私もこの辺詳しくはないんですけれども、堤委員がおっしゃっていることと、それから古賀委員のおっしゃっていること、なるほど両方尤もだなと思いました。先ほどおっしゃっていただいたように、先生方の専門的知見を踏まえて評価をお願いしているわけでございまして、論文ですから論理の展開、実験手法、あるいは成果、まとめ、そういうことを含めて、だれが考えてもこの論文は言い過ぎだよと、論理の飛躍があるよというようなものは、だれも多分落とすんですよね。それはそれでよろしいなと思うのですが、そうではなくて、もしかしたらそういうことも言えることもあるのかなというようなところが少し残っているように私は承りました、両方のお話を伺って。それは、やっぱり残しておいていただいた方がいいのかなと、さっきの例でいきますとね。ですから、残してくださいと申し上げたのは、何が何でもすべて残してくださいという意味ではなくて、こういうような場合は残してくださいと、こういうふうに申し上げたつもりでございまして、ですから、ほとんどの場合はあまりそういうことはなくて、論文ですから、だれが見てもこれはちょっと言い過ぎではないのとか、いや論理の飛躍があるのではないのというようなものは多分落とされるんです。と思いますので、そういうふうに申し上げたわけです。
 よろしいでしょうか。

○荒牧委員長 今、結論としては、堤委員が出された分は4になっていると思っていいですね。そして、古賀委員が出された分は1になっているのですか、まだ。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 はいそうです。

○荒牧委員長 それは同じ内容と思っていいですか。

○古賀委員 ほとんど同じですね。

○荒牧委員長 同じ内容が違うところに出されていると思っていいですね。

○古賀委員 私なんか、1にすることには反論する根拠をあまり持たないものですから、1つの要因であるかもしれないなということで、私もこれだけではなくて、ほかの要因がたくさんある中で、地域ごとにいろいろな要因があると思いますが、そこまでの判断がちょっと難しくて。熊本県の方が実際の現場ですから、そういう意味で、ぜひ堤委員の意見を尊重すべきではないかなと一瞬思ったものですから。

○堤委員 これは私だけの判断ではないんです。さすがに、私もこれ1にしても形の上ではいいのかなという話なんです。ですから、これは私のところの専門家といいますか、それにちゃんと話をして、それでどうだという話をした上で、これはやっぱりおかしいよということにして4にしたんですけれどもね。

○荒牧委員長 どうしましょう。統一する必要があるのか……古賀委員はこうおっしゃり、堤委員はこうおっしゃったものを変えなければならないかどうかというのも難しいですね。
 どうしましょうか。

○堤委員 私の方は、もう一つ英文のものがございまして、ほとんど同じです。

○荒牧委員長 中身がですね。

○堤委員 ええ。こちらの場所はちょっと違っていますけれども。韓国が入ったりしていますけれども。全く内容的には同じです。同じに判断をしていいのですかね。

○荒牧委員長 どうぞ、室長。

○環境省閉鎖性海域対策室長 今の議論をお聞きしていて、私の感想ですが、まず今、同じような文献があって、それを2人の委員が全然違う判定になっているというところは、やはりそこはあわせたほうがいいだろうと思います。そこは、またこの後にでもよく議論していただいて、あわせてもらえればと思います。この場でも結構ですし、またこの小委員会が終わった後でもいいと思いますが、あわせてもらいたいと思います。その場合のあわせ方として、恐らく二通りがあり得るのだと。1つは、堤委員がおっしゃるように、やはりこの文献はより問題があるということであれば、4になる可能性もありますし、またそうでなくて、とりあえず1または2にしておいた上で、この文献の問題となるところ、つまりマンガンの毒性というものが今一つはっきりしていないのではないかというところをあわせてコメントで記すという方法と、このどちらかになるのではないかなというふうに、私は今そんな感想を持っておりまして、そのあたりを議論してどちらかに統一していただければありがたいと思っていますけれども。

○荒牧委員長 今、挙がっている問題はこの1つの問題ですけれども、まだ幾つか議論をすれば出てくるかもしれません。さしあたりこのテーマについては、今、室長がおっしゃったような意味では、どちらかに統一した方がいいということであれば、いかがしましょうかね。

○古賀委員 私の方も絶対に1という、そういう根拠はなくて、ある意味では、ちょっと不安だったものですからここに挙げてちょっと聞いてみたわけです。先ほど申し上げましたように、私どもでマンガンのところの知識というものは、ほかのものは、うちの研究員と大分論議をしたのですが、特にこれについてはなかったものですから挙げて、どちらかというと、専門家のいらっしゃる方の意見が正しいのだろうなと思いながらも、文献のスタイルからそれぞれ1になり得るのかなと思ってつけただけの話ですので、自信があって1につけたわけではありませんので、そこのところは……

○荒牧委員長 いかがいたしましょうか。

○堤委員 また調整していただくか、ここでもう皆さん方のおられるところで議論する方がよければ、ここで。

○堤委員 ちょっと経緯、経緯と言いますか、少し議論をした内容をご説明しますと、何が何でも4でなくてもいいんですけれども、うちは阿蘇山がございますね。阿蘇から相当、何万年もマンガンというのは流れてきているはずです、金属としては多いわけです。鉄か何かの次に多いと思いますが、そうしますと、相当熊本県沿岸の有明海には注いでいる、何万年も。それが昭和50年代に熊本だけで6万トン以上アサリがとれている。その事実をどう説明するのかということになりまして、そこからまずおかしいのではないかということが一つでございます。
 それと、もう一つ、マンガンの毒性というのは、そんなに強いのかなという話になりまして、その辺のちょっと文献はなかったんですけれども、そんなに大きな毒性は示さないのではないかと、安定しているのではないかという気もしましたので、その辺も含めて検討したんですけれども。
 もう一つは、調査データがあわないんです、私たちと。あわないというか、マンガンそのものを調べてはいないんですけれども、あわないところがございましたので、あわせてそういったことを総合して、そのままではないかということになって、やっぱり4にすべきではないかというところになったわけでございます。経緯としてはそんなことでございます。

