第45回有明海・八代海等総合調査評価委員会 議事録

開催日時

令和2年10月日(金)

場所

WEB会議システムにより開催

出席者

委員長: 古米弘明委員長
委員 :

岩渕光伸委員、大嶋雄治委員、上久保祐志委員、古賀秀昭委員、清野聡子委員、樽谷賢治委員、
内藤佳奈子委員、中田薰委員、中村由行委員、西村修委員、速水祐一委員、松野健委員、
皆川朋子委員、矢野真一郎委員、山口敦子委員、山口啓子委員、山西博幸委員、山室真澄委員、
山本智子委員

臨時委員 : 小林政広委員

(関係省庁)

水産庁増殖推進部漁場資源課 山本課長補佐
        研究指導課 楠課長補佐
        栽培養殖課 石川課長補佐、中西課長補佐、鏑木係長
農林水産省農村振興局整備部農地資源課 松宮課長補佐
林野庁森林整備部治山課 石飛課長補佐
国土交通省水管理・国土保全局河川環境課 天野企画専門官
              下水道部流域管理官付 松澤課長補佐
     港湾局海洋・環境課 小野課長補佐

(事務局)

環境省水・大気環境局長、水環境課長、
水環境課閉鎖性海域対策室長、水環境課閉鎖性海域対策室長補佐、水環境課閉鎖性海域対策室主査

議事録

午前9時01分開会

○冨永閉鎖性海域対策室主査 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第45回有明海・八代海等総合調査評価委員会を開会いたします。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただき誠にありがとうございます。また、本日はウェブ会議室の御案内の間違いがありましたことをお詫び申し上げます。

 本日は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、ウェブ会議での開催とさせていただいております。委員の皆様には御不便をおかけしますが、会議中、音声が聞き取りにくいなど、不具合がございましたら、事務局までお電話、またはウェブ会議システムのチャット機能にてお知らせください。議事中、マイク機能は委員長及び発言者以外はミュートに設定させていただきます。なお、御発言の際は、お名前横にある挙手アイコンをクリックしてください。青色に変わりますと挙手した状態になりますので、御発言の意志はこのマークで確認します。委員長からの御指名後、マイクのミュートを解除していただき、御発言いただきますようお願いいたします。御発言後は挙手アイコンを忘れずにクリックし、黒になるよう操作願います。挙手アイコンは事務局でオンオフを操作できないため、御協力よろしくお願いいたします。

 本日の委員会は、資料及び議事録の公開をもって「公開」の扱いとしますことを申し上げます。

 それでは、まず議事に先立ちまして、環境省水・大気環境局長の山本より御挨拶を申し上げます。

○山本水・大気環境局長 皆さん、おはようございます。この7月に水・大気環境局長を拝命しました山本と申します。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

 今回の会議ですが、令和元年12月に委員の改選がありまして、その際には書面で開催させていただきましたが、それ以来の開催ということになります。

 本来でありますと、昨年度末に開催の予定でありましたが、新型コロナウイルスの影響がございまして、この時期の開催となりました。また、ウェブでの開催ということで、何かと御不便な点があるかと思いますが、御容赦いただければと思います。

 久しぶりの開催ということになりまして、これまでの御審議の経緯ですが、今回、第45回ということでございますけども、第42回評価委員会で検討対象を整理して、それから二つの小委員会を設置して、来年度(令和3)年度に向けて、中間取りまとめということで、もともと10年間のタイミングで出していたのを、その中間年度に中間取りまとめとなることを42回の評価委員会で決定をいたしまして、次の43回の評価委員会におきましては、小委員会における検討結果、平成30年度の状況について御報告したというところでございます。

 本日の評価委員会につきましては、来年度の中間取りまとめに向けまして、具体的な作業方針について御審議をいただくということと、それから、昨年度以降の小委員会における取組の御報告をいただきまして、御審議をいただくということでございます。

 有明海・八代海の措置法に基づく重要な会議でございますので、先生方から忌憚のない御意見を賜ればと思います。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

○冨永閉鎖性海域対策室主査 この度、委員の任期に伴い、令和元年1212日付で委員の改選がございましたので、委員の皆様の御紹介をさせていただきます。

 それでは、資料1をご覧ください。有明海・八代海等総合調査評価委員会の委員の皆様を名簿順に御紹介させていただきます。

 まず、福岡県水産海洋技術センター有明海研究所所長の岩渕委員です。

 続きまして、九州大学大学院農学研究院教授の大嶋委員です。

 続きまして、熊本高等専門学校企画運営部准教授の上久保委員です。

 続きまして、元佐賀県有明水産振興センター所長の古賀委員です。

 続きまして、九州大学大学院工学研究院准教授の清野委員です。

 続きまして、国立研究開発法人水産研究・教育機構・水産技術研究所環境・応用部門沿岸生態システム部副部長の樽谷委員です。

 続きまして、県立広島大学生命環境学部環境科学科准教授の内藤委員です。

 続きまして、国立研究開発法人水産研究・教育機構理事の中田委員です。

 続きまして、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院教授の中村委員です。

 続きまして、東北大学大学院工学研究科教授の西村委員です。

 続きまして、佐賀大学教育研究院自然科学域農学系准教授の速水委員です。

 続きまして、東京大学大学院工学系研究科教授の古米委員長です。

 続きまして、九州大学名誉教授の松野委員です。

 続きまして、熊本大学大学院先端科学研究部准教授の皆川委員です。

 続きまして、九州大学大学院工学研究院教授の矢野委員です。

 続きまして、長崎大学総合生産科学域教授の山口委員です。

 続きまして、島根大学学術研究院環境システム科学系教授の山口委員です。

 続きまして、佐賀大学大学院理工学研究科教授の山西委員です。

 続きまして、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授の山室委員です。

 続きまして、鹿児島大学水産学部教授の山本委員です。

 続きまして、国立研究開発法人森林研究・整備機構・森林総合研究所森林研究部門立地環境研究領域土壌特性研究室長の小林委員です。

 委員の皆様につきましては、以上でございます。

 本日の委員の出席状況ですが、欠席の連絡はいただいておりません。ですので、本日は委員21名中全委員が御出席ですので、有明海・八代海等総合調査評価委員会令第6条に基づく会議の定足数を満たしていることを報告いたします。

 続きまして、本日は、小委員会における情報の収集・整理・分析の実施状況と再生方策等の取組状況を議題としており、関係省庁より御出席いただいておりますので、御紹介いたします。

 まず、水産庁漁場資源課の山本補佐、研究指導課の楠補佐、栽培養殖課の石川補佐、中西補佐、鏑木係長でございます。

 続きまして、農林水産省農村振興局農地資源課の松宮課長補佐でございます。

 続きまして、林野庁治山課の石飛補佐でございます。

 続きまして、国土交通省水管理・国土保全局の河川環境課の天野専門官、下水道部流域管理官付の松澤補佐、港湾局海洋・環境課の小野補佐でございます。

 環境省側の出席者も紹介させていただきます。

 先ほど御紹介させていただきました水・大気環境局長の山本でございます。

 水環境課長の筒井でございます。

 閉鎖性海域対策室長の行木でございます。同室長補佐の濵名でございます。同室長補佐の横内でございます。

 最後に、私が閉鎖性海域対策室の冨永でございます。

 続きまして、資料につきましては、事前に電子データやホームページで御案内しておりますが、議事次第に記載の一覧のとおりでございます。なお、資料は、事務局が画面上に掲載して進行させていただきます。

 それでは、議題に入ります。

 これ以降の進行は、古米委員長、よろしくお願いいたします。

○古米委員長 かしこまりました。

 早速でございますけれども、議事を始めさせていただきます。

 まず、(議題1)有明海・八代海等総合調査評価委員会の中間取りまとめに向けた作業方針について、事務局より御説明をお願いいたします。

○横内閉鎖性海域対策室室長補佐 環境省です。

 資料2について御覧ください。中間報告に盛り込む項目(案)についてです。

 議題で中間取りまとめという表現をしておりますが、中間報告と同じものを指しておりますので、表題を中間取りまとめ(中間報告)に盛り込む項目(案)に修正をお願いします。

 それでは、中身の説明に入ります。

 1の中間報告作成の経緯についてですが、第42回評価委員会において、再生に向けた取組の当面の目標とする時期を概ね10年後、再生方策や調査・研究開発の成果等の蓄積にも一定の時間を要すると考えられるが、一方で、継続的な評価が求められております。平成28年度委員会報告から概ね5年を目途に、再生方策や調査・研究開発の実施状況及びその成果等について中間的な取りまとめを目指すとされており、令和3年度に中間報告を行う予定です。

 2の中間報告に向けた検討状況についてですが、第42回評価委員会では、令和3年度に中間報告を行うこと、水産小委・海域小委の二つの作業小委員会が設置されました。

 第1回水産小委・海域小委の合同会議では、各小委員会の項目ごとの作業分担、解析に当たってのデータ整理・分析の方法について、「小委員会の作業方針について」審議されました。

 第2回の水産小委・海域小委の合同会議では、作業方針に基づき、関係省庁等の調査結果等についてヒアリングが実施されました。

 次のページをお願いします。

 第43回の評価委員会では、平成30年度の水産小委・海域小委の取組や、再生方策の状況が報告されました。

 第3回の水産小委・海域小委では、小委員会における情報収集の具体的な内容を定めた「小委員会における今後の情報の収集・整理・分析」を決定し、第4回から第6回の小委員会において、関係省庁及び関係県が実施した情報の収集・整理・分析状況の報告を行うこととされました。

 第4回の水産小委・海域小委では、「小委員会における今後の情報の収集・整理・分析」に基づき、水産小委・海域小委で、有用二枚貝の情報等の収集が行われました。

 第5回の水産小委・海域小委については、当初、3月開催予定でしたが、コロナの関係で延期、第6回の水産小委・海域小委で情報収集をする予定でした案件も併せて、7月に水産小委・海域小委を開催し、情報収集が行われました。

 3の中間報告作成にあたって検討すべき事項についてですが、評価委員会として、中間報告においては、目標の中間段階である令和3年度時点での関係省庁・関係県の再生方策の実施状況や成果等の情報収集等を実施し、平成28年度の委員会報告に掲げられた目標、再生方策の進捗状況について評価を行い、令和8年度の目標達成に向けて必要な再生方策、知見として蓄積すべきデータ、調査・研究等について取りまとめを行います。

 4の中間報告に盛り込む項目については、次のページを御覧ください。中間報告に盛り込む項目(案)として、第1~第4章の構成としております。

 第1章では、はじめにとして、評価委員会のこれまでの経緯、中間報告の位置付け等を記載します。

 第2章では、調査・研究等の実施状況・成果等として、平成28年度報告以降の新たなデータ・知見について、検討対象項目ごとに示すとともに、不足しているデータ・知見を示します。

  2.1として、主要4項目に関連する事項についての調査・研究等の実施状況及びその成果等を整理します。環境要因も併せて整理します。2.2として、海域環境に関連する事項の成果等を整理します。ここでは2.1以外のものを整理します。連関図見直しも併せて検討します。

 第3章では、再生目標・再生方策の進捗状況として、平成28年度報告に記載された再生目標・再生方策の進捗状況を示すとともに、不足している取組を示します。ここでは再生目標の達成状況・再生方策の実施状況を整理します。整理は、全体目標や海域区分ごとに再生目標と現状との比較を行います。また、目標達成や再生方策の進捗が遅れている海域等においては、必要に応じて追加すべき再生方策等をとりまとめます。

 第4章としては、今後の課題等として、前章までの内容を踏まえ、令和8年度目途の次期委員会報告に向けて必要な調査・研究、再生方策等を示します。次期委員会報告に向けて、今後の課題として、必要な再生方策、調査研究等を併せて整理します。

