第56回有明海・八代海等総合調査評価委員会 議事録

開催日時

令和8年3月17日(火)

開催方法

対面方式及びWEB 会議方式を併用して開催

場所

環境省第2会議室
東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館19階

出席者

委員長: 古米弘明委員長
委員 :

大嶋雄治委員、上久保祐志委員、木原久美子委員、清本容子委員、林美鶴委員、渕上哲委員、持田和彦委員、矢野真一郎委員、山口敦子委員、山室真澄委員

臨時委員:

小林政広委員、辻本剛三委員、灘岡和夫委員

(関係省庁)

農林水産省農村振興局整備部農地資源課 空調査官、松本事業推進企画官、青木課長補佐、藤吉係長
林野庁森林整備部治山課 市川監査官、藤田課長補佐、矢野係長
水産庁増殖推進部研究指導課 太田室長、小田課長補佐、梶原係員
水産庁増殖推進部漁場資源課 津山課長補佐、加藤専門官、田宮係員、贄田課長補佐、三嶋係長、野田係員   
水産庁増殖推進部栽培養殖課 清水課長補佐、監物係長、宇都宮係員
水産庁漁港漁場整備部事業課 岩谷専門官、西村係員          
国土交通省水管理・国土保全局河川環境課 前田企画専門官、木村係長
国土交通省港湾局海洋・環境課 三谷課長補佐
国土交通省 大臣官房参事官(上下水道技術)付 對馬企画専門官、佐藤係長
国土交通省九州地方整備局河川部 薄田河川環境課長、小野建設専門官、徳嶋係長、黒田係員                

(事務局)