○荒牧委員長 はいどうぞ、古賀委員。

○古賀委員 私も、コメントの中で堤委員が言われるように昔からあったはずだなと。それで、文献についてはこういうことを知っているけれども、そのほかに、何で底質が急激に悪くなったかというものの検証とか、それとか別のいろいろなものもあるものですから、そういうのがやっぱり必要ではないかというのはつけた上で、コメントしています。それで、急激にアサリが減少した時代にそういう原因があるならば、その原因としていいのでしょうけれども、先ほども言ったように、昔からのものが積み重なって何で近ごろだけこうなのかというのは疑問としては非常にあるんです。そういう意味で、ちょっと迷ったところがあって、ただ文献だけ見た中では、こういう考え方というんですかね、あるかなということで、定性的にしているということでつけたのです。
 そういうことで、これ皆さんの中でやっぱり2なり、4なりというお話があれば、少しも固執しているわけではないわけです。ただ、そういうのがちょっと判断できなかったという実態です。

○荒牧委員長 どうぞ。

○小坂委員 文献を割り振った担当者として誠に申しわけございません。
 関係5県に私の方で文献を割り振りさせていただいて、基本的には地元の大学の先生は地元の県で読んでもらおうということで割り振って、たまたま佐々木先生の分は地元の大学がどこもなかったものだから、文献の少ない鹿児島県の方に割り振った。それでこういう同じ内容の文献を、こういうちぐはぐな形で、それぞれの読み方の違いになったと思うんですけれども。この辺のところはひとつ堤さんと古賀さんの方で内容をもう少し整理していただいて、どちらかに統一をひとつお互いにお願いをできるでしょうか。そういうことで整理したらいいかがでしょうか。

○荒牧委員長 委員会としてはそれを認めるということでよろしいですか。専門家の方々お二人、特に地元のご意見も十分検討された上で、こういう結論を出されたということは今、堤委員の方からも説明されました。まだ、十分証明に資するだけの内容を備えていないということなのかもしれませんので、また今後、堤先生も仮説の方をどう証明をされるかわかりませんけれども、そのお二人で議論していただいて、現時点ではまだ十分証明されたとは言いがたいといことであれば、そのことについてお二人の方で出された結論をこの小委員会の意見とするということでいかがでしょうか。よろしいですか。
(「はい」の声あり)

○荒牧委員長 それでは、お手数ですが、もう一度、ご議論いただいた上で、どちらかに判断をしていただければと思います。
 これと似たようなことがほかにもありますでしょうか。お気づきになった点がありましたらご意見をいただきたいと思いますが。
 では、お願いいたします。

○堤委員 もう一つ実はございまして、同じような内容ですけれども、物が違うだけでございます。タイラギの減少原因について熊本大学の先生が書かれておられるんですが、これも私は形の上では先ほど古賀委員が言われたようなことと同じ1に相当するような形なんですけれども、中身を見ていて、考察と言いますか推論なんです。推論に基づいて結論を出されたということでございまして、これを果たして1にしていいものかどうか、何の証明もされていない――そういうと失礼かもしれませんけれども、調査はそんなに十分されているわけではない。例えば、貧酸素を挙げておられるかなと思うんですが、貧酸素にはどれぐらいで、どういう期間でやれば死ぬのだという室内実験が例えばあれば、こういったものが実際起きたんだと、だからここは死んだのだということであればいいのでしょうけれども、それがなされていなくて、こういうことではないかと。だから、こういう結論だという形になっていたので、これも少し迷ったのです。これ同じことでございます、先ほどのアサリと。アサリとマンガンの関係がタイラギとそういったあれに関係があっただけで、その辺を、私は、だから1ではなくて4にしてしまったのです。そういう関係というか、ちょっとそこも迷ったんですよ、私としましては。そのようなものをどう取り扱うのかというのをちょっと……わからなかったのです。考察のところが推論になっていますよね。

○荒牧委員長 なるほどね。具体的な事実を示すものが十分示されていないと判断されたということですね。
 その話は……どうぞ。

○環境省閉鎖性海域対策室長 ご参考までに。昨年度の作業の結果をいろいろ拝見いたしますと、必ずしも証拠がしっかりしていなくて、推論的な部分があるものであっても、1または2で挙がっているという例がかなりございます。ただその上で、そういう性格のものであるというコメントを付していただく、そういう場合が多いのではないかと思います。

○堤委員 私も多分そうだろうなと思いながら、理論的に合理的と言えるのかというところがございましたものですから、ちょっと厳しく出したのかもしれません。

○荒牧委員長 どうぞ。

○小坂委員 今、堤さんがおっしゃったタイラギの貧酸素耐性の問題というのは、今、先進県なり各県がタイラギ研究会をつくってやって、まだ結論出ていないんです。だから、それはそれとして、そういうコメントをつけて、2か3か、その辺で判断されたらどうでしょうか。我々、今やっている者として、まだ結論までは至っていないんです。しかし、一つの比較要素としては材料として挙げているんですね。その辺のところをちょっとコメントして挙げるか、その辺の判断はどうでしょうかね。

○堤委員 そうですね。わかりました。

○荒牧委員長 ほかにまだあると思いますが、いかがでしょうか。それぞれ委員の方々の感想ないし、あるいは主張というのはまた後でお聞きしますけれども、今のように何か調査をし、整理をしていく中で、問題と感じられたことがありましたらお願いしたいと思います。
 これは、当初から問題を抱えていたと思います。これは本委員会自体もある意味ではそういうところの同じ問題を抱えているのかもしれません。

