第4回有明海・八代海総合調査評価委員会小委員会 会議録

日時

平成16年7月13日(火) 13:30~15:30

場所

中央合同庁舎第5号館5階 共用第7会議室

出席者

小委員会委員長   荒牧軍治委員長
委員   須藤隆一委員、本城凡夫委員
    荒木宏之委員、堤泰博委員、川野田實夫委員、小坂安廣委員、中村武弘委員、野口敏春委員、弘田禮一郎委員、  内場澄夫委員、古賀吾一委員
事務局   環境省環境管理局水環境部長、水環境部水環境管理課長、水環境部閉鎖性海域対策室長

議事

午後1時30分開会

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第4回有明海・八代海総合調査評価委員会小委員会を開催いたします。
 本日は、小委員会の委員12名、川野先生は若干遅れているようですけれども、全員ご出席いただくこととなっております。委員の皆様には、お暑い中お集まりいただきまして、感謝申し上げます。
最初に、事務局に人事異動がございましたので紹介させていただきます。
新しく水環境部長に着任しました甲村です。

○環境省水環境部長 甲村でございます。よろしくお願いいたします。
私は、中央省庁の人事交流で国土交通省から今回新たに環境省に参りました。国土交通省時代、有明・八代海再生特別措置法ができます時に、国土交通省の担当の河川計画課長をやっておりました。また、この第1回の小委員会も当時傍聴させていただいた記憶がございます。その後、1年ほど別の部局に行っておりまして、その間この小委員会の先生方、非常にたくさんの労働で、膨大な文献を分類・整理して、また要約していただきまして、誠にありがとうございました。今回は、昨年に残りました4つの項目の文献、それからまた15年4月以降に追加して発表されました文献につきまして、また膨大な文献をお読みいただくという作業をお願いするわけでございます。また、評価委員会の方で行われております問題点の整理に関して、皆様の知見をご提供いただくということもございますので、引き続きよろしくお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 もう1名、水環境管理課長の太田でございます。

○環境省水環境管理課長 太田でございます。よろしくお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、新しく委員になられた方がおられますので、ご紹介させていただきます。今般専門委員のうち、4名の方から退職または人事異動に伴い辞任したい旨の届け出がありました。このため、事務局として、関係各県から新たに推薦をしていただいて、4人の専門委員を任命しましたので、ご紹介いたします。
 まず最初に、福岡県水産海洋技術センター所長の内場委員です。

○内場委員 内場でございます。よろしくお願いいたします。12年当時、行政の方で水産振興課長をやっておりまして、有明海大問題の時に行政面からは結構当たっていたのですけれども、今度は環境面という、細かいことまで踏み込むのは今回は初めてでございますので、よろしくお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、鹿児島県水産技術開発センター所長の古賀委員です。

○古賀委員 古賀でございます。昨年までは鹿児島県の水産試験場場長の前田が委員をしておりましたけれども、今回水産試験場関係を再編しまして、水産技術開発センターとして新たにオープンしたところでございます。よろしくお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 続きまして、熊本県水産研究センター所長の堤委員です。

○堤委員 堤でございます。よろしくお願いいたします。私は10年ぶりに研究機関に帰ってきた大変新米でございますけれども、よろしくお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 最後になりますけれども、佐賀県有明水産振興センター所長の野口委員です。

○野口委員 野口といいます。よろしくお願いします。私も6年ぶりに有明水産振興センターの方に戻ったわけですけれども、前任の白島が退職ということで、私がかわってまた委員として対応させていただきたいと思います。ちょうど平成12年の有明海異変のときには行政の方の水産振興課というところにおりました。また、今後ともよろしくお願いしたいと思います。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 以上4名の方、どうぞよろしくお願いいたします。
 続いて、議事に入ります前に、配付資料の確認をさせていただきます。
 お手元にまず議事次第があります。2枚目に配付資料一覧というものがありまして、資料1が小委員会の委員名簿、それから、資料2-1が「平成16年度版文献概要リストの作成について」というものです。資料2-2が昨年度つくりました文献概要リストから今回対象となります項目[3]、[4]、[5]、[8]について抜粋したもの、これを添付しております。それから、資料3が先日開催されました第10回の評価委員会で配られた評価委員会資料の2-1というものです。それから、資料4がその評価委員会資料2-1について6月28日付で評価委員会の委員の方々に送りました事務連絡を配付しております。それから、資料5が小委員会の作業スケジュール案、それから参考資料としまして、右肩上に「作業中」と書いた横紙があります。これは本日の資料3の概要を取りまとめたもので、第10回の評価委員会の途中で事務局から配ったものです。それから、委員の方々には別途参考までに、昨年作成した文献シートの抜粋版を配付させていただいています。
本日の配付資料は以上です。もし足りないもの等がありましたら、事務局までお声をかけてください。
それでは、早速議事に入っていただきたいと思います。荒牧委員長、進行をお願いいたします。

○荒牧委員長 本日は、お忙しい中、お暑い中ご出席いただきまして、ありがとうございます。特に、新たに委員に任命された方々には、これからの議論の中で、皆さん方がこれまで蓄積された知見を十分に発揮していただいて、議論を活発に進めていただきたいというふうに思います。我々の委員会は、作業と議論、それから本委員会の方がいよいよまとめに入っておりますので、それについての提言等ありましたら、ぜひ活発にご提言いただきたい、そういうふうに思っております。
 それでは、早速本日の議題に移らせていただきます。
 本日の最初の議題は、「小委員会の今後の作業の進め方について」ということです。今後小委員会として行う作業が2つあります。1つは、昨年度からの継続ですが、文献シートの作成、追加と更新ということです。これは、昨年度膨大な量の文献をお読みいただいて、それについてコメントあるいは分類をしていただきました。それと同様の作業をお願いしようというものです。
 それから、もう一つは、第10回評価委員会、いわゆる本委員会の資料2-1に対する情報の追加ということで、私の方からも、今日お見えいただいております須藤委員長の方に、ぜひ小委員会の皆さんにも意見を述べる機会を与えていただけないかというふうに申し上げました。須藤委員長に快諾していただきましたので、できるだけ小委員会の今まで作業をされたことに基づくもの、あるいはこれまで皆さん方が蓄積された知見を十分に発揮していただいて、今、本委員会の方で進めていますまとめについて、ぜひ議論を深めていただきたいというふうに思います。
 それでは、まず、第1点目の文献シートの作成、追加と更新について事務局からご説明をお願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 資料2-1に基づいて、ご説明させていただきます。
 今、委員長の方からもご紹介がありましたけれども、昨年やりました作業の続きというような形になります。新しい委員の方々もおられますので、簡単に昨年度どういった流れで作業を行ってきたかについて、まず紹介させていただきます。
 昨年度の整理の仕方が2ページ目の図に示してありますので、ご参照ください。
 昨年度は、まず昭和50年1月から平成15年3月までに発表された調査・研究報告書、これを対象として収集しまして、これらがすべてで476ありました。その収集方法は、3ページの中ほどに書いてあります[1]というもの、すなわちJOISというのを使ったというのと、[2]というやり方で収集しております。これら476文献の中から、優先的と思われる4つの分類項目、すなわち干潟、潮流・潮汐、赤潮・貧酸素、それから水産資源という、[1]、[2]、[6]、[7]に該当する4つの分類項目を優先的に扱いまして、これらに該当する358文献、これらすべてをそれぞれの担当の先生方にお読みいただきました。
お読みいただいた上で、文献概要リストというのをつくりました。その様式は資料2-2に示しているようなものです。こういった形の文献概要リストをつくったわけです。その次に、そこの真ん中の四角に書かれている1から4の基準、これに基づいて、それらの文献が有明海の再生に係る評価を行う上で、有効か有効でないかという区分を行っていただきました。まず、その最も参考となるものに該当されるものは、変化の原因を明らかにしているもの、その次が、変化の状況、程度を明らかにしているもの、その次が変化ではなくて、単に状況、モニタリングの結果のようなものを明らかにしているもの、それから、それら1から3に該当しないものという基準で、それぞれの先生方にご担当いただいた文献について判断していただいたところです。
 そのうちの1と2に区分されたものについて、文献シートというのを作成しました。これの例示が、委員の方々にお配りしているものです。そういったものをそれぞれ、干潟であれば7、潮流・潮汐で19、赤潮・貧酸素で18、水産資源で32、合計76枚のシートをつくっております。これらのシートについて、改めて委員からコメントをいただいて、それで最終的な成果物として「有明海及び八代海にかかわる大学等による調査・研究に関する情報の収集整理」というフロー図のようなものを作成して、第8回の評価委員会に、昨年度の小委員会の作業の成果として荒牧委員長から報告していただきました。
 今、言いましたフロー図なんですけれども、これは各文献の検討項目、それから調査の検討内容と結果について整理した後、有明・八代の両海域の再生に係る評価に関して参考となる点、それから残された問題点、さらなる検証が必要な点といった観点で整理されたものです。
 昨年度は、そのような形で[1]と[2]と[6]と[7]の分類項目について整理をしていただきました。では、今年度は何をするのかということなんですが、今、言いました項目以外の項目、ですから、すなわち[3]と[4]と[5]と[8]、これらについては未整理の状態ですので、これらを整理していただきます。
4ページをご覧ください。四角で囲ってある流れの中の左側になりますけれども、先ほど言いました昭和50年の1月から平成15年の3月までに発表された文献の中で、これら[3]、[4]、[5]、[8]に該当する文献は84ありました。それらについて、まず昨年度と全く同じ作業をしていただきます。まず、ご担当を決めていただいて、文献を読んでいただいて、概要リストのチェックをしていただいて、それから文献シートを作成すべき文献についてピックアップしていただいて、文献シートを作成するという流れです。
それから、もう一つの流れは、15年4月以降に発表された調査・研究報告書について、これは[1]から[8]まですべての分類項目に該当しますけれども、それら新しい文献について、同じような作業をしていただくというお仕事があります。これが、今、事務局の方で大体どの程度の文献数があるかピックアップしたところ、約223ありました。ただ、これは単純にタイトルだけから[1]から[8]に分類したものですので、今後若干の増減はあります。また、昨年度委員から指摘を受けましたけれども、評価をするということに全く関係のない文献は、あらかじめ事務局側で削除してくださいというお願いを受けておりましたので、そういった作業もさせていただいた上で、改めて各先生方に文献をお読みいただくという作業をお願いしたいというふうに思っております。
それから、未整理の分類項目についてですが、先ほど言いましたように、5ページにありますように、[3]の汚濁負荷の関係で16、それから[4]の河川の流況の関係で6、それから[5]の土砂採取で2、その他という分類で60、合計84あります。その、その他の60の中を無理やり、これはちょっとこじつけっぽいところもあるのですが、事務局の方でさらなる分類、当てはめをやってみたところ、その下の表の2のようになりました。これらを本日ご担当の委員の方々を決めていただいて、会議が終了次第文献を送らせていただいて、作業に着手していただくというふうにしたいと思っております。
それから、平成15年の4月以降に発表された研究・報告の文献の内訳は、6ページにあるとおりです。全部で223、これらは[1]から[8]までありますけれども、先ほども言いましたように、若干の増減があるというふうにご承知おきいただければと思います。
文献概要リスト、文献シートの作成について、事務局からの説明は以上です。

