第21回環境省独立行政法人評価委員会会議録

日時

平成19年7月3日(火)13:30~14:15

場所

合同庁舎5号館共用第7会議室

議題

(1)
委員長の選任等について
(2)
環境省独立行政法人評価委員会の運営等について
(3)
その他

配付資料

資料1 環境省独立行政法人評価委員会令
資料2 独立行政法人の業務実績評価制度の仕組みについて
資料3 環境省独立行政法人評価委員会の運営方針について
資料4 部会の議決をもって委員会の議決とすることができる事項について
資料5 環境省独立行政法人評価委員会開催予定(平成19年度)
資料6 経済財政改革の基本方針2007(抄)
参考資料1 環境省独立行政法人評価委員会名簿
参考資料2 21世紀環境立国戦略(関係資料集)
参考資料3 平成19年度版環境・循環型社会白書
参考資料4 関連法規

出席者

委員: 有田芳子委員 磯部 力委員 熊谷洋一委員 桑野園子委員
小池勲夫委員 佐野角夫委員 髙木勇三委員 高月 紘委員
環境省: 総合環境政策局 西尾局長
大臣官房 石野審議官
総合環境政策局 岸本総務課調査官
室石環境研究技術室長
渡辺総務課課長補佐
高見環境研究技術室室長補佐
環境保健部 上野企画課調査官
国立環境研究所 大塚理事長
環境再生保全機構 田中理事長

議事

【室石環境研究技術室長】 定刻でございますので、始めさせていただきたいと思います。
 それでは、第21回の環境省独立行政法人評価委員会を開催いたします。
 会議に先立ちまして、総合環境政策局長の西尾よりごあいさつ申し上げます。

【西尾総合環境政策局長】 総合環境政策局長の西尾でございます。
 本日はご多忙の中、委員各位におかれましてはご出席をいただきまして、第21回環境省独立行政法人評価委員会ということで開催させていただきます。まことにありがたく、厚く御礼を申し上げます。
 委員の改選に際しまして、この独立行政法人評価委員の委員に、かねてからご指導いただいている先生方に引き続きお願いをし、また、新しくお願いをいただいた先生方もいらっしゃいますが、この委員会を開けることに感謝申し上げます。
 もとより、この本委員会、独立行政法人の制度、独立行政法人の適切な業務運営というもののかなめでございますので、これから万般にわたしましてご指導をいただくことになります。その意味でもよろしくお願いいたします。
 環境省、二つの独立行政法人を所管をしています。たった二つかと、こういうことでございますけれども、それぞれの二つは、今日の情勢の中で、やっぱり行政の中でそれなりの重要な役割を果たしていると自負しているところでございまして、国立環境研究所、言うまでもなく