環境省水・大気環境局長、海洋環境課海域環境管理室室長、海洋環境課海域環境管理室海域環境対策推進官、海洋環境課海域環境管理室室長補佐、海洋環境課海域環境管理室主査

議事録

午前9時30分開会

○清水海域環境管理室海域環境対策推進官 定刻となりましたので、ただいまから第56回有明海・八代海等総合調査評価委員会を開会いたします。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席をいただきまして誠にありがとうございます。
 本日の評価委員会は、ハイブリッドでの開催とさせていただいております。会議中、音声が聞き取りにくい等不具合がございましたら、事務局まで御電話、またはウェブ会議システムのチャット機能にてお知らせください。
 議事中、マイク機能は会場及び発言者以外はミュートに設定させていただきます。
 なお、ウェブ会議で御発言の際は、挙手アイコンをクリックし、委員長からの御指名後、御発言いただきますようお願いいたします。発言後は再度挙手アイコンをクリックして解除ください。
 本委員会は、公開の会議となっており、環境省海洋環境課公式動画チャンネルにてライブ配信を行っております。
 それでは、議事に先立ちまして、環境省水・大気環境局長の大森より御挨拶を申し上げます。
○大森水・大気環境局長 おはようございます。環境省の水・大気環境局長の大森でございます。
 第56回有明海・八代海等総合調査評価委員会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 委員の皆様方におかれましては、年度末のお忙しい中、御出席賜り誠にありがとうございます。
 有明海・八代海等におきましては、佐賀県のノリ販売額が過去最高額を更新するなど、明るい兆しが見られる一方で、赤潮による漁業被害やアサリの漁獲量の低迷、タイラギの休漁が続いており、その再生に向けた取組が引き続き喫緊の課題となっております。
 そのような厳しい状況の中ではありますが、本委員会が掲げる再生目標の実現を目指し、関係機関が協調して、原因の究明や水産資源の回復のための様々な取組が進められております。
 本日の評価委員会では、令和7年度に実施した小委員会での審議の状況を御報告した後、令和8年度委員会報告の取りまとめに向けて、報告書原案及び今後の編集方針について御審議いただきます。
 最後に、関係機関が本年度に取り組んだ再生方策及び委員会の所掌事務の遂行状況についてまとめた資料を御確認いただくこととしております。
 令和8年度におきましては、報告書の残りの章について、小委員会での審議を行った上で、評価委員会で報告書全体についてご審議いただき、最終的な取りまとめを行う予定としております。
 過去10年間にわたる有明海・八代海等の再生に係る評価を行い、今後10年間の再生目標及び再生方策を定める極めて重要な報告書となります。
 委員の皆様方には、忌憚のない御意見を賜りますようお願いをいたしまして、私からの御挨拶とさせていただきます。
 どうぞ、よろしくお願いいたします。
○清水海域環境管理室海域環境対策推進官 大森局長、ありがとうございました。
 この度、委員の任期満了に伴い、令和8年1月6日付で委員の改選がございましたので、御報告いたします。
 資料1の委員及び臨時委員名簿を御覧ください。
 改選の結果、山西委員及び内藤委員が退任され、山口敦子委員が専門委員から委員へ、灘岡委員が委員から臨時委員へ加わられました。
 委員の出席状況ですが、中島委員、皆川委員より御欠席の御連絡をいただいております。
 本日は、委員16名中14名が御出席ですので、有明海・八代海等総合評価委員会令第6条に基づく会議の定足数を満たしていることをここに御報告いたします。
 なお、本日は、関係機関として、農林水産省農村振興局、水産庁、林野庁、国土交通省水管理・国土保全局、港湾局、大臣官房、九州地方整備局等の各担当者にオンラインにて御出席をいただいております。
 次に、事務局を紹介させていただきます。
 先ほど御紹介させていただきました水・大気環境局長の大森、海域環境管理室の西川、私、清水、室長補佐の中村、主査の小原が出席をしてございます。
 続きまして、資料については、事前に電子データ等でご案内しておりますが、議事次第に記載の一覧のとおりでございます。資料に不備、不足がございましたら、事務局までお知らせください。
 なお、進行中は、事務局にて画面上に資料を表示いたします。
○清水海域環境管理室海域環境対策推進官 
 そうしましたら、早速ではございますが、議題に入りたいと思います。
 以後の進行につきまして、古米委員長、よろしくお願いいたします。
○古米委員長 古米です。本日の進行を担当させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 限られた時間ですので、円滑な議事進行に御協力をお願いしたいと思います。
 それでは、議事を始めさせていただきます。
 本日の議題については、議事次第にありますように、(1)小委員会の開催状況及び主な情報収集等の結果、(2)令和8年度委員会報告に向けた作業について、(3)令和8年度報告書における第6章、第7章の編集方針(方向性)について、(4)令和7年度所掌事務の遂行の状況に係る分かりやすい形での公表について、審議を行いたいと思います。
 それでは、まず議題1の議論を始めたいと思います。
 それでは、事務局より御説明をお願いいたします。
○中村海域環境管理室室長補佐 環境省の中村です。資料2について御説明をいたします。
 こちらは本年度の小委員会の開催状況と情報収集等の結果についてです。
 令和5年の第12回小委員会で決定した今後の情報の収集・整理・分析等の具体的内容を踏まえまして、令和8年度委員会報告の取りまとめに向けて情報収集を行ってまいりました。
 小委員会では、委員の皆様からの御意見をいただき、御意見も踏まえ資料の修正などを行ってまいりましたが、この資料2では、本年度行った主な情報収集の結果等について御報告をいたします。
 まず一つ目、基本的な考え方ですが、令和7年度は有用二枚貝、ノリ養殖、魚類等、そして生物の生息環境の4項目について、これまで報告された内容に対して追加的に得られた知見について情報収集を行いました。
 二つ目の情報収集等に係る小委員会の開催状況についてです。令和7年8月に第17回水産小委及び合同小委員会、11月に18回合同小委員会、1月に19回合同小委員会を開催しておりまして、計4回小委員会を開催しました。
 次に、情報収集の具体的な内容についてです。(1)が有用二枚貝に関する情報収集で、主にタイラギに関するものです。
 ①タイラギ着底後の育成方法としまして、垂下育成、上架カゴ、直植えといった方法がありますが、垂下育成や上架カゴが直植えに比べて生残率が高くなるといった結果が得られました。また、生息環境の評価では、底質の酸揮発性硫化物が生息環境の規定要因となる可能性が高いことが示唆されました。
 ②懸濁物のタイラギ健常性への影響についてです。泥濃度が200mg/L以上では健常性が低下し、そのような中では、餌が十分にあっても改善されないことが推察されました。
 ③生息環境における貧酸素水塊の発生についてです。シミュレーションモデルを用いた検討条件の範囲内での結果になりますが、成層化よりも負荷量の増減のほうが貧酸素の増減に寄与する可能性が示唆されました。
 (2)ノリ養殖に関する情報収集です。これはノリの色落ち被害軽減のため、ノリ養殖漁場にカキを垂下したところ、カキの重量が増加していたことから、カキによるプランクトンの除去効果があったと考えられたというものです。
 (3)魚類等に関する情報収集です。①は有明海と八代海の栄養塩と水産資源の関係ですが、栄養塩は横ばいで推移しているのに対し、2022年の漁獲量は2012年と比較して、約2分の1に減少しているとの報告がありました。
 ②は、漁場改善計画に関する報告です。養殖漁場の水質や底質改善のため、各関係県におきましては、飼育密度や餌の制限などを内容とする漁場改善計画を策定しております。水産庁が策定したガイドラインに沿って各関係県で養殖が行われ、また県独自の取組も実施されていることが報告されました。
 (4)生物の生息環境に関する情報収集です。
 ①は、森林が海域に与える影響について、球磨川をモデルとしたシミュレーションを行ったところ、森林が安定的に海域へ水を供給していることが確認されたという報告です。
 ②は、河川から海域への土砂流出について、豪雨後に海域及び河川に堆積した土砂を調べたところ、河川の土砂の海域への流出が想定されるといったことが報告されました。
 ③底質改善に関する報告です。ノリ養殖漁場に澪筋をつくり、河川水が直接流れ込むことを防ぐことで、ノリ養殖生産の安定や、また底質改善によってアサリなどにも効果が期待できるということが報告されました。
 ④小委員会報告の総括になります。こちらは参考資料のほうに整理をしております。
 こちら参考資料の1-1になりますが、こちらに過去の第13回~19回の水産小委の情報収集の内容を整理しております。こちら色のつけてある部分が、令和7年度に報告があった内容になります。
 最後、参考ですが、これらの報告内容については、後ほど御説明します資料7でも別添として図などをお示ししております。そちらに対応する部分を記載しております。
 説明は以上になります。
○古米委員長 御説明どうもありがとうございました。
 それでは、資料2に関しまして、御質問、御意見をお受けしたいと思います。いかがでしょうか。
 詳細については、資料7のほうで別添資料として御説明いただけるようですが、よろしいでしょうか。
○古米委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、次に移らせていただきたいと思います。
 議題の2、令和8年度委員会報告に向けた作業についてということで、資料3-1、2と資料の4-1、2の報告書原案第3章及び第4章について、事務局から御説明をいただいて質疑をしたいと思います。
 それでは、御説明をお願いいたします。
○小原海域環境管理室主査 環境省の小原です。私から、報告書原案について議題2の御説明をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、資料3-1から4-2ということで、報告書原案3章から4章について御説明できればと思います。
 今画面に表示しておりますのが、第3章の本編ということで、資料3-2につきましては、第3章の詳細編です。
 こちら最初にお話しさせていただきますと、令和8年度報告書については3章以外につきましても、本編と詳細編の2部構成で今まで審議を進めているところです。
 といいますのも、平成28年度委員会報告につきましては、概要版もありましたが、1冊の本編という形で御報告をまとめておりました。
 そういった中で、実際に委員会報告を拝見される方々から、600ページ弱の報告書について短時間で内容を理解するといったところが難しいといった御意見も過去に寄せられたことも踏まえまして、本編につきましては、漁業者あるいは行政関係者など幅広い方に短時間で全体像を把握していただけるような形で、前回報告書以降に明らかとなった主要な知見でありますとか課題、あるいは対応の方向性などをできるだけ平滑、簡潔にまとめていきたいと考えております。
 一方で、詳細編につきましては、本編の内容を支える主要なデータや分析結果を記載することで、平成28年度委員会報告と同様に、専門的かつ詳細な分析、根拠情報を必要とする読者に向けて網羅的にまとめていくという形で、この2部構成にしております。
 そういった中で、3章から御説明させていただきますが、本日お配りしております参考資料3-5に、令和6年1月の評価委員会で決定した内容としまして、令和8年度報告書の骨子案と過去の報告書の項目比較といった部分を掲載しております。
今回最初に御説明します3章につきましては、有明海・八代海等の環境等の変化ということで、汚濁負荷から生物まで、平成28年度委員会報告と同じ項目をまとめる予定で今まで審議が進められてきたところです。
 ただし、令和8年度委員会報告である一番右側の表に、気候変動と社会経済情勢ということで、二つ新規項目を記載しております。こちらは当初、新規項目として追加する予定でしたが、汚濁負荷や水質など、幅広くほかの項目にも密接に関わるといったところでございまして、それぞれの3章の項目内でまとめました。
 今回、便宜上、第3章詳細編の中に目次を掲載しておりますが、最終的には本編についてもまとめる予定です。また、赤字で示している部分については、平成28年度委員会報告から新しく追加になった事項等を詳細編に表示しておりますので、適宜そちらも御確認いただければと思っております。
 それでは早速本編へ進めさせていただきます。
 まず3.1の汚濁負荷です。これまで30年弱に渡るデータ解析等を報告書の中でまとめられているところでして、今回本編につきましては、有明海と八代海で共通事項でありますとか、そういう事項、汚濁負荷に関係する部分の一覧表で共通事項についてまとめさせていただいております。
 新しい内容としましては、8行目から汚濁負荷の部分をまとめておりますが、例えば、9行目の中で、流域人口の減少、土地利用の変化など、様々な社会経済情勢の変化の結果と考えられるといった部分を、今回平成28年度以降の社会経済情勢の変化といったところで新しく知見を追加しているところです。
こちら相違事項でまとめておりますが、流域人口の推移といったところで、有明海・八代海ともに減少傾向を示しているところが、近年の社会経済情勢の変化といったところで明らかになってきております。
 続きまして、3.2です。平成28年度委員会報告では、河川からの土砂流入というタイトルでしたが、気候変動等の影響も踏まえまして、大雨、河川流量といった部分の知見を拡充することで、タイトルにもこちらの部分を追加しております。
 平成28年度以降のトピックとしましては、筑後川につきましては、5行目に記載しております平成29年7月の九州北部豪雨、球磨川におきましても、6行目に記載しておりますが、荒瀬ダム撤去でございますとか、令和2年7月豪雨の山腹崩壊等の影響等によりまして、大量の土砂が流出したといったことがあり、そういった調査の結果等についてまとめております。
 また、大雨の状況ですが、11行目に記載しております気候変動の観点から、季節別の降水傾向の変化にも留意しつつ、こういった継続的な調査、モニタリングを通じて、治水・利水・環境への影響を配慮した適切な管理が重要であるといったところでまとめております。
 3.3の潮汐・潮流等です。こちらはタイトル等、変更はございませんが、こちらについても気象変動の影響ということで、26行目に記載がございますが、気温、日照時間、風速、この辺りを季節別に解析した辺りを今回新たな知見としてまとめております。
 一方で、小委員会の審議の中では、特に風向・風速などは、台風の往来によって傾向が異なるといったところもございますし、解析期間や測定地点の変更による影響等も考えられるといったこともあるため、より詳細な解析が必要であるとご指摘をいただいておりました。
 3.4の水質です。こちらもこれまでの平成28年度委員会報告を更新するだけではなくて、こちら16行目に記載しておりますが、過去の委員会報告と比較しまして、調査地点や対象とする水質項目の拡充を図っているところです。そういった中で、栄養塩や気候変動の影響など、そういったものを第3章でも基礎的な情報としてまとめております。