○荒牧委員長 まず、委員の皆さんからご質問をいただきたいと思いますが、今の事務局のご説明に対してご質問がありましたら、お願いいたします。

○堤委員 初めてでございますので、基本的な質問をさせていただきます。
 こういった文献を整理していろいろやるんですけれども、これを将来どういうふうな形に、どうしようとされているのか、これがよくわからないところがございますので、ご説明していただきたいと思います。

○環境省閉鎖性海域対策室長 最終的には、この整理された文献について資料をつくっていただいて、昨年度の場合は、荒牧委員長から評価委員会にご報告をいただいたということになっております。後で資料3をご説明したいのですが、評価委員会の方では、小委員会から報告されたものを含めまして、評価委員会の中で今までいろいろな報告がありましたので、例えば関係県、また関係各省からの調査結果の報告ですとか、またさらに研究者からの報告もありました。そういう報告の内容を資料3として取りまとめつつあります。その中に、今回、これから小委員会で行っていただく作業の結果も追加をしていっていただくということになりまして、そして、評価委員会の役割としては、有明海と八代海の再生に係る評価を行うということになっておりますので、評価委員会のそういった再生に係る評価の作業の中で、このような情報が使われていくということになるわけでございます。
 それと、あともう一つ補足しておきますが、評価委員会で評価するときの材料としていろいろなものがありまして、例えば国それから県がそれぞれ調査・研究を行っています。こういうものについては、主務省、関係県から直接評価委員会にご報告をいただくということになっているわけですが、一方で、大学でもたくさんの調査・研究が行われています。けれども、これについて評価委員会に直接報告する道がなかったものですから、それを補うために、小委員会で大学の研究情報を取りまとめて、そして小委員会から評価委員会に報告していただく、こういう道をつくったということになるわけでございます。

○荒牧委員長 では、須藤委員長から補足を。

○須藤委員 ただいまのご質問、ごもっともだと思います。こういう作業をしていただいて、どういうふうに役に立つのかという、やはり展望が見えないとなかなかお仕事をお願いしてもやりにくいかと思います。坂川室長のおっしゃるとおりなんですが、簡単に申し上げてしまいますと、有明海で異変があって、水産に大きな被害が出て、環境上も非常に不健全な状況になっていることは間違いないわけです。その時に、いろいろなことが原因として挙げられたり、いろいろな要因として挙げられているんだけれども、こういうものは、我々の感覚的だけの問題で理解をしてはいけませんね。ですから、当然いろいろな研究なり、いろいろな報告があって、結局それに基づいた評価をしなければいけない。その原因なり要因などを科学的に、本当にそれが実証されているのかどうかという根拠にしたい。その根拠に基づいて評価をしていきたいということなので、やはり環境科学というのは、世間一般に言われているというだけで理解をしてはいけないので、そういう実証なり、あるいは科学的根拠があるかというところに、ここにいらっしゃる先生方のまとめていただいたものを生かしていきたい、こういうことだと、私は理解しておりますが、よろしゅうございましょうか。
ですから、大変な作業なんです。先生方の作業全部がどこにきちんと位置づけられるかというのは、今後の問題なんだけれども、やはり情報というのはとりあえずはたくさんある方がいいでしょう。そして、その中からある一定の評価のもとにそれを整理していくという。整理のところは次の議題に入っていますね。そのときに、もう少しわかりやすくなるのではないか、こういうふうに考えています。

○荒牧委員長 皆さん方、よろしいでしょうか。

○荒木委員 表4に学会誌等の一覧があるのですが、これは15年度以降に出てきた分だけがこの範囲なんですか。それまでやったものは入っていないんですね。その中で抜けているというか、あった方がいいのではないかというのがあるんですが、そこら辺はどうされますか。

○環境省閉鎖性海域対策室長 念のためにもう一度ご説明しますと、平成15年3月までのものは現行の文献概要リストの方に含まれていたはずでございますので、今回7ページの表4に載せましたのは、それ以降のものとして新たにいろいろな学会でこういった文献が出されておりますので、そういうものを集めたものということになります。ですから、これよりもっと前のもの、平成15年3月までのものは既に現行の文献概要リストに含まれていて、そのうちのかなりの部分は昨年も作業していただきましたし、残りの[3]、[4]、[5]、[8]については、これから作業をお願いする。ただ、新しいものについては昨年の文献概要リストに入っていませんでしたので、それを7ページの表に整理して、そこからまた新たに追加をしていきます。こういう趣旨のものでございます。

○荒木委員 例えば、私などが関係している土木学会なんですが、その中には委員会が海岸と水工と海洋があるんです。あと環境関係が環境工学と環境システムともう一つ地球環境とあるんです。有明海関係、我々もそうなんですが、環境工学論文集とか、環境システム工学論文集というのに結構出ているというか、あり得るんですけれども、そういうところは後ほど追加するんですか。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 追加すべき論文集をご連絡いただけますか。

○荒木委員 では、追加させていただきます。

○荒牧委員長 もう一度、表4の意味をもう少し教えていただけませんか。これは先ほどの説明では、6ページの2.2、16年度に収集・整理する文献の中で、有明海、諫早湾、八代海等で検索された結果が223編なんですね。それと、表4はどういう関係ですか。それはもうJOISに入っているものを全部ひっくるめて検索をかけているわけですね。その中では、この土木学会の対象論文集以外のものも当然かかっているはずでしょう。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 まず、[1]でJOISに入っているものを検索して、それ以外に15年度に収集した論文の出典を参考に、これら表の4というのをピックアップしたということです。

○荒牧委員長 [1]がもう既に済んでいて、それで下の223はそれでいいですか。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 [1]と[2]合わせて223です。

○荒牧委員長 これはちょっと誤解を生みませんか。実際にピックアップしたもののリストは、荒木委員が言われたみたいに、もしかしたらもっと幅広く、先ほど言われたようなものを包含している可能性はあるわけでしょう。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 あります。すみません、表4はちょっと紛らわしかったです。

○荒牧委員長 ほかに、どうぞ。

○弘田委員 今のお話で、昨年の小委員会でつくったリスト、それとこの前に送っていただいた、これはまた後から話が出てくるんだと思いますが、資料3の中に小委員会から出した文献整理の結果が全然触れていないような気がするのですけれども、それとの関連はどうなるんですか。

○環境省閉鎖性海域対策室長 資料3の中では、今まで評価委員会に報告されたものを全体的にまとめたという意味で、小委員会からご報告されたものも重要と思われるものは入れたつもりなんですけれども、ただ、そこは必ずしも十分でない可能性はあると思っています。ですから、小委員会の先生方にお願いしたいことは、昨年の作業の結果も含めまして、この資料3の中で抜けている、本来非常に重要な情報であるのに抜けているというものは、資料3にどんどん追加をお願いしたいということでございまして、この資料3自体、まだ完成したものではなくて、まだこれからさらに充実させていかなければいけない、修正を加えていかなければいけないものでありますので、そのようなことをこれからお願いしたいと思っています。

○弘田委員 私の勉強不足だったかもわかりませんが、出典リストというのを一緒に前に送っていただきましたね。この中に小委員会関係のものが余り見当たらなかったものだから。

○須藤委員 弘田先生のご指摘も、これもごもっともでございまして、私としては、小委員会の先生方のご指摘になった文献については、十分に反映させているというつもりでございます。ただし、後でまた事務局からご説明があると思いますけれども、まだ緒についたばかりでございまして、後でお話しするように、一人の委員の方にとりあえず今までのすべての情報を整理してみてもらったところ、どうなるかというのが、実は資料3でございまして、ですから、やはり一人の方がすべての情報を網羅して整理してみると、かなり抜けている部分もあるのではないか。後でまたお話ししますが、ぜひその部分は、こんなに一生懸命やった資料のここが、こんな大事なことが抜けているではないかということを、これはあくまでもたたき台のたたき台というものでございますので、その辺は今日のところは、我々にこんなに作業をさせておいて、全く反映されていないではないかというご指摘をいただいては困るのですが、とりあえずはそういう意味でございますので、ぜひお許しをいただいて、スタートしたばかりなので、これからぜひお願いしたい。そのときにまた改めて申し上げます。