○須藤委員 同じです。

○荒牧委員長 すなわち、それぞれ立場が違いますと、その資料の読み方が随分変わってくるけれども、一応それは挙げた上で議論しようという立場なのか、これはもう明らかに推論の域を出ていないということで落とされる方もおられる。先ほど、室長がおっしゃったように、これは私の意見は違うんだけれども、一つの見方であるので挙げておこうというふうに書かれた備考欄も読ませていただきました。そういう立場もあるのかなというので、初めからこの作業をやるときに問題になったことかもしれないということで、幾つかそれは齟齬があっても、全体として見ていくということでよろしいかと思います。一つ一つが全部正確であるということはできないと思いますし、それぞれ微妙な立場のいろいろな物の考え方をなさる方がおられますので、そのことを統一することも不可能かと思いますから、今のようなことを踏まえた上で、こういう種類の資料であるというふうにご理解いただければ。小坂委員が今おっしゃったようなことで、このタイラギの問題がもし話ができるのであれば、そういうふうにまとめていただいて、そういう種類のものですよということを理解した上で資料を使うと。いつもここに出ているものがすべて正確、正しいものということではなくて、一つの説も含んでいるよということを理解した上で使っていただくようにしたいと思いますが。
 よろしいでしょうか。
(「結構です」の声あり)

○荒牧委員長 それでは、今のようなことが幾つかあると思いますので、その感想を含めて、どういうことを感じられたかについて少し皆さん方からご意見をいただきたいと思います。
 それで、個々のことについては、今2つのことが出ていますけれども、それ以外は今出されている判定基準でよいということでよろしいでしょうか。
 ところで、荒木先生の分は紹介されたでしょうか。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 いいえ、まだです。

○荒牧委員長 確認の作業をしていただくことでよろしいですかね。
 挙げられていることについての確認の作業、今、2つの問題が挙げられていますけれども、それ以外のことについて特になければ、ここに出された判定基準でいいということでよろしいのでしょうか。
 はい、どうぞお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 本日お休みになっている荒木先生からも、先ほどちょっと言いましたが、そもそも1と判断していたけれども、よくよく見ると3だったとか、2だったとかというような追加のご意見が、今朝届いております。
 今、ご議論いただいた中でも、例えば一つ、マンガンに関する文献について、1とすべきか4とすべきか、それからタイラギの検証要因としての貧酸素の扱いについてどうすべきかということでご意見が出されました。
 それで、とりあえず事務局の方として、いただいた判定基準をもとに参考資料というのをつくって、これは先日、各委員にお配りして内容の確認をお願いしていたところなので、今日ご承諾いただければ、文献シート作成の作業に移らせていただくつもりでいたんですけれども、そういったこともあるので、今週いっぱいぐらいまでに、もし追加なり修正なりのご意見がありましたら、事務局の方に改めていただくということにさせていただいて、その上で、判定基準1と2のものについてシートの作成の作業に入っていきたいと思いますけれども。

○荒牧委員長 それでは、ちょっとその前に。では、それぞれの委員の方々が作業をなさったときのご意見あるいは感想、それから評価委員会の方にここだけはぜひ強調していただきたいというようなことがあれば、それをお聞きして、皆さんの委員の方々のそれぞれの感想あるいはご意見を聞き、さらに討議を深めていただいた上で、最終的にまたご意見を求めたいと思います。
 それでは、今度の作業をなさった中で重要だと思われたこと、評価委員会の方でぜひ反映していただきたいと思われたこと、何でも構いませんのでご意見をいただければと思います。
 まず、堤委員の方からぐるっと回っていきたいと思いますので、堤委員の方からお願いいたします。

○堤委員 私は、特に強調するということはございませんけれども、先ほど古賀委員が言われたことを、私も実は同じような疑問を持っておりまして、これは随分悩みました。そんなことをちょっと今日は言おうかなと思っていたのですが、先に出てしまったわけで、ほとんどございませんけれども、その迷いが非常に多ございました。
 例えば、マンガンにしても、マンガンの毒性を随分調べました。全然ないわけではないようですけれども、実際そうなると、自然界で毒を発生させるかどうかよくわかりませんけれども、それに時間を相当とられました。そんな意見というか、感想でも何でもないんですけれども、そんな苦労をしたという程度でございまして、言いたかったのは、先ほどと同じような内容でございます。

○荒牧委員長 多分、今度の作業で一番難しい点、根本的な点かもしれませんので、そのことが先に出てしまったのかもしれません。
 では、中村委員お願いします。

○中村委員 今、ちょうどマンガンの話があったわけですけれども、判定にはここに書いてございますように「最も参考となる」のは「長期的/短期的な変化の原因を定量的に」ということでしたから、私は専門ではないからわかりませんけれども、ただ私共の常識として判断して間違っていたとしても、定量的に一応明らかにしておれば残すということで、私はやってきた経緯です。
 今、16年度の分をやっているときに、この判断の基準というのを、今から委員会でこのままずっと踏襲していっていいのかどうかということを思いました。つまり、3に分類される今の状況をどんどん分析している結果が出てきているんです。それは今のことしかやっていませんので1、2には入らないんです。そういうのをそのままにしておいていいのかということを思いました。全国の研究者がどんどんこれに研究の主力を置いてきていまして、新しいことがいろいろとわかってきて、その流れの方向でも、どんどん成果が積み上がってきているんです。それで、1つの論文だけ見たら、変化のことではなくて現状だけやっているところがあるんです。そういうのは1にも2にも入らないということなのでしょうか。それを今からどういうふうにしたらいいのかなと疑問を持っております。疑問と言いますか……やっていただければと思っております。

○荒牧委員長 中村委員のおっしゃったことは、仕組みというか、検討する仕組み自体の問題ですので、もう一回、ちょっと後で議論させていただくことにして、今の感想は。
 次いで、野口委員の方に。ずっと回ってから後でまた総合的にご意見を闘わせていただきたいと思います。
 では、野口委員お願いします。

○野口委員 今、中村委員がおっしゃったことを私もちょっと判断に迷ったのですが、特にノリの変化というんですか。特に色落ち関係については、12年度を主体に書いてあるわけですよね。ですからそれが、その期間だけを取り上げてやってある。それと、また珪藻とノリの色落ち関係についても、ノリの時期だけの短期間でやったらどうかということもありまして、非常に迷いました。ただ、基本的な話としては、その時期だけでも窒素、リン、珪酸、そこあたりの関係を出してあるなら入るのかなという判断で出させてもらいました。中村委員が言われた部分を非常に私も迷いまして、それで、特に平成12年度のというような書き方とか、そこあたりについては確かに現象としては参考になるけれども、あまりにも変化として見た場合はどうなんだということで、落としたところもありますので、同じように迷ったというのが現状です。