 具体的には9行目に記載しておりますDINですとか、10行目に記載しておりますChl.aです。こういったものにつきましては、各県で測っておられます調査も御提供いただきながら、3章の中でまとめさせていただいております。
 環境基準の達成状況といった点につきましては、一番下のLASやノニルフェノールについては、平成28年度以降に新しく環境基準に追加された項目でして、こちら環境基準の達成状況としては100%と、有明海については類型指定されて以来、有明海については100%ということで、特段、課題等は確認されていないところでございますが、引き続きモニタリング等が進められております。
 続きまして、3.5の底質です。3.5につきましては、底質の変化についてこれまでのモニタリング結果を使って、経年分布等を3章にまとめておりますが、今回こちらの図で示しておりますとおり、底質の変化があった部分について、どういったイベントがあったのかというものを確認しておりまして、特に今回こちらに示しております2023年夏期前後の底質の結果を示しております。
 こちらでは真ん中に位置するものにつきましては、2023年7月に豪雨が発生しておりまして、その約1か月半後に底質の調査が行われております。このAkm-2というのが、緑川河口付近に位置する地点ですが、半年前の冬期の中では、緑色の値を示しております。これは赤になるほど底質のCODが高くなるという結果でして、大雨出水後、真ん中については赤くなっております。
 半年後の冬期の結果でも赤い状態が続いておりまして、出水の影響が続いているのではないかといったところが、底質の結果及び出水の状況等の合わせた解析の中で示唆されるところです。
 続きまして、3.6の貧酸素水塊です。こちら気候変動が底層溶存酸素濃度に与える影響といったタイトルを追加して記載しております。そういった中で、8行目に記載しておりますが、気候変動に伴う影響に関しまして、環境研究総合推進費などの知見等も踏まえまして、大規模出水の総流量が多いほど、貧酸素状態の継続日数が長くなるといったところが示唆されており、実際の現場データの中でも、2021年の豪雨の結果が取れており、本編にも記載しております左の図が2021年8月2日、右の図が8月31日の底層溶存の結果を示しているところです。赤い部分についてはDOが低い値を示しており、ちょうどこの真ん中、8月14日の時点で大雨が降ったことが気象データから確認されており、その2週間後の結果では、貧酸素水塊が拡大しているといったことが、シミュレーションの結果だけではなくて、現場の実測データからも確認されたといったところです。
 続きまして3.7の藻場・干潟等です。こちらのハイライトで示している部分につきましては、環境省が藻場・干潟調査を有明海・八代海で行っておりまして、八代海と有明海の南部につきましては令和7年度に取りまとめる予定でおり、次年度、こちら更新する予定となっております。
 そういった中で、この藻場・干潟等の項目については、カキ礁の分布状況についてもまとめておりまして、分布面積とカキ生物量の推計について下の図で示しておりますが、30年の二つのスポットの結果ではございますが、大きく減っているといったところが確認されております。
 こちらカキ礁につきましては、様々な機能を有するといったところがございますので、懸念点も第3章でまとめております。
 また、10行目で、干潟に関する部分をまとめておりますが、今回新しくラムサール湿地条約に関する情報収集を過去の小委員会で収集しておりまして、その中で、干潟における外来特定生物の確認が継続して確認されていることもまとめております。
 3.8の赤潮です。こちらは継続したデータの更新ということでまとめておりますが、有明海・八代海、橘湾それぞれまとめているところでございまして、左側に発生件数、右側は構成種ごとにまとめた件数になっております。
 近年、10年、20年ほど横ばい傾向ですが、構成種の大きな変更がないことは、詳細編の中で詳細にまとめております。
 一方で、この構成種、8ページでございますが、有明海で言えば、ノリの養殖における色落ちでありますとか、八代海においては夏の赤潮といった課題がございまして、それぞれ色落ちについては、特に近年の構成種の発生状況や発生機構の内容、八代海についても、近年発生状況がこれまでの傾向と異なるといったところも確認されておりまして、3章の詳細編にまとめております。
 最後3.9の生物です。生物につきましては、それぞれの項目に大きな変更はございませんが、今回新たに植物・動物プランクトン、12行目に記載しておりますが、こちらの調査、まだ1年間の結果ではございますが、こちらの知見を新たに追加しております。
 また、それぞれベントスの変化でありますとか、22行目のタイラギ・サルボウ・アサリ等の水産資源等の漁獲量の推移等を示しておりまして、こちらには、タイラギとアサリを代表して記載しております。
 こちら御覧いただきますとおり、それぞれ近年、水産資源の低迷が続いているといったところが、こちらのグラフからもお分かりいただけるかと思いますが、そういった中でも、例えば有明海におきましては、23行目以降ですが、2018年頃からタイラギの浮遊幼生の増加の兆しが見られるといったことや、アサリについても浮遊幼生発生量としましては、他の閉鎖性海域と同程度以上といった知見も得られていることや、漁業者の皆様からの御意見を踏まえると、アサリについても一部増加の兆しが見られるといった御意見も伺っておりますので、引き続きその状況などについては注視していきたいと思っております。
 以上、第3章、本編を中心に御説明させていただきましたが、引き続き4章について御説明させていただきたいと思います。
 資料4-1です。こちらも資料4-1が本編でして、第4章詳細編が資料4-2です。こちらも詳細編の中で目次を記載しております。こちら平成28年度委員会報告と目次の部分については大きな変更はありません。
 時間の都合もございますので、第4章につきましても、3章と同様に本編で御説明させていただきたいと思います。
 第4章につきましては、平成28年度委員会報告と同様に、問題点とその原因・要因の考察に関してです。
 一方で、平成28年度委員会報告につきましては、主要4項目、こちらで4行目、5行目に書いております4項目を中心にまとめておりましたが、令和8年度につきましては、平成28年度委員会報告における再生方策の中で、主要4項目の基盤となる生物の生息環境の確保についても、再生方策が進められていることも踏まえまして、この第4章の中では、生物の生息環境も含めた主要5項目について、特に新たに得られた知見、この10年間で得られた知見を中心に整理するとともに、最終的には、この連関図の更新を第4章では行いたいと考えております。
 連関図につきましては、2ページ目に有明海、3ページ目に八代海を示しており、現在示しているものについては、平成28年度委員会報告の連関図でありますが、右下に記載しておりますとおり、最終的には更新版を掲載する予定です。
 今回、令和7年度については、小委員会の中でサブ連関図を審議しております。サブ連関図につきましては、1ページ目の9行目に示しております。今回新たに平成28年度委員会報告の連関図に対して、主要5項目に影響を与える原因・要因に着目し、影響の程度やプロセスを示すことを目的としてサブ連関図を作成しております。
 昨年度の親委員会、評価委員会でもサブ連関図の方向性等については、御審議させていただき御了承いただいており、その方針に従って小委員会で議論を進めて参りました。
 そういった中で、昨年度の御報告からの変更点としては、サブ連関図の中で、海域区分や季節による違いも表現することを当初想定しておりましたが、サブ連関図が多く大量に出てきてしまい、読者に誤解を与えるおそれもあったところから、13行目に記載しております要因整理表というものも併せて作成しております。こちら、それぞれ後ほど御説明させていただきたいと思います。
 また、影響の程度については、影響の大小という観点で、サブ連関図で表現することを目的に検討してまいりましたが、様々な文献等に対して影響の大小を統一して分けることが困難であったことから、本報告書におきましては、便宜的にはなりますが、影響が複数年に確認される場合と、それ以外で分けることでまとめております。
 こういったサブ連関図の作成を踏まえて、最終的には連関図の更新を図っていきたいと思っております。
 4.1.2につきましては、平成28年度委員会報告における再生目標を再掲しております。
 それでは、4.2、問題点とその原因・要因の考察について説明させていただきます。こちらベントスの変化についてお示ししておりますが、これ以降のほかの項目についても同じ構成でまとめております。
 最初に平成28年度委員会報告における問題点掲載しており、令和8年度委員会報告に対比する形で最初にまとめております。
 そういった中で、令和8年度委員会報告で明らかになった知見等について、こちらベントスについては、有明海・八代海ごとに箇条書きで4つまとめております。こちらの文書につきましては、5ページ以降のサブ連関図で記載しているところを表しております。
 今回黄色のボックスにつきましては、平成28年度委員会報告以降に新しく追加された原因・要因でして、青字も新たな知見が得られた項目です。
 違いにつきましては、出水からベントスの変化に伸びる矢印がありますが、平成28年度委員会報告では、この線自体がなかったところでして、今回の知見の更新に合わせて、新しくこの矢印を引くことができたものとして表しております。
 一方で、この青字で示した部分については、これまで線があったところですが、それぞれの項目について知見の更新が図られたといったことを示しております。
 そういった中で、太実線と実線ということで、先ほど示した影響の程度について、今回から貧酸素水塊からベントスの変化について、一つ実線が記載されております。
 先ほど御説明しました要因整理表についても影響の程度でありますとか、あるいは海域区分についてもまとめております。
 海域区分の御説明については、注意書き2で示してございまして、平成28年度委員会報告で、個別海域ごとの再生方策が掲げられた海域を基本としてまとめております。
 具体的には、今お示しした個別海域ごとの整理といった部分につきましては、中間取りまとめの中で、今回の令和8年度委員会報告原案では資料5-2、詳細編の中で掲載を予定しております。
 そちらで主要5項目ごとに再生方策が掲げられておりまして、例えばベントスについては、A2、A3、A4海域について個別方策が平成28年度委員会報告で記載されており、こういった黄色で示された箇所を中心に、個別海域については原因・要因の考察についてまとめております。
 一方で、文献によっては、そういった個別海域、先ほどの表で示された以外の知見も得られておりますので、そういった追加の知見が得られたものについてはも記載しております。
 そういった中で、今回ベントスにつきましては、底質中の硫化物の増加でありますとか、有機物の増加に伴いまして、ベントスの種類数が減少するとともに多様度が低下するといった知見が得られております。
 また、こちらの貧酸素水塊からベントスに伸びる太実線の部分につきましては、顕著に貧酸素化した年、2020年以降の知見を今回詳細編でまとめているところでございますが、種類数・個体数・湿重量等が激減しているといった結果が得られております。
 そういった中で、貧酸素状態がベントスの変化に与える影響ということが示唆されております。
 出水につきましても、今回新しく得られたといったところで、出水に伴う一時的なベントス相の変化の可能性が示唆されました。
 八代海についても、有明海とともに解析を行っており、先ほど御説明した同様の知見等が得られております。
 続きまして、有用二枚貝の減少に係る部分です。有用二枚貝については、タイラギ、アサリ、サルボウについての知見をまとめておりまして、サブ連関図につきましては、26ページ目に記載しております。
 青字について知見の更新が多く図られており、黄色で示された項目はございませんが、知見のそれぞれの項目が幅広く更新がなされております。
 そういった中で、左上の赤潮からタイラギの減少に伸びる矢印につきましては、詳細編でまとめられておりますが、赤潮によるタイラギのろ水量低下が示唆されております。
 また、貧酸素からタイラギの減少に伸びる矢印でありますとか、底質の泥化からタイラギの減少に続く矢印等も実線等がございますが、こちらについても貧酸素の影響などがまとめられておりますし、貧酸素の影響に加えて、その他底質の要因による影響も考えられております。
 こちら右の食害の影響としまして、エイ類とイシガニ・タコ類ということで知見をまとめておりますが、こちらについても、これまでの中間取りまとめ以前の知見によっては、ナルトビエイ等の知見が多く掲載されておりましたが、今回イシガニ・タコ類等の影響についても、実際の現場の観測結果等から示唆されております。
 続きまして、アサリの知見です。アサリについては、黄色で示された項目と知見等の更新が図られたものが幅広く記載されております。
 そういった中で、一番上の二つの項目ですが、大雨後の塩分低下によるアサリの減耗でありますとか、長期的な水温上昇による母貝成熟への影響等が確認されていることから、こちらの実線を追加しております。特に母貝成熟への影響としましては、産卵期が延びることや、産卵期の時期がずれるといった知見等が得られております。
 また、食害の影響についても、先ほどのタイラギと若干生物種は異なりますが、エイ類でありますとか、クロダイの食害の影響が示唆されております。
 貧酸素水塊からアサリの減少に関する実線につきましては、知見の中で夏場に48時間以上の無酸素状態となった場合には、即座にへい死する可能性が高いと示唆される知見等が得られておりまして、そういった知見を基に実線で追加しております。
 また、底質の泥化からアサリの減少につきましても、底質の泥化等でアサリが減耗することが示唆されていると、現場のデータなどから確認されております。
 サルボウにつきましても、黄色いハイライト等で記載された部分などが追加されており、サルボウ資源の被害の状況から、この大雨に伴う低塩分化の影響などが示唆されております。また、ナルトビエイの影響ということで、こちらもサルボウの減少等が示唆されたところです。
 続きまして、ノリ養殖です。項目等が少ないところですが、栄養塩不足をもたらす珪藻赤潮の発生につきましては、下の要因整理表でも海域別にまとめておりますが、今回大型珪藻、中型珪藻、小型珪藻、それぞれに対して知見をまとめておりまして、それぞれの季節ごとの傾向等、どういったところで増殖するのかといった部分について備考にまとめております。
 水温の上昇等につきましても、水温23度以上の高水温が長期間継続しますと、ノリ幼芽の成育が阻害されるといった知見等も得られているところから、実線等で記載しております。
 続きまして、魚類等の変化です。魚類等の部分については、二つ実線が引かれております。
 右上が新しく追加された項目でございますが、こちらについては報告書の中ではトラフグを挙げているところでして、種苗放流に関する知見を追加しております。
 その中で、種苗放流の現場におきましては、ガイドラインや基本方針等に基づいて、日々ご対応されていることを記載したうえで、野生魚と放流魚におきましては、生態学的特性が異なるといった科学的知見等も考慮する必要があるといった文献等も踏まえてまとめております。