○荒牧委員長 ここでやった作業がどう生かされるかというゴール点が見えないと意味がわかりにくいという点は、先ほど堤委員からもご指摘のとおりです。それは後でまた須藤委員長の方からもご報告をいただきたいと思います。
 作業としてはよろしいでしょうか。流れとしてはそれでよろしいですか。
 それでは、多分私の仕事は、どういうふうにこの仕事を皆さん方にお願いするかということだと理解しまして、前回にも事務局と相談しながらやったのですが、今回もそういう形で私の方で少し割り振り案をつくらせていただきました。それをここで申し述べてよろしいでしょうか。皆さん方で相談してといってもなかなか難しいだろうなというふうに事務局と話をしまして、私の方で少し案を考えてみました。担当する数に多い、少ないがあるということは、十分承知の上で申し述べますので、もしよろしければ一つの案として考えていただければと思います。
 まず最初に、先ほど述べられましたように、二百何本の後の方の部分はこの次でよろしいですね。それでは今回は、前回の引き続きの問題について、皆さんにお諮りしたいと思います。全部で84件の文献で、[3]が16編、[4]が6編、それから[5]が2編、その他が60編、そういう形で今文献がリストアップされています。私の方で少し案を考えて、[3]の流入水の汚濁負荷量16編を川野委員にお願いしたい。それからもう一つ、[4]の流入河川の流況ということについて、川野委員に6編担当していただけないか、全部で22編という、ちょっと膨大な量になりますが、ご担当いただければと思います。
 それからもう一つ、[5]の2編の土砂の採取というところを本城委員に、申しわけありませんが、担当していただければと思います。
 それから、その他のところで、[8]ということになりますが、8.1の総論が8編、これを弘田委員にお願いをしてはいかがかというふうに事務局と私の方で考えました。
 それから、8の2、3、4、気象・海象、河川海水の水質、それと底質、6編、16編、3編とあります。これを荒木委員と中村委員と相談して、全部で25編ありますが、これを半分ずつ分けていただいて、お願いできないでしょうかという案であります。
 それから、残留有機化合物というのが8.5としてあります。これは2編ですが、これも本城委員にお願いできませんでしょうかということで、もう一つ8.6で干潟というのが事務局の方で区分してありますが、これを荒木委員の方で引き受けていただけないでしょうかということであります。それで先ほどの8.2、3、4と合わせて13、13ぐらいになれば、ちょうど26ということになります。
それから、8.7と8、ノリ養殖と生物のところで、全部で24編というふうにあります。これは各水産研究センター、各県のセンターの所長さん5名に割り振っていただきたいのですが、私たちの方ではなかなか、どの方にどうというふうに区分できませんでしたので、唯一、小坂委員には継続して委員をやっていただいているということですので、もしよろしければ、文献全部を委員の方々にお送りして、それでどれを担当するか、多分県の単位というかフランチャイズがあるでしょうから、そのフランチャイズに近いところで分けていただいて、1人が5編か4編ずつぐらいになるように区分していただいて読んでいただくということではどうかというふうに思っていますが、お引き受けいただけますでしょうか。
 それでは、今、申し上げたことをご了承いただければ、その文献を事務局の方から送らせていただいて、前回のやり方に従って作業を進めていただくということにしたいと思います。川野委員には22編という、膨大な量を引き受けてもらいますし、実は、皆さん方もお気づきかと思いますが、この84で終わるかなと思ったら、追加の分もあるんだよということで、そちらの方が結構大量なものになってしまうと思います。今、有明海問題についての成果が一番報告された年だと思いますので、その分も読んでくださいということのようですから、この作業はなるべく早く済ませて、それから、その二百何編という方に備えなければいけないと思います。
 何かご質問・ご意見がありましたら、お願いします。

○本城委員 もう一度担当を言ってください。

○荒牧委員長 流入水の汚濁負荷量と流入河川の流況について、22編、川野委員、それから土砂の採取2編と、残留性有機化合物、8.5ですけれども、2編を本城委員、合計4編です。それから、すべてその他の項ですが、総論について弘田委員、それから気象・海象、河川、海水の水質、底質全部で25編、それと干潟についての1編、これを荒木委員と中村委員に分けていただいて、13編ずつ。それから、ノリの養殖2編と生物22編、合わせて24編を水産研究センターの所長さん方にお願いしたいということであります。
それでは、前回皆さん方も大変だということを途中で報告されていましたけれども、特に判断というところが難しいですよというふうに皆さんおっしゃっていました。役に立つかどうかという判定をするのと、それから論文が持っている価値とは別だよということをおっしゃっていただいて、そこが非常に難しいのだと。論文としては非常におもしろいんだけれども、有明海異変そのものとは直接的にはなかなか結びつかないかもしれない。そういう判断をしないといけないということをおっしゃっておられましたけれども、また大変な作業をお願いすることになりますが、よろしくお願いいたします。
それでは、今日の一番大きなテーマというか、皆さん方にはぜひこれを詳細にお聞きいただきたいと思いますが、議題の2番目の、第10回評価委員会資料2-1に対する情報の追加についてということで、これについては、先ほど須藤委員長の方からもお話がありましたように、これだけの膨大な作業をしていただいた方の知見というのを、どうにかして本委員会の方のまとめに入れていくということが非常に重要な作業だと思っておりますので、このことについて、少し時間をとってお話をしていきたいと思います。
 それでは、事務局の方でご説明してください。