○荒牧委員長 弘田委員、お願いします。

○弘田委員 今回、その他の「総論」というのを、送っていただいたんですけれども、これはなかなか難しくて。中にはシンポジウムのとりまとめみたいなのもありまして、このようなのはいいんですけれども、今後、環境再生のために研究者が考えるべき手法についてのご意見だとか、提言だとか、そういうようなものをどう取り扱うかということは非常にちょっと難しいので、この区分から行きますと、ちょっと手法開発というふうなことで、一応3か4ぐらいになるんですよ。その辺の取り扱いが非常に難しい。ただ具体的なことはあまり書いてございませんので、一応4にさせていただいたのですが、総論というものの分け方をどういうふうにして分けられたのか。私の担当の中にいろいろなものが混じっていましたので、いろいろ扱いに困ったということでございます。

○荒牧委員長 どうもありがとうございました。
 では、続けてお願いいたします。

○内場委員 私の方も、かなり判定のことについては迷ったわけです。わからなくなると判定基準の説明文をもらっていますので、これの一字一句を見て、そうではない、ああではないと。それで、こうせざるを得なかったということがありました。ここで一番問題になるのは、判定基準の1と2は本委員会の方にシートで上がっていると。3の取り扱いですね。これはまず捨てはしませんよと。4になりますと、もうこの検討の流れから、これは外しますよと。そういう認識でよろしいわけですね、判定基準の4というのは。もうこれは、ほとんど参考としては残さなくてもいいよということになるわけですね。そこら辺のところの、その微妙なところですね。私、先ほど言いましたように、自分の価値観、今までのいろいろな経験から見て、とんでもない話ではないかと言っても、その中で必死に主張している部分というのは環境関係ではある場合がありますよね。そういう何も支障がない、将来のこともにらんで3で資料として残そうかと判断したんですけれども、その辺のところは、本当に微妙に、そのときそのときの感じ方で3と4に分かれてしまう。1、2と3とは、そこにかなりの開きはあるような気がしますけれども、3と4のところで、本当にこの主張を抹殺してしまっていいのかという、そこでちょっと苦労したということでございます。

○荒牧委員長 では、川野委員。

○川野委員 海域に流入する水の汚濁負荷量と海域の環境との関係で、皆さんの議論、今までのお話にあったとおりなのですが、基本的に、まず論文の査定をするのではないということと、私の場合はデータがきちんとあるかという、その辺のところを基準に置きました。ですから、4は、まあある程度自信を持ってつけられますが、1から3は本当にだれが見ても1、2、3かというと、それはそうではないんです。自分の好みの部分もあると思います。しかし、1、2をあまりたくさんつけ過ぎても、本委員会お困りになるのかなというつまらない配慮もいたしまして、ちょっと事務局にお聞きしますが、私、1が少ないのではないかなとちょっと思いまして、そうするとあと時間をいただいて、2、3から1をもうちょっと引っ張り出す必要があるかなと思ったりしました。
 以上です。

○荒牧委員長 どうもありがとうございました。
 古賀委員、どうぞ。

○古賀委員 もう大変悩んだのですが、素直に言いまして、私ども県の研究機関とすると、もうやっぱり4につけるのが多くなってしまうんです。というのは、私ども県の機関というのは、原因があったときは、常にその後に対応があるわけです。原因があったらそれに対応しないといけない。そうすると、間違ってしまうと、もう大変な話になります、一旦原因を特定してしまうと。だから、今度の有明海・八代海のいろいろな環境の変化とか、再生の問題についても、原因はいろいろなのが組み合わされていると思うんです。だから、あまりある意味で特定してしまうと、それが間違っていたときには大変な話になるものですから、やっぱり広い意味でいろいろなものを集めて、それの中から選んでいく必要があるのではないかなと常々思いました。
 そういう意味で、アプローチの仕方も先生のやり方にもいろいろあるものですから、私どもにとっては、ある意味では参考になるところもあるなというふうに感じたところです。

○荒牧委員長 はい。いかがですか。

○小坂委員 5県の割り振りでいろいろ混乱が生じましたけれども、いろいろやってみて、やはり我々の担当分野は生物、資源、これを中心に読ませていただきましたけれども、いわゆる県の調査を含めた今の有明海の取り組みでのいろいろな事業と、大学を中心とする先生方の論文と、その辺のギャップと言いますか、生物の違いとか、そういうものもございまして、果たして我々の今の再生に向けての調査活動にどう生かしていくかというところが、今ひとつピンとこないのです。一応私も読んで、水産試験場内の担当分野の方にいろいろ意見を聞くんですけれども、これら論文が再生にどうつながるのと。今、古賀委員もおっしゃったように、再生にはどうなるのかというところになかなか結びつかないということで、おのずとやはり1、2が少なくなったという面があります。それで、前回までは行政特研の部分が親委員会の方にかなり盛り込まれて、まとめられていったという部分がありますけれども、今やっているその後の調査の内容が、果たしてどう評価されていくのかというところが絶えず我々水産試験場内では疑問で、論文だけなのという話で、その辺をちょっと感じました。
 ただ、論文の中でも、最近の論文で、1つだけ、例えば私が挙げさせていただいたナルトビエイでの長崎大学の山口先生のこういう調査研究論文というのは、まだ結論は出ていないのだけれども、今、我々が実際の現場で、ナルトビエイの食害が非常に多いという実態調査をしながら、それがナルトビエイをほとんどだれも研究していない。その辺を今やっと手をつけていただいた。しかし、そのナルトビエイの有明海での生態というのは、山口先生自体もまだはっきりとつかまれてはいない。これを1に挙げるのか、3にするのかということを大分議論したんですけれども、やはり今一生懸命やっておられるので、やっぱり1に挙げて問題提起としてやろうと、こういう議論をしたんですけれども。そういう論文がなかなか少ないという感じを受けましたですね。
 以上でございます。