 また、塩分の変化ということで、水温だけではなくて、塩分による影響も生態系構造の変化に影響を与える可能性が示唆されており、生態系構造の変化という点につきましては、生態系への影響が大きい種、キーストーン種と報告書の中では記載しておりますが、その適切な管理というのが有効であるといった知見をまとめております。
 八代海につきましても、一つ生態系構造の変化ということで、コノシロの部分にまとめております。コノシロにつきましては、珪藻の捕食者として生態系構造に影響を与える可能性が示唆されております。
 最後でございますが、生物の生息環境の確保です。これまでの主要4項目と異なりまして、中心に位置する項目が特にないといったところですが、小委員会の中で先生方にも御相談させていただきながら、生物の生息環境の中、特に主要4項目の基盤を示す中で、特に重要なテーマである赤潮の発生と貧酸素水塊の発生件数の増大等、こちらの二つを中心に据えながら、それを取り巻く原因・要因についてまとめております。
 特に底層水中の有機物の増加等については、様々な要因が挙げられるところでございますが、近年二枚貝による水産資源等が減少していることもありまして、そういった捕食量の減少なども、こういった有機物の増加に寄与しているのではないかと示唆されております。
 生物の生息環境の確保の最後に、気候変動における影響についてもまとめております。こちら生物の生息環境の確保に特に密接に関わってくるのではないかということで、生物の生息環境の確保の最後にまとめております。
 こちら環境省の気候変動影響評価報告書というのが取りまとめられておりまして、こちらで示されている概略図の中で、特に閉鎖性海域に関連が深い3分野の概略図を掲載しながら、また、有明海等でも確認されている事象等について、赤枠で追加して記載しております。
 そういった中で、今回、有明海・八代海で確認されている影響や将来予測についてまとめております。
 以上、駆け足でございましたが、第3章と第4章の御説明を終わらせていただきたいと思います。
○古米委員長 どうも御説明ありがとうございました。
 それでは、資料の3-1、3-2、資料4-1、4-2、第3章の原案に関する本編と詳細編、第4章の原案としての本編と詳細編ということで、御質問あるいは御意見をお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。
 それでは、木原委員、どうぞ。
○木原委員 資料4-1に各種の図が出てまいりまして、例えば5ページの図4.2.1であるとか、6ページの図4.2.2といった形で、各項目がどのように関連があるか矢印で示されていると思います。
 これについては複数年の影響があるものについて、太い矢印で書かれていると思うのですが、ぱっと見た感じの印象として、複数年の影響があるということと、影響の度合いが強いということは、一致していないとこの図からは理解するのですが、別の話と捉えてよいのか、それとも同じ話と捉えてよいのか、それが分かるように何か明記したほうがよろしいのではないかと思ったのですが、どうでしょうか。
○小原海域環境管理室主査 ありがとうございます。
 影響の度合いは、当初まとめる予定でしたが、この太実線や実線の中では表現できておりません。読者に誤解を与える可能性も今の御指摘を踏まえると想定されますので記載について検討いたします。
○古米委員長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 灘岡委員、どうぞ。
○灘岡臨時委員 幾つかあるのですが、まず確認をさせていただきたいのですが、3章とかだったか、水質のところ、例えば海水温の上昇傾向ということが挙げられて、ほかのセクションでも度々海水温の上昇ということが出てきた。もう一つは、低塩分化というのが出てきた。それはエビデンスのデータとしては、例えば3編の詳細な図とか出ていますが、関係しそうなのは、例えば90ページの有明海のいろんな区分海域ごとの経年的な水温の変動状況を示されていますが、ぱっと見に有意に増えているのかなと。増えているのは、この中の例えば真ん中の上から3段目、一、二度ぐらい増えているかなと。4段目、一度ぐらいかなと。微増。ほかはほとんど、ほぼ真横に見えます。
 エビデンスとして、やっぱり基本的なこういう水温とか、例えば次のページだったかな。塩分、これは期間が短いからというのもあるのかもしれないが、少なくともこれだけではエビデンスとしては弱いですよね。減っているようにはとても見えない。何か別にエビデンスのデータがあるのですか。私が見落としているだけで。
○小原海域環境管理室主査 この傾向につきましては、こういったグラフ等だけではなくて、検定を用いた解析によって確認しております。
 先ほどのグラフでは、確かに見る方によっては横ばいではないかといった御指摘等もありますので、今お示ししております78ページですが、水質の変動傾向ということで、COD、T-N、T-P、水温、塩分等を示しているところです。今回、年度平均だけではなくて、特に漁業者などにおかれましては、季節ごとの傾向というのも非常に重要と考えておりまして、今回季節別の変化についても、新しくまとめております。
 その中で、この青色で示したところについては、この検定の結果の範囲内ではございますが、マイナスと書いてあるものは低下で、プラスに書いているものは上昇であることを示しております。
○灘岡臨時委員 要するに、統計的に検定をされたらプラスになってくるケースがあったという、そういう理解でいいのですよね。
 とすると、それが生態系あるいは個別の生物種、何でもいいのですが、有意なのかどうか。統計的にではなくて。例えば0.5度の上昇が20年間でありましたと仮に出てきたとして、それは統計的に有意に出ました。その0.5度の上昇が生物的なレスポンスとして有意なのか。そういう解釈がいるのではないですか。
○小原海域環境管理室主査 今こちらでお示ししている部分については、やはり経年的なデータの更新も含めて、統計的な手法を用いて解析をした範囲にとどまっており、具体的に生態系の影響がどのようにあるかといったところまでは、把握できていないところは確かにございます。
○灘岡臨時委員 少なくとも、今すぐできる追加の作業としては、有意でした。その結果、例えば20年間で何度の上昇がありましたという、プラスの情報、傾きですよね。経年的な傾き。どういう表現がいいか。何年かで何度、何でもいいのですが、読み取る人にとって、なるほどと思ってもらうためには、単にプラスだマイナスだ、統計的に有意でしたでは、やっぱり漁業者が見てそれは響かないですよ。それは塩分でも同じで、少なくとも塩分、私はこれを統計的に見て有意に低下が出せたのですか、これも。それはいいとして。
○西川海域環境管理室長 塩分については、有意な低下とは申し上げていないところです。
○灘岡臨時委員 では、低塩分化といったところ、いろんなところで出てきたように私は印象として受けたのですが、それは読むほうの問題だったんですか。
○西川海域環境管理室長 年平均値として有意な減少を確認できているわけではなく、出水などのイベントによる一時的な影響が確認されたということです。
○灘岡臨時委員 まさにそれを次に言おうとしています。
それで、例えば出水等によって淡水流入、イベント的にどっと出ましたと。少なくともイベントに関連するタイムスケールでは、成層化がその期間強化されました。それが非常に重要な着眼点になっていますよね。
 ですので、例えば成層化というのがキーワードであるのであれば、まずは水温とか塩分と同様に、年平均でいいですから、まずは出してみて、多分私の予想ではそれもほとんど変わらないというのが出ると。
 だけれども、イベントベースでちゃんと評価すれば、短い時間スケールでちゃんと影響が出ていますというのが、総括になるように私は予想します。
 だから、それに相当するような非常に重要な図になるはずなので、そういうまとめ方をぜひともしていただきたい。
 関連して、第2章で冒頭のほうに、そういうシミュレーションでいろいろ感度分析的な解析をやってみたら、貧酸素水塊の形成により寄与するのは、成層化よりは流入負荷のほうであるという話がありましたね。それは一種の感度分析の結果です。それに対して、後の3章だったかな。流入負荷はというと、これはどちらかというと減少だと言っているわけです。
 一方で、後のほうで、少なくともイベントベースで見ると、貧酸素水塊の範囲であるとか、持続期間であるとかが増えていますという話がありますので、それと関連して、出水の流量はやっぱり年平均の流量で見ると、ほとんど変わっていないように見えます。3編の詳細図だったかな。
 だけれども、1回の降水強度であるとか、イベントベースの流量強度で見ると、より強化されている。要するに、集中豪雨型でどっと出るようになっている。これもイベントベースの話ですよ。だから、狙いとしては、年平均でまずは出すのですが、やはりストーリーとしては、イベントベースということが狙い目で、その結果として、期間は例えば一か月、二、三週間は少なくとも成層強度が強化される。
 だから、栄養塩の供給は減っているかもしれないが、これは年ベースの話ですがね、イベントベースではまだ分かりませんが、年ベースでは少なくとも。
 成層強度は、少なくともここでの記述によれば、その期間は強化される。その結果として、貧酸素水塊の大規模化、継続期間も含めて増えていますということでしょう。
 だから、例えば関連して簡単にできるのは、成層強度を単純には、例えば上層の海水密度と下層の海水密度との差を、単純な成層強度の指標とするというのは、よくやる単純な作業ですが、成層強度をそういう単純指標で見て、年平均でどうなのか。多分私の予想では、それはあまり変わらない。
 だけど、イベントベースでそういう成層強度を見てみると、明らかに近年それが目立って増えている傾向にあってというようなストーリーになると思うのです。
 ですので、そういう方向で、2段構えの、そこにフォーカスをうまく持っていけるような話に、ぜひともしていただけたらと思いました。
○小原海域環境管理室主査 ありがとうございます。
 今の質問に関してですが、年平均とか季節別だけではなくて、イベントに関して着目するといったことでは、事務局としましても、それが水産資源にどうやって影響するかといったところも非常に重要と考えておりまして、そういった特に現場に関係する部分につきましては、各県の水産試験場の皆様や、漁業関係者の皆様などがデータ等をお持ちいただいておられます。
 その中で、アサリの事例でございますが、第4章の詳細編の42ページでございますが、実際に2018年の7月、点線で引かれているところが出水の起きているところですが、その前後で、上は中央粒径値、あと分布密度等も対比させて、それらの変化を踏まえてアサリが実際どういうふうに減少したのかといった知見等も第4章の考察の中ではまとめております。塩分についても、年平均では変わらないとしても、出水等が起きた場合にはこの図の一番下が塩分の結果ですが、大きく下がっております。そういった生物への影響も時系列のデータから確認されておりますので、引き続き検討しながらまとめていきたいと思っております。
○灘岡臨時委員 時系列で出すのは生データになってくるから、まずはそれを出すのはいいのですが、やはりイベントベースの評価というのは、分かりやすくまとめられる可能性があるのではないかと思いますので、ぜひ、そういう分かりやすい図の作成もお願いします。
○小原海域環境管理室主査 分かりました。ありがとうございます。
○古米委員長 灘岡委員が言われた大事なポイントというのは、従来、有明海とか八代海を見るときに、年平均であるとか、せいぜい季節別の現象でどう変わってきたかという評価をすることで問題把握だとか、対応を考えたのですが、気候変動によって、従来ないような大きな出水によって、イベントベースで大きな要因が変わって問題が発生するという見方をする必要がある時期になってきていることですね。3章では状態、現況なので、そういった起きていることを書くのですが、4章は問題点と原因・要因の考察だから、最初の辺りにそういう考え方で今後見ていって、原因・要因解明をする必要があると。
 特に先ほど見たような低塩分化の事例があるとか、ある海域において非常に赤潮の問題が出ているとか、貧酸素化ができているとか、温度によって影響を受けているというようなことを例に入れながら、今までの考え方から変えないといけませんというメッセージを今回は出すチャンスだろうという御指摘かなと私はお聞きしながら思いました。それを反映することが、個別にいろいろ説明を追加するよりは、インパクトのある反映の仕方かなと思いました。すみません。追加で。
 ほかにいかがでしょうか。ウェブ参加の方は手を挙げていただければと思います。
 林委員、どうぞ。
○林委員 資料4-1の4.2の問題点とその原因・要因の考察というタイトルになっていて、その後、平成28年度の問題点、それから令和8年で明らかになった知見となっているのですが、文章だけを見ると、問題点に対して各箇条書がその後の、平成28年の箇条書が令和8年のところで一つずつ対応しているわけではないですよね。最初のタイトルとすると、問題点で、その原因・要因となるので、28年で問題になったところの回答が、次、令和8年の箇条書で回答があるかのように、ちょっと思うのですが、そういう対応になっていないということが少し気になったのと、この8年のほうは、次のサブ連関図を説明している部分だと思うのですが、箇条書の文章の中でサブ連関図のどの部分を説明した文章なのかが分かるところもあるのですが、例えば一番最初の4ページの有明海のA3海域では、底質のCODの増加に伴って、とあるそこの文章の中に、底質の泥化ですね。泥化という言葉は出てこないので、図のどの部分かがちょっと分かりにくいところがあるので、キーワードになるようなものは入れて、図との対応が取れるようにしたほうが理解しやすいのではないかなと思いました。
 以上でございます。
○小原海域環境管理室主査 平成28年度委員会報告の問題点との対応関係と、あとサブ連関図とこの文章の対応関係については、今御指摘も踏まえて検討させていただきたいと思います。
○古米委員長 ほかにいかがでしょうか。大嶋委員。
○大嶋委員 二枚貝の、端的に言うと、ろ過能力とほかとの関連をきちんと明確にしたほうがいいのではないかなと思っているんですね。カキだけではなくて、ほかのいろんな貝も減っていますし、それがどれだけ減ったかということで、ろ過ポテンシャルがどれだけ減ったかと。これは結構大事な問題ですよ。ある程度データがあると思いますので、例えばいろいろ仮定はいると思うのですが、カキのろ水率とか、アサリのろ水率とか、データがありますので、そういうのを仮定して、やると、結構これは関係するのではないかなと。
 ろ水力が下がるから、逆に赤潮が増えて二枚貝が減ったと、そういうふうなフィードバック効果もあるのかもしれませんし、いずれにせよ、有明海を二枚貝がきれいにしていたわけですから、それのポテンシャルがどれだけ減ったかというのをきちんと出していくというのは、非常に大事なことではないかなと思います。ある程度、データ、仮説がいりますが、ざっとした計算でいいのですが、そういう見方。
 それと気になったのは、サルボウの記述です。4.2.2で、7日間貧酸素で生き延びたから大丈夫だったとか、ちょっと記述がおかしいのではないかなと思ったのですけど。
○古米委員長 12ページの上から4行目ですね。