○環境省閉鎖性海域対策室長 資料3についてご説明をいたします。これは前回6月23日の評価委員会のときに資料2-1として提出されたものでございます。まず、この資料の趣旨からご説明をいたします。
 評価委員会は、昨年の2月に第1回の評価委員会が開催されまして、それ以来、国や県からの調査・研究の報告でありますとか、また、学識経験者、大学の先生などからの研究の報告、また現地のヒアリングなどを行ってきたわけでございます。そういうようなことを第1回から第9回まで評価委員会で行ってきたのですが、そこで集められた情報を一度整理してみて、そして今後の評価委員会での評価にさらにつなげていこう。また、今後の課題の整理もしていこうということになったわけであります。そして、その作業については、委員長の須藤先生から岡田委員にまずお願いをするということになりまして、そういった依頼を受けて、岡田委員がこの資料を取りまとめたということになっております。そして、岡田委員から、この資料が6月23日の評価委員会で説明されたわけでございます。
 そこで、本資料について、1番のところに書いてありますが、今までの評価委員会での議論を踏まえまして、有明海・八代海においてどのような問題点があり、それらがどのような状況にあるのか、また、それらの問題点の原因または要因として指摘されている事項についてどのようなものがあるのかを整理したということでございます。
 ただ、そういいましても、問題点の範囲というものも非常に広いわけでありまして、またある問題点は別の問題点の原因となっていたり、また要因となっているということで、そこの問題点と問題点の関係も、これも考えていくと非常に複雑なことになるわけであります。ここでは、表にありますように、まず一回問題点を分類してみようということでありまして、大分類としては、水質の変化、底質の細粒化、潮位・潮流の変化、二枚貝の減少、ノリ不作、魚類養殖の赤潮被害、その他の水産資源の減少、水産資源以外の生物の減少、干潟・藻場の減少、この9項目にまず分けまして、そしてこの中で水質のところと二枚貝のところはさらに小分類をつくって、もう少し細かくしてみたということでございます。
 そして、ここで整理した整理の方針でございますけれども、この表紙のページの真ん中あたりに書いてありますが、整理した内容、対象とした範囲は、これまでの評価委員会に提出された資料と評価委員会での発言内容、それから、先ほどの表に掲げた問題点について有明海と八代海に区分して整理したということでございます。また、整理した問題点の状況について、その原因、要因として指摘されている事項を記載いたしました。
まず、1ページ開いていただいて、見ながら説明した方がわかりやすいかと思います。まず、1ページに書いてありますのは、水質の変化、その中でも、1.1として、赤潮の増加についてでございますけれども、まず縦の欄の真ん中のところが状況となっておりまして、赤潮が増加しているという報告があるかどうか、そういう内容の報告について、それぞれ抜き出して、1から8番まで記載をしているわけでございます。また、それぞれの状況の記述の内容の後に、括弧書きで、例えば1番の「赤潮発生件数は年によって変動するが、おおよそ年間10~35件程度で、ここ数年は増加傾向が見られる」と、こう書いていますが、その後ろに、〈1〉とありますが、これは、ではどの文献にそう書いてあるのかという文献番号でございます。これはまた別のリストにこの文献は何であるのかを書いてある、こういう整理をしたわけでございます。
そして、状況のところにありますように、1から8番まで、このような報告が今までなされている。そして、有明海と八代海は別に整理をいたしましたので、下の方に八代海について、9、10、11番ということが書かれているわけでございます。そして、この赤潮の増加に関連いたしまして、その原因または要因として指摘されていることとしてどういうことがあったのかというのを、右側のところに書いてあります。そういったものが1から、このページでは10まで、有明海に関して1から9まで、そして八代海に関して10があります。
そして、この中で記号として○と☆と、また別のページには●もあるんですが、そういう3種類に分けています。ここで○は、その記載事項が原因・要因であることを示唆するような情報、また☆は、これは必ずしも原因・要因として書いているわけではないんですけれども、問題点の状況を補足する情報として、いわば参考となる情報ということで書いてあるというものであります。また●は、○の記載内容を否定するような情報ということで、相反する内容ということがいえるのではないかと思います。これはそんなに多くはないんですけれども、例えば11ページに1つ●があるんですけれども、ここはちょっとわかりにくいものですから、12ページの方がよろしいかと思うんです。12ページは二枚貝の減少の中でもアサリについてのページでございますけれども、その中で、右側の原因・要因の欄で、例えば6番から8番にかけて、いろいろなことを書いていますが、貧酸素の影響があるのではないか。アサリの減少の一つの原因として貧酸素の影響があるのではないかということが、6番から8番にかけてそういうことが書かれていますが、それに対して、9番のところは、「アサリの貧酸素耐性試験結果から、貧酸素状態だけが直接的な斃死要因となる場合は少なく、間接的あるいは複合的な生産阻害要因である可能性が高い」ということで、貧酸素の影響ではないといっているわけではなくて、直接的な原因ではないのではないかと、こういう内容でありますが、6、7、8とは若干違うことをいっているのではないかということで●をつけてある。例えばこういうようなところで●を使っているわけでございます。
こういうような整理をいたしまして、水質の変化から藻場、干潟の減少まで、さまざまな問題点を分類して、こういう整理をしたわけでございます。
そこで、前回6月23日の評価委員会のときに、この内容を岡田委員からご報告をいただきまして、そこでいろいろなご意見がございました。というのは、これは岡田委員もご説明していたのですが、これはまだ途中の段階でありまして、さらに追加または修正していかなければいけないということであります。委員の先生方からも、こういう情報が抜けているとか、ここは必ずしも正しくないのではないかとか、または、この分類の順番を変えた方がいいのではないかとか、いろいろな意見が出されましたので、評価委員会の中で、これらについて、これから修正または追加をしていくということになるわけでございます。
ですから、この小委員会の先生方にお願いしたいことは、評価委員会でもそういう作業をしていきますので、また小委員会の委員の先生方におかれても、昨年度からいろいろ作業をしていただいたその知見をもとにいたしまして、この表の修正または追加をお願いしたいということでございます。先ほど、弘田先生から、小委員会の内容が余り加えられていないのではないかというご指摘もありましたが、恐らく、小委員会の方の情報というのはかなり膨大でございまして、短時間の間になかなかそこまで見切れていなかったのかなというような印象もございますので、そこはぜひ重要な情報が漏れないように、追加をお願いしたいというふうに思っております。
そこで、その次に、それではその作業をどのようにすればいいのかということなのですが、資料4をご覧いただきたいと思います。資料4は、6月28日付で評価委員会の先生方に事務連絡でお送りをしたものでございます。つまり、前回の評価委員会が終わった後に、今後具体的にどういう方法で追加・修正を行っていただくのかということをご説明したものでございます。そこで、小委員会の先生方にも基本的には同じようなやり方でお願いをしたいと思っております。ただ、お願いする時期がちょっと遅くなっておりますので、締め切りについてはまたそこは別の締め切りを設けたいというふうに思っております。基本的には同じようなやり方でお願いしたいと思っております。
そこで、この資料4の最初のページの「記」のところでございますが、1番、「資料2-1の充実について」とございます。この資料2-1というのが、本日の資料3に当たるわけでございます。この資料2-1を充実するために、記載内容に修正がある場合には修正箇所を明記していただいて、修正後の記載内容を事務局あてに提出していただく。また、これまでの評価委員会に提出されている資料の中で追加がある場合には、その出典を明らかにした上で記載内容を事務局あてに提出してもらう。また、次のページにまいりまして、評価委員会に提出された資料以外の論文による情報の追加の場合、これも同様に、根拠となるデータとともに、問題の状況と原因・要因として指摘されている事項を事務局あてに提出をしていただくということをお願いしたわけでございます。基本的に同じようなことをお願いしたいというふうに思っております。
それから、2番のところを飛ばしまして、3番の「ご意見等の提出方法」のところなんですが、ご意見の提出は、次のいずれかの方法ということにしておりまして、[1]として、別紙様式というのがその次のページについておりますが、こういう様式で事務局に送付いただくか、または、電子ファイルをそのまま修正したいという委員の先生もいらっしゃいましたので、そういう場合には電子ファイルをメールでお送りいたしますので、それをそのまま添削モードで修正していただく、こういう方法、どちらでも結構でございます。よろしくお願いしたいと思います。
それから、その3番の上の2番のところに、概要表という記述がございますので、これについてもあわせてご説明をさせていただきます。
本日の資料の中で、「作業中」と書かれた横長の表です。こういうものがあると思います。これは、ここでいうところの概要表といっているものでございまして、これは前回の評価委員会で岡田委員からご説明していただいたときに、資料3については、これはこれでいろいろな情報が入っているんですけれども、情報が非常に多くて、細かい情報がたくさんあるので、これをもう少し簡潔にまとめていった方がわかりやすいのではないか。こういうご指摘がありました。そこで、そういうこともあって、まだ「作業中」ではあるのですが、こういうものをまた岡田委員からご提出をいただいて、こういうことを準備しているところでございますというようなご説明がございました。これに関しても「作業中」と書かれておりますように、まだまだ修正・追加していかなければならないのですが、これについても評価委員会の各先生方に、やはり早目に意見をもらった方がいいのではないかということで、これについてもご意見をいただきたいということになっております。これに関しましても、後でまたご覧いただきまして、重要な情報として漏れがある、またはここの認識が間違っているというようなものに関しましては、小委員会の先生方からもぜひご意見をいただきたいというふうに思っているところでございます。
とりあえず、資料3と「作業中」のご説明を以上とさせていただきます。

○荒牧委員長 まず、皆さん方、何かご質問はありませんでしょうか。

○中村委員 小委員会で昨年から論文を読んできたわけですが、その分類の仕方は先ほどの[1]から[8]までですね。それと、この表での大分類、どうして同じような分類の仕方をされなかったのでしょうか。その方が私どもの立場からすれば資料整理がしやすい。

○環境省閉鎖性海域対策室長 その点についてなんですが、まず、小委員会での分類として[1]から[8]までございましたが、実はあれは有明海及び八代海を再生するための特別措置に関する法律、いわゆる特別措置法という法律がございまして、その法律の中で、国と関係県が次のようなことについて調査をしなさいという条文がございます。その「次のような」のところでの分類が[1]から[8]の分類と同じものでございまして、実は昨年度の段階では、まず作業をするに当たりまして、法律の条文で書かれている分類を参考といたしまして、まずそれに従って作業を進めてきたということになるわけでございます。そこで、今回この資料3の分類に関しましては、そういった法律は法律としてさておき、今後の有明海・八代海の再生に係る評価というものを行っていく上での分類ということをもう一度考えていただいた結果ではないかというふうに思っております。ですから、結論からいうと違う分類になってしまったわけでありますけれども、こちらの小委員会においては、昨年からの作業の続きという経緯もございますので、例の[1]から[8]の分類でまず作業をしていただきますけれども、その結果を踏まえて、評価委員会としては、この資料3の分類になっていくのかなと思っております。ただ、この資料3の1から9の分類に関しましても、前回の評価委員会で若干意見もありましたので、これも必ずしもこのままいくとは限らないと思います。場合によっては修正される可能性もあると思っております。

○小坂委員 「作業中」のペーパーに対する意見は、どの程度、これは未完成の部分がありますね。下の、我々に関係する6番とか7番、その他の水産資源の減少とか、この辺が大分抜けていまして空白ですけれども、この辺は我々の観点で意見を言うのか。まだ「作業中」だから、作業が出てから意見を言うのか。この辺はいかがでございましょうか。

○須藤委員 今のご質問の点ですが、あくまでも、この資料3の概要としてこの概要表を取りまとめたわけです。ですから、できれば資料3の中に先生方の情報を入れたいわけです。それの総括として概要表が出てくるはずなんですが、多分まだ「作業中」なので、この部分のところの論点とか何かは書き切れていないんですね。未完成なんです。これは後でまた申し上げますけれども、ここの資料3から抽出される要約が、概要表のここにこう書かれた方がいいよと。特に小坂先生のようにご専門の先生であれば、そういうふうに言っていただいた方がよろしいのではないか。概要表だけ単独に資料3抜きで先にやられてしまうと、やはりなぜ概要表が出たかということで、こっちはあくまでも総括表なので、資料3から出て概要表に移りたいと、こう考えております。ですから、どちらかというと、先に資料3の方へ情報を入れていただく方がまずはよろしいかなと、こう思っております。

○荒牧委員長 他になければ、須藤委員長の方からもう少し補足的に、今、事務局から説明されたこの表の意味、あるいは持っている意味と今後の作業の方向性といいますか、それとこの小委員会の皆さん方に期待することを、あわせて須藤委員長の方からお話しいただければと思いますが、よろしくお願いいたします。