 次のページは、中間報告の項目をさらに具体的にした内容についてです。章と項目立てについては、先ほど説明いたしました中間報告に盛り込む項目と同じです。

 第1章では、「はじめに」として、評価委員会・小委員会のこれまでの経緯などを記載します。

 2章の調査・研究の状況整理では、主要4項目の(ベントス、有用二枚貝、ノリ養殖、魚類等)海域環境に分けて、漁獲量等のデータの整理や、小委員会で関係省庁から報告いただいた内容について整理を行います。テーマの欄に記載している事項は、小委員会において関係省庁から報告いただいた事項になります。2.1の有用二枚貝については、タイラギ、アサリ、その他として、内容としては二枚貝の減少要因の状況の整理と再生方策の実施状況・効果、テーマとして広域ネットワークやエイ等の食害生物の除去効果などを整理します。また、魚類等については、内容としては魚類の状況整理と再生方策の実施状況・効果、テーマとしては藻場・干潟分布状況の把握などを整理します。ノリ養殖については、内容としてはノリ養殖生産量の状況の整理と再生方策の実施状況・効果、テーマとしては赤潮の発生と増殖に係る各種要因の解明と予察技術の検討などについて整理します。ベントスの変化については、内容としてはベントスの変化の状況整理、ベントスの海域環境との関連の整理、テーマとしてはモニタリング調査の実施、データの蓄積などを整理します。2.2の海域環境に関連する事項については、4項目に間接的に関連する海域環境等の再生方策の実施状況及びその成果の把握等では、内容としてデータの蓄積状況整理、テーマとしては関係省庁等のモニタリングデータの整理をします。次の内容の海域環境全般に係る事項の整理では、テーマとして物質の動態の状況、流域からの土砂動態、漂流ごみ回収等を整理します。次の内容のその他の28年度報告書以降の課題では、テーマとしては気候変動による影響を整理します。

 3章では、目標の達成状況の整理、再生方策の検討では、タイトルとしては目標の達成状況の整理や再生のための追加方策の検討、内容としては再生目標の整理・評価検討、テーマとしては海域区分ごとの達成状況の整理、再生目標・再生方策の追加等について整理します。

 4章では、今後の課題について、令和8年度委員会報告に向けた整理として、今後の課題、調査・再生方策等を整理します。

 次をお願いします。参考資料として、平成28年度委員会報告の検討経緯を踏まえた令和3年度における中間報告についてです。

 見直しが必要な点として3点あります。

 一つ目の見直しですが、28年度委員会報告では、平成18年度報告の目次構成・内容を基に、個別海域ごとの問題点・原因・要因等の充実を図ったことから報告内容が膨大となり、パブリックコメント等の指摘を受け、「まとめ集」を作成しております。

 一方で、しっかりと検討が行われていることを対外的に分かりやすく残す観点から、報告内容が増加しておりました。

 令和3年度の中間報告に向けての対応方針としては、平成28年度報告以降の新しく蓄積されたデータ、調査・研究等の知見及び再生方策の実施状況を中心に取りまとめます。また、膨大になった場合は概要資料も作成します。

 二つ目の見直しですが、28年度委員会報告では、有明海・八代海等の海の状態の変化を明確に説明できるデータのみを採用していました。また、1970年頃から現在までの長期的な環境変化の観点から、各年代の算定精度が極力同じとなるような条件でのデータの整理を行っておりました。このため、海域環境関係では測定手法が異なるデータや、水産関係では実証試験で得られたデータ・知見等について委員会報告として採用されませんでした。

 今後の対応方針としては、これまで得られた短期的なデータや実証試験における知見等も活用し、再生方策を検討します。

 三つ目の見直しですが、28年度委員会報告では、環境の変化については、項目ごとに経年的な単調な増減に関する評価に留まり、他の項目との関係性や、季節別等の詳細な解析・評価まで至りませんでした。

 今後の対応方針としては、対象とする生物の特性や課題となっている貧酸水塊や赤潮等の事象を踏まえて解析対象となる範囲を定め、月別や季節別のデータ等の時間的な観点、鉛直・水平方向のデータ等の空間的観点からより詳細に分析することとしております。

 環境省からは以上になります。

○古米委員長 どうもご説明ありがとうございました。

 ただいまございました事務局の説明に関しまして、御質問、御意見があればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。挙手マークをお示しいただければ指名いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、山西委員、お願いいたします。

○山西委員 おはようございます。山西でございます。

 御説明どうもありがとうございました。

 研究や、データを整理するという意味でいくと、非常に良いものができるのかなと聞かせていただきましたが、私からは、その結果の突き合わせというか、現場で、それが正しいというか、感覚的に一致するのかということも含めて、具体的に漁協関係者等への説明やヒアリングといったものを何かお考えになっておりますでしょうか。あるいは、この後、そういう御説明がありますでしょうか。

○古米委員長 今回の資料は、中間報告に取りまとめに含めるべき項目ということと、あと見直し点ということで整理させていただいております。インタビューとかヒアリングというのは、実際上は、それぞれの項目において実施されるかどうかに関わることで、実施されれば十分反映することができるかとは思います。何か追加で事務局より御説明があればお願いいたします。

○行木閉鎖性海域対策室長 閉鎖性海域対策室長の行木でございます。

 今の委員長の御発言に、特に補足することはございません。この先、御指摘も踏まえて検討してまいりたいと思います。ありがとうございます。

○古米委員長 よろしいでしょうか。

 それでは、ほかの委員会から御質問、御意見があればお願いしたいと思います。

 それでは、山口委員、お願いいたします。

○山口(敦)委員 山口です。

 私は、骨子のところで質問をさせていただきたいのですが、4ページのところ、見せていただきますと、テーマが少し細分化されているようで、魚類等について見ますと、藻場・干潟分布状況の把握とか、貧酸素とか、赤潮の発生というのがありますが、魚類自体の整理は、魚類の状況整理とあるだけでテーマの中にはほとんど入っていないようです。この辺りは、環境のほうに絞ってやるというようなことになったのでしょうか。

○古米委員長 事務局、いかがでしょうか。骨子は概要の取りまとめなので、本体の文章で重要性高い部分や新しく出てくる部分が整理されていると思います。何か追加で御説明いただければと思います。要は魚類というところの項目はあり、魚類に関連する状況整理の言葉が書いてあります。右側に書いてあるテーマというのが三つありますが、かなり、魚類自体というよりは、その取り巻く環境だけがテーマとして挙げられているということで御質問だと思います。

○行木閉鎖性海域対策室長 閉鎖性海域対策室長の行木でございます。

 横のテーマに書いてあるものに、ここまで議論をされていること、それから、これから議論を予定していることの中から、例示として大まかにまとめてございます。先生御指摘の魚類の部分、魚類そのものの状況整理ということも内容に掲げているところでございますが、現在、右側記載のテーマのところでは、確かに先生御指摘のとおり、魚類そのもののところが抜けてしまっております。魚類そのものの状況整理を除いて環境関連だけを整理するということの意図ではございません。このテーマにも追記することを検討させていただきたいと思います。

○古米委員長 山口委員、よろしいでしょうか。

○山口(敦)委員 分かりました。このテーマは、今後の検討状況によっては変わったりすることもあるという理解でよろしいでしょうか。

○古米委員長 別紙としての整理としては、例が出ておりますので、実際上は、それ以外の内容も含めて取りまとめを行うということと理解したいと思います。

○山口(敦)委員 ありがとうございます。

○古米委員長 それでは、ほかの委員から御質問、御意見ございませんでしょうか。

 島根大学、山口委員、お願いいたします。

○山口(啓)委員 島根大学の山口です。

 5ページの後半の部分で、下から8行目から10行目の辺りですけども、1970年代から現在までの長期的な変化を本当は知りたいが、そういうデータが実際にないということで、特に海域環境関係では測定手法が異なるデータがないので採用されなかったという経緯に対して、これまで得られた短期的なデータを採用して兼用すると捉えているということですが、本当は恐らく昔がどうだったかというのと比較したいんですけれども、昔と今とで観測手法が違うので、昔の部分は全く取り上げずに、一番最近の短期的なデータを扱おうという意味でしょうか。実際、難しいことは分かりますが、昔と比べて今はどう変わったかということも知りたいのに、連続的な同じ質のデータがないという問題はずっとあったと思いますが、それに対して、データの取り方は違ったとしても、関連するデータを取りあえず並べてみるということはしないと。最近のデータで統一されているものだけを扱うという意味でしょうか。

○古米委員長 対応方針に書かれている短期的なデータの取扱いの方針というところに関わるかと思いますけれども。それでは、事務局からお願いします。

○行木閉鎖性海域対策室長 閉鎖性海域対策室長の行木でございます。

 先生の御指摘ですけれども、最新のデータのみに限って使うということを意図しているわけでありません。残念ながら、測定手法が異なるなど、連続的にはデータは得られないわけですけれども、扱っている事項に関係がありそうなことであれば、必要に応じて過去のものも並べてみるということをイメージしております。最近のものだけを使うということを意図しているものではございません。よろしくお願いいたします。

○古米委員長 山口委員。

○山口(啓)委員 分かりました。手法が違うということを明記した上で、一応並べることは考えているということですね。そういう理解でよろしいでしょうか。

○古米委員長 私の理解としては、前回は長期的なデータを中心にとりまとめを実施していて、比較的短期的な情報もあったが、採用しなかった。そういうことなので、長期的なデータと短期的なデータをうまく組み合わせることによって、より現象や傾向みたいなものを把握、整理するというのが、今回の中間取りまとめでは必要だろうということです。両刀遣いということだと理解しておりますし、実際、そうすることによって、より知見も深まるかと思います。

 それでは、大嶋委員、お願いいたします。

○大嶋委員 4のところに、気候変動や、いわゆる最近起こっていること、顕著になってきたこと、それと海ごみとか海洋プラスチックの問題とか、いろいろ新しい問題も入ってきていますし、そういう点をどのように入れられるのかと。

 それと、その先がどうなるかという視点では、まとめられるのでしょうか。今後、未来というか、地球温暖化が特に激しくなりますので、その先ということの視点も要るんじゃないかなと思いますが、いかがですか。

○古米委員長 いかがでしょうか、事務局。

○行木閉鎖性海域対策室長 閉鎖性海域対策室、行木でございます。

 今御指摘の点ですけれども、おっしゃるとおり、気候変動や、気候変動適応の問題、それから海洋プラスチックの問題など、新しい課題もいろいろ出てきている状況でございます。この中では、今、この時点で明らかになっている事項を気候変動による影響として、ここまでの議論の中でも触れられていることについて入れていこうというところでございますが、今の御指摘の点は、非常に重要な問題で、この先も長く続いていくことだと思いますので、継続して、この評価委員会の中で取り扱っていただくお話だと思っております。今回は、令和3年度に向けては、現状で気候変動による影響として分かってきているという、その時点のものでまとめるということを考えているところでございます。

 一方、政府全体では、ちょうど今、気候変動影響評価報告書の次の版を、今年度中を目途にまとめるという作業をしておりまして、それはもちろん日本全体という視点でのまとめになりますが、ちょうど関連して、いろいろと知見の取りまとめも進むところでございますし、その辺りで、もし参考になる情報があるようでしたら、こちらの委員会にも共有させていただきたいと思っております。

 以上です。

○古米委員長 大嶋委員、いかがでしょうか。

○大嶋委員 私も専門ではないのですが、特に去年、一昨年の大出水で、土砂が非常に大量に流れ込んだという話があるので、それは劇的に、ベントスとか、そこの辺り、環境が変わるのではないかと思っていますので、やはりそこはきちっと押さえてほしいなと思っております。