○荒牧委員長 では、須藤先生。

○須藤委員 私は直接作業を担当しておりませんが、小委員会の委員の先生方に、いろいろ大変な作業をお願いしているということは、大変心苦しく思っておりますものの、今のように一通りお伺いしてみますと、大変判断に苦しまれた、しかもこの論文を読むだけではなくて、周囲の論文を検索し、あるいはご自身でお調べになったということを伺って、感銘をしているところです。今、いみじくも小坂委員におっしゃっていただいたように、行政に再生の道筋をつくるような立場の各県のトップにおられる方々が、大学の先生のそういう論文にご判断をしていただいて、そして、そこからまたヒントを得ていただくというような道筋が大変大切なのではないかと思いました。
 ということで、確かに判断が苦しいので、先ほどのような議論にはなりますけれども、小委員会の委員の先生方が、そういう推論があったり、あるいは論理の飛躍があったりというようなことがあったとしても、それをこの小委員会の先生方に判断をしていただいて、最終的に1なのか、2なのか、4なのかということが出てくるのかもしれませんが、その辺はどうぞ委員長を中心にそれぞれの立場で議論していただいて、1つにしていただければ大変私はありがたいと思います。再度になりますけれども、大変な作業に心からお礼を申し上げて、今の議論のとおりだと思いますので、小委員会の先生方の役割というのは非常に大きなものを再認識をさせていただいたということでございます。その辺も今度の、12月6日のときには、委員長からご報告いただければ大変ありがたいと思います。

○荒牧委員長 皆さん方のご意見、それぞれお伺いしましたが、相互に何か議論をしておきたいということがありますでしょうか。
 先ほど、どなたかおっしゃっていましたけれども、この作業の成果がどう生かされるかということをおっしゃられましたけれども、もともとは、この本委員会、評価委員会の方の動きが主として官庁関係、あるいは水産試験場関係のものが議論された。逆に、大学で地道な論文を書かれている人たちから言うと、そのことが評価委員会には一体どう反映されるのかということが逆に言われている。主に、我々がこの評価委員会でお聞きしているのは、各県あるいは各行政単位でおやりになった作業を報告していただいて、お互いにディスカッションするというのがメイン、かつもともとの役割なものですから、九州の大学でなされている研究成果が漏れることを恐れているというか、そのことの知恵も少しここの評価委員会の方に出していくための道筋だと、私は理解しております。皆さん方に、大学の先生方の、もしかしたらわがままに自分の興味のおもむくことをやった論文を読んでいただいたのかもしれませんが、ただ、そこで出されたさまざまな知恵とか、もしかしたらこうかなというように思いながらやられている、まだあやふやだけれども、学生と一緒に取り組んでおられるものも多分論文の中に出てきていると思います。そういうものもちょっと読んで拾い上げていただいて、そして主として各県の行政で行われている作業、それから各行政、つまり環境省あるいは農林水産省、それから国土交通省あたりで行われている作業を聞いているわけですけれども、それだけだとどうしても行政に引っ張られ過ぎているという批判があります。逆に、今度は委員会のメンバーはほとんど大学の先生が多いので、そこからは、では大学で研究された成果は一体どうやって挙げるんだということが問題になったと思います。ですから、環境省の方でこういう仕組みをつくっていただいて、それぞれの大学が挙げられたものが反映できるルートをつくっていただいたと思うので、私、地方の大学にいる人間としては非常にありがたいわけですね。私たちの仲間がたくさんこの文献リストの中に挙がってきています。ということは、それぞれみんなが苦労しながらこうかな、ああかな、と現場を走り回って一緒にやったことのデータ、あるいはアイデアが少しでも反映されることが非常に大きな意味を持つのではないかと思って、皆さん方に作業をしていただいたことに感謝しているわけです。これを皆さん方のプロの目で読んでいただいて、自分たちの作業に反映できそうなものがあれば、本委員会にも挙げていただくという形であれば、私はいいのではないかと。
 特に、九州の大学の論文が非常にたくさん掲載されていますので、それぞれの大学がやっている作業が、こういう形で評価されて本委員会に挙がってくるということ自体は非常によいことではないかと私は思います。
 確かに、個別の問題に関しては、それぞれ悩まれただろうと思いますし、大変な作業をしていただいたことになるのだと思いますけれども、トータルとしては、先ほど言いましたように、重なりますけれども、評価委員会が聞いているデータ、あるいは物の考え方がどうしても行政単位になっていますので、そこに大学らしい自由な発想でやられた研究みたいなものの視点も入れていただきたいということで、ちょっと少し視点が異なったことになって、作業が大変だったかもしれませんけれども、今日ここに挙げていただいたものを報告して大学でもこういう研究が行われて、こういう方向にいっていますよということを挙げれば、評価委員会の資料としても非常に十分な意味を持つんではないかというように思います。
 私、小委員会と評価委員会に両方出ていますので、大体どういう雰囲気のデータ、データと言いますか資料が評価委員会に出てきて、そして議論になるかと。どうしても、行政あるいは各県のデータになってしまうのです。そうではなくて、各大学のいろいろな先生方が出されたものも表に出てくれば、評価委員会の先生方も、それと両方を見ながら議論ができるのではないかというふうに思います。ですから、ぜひ評価委員会の先生方にはこれらのリストを全部見ていただいて、どういうことが論文として出されているかという作業をぜひご理解いただければいいかなと思います。
 ちょっと、私の説明が説明になっていないことは理解していますけれども、先ほど、どなたかが、この作業がどう生かされるかということについて意見があったものですから、むしろどちらかというと、皆さん方の意見というか、それぞれの水産試験場とか、振興センターとかの意見、あるいは水産庁、国土交通省の意見が主に出てくるものですから、こういう地方の大学、あるいは大学の先生方の研究成果もぜひ挙げていっていただきたいという趣旨であるということをご理解いただければと思いますけれども。
 須藤先生、間違えたらすみません、お願いいたします。