○須藤委員 重ね重ねお願いばかりこの小委員会の先生方にするようで恐縮をいたしておりますが、先ほどの文献シートとあわせて、この資料3の充実ということで、小委員会のメンバーの先生のお力添えをいただきたいというのが、私からの結論としてのお願いでございます。しかし、ただそれだけでは何のことを言っているかわからなくなると思いますので、もうちょっと具体的に申し上げたいと思います。
 実は私が日ごろ一番気にしていましたのは、評価委員会はお勉強会をずっと続けているのではないか、何か再生の道筋が本当にこのままでつくれるんだろうかというようなご指摘もいただいていたので、何とか早目に今までの情報を整理して、そして再生の道筋をつくっていきたい、こう考えておりました。評価委員会には20名の委員の先生がいらっしゃいまして、それぞれすべてどこかにかかわるご専門家なんですけれども、全体を見通して整理をしていただける先生はどなたかなと、こういうふうに私は考えておりました。岡田先生は、皆さんご承知かもしれませんが、有明海も八代海も深くかかわっておられませんが、沿岸域とか干潟ということについては深くかかわっておられる方で、どちらかというと、全体的に展望をしたり、あるいは問題点を解析するということが比較的得意な方でございます。第1回の委員会から、この評価委員会の進め方はおかしいではないかということについて、私が指摘をいただいていたので、そういうことを言われるんだから、まず自分でまとめてみなさいというのが、実は私の意見でありました。
 岡田先生自身がそういうことを言ってこられたので、私は、では岡田先生が原案としてまずつくってみなさいということを、前々回、ですから8回にお願いしたんです。そして9回にこういう方向でどうですかということを口頭でご説明いただき、ここにございます9分類でやってよろしいかということだけはご了解をいただきました。
 先ほどからいろいろご指摘もいただいているんですが、これはいろいろ現象面でいわれてきていること、異変として取り上げてきた現象を分類した。こういうことでございまして、先ほどの小委員会での文献の分類とは異なっているというのは、そういう意味でございます。
 そういう意味で、岡田先生のせいにするわけではございませんけれども、岡田先生が個人でまずは考えられて構築された、これが分類表でございます。でありますから、当然第10回の評価委員会のときには幾つかの、私がここで覚えているものだけ申し上げますと、抜けているのが多いじゃないか、これが一つです。それから、もう一つは、水質の変化から干潟・藻場の減少と、こう書いてあるんですが、これが重要な順位ですか、これでは論理の構築になっていないでしょうということで、そういう並べ方の問題です。論理はもう少し構築した方がいいのでなはいかという2点が重要なご指摘であったかと思います。
 それから、さらにこの項目で抜けているもの、これは3番目です。どういうのが抜けているかというと、陸上からの負荷が抜けているでしょう。それから、気象関係とか、そういう全体的な海洋気象とか、そういう問題が抜けているでしょう。こういう指摘がやはりありました。
 ということで、ここはあくまでも有明海・八代海の水面の中だけの話に特化されている。ではなくて、有明海・八代海の異変を引き起こすのはもっと周囲のことを考えないとまとめられないでしょうということがあって、その問題をもう一度この中に取り込むべきである、こういうお話をいただきました。
 そういう中で、当然これは小委員会の先生方にもお力添えいただくようにということもあって、私は岡田先生にもこれは確認してありますが、小委員会のこの前のシートについても、一応は全部目を通させていただきましたと、こういうふうに言われていますが、まだ不十分な点が、あれだけの文献なので、希釈されているので、もしかしたら目にとまらないか、あるいは抜けているのが多いのかもしれません。先ほど室長が言われたように、そういうご指摘をいただいているので、どこを直したらいいですかということで、先生方にお願いしたところと、それから、これだけの分厚いもの、今日の資料3ですよね。これだけですと、何がどうなっているかわからない。キーワードすら読み取れないではないか。それなので、会議の途中で、これも、今、小坂先生からご質問いただいた「作業中」という、これはあくまでも本当に「作業中」なんです。この概要表ですと、これだけ見ると、キーワードだけは何となくわかるということで、この数枚のペーパーを作成した。本当はこれを先につくっていただこうかなと思ったのだけれども。それではちょっと困ると、こう思ったので、やはり詳細なものをお示しして、それで必要があれば、委員からもそういう意見が出ました、フローシートを書いてくださいと。これはフローシートにはなっていないんだけれども、これから後でキーワードの相互関係図も書けると思いますので、この「作業中」というのをつくっていただいております。
 ですから、評価委員会の方の先生にお願いしているのは、この資料の3の中で、まずはつけ加えていただきたいことをお願いしている。そうすると、おのずからこの「作業中」の方も変わってまいります。ですから、「作業中」の方の変更もお願いしたいことなので、順番は、先ほど小坂先生のご質問に私がお答えしたのと同じように、資料3に入れていただいて、「作業中」の方に後でまとめていただく、こういう順でお願いしてきたわけでございます。小委員会の先生にも同じことを私はぜひお願いしたい。
有明海の特に地域のこと、それぞれの県に属されているところのことについては、評価委員会の先生よりはずっと何倍も先生方の方がよく知見をお持ちなのは私も承知していますので、私から申し上げれば、荒牧先生以下、この小委員会の先生方を非常に頼りにしているというのが本音でございます。でありますので、本当は、これがまとまるときには、これは私はまだ事務局と相談していないんだけれども、まとめ上げるときは、評価委員会と小委員会の合同委員会ぐらいやってもいいのではないか。もしそれが制度上許されるのだったら、そんなことも実は考えておりまして、許されるのであれば、そんなことも考えているということも申し上げておきまして、これは全然相談しないうえでの発言なので、後で事務局が困るかもしれないけれども、そんなことでございますので、ぜひお力添えいただきたい、こういうふうに思っています。
 私の説明で抜けていることがありますか。こんなことでよろしいですか。特に議論されたところは、私はうろ覚えでメモも書いていないので、何か抜けていることがあったらつけ加えてください。

○環境省閉鎖性海域対策室長 抜けているというわけではないんですが、今、須藤先生が最後の方でおっしゃったことで、合同委員会ということですが、それは十分可能だと思っております。また、小委員会の先生方からいろいろ出てきたご意見の内容によっては、合同委員会という形ではないにしろ、評価委員会にも専門委員の先生に来ていただいて、そこでご説明いただくということは可能だと思っております。

○須藤委員 こんな重要なことをやるときに、ただ何か文献読んできてください。どこかおかしいところがあったら直してくださいというのは、余りにも唐突だし、やはり全体の中で、評価委員も専門委員も位置づけとしては当然同じで、やはり再生の道筋をつくっていただく、両方とも同じ責任を持っているという意識でやっていただきたいので、ぜひお願いしたいということでございます。

○荒牧委員長 今、須藤委員長から、本委員会といいますか、評価委員会の方のこれまでの議論の内容をご紹介いただきましたけれども、皆さん何かご質問ございませんか。
 あとは、意見をいただくときに、少し知恵が要るかなというふうに思いました。先ほど中村委員からも話がありましたように、我々はどちらかというと先ほどの小委員会の分類に従って分けていますし、それぞれの先生方、そこを担当されています。ですから、資料3の分類のどこに自分が持った基本的なアイデアやそれから疑問を述べればいいか、ちょっと合わないかもしれません。ただ、これは岡田先生もおっしゃっていましたけれども、必ずしも一つのところに書いたわけではない。だから、同じことが2つの箇所に書いてある場合もあり得ますということをおっしゃっていましたので、そのことはどこにお書きになっても、多分構わないのではないかと思うんです。まずは、干潟というキーワードがもしあって、その干潟の減少ということに現象としてはなっていますけれども、減るということだけでなくて、干潟が持っている機能とか、そういう根幹にかかわるような問題を、このキーワードの並びでは必ずしも入れる場所がなく見える。そうではなくて、もし干潟の減少というものだけではなくて、もっと根幹的な、サイエンティフィックな考察が行われているもの、そういうものもどこかに入れていく必要があるだろうというふうに皆さん認識されておられますので、それはどこかの場所に、ここにまず入れてみようということで入れられて、それを岡田先生や皆さん委員の方々がまとめ上げていくという作業になると思います。
ですから、先ほど中村委員がおっしゃられたように、必ずしも我々の作業の分類と資料3とが合っていない部分は、より近いところにまず入れておいていただいて、そこから2カ所、3カ所に派生する場合もあるとおっしゃっていました。そうすると、そこが先ほど言われた関連図とか、フロー図というもののキーワードになり得る。同じ言葉が2カ所につながったときに初めて関連図ができ上がっていくというようなことになる可能性もありますので、それは余り考えずに、どこかの場所に自分たちが重要だと思う事実、それから知見を入れていく作業をしていただければいいのではないかというふうに感じました。
私が評価委員会の方に出席して聞いていた時に、これを小委員会の作業とどう結びつけるかというのが、多分私の一番重要な仕事ですので、そういうふうに思って聞いていたわけです。岡田先生の説明の中でも、必ずしもこれは一つのところにまとめ上げていっているわけではないから、同じ文書が2カ所、3カ所にありますよということもありましたので、それならば我々が作業した事柄がどこかに入っていれば、それをきっかけにしてつながっていけるというふうに感じましたので、分類は余り細かく分けないで、どこか関連するようなところがあったら、そこにまず事実として入れておく。それから、原因・要因として考えられる事柄についても、たくさんある論文の中で書かれたことを、皆さん方にああいう大きな表の中にまとめていただきましたから、そういうものもできるだけ生かせるように、皆さん方に書いていただいたので、自分の原稿といいますか、アイデアが生きるようにご指摘いただければと思います。
 やはり書いた方が欠けているところも一番おわかりではないかなと思うんです。ですから、多分この小委員会のメンバーの委員の先生方が表をつくっていくときに一番意見を言いやすい。あるいは、言いたい人になるのではないかと思います。ぜひそれを生かすような形で出していただければと思います。
 まず、ご意見・ご質問がありましたら、どうぞ。

○本城委員 私と弘田先生とで、例えば文献シートのところでも、あるいは資料3でもいいんですが、水質の変化の赤潮の増加のところとか赤潮に関係するところと、貧酸素水塊に関係するところを担当していますので、2人で読み合わせながら、重要なところか、重要でないかを自分たちで判断して、そして整理して、文献シートとして出してきました。今回は、岡田先生が相当な努力をなさって、資料3ができ上がってきていますが、我々が文献を読ませていただいて得た情報と、岡田先生のまとめられた部分とのギャップを埋めないといけないということなんですね、この作業は。私と弘田先生の預かった部分のところは円滑に進めることができると思います。ただ、今度場長さんが4人もかわられています。文献シートに関する知見を持っている場長は別のところにおられるわけです。そして、この文献シートを読んでいない場長さんが新たに加わっておられますから、どう取り扱うかということになるかと思いますが。
 私としては、この小委員会が理想的にいくのは、今、言いましたような、私と弘田先生の預かった部分を岡田先生がまとめておられる中で、抜けている部分と整理・整合するところがあると思いますので、それはいいんですが、果たしてやれるのか、やれないのかをどうするかですね。

○弘田委員 今、本城先生がおっしゃったことと同じことなんですけれども、我々がそのリストをつくったときに、これは有明海・八代海の再生に重要かどうかというので、1、2、3、4と番号をつけましたね。その中でも、1というのはかなり重要であるということなので、それはできればこの今日の資料3の中に大体入るべきものではないかという気がするわけです。ところが、赤潮に関しては2編しか入っていないわけです。その辺のところが、我々としては小委員会で考えたことと関連づけるとどうだろうかということ、これは赤潮に限らず、他のところでも1と評価したものはこの中に入れていただきたいという感じが、皆、されるのではないかと思います。他のところは私はよく見ていないのですが、赤潮に関しては2編しか入っていないので、その辺のところが一番気になるところです。