 以上です。

○古米委員長 どうもありがとうございました。

 ほかに御意見、御質問があればお願いしたいと思います。

 特に、ございませんようでしたら、今回、資料2で御説明いただいた中間報告に盛り込む項目、具体的な内容、見直しが必要な点ということに従いまして、中間報告に向けて作業を進めていくということにさせていただきます。なお、途中で御指摘のあったような別紙のテーマについては例であるということが確認できましたが、さらに精査していただくとか、また、気候変動に関わる最近の出水の事例というところも、しっかりと取りまとめていくべきという御指摘をいただきました。それらを反映して作業を進めていきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

 この委員会中でははは、特段御意見の発言をされなかったものの、さらにお気づきの点がありましたら、本日から1週間程度で、事務局に御意見、コメントをいただければ、反映させていただきたいと思います。もし修正が必要な場合には、事務局と検討いたします。この資料の修正につきましては、委員長、私にご一任いただきたいと考えております。よろしいでしょうか。

 特になければ、御承認いただいたということで、まとめていきたいと思います。どうもありがとうございました。

 それでは、(議題2)に移らせていただきます。

 次の議題は、小委員会における情報の収集・整理・分析の実施状況についてということで、同じく事務局より御説明をお願いいたします。

○横内閉鎖性海域対策室室長補佐 環境省です。

 資料3-1をお願いします。小委員会における情報の収集・整理・分析の実施状況について、水産資源再生方策検討作業小委員会(第4~第5回)についての御説明になります。

 表紙をめくっていただきまして、この資料の経緯についてです。

 第1~第3回の水産資源再生方策検討作業小委員会及び海域環境再生方策検討作業小委員会において、今後の情報収集等の具体的な作業方針を決定しており、これを踏まえ、第4回と第5回の水産小委において情報収集を行ったところです。

 本資料については、小委員会で行ったことを評価委員会に報告するために、環境省において「小委員会の資料まとめ」を基にまとめたものになります。

 次のページは、小委員会の作業方針からの抜粋になります。上の表が、小委員会の作業分担の表になります。水産小委・海域小委のそれぞれの情報収集・整理・分析する事項などを記載しております。水産小委では水産資源、漁場環境、海域小委では海域環境や生態系の情報収集・整理・分析を行います。

 下の表については、小委員会ごとの主な検討事項の作業分担になります。水産小委では有用二枚貝、ノリ養殖、魚類等について作業を行い、海域小委ではベントスや有用二枚貝、ノリ養殖、魚類等、4項目全体に係る海域環境に関連する事項について作業を行います。

 次に、水産小委における情報収集等の状況です。

 次に、第4回の水産小委員会で関係機関から6項目の報告がございました。

 それから、第5回の水産小委では、各関係機関から7項目について御報告がありました。

 次のページをお願いします。6~7ページになりますが、第4回水産小委で環境省から「有明海におけるタイラギの生残・成長要因の検討結果」の報告についてです。

 浮泥に関する検討やタイラギ移植実験による小型捕食者の検討を行っております。

 検討結果として、浮泥層厚は有明海奥部西側から中央で高く、東側で低い傾向、既往知見により、東側がタイラギ稚貝によい環境であることが示唆されたことなどです。今後の課題としては、浮泥の濁りや堆積がタイラギの生残・成長等に与える影響について検討することなどです。

 8~9ページ目については、西海区水産研究所の有用二枚貝に関する資料の収集・整理・分析状況(アサリ)の項目です。

 福岡県、長崎県、熊本県の取組として、アサリ資源の現状に関する調査などが行われております。

 アサリ資源の現状、変動要因のまとめとしては、2009年以降過去最低レベルの漁獲量が続いているが、2017年には福岡県海域を中心に漁獲量の回復が見られたことなどです。

 今後の課題として、アサリ漁場の近年の底質はアサリの生息に不適なほど広範囲に泥化しているとは判断されず、資源減少の要因が不明瞭であることなどです。

 また、アサリ資源の再生に関する取組のまとめとしては、福岡県、長崎県、熊本県において、覆砂、移植、被覆網、砂利袋を用いた資源再生に取り組んでおり、一部で効果が見られており、今後の課題として、覆砂による底質改善は、浮遊幼生や着底稚貝の特性及び海域環境に応じた改善策が必要であることなどです。

 1011ページについては、西海区水産研究所の「有用二枚貝に関する資料の収集・整理・分析状況(タイラギ)」の報告です。

 福岡県、佐賀県の取組として、タイラギの稚貝~成貝期における大量死の調査などが行われております。

 タイラギの減少要因に関する新たな知見のまとめとしては、大量死は引き続き発生しており、発生時期や要因は異なると推察されることなどです。タイラギ減少の要因に関する今後の課題としては、エイ以外の食害生物の長期的な資源変動が不明瞭であることなどです。

 1213ページにつきましては、農林水産省農村振興局の「アサリに関する4県協調の取組」の報告です。

 アサリ浮遊幼生調査やアサリの浮遊幼生ネットワークの形成に向けた取組を行っております。

 浮遊幼生調査結果のまとめとしては、浮遊幼生は、春・秋とも有明海全域で確認しており、特に湾奥の福岡県沖、中央東部の熊本県沖で多かったことなどです。アサリの浮遊幼生ネットワークの推定結果としては、主なアサリ漁場と産卵場、着底場が概ね一致する結果となったことなどです。

 今後の課題としては、網田や川口の母貝団地管理の在り方等の検討が必要ということです。

 続きまして、14ページは、水産庁の「各地域の特性に応じた有明海の漁場環境改善実証事業」の報告です。

 アサリ母貝の保護など、漁業者が自ら実施可能な技術開発や実証試験、各実証漁場の環境調査を実施しており、まとめとして、環境調査では、HSI等による実証漁場でのアサリの生息環境を評価していること、また、実証試験では、離底型カゴ飼育、被覆網、基質入りの網袋等の生残率向上等の有効性を確認したことなどです。今後の課題としては、生息環境を底質のみならず水質等の調査結果を利用し評価することなどです。

 15ページは、水産庁の「タイラギ等の種苗生産・放流・移植技術について」の報告です。

 タイラギの種苗生産・母貝団地造成の取組や、アゲマキ、ウミタケの種苗生産や放流の取組を行っており、まとめとしては、タイラギの人工種苗生産では、福岡県で4,000個、佐賀県で9,000個、長崎県で387個の着底稚貝の生産に成功したことなどです。

 今後の課題としては、タイラギの人工種苗生産の生産安定が必要です。

 16ページですが、ここからは第5回水産小委の内容になります。

 環境省の「有明海奥部におけるCODによる餌料環境とその長期変動の推定について」の報告です。餌料環境の指標としてCODが適切か検討しております。

 まとめとしては、CODとクロロフィルaPOCの間には弱いながらも有意な正の相関があり、CODを餌料環境の指標と仮定し、タイラギ生残率との関係を解析しました。その結果、1998年以降のタイラギ生残率は、秋~冬季のCODと正の相関があり、餌料環境の悪化がタイラギ生残率減少の要因の一つである可能性が示唆されました。

 17ページですが、環境省からの「有明海南部海域及び八代海における藻場・干潟分布状況調査」の報告です。

 衛星画像解析により、藻場・干潟分布図を作成、藻場・干潟のヒアリング調査結果と既往の調査結果を比較して行っており、衛星画像解析による藻場・干潟分布図等を掲載しております。

 今後の課題として、藻場の構成種ごとの分布状況に係る把握の可能性を検討することです。

 1819ページにつきましては、水産研究・教育機構の「ノリ養殖に関する資料の収集・整理・分析状況」の報告です。

 有明海のノリ色落ち原因赤潮の発生メカニズムの解明、予察技術の開発について検討しております。新たに蓄積された知見として、Eucampia zodiacusについては、広域モニタリングから出現特性を把握したことなどです。

 今後の検討課題としては、ノリ養殖に最も影響の大きいEucampia zodiacusについて、初期発生期の動態について更なる知見の蓄積が必要であることなどです。

 続きまして、2021ページは、水産研究所・教育機構の「魚類に関する資料の収集・整理・分析状況」の報告です。

 シャットネラ属と珪藻類の出現特性の調査、八代海におけるシャットネラ赤潮の晩期化要因の推定などを行っており、夏場の鞭毛藻赤潮に関するまとめとしては、有明海におけるシャットネラ赤潮は珪藻類が衰退した隙間で発生していることが判明したことなどです。

 今後の検討課題は、短期動態予測の基礎情報として、衰退機能の解明が必要であることなどです。

 続きまして、2223ページは、水産庁の「二枚貝類養殖等を併用したノリ色落ち軽減技術の開発」の報告です。

 二枚貝からノリへの栄養塩供給量の推定手法の開発や養殖現場でのノリの生理状態評価手法の開発を行っており、まとめとしては、二枚貝の窒素排せつ物のノリ養殖への寄与率kは、右の式より推定可能であるということです。

 今後の検討課題は、ノリ漁場における二枚貝による栄養塩添加効果の試算などです。

 続きまして、23ページは、有明海・八代海における二枚貝の増養殖によるノリ養殖の高品質化についてですが、福岡県、佐賀県、熊本県において、二枚貝増養殖によるノリ養殖の試験を行っております。まとめとしては、アサリ増殖試験の結果、アサリの栄養塩(アンモニア態窒素)の添加効果を示唆されることなどです。

 続きまして、24ページは、水産研究・教育機構「有用二枚貝に関する資料の収集・整理・分析状況」の報告です。

 貧酸素水塊の発生状況に係る整理と検討のため、水質の連続観測や貧酸素水塊の予察の可能性の検証などを行っており、まとめとしては、干潟縁辺域の貧酸素の経年変動は、河川出水とそれに伴う密度成層の形成による底層潮流振幅の変化に依存する可能性があることなどです。

 今後の課題としては、貧酸素水塊モニタリングの継続が必要ということです。

 続きまして、25ページは、農林水産省農村振興局の「タイラギに関する4県協調の取組」の報告です。

 タイラギ浮遊幼生の観測を行っており、まとめとしては、浮遊幼生は、2015年度を除いて有明海全域で確認されており、湾奥部の福岡県沖及び佐賀県沖、諫早湾、中央東部の熊本県沖で調査期間中の出現個体数が多い傾向があることなどです。

 ここまでが水産小委における情報の収集・整理・分析の報告になります。

 続きまして、資料3-2、海域小委における情報の収集・整理・分析の実施状況についてです。

 表紙をめくっていただきまして、1~2ページ目につきましては、先ほど水産小委の資料で説明した内容とほぼ同じですので省略します。

 続きまして、4ページ目に、海域小委における情報収集の状況として、第4回小委で環境省から2項目の報告、第5回小委で各関係機関から7項目の報告がございました。

 次のページは第4回海域小委で、環境省からの有明海・八代海等における海域特性についての報告です。海域全体の底生生物の状況や底生生物の変動要因の検討を行っており、まとめとして、現時点では、底生生物の変動要因について一定の傾向が見出せない状況です。

 今後の課題として、底生生物の種や季節別の変化状況等に着目したデータの整理や、底生生物に影響を与える要因を整理して、底生生物と環境要因との関連性を確認することが挙げられます。

 次は環境省から、「令和元年8月の前線に伴う大雨の影響について(速報)」の報告です。

 昨年8月2629日の大雨の影響について、環境省の底質調査や、国交省の河川流量の調査や、気象庁のアメダスの降水量のデータにより検討したところ、湾奥部において底質CODが上昇していることや、湾中央部や湾口で大きな変動は見られませんでした。

 次のページ以降が第5回の海域小委の内容になります。

 環境省から、「有明海南部海域及び八代海における藻場・干潟分布状況調査」の報告です。先ほど水産小委で報告した内容と同じですので省略いたします。

 8~9ページ目については、環境省からの「ベントス群集と海域特性の関連性」の報告です。

 海域環境をベントスの生息場所と捉え、各海域に生息する生物種の分布特性に基づいた解析を行い、生物種の出現パターンから各調査点の底質を中心とした海域環境の変動状況を把握するとともに、その変動要因について検討したものです。