○須藤委員 そのとおりでございます。本当にどうもありがとうございます。

○荒牧委員長 どうぞ。

○環境省閉鎖性海域対策室長 荒牧先生どうもありがとうございました。
 おっしゃるとおりでございまして、もう少し事務局からは丁寧に説明すべきであったのですが、大変申しわけございませんでした。
 それで、荒牧先生のおっしゃったとおりなのですが、昨年この小委員会を設けて、いざ文献を集めてみますと、非常にたくさんの文献があったわけでございます。昨年作業をしていただいただけで三百数十のものがあったわけです。そこで私どもはたと困りまして、これをどのように評価委員会に上げていけばいいのか。やはり文献の種類によって重要さがかなり異なるのではないかと。その重要性に応じた分類というものをしていかないと、評価委員会でこなしきれないのではないだろうかと。こういうことを考えまして、それで、当時の委員の先生方とご相談させていただいて、本日の1から4というふうな、こういう分類にさせていただいたわけでございます。
 そこで、評価委員会へのご報告は、今日の資料で言いますと資料3の文献シート、これは当然ご報告しますが、これだけではなくて、資料2のリスト一覧表、これもあわせて評価委員会の方にご報告をいたします。ですから、そういう意味では、先ほどちょっと内場委員からご質問が出ましたが、1、2、3、4、すべての文献が一応報告がされるということになりますので、抹殺されるわけではないかなと。しかしながら、非常にたくさんの文献ですから、やはり評価委員会の委員の関心が集まるのは1であったり、2であったりするということになりますので、そういう意味で、評価委員会の方でぜひ見ておいていただきたいと、そういう文献は1または2の方に入れていただければ幸いかというふうに思っております。
 それで、1、2、3、4のそれぞれ説明をつけておりますけれども、これは原則として、こうしていただきたいということでありますから、これに一字一句当てはまるもののみが1になるというわけでは必ずしもないわけであるというふうに事務局としては考えていまして、ここで言う1の説明には当たらないけれども、やはりこれは非常に重要であるというものがあれば、そういうコメントを付していただいた上で1にするということも、それはあり得るというふうに考えていますので、これもよろしくお願いしたいと思います。
 それから、弘田先生のところには総論ということで、いろいろお送りして大変申しわけありませんでしたが、それは事務局としても、どこに分類していいのかなかなかわからなくて、こういうものをお送りしてしまいまして、大変申しわけございませんでした。

○荒牧委員長 今、私、そういうまとめと言いますか説明をしましたけれども、それについても、あるいは委員同士で発言されたことについても構いませんので、どうぞご意見を出していただければと思います。
 もし、ありませんようでしたら、先ほどちょっと確認をしたいと申しました件でございます。今、堤委員、それから古賀委員の方から出された事柄、2つのことについては、先ほど小坂委員の方からも指摘していただき、まだ、お互い同士で少し議論をしていただいて、修正したものを我々の委員会の意見という形でまとめさせていただいてよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

○荒牧委員長 それでは、この資料4で非常に重要な、先ほどおっしゃったように16年度になって151件という、1年間で151件の論文が出されたということは、有明海問題に関して非常に深い関心を寄せられた結果だと思います。そのことについて、こういうふうな形で、少なくとも今後の議論、あるいは評価委員会における議論の参考になり得るということを1、2、3、4の評価で出したものについて、先ほど2つの事項を除いてご確認いただければ、これをもって案にしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)

○荒牧委員長 それでは、これらの文献のうち1と2に判断された文献を対象として、次の文献シートの作成を行いたいと思います。
 事務局の方で、何か今後の作成のスケジュールみたいなことがありますか。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 今、委員長に了承をとっていただきましたが、今後の作業の進め方についてご説明いたします。
 今の資料4のうち、先ほど挙がったマンガンの件、それからタイラギと貧酸素の関係の件、若干修正すべき点があるというご意見が出されました。それから、川野委員の方からも、もう一度見直しさせてもらいたいというご意見もあったところです。それで、今週いっぱいを締め切りとして、もし修正すべき点があれば事務局の方にご提出いただければと思います。資料4の該当ページ、判断基準のところを修正していただいて、コメントでも直すべきコメント、追加すべきコメントがあれば書いていだいて、ファクスなりで送っていただければと思います。それは、事務局の方で荒牧委員長にご相談させていただいて、資料4を確定させて、それでシートの作成作業を進めていきたいというふうに思っています。

○荒牧委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、1と2に判断された文献を対象として次の作業、すなわち文献シート作成の作業を進めさせていただくことにします。
 それでは、1週間程度を区切りとして、先ほどの問題を解決した後で、作業に入るということでよろしいでしょうか。
 では、そういうふうに確認させていただきます。
 そうすると、これで最後のその他の議題に移ってよろしいでしょうか。それ以外に皆さん方、何かあれば、この新たなものと、それから前に戻っても構いませんけれども、1番と2番の議題について何かご意見ありましたらお願いいたします。
 どうぞお願いいたします。

○川野委員 講演要旨、口頭発表がありますね。間もなく論文になったのが出るのかなと思いますが、ちょっとこれだけではわからないなというのがあります。ですから、結論はいいですけれども、その辺、僕は全部4にしているんですよ。

○荒牧委員長 やむを得ないと思います。それはもう論文の形に出てから判断するということでよろしいのではないでしょうか。

○川野委員 そうですね。はいわかりました。

○荒牧委員長 それは、もう大学の先生がよくやっていることで、まだ間に合っていないのだと思いますから、形になっていないものは判断できないということで、よろしいと思いますけれども。
 それでは、最後の議題、その他に移りたいと思いますので、今も説明されたのかもしれませんが、もう一度今後のことについてご説明をお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、今週いっぱいを締め切りに提出いただいたものについては修正した上で、次の作業に進んでいきたいと思っております。
 それから、今回の作業の結果を評価委員会での議論に反映させるために、本日、承認いただきました資料3の文献シート、この中で判断基準が1というふうにされている文献、これにおいて指摘されている事項を評価委員会の資料の方に反映させていきたいというふうに考えております。
 これもまた事務局の方で、記載の方法はどういうふうに記載をするか、評価委員会の資料用の記載の仕方の案を作成した上で、ご担当の各委員に確認をお願いしたいと考えておりますので、その際はよろしくお願いいたします。
 事務局からは以上です。