○荒牧委員長 では、それは、岡田先生だけではなくて、事務局の方でもチェックをしていただいて、最低限1の部分は知見として、それから要因の分類のところも書いてある部分もあると思いますので、原因・要因のところで、最低1の部分は盛り込むということでお願いしたいと思います。
 それと、先ほど本城委員から言われたものでいうと、リタイアされた先輩方をこの際、すみませんけれども、所長さん方をつかまえて、意見を聞いていただけませんでしょうか。やめた気にならないで、作業をこのままやってくださいということで、先ほど本城先生がおっしゃったように、やはり作業をした人が一番よく言いたいこと、それから中身もご理解いただいていると思いますので、もしよければ、事務局の方からもその部分のところだけは資料を送っていただいて、もしご意見があればということで、可能であれば。それから後任の所長さんたちにも、ぜひ意見を聞いていただいて反映していただけるようにしていただくとありがたいなと、今、本城先生のおっしゃるとおりだと思います。もし可能ならば、まだおやめになったばかりですから、頭の中にはまだいっぱい詰まっておられると思いますので、ぜひ意見を聞いていただけませんか。

○小坂委員 そういう点では、多分ほかの試験場も一緒だと思いますけれども、組織討議をしてやっています。試験場長なり所長の独断でシートを作成したということではなくて、長崎の場合は各部長さん方とディスカッションして、それで整理をしましたので、多分各試験場で各部長さん方と議論されれば、整理がしやすいのではないかと思います。
 それともう一つは、この資料3を見せていただいて、行政特研の研究とか、それから中長期開門調査の検討委員会の報告書とか、総合開門調査の報告書、この辺は非常に頻繁に出てきて整理をされているんですけれども、先ほどからお話ししている、いわゆる文献の問題がほとんど出ていないということで、その辺を我々はちょっと意識して、もう一回見直してみなければいけないのかなという気がしています。

○荒牧委員長 逆に言いますと、行政側の持っているデータと、それから学術的に、先生方が研究されてきたものが、もしかしたら初めてこのシートの中で合体する可能性を持っている。行政の方は行政の方で、学術的な研究をされている方は学会等でそれぞれ発表されていて、なかなか一つにまとまってこなかったのが、先ほどおっしゃったように、もし我々がここに学術的なもの、皆さん方が作業されたものを埋めていけば、初めて一体となったものができ上がる可能性もあると思いますので、ぜひ先生方おっしゃったように、この中にどんどん入れ込んでいく作業をしていければいいかなというふうに思いますけれども。

○荒木委員 作業はよくわかりました。意見を出す点もいいのかなと思うんですが、それと、須藤委員長もみずから小委員会に対しての希望をおっしゃっていただきましたので、なかなかこういう意見は申し上げにくいところがあるんですけれども、お聞きしていたら、評価委員会自体と小委員会の違いは一体何だということになってくるのではないか。我々、もちろん有明海の近くにいて、有明海の問題に対する思いは同じでありますし、評価委員会であろうと、小委員会であろうと、同じなんでしょうけれども、昨年の途中までのあの形で、小委員会の意見も含めて、しかも限られた文献ですね。小委員会でやった作業は行政特研とか何とかの文献を評価して出したわけではないですね。

○荒牧委員長 それは除いたんです。

○荒木委員 我々小委員会が出した文献とか評価といったものも含めて、評価委員会においては、それは膨大な資料になると思います。だけれども、現場からちょっと遠いからとか、資料が多いからというだけで、小委員会と合体するというか、意見をやりとりしてと。あってもいいんですけれども、そうすると評価委員会と小委員会の役割は一体どうなってくるんだという気が若干しているんです。きつい言い方かもしれないけれども、それは評価委員会の責任であって、基本的な役目ではないんですかというふうに思ったんですが。

○荒牧委員長 それはどの部分が役目ですか。

○荒木委員 例えば、岡田先生がまとめておられますけれども、もちろんそれに対して意見を小委員会は昨年出したんだけれども、こういうところが抜けていますよといった意見を出したり、こういう見方もありますよということを出すのは一向に構わないんだけれども、何かなし崩し的にではないんだろうけれども、一体化していくような部分があるように見えて困る。困るというか、不思議だなと思ったんです。

○須藤委員 先ほど、私が最後のところで、合同委員会ぐらいやってまとめさせていただきたいと言ったのは、先生方がやったお仕事ができるだけきちんと反映されているのを確認していただきたいということで申し上げたのであって、この責任がどこにあるのかというのは、この仕事は、資料3をつくっていくのは、再生の道筋を決めていく評価委員会にあることは当然でございます。これを小委員会の先生も同じ立場で責任をとってほしいということを申し上げたつもりではございません。
 なぜ、ここに小委員会があるのかということは、これは坂川室長から後ほど解説をしていただいた方がよろしいかもしれませんが、評価委員会というのは、小委員会もそうですけれども、法律に基づいて当初設立をされたわけでございます。有明海は幾ら地域的な水域であったとしても、全国的に選んだいろいろな先生をメンバーにしただけでは、やはり地域のことについての情報が不十分ではないかということを、いろいろな方面からご指摘をいただいて、特にここにございますように、地域のことについて造詣の深い先生方でそういう情報を集めていただくというのが必要ではないかということで、小委員会が設立されたというふうに私は記憶しております。役割分担はあるわけで、なし崩しにして、小委員会と評価委員会を一体化して、同じような責任を分担してほしいということを申し上げたつもりではございません。
もし私の言い方が不十分であれば、坂川室長に。役割分担なりを一体化するということを先ほどお願いしたつもりではないということでございます。

○環境省閉鎖性海域対策室長 この小委員会の設置については、たしか第1回目の評価委員会でご検討をいただきまして、今、須藤先生からお話があったように、地域に即した調査・研究、特に大学等における調査・研究情報を取りまとめるという役割を小委員会に担っていただいて、小委員会を行っていただくという、そういうことになったわけでございますので、そこのところはしっかりわきまえながらやっていく必要はあるかと思います。しかし、昨年度まで非常にたくさんの作業をしていただきましたので、この結果をうまく評価委員会の方につなげていくという意味で、場合によったら評価委員会に専門委員の先生の方々にもご出席していただくこともあるんじゃないか、そういうこともあってもいいんじゃないかと私思いましたので、先ほどそういうふうに申し上げたわけでございます。責任のあり方については、須藤先生がおっしゃったとおりだと思います。

○荒木委員 そこはもちろんそうだと思いますから、そう思っているんです。だけれども、責任というのは、評価委員会として結果を出すことに対する責任という問題ではなくて、評価委員会の方は、小委員会から出た資料も他にもたくさん評価して、総合的に資料3みたいな形でやっていかれようとしているわけでしょう。そこの点はきちんと評価委員会がするべきだというのが、私の言いたかったことです。

○荒牧委員長 荒木先生が言ったのは理解できるんだけれども、ただ、今、特定行政庁であるとか、いろいろな省庁あるいは県から資料が出て、直接評価委員は聞いているんです。その発表を、プレゼンテーションを聞いて、そして、そのプレゼンテーションに基づいてそれぞれが議論し、判断をしようとしている。ただ、残念ながら、今、小委員会の皆さん方がなされた作業の全体を委員会で、こういうレポートを出しますということではあっても、全体での個々についてちゃんと説明できている時間がないと思うんです。せっかく、そういう委員の先生方がおられて、環境省とつながっているわけだから、そのチャンネルを直接使って発言してもらった方がいいのではないかというのが、私の意見なんです。ですから、須藤委員長に、この資料3の作成については、小委員会の先生方にも直接参画できるような仕掛けにしていただけませんかというのを申し上げたのも、私の方です。
 それはなぜかというと、いろいろなところの研究機関、あるいは県の成果は、直接的に評価委員会で聞くことができるんだけれども、ここの小委員会でつくったものは、必ずしも時間を十分とって、皆さん方から説明できていません。それなら直接的にこのシート作成に参画した方がよいのではないかと思いましたので、環境省の方にも、須藤委員長の方にも、私の方から、ぜひ小委員会の皆さん方にも参画させていただきたいと、そういうふうに私の方から申し上げたので、もしそこがちょっと違っていたとすると問題かもしれませんが、私の方はそういうふうに理解したんです。

○荒木委員 それはいいんですけれども、小委員会で出したのは、何も選んだ論文の束をぽんと送ったわけではないですね。ただ出したわけではなくて、整理をしたわけです。ちゃんと問題点とか、こういう点が役に立つであろう、こういう点はまだ残っているといった整理をしましたね、随分と凝縮した形で。その形以上で、どういう参画があるのか。参画することが嫌だと言っているわけではないんだけれども。しかも、我々がやった作業の範囲というのは限られていたわけです、対象文献の範囲は。