 今回の解析では、底質データと生物データの両面から類似度による調査点のグループ化、各グループの特徴の整理、底質環境と関連性の強い生物種の選定と指標種の出現状況から底質環境の変動状況について考察をしました。

 今後の検討として、経年的な底質グループの変動のある調査点や、底質と指標種の変動に関連性がない場合、沖合や出水等の影響が小さいと考えられる調査点と、それぞれの場合に分けて記載しております。

 続きまして、1011ページ目については、環境省からの「タイラギの減少・斃死要因と海域特性の関連性」についての報告です。

 タイラギを対象に、国や県などの調査・研究により得られた知見や、海域環境状況等のデータを海域別に整理し、有用二枚貝の減少要因を解析しております。

 海域ごとのタイラギの減少要因の考察を整理しており、今後の課題として、全般的な事項としては、シミュレーションによる環境データの再現、具体的な検討事項として、各海域の減少要因の検討事項を記載しております。

 続きまして、12ページは、農村振興局からの「国営干拓環境対策調査(底質環境調査)について」の報告です。

 底質特性別海域区分図の作成は、既往底質調査の結果を基に、含泥率など底質特性によるクラスター分析を行い、底質特性別海域区分図を作成しております。

 また、底質撹拌による底質改善効果調査では、「貝桁」を曳航し、底質を攪拌し、攪拌前後の底質改善効果を確認したところ、強熱減量、硫化物含有量に一定の底質改善効果を確認しております。

 続きまして、1314ページについては、国土交通省港湾局の「有明海・八代海における海洋環境整備事業について」の報告です。

 海洋環境整備事業では、有明海・八代海・橘湾に海洋環境整備船の「海輝」、「海煌」を配備し、海上の漂流ごみの回収、環境調査を実施しております。環境調査の水塊構造調査では、水温、塩分、DOなどを測定、底質・底生生物調査では、粒度組成、全硫化物などを測定しており、環境調査の結果として、水温、塩分、クロロフィルa、溶存酸素量などについて記載しております。

 続きまして、15ページは、国土交通省九州地方整備局の「土砂に関する知見の蓄積」に関する報告です。

 筑後川中流域における土砂発生量や堆積量等についての調査や、豪雨災害後の筑後川の河川状況について調査しており、結果として、平成24年や平成29年の豪雨により山地部崩壊等で発生した大量の土砂は、その多くがいまだ山地部に残存していると思われ、今後の降雨により筑後川に流出してくると想定されます。

 今後の基本方針としては、定期的に基礎調査を実施し、「崩壊土砂の流出」などについて継続的にモニタリングを行い、モニタリング結果から河川管理上の問題が生じた場合には、必要に応じ適切な対応を実施します。

 続きまして、1617ページについては、林野庁の「有明海等の閉鎖性海域と森林に関する調査」報告(中間)の報告です。

 調査概要としては、菊池川流域を対象に流出モデルを用いた水量などを解析し、「森林のストック機能」などを定量化することや、モデル構築に必要な現地調査として、菊池川流域の雨水、河川などの調査を行っております。事業の成果まとめとして、平水時に地下水流量が多く、出水時は表面流を抑える傾向があり、森林の水源涵養機能の示唆などがありました。課題としては、有明海・八代海等に注ぐ他の河川流域の流出特性を把握しておらず、当該海域周辺の森林全体としては、当該海域にどのように影響を及ぼしているかについて、定量的に明らかになっていないことなどがあります。

 今後の調査の方向性としては、菊池川モデルの他の流域への適用や本調査の解析対象外の物質への対応方向が挙げられます。海域小委の中では、九州地方整備局と林野庁の報告において、川から海へ流出する土砂や泥の知見の不足について御意見がございました。

 以上で環境省の説明は終わります。

○古米委員長 御説明どうもありがとうございました。資料3-1、3-2ということで、各小委員会の情報収集等の整理をいただいた内容でございます。

 それでは、委員の方々から、御質問、御意見があればお受けしたいと思います。いかがでしょうか。

 山室委員、お願いいたします。

○山室委員 3-1について教えていただきたいのですが、16ページに、CODがタイラギの餌料環境として弱いながらも相関があるということで報告されています。確かに有機物の指標としては良いのですが、同じ資料の例えば2021辺りで、魚類との関係で植物プランクトンはシャットネラという赤潮、つまり鞭毛藻なのか珪藻なのかでどう違うかということを非常にここでは分けて考えていらっしゃいます。魚だけではなくて、二枚貝もやはり植物プランクトンの種類によって餌としての資源が全く違ってきますし、極端なことを言いますと、CODとして有機物の価値があっても、例えば貝毒を持っている植物プランクトンであれば、それは駄目なわけです。同じ資料でこのように違う扱いをしている植物プランクトンがタイラギのところでは一まとめになってCODとされているのは、誤解を招きかねないと思いました。

 例えば魚類のところでは、硝酸が減少すると鞭毛藻が増えるみたいなことを書かれていて、ただ、タイラギのところにはCODということを書きますと、これは一頃言われました貧栄養化によって植物プランクトンが減ったからタイラギが増えないのだ、と誤解されかねず、本来だったらやってはいけない硝酸の添加ということをやってしまう可能性も出てくると思いますので、その辺りは配慮した整理の仕方をしたほうが良いのではないかと思いました。

 以上です。

○古米委員長 ありがとうございました。

 誤解のないようにすべきですね。CODをあくまでも餌飼料として考えている話と、植物プランクトンの話とが混同されて、誤解が生じるというのは非常に問題です。記述等、あるいは整理の仕方というのは、留意が必要と私も思います。それを反映して整理していくということにしたいと思います。

 ほかに御質問、御意見ございますか。

 それでは、山本委員、続いて中田委員からお願いしたいと思います。

○山本委員 すみません。抜けなくてはいけないので、先に失礼します。

 小委員会でいろいろ報告された事業について、それぞれの事業がいろいろ絡み合った形で、最後に報告書と言いますか、アウトプットに持っていくべきだと思うのですが、例えばそういう視点で小委員会の報告の内容を見たときに、資料3-2の8でベントス群集というのを扱っています。これは底質環境との関わりが深い生物群ということもあって、いろんな解析がなされていると思うのですが、8ページ、例えば、その後、12ページでは、今度は底質改善の試みというようなところが扱われているわけですけれども、例えばここで扱われている底質という部分と、それが生物にどう影響を与えるのかとか、生物の状態をどうするのかというような、そこの関連づけというのは、複数の事業においてどのように整理されているのかなというのが、疑問を感じたのですけれども、どのように整理されていきますか。

○古米委員長 現在の整理状態というのは、各小委員会で、環境省、水産省、それぞれ、国土交通省等の省で行われている内容の状況を把握するために情報収集しているということになります。この調査評価委員会というのは、その実施状況やその成果情報をしっかりと収集して、それを評価していくという役目を担っております。ある意味、省庁ごとにまずは集めてきたという段階だと思います。

 今、山本委員から御指摘のあるように、省庁を超えた事業の関連づけであるとか、そういったものをどう取りまとめていくのかというのは大きな課題ではございます。きっと現段階では情報収集をし、評価委員会で、この事業の成果とその事業の成果をどうリンクさせて整理をするのかといったような助言を我々が出していくというのが求められているのかなと、私自身は考えております。

 何か事務局で、将来的にというか、今後、中間取りまとめを進めていく上で、何か考えておられることがあればお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。

○行木閉鎖性海域対策室長 閉鎖性海域対策室、行木でございます。

 今、古米委員長からおっしゃっていただいたとおりのことだと理解しております。ということで、特段補足はございません。そのとおりと思います。

○古米委員長 ということで、ぜひ、山本委員からも、今回集められた、それぞれの成果みたいなものをどうリンクづけるのか、あるいは関連づけるのかということについていろいろと御意見いただければと考えております。

○山本委員 ありがとうございます。すみません、一つだけ。

 もしそうであれば、もしそうであれば、前回の報告書のときも、ベントスの扱いが非常に難しくて、ベントスはデータがありますが、これをもって何を言うのかというところが、なかなか決まり切らなかったというか、落ち着きどころがなかった印象がございます。報告書のラインナップを見ても、タイラギとか、アサリとか、魚類、ノリというように、水産有用種が並んでいる中にベントスが出てくるのですが、これは我々にはよく分からない生物環境というところだと思います。環境を反映させているものでもあり、我々が認識している底質環境や、そういうものだけでは、有明海が置かれている生物の状況が分からない部分をベントスの変化がもしかしたら表すかもしれないと。そういうようなことになると思いますが、そこの位置付けを報告書の中で意識してまとめていったほうが、恐らく落としどころといいますか、着地点がはっきりすると思いました。

 すみません。失礼しました。

○古米委員長 非常に重要な点で、御指摘のように、ベントスに比べて有用二枚貝というのは明確に水産資源として位置付けられているのに対して、ある意味、ベントス自身は餌となっている場合もありますけれども、底質環境がどうなっているのかということを表していて、それが健全になることが、将来的に有明海・八代海の海域としての健全性が担保できるという視点が考えられます。必ずしもこういった調査データが取れたという整理でとどまっているのであれば、さらにそれをどういう意味で整理していくのかということも、しっかりとまとめていくことが必要かなと私も感じておりますので、この観点を中間報告には反映できればと思います。

○山本委員 ありがとうございました。

○古米委員長 続いて、中田委員、お願いいたします。

○中田委員 ありがとうございます。中田です。

 水産小委で、浮泥とタイラギの分布について言及されていました。恐らく、重要になってくるのは、浮泥の長期的な変動、あるいは浮泥の変動が起こる要因、そういったものに着目した解析というのをぜひ中間報告の中ではお願いしたいと思います。

 同様な観点で、先ほど山室委員からもありましたけれども、CODの取扱いについてです。CODは、比較的長期のデータがあるので、指標として使いたいものはわかりますけれども、冬季のCODを餌の指標として使うならば、短期間の観測で良いので、両者の間をつなぐようなバックグラウンドデータを取るということに注力していただきたいと思いました。

 以上、コメントです。

○古米委員長 どうもありがとうございます。ぜひ反映していくということで、話を進めていきたいと思います。

 それでは、内藤委員と大嶋委員から手が挙がっておりますので、まず内藤委員からお願いいたします。

○内藤委員 資料3-1で質問です。18ページからのノリの色落ちと珪藻の箇所と、22ページの二枚貝類を用いたノリの高品質化の効果というところで、どちらも養殖ノリについての品質をというところですけれども、私の記憶では、どちらも栄養塩の供給であるとか、栄養塩の競合であるとか、そういったところに着目されたまとめ方になっていると思うのですが、ノリ自体の栄養塩の必要量、また栄養塩の種類とか、そういったところは、これまでに結果報告があって、そういったところというのはまとめられているのでしょうかというところが、私の今までの記憶ではなかったので、ノリ自体がどれぐらい栄養塩を必要なのかというところを押さえた上で、このようなまとめ方になっているのでしょうかという質問です。よろしくお願いします。

○古米委員長 いかがでしょうか。

 それでは、水産庁から御出席いただいているので、そちらから御回答いただければと思います。山本様からお願いいたします。

○鏑木水産庁栽培養殖課係長 水産庁です。

 御質問の件ですが、水産庁といたしましては、ノリの不作に関しましての栄養塩の関与につきまして、より即効的な対策はないかということで、二枚貝の養殖とノリ養殖を組み合わせてはどうかというようなことをやっているわけでございます。こういったそれぞれのノリを養殖していく上での栄養塩類の位置付けや、そういうところにつきましては、研究などはされているかと思いますが、海域として、こういった栄養塩類をどのように捉えていくかということまでは、事業といいますか、研究でやっていくことは行っておりませんので、少し厳しい質問と聞いておるところでございます。