○大嶋委員 そうですね。7日間生残するという知見があることから、大量へい死の原因としてはという、ちょっと違うのではないですか。7日間生残するけれども、それを上回る貧酸素が起こらないと減らないということですよね。何か文章的にちょっとおかしくないですか。7日間生残するという知見があることからという。7日間で死ぬということであれば、そうですけど。
○小原海域環境管理室主査 平成28年度委員会報告の問題点をまた確認いたします。
○大嶋委員 ちょっと記述が違う。
○古米委員長 表現をちょっと確認しましょう。
○大嶋委員 以上です。
○古米委員長 よろしいでしょうか。それでは、山室委員、どうぞ。○山室委員 前の事前打合せでも御指摘させていただいたのですが、資料4の本編にも詳細編にも、再生目標のところに「希有な生態系」という表現があって、この「希有な生態系」というのは、日本のほかのところにはそれほどいない生物がいるよという意味なのか。であれば、生物多様性とか、固有種とかいう言葉で具体的に言うべきです。そうではなく潮汐差が非常に大きいということを言いたいのでしたら、潮汐差はそれほど変わっていないので、再生目標にしなくてもよいです。何が希有な生態系で、それが具体的にはどのような再生目標なのかというのが、分かりにくいと思います。
 曖昧なままにしてしまうと、それぞれの「希有な生態系」が思い入れの中にあって、例えば漁師さんだったら、ザクザク貝が取れるとか、データでは残っていないものが過去の思いの中の希有な生態系として、「それをちゃんと再生していないのではないか」みたいな指摘を受けかねない気がしました。
 生態系について「希有な」という言葉は使わない気がするのですが、どうでしょう。ほかの委員の皆様は、あまり違和感を感じられなかったのでしょうか。その辺りをちょっと教えていただきたいと思います。以上です。
○古米委員長 この表現は、あくまでも平成28年度の委員会報告で、全体目標として書かれていますので、全体を読めば希有なというのは、先ほど御指摘のような干満差が非常に大きな有明海というのは世界的にも珍しいところなので、多様な生態系が維持されたということを希有なという形で表現したものと思います。
 ただ、それが誤解を生むようなことであれば、全体目標に関連して長期目標を別の形で再整理をしているところですのですので見直しすることも考えられます。全体目標の記載内容が、具体的でないので、進捗しているのかという評価をしにくい。非常に理念的な目標表現になっているので、それをどう変えるかというのが、今後この委員会でも議論する機会が出てくると思います。現状での全体目標は、そういった位置づけだと思います。
御指摘のように、今後、令和8年度の報告書の中で、この全体目標に対して、どう整合性を持ちながら新しい表現方法で目標設定をするという議論を来年度中にする必要があろうかと思っております。山室委員、そんな私からの発言で御理解いただけますでしょうか。
○山室委員 そうですね。前の報告書から続いているみたいな御説明は、前回の個別のときもいただいたのですが、今回読みやすいようにということで、本編と詳細編を分けて作るぐらい配慮されているので、例えばこの「希有な生態系」というのが、潮汐差であるとか、ムツゴロウなどほかの水域にはいない生物がいることなどを指すみたいな説明をどこかで補足的に入れておくなどして、これだけが独り歩きしないような配慮をしてもいいのかなと思います。
○古米委員長 御趣旨が理解できました。平成28年度の報告書の中で、希有な生態系という表現が出てきた背景みたいなものを踏まえ、我々が勝手に変えてはいけないので、前回の委員会の中でどう取り扱われたかということも参考として、今回の報告書の中での表現を考えることで、誤解が生まれないようにできると思います。それでは事務局から追加で。
○小原海域環境管理室主査 今の御指摘の件ですが、今回第3章からの御説明になっていて、海域の特徴については第2章で記載する予定です。今後、第1章、第2章に記載する中で、御意見の件がカバーできているか確認させていただいた上で、次の委員会の中では報告していきたいと思っております。その辺りの背景等が省略された御説明となり申し訳ございませんでした。
○古米委員長 いろいろなところで誤解を生まないような工夫を報告書の中でするというのは大事かなと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 私から、できるだけ簡潔に申し上げます。前回から比べて、骨子案の中で、3章では気候変動についてと社会経済情勢というものを新規項目として反映した形で整理しますということでした。
 社会情勢については、土地利用のところや汚濁負荷のところに書いてあります。気候変動の影響では、大雨が増えてという土砂流入や生物の最後のところに記載があります。個別にはちょこちょこ出てきていますし、第3章の全体的なところとして、気候変動影響評価委員会の報告書を引用していただいているということで、配慮はされているかと思います。しかし、新規項目として気候変動を打ち出したので、それを反映した形でまとめを書くとか、あるいは、もう少し各項目の中で気候変動をどう扱うのかも書くとかを考えてはと思います。
 言い換えれば、先ほど灘岡委員が言われたように、気候変動によって明確にこの何年間で水温がこれだけ上がりましたよというように。せっかく新規項目で挙げたものがどう反映されているのかが分かるような形で整理、再整理いただくのが一番重要かなと思いました。
 2番目です。今回、本編と詳細編にすることによって、簡潔で分かりやすいものと、詳しく見てほしいという詳細編という体制を取ったことは、1冊の厚い本よりは、私は確実によくなったなとは思います。詳細編の300ページに対して、これが、もし本編の原案だったら、さすがに9ページではないのではないかなと。これはあくまで骨子であれば、詳細編の300に対して本編はどれぐらいなのかと。
 先ほど資料4のほうは、104ページで25ページなので、問題要因の話など、より丁寧に書くのでページ数が多くなったとはいえ、2割5分程度ですよね。そうすると、やはり3章の本編も、感覚的に言って1割なり1割5分ぐらいのページ数で説明する必要があるのではないかなと。ただ、きっと50-60ページになった途端に、皆さん読みにくくなるかと思うので、私の感覚で言うと、30ページ辺りが落としどころだと思います。再考いただきたいと思います。
 この本編についても、詳細編のどこを見ればいいかという引用があるところが非常に魅力的です。私、先ほどからチェックしておりましたが、幾つかの節が本編に引用されていません。例えば、3.5.2だとか、3.7.3と、3.7.4と、3.9.1は、詳細編のところを見てくださいという記載を入れて、詳細編の各項目とちゃんとリンクする形とする。本編のページ数も増えそうであれば、少なくとも何がしかのことが引用されているということで本編を整理いただくといいのかなということを思いました。
 あと3番目です。第4章の問題点とその要因で、先ほど林委員から指摘があったように、平成28年はこういう問題点がありましたと。それに対して、こういうような新しいことが分かってきましたということを記載するスタイルを取っています。特に令和8年度の報告書では黄色で表れているというところはこの報告書の魅力で、何が今まで分かったところで、新規に分かったところはこれで、分かったことによって新しい再生方策なり対策を考えましょうねというメッセージになるので良いと思います。しかし、前回にあった4章の海域区分の内容は、別のところに記載すると書いてあるのですが、やっぱり読み手にとっては、A2海域とか、A3とかが、もしこの4-1に出てくるのであれば、やっぱり海域に分けていて、どういう海域はタイラギの問題を持っているとか、貧酸素水塊の問題を持っているという概要は1回出しておくのが良いかと思います。そして、詳細編のほうではさらに詳しく問題点は書いていますよという構造を取らないと、読んでいる人は、どういう問題で、どういうことが分かったのかというのが、分かりにくいのかなというように感じました。4-1での記載を検討いただきたいと思いました。
 最後に言おうかなと思ったのですが、ここで連続して言ったほうが効果がありそうなので。4番目の意見は、今、小原さんが説明したような内容を音声として残して、この報告書につければ、この本編の内容はこう読みなさいと。本編が30ページ、40ページになったとしても、読み込めない人がいるとしたときに、今の時代、本を音声で読むような人が増えているので、ぜひ音声で本編の内容を紹介するみたいなことも考えてもいいかなというのを先ほど思いついたので、おまけで発言いたします。
 以上です。最後は後で結構です。
○西川海域環境管理室長 ありがとうございました。
 まず、1点目の気候変動の記載が、3章の各項目の中でそれぞれ記載をしているのだけれども、溶け込ませてしまうことで、気候変動だけの特出しという形にはなっていないという点でございまして、おっしゃるように、これはどちらの整理がよいかというのは、中でも意見、議論があったところでございます。ほぼ全ての項目に気候変動の影響が関連しますので、一旦それぞれで議論をしておりますが、最終的に、改めて再掲という形で少しオーバーラップしますけど、気候変動の記載だけ抽出するとこういうことが見えていますといったまとめ方をするのもあるかなと思いますので、中でもう一度検討したいと思っております。
 2点目ですが、第3章があまりに圧縮され過ぎているのではないかという点でございまして、御指摘のとおり、読みやすさ、取っつきやすさというところでは、あまりボリュームを大きくしないようにと。今回全体で7章までつくりますので、それぞれの章で30ページぐらいあると、それだけでも200ページぐらいになってしまって、まあまあなボリュームになるなと思って、かなり圧縮をしています。特に、第4章、第5章みたいな問題の原因・要因は、非常に読者の関心が高いところだと思いますので、そこを充実させて3章は圧縮をしたのですが、とはいえ、ちょっと絞り過ぎじゃないかという御意見だと思いますので、もう少し膨らませられないか、特に記載が詳細編と対応していないところについては、エッセンスが入るように、改めてそこも検討したいと思います。
 3点目ですが、各海域の状況につきましては、まず、すみません。これも第3章から説明していることの弊害ではあるのですが、第2章のところで、前回の報告書でも触れておりまして、それについては第2章で各海域の区分や特徴を記載したいと思います。
 その一方で、各海域別にどういうことが分かったのかという、それぞれの現場の方にとって関心のある海域がどういう状況かを一覧で見たいといったニーズもあると思いますので、そこは他省庁からも御意見いただいているところですので、引き続き整理の仕方は検討していきたいと思ってございます。
 4点目につきましては、承知をいたしました。気象庁でも同じような動画を公開されている例があるのは承知をしておりまして、どこまで分かりやすくできるかは、今後の検討ですが、御意見を承りました。
○古米委員長 どうぞ。
○小原海域環境管理室主査 1点訂正でございます。
 海域区分の記載については、平成28年度委員会報告の中では4章で記載されております。平成28年度委員会の際には海域区分等を新しく設定したため、第4章で記載されております。中間取りまとめの中では海域区分は第2章で掲載しておりまして、今回、海域区分の変更等は行っておりませんので、先ほど御説明しましたように第2章での掲載を予定しているところでございます。
○古米委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、次に移りたいと思います。
 それでは、資料5-1、5-2の第5章について、御説明をお願いいたします。
○小原海域環境管理室主査 引き続き環境省の小原から御説明させていただきます。
 先ほどもご紹介いたしました参考資料3-5の中で第5章もありますので、少しご紹介させていただきます。
 5章は、再生方策の実施状況等と課題の整理ということで、平成28年度委員会報告では、左から2番目ですが、空白となってございまして、今回中間取りまとめでも一部まとめてございますが、初めてまとめる章となっております。
この第5章につきましては、平成28年度委員会報告以降に関係省庁でありますとか、関係県で実施された様々な調査、対策等を現在も進められておりますが、その実施状況と課題につきまして、再生方策ごとに取りまとめを行っております。
 再生方策ごとに取りまとめを行ったことにつきましては、先ほども御紹介いたしました、この付表5-1、詳細編の2ページ目でございますが、こちらで示しております、左側に主要5項目、真ん中に平成28年度委員会報告で示された再生方策が示されております。右側には海域区分でございますが、関係省庁や各県の皆様の調査や取組等につきましては、再生方策それぞれ記載があり、それぞれに何らかに紐づいて取組が進められており、そういった取組につきましては、これまでの小委員会での情報収集ということで、今日は資料2で御説明しましたが、それぞれの知見等を御報告しております。
 それがサブ連関図の中のどの項目に関係する取組であるかについて、本編あるいは詳細編で分かるように、サブ連関図の中で具体的に図示しているところでございます。
 こちらは5.1、ベントスの変化ですが、ベントスに関しましては、環境省や農水省におきまして、ベントスや底質の調査が行われております。
 こちら括弧書きの赤枠で示しているものが、関係省庁や県の取組について示しておりますが、中間取りまとめと同様の表示をしております。
 ただ、中間取りまとめでは、先ほど第4章で御説明した全ての主要5項目を含めた連関図の中で一括してまとめて記載しておりまして、今回、サブ連関図を新しく作成したことや、主要5項目ごとに焦点を当ててまとめたことも踏まえて、令和8年度委員会報告については、サブ連関図の中に各取組をまとめているところでございます。凡例等の説明については、先ほどの第4章と同じです。
 その中で、再生方策の実施状況と課題ということで、先ほどの委員の御指摘もありましたように対応関係については、こちらも引き続き検討させていただきたいと思っておりますが、各関係省庁等の取組、実施状況、課題についてまとめております。
 先ほどの二つの省庁等の取組の中で、有明海・八代海・橘湾と、それぞれ調査が行われておりますが、多くの地点で底質、CODの増加傾向が確認されたことや、一部地点では出水が影響している可能性が考えられるといったことが得られております。
 第3章や第4章の中でも深掘りした解析等は行われているところでございますが、第5章では、そういった取組を、本日の資料ですと、参考資料2-2a~2-2cで、関係省庁の実施施策をまとめております。その中で、関係省庁から御報告をいただいた、毎年度報告いただいた資料がございまして、そこで記載された内容を踏まえて、こちらで掲載しております。
 課題につきましては、継続的な調査が必要であるといった点、あとは、先ほどもアサリの事例を御説明しましたが、二枚貝類等のイベント等が起きたときの関係性なども解析が必要ではないかといったところを挙げさせていただいております。
 続きまして、有用二枚貝の減少についてです。有用二枚貝全体の方策とタイラギ・アサリ・サルボウそれぞれの個別方策が記載されている関係上、最初にサブ連関図の記載ではなくて、全体方策に関わる部分について記載しております。