○荒牧委員長 逆に言うと、特定行政庁とか、県のところの部分というのは外してあるわけです。我々の対象にしたのは、主として大学の先生たちの論文。

○荒木委員 評価委員会では全体をやっているわけでしょう。

○荒牧委員長 全体というよりは、むしろ逆に大学の先生たちの論文は外してある。委員の発表はありましたよ。

○荒木委員 全体をもって評価しないといけないのが評価委員会の役目ですよね。

○荒牧委員長 ええ、今、やられている作業は、法に基づいているから、例えば基本的にいうと、いろいろな、環境省、それから国土交通省、それから農水省が行われている作業、各県が行われている作業を報告していただくということになっていると思うんです。私の理解ですよ。間違えていたら教えてください。それをやっていく、それを報告をしていただいて、その報告をしていただいたものを評価するというのが、委員会の仕事です。ただ、そうすると、他にも、先ほど須藤委員長が言われたけれども、大学とか、いろいろな機関が行っているものの成果は、そこに直接反映されなくて、論文とか、そういう形で反映されている、報告されている。それを小委員会の方から出していただいて、単なる行政側の現在行っている作業、調査・研究、再生に向けた取り組みというだけでなくて、そういう基礎的な調査・研究のものもここの中に反映していくというのが小委員会の役割だと、私は理解しているわけです。
ですから、それを評価するものがもともと法的にはいろいろな行政がやっているものを吸い上げて、それで5年後に見直す、特措法の見直しのときに妥当であるかどうかをやるのが、評価委員会という名前の由来だと思うんですけれども、それだけでは多分学術的に基礎的なものを積み上げてきたものがなかなか反映されない。だから、この小委員会がつくられて、そして意見を述べた。それが、ここでいよいよまとめていこうとするときに、原因のところに今来ていますので、要因・原因のところに来ていますから、そこでは学術的な文献とか、それから知見というのが非常に重要な役割を果たすというふうに見て、皆さん方の参画をお願いしたいというふうに、今、申し上げたわけです。

○荒木委員 わかりました。当初、小委員会が昨年出した成果の取り扱いというか、位置づけということで、どなたか意見を委員の方が言われていたこととか、いろいろ聞いていたら、どうもそこら辺の役割分担といいますか、位置づけというのが、わからなくなったのでご質問しましたけれども、学術的な部分のところをまとめたのが我々であって、そういう立場から意見を言うのであれば。

○荒牧委員長 私はこの小委員会の委員長を引き受けたんですけれども、すなわち……。

○荒木委員 わかりました。そこは私がちょっと誤解していたのかもしれません。

○荒牧委員長 先ほど須藤委員長が言われたように、もともとは法律に基づいて各機関が行う有明海の調査・研究と再生に向けた取り組みを評価するというのが、評価委員会の役割でしょうけれども。もう一回繰り返しになりますけれども、そこに学術的な、あるいは研究者の人たちがやられたいろいろなものを重ね合わせて、初めて原因究明とか要因の分析が可能なのではないかということで、作業をしていただいたわけですけれども、それはやはり作業をしていただいた方が一番リアリティーがあるだろうと思って、むしろ私の方から小委員会のメンバーにぜひ参画できるような道をつくっていただきたいというふうに申し上げて、前回の委員会で了承していただいて、参画していただきたいというふうに言っていただいたので、皆さんにお願いをしているということです。
 もし、何か間違いがあればご意見をいただければ、またさらに考えて態度を決めたいと思いますが。
 先ほど、一番最初に堤委員からもそういう意見が出て、この委員会の役割は一体何だろうというところが、皆さん方委員にあるだろうと。作業をしただけというのも変ですから。

○荒木委員 そういう徒労感を言っているのではないのです。

○荒牧委員長 ぜひ作業したものを反映させるルートというか、道筋みたいなものをどうするかということだろうと思ったので、私も最初は勉強会ではないかというふうに、先ほど批判が出ているとおっしゃったけれども、なかなか作業に入らないものですから、何をする会だろうというふうに思っていたんですが、やっとこういう形で動き始めましたので、この小委員会の役割が、ある意味でいうと明確になってきて、「あっ、そうなんだ」と、それなら我々のところも参画させてくださいというふうに申し上げたということで。最初からちゃんとわかっていたわけではありませんけれども、そういう形で理解すると、この小委員会の役割も非常に重要なものとして位置づけられる。ですから、参画させてくださいというふうに申し上げたわけでございます。

○内場委員 関連ですけれども、基本的な話になりますけれども、例の評価委員会というのは特措法が続く限りは、恐らくあるんだろうと思うんです。続くんだろうと思うんです。最終決着等でどう評価してということで終わりになるのか、また続くのかは別として。この小委員会の役割というのは、こういうふうな学術的な、今まで全然整理されていなかった論文等を整理して、反映させるような形の作業が終わった時点で、これは終了という形になるんですか。それともまた次から次に、新たに出てくるものをどう考えていくかという作業になるんですか。

○環境省閉鎖性海域対策室長 そこのところは評価委員会でこの小委員会の設置を決めましたので、ですから、小委員会の業務がこれでもう十分で終わったと判断するか、また引き続きやるかというのは、それはやはり評価委員会で決定していただくことになるんだろうと思います。私の個人的な意見では、昨年非常にたくさんの文献がまた新たに出てきましたので、また今年も出てくるとすれば、また引き続きやっていただかなければいけないのかなとは思っておりますが、それは今後の状況をみて評価委員会で決めていただくことではないかというふうに思っております。

○須藤委員 今の内場先生のご質問で、それ以上のお答えは私もないんですが、評価委員会は5年以内に評価を行うということになっていますので、今のような段取りでどんどん作業は進むわけですけれども、では小委員会へいつもうお願いをしなくてよろしくなるのかというのは、最初の今の評価ができるまでは、これは平たく言ってしまうと、お願いをしておかないといけないのかなというのが、私の率直な感想でございます。これは全く率直な感想だけでございまして、その後のことについては、責任を負いかねますので、とりあえずはそのぐらいのところまではぜひご協力をいただきたい。先ほど坂川室長が言いましたように、評価委員会で設置を決めていますので、では、もうこれで解散をしていただきましょうということを決めないといけませんが、それは第一段階の評価が済むまでは、そういう意味では、当初のそのぐらいのところまではお願いをしておきたいというのでございますが、これはあくまでも感想でございますので、お約束ということではございません。

○荒牧委員長 他にご質問・ご意見がありましたら、お願いいたします。

○小坂委員 前もって資料を送っていただいたのでちょっと中を見てみたんですけれども、具体的な内容については後日提出をさせていただきたいと思うんですけれども、全般的にかかわることをお尋ねしておきたいんです。例えば資料3の1ページで、一番上の1番からいきますと、最後に文献番号と、「観測結果から明確」ということで文献番号〈1〉という、こういう表示が全部書いてありますね。文献リストを見てみても、全部一つ一つ文献を読んでみないと、文献のどこにこういうのが書いてあるかというのは、中には文献リストの中にページが打ってあるのもありますけれども、その辺が非常にわかりにくい。
 例えば、ずっと下にいきますと、7番目の「観測結果から明確:西海区水産研究所解析結果」、こういう格好で、ちょっとコメントというか、表題を書いておけば、何の観測結果か、それから右側にいきますと、右側の1番目の「研究結果」と、こう書いてあるんです。14番を見ていくと「研究結果」、だれの研究なのかというのが文献を読まないとわからないということで、私が言いたいのは、こういう表を整理される場合には、ここにちょっと、例えば何々教授の研究結果とか、どこどこの調査結果とか、後の方で出てきますけれども、「聴取した意見であるため具体的データなし」というようなこともあるんです。聴取をしたのは、報告書を読んでみると、例えば中長期開門検討報告書の中で、ある教授からこういう意見が出ましたと、それがここに聴取結果として書いてあるんですね。そうすると、文献リストを読んでみないと中身がわからないというようなことなので、こういう表を載せる場合は、例えば何々教授の意見とか、そういうことを、注書きといいますか、この表にまとめて書いた方が見やすいのかなという感じはしました。私はこれを全部読ませていただいて、文献リストも全部環境省から送っていただいた部分、評価委員会の資料を全部あさって、探すのにものすごく大変だったんです。ですから、その辺が、一般的に皆さん共有して見るならば、ある程度その辺をちょっと注書きしておくと、「あっ、この資料のここだな」というのがわかるのではないかなという気がしましたので、その辺の整理はしていただいた方がいいんじゃないかな、ちょっと気づきましたので。

○荒牧委員長 他に何かありましたら。
 これまでの議論で、事務局の方で何か補足することはありませんか。

○環境省閉鎖性海域対策室長 それでは、資料3についての修正なり、追加に関するご意見をいつまでにお願いするかということなんですが、実は、資料4は、先ほどちょっとご説明しましたけれども、評価委員の先生方に同様の作業をお願いしたときのものでございまして、ここでは、締め切りを7月20日、今日からいうと1週間後ということになっているわけであります。ただ、小委員会の先生方にはきちんとお願いするのは今日初めてですので、1週間ではちょっと無理だというふうに思っております。それと、次の評価委員会なんですが、これはまだ正式決定ではないんですけれども、一応評価委員の先生方に日程を押さえていただいておりますのが8月23日でございます。それまでに事務局の方である程度まとめて、岡田先生に見ていただいてという、また資料3のつくり直しという作業をしなければいけませんので、その辺の作業も大分時間が必要かと思っております。ですから、ここはご相談なんですが、小委員会の先生方には、7月末までくらいに事務局にご連絡をいただければというふうに思っております。またよろしくお願いいたします。

○荒牧委員長 それでは、先ほど弘田委員からもおっしゃっていただいたように、まずは、岡田先生の方には、判断基準の分類で1と書かれた部分について、1と分類したところの基本のところの分については、事務局から早速送っておいていただければ、そこの部分は外して何か意見が述べられると思うんです。ですから、1の部分だけは、岡田先生の方に、これが皆さん方が出された重要だと思う認識の文献ですということだけは伝えておいていただけませんか。

○弘田委員 意見を出すときは1は除いていいですね。

○荒牧委員長 その部分についてだけは確実に伝えていただいて、記載していただけるような方向でお願いできればと思います。

○弘田委員 岡田先生がおつくりになるときに、文章的なことは岡田先生にお任せするというのであれば、私どもがまた文章を書いてそれをお願いしますというと、また混乱するかなという気もしたんですけれども。