 以上です。

○古米委員長 どうもありがとうございます。

 要は事業の中で必ずしも研究的な内容が入っているということは、委員会としても理解はしておりますけれども、御指摘のあった内容としては、栄養塩を添加するということ自身にどういう意味があるのかを改めて整理するためには、どの程度のノリ養殖では栄養塩が必要なのかという科学的な知見と、併せて最終的な事業の内容の評価ということが必要であろうという意味で、御発言あるいは御質問いただいたものと私は理解しておりますが、内藤委員、いかがですか。そういった形で、事業プラス研究をまとめて、将来的にまとめていただきたいということでよろしいでしょうか。

○内藤委員 ええ、そうですね。22ページの今後の検討課題のところで、栄養塩添加効果の試算と示されていりますが、一体全体、ノリ自体がどれぐらい栄養塩を保有していれば、色落ちとか品質が降下しないのかなど、そういったところをきちんと押さえた上で検討していかないといけないのではないかなというような指摘でございます。

○古米委員長 どうもありがとうございます。

 それでは、ぜひ、水産庁もお考えいただきたいと思います。

 続きまして、大嶋委員からお願いしたいと思います。

○大嶋委員 今の御質問のノリの栄養塩のことですけども、たしか佐賀県とかがいろいろ計算をされていると思います。ノリの栄養塩の物質収支ですね。そちらが少し参考になるかもしれません。

 私の質問は、一つは先ほどの山本先生のお話にもありましたように、ベントスと赤潮発生との関連、これはきっちりと関係は探っていただいたほうが良いんのではないかなと思います。特に二枚貝との関係ですね。

 そこを少し調べていただきたいのと、もう一つは過去の事象というか、もうはるか昔に遡りますが、一つ論文がありまして、雲仙の山が爆発して津波が起こって、そういうことで大量の土砂が流れ込んで、そこでベントスの生息層が変わったという論文が実はあります。その前までは、ほとんどアサリがいなかったと、そもそもそれは言われています。そのような過去の事象もちゃんと押さえるべきではないかと思います。今論文が出てこないのですが、ベントス学会がどこかに出された論文がありまして、昔、アサリはいなかったとその論文には書いてあります。ですから、これは結構大事なことだろうと思いますし、もちろん通史も要るかと思いますけども、ぜひ検証をしていただきたいと思います。過去の事象を、ですね。

○古米委員長 私自身、後半の部分については、昨年、一昨年の豪雨に伴って大量の土砂が流入しましたは、今後も、筑後川等から入ってくるということです。きっと、有明海の底質環境も変わってくるというところにも深く関わってきます。過去の事象も踏まえながら、将来、有明海への土砂流入によってどう変わるかというのを丁寧に押さえないといけないと私も感じております。前半に御発言というか、御質問いただいたベントスと赤潮の関係について、少し両者の位置づけが離れておりますので、ベントスの情報自身と赤潮の現象みたいなものを関連付けるというのが、どういうご趣旨で御提案されたのでしょうか。

○大嶋委員 すみません。ちょっと言葉足らずで。

 いわゆるノリのところで結構赤潮が冬に出るのですが、その下にいる二枚貝が結構増えているところは、あまり赤潮は出ないとか、そのような話が現場でも少し聞こえてきているものですから、ちゃんとそこは整理されたほうが良いのではないかなと思っております。

○古米委員長 ノリを絡めた形で、ベントスや二枚貝と赤潮とどういう関係があるかということですね。

○大嶋委員 そうですね、ノリに被害が出る冬季の赤潮ですね。

○古米委員長 どうもありがとうございます。

 ほかに御質問、御意見ございますか。

○内藤委員 先ほど大嶋委員さんから情報をいただいているのですが、ノリの栄養塩の関係ですが、確かに佐賀県さんが調べられた過去の論文報告はあるのですが、微量な栄養塩については原子吸光で調べられていて、それよりも検出限界以下だったというような報告のみだったと思います。原子吸光では少し検出限界が高いので、もう少し高度な装置や技術で調査されて、そしてノリにどれだけ栄養塩濃度が必要なのかというところをきちんと把握したような報告を、私はいまだに見つけられていないので、そういったところも押さえていただければよろしいのではないかなと思います。

 追加情報で、よろしくお願いします。コメントです。

○古米委員長 内藤委員、ありがとうございました。

 続いて皆川委員、お願いいたします。

○皆川委員 熊本大学の皆川です。

 資料3-2の15ページ、国交省さんからの報告ですけれども、筑後川中流域等の土砂の発生について記載されています。私が小委員会の資料と、内容等把握しておりませんので、分かりませんが、他省庁さんが図表を使って調査結果を表示されているかと思いますが、国交省さんのほうに関しましては、山地部に残存していると思われるということで、少しほかのところと比べて、例えば図を示して、そういうコメントをしていただくようなまとめ方をしていただけるような表示の仕方というのは、恐らく、これは国交省さんの資料を環境省さんがまとめられて作成しているということで、このようになってしまったのかもしれませんけれども、できれば少し具体的に調査結果のデータをお示しいただきたいという要望です。

 以上です。

○古米委員長 私の理解では、海域小委の第5回ではもっと具体的な図あるいはデータをお示ししながら議論されましたが、今日は評価委員会での報告内容ですので、どんなことが行われているかということで整理いただいております。15ページ、少しまだ下に空白があるので、一つぐらい図を入れていただくと、資料としてよかったのかと思います。このように私は理解しておりますし、今後、可能な限り情報を追加した形で、こういった資料を作成するということになろうかと思います。よろしいでしょうか。

○皆川委員 よろしくお願いいたします。すみません。

○古米委員長 ありがとうございました。

 ほかに御質問、御意見があれば、挙手をお願いいたします。

 それでは、特にございませんので、次の議題に移りたいと思います。

 次は、(議題3)で、再生方策の取組状況についてということです。

 資料4で、1~4を用いて取組状況の概要及び環境省の取組状況について事務局から、そして農林水産省の取組状況を水産庁から、国土交通省の取組状況は国土交通省ということで、それぞれ省庁から御説明をいただくということにさせていただきたいと思います。

 それでは、まず、環境省の事務局からお願いいたします。

○横内閉鎖性海域対策室室長補佐 環境省です。

 私からは、資料4-1と資料4-2について御説明をいたします。

 まず、資料4-1についてです。この資料は、平成29年3月の委員会報告に記載されている対象種ごとの再生方策について、関係省庁がどのような取組を行っているか整理した表になります。

 それぞれ簡単に説明しますと、左から、番号、対象種等、再生方策、平成29年度から令和2年度の施策について記載しております。

 再生方策の実施状況については、事業終了や新規などの出入りが多少ありますが、概ね継続して取り組まれているところです。

 29年度及び30年度に実施した施策については、過去の評価委員会において報告しておりますので、今回は令和2年度の実施状況を中心に報告したいと思います。

 1番目、ベントスとしては、再生方策としてベントス群集・底質のモニタリング及び変化・変動要因の解析調査の実施ということで、環境省で底質やベントスの調査等を実施しております。また、農村振興局でも、国営干拓環境対策調査で底質生物の調査を実施しているところです。

 続きまして、2番目になります。有用二枚貝の広域的なネットワークの形成につきましては、それぞれ農村振興局、水産庁、環境省において、浮遊幼生のシミュレーション等の母貝集団ネットワークの関連の調査を実施しております。

 3番目の有用二枚貝のタイラギ立ち枯れへい死等の原因・要因の解明につきましては、環境省でタイラギ生息環境の評価、また水産庁で立ち枯れへい死の原因検証を実施しているところです。

 4番目のエイ等の食害生物の駆除・食害防止策の実施につきましては、記載のとおり、農村振興局、水産庁、環境省で、それぞれ実施しているところです。

 5番目の有用二枚貝、魚類等の種苗生産・育成等の増養殖技術の確立、種苗放流・移植の推進につきましては、記載のとおり、農村振興局、水産庁で、それぞれ実施しております。

 6番目の二枚貝の資源管理方法の早急な確立・実施、魚類等の資源量動向のモニタリングの実施につきましては、農村振興局でアサリの着底環境調査や魚卵・稚仔魚の調査を実施しております。

 7番目の貧酸素水塊の軽減対策につきましては、環境省の循環型社会形成推進交付金等で、陸域における汚濁負荷削減として浄化槽の整備に関する支援をしております。また、国土交通省では、下水道整備に対する支援や、農水省では農山村地域整備交付金といたしまして、農業集落排水施設、漁業集落排水施設の整備に対する支援をしております。そのほか、水産庁では、カキ礁造成による貧酸素水塊軽減の実証などを行っています。

 8番目の泥化対策等の底質改善の覆砂、海底耕耘、浚渫、アサリ採苗器の設置等の実施につきましても、それぞれ記載のとおり、令和元年度、2年度と同様に実施しているところです。

 9~11番目は、ノリ養殖についてです。県による環境モニタリングの実施や、水産庁による栄養塩の水産資源に及ぼす影響調査や、高水温適応素材を用いた養殖試験などを実施しています。

 12番目のノリ養殖、魚類等の赤潮発生の予察、発生機構の解明等については、農村振興局による赤潮発生状況調査や、水産庁による赤潮被害防止技術の開発を実施しております。

 13番目の魚類等、生息環境の藻場・干潟・カキ礁の分布状況等については、水産庁で漁業者が行う藻場・干潟等の保全への支援や、環境省で藻場・干潟の分布調査を令和元年度まで実施しております。

 14番目の生息環境の河川からの土砂流出状況の把握等については、国土交通省で河川における土砂動態調査を実施しております。

 最後に、15番目の漂流・漂着・海底ごみ対策の推進として、環境省で海洋ごみの回収・処理等に対する支援を行っております。また、国土交通省でも、海洋環境整備船で漂流ごみの回収や水質・流況調査、底質・底生生物調査を実施しております。

 続きまして、資料の4-2、環境省における再生方策の取組状況を御覧ください。

 有明海・八代海等再生評価支援事業についてです。

 事業内容といたしましては、環境省の請負業務で、水産資源と水環境特性との関係の調査などを行い、得られたデータにつきましては、委員会、小委員会に報告するとともに、各省からの知見を収集しながら、委員会を実施しているところです。本日、開催しております委員会の運営につきましても、この予算で実施しているところです。

 次のページは、海岸漂着物等地域対策推進事業についてです。

 先ほど、海洋ごみの回収・処理等に対する支援を環境省で実施していると御説明しましたが、これがその事業になります。この事業は、海洋ごみの回収・処理等の事業を行った都道府県等への補助になります。補助率としては、地域の実情に合わせてかさ上げを実施しており、基本、10分の7のところ、有明海・八代海におきましては10%上乗せの10分の8の補助率となっております。また、今年度から新規メニューとして、漁業者等が行うボランティアにより回収された海底・漂流ごみの処理を行う場合は10百万円を上限とする補助が加わっております。

 環境省からの説明は以上です。

○古米委員長 はい、ありがとうございました。

 続いて、水産庁の漁業資源課の山本様よりお願いいたします。

○山本水産庁漁場資源課課長補佐 水産庁漁業資源課の山本でございます。

 資料4-3に基づきまして、説明させていただきます。

 農林水産省における再生方策等の取組状況ということで、環境省の横内さんから御紹介いただきました4-1と内容が重複しているところがございますが、主な予算、取組について御紹介させていただきます。

 次のページですが、有明海・八代海の再生に向けて、有明海沿岸4県が協調した海域環境等の調査、魚介類の増養殖対策を行うとともに、漁場改善対策を推進しておりまして、有明海に特化した事業としては約18億円、一昨日、令和3年度の概算要求額が出されたところでございますが、来年度も同額を要求しているところでございます。また、そのほか、有明海・八代海だけではなく、全国を対象として行っている事業がございます。