 そういった中で、全体方策に関係する中身としましては、5行目に書いております国と有明海沿岸の4県協調の取組でありますとか、先ほどの3種の二枚貝以外としてアゲマキ・ウミタケ・ハマグリ・スミノエガキ等の実施状況や、それぞれの課題等についても関係省庁の報告事項を基にまとめております。
 次の4ページから、タイラギ等の再生方策等を記載しております。タイラギについては、非常に多く再生方策の調査等が実施されておりまして、例えばタイラギの減少に関係する取組としましては、こちらにタイラギの種苗生産等の取組でありますとか、母貝生息地の造成と、こちらに記載されております。
 そういった中で、関係省庁の取組としましては、種苗生産の技術開発、2024年度につきましては、72.8万個体の着底稚貝が生産された成果ですとか、有明海4県協調の取組などで、母貝団地の造成等が各県海域で進められているといったところ、あるいは右側の底質の泥化でありますとか、底質中の硫化物の増加に関係する取組として、こちらに4つ記載がございますけれども、上側の部分、海底耕耘と覆砂、作れい等による底質改善の取組でありますとか、生物機能活用型基盤の造成等によりまして、タイラギ餌料の有機物を提供する効果と、そういった漁場改善の整備等の取組が進められております。
 今、事例として2点ほど御説明しましたが、それぞれの関係する取組について、本編では、その中でも特に重要と思われるもの等についてまとめておりまして、詳細編の資料5-2については、網羅的にまとめております。
 課題としましては、種苗生産・中間育成につきましては、成長段階ごとに大量減耗等の改善や、安定した母貝団地の造成、あとは地域の実情に応じた継続的な漁場環境の改善等が必要である旨まとめております。
 続きまして、アサリにつきましても、底質の改善等につきましては、タイラギと同じような取組が進められておりまして、アサリの減少に関しましても、左側に4つ記載しているところです。
 そういった中で、アサリに関しましては、重要母貝団地の設定や効果が認められたパーム入りの採苗器や砂利入りの網袋を用いた育成手法、そういった実証事業がアサリの減少に関する各種取組の中で進められているところです。
 アサリについての課題としましては、7ページ目の17行目にありますとおり、自然災害のリスクを踏まえた、安定した母貝団地の造成でありますとか、近年、冬期の減耗なども示唆されておりまして、波浪対策の検討なども課題として挙げさせていただいております。
 サルボウにつきましては、平成28年度委員会報告の再生方策の中ではございませんでしたが、サルボウの減少に関する母貝団地の適地の保全・再生等がこちらに追加して記載しております。
 といいますのも、こちらの8ページの13行目にございますが、2020年~2021年の豪雨によって資源が激減したといった事例がございました。そういった内容も踏まえて、種苗放流による母貝団地の造成が行われまして、2024年度~2025年にかけて浮遊幼生量の回復が見られているといった一定の効果を発揮されたといったところで、追加で記載しているところです。
 その中で、課題につきましても、種苗生産の安定化や生存率の高い放流手法の技術開発等を挙げさせていただいております。
 続きまして、ノリ養殖の問題でございます。こちらについても項目は少ないというところではございますが、ノリ養殖の問題としましては、3番目、4番目でございますが、珪藻赤潮発生時に、ろ過食性生物を活用した色落ち対策を実施といったところも進められておりまして、具体的には、カキをノリ養殖漁場に追加した結果、プランクトンの除去効果が一定量あるといったことが確認されており、ノリ高水温適応素材を用いた養殖試験、食害対策手法の開発といった点につきましても、高水温の環境適応特性を持つ品種候補の作出でありますとか、アミノ酸と共生細菌の併用によるバイオスティミュラントといったもののストレス耐性強化の可能性なども示唆されております。
 課題としましては、冬期の珪藻赤潮につきましては、引き続き予察でありますとか、被害軽減技術の開発・実証・高度化等の必要性が挙げられております。
 また、環境負荷の軽減に配慮したノリ養殖技術の確立でありますとか、3つ目でございますけれども、環境特性、環境耐性等を含めた技術開発等が必要であるといったところを課題として記載しております。
 続きまして魚類等の変化についてですが、特に水産資源に関係する取組としましては、ガザミ・エツ等の取組を記載しております。
 こちら12ページからも記載しておりますが、例えばガザミ、クルマエビにつきましては、DNA標識技術の進展でございますとか、エツにつきましても、13行目に記載しておりますけれども、高生残率の種苗生産に成功することでありますとか、トラフグ、ヒラメ等につきましても、14行目以降に放流効果の検証等が実施されている等について記載しております。
 八代海につきましても、赤潮による被害軽減防止技術の開発、高度化等が進められているというふうにお聞きしておりまして、そういった報告等を踏まえてまとめております。
 課題としましては、この魚類等の変化、有明海・八代海ともに非常に魚類生態系構造が複雑かつ、それぞれ特有の構造を持つといったところが環境研究総合推進費の結果からも得られておりまして、海域の生態系機能を維持した開発や利活用が重要であるといったところ、あるいは先ほど御説明しました、それぞれの水産資源等についても、例えばガザミ、クルマエビについては、種苗放流の追跡調査でありますとか、エツ等につきましても、栄養強化手法の開発、トラフグ、ヒラメ等につきましても、効率的な種苗生産技術の開発等を課題として挙げさせていただいております。
 最後ですが、生物の生息環境の確保です。こちら先ほど底質の有機物の増加等の取組については、二枚貝のところで御説明しておりまして、それ以外の部分としましては、国交省や農水省、林野庁の各種調査などが進められておりまして、その結果を実施状況等にまとめております。
 特に筑後川の崩壊土砂のモニタリング等が国交省で進められているところにつきましては、大規模出水後の河床高や横断形状等の変化が確認されております。
 また、土地利用としては、森林等の明確な減少トレンドなど確認されていないところですが、森林につきましては、林野庁のモデル解析の中で、森林が年間を通じて安定的に水を海域に供給する役割を果たしていることが確認されており、その実施状況等についてまとめております。
 課題としましては、引き続き災害が起きたときの土砂量流入の状況でありますとか、そういった出水等の影響等の把握というのが必要ではないかということを記載しております。
 最後に、気候変動、こちら平成28年度委員会報告の再生方策には記載されておりませんが、中間取りまとめの課題の中で、気候変動や社会経済情勢に関する取組を収集するといったところから、環境省を中心に情報収集の中でこういった知見をまとめてきたというところで、こちらの実施状況、課題について、それらの知見を踏まえてまとめております。
 最後に、各事業の一覧ということで、詳細編については、それぞれ網羅的に各項目の中でまとめていますが、本編については、最後に一括してまとめております。
 こちらも駆け足でございましたが、第5章の御説明を終わらせていただきたいと思います。
 最後に補足ですが、ここまで第3章から第5章を御説明させていただきましたが、本日いただいた委員の皆様からの意見以外にも、令和7年度の藻場・干潟調査の結果など、まだこの報告書に盛り込む予定の文献あるいは今取りまとめである知見等も残っている状況です。来年度の小委員会でもそういった追加の知見等も踏まえて、第3章、第4章、第5章については更新し来年度の評価委員会の中で御報告させていただければと思います。
○古米委員長 どうも御説明ありがとうございました。
 それでは、御質問、御意見をお受けしたいと思います。
 それでは、木原委員、どうぞ。
○木原委員 ちょっと枝葉末節に関わるところで大変申し訳ないのですが、資料5-1、もしくは資料5-2に、サブ連関図の上に描いた各事業等の関係が各種描かれていることと思います。これにつきましては、資料4-1、もしくは資料4-2のほうで描かれているサブ連関図の上に書いたということが、我々作成者のほうは、すごく意識的に書いているので分かると思うのですが、読み手からすると、また同じ図が出てきたみたいな感じには思うのですよね。
 ですので、そのほうが問題点が何で解決策が何で、どういう事業でそれを行っているかということを明記したいという気持ちがあると私のほうでは理解しておりますが、資料5のほうの各付図のタイトルのところがございますが、(サブ連関図)と書いてあると思うのですが、その部分に、もともとのサブ連関図、第4章のほうの、資料4のほうの番号を一緒に入れていただくとかはできないですかね。
 そうすると、例えばアサリのほうでは、付図4.4.2-12とかいうのがあると思うのですが、それをこの図5の付図何.何.何(サブ連関図)何の何の何と入れていただけると、もともとのサブ連関図に対する事業説明をしているんですねというところが分かりやすくなると思うので、ぜひ、そのようにしたほうがよろしいのではないかと思います。
○小原海域環境管理室主査 ありがとうございます。
○古米委員長 では、そのように。
 ほかにいかがでしょうか。灘岡委員、どうぞ。
○灘岡臨時委員 いろんな対策が挙げられていますが、全体的には海域内でのいろんな個別的な対策が網羅的にまとめられているという印象です。
 前回の報告書には多分あったのではないかと想像するのですが、通常よく言われる統合的な沿岸管理的なフレームで言えば、流域と沿岸域、さらには外洋をつなぐような統合系の中での有明海の環境改善というのが、やっぱりベースになければいけないと思うのですが、そこの言及がほとんどないなという印象があります。
 関連して例えば、数値シミュレーションで森林の球磨川流域でしたか。森林がちゃんと存在することによって、流出パターンが安定化しますと。これはこれで一般的に既に言われていることですから、球磨川流域で改めて確認されたという印象しかないのですね。その記述だけでは。
 せっかくそういうことをやられたのであれば、森林の重要性というのが重要だと。これは流出だけではなくて、例えば土砂管理上も重要だと普通言われますよね。
 一方で、泥化というのが、もう一つ重要な要素として付け加わったのですかね、今回。そのことについてのデータの出し方、表示の仕方をもうちょっと工夫していただきたいというのがあるのですが、それは置いておいて、それが本当に重要なのであれば、では対策としては、作れいというのがありましたよね。そういう話しか出ていなかったように思うのですが、もっと流域規模で発生源から考えれば、当然流域の植生管理をどういうふうに再生させるか、維持するかという要素も当然いるし、そうなってくると、細粒分、粗粒分、中粒分という粒径区分単位の量的な評価、それと土地利用、植生被覆との関係、それの改善のポテンシャルがどれぐらいあるのかという流域規模の改善策というのも当然論じられなければいけないと思います。
 ただ、流域の部分を何とかすれば問題が片づくとも思っていなくて、いわゆるIntegrated Segment Managementと最近よく言われる。流域から沿岸域、海域の内部、統合的に見ていくべきだということですよね。
 だから、泥化がそもそも何に支配されているのかという整理がまずなければいけなくて、例えば有機分の増大とか、あるいは潮流の減少というのもどこかにありましたよね。それは特に細粒分が再浮上されにくくなる、溜まりやすくなるというのがあって、湾内の影響も当然ある。だから、いろんな影響がまず考えられて、この中で、コントローラブルな要因は何かということを同定する、浮かび上がらせることが、政策課題として設定できるかどうかを支配するわけです。
 だから、そういうまとめがいるのではないでしょうか。ぜひ、御検討をお願いします。
○古米委員長 いかがでしょうか。
○小原海域環境管理室主査 今の御質問ですが、それぞれ第3章、第4章、第5章については、それぞれの方針に従って知見等をまとめておりました。
 今の灘岡先生の御指摘に関する包括的といいますか、それぞれが結びついて、では具体的にどういった対策が必要なのかといった部分については、後ほど御説明する第6章の中で、現状の評価といったところがございます。その中で、今の現在の再生目標を照らし合わせて、水産資源等がどうなっているか。再生方策がどうなっているか。そういった現在の水産資源が低位の状況が続いている原因・要因は何かといった、第3章、第4章、第5章をつなぐ章がございまして、そこで、先生からいただいた内容も含めて、まとめる予定ですので、後ほど、御審議いただきたく存じます。
○古米委員長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。林委員、どうぞ。
○林委員 資料5-1のベントスですが、まず5.1に出てくるベントスですが、これは先に図が出てくる理由は何でしたでしょうか。ほかのものは先に説明文がまず来てからなのですけれども。
○小原海域環境管理室主査 有用二枚貝につきましては、タイラギ、アサリ、サルボウはサブ連関図を作成しておりますが、アゲマキ、ウミタケ、ハマグリ等は平成28年度委員会報告の中でも、主要種として捉えられているわけではないものの、取組としてはそれぞれ進められているといったところもあって、全体方策というところで最初に文章でまとめております。
○林委員 では、すみません。こちらですね。ベントス以外のところでも、先に図が来ている場合もあるわけですね。
○小原海域環境管理室主査 基本的にサブ連関図が
○林委員 先に来ているのですね。
○小原海域環境管理室主査 まとめています。
○林委員 それで、その後の、ここで言うベントスは、その後の有用二枚貝ですとかも含んでいる全体の話なのか、それとも、それ以外の話なのかというところと、ベントスに関しての再生方策の実施状況と課題の書かれている内容が、それ以降の個別の有用二枚貝ですとかノリだとかの詳しさに比べて、かなりあっさりしていますよね。2ページ目ですね。
 つまり、あまり取組がなされていないかのようにも、最初に出てきて、そういう印象を持つのですが、この辺りはどういう位置づけですか。
○小原海域環境管理室主査 ベントスにつきましては、有用二枚貝以外の貝類も含めたベントスの全体の解析等が行われているので、有用二枚貝については、別途、下の部分で確認されております。
 ベントスの知見が少ないといったところにつきましては、確かにタイラギ等に比べると、ベントスに直接関わる対策というのは中々ないところでもございますが、ベントスが少ない理由としては、第3章、第4章に解析結果などは記載していることもあり、第5章では、端的に実施状況についてシンプルに書かせていただきました。ただ、あまりにも少ないといったこともありますので、膨らませることができるか検討したいと思っております。
○林委員 そうですね。ですから、有用二枚貝以外のベントスに関しての取組というのが少ないという。
○小原海域環境管理室主査 調査の中に含まれているところではあります。
○古米委員長 、5.1は調査系の実施状況と課題です。5.5で再び調査はありますが、5.2以降は実際に何か方策を実施している事業があります。5.1と、5.2以降の内容の違いを意識して、タイトルの書き方を工夫するとよいのかと。5.1については、第4章なり第3章のところで実施しているところ、こういうことが明らかになりましたということを記載するだけとして、引用の形で整理しているというほうが、形式的にはいいかなと。