○環境省閉鎖性海域対策室長 資料3の見直しもかなりたくさん見直さなければいけないと思いますので、そういうことからすると、恐らくは具体的に修正の内容をお伝えいただいた方が作業としてはやりやすいのではないかというふうに思っております。ですから、分類1のところは漏らさないようにという趣旨はお伝えしますが、できましたら、具体的にどう書くのかというところも、ご連絡いただいた方がいいんじゃないかと思いますが、よろしくお願いします。

○荒牧委員長 特になければ、それでは今後のスケジュールについて、事務局の方からご説明をお願いしたいと思います。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 今日の説明の中でも出てきたので、若干重複するところもあるかもしれないんですけれども、整理を兼ねて、改めてご説明をいたします。
 今日作業をお願いした項目としては、3点ありました。まず1つは、文献シートの作成に向けて、昨年度積み残しになっている項目についての作業です。これについてのスケジュールですけれども、まず、今日担当を委員長の方から案を示していただいて、各委員の方々にご承諾いただいて、担当が決まりましたので、各担当の先生方に、そこの部分の文献と、それから文献概要リスト、今日の資料2-2の中からそれぞれの担当のところを抜粋して、明日にでも早速送らせていただきます。

○荒牧委員長 文献シートの[1]から[8]についての追加の作業について、特に皆さん方にお願いしていないと思うんですけれども、これは前回分担していただいた割り振りでいいかどうかということを確認するのを忘れていたと思いますから、ちょっとお待ちいただけませんか。
 [1]から[8]まで追加で、昨年度と今年度の論文について、前回割り振って作業をしていただいた分類に従って、先生方にまたお願いすることにしてよろしいかどうか、そのことだけ確認させてください。またこれを変えるというのもちょっと大変なので、前回と同様に割り振って作業を進めさせていただきたいと思いますが、よろしいですか。
 そこの資料5の方の担当の決定というところで、第4回小委員会と書いてあります。そこを確認していなかったと思いましたので、途中でとめて申しわけありません。そういうことで確認させてください。

○本城委員 先ほど割り当てられた分の文献の評価というのも7月末日なんですか。これは今からですか。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 では、続けます。
 先ほど[3]、[4]、[5]、[8]について割り振ったものについて、明日にでも各担当の先生方に文献と文献概要リストをお送りいたします。資料5を見てください。今、一番上のマスのところを左から右に説明をしているところです。それで、その文献概要リストについて、その概要の欄に書かれていることがおかしくないかどうかをまずチェックしていただくということ、それから、その文献が再生に係る評価を行う際に有効かどうかということを、先ほどご説明しました4つの基準に基づいて、1から4の番号を付っていただく。次に、なぜ1もしくは2、3、4に判断したのかという理由を概要リストのコメント欄というところに記載いただきたいというふうに思っております。
 この締め切りは、本日が13日ですので、1カ月程度ということで、8月13日、金曜日ですけれども、この日を考えております。
 それから、もう一つの方は、[1]から[8]までについて追加の文献が出てきました。これについて、同様の作業をしていただくというのがあります。文献を割り振って、内容を読んでいただいて、文献概要リストをチェックしていただいて、有効かどうか判断していただいて、文献シートの作成を行うという一連の作業をやることになります。これが、今、事務局の方で追加の文献の収集作業をやっております。平成15年4月に発表されたものから平成16年6月までに発表されたものについて収集しております。これについては、文献概要リストをつくった上で、9月の中ぐらいには、できれば送付させていただきたいというふうに考えています。それについて、また1カ月程度を締め切りにして、委員から意見を提出していただいて、文献シートの作成の作業に入っていくという、一連の作業を行いたいというふうに思っております。
 以上が文献シート作成に向けての作業になります。
 それから、もう一つは、今、説明しておりました資料3への情報の追加ということで、まず、昨年の作業結果に基づいて、今の資料3で落ちているものについて、先ほど室長の方からありましたように、今月末を目途にご意見をいただきたい。それから、それについて意見を反映させていただいて、次回の11回の評価委員会の資料に反映させたいというふうに思っております。
 それから、その後も小委員会でいろいろやっていただく、今年も文献シートの作成の作業をしていただきますので、それらで得られた知見等は今日の資料の3に適宜反映させていきたいというふうに考えておりますので、ご協力をお願いしたいと思います。
全体的なスケジュールは、以上のとおりです。

○荒牧委員長 何かご質問・ご意見ありましたら、お願いします。

○中村委員 昨年度の文献の収集のところでは、そちらから出していただいた最初の資料に対して抜けているものがないかということで、それらの収集を個々の先生がやられたと思うんですが、その作業はこの[3]、[4]、[5]、[8]についてはやらずにいいということですね。

○環境省閉鎖性海域対策室長 文献の漏れがないかどうかということですね。特にそういうことは考えていなかったんですけれども、つまり、今後の作業の中で特にそういう文献の漏れがないかどうかのチェックまで先生方にお願いすることは、とりあえず事務局としては考えていなかったんですが、もしあれば、追加の情報をいただければその作業はしたいと思います。

○中村委員 それともう一つ、新しい追加の文献で[1]から[8]まであるのに、それに漏れがないか、それもやらなくていいということですか。

○荒木委員 中村先生おっしゃるように、ざっと見たらありそうな感じもするんですけれども。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 その情報はいただいて、この資料5でいうところの、真ん中の9月から10月の欄にある「追加分については文献概要リストを作成し、送付」というところまでに情報をいただければ、平成15年4月以前の分についても、この中に追加して概要リストをつくって、ご担当にお送りするという作業をしたいと思いますので、ご指摘いただければと思います。

○荒牧委員長 他にどうぞ、お願いいたします。
 それでは、また大変な作業をお願いすることになると思いますが、よろしくお願いいたします。
 これで全体のリストができ上がると、有明関連の基礎的な資料ができ上がることになりますし、しかも、一回皆さん方の目である程度の評価がされたものがまとまるということは、我々にとっても非常に有益なので、ぜひその作業を進めていただきたいと思います。
 1つだけ質問なんですが、この成果物はホームページ等で電子的に何か配布をされる予定はありませんか。近ごろの委員会では、委員会の議事録が公開されるということは我々十分理解しているんですが、と同時に、そこでの議論に使われた資料類がどういうふうになるのかというのが興味があるんです。もちろんここに来られた方々には皆さん配付されているようですから、秘密ということではないんだと思うんです。ただ、いろいろな委員会では、近ごろ、その使った資料をPDFファイルの形式で公開されている。そうすると、議事録を読んでいくときに、どれをもとにしてどういう質問があり、説明が行われているかということが理解しやすい。我々は委員会に出ていて、全部の情報をファイルして持っているんですけれども、と同時に、皆さん方が議事録を読むときに、どのデータで議論が行われているかということについては、もしそういうことまでできるのであれば、非常に有効かなと思うんです。こういうふうに二段階方式になっていて、小委員会の先生方には資料が全部送られていないですね。議事録は読むことができるでしょうけど。

○環境省閉鎖性海域対策室長 お送りしております。

○荒牧委員長 全部送られているんですか。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 評価委員会で配られた資料はお送りしています。

○荒牧委員長 そしたら、それをほかの方に説明するときに、そういうものが使えると非常に便利であるということもあるんです。この小委員会はそんなにたくさんの資料を使ってディスカッションをする場所ではありませんけれども、評価委員会の方は膨大な量の資料が出てきますし、それを何か整理するだけでも大変なんですけれども、そこで、電子化されていると非常に便利かなと。佐賀大学では、今度プロジェクトチームをつくって、40人ぐらいのメンバーの人たちに参加していただいたんですけれども、それを資料として全部図書室のようにつくろうと思っているんですけれども、もし電子的にできるのであれば、それは皆さんが共有して読むことができるということにもなると思うんです。ですから、そういうことももしお考えであれば、小委員会の成果であるとか、それから本委員会の資料であるということが広まってくれれば、我々地方の大学にいて、そういう問題を一緒にやろうとしているときには非常に便利がいいので、教えていただければと思ったんですけれども。

○環境省閉鎖性海域対策室長 今までは資料自体公表扱いでございまして、お問い合わせがあればコピーをお渡しするという形はとっておりましたけれども、ただ、電子ファイルの形でホームページ上にアップするということまではやっておりませんでした。そこで、今後の方向としては、評価委員会なり小委員会での成果を取りまとめたもの、例えば報告書であるとか、中間的なまとめであるとか、少なくともそういうものは載せていきたいと思います。それ以外のものについて、どこまでできるかわからないんですが、そこは検討させていただきたいと思います。

○荒牧委員長 検討いただけませんでしょうか。今すぐ答えが欲しいわけではなくて。

○環境省閉鎖性海域対策室長 例えば、環境省がつくるもの以外に、関係各省、関係県、また、学識経験者の先生からご提供いただいた資料等、非常にたくさんのものがありまして、どこまでできるかちょっとわからないんですが、なるべくそういう方向でいきたいと思います。

○荒牧委員長 他にご質問・ご意見はありませんでしょうか。
 それでは、他にないようですので、最後の議題、その他に移りたいと思います。
 事務局の方から、その他について何かありましたら、お願いいたします。

○環境省閉鎖性海域対策室長補佐 次回の小委員会、第5回に関してです。第5回は、今、ご説明しました文献シート作成に向けた作業がある程度進んだ段階でやるのが適当かなというふうに事務局としては考えていますので、改めて委員の皆様と日程調整をさせていただいた上で、開催日程等確定して、ご連絡させていただきたいというふうに思っております。目途としては、年末余り遅くならないぐらいにというふうには考えておりますけれども、改めて調整させてください。よろしくお願いします。

○荒牧委員長 委員の先生方、何かご質問はございませんでしょうか。
 他にご質問・ご意見がなければ、これで本日予定しているすべての議題を終了しましたので、時間よりは少し早目に終わりましたけれども、これでこの小委員会を終わりにしたいと思います。
 皆さん、ご協力ありがとうございました。

午後3時30分 閉会