 まず、1番としまして、海域環境などの調査です。国営干拓環境対策調査では、有明海の環境変化の要因解明に向けて、水質や底質及び生態系の変化等に関する調査を実施しております。

 次の有明海特産魚介類生息環境調査委託事業では、有明海特産魚介類の産卵場や成育場のネットワークの形成等による資源回復に向けた調査を行っています。

 また、このページの一番下になりますが、漁場環境改善推進事業によりまして、赤潮、貧酸素を軽減するためのモニタリング技術や防除技術の開発等を行っております。

 次のページの2番目としまして、魚介類の増養殖対策になります。

 魚介類の増養殖のための種苗の量産化及び効果的な放流手法に関する技術開発をしておりまして、これらを有明海漁業振興技術開発事業で取り組んでいるところでございます。その下の枠になりますが、養殖業成長産業化推進事業の内数の中で、ノリの高水温適応品種の実用化に向けた養殖試験を行うとともに、色落ち対策として、二枚貝の増養殖と組み合わせたノリ養殖試験を行っております。

 次のページです。三つ目の柱としまして、一番上の枠の中でございますが、漁場改善対策では有明海のアサリ等の生産性向上実証事業で、アサリ等の漁獲量の増加に資する技術開発・実証を行っております。

 真ん中の枠でございますが、有明海水産基盤整備実証事業で、タイラギ等の資源回復のための漁場の整備方策に関する実証調査を行っております。

 一番下の枠になりますが、水産環境整備事業によりまして、覆砂や海底耕うん等による漁場改善等を行っております。

 個別の事業の結果につきましては、資料3-1や資料2の小委員会の報告等にも記載されておりますので、併せて御覧いただければと思います。

 以上になります。

○古米委員長 どうもありがとうございました。

 続きまして、国土交通省の港湾局海洋環境課の小野課長補佐、水管理・国土保全局河川環境課、天野専門官より御説明をお願いしたいと思います。

○小野国交省海洋・環境課課長補佐 それでは、国土交通省における再生方策等の取組状況ということにつきまして、資料4-4に基づきまして御説明させていただきます。港湾局海洋・環境課の小野と申します。どうぞよろしくお願いします。

 それでは、1枚めくっていただきまして、有明海・八代海等の海域環境改善のための体制について御説明いたします。

 先ほどの資料3-2でも説明があったと思いますけれども、海洋環境整備事業につきましては、環境調査を行っているとともに、浮遊ごみの回収を行ってございます。

 こちらにつきましては、「海輝」、「海煌」の2隻を派遣、配置しておりまして、漂流ごみを回収しております。右側のオレンジのところに表がありますけれども、令和2年度におきましては、令和2年7月頃におきましては、1万6,000㎥の漂流ごみを回収しておりまして、昨年、令和元年度と比べまして約12倍の漂流ごみを回収している状況でございます。

 以上になります。

○天野国交省河川環境課企画専門官 続きまして、水管理・国土保全局の天野より、下水道と河川につきまして説明させていただきます。

 次のページで、まず、下水道の整備について、でございます。

 海域の水質保全のための下水道整備に対する支援につきましては、成果報告書の個別海域の再生方策及び海域全体の生物・水産資源にかかる方策にもございますとおり、貧酸素水塊の軽減に向けた汚濁負荷量の削減を推進するものとしまして、地方公共団体が実施する下水道整備について、社会資本整備総合交付金等により支援を継続的に行っているところでございます。

 また、河川における土砂動態の調査につきましては、先ほど環境省さんから御説明があった資料の内容と重複するところではございますが、筑後川を対象に、定期的な調査に基づきまして、土砂の生産から流出・流下状況、生物環境への影響をモニタリングしており、近年では、特に平成29年九州北部豪雨によって、上流域で発生した多量の崩壊土砂の影響も踏まえ、上流施設への土砂補足状況や河道・河口部における堆積・流出などの土砂の挙動について調査しているところでございます。

 前回の小委員会におきましては、上流域での発生土砂量等について、現時点で把握している情報等報告させていただいておりますが、細かな内容につきましては、小委員会での資料について御確認いただければと思います。

 以上となります。

○古米委員長 どうも御説明ありがとうございました。

 ただいま、事務局と各関係省庁から、再生方策等の取組状況ということで御説明いただきました。これにつきまして、何か御質問・御意見があればお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 それでは、山西委員、清野委員から挙手されておりますので、まず、山西委員からお願いして、その次に清野委員からお願いしたいと思います。

○山西委員 山西です。

 資料の4-4で質問があるのですが、いろんなところで対策をされていること全てを網羅するのはなかなか難しいのかなと思いますが、基本的には、水産庁で実施されている分を御紹介いただいたということですね。資料4-3の漁場改善対策のところで質問させていただきたいのですが、これも学会のコミュニティーのメールで僕の知り得た情報ですが、アサリの対策で、干潟に鶏ふんを固化したようなものを埋挿して、アサリ漁場の対策にするような情報を仕入れたのですが、山室先生も恐らく御存じですが、例えば、私も季別運転の効果とかで、先ほどのノリがどのくらい栄養塩が必要かというのを計算したり、そのようなことで、物質収支には非常に注目しながらやってはいますが、そういう干潟の中に有機物を埋め込んで、そのままにするということを聞いて、ちょっと驚きはしたのですが、そういう情報を、全てが全て、現場でやられているような情報は分からないかと思うのですが、水産庁では、そういうのは把握しておられるのでしょうか。

○古米委員長 山西委員、今の具体的な干潟に鶏ふんを投入するというのは、どこかの県だとか、そういった情報はお知りになっておられますか。

○山西委員 これも又聞きというか、コミュニティの情報として、お聞きしたのですが、テレビにも放映されているような話でした。

○古米委員長 テレビに出たぐらいの事業ということ、活動ということですね。

○山西委員 はい。ただ、水産庁とか環境省とかが関わられているかどうかは、把握はしてないのですが、干潟にそういうものを入れること自身が、特に違和感を感じるので、そういうのを把握されているかどうか(という点をお聞きしたい)。

○古米委員長 それでは、水産庁の山本課長補佐、お願いいたします。

○山本水産庁漁場資源課課長補佐 水産庁、漁場資源課の山本です。

 御質問のあった件は、先日、NHKで放映されていたもので、トリゼンフーズさんという会社が、鶏ふんを固めた肥料を干潟に設置して、栄養を添加することで、最終的にアサリを増殖するというような取組だと承知しています。昔から、栄養塩の添加や鉄鋼スラグを使った鉄の供給といった事業や取組というのは昔から研究開発されては、実用化を断念するということを繰り返しているところでございますが、水産庁の事業としましては、瀬戸内海の岡山県で、藻場の回復のための栄養塩の添加というものをやっております。

 ただ、その海藻類に対する栄養添加ということについては、まだ分かりやすいところではございますが、その栄養塩の先の、植物プランクトン、その先のアサリ等の二枚貝までの効果ということは、なかなか分かっていないものであると認識しております。トリゼンフーズさんの件は、広島大学の山本名誉教授が、その業者さんと一緒になって取り組んでいるものと承知しており、報道されていましたのは、熊本県の玉名市での取組みになります。そういう情報は把握しておりますが、農水省や県といった行政機関として推進しているものではなくて、そういう業者や大学の研究開発ということで試験されていると承知しています。水産庁にも、こういうものを使ってくれませんかという売り込みもありましたが、私どもが見たところ、まだ効果というものは実証されていないのではないかと認識しております。

 以上になります。

○山西委員 分かりました。とにかく承知されているということであれば、もし機会があれば、この水産庁等々の企画としてはないけど、情報としては御報告いただけると有り難いなと思いました。

 以上です。

○古米委員長 どうも山西委員、ありがとうございました。

 それでは、続きまして清野委員からお願いしたいと思います。

○清野委員 九州大学の清野でございます。関係される方々におかれましては、豪雨災害やその復旧の中、大変な御尽力をいただきましてありがとうございます。

 今日、御報告がありました流域、特に河口域の土砂の問題について御質問と御提案を申し上げます。

 河川行政、それから港湾行政でいろいろと調査や、事業との調整をなさっていると思います。御質問ですが、土砂堆積は二つの局面があると思います。一つは河口域の、特に干潟の生物環境を変えるものであり、一方で航路の維持であるとか、治水上は、その阻害というか、そういった局面もあるかと思います。これらの有明海・八代海の沿岸の河口域、土砂災害で流入土砂が増えた状況、それに対応する総合的な対策ということで、どのように計画されているかをお伺いしたいと思います。掘削すると、また土砂が動きますし、土砂の処分の問題も出ます。

 よろしくお願いいたします。

○古米委員長 どうもありがとうございます。

 それでは、国土交通省から回答をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 河川環境課の天野専門官、お願いできますか。

○天野国交省河川環境課企画専門官 国土交通省でございます。

 土砂生産量が増えていることに関しての総合的な対策という御質問としてお答えさせていただきますと、まず、我々河川管理者としましては、先ほどもお話がありましたような、河川として影響がある場合につきましては、これは土砂掘削等をするなどの対応も出てくるところではございますけれども、それ以外に、環境面への影響なども見た上で、それを実施するかどうかということを検討していくことになります。

 現在、今回、特に九州北部豪雨の影響によって生産した土砂について、まだ大半が上流域に残っている状態でございますので、これが天然ダム化しないようにという施工対応もしておりますけれども、河道環境全体にどういう影響を及ぼすかについては、まだ我々も全体像が把握できていない、観測している状態でございますので、それを踏まえて、全体的な河床上昇ですとか、そういったことが発生した場合に対応を検討していくというところになりますので、今の状況を踏まえて、これが継続的に筑後川の環境に影響、河道状況に影響を与えるものかという見極めをした上で、また考えていきたいと思っているところでございます。

○古米委員長 ありがとうございます。

 清野委員、いかがでしょうか。

○清野委員 ありがとうございます。河川区域、河道内だけではなくて、河口域の漁港の施設であるとか、そういったことも含めて、恐らく、トータルに考えていただく必要があると思います。今の河川管理側からのお答えということで、概ね了解はしておりますけれども、河口域近くで砂の移動が見られたり、あと、漁船が出漁できないような堆積バルブがということがございます。

 この河口域に関しましては、従来のその河川行政の範囲とか港湾、漁港行政の範囲を超えている空間で起きていることでございますが、ぜひとも、この委員会でもずっと懸案になっておりましたので、沿岸域管理という観点からも、特に、その九州地方整備局におかれましては、河川と港湾、あるいは関係される航路の、水産関係とも協議をいただくという部分と、そして、環境、水産の面から、航路維持であるとか治水対策のために土砂掘削をすることによって砂が移動します。それを長期的にどう考えるか、要するに、移動する砂をうまく活用して、覆砂では足りなかった砂について、もっと資源として漁場修復の資源として有効活用するようなトータルの施策を御検討いただけたらと思うところです。

 それから、本省の関係におかれましては、海洋基本計画の中でも、沿岸域の総合管理だけが、土砂管理の問題が出ておりますので、ぜひ、この集中的に情報がある場所について、沿岸域の土砂管理という観点でも施策を進めていただけたらと希望しております。

 以上です。

○古米委員長 どうもありがとうございます。トランスバウンダリというのでしょうか。河川と港湾と、さらには水産との連携ですね。沿岸海域には今回の豪雨というのは大きな影響があるというのは、この評価委員会でも議論が出ております。それをどううまく調整しながら調査して把握をし、なおかつ土砂自身を、廃棄物的に扱うのではなくて、有効利用するということは非常に重要な視点です。部局を超えていかに調整して、うまく事業間を連携させるのかというようなことも、ぜひ評価委員会でアイデアを出していくということが求められているのかなと感じました。どうもありがとうございました。