○荒牧委員長 今後の全体的な作業の進め方についての説明ですが、何かご質問ありますか。
 いずれにしろ、この評価委員会の方への報告をするための資料についても、あらかじめ小委員会の皆さん方に送付してご意見をお聞きするということですので、特に担当された方々については、どういう反映の仕方が妥当であるかということについても、ご意見を賜ればというふうに思います。
 まだ、これから小委員会においても幾つかの作業が続くことになりますけれども、皆さん方先ほどおっしゃったように、読むという作業と、判断するという作業と両方お願いすることになって、非常に大変だと思います。しかもそれにコメントをつけろとまで申し上げているわけですから、そのコメントをどうやって書いたらいいのだろうというようなことまでお願いしていることになって、非常に大変だということは理解しておりますけれども、何分私たち、先ほど申し上げましたように、大学の研究者が、地道なことかもしれませんけれどもやってきた成果が、皆さん方の目に触れさせていただいて、評価委員会で何か役に立つということであれば、現場で頑張っている研究者も非常にまた意気が上がると思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 何かご質問、ご意見ありましたらお願いいたします。
 よろしいでしょうか。
 予定の時間より早く終わったのですが、特に何か皆さん方ご意見ありませんようでしたらあとは……
 どうぞお願いいたします。

○中村委員 今の時点で3に判断しているとしても、1年目、2年目と積み重なってきたら変わってくるというようなことが考えられると思うんです。そういうのを見直す機会というのはありますか。

○荒牧委員長 先ほど、野口委員と中村委員の方から同じことの質問が出ているわけですね。すなわち、この評価では、原因の究明、解明に役に立つ、これまでに蓄積されたということを言っているんだけれども、先ほど2人の委員の方から、現在の状況が時々刻々とデータとして上がっている。これをどういうふうに、これから先整理し評価していったらいいのかということについて、もし中村委員、あるいは野口委員の方からでも、今後どうすればいいかということについて、ご意見がありましたら。多分、いろいろなところで研究会を開いたりして、得られたデータをもとに議論が進んでいくと思いますけれども、それがどういうふうにオーソライズされていくかというような、何かそこを委員としてご意見がありませんでしょうか。こんなふうにしていったら、もう少し皆さん方の作業が生きるのだがというお知恵はありませんでしょうか。どうするかといっても、皆さん今の時点で、ちょっとあまり知恵がないと思うんですが。

○中村委員 これまた、来年も再来年もずっと続けていくのですかね。どんどん文献が集まってくると思いますが。そのときに前のを、今度は引き上げて評価に入れていくという、例えば、来年……

○荒牧委員長 どうぞ。

○環境省閉鎖性海域対策室長 来年度以降の予定については、まだ今の時点で決まっているわけではありませんが。やはり新しい文献が出てくるでしょうから、そういう意味で何らかの形でこういった作業を、この小委員会で続けていく必要はあるのではないかと、私らも考えているところです。ただ、それはまだ決まったわけではなくて、それもとりあえずの小委員会の作業の結果をご報告した上で、評価委員会の方でさらに続けるのかどうかの判断をいただければいいのではないかと思っています。
 その上で、今、中村委員の方からご質問のあった、昨年度までに終わってしまったものをもう一回引き上げることについてなんですが、正直言いまして、そこまで私どもでは考えていなかったところです。もし、そういう必要性があれば、そういうことも考えていかなければいけないと思っております。ただその必要性がどの程度あるのかということについて、もう一回見ながら考えたいと思います。

○中村委員 それと、逆に成果が積み重なってきたら、前には1にしていたのが、今ではもう新しいので置きかわるというようなことがあると思いますので。

○荒牧委員長 弘田先生、何かそういうことについて、大学ではそれぞれ論文になっているものというのは、そのときの現状を把握し、報告するというのも一つの大きな作業ですから、ただそれだけでは直接的に、今度の有明海異変の解明そのものではないかもしれないけれども、それがたまってくると、今度は全体を見通すような論文が出てくるものだと思っていいんですかね。どうでしょうか。

○弘田委員 どうなんでしょうか。私のやっておりましたのは、とにかく調査を積み重ねて、最終的に論文をつくるということでしょうけれども、最近はどうも割と簡単に書かれるんですね。

○荒牧委員長 そうですね。

○弘田委員 調査をちょっとやって、結論が出ないうちに論文を書いてしまうということが多いものですから、そうなるとやっぱり一部分の結果が出てきたところで、最終結論ではありませんけれども、ある程度まとめるという形にならざるを得ないということもしますけれどもね。

○荒牧委員長 多分、昔の先生方だったら、じっくり腰を据えて、何年か分のデータをとった上で、一つの本格的な論文というのをお書きになることが多かったと思いますけれども、今は、何か速報性みたいなものであったり、あるいは学生と一緒の作業をしているものですから、学生との関係で論文、あるいは口頭発表という形で出したものが結構たくさんあるんだと思うんです。それは、3年か4年たって調査が進んでくると、本格的な論文集に論文という形で出されて、そこではデータと分析と結論が大体まとまった形であるという形になっていて、先ほどちょっとおっしゃった口頭発表のときの予稿集みたいなものというのは、まだこんなことをやっていますという表現にしただけで、ほとんど中身を書いてない部分がたくさんあり得るわけです。ですから、今中村委員がおっしゃったようなことは、例えば数年すると、まとまった形で、きれいな形で出てきて、本当に本格的に有明海異変解明の重要な証拠書類になってくるということは言えるのではないかという気がするんです。そのときは、またその年度に出てきたときに、あっこれは非常に重要なものにかかわってきたというような形になり得るかもしれませんね。
 それから、もう一つ、当然のことながら、ここは先ほどのマンガンの話ではありませんけれども、ここが本星だと思って追いかけていたものが実は必ずしも本星ではなかったと。これは違うところを追いかけていたんだということはあり得ることですから、そのときにはそれは消えてなくなってしまって、その説は捨てられたという形で終わっていくのかもしれないと思います。時間がたてば、そのときにまた出てくるのではないかという気がします、きちんとした形の論文というものは。
 どうぞ。