 再生方策としてのこの調査も入っていますので、5.1がこういう扱いになったのかなと思いますが。
○林委員 何かの方法で。
○小原海域環境管理室主査 分かりました。ありがとうございます。
○古米委員長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、次の議題に移らせていただきます。
 議題3の令和8年度報告書における第6章、第7章の編集方針(方向性)について、事務局から御説明をお願いいたします。
○小原海域環境管理室主査 引き続き、環境省の小原から説明させていただきます。
 令和8年度報告書において、第6章、第7章の編集方針についてです。こちら来年度の小委員会で具体的に原案については審議する予定ですが、令和8年1月に開催いたしました第19回小委員会の中でも、具体的に原案を審議する前に、第6章、第7章は非常に重要な部分でございましたので、編集方針について御説明させていただきました。
 6行目に方針と記載されているものにつきましては、過去の52回評価委員会で記載しました方針を掲載しております。
 具体的には、第3章~第5章の状況を踏まえて、平成28年度委員会報告に記載された再生目標に対する現状の評価ということで、方針自体は議論されておりました。
 では具体的にどのようにまとめていくかについて、第6章については以下のステップで行うことを想定しております。
 一つ目でございますが、まず第3章、先ほど御説明しましたが、平成28年度委員会報告で掲げられた再生目標を二つこちらに掲載してございますが、この再生目標につきまして、第3章で御説明した、例えば赤潮の発生状況でありますとか、水産資源の推移、あるいは水質の状況など、それぞれ各種有明海・八代海域の環境等の状況について第3章でまとめておりまして、こういった現状を踏まえて、当該再生目標に対する現在の達成状況の評価を行っていきたいと思っております。
 そうした上で、第3章で御説明しましたとおり、厳しい状況といったところも見られておりますが、そういう中で、第4章における問題点とその原因・要因の考察について今回新しい知見を踏まえて整理しております。そこが、2つ目でございますが、そういった中で、主要5項目ごとにサブ連関図等をまとめておりました。5章では原因・要因に対する再生方策として、各省庁ですとか、関係県の皆様が調査や対策等を進められておりまして、5章はその対応関係、進捗状況や課題等をまとめておりますので、こういった4章や5章の状況を踏まえまして、1ステップ目で行った評価に至った原因・要因でありますとか、再生方策の対応関係というものを整理していきたいと思っております。
 3つ目でございますが、特に本委員会の議論の中でも気候変動の影響等、顕在化している状況も議論の中でございましたが、そういった平成28年度委員会報告以降に新たに得られた知見等を踏まえまして、現行の再生方策による対応の進展でありますとか、さらなる対応が求められる課題等の抽出等を行っていきたいと思っております。
 そういった中で、この第3章~第5章をつなぐ総合的な評価を第6章の中で行っていきたいと思っております。
 続きまして、第7章でございます。再生への取組ということで、第6章の評価を踏まえて、具体的に今後の再生の取組としてどのようにしていくかということで、方針につきましては、令和9年度以降の再生目標の設定でありますとか、再生目標を達成するために再生方策の設定について、第7章ではまとめていきたいと思っております。
 論点でございますが、まず平成28年度委員会報告につきましては、海域全体において目指すべき再生目標、先ほど第6章の部分で記載しておりましたけど、全体目標を掲げております。
 個別の再生方策が全体目標の達成に寄与するプロセスといったものが必ずしも明確ではないといった課題、今、再生目標に対応する5章で記載しました関係省庁等の取組が進められておりますが、そういった中で、中間的なものがないといったところが課題としても考えられております。
 令和9年度以降の再生目標の設定に当たっては、時間的、数年~数十年、気候変動等は非常に数十年規模の影響等が考えられておりますし、空間的ということで、各事業の範囲でありますとか、あるいは先ほども御指摘がありました海域全体のスケールを意識した目標といったもの、そういったものを道筋とマイルストーンを具体化して、中長期目標を設定することが必要であると考えております。
 そうした中で、長期・中期・短期ということで、次のページではイメージ図を記載しているところです。
 長期につきましては、現行の再生目標については、有明海・八代海の海域全体において、目指すべき姿として、今後も継続的に維持していくことが必要ではないかと考えております。
 今後も継続的に維持していくといったところについては、下のイメージ図にも記載しておりますが、長期目標は今の再生目標を記載しております。こちらは必ずしも今の再生目標をそのまま踏襲していくというわけではなくて、※印12行目にありますとおり、本図では便宜的に平成28年度委員会報告の全体目標を記載しているところでして、本日、希有な生態系といった御指摘もありましたが、この再生目標、長期目標の部分も含めて検討していきたいと思っております。
 一つまた戻りまして、中期目標と言われるものが、今回、令和8年度の報告書で新しく設定できないかと考えております。
 現行では短期目標と長期目標に相当するものがあり、先んじて短期目標については、再生方策に紐づく個別事業等の目標、指標等が各省庁と各県の取組で個別に設定や評価されておりまして、この個別事業との政策評価を通じて、そういった評価を行われておりますので、評価委員会としての目標設定や事業評価を行うことは想定しておらず、これまでも、そういった状況を報告していただくといったところでまとめておりました。
 その中でも短期と長期、間が空いているといったところで、具体的に舵取りができる中期的な目標というのが設定できないかと考えております。
 そういった中で、次期委員会報告、37行目でございますが、取りまとめ時期(概ね10年後)を見据えた中期的な目標を新たに設定することで、より効果的な再生方策、短期目標等の着実な進行と、最終的には長期目標達成に向けたそういった取組が進められていく、再生方策の実施につなげていくことが重要ではないかと考えております。
 次のページの1行目から、気候変動等の影響も非常に重要でございますので、目標の設定等については、そういった気候変動の新たな知見を踏まえて、再生方策の設定、新しい再生方策の設定を検討していきたいと思っております。
 今御説明した内容は、こちらのイメージ図で記載しておりまして、この中期目標について、今は目標1、2、3という非常に漠然としたところでございますが、こういった目標を第7章の中で記載できればと考えております。
 こちらも駆け足でございましたが、私の説明を終わらせていただきます。
○古米委員長 どうも御説明ありがとうございました。
 今回の資料6に関して、私の記憶だと初年度にこの評価委員会メンバーで現地に行って、長期的な目標をどう考えればいいか、気候変動の話もあるしという議論をしたと思います。今回、令和8年度においては、平成28年度の全体目標に対して令和8年度以降どう進めていくのかということを議論する上で中期目標を追加するという形を取るということです。長期目標という書き方ですとか、それをどのように表現するというのが今回の委員会の大きな宿題だと思います。いろいろな視点から、委員から御意見、御発言をいただければと思います。いかがでしょうか。
 大嶋委員、どうぞ。
○大嶋委員 まず論点として、当該目標に対しての現在の達成状況の評価を行うということですが、評価を行って、いわゆるできていないところというのを明文化されますか。これは足りないとか、やっぱりそういうのがあったほうが、研究者側というか、行政側も対応が明確になって、今度はここをやろうかとか、そういうふうなことがクリアに出てくるかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
○小原海域環境管理室主査 こちら今の御指摘に関する内容としましては、3番目、こちらの1ページ目の18行目に記載させていただいた現行の再生方策による対応の進展でありますとか、さらなる対応が求められる課題等の抽出を試みると記載しているとおり、その辺りは今後につながる部分として振り返り評価をしていきたいと思っております。
○大嶋委員 すみません、続けてよろしいですか。
 その後、中長期ということですが、私非常に気になっているのは、中長期で再生という言葉を使っていいのかということがあるんですね。中長期では再生は多分できないのではないかと私は思っているのです。それは、一つは地球温暖化の問題もありますし、ノリの生産の場でもありますし、環境が減っています。そして、戻せるのかという議論もあるのですね。
 前にもお話ししたのですが、歴史で見ると、有明海は200年前は実はアサリはあまりいなかったという、コアの調査が、論文があるんですね。そうすると、何もしないと、ひょっとしたらアサリはいない海に戻ってしまうのではないかということもありますし、そういう一つは歴史を振り返るということ。これが学問的に、この下山先生の論文が学問的に正しいかどうかというのを、一つもう一回皆さんで検証しないといけないとは思うのですが、過去、それと温度が上がったときにどういうふうな姿になるべきか。それと、人間活動が、ノリ養殖もありますし、生産の場としてどう調和していくかということが長期目標でないのかと思いますので、再生という言葉を使うことを私は減らして、これから皆さんで議論して、いろんなどういうふうな場にしていくかということを長期目標ではするべきであって、再生というのはもう無理ではないかなと、私は思います。 以上、雑駁な意見ですけど。○古米委員長 事務局より前に、私の感想です。当初、再生目標を復元目標みたいな捉え方をされては困るので、かつて持っていた機能であるとか基盤みたいなものがあって、将来の環境に対応した形で資源が回復される、あるいは保全されているという意味で再生という捉え方をする。元に戻るのだという意味ではないということが大事と思っています。私自身は再生目標という言葉を使うことについては、定義をもう少し明確にして、ただ単純にもとと同じものに復元されるとか、回復するのではないという意味の再生目標ですよということを、より周知していただければと思います。大嶋委員の御懸念も対応できるかなと私は思いますが、事務局いかがですか。
○小原海域環境管理室主査 豊かな海を再生することが法律上も記載されており、具体的に何をもって再生とするかについては、おそらくこれまでも様々な議論がなされてあることや、近年顕在化する気候変動を踏まえて、この令和8年度委員会報告以降どうしていくかといったところについては、来年度も主に第6章で議論していきますけど、その中でも再生についても、引き続き議論させていただければと思います。
○西川海域環境管理室長 再生という言葉が、この委員会ではどういう定義をもって位置づけるのかというところも、報告書に記載をする必要があるということだと思います。
○大嶋委員 やはり普通の人には再生というと、元に戻るというところがあるので、人間との調和を含めた再生とか、前もたしか議論したのは私も思い出しました。すみません、蒸し返して。ですが、結構大事なところかなと思いますので。
○古米委員長 ほかにいかがでしょうか。
 灘岡委員、どうぞ。
○灘岡臨時委員 気候変動や社会経済情勢の変化といった中長期的な影響云々というのが書かれているのですが、今日の私の前のコメントの続きにもなるのですが要はクロニックな、例えば、平均水温がだんだん上がっていますという、経年的なじっくりと変化する話ももちろん重要だけれども、エピソディックなイベント性の大規模攪乱の重要性が際立っているのではないかという背景の下にコメントをさせていただきました。
 とすると、それを前提とした将来目標、あるいは将来の対策、あるいは姿ということを、より明示的に議論する必要があって、こういうエピソディックな大規模攪乱に対して、システムがどのようにキャッチアップできるかというときに必ず出てくるのが、レジリアントなシステムかどうかなんです。要するに、動的な外乱に対して動的に対応できるかという話であって、そういうふうなレジリアンスというのを、もうちょっとこれからの議論としては、明示的に出していったほうがいいかな。対策の在り方も、そういう静的なイメージじゃなくて、そういう大規模攪乱があったときに、自然の再生に任せるだけじゃなくて、人為的なインターベンションがいかにうまく回復過程をサポートできるかとか、回復を加速できるかとか、レジリアンスという言葉を出せば、そういうイメージになるのですよ。
 そのときにもう一つ関係が重要なのは、最近またよく言われるようになった、ソーシャル・エコロジカル・システムという枠組。社会生態系統合システムとしてのレジリエンスですね。つまり、人間の関わり方というのを、どういうふうに、より明示的に捉えていくかということ。10年以上って、中期が10年、長期が10年以上という書き方をされていますが、想像するに、少なくとも20年30年、場合によっては50年先、そうなりますね。そうすると、もっと大規模攪乱の強度は上がっている、あるいは頻度も増えているかもしれない、こういう前提で我々は長期で考えないといけないですね。
 そのときのソーシャル・エコロジカル・システムとして、どういうふうにレジリエントな系に持っていけるかというときに、まず前提条件として、例えばこういう委員会というか、あらゆる省庁、あるいは県で、こういった人員、予算、いろんなリソースを投入し続けられるということを、所与の前提として50年先まで想定していいのでしょうか。それはまずちょっと聞きたいのですけど。
 一方で、例えば漁業者は減ってきています。ノリの生産高はまあまあいいけれども、要するに大規模経営体化していって、企業経営体数は減っているのですよね。だから、そういうふうな生業にしている人たちも、50年先どうなっているか分からない。減っているかもしれない。どういうふうに人が関わっていくのかという、人の関わり方、人と環境との統合系、生態系との統合系という観点は、非常に私は重要だと思います。長期の視点で言うと。
 それで、集中型の外乱をできるだけ緩和する、それは発生源対策という意味では、ミティゲーションなのかもしれないけれども、ミティゲーションとアダプテーションをうまく対応させるという中で、そういうふうな大規模イベントを想定したような対策、その対策がちゃんと打てるようにするための、人、社会システムのありよう、関わり方、そういう大きなフレームで考えないと、長期ということになると、ちょっと物足りないかなと思いますので、要望も含めてコメントさせていただきました。
○古米委員長 事務局、いかがでしょうか。
○西川海域環境管理室長 ありがとうございます。御指摘を踏まえて、今後の第6章、第7章の議論をする際の検討材料とさせていただきたいと思います。
 レジリエンスの観点で申し上げますと、既に各省の対策の中でも気候変動の適応を進めており、先ほど御指摘いただきました森林管理もその一つですし、水産資源のほうでも出水に備えて、稚貝を預託して、一時的に避難をさせて、また還送させることでイベントベースの攪乱に対応するとか、あるいは水温上昇によって干出域だと干潟の温度が上がり過ぎるので、非干出域に一時的に移動させるとか、様々な工夫の中で何とか水産資源の確保のためのレジリエンスを維持する取組は進んでいますので、そういったところも第6章で評価をいただいた上で、過不足、これで十分なのか、もっと大きな攪乱を今後前提としたときに、それで耐え得るのかといった議論をしていく必要があると思っております。