○清野委員 ありがとうございました。

○古米委員長 はい、ほかに。

 大嶋委員、お願いいたします。

○大嶋委員 一つお願いというか、今やられてないと思うのですが、マイクロプラスチックの問題です。これは、まだはっきりしませんが、ぜひ有明海でも測っていただきたいと思います。ある程度あるというのは私も見ておりますけれども。

 と言いますのは、結構、農業で使われた肥料のカプセルとか、農業のビニールシートが壊れたりして、いわゆる農業とかそういうものから、それとかタイヤかすとか、そういうものが結構入っていまして、このように大量の雨が降ると流れ込んで、特に有明海は懸濁しておりますので、そこで非常に巻き上がっているのではないかというようなことが懸念されて、全体像がどうなのかというのは、今後、ぜひ調べていただきたいと思っております。

 以上です。

○古米委員長 どうもありがとうございます。先ほどは漂流ごみということで出ましたけれども、マイクロプラスチック問題の解決には、日本がリーダーシップを取りたいということを聞いております。私の知る限りでは、環境省の推進費で新たに戦略的に海洋プラスチックごみ問題への対応に関する研究を推進するというその中の項目にも、やはり市街地だけではなくて、農業活動から出てくるプラスチックをどう扱うのかという研究が示されています。来年度からスタートする形で募集が行われていると理解しております。その際に、こういった有明海の場で研究推進ができるかどうか分かりませんけれども、もう少し幅広に、新しい環境問題になる点についてもしっかりと、どんな研究が同時並行的に行われているのか、あるいは、どんな研究が必要なのかということは、ぜひ検討していくべきと私も感じております。

 どうもありがとうございました。

 はい、ほかに御質問、御意見はございませんでしょうか。新規に挙手をいただければ、御発言いただけると思います。特にございませんでしょうか。

 それでは、今回いろいろと御意見を出していただきましたので、今日いただいた意見を参考に、引き続き、再生方策に向けて取組を進めていただきたいということと同時に、評価委員会としては、評価に必要なデータをしっかりと御提供いただきたいと思います。

 事務局におかれましては、小委員会での作業分担に添って作業を進められて、なおかつ関係省庁、関係県の取組状況について、引き続き情報収集をいただければと思います。

 それでは、議題(その他)ということで、事務局より何かございましたらお願いしたいと思います。

○横内閉鎖性海域対策室室長補佐 環境省です。

 その他としまして、資料5をお願いします。有明海・八代海等総合調査評価委員会に係る検討スケジュールについての案になります。

 平成30年3月の第42回評価委員会では、主要4項目を検討対象としたこと、「水産小委」、「海域小委」を設置、28年報告から概ね5年を目途に中間報告を取りまとめることなどを決定しております。その後、2回の小委員会がありまして、小委員会の検討事項や作業分担の決定、関係省庁の取組の把握などを行っております。

 43回評価委員会では、小委員会の取組の報告がありました。その後、第3~第5回の小委員会において、今後の情報の収集、整理、分析について決定し、これに基づき、情報収集等を実施しております。

 それから、第44回評価委員会で委員の改選、委員長選任をしております。

 それから、本日、開催している45回評価委員会になります。令和元年度以降の水産小委の取組及び情報収集等の結果の報告、中間報告に盛り込む項目(案)、スケジュール(案)等の審議を行っております。

 それから、今後のスケジュールになりますが、数回程度小委員会を開催いたしまして、国、関係県の主要4項目及び海域環境の調査・研究の成果等の取りまとめ(案)を作成します。

 それから、評価委員会において、小委員会で作成された主要4項目及び海域環境の調査・研究の成果等の取りまとめの審議をいただき、今後の進め方として、再生目標・再生方策の進捗状況の評価と今後の課題等の整理の進め方について審議いただきます。それから数回程度の小委員会を開催し、再生目標、再生方策の進捗状況の評価と今後の課題等の取りまとめ(案)を作成します。それから、評価委員会において中間報告の素案、中間報告の案を審議いただき、パブリックコメントをして、評価委員会の中間報告の審議をいただき、最後に中間報告を公表するようなスケジュールになります。

 環境省からの説明は以上になります。

○古米委員長 どうも御説明ありがとうございました。

 それでは、資料の5の内容につきまして、御質問があればお受けしたいと思います。いかがでしょうか。

 はい、それでは速水委員、お願いいたします。

○速水委員 速水です。

 これからのスケジュールの紹介ありがとうございました。この最後の部分で、数回程度小委員会を開催して、再生目標・再生方策の進捗状況の評価及び今後の課題等の取りまとめの作成とありますが、この再生目標・再生方策の進捗状況の評価というのは、結構重たい問題だと思います。というのも、どういう視点から評価するのかという、その基準次第でもって、この結果は変わってくると。評価委員会の親委員会自体としましては、これに対して、いきなりその中間報告の審議、中間報告(案)の審議となっていますので、できれば、その進捗状況の評価の方法、どのような基準でどう考えるのかといった部分は、もう一回前の評価委員会で検討いただいたほうが良いのではないかと思いました。

 よろしくお願いします。

○古米委員長 確認です。今回の第45回の評価委員会の後に数回の小委員会があります。その後にもう一回評価委員会があり、さらに数回の小委員会があります。御指摘の再生目標・再生方策の進捗状況の評価というのは小委員会で議論をしますが、その前の評価委員会の中で、再生目標・再生方策と進捗状況の評価及び進め方を審議するということです。一応、評価委員会のところで評価の方向性というのは一度議論される。それを踏まえながら、小委員会で行うというように、このスケジュール案では読めます。しかし、先生の御指摘というのは、その前の小委員会でも議論して、評価委員会に持ち上げたほうがいいという。

○速水委員 そうですね、評価委員会でも、小委員会だけではなくて、評価委員会でも審議したほうが良いのではないかということです。

○古米委員長 私も今思いましたけれども、今回の案では、突然、評価委員会に再生目標だとか方策を、どういう評価をすればいいかというのが出る。出ること自身に必ずしも問題があると思いませんけれども、きっと水産と海域の小委員会で具体的に議論する場がありますので、そこから再生目標だとか方策の進捗状況をどう評価すればいいかという議論を少ししていただいて、それを踏まえながら、評価委員会で方向性を出していくというような手順のほうが私も良いと思います。最初に出てくる数回程度の小委員会ところに、若干その目標だとか評価の検討、審議ではなくて検討みたいな文言を入れることによって、それを受けて評価委員会で審議をし、そして、その審議結果を受けて、しっかりと評価を再び具体的に小委員会で行っていただく。それがまとまった形で中間報告に出てくるというように整理をさせていただくと良いかなと思います。

 いかがでしょうか。そのような趣旨でよろしいでしょうか。

 はい、じゃあ。

○行木閉鎖性海域対策室長 はい、閉鎖性海域対策室室長、行木でございます。

 御指摘ごもっともと思いますので、今いただきました御指摘を踏まえて、小委員会の中で議論をしてということで改めていきたいと思います。

 御指摘ありがとうございました。

○古米委員長 ほかに御質問・御意見いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○大嶋委員 すみません。チャットに、先ほどのアサリの論文のタイトルを流しましたので、ぜひ、この津波とアサリ、二枚貝の有明海の変遷の論文ですので、読んでいただければと思います。

 以上です。

○古米委員長 情報提供ありがとうございます。

 ほかの委員、何か御発言はございますか。

 特に挙手がないようでございますが、よろしいでしょうか。

 それでは、先ほど意見がございましたので、いただいた御意見を踏まえて修正をした形でスケジュールをまとめたいと思います。前回、先ほどの資料の2と同じように、もしお気づきの点がございましたら、1週間程度を目途に、事務局に御意見・コメントをいただく。最終的に修正する際には、私、委員長に一任いただくということでよろしいでしょうか。もし御意見がありましたら、挙手をお願いいたします。

 はい、どうもありがとうございました。それでは、先ほどすでに修正を申し上げましたが、追加の修正があれば調整をさせていただきたいと思います。

 それでは、続いて、事務局からお願いします。

○横内閉鎖性海域対策室室長補佐 はい、環境省です。

 (その他)の二つ目になりますが、資料6をお願いします。評価委員会の進捗状況の概要説明資料(案)についてです。

 この資料につきましては、地元の関係団体から、評価委員会の協議の進捗状況について知りたいとの御要望がありまして、小委員会や評価委員会の関係の資料につきましては、環境省のウェブサイトに掲載されているところですが、資料の量も多く、内容も専門的なことですから、環境省で分かりやすく簡略化した説明資料を作成したものになります。この資料につきましては、地元へ、県や漁連等に評価委員会の進捗状況の説明の際に使用することを考えております。

 次のページに、令和元年度以降に開催した評価委員会、小委員会の開催状況を記載しております。御覧のとおりです。

 続きまして、小委員会の作業方針について、海域小委、水産小委の作業分担について記載しております。このページにつきましては、先ほど、海域小委、水産小委の資料で御覧いただいたものと同様になります。

 次のページは、第4回、第5回の水産小委の情報収集の状況として、有明海、有用二枚貝、ノリ養殖、魚類等海域環境に関する調査の情報収集等について報告いただいた機関名と県名を記載しております。

 次のページが、海域小委で情報収集したものになります。海域環境に関する調査や二枚貝に関する情報収集等を報告いただいた機関名と県名を記載しております。

 次のページは、これまでに得られた主な知見と成果についてです。

 アサリにつきましては、一部海域で漁獲量の回復が見られること、覆砂、移植、被覆網などの取組状況が報告されました。数値シミュレーションを用いたアサリ浮遊幼生に関する推定について報告され、有明海では、広域的な海域間のアサリ浮遊幼生の需給関係があるとの推定結果が報告されました。

 タイラギにつきましては、人工種苗生産において、着底稚貝の生産に成功したことが報告されました。浮泥に関する調査の結果、有明海奥部において、東側が生息環境として良く、西側は餌料環境として良いことが示唆されました。タイラギの減耗要因として、低塩分、貧酸素化に加え、小型捕食者による食害及び濁度が高いことによる摂餌障害の可能性が示唆されました。

 ノリ養殖、魚類等については、ノリと二枚貝の複合養殖によるノリの色落ち軽減技術の検討について報告されました。珪藻類や鞭毛藻類による赤潮の発生機構の解明状況及び赤潮発生の予察手法の開発状況について報告されました。

 海域環境に関する調査については、各省庁で実施している水質、底質環境の調査、解析の状況について報告されました。菊池川流域を対象として、森林が海域に及ぼす影響を定量的に解析している状況が報告されました。筑後川中流域の土砂発生量や堆積量等について調査及び豪雨災害後の筑後川の河川の状況に係る調査の実施状況が報告されました。衛星画像を用いて有明海・八代海の藻場・干潟分布状況を客観的に解析したことについて報告されました。

 次のページ、今後の主な検討課題等についてです。

 アサリについては、資源の再生について、海域環境の特性や効果のメカニズムの解明が必要です。また、アサリ資源の変動要因の更なる検討が必要です。タイラギについては、資源の変動要因の更なる検討が必要です。

 ノリ養殖、魚類等については、ノリ養殖に影響の大きい珪藻類の赤潮の発生に係る更なる知見の蓄積が必要です。また、鞭毛藻類の赤潮の短期動向予測に必要な情報の把握、貧酸素水塊の発生予察技術の確立に向けた、貧酸素水塊モニタリングの継続が必要です。

 ベントスについては、底生生物と底質等の環境要因との関連性について、引き続き検討が必要です。

 海域環境に関する調査については、河川における土砂発生や森林から海域に与える影響について、更なるモニタリングや定量的な解析が必要です。

 環境省からの説明は以上になります。

○古米委員長 どうも御説明ありがとうございました。

 評価委員会進捗状況の概要説明資料(案)ということで、ここで確認をした上で公表されるということでございます。何か、この資料につきましてお気づきの点、あるいは御質問、御意見があればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