○中村委員 そう考えますと、評価の仕方ですけれども、内場委員がおっしゃられたように、自分の判断でできないときでも、ほかでできるのではないかと思ったものはやはり残すというようなやり方の方がいいのではないかと思うのですが。

○荒牧委員長 ただ明らかに、先ほどの話にあったように、自分たちと違うということは専門家の方々は随分長い経験お持ちでしょうから、そのことまで否定することは私たちにはできないと思いますけれども、専門の方にお願いしているわけですから。違うだろうとかというのはあり得ることかなという気がします。先ほど堤委員もおっしゃったように、4から1に化けるというようなことだって、ちゃんとした証拠が上がってきて、それが論文という形になったら、そのときにはそれは有無を言わさず1にしていくということが出てくるのではないかと思います。そのこと自体は、研究者はいつも覚悟の上でやっていると思いますので、ぜひ評価していただいて構わないと思いますけれども。
 私たちも、佐賀大学の例を挙げて申しわけありませんけれども、何十人というチームをつくって今やっているわけです。その人たちに論文を書いてもらうのが私のマネージャーとしての仕事ですから頼みますが、それは必ずしも有明海異変の解明とはほど遠いと。ただ、もう一つ、有明海のキーワードでやっている作業が、有明海とはという、もうちょっと幅の広いこともやっていますので、それは有明海というキーワードで検索されたとしても、今回のこの評価委員会では4でいいですよということで、それは構わないと思います。ただ、やっている、やられている先生、あるいは佐賀大学で取り組んでいるもっと幅の広い有明海を総合的に見るという観点から言うと、我々としては価値があると思いながらやっているんだと。この原因解明と再生に向けた取り組みという点では、必ずしもそうでなくても、我々としては地元の大学として、有明海を自分たちの貴重な財産として学問の対象としていくということでは、いろいろな面から取り組んでまいりますので、その点で上がってきても、これはちょっと再生と解明には関係ないなということで出されるのは、それは構わないと私たちも理解しています。ちょっと趣旨が違うので、そのときには4だよというふうに言われてもそれは構わないのではないかという気がします。
 ただ今、地方の大学、地域の大学、特に九州の大学では、さまざまな取り組みが行われています。必ずしも理科系的な問題だけではなくて、経済学的な取り組みであるとか、文化的な取り組みであるとか、文化人類学的な取り組みであるとか、そういうことも資料上はいっぱい出てくるかもしれませんけれども、ただ、これを分類して、何か評価することがあるとすれば、1ではないかなというふうに思いますね。ただ、そういう動きがあることもご理解していただければ、また何かの役に立つのではないかと思います。
 先ほどおっしゃった事柄というのは、これからまた事務局の方では、各研究者が出された成果をどういうように拾い上げていくかということはまたお考えになっていくでしょうし、今、室長が今後もどんな形であれ継続していきたいとおっしゃっていますので、ぜひご協力をお願いしたいと思いますけれども。
 ほかに何かありませんでしょうか。
 どうぞ。

○堤委員 ちょっと確認でございます。最初の話に戻りますが、先ほどのマンガンの話みたいなのは幾らも出てくると思いますけれども、基本的な考え方がちょっとわからなかったんですが、判断をするというのを、そういう形が1の形を整えているのであれば、1を1にしてコメントにそういう書き方をすればいいということに理解すればいいんでしょうか。
 例えば、1としては環境水産資源の長期的変化の原因を定性的、あるいは形状的に明らかにしているという形をとっておれば、それはそれで、例えば1なら1として、そういったコメントを、注釈をつければいいというふうにとらえればいいものかどうか。いやそれとも、専門的に落としていいよという話になるのか。その辺は今後どういうふうにやった方がいいのか、ちょっとまだ整理していないんですけれども、頭の中が。

○荒牧委員長 だから、2つの考え方の方がいて、専門家として委託されているわけだから、専門的に見てやっぱり変だと思えば、これはもうその時点で落とすと。ただ、まだ何か化けるチャンスがあると、何かの資料がそろえば、もしかしたら何かのことを表現しているのではないかと判断されれば、それは保留にして、あるいは1、あるいは2というところで挙げておいて、資料が出そろった段階で、可能性があるわけだからということで、考えられている人が多いのではないかと前の作業のときに出てきたということを申し上げられたと思うのです。室長がおっしゃったことも、自分では確かに、これ違うと思うと、自分の意見とは。だけれども、何かのことを述べられようとして、これ証明が必ずしも十分でないわけだけれども、何かある証拠がそろえば、こういうことがあり得るのかもしれないと思われたものについては1または2に挙げられて、参考に供しようというふうに考えられた委員の方が前のときには多かったのではないかという話だと思います。
 だから、自分たちで判断して、明らかにいやこれは違うよということであれば、それはそれで構わないのではないでしょうかね。そこまで強制するものではないというふうに思いますけれども。
 私たちの仲間が横で作業をしているのを見ていましたので、「違う」とかって言いながらやっているのもいるし、「違うけれども」と言いながら2にしたりしているのもありましたので、そのことについては、ちょっと私の方から何も申し上げにくいんですけれども。どちらにしろとも言えませんので、どちらもあり得るかなというふうに思いながら横で見ていました。
 全然、いい解説にもなっていませんが、皆さん方よろしいでしょうか。
 では、大変な作業をお願いすることになるかもしれませんが、またご協力をいただきたいと思います。先ほど申し上げましたように、研究者の人たちがなされた成果物を何らかの形で日の目をあびるというか、行政の方に結びつけていくというところができれば幸いかと思いますので、ぜひご協力をお願いいたします。
 私の方はこれで終わりますけれども、事務局の方何かありましたらお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長 それでは、次回の予定だけご説明させていただきますが、次回は第6回になりますけれども、改めて委員の皆様と日程調整をさせていただいた上で、開催日程を確定したいと思います。本日の時点ではまだ決まっておりませんけれども、改めてご相談させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。
 本日は大変ありがとうございました。

○荒牧委員長 ありがとうございました。

午後3時15分閉会