 人と予算を50年後も確保できるかというところは、なかなか現時点で確実なことが申し上げにくいところではございますが、少なくとも長期に目指すべき姿としてのゴールポストがここなんだよというところは、この有識者委員会の見解としてはお出しいただいて、我々関係機関が対策を実施する上では、まず中期の10年後にどこまで達成していないといけないかという進捗管理といいますか、進捗評価をしていただくことで、この長期のゴールに対して着実に進んでいるといったことが打ち出せていくと、前回の目標よりもその次の評価が具体的にしやすくなっていくのではないかと我々事務局としても思っておりますので、そこはぜひ第6章、第7章に係る来年度の議論で、御意見いただければと思います。
○灘岡臨時委員 ありがとうございます。
○古米委員長 私からも。気候変動と社会経済情勢という新規項目があって、気候変動というキーワードで言うと、先ほど言われたようなレジリエンスというキーワードが頻繁に出てきているので、そういった言葉をもってして、目標にかかわらせる、あるいは方策も長期的に見ましょうねというのが一つ必要だと思います。場としての生態系、環境がよくなるだけじゃなくて、社会であったり、経済も、いわゆるSDGsで扱われている、社会と経済と環境、その三つがうまくバランスしないといけないですよというのは大事です。このことは環境基本計画にも出ています。今回環境基本計画でのWell-beingという言葉が、有明海とかそういうところに使えるかどうか分からないですが、やはり国の方針として、有明海・八代海を単純な環境の場だけのものとして扱うのではなくて、経済と社会を含めていくという形で目標を設定するなり、評価を行っていくと。
 そうすると、水質がよくなりましたよ、温度が変わりましたよ、漁獲量が増えましたじゃなくて、もう少し経済的な指標みたいなものを考える。例えば、極端な言い方をすると、住んでおられる方の満足度はどうなのですかとか、あるいは観光業によってどれぐらい産業の活性化がありますよというように。今まで比較的狭い見方で評価してきたようですから、長期的に扱うためには、もう少し新しい指標であるとか、目標設定であるとかを考え、さらにキーワードを目標の中にはめ込んでいくという必要があるのかなと、灘岡委員の意見を聞きて思いました。
○灘岡臨時委員 一つだけちょっと細かいことかもしれませんが、どこかにブルーカーボン、触れられていましたよね。ちょっとこれは要検討で、むしろ言うのであれば、干潟の多面的機能、包括的な生態系サービスの維持向上といったほうが絶対いいですよ。というのは、これはかなり一般的ないろんな議論が最近あって、ブルーカーボンとかグリーンカーボンをあまり言い過ぎると、生物多様性とかそっちは毀損してしまうとか、要するに、ジオエンジニアリング的なセンスが上に出ちゃうので、あまりよくないのではないかという議論もあって、しかも実態として、干潟のブルーカーボン機能というのは、これはかなり場所によって違いがあって、概して言うと、日本のような台風がしょっちゅう来るとか、あるいは有明海のような潮位差がやたら大きくて、いわゆるマクロタイドエスチュアリーと言われるやつですね。非常に動的な流動場、要するにしょっちゅう巻き上げが起こりやすい。
 だから、少なくとも100年は固定しなきゃいけないというのが、普通のブルーカーボンの固定機能の定義ですので、一時的なプールにはなるかもしれない、あるいは生産の場にはなるかもしれないけど、固定の場には多分ならないのですよ。
 そういうふうなことが今議論になっているので、あまりブルーカーボンを特出しするのではなくて、言うのであれば、さっき言ったような多面的な干潟の生態機能、あるいは多面的な生態系サービスというふうな言い方のほうが私はいいと思います。
 実際にそういうのが包括的な目標の一つになると私は思いますので、ぜひ、その表現を工夫していただければと思います。
○西川海域環境管理室長 御意見は承りました。
 おっしゃるとおり、ブルーカーボンは多面的な機能のあくまで一つだと思いますので、それが分かるように記載ぶりは検討したいと思います。
○古米委員長 ほかにいかがでしょうか。
 来年度は本格的に議論する必要があるということは共通認識かなと思いますが、よろしいでしょうか。どうぞ。
○大嶋委員 ここで出た成果とか、そういうものをいわゆる社会発信というか、最後いわゆる50年先につなげるという形では、やはり発信して、それと有明海に親しむ場所とか、そういう知識を集めて、やはりそういうものをつくって、国民に対してちゃんと、こんな干潟で、しかも漁業もあって、鳥も野生生物のいるって、そんなにないところなんですね。ですから、その価値を高めて、きちんと発信するということが一つの、何年後かに何かそういう研究、そういう博物館じゃないですが、そういうところができて、そこの知見を集めて、皆さんに見てもらう、価値を見てもらうというのがいいのではないかなと私は思っているんですが、せっかくこれだけお金を投じてやっていますので、その成果を何かの形でちゃんとした物として、何か残せないかなと思っております。以上です。
○古米委員長 どうもありがとうございました。ほかになければ、次に移りたいと思いますが。
 それでは、議題4、令和7年度所掌事務の遂行の状況に係る分かりやすい形での公表ということで、事務局から御説明をお願いいたします。
○清水海域環境管理室海域環境対策推進官 環境省の清水から説明をさせていただきます。
 この資料ですが、毎年度、本委員会の検討の内容等を関係者の皆様に分かりやすく公表するということを目的として更新をしてございまして、環境省のホームページでも公開をしているものでございます。
 本日の議題の中身とかなり重複する部分もございまして、また後ろの時間も少し押している状況でございますので、簡潔に御説明をしたいと思います。
 まず、3ページでございますが、所掌事務の遂行の状況ということで、今年度、令和7年度開催しました小委員会と、それから評価委員会の日時、それから検討の事項について、まとめさせていただいております。
 具体的な情報収集等の結果については、4ページ以降、5ページから7ページのところでまず概要をまとめてございますが、こちらの文章につきましては、前半、中村から御説明をした資料の内容を基本的には引用するといいますか、同じような形で掲載をしているという形でございます。
 後ろに別添という形で、9つ行いました情報収集の結果のそれぞれの概要を1枚のスライドでまとめておりまして、8ページのところではタイラギの育成方法別の生残状況の傾向について、垂下育成及び上架カゴによる方法が、直植えに比べて生残率が高いという結果、それから9ページ、10ページについても、それぞれタイラギでございますが、9ページではHSIモデルを用いた生息環境の評価を行っておりまして、底質中の酸揮発性硫化物がタイラギの生息環境の規定要因となる可能性が高いことが示唆されたこと。また、10ページでは、200mg/L以上の泥濃度でタイラギ健常性が低下し、餌濃度が上昇しても影響が大きく改善されていないことが推察された、こういった報告があったところでございます。
 11ページのところは、モデルを活用した貧酸素水塊に対する成層化と流入負荷の影響の検討ということで、この検討の範囲の中では、成層化による寄与よりも、負荷量の増減が貧酸素の増減に寄与している可能性が示唆されております。
 12ページにつきましては、カキの設置によるノリの色落ち軽減効果ということで、こちらは佐賀県の取組ですが、ノリの色落ち被害の軽減を図るために、プランクトンを捕食するカキをノリ養殖漁場に置いた結果、カキのむき身重量比が増加していることから、プランクトンの除去効果は一定量あったと考えられたと報告があったところでございます。
 それから13ページですが、こちらは熊本県の水産研究センターからの報告でございまして、八代海における栄養塩類の濃度と漁獲量との比較をされたものが報告としてございました。
 14ページにつきましては森林についてございまして、こちらもシミュレーションの結果、森林が年間を通じて安定的に水を海域に供給する役割を果たしていること等を確認されたという報告がございました。
 15ページにつきましては、熊本県における作れいの取組についての報告でございまして、作れいによって河川水がノリ漁場内に流入することで起こるノリの芽流れ等を防ぐような効果があったということが報告としてございました。
 最後に16ページについては、河川から海域への土砂の流出状況の把握等についての報告がございました。
 続いて18ページから31ページにつきましては、令和8年度の報告書について、資料のほうで御報告した内容をパワーポイントでまとめているものですので、説明のほうは割愛させていただければと思います。
 続きまして、33ページ目から34ページ目でございますが、再生方策の取組状況の確認ということで、毎年度、関係機関が実施している事業について、取組状況の確認をしているものでございます。
 33ページ目のところで、1から17番まで、それぞれ事業の内容を整理しておりまして、34ページ目以降で実際の状況について整理をしたものでございます。
 令和8年度の予定におきましては、全ての事業について、令和7年度と同様に実施をするということでございまして、今年度更新があった点としましては、事業名の更新があったものと、それから一つ追加された事業としましては、9番目のところで有明海再生加速化対策交付金、こちらが事業として追加をされておりますので、追記を行ってございます。
 最後、41ページ目以降につきましては、参考ということで関連情報を掲載しておりまして、有明海・八代海等に関する情報としてホームページを整理しまして、記載をしているものでございます。
 すみません、かなり駆け足となりましたが、説明としては以上でございます。
○古米委員長 どうも御説明ありがとうございました。
 分かりやすく公表することというのが法律のほうに書かれていますので、3年前ぐらいですかね。もっと前かな。そこから継続していると思いますが、いかがでしょうか。
 木原委員、どうぞ。
○木原委員 細かなことで申し訳ございませんが、31ページの図に太い線があると書かれているのですが、線の太さが全く分かりませんので、どれが太くてどれが普通の線なのかをご確認いただいたほうがよろしいかと思います。
 あと、14ページに森林からの流入の話が書いてあるのが非常によいと思いました。
 以上です。
○小原海域環境管理室主査 31ページでございますが、括弧の部分については、太実線がないところでございまして、凡例に太実線の記載があるので、そこは誤解を与えないような形で修正をしたいと思います。ありがとうございます。
○古米委員長 ほかにいかがでしょうか。
 また私から。昨年度の委員会では、参考資料の2-2以降にある、各省庁でやられた事業に関する個票についても簡単に御紹介いただくということがありました。今回は令和8年度の報告書に向けてどうするかということが重要なので、個票についての紹介はないと思うのですが、個票にも図が入っており、いろいろ魅力的なまとめになっています。ぜひこの再生目標の取組状況の確認の各項目のところをクリックすると個票に行くみたいな、詳しく知りたい人は見れるということにするといいかなと思います。この資料ではいろんなところでクリックして、別添えで詳しい内容を見てもらい、もう一回押すと元に戻るという非常に、現代的でもないのかな、優しいシステムで分かりやすいようにしています。見ていただける人は少ないかも分からないですけれども、国としてやっていることを公開する、よりオープンに出していくということはとても大事だと思います。この資料がつくられて、この評価委員会のホームページに来ると見ることはできるのですが、ホームページ以外にも周知される、見ていただけるようなことも考えていただくといいかなと思います。
 私からは以上です。
 ほかにいかがでしょうか。オンラインの方々もあれば。
 灘岡委員、どうぞ。
○灘岡臨時委員 この章についてじゃなくて全体なのですが、最初ボイスメッセージみたいなものがいいのではないかということであった、あれに類する話なんだけれども、冒頭によくエグゼクティブサマリーとかつけるじゃないですか。私、大体分厚いものを見るときは、ほとんどそれしか見ないという。いや、膨大に世の中レポートがあるので、海外も含めて。なので、単に見やすさという意味ももちろん第一義的にあるのですが、つくる側からすれば、1、2ページのそういうサマリーをつくることによって、骨格が非常に明瞭になる、再整理できるという作業上の利点というかな、そういうこともありますので、ちょっとそれも考えていただければありがたいかなと思って、お願いを含めてなんですが。
○古米委員長 本編をさらにまとめて、一つのエグゼクティブサマリーということですかね。気候変動影響評価の報告書での、概要版、総説と詳細というスタイルに近いですよね。本編の各章のエッセンスですと、きっとエグゼクティブサマリーになると思います。もっと短くする感じなのかも分からないので、本編との関係をどうするかもちょっと工夫しどころかも分からないなと思いましたけど、いかがでしょう。
○西川海域環境管理室長 先ほどの例で言いますと、本編を作ったというところが圧縮して見やすくした工夫の第一ではあるのですが、それ以外でも中間取りまとめの際はパンフレットもつくっておりますし、あと概要資料としてのパワーポイントの、今日お示しした分かりやすい資料のようなバージョンもつくって、人に説明するときにはやっぱり報告書本体を見せるというよりは、パワーポイントで説明するほうが頭に入りやすいと思いますので、様々な媒体で発信できるような工夫を今回も考えていきたいと思います。
○灘岡臨時委員 御検討いただければありがたいです。
○西川海域環境管理室長 ありがとうございます。
○古米委員長 ほかに。大嶋委員、どうぞ。
○大嶋委員 お金があればAIを入れて、エージェントをつけて、やるとすごく分かりやすいですけどね。これを機械学習させて、それでやるということなら、プログラムはそんな難しくないと思う。いや、業者がやれば難しくないと思います。
○古米委員長 この資料7をChatGPT、AIに勉強させて、説明しなさいという。
○大嶋委員 そうですね、よくありますよね。チャットで。そういう業者のところで同じようなのができると思いますので。 お金があれば。
○古米委員長 AI活用の時代ですので。
 ほかに、全体を通じてございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 どうもありがとうございました。
 それでは、本日予定しました議事は全て終了いたしましたので、進行を事務局にお返ししたいと思います。
○清水海域環境管理室海域環境対策推進官 
本日は活発な御議論をいただきまして、ありがとうございました。また、古米委員長、進行いただきまして、ありがとうございました。
 本日の議事録ですけれども、後日事務局より確認依頼を行いますので、よろしくお願いいたします。内容確認後、議事録は環境省ホームページで公開させていただきます。
 それでは、以上をもちまして、第56回有明海・八代海総合調査評価委員会を閉会させていただきます。本日は誠にありがとうございました。

午後12時02分閉会