 山西委員、お願いいたします。

○山西委員 はい、山西です。

 今日、最初に御質問させていただいた、現場の方々に御説明いただくような資料を用意していただけていたようなので、それは良かったかなと思います。

 質問というか、中身はいろいろ書き方があるのでしょうけれども、例えば、5ページ目のタイラギ、黒ポツの二つ目で、東側がタイラギ、浮泥の調査で、タイラギの生息環境としては良いと。西側は餌料環境が良いと書かれているのですが、例えば、そうしたときに、餌料環境がいいのに、どうしてタイラギはいないんだというような、何となく、そのようにも読み取れるます。一方で、どのような書き方がいいかというのはわかりませんが、結果として、そういう環境であって、ただし、例えば、タイラギは、夏場の貧酸素にもある程度強いとも言われていますが、ほかにも原因があって、餌料環境としてはいいんだけど、そういうこともあるんだとかいうのが分かるような内容の書きぶりもあってもいいかなとは思います。ただ、あまり書き過ぎるとすごく量が増えるので、ちょっと考えるかなと思いました。

 それと、そのページの一番下のところに干潟の分布状況とかを調べられてというのがありますが、言葉尻の細かい話で申し訳ありませんが、「客観的に」は要らないかなと思いました。

 それと、皆川先生も言われたように、ぱっと見、モノトーンでずっといっている感じなので、ポンチ絵とか、少し分かりやすいようなもの入れていただけると、現場の方たちも、一目で分かるようなものになるかなと思いました。

 以上です。

○古米委員長 ありがとうございます。チャットで、西村委員からも資料の6のタイラギの文章について、分かりにくいという御意見が出ております。確かに、山西委員の御指摘のように、必ずしもタイラギの漁獲は上がっていないので、状況がいいという言葉では誤解というか、理解が混乱する可能性があります。少なくとも順番を変えるなりして、まずは減耗しているということを書いた上で、浮泥等の影響を受けたところ、相対的にこちらのほうが良いというような表現にすれば、誤解が生まれないのかなと私自身は思います。ただ、もう少し内容を精査するということが必要かと思います。

 2番目の点の客観的というのは、確かに、定量的ぐらいがいいのかも分かりませんので、具体的な衛星画像を数値化して撮っていますので、定量的に解析したというような言葉にすると私は良いと思います。

 ということで、山西委員、いかがでしょうか。

○山西委員 はい、結構です。あと、ポンチ絵みたいなものが入ると。

○古米委員長 ポンチ絵ですね。

○山西委員 あるといいなと思いました。

○古米委員長 それは、少し大変な作業ですけれども、今後の課題としては重要だと思います。今回の資料の中は、まずは、こういった内容をしているということをお伝えすることと、それを具体的にポンチ絵にするということは、中間とりまとめにおいて。ご指摘は非常に重要で、私自身も、この得られた成果というのが、それぞれの環境省を含めた関係省庁がどういう事業をやっているのかというところも、更に入れた形でポンチ絵などを用いて整理できると非常に意味があると思っております。少なくとも今回は必要であるという確認をこの場でしたということで、この資料については、このままで進めたいと思います。表記については修正するということです。

○山西委員 はい、分かりました。

○古米委員長 事務局に御意見が山口委員から来ておりまして、西側の餌料環境が良くないというのは、懸濁物質、摂取者かな、摂取者が少ないからではないかというような御指摘もありますので、その点も確認をさせていただいて記載をしたいと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

 私からにて、すみません。ある程度、事前に今回の資料を勉強しておったのですが、改めて今、資料6の内容を見ると、これまでに得られた知見成果の対象として、重要だと言われているのは有用二枚貝とノリと魚類とベントスですけれども、海洋環境の項目のところにベントスが記載されており、成果があることを若干読めないことはないですが、ベントスという言葉が出ないまま主要な知見・成果が出てきているようです。課題ではベントスが出てきて、課題ばっかりなのかというようにも思われますので、やはり重要な項目については、それぞれ分かった範囲内を、1行でもいいので入れることがいいかなと。ただ、かなり行数的には多いので、少し2ページ目に入る形で取りまとめることも含めて、ベントスについて知見、成果を追加していただくということを委員長から申し上げたいと思います。

 はい、ほかに委員の方、御質問目、御意見はございませんでしょうか。

 特に挙手がございませんでしたので、これまでにいただいた意見を踏まえて修正させていただきたいと思います。これも先ほどと同様に、追加でお気づきの点がありましたら、1週間程度を目途に、事務局に御意見・コメントをお送りいただきたいと思います。最終的な修正内容というのを事務局と相談して、委員長である私に一任いただくということで、修正案ということで資料を作成したいと思います。それでよろしいでしょうか。もし御意見がありましたら、挙手をお願いいたします。

 特にございませんか。

 はい、山口委員、どうぞ。

○山口(敦)委員 すみません、長崎大の山口です。

 今、委員長が言われたことについては、それで異存はございません。全体的なことになるかもしれませんが、先ほどから、資料についての質問がいろいろあったように、こういったまとめ資料を作るということ、それから、その資料の公開の方法について、少し意見を言わせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

○古米委員長 はい、お願いします。

○山口(敦)委員 例えば、今回のように様々な関連機関からの報告がありまして、全体的にはそれぞれいい結果が出ている部分について、小委員会での報告に基づいて手短にまとめられたものが示されていますので、資料としては非常に分かりやすくて、委員会としてはこれでいいのかもしれないなと思うのですが、これが一旦公開資料となりますと、誰でもネットで、キーワードで検索ができますので、この資料が独立して活用されていくようなことにもなってくると思います。そうしますと、この委員会で、既にオーソライズされたものとして、お墨つきが与えられた結果ですよということで、活用されることもあり得ますし、実際、今、研究論文なんかでも引用されていることがあるようですので、途中経過であるにもかかわらず、誤解が生じたまま活用されたり、といったことも危惧されるのではと心配をしています。ですので、こういうまとめ資料の作り方とか、公開の仕方というのは十分注意する必要があるのではないかと思っております。

 今日の資料についてはこれからポンチ絵などを追加するのは大変だと思います。今回からでも、次回からでも大丈夫ですけれども、例えばですが、色々な研究報告がなされている中で、いつのデータで、いつの発表資料かというのが、もちろん小委員会の資料をたどっていけば分かりはするんですけれども、なかなか普段見られる方はそこまでできないですので、例えば、資料の3-1の、例えば14ページ目を見てください。資料3-1の14ページ目で、環境調査の結果が報告されていますが、クロロフィルの値や、動物プランクトン、植物プランクトンの結果について、その日付や年、いつの成果、結果なのか、そういうのが明記されていないので、この資料だけをネットで見られる場合も想定しまして、いつのものかということぐらいは分かるように入れておいたほうが良いのかなと思います。これを5年後に見る方もいますし、いろいろな活用の仕方があるので、少しそこが気になりました。

 あと、全体として、そういったその事業レベルのものから、十分に吟味された研究のレベルのものまで、様々なデータがあると思いますが、そういったものが、一律、同じようなトーンで書かれているというのも少し気になりますので、今後の検討課題として考えていただければと思います。

 以上です。

○古米委員長 どうもありがとうございました。今のは、資料の6の概要説明に加えて、小委員会の報告で、評価委員会の資料自身は公開されますので、その内容を見た方が、より理解しやすい形ということで工夫が必要であるという御意見だと思います。可能な範囲で、小委だとか、あるいは最初に出てきた資料3、4ですかね、その辺りについては、どういった年度の事業で行われた内容であるのかということを追加記入するということは検討していただきたいと思います。

 同時に、調査・研究という研究レベルの話と事業のところは、改めて文章を精査していただいて、内容として、実施したという話と、明らかになったということを区別すると。今回の場合は資料の6に、今まで得られた知見、成果ということで、事業の中で分かったこともありますし、調査で分かったことがありますので、それは分かったこととして、実施していることとは別に書いてあります。今、事務局と相談しないまま勝手に発言していますが、最終的な資料の6において、どの事業なり、どの資料、例えば資料の3の何の結果を踏まえて、この成果が出てきましたよというように、資料間でリンクづけをするとよいかと思います。資料の6だけを見た人は、あ、じゃあ、もっと詳しい内容を理解するのであれば別の資料を見ましょうとか、場合によっては、小委員会の資料まで言及する必要があるのであればしていただくことが可能となります。このように、少しリンクづけをした形での資料整理をするということは、可能な範囲でやっていただきたいと思います。今まで、より多くの方に小委あるいは評価委員会において検討いただいておりますので、各省庁が実施している事業をしっかりと吟味した形で整理して、今後は公表していくという方向を出したいと思います。非常に貴重な御意見、ありがとうございます。

○古米委員長 それでは、資料の6以外も含めて、全体を通じて何かご御意見があればお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 清野委員、お願いいたします。

○清野委員 九州大学の清野でございます。

 先ほども緊急調査と、それから、実際の例えば河口域の維持管理、場合によっては改変についても検討の強化をお願いしたところです。この委員会で検討している間にも、実際、事務では、防災上、あるいは、そのいろんな利用上、事業が行われていくわけですが、そこが、やっぱり今までのこの有明海・八代海等再生の中で、うまく両輪が回ってこなかったところではないかと思います。つまり、調査研究の中で議論しているものと、現実、目の前でどんどん行われていくものを、どのようにそのバランスを取っていくのか、あるいは、この調査委員会の結果をどう個々の事業にフィードバックしていただくのかということが、必ずしも明確でなかったと思います。

 ですから今期に、新たな状況の中で、災害や気候変動もある中で、やっぱり情報のあるものはできるだけ使って、いい海にしていくということを新たに事業者、管理者の方と手を携えてやっていただけるように、こういう行政の方がたくさん参加している会議ではお願いしたいところです。

 以上、意見です。

○古米委員長 どうもありがとうございます。非常に重要な点であり、同時に、なかなか大変なところではありますが、ある意味、この有明海・八代海等総合調査委員会の法律上の記載としては、そういった再生あるいは目標について、結果に基づいて評価を行うというのが重要な我々の役割です。そのほかには、主務大臣へ意見を述べることができるという非常に強い権限も与えられておりますし、関係行政機関への協力要請ということも可能です。ある意味、我々がこの調査評価委員会の中でしっかりと議論して、そういった法律に基づいて発言をし、お伝えするということが、我々の責務であると認識しないといけないと思っています。

 ただ、どのような形でしっかりと打ち出すことができるのかについては、個人的な意見ではなくて、評価委員会として取りまとめをして、発信をしていくということが求められているのだなと思っております。今日、山口委員から御発言もあり、ほかの委員の方々も思っておられることがあると思いますので、評価委員会として、ある程度取りまとめをして、それぞれ各省庁、あるいは大臣に向けて御意見申し上げるということも、今後、評価委員会の中で議論すべきかなと委員長として思っております。ちょうど昨年11月に新しく委員長になりましたので、私なりに、そういった方向で努力したいと思っております。

○清野委員 ありがとうございました。

○古米委員長 ほかに、全体を通じた御意見等を受けたいと思いますがいかがでしょうか。

 特にございませんでしょうか。

 それでは、事務局にお返ししたいと思います。

○冨永閉鎖性海域対策室主査 古米委員長、ありがとうございました。

 事務局からの連絡です。本日の議事録ですが、後日、事務局より確認依頼を行いますので、よろしくお願いいたします。内容を確認後、議事録は、環境省ホームページで公開させていただきます。

 次回の委員会の開催日につきましては、古米委員長とも御相談の上、後日、日程調整等させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、以上をもちまして、第45回有明海・八代海等総合調査評価委員会を閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

午前11時27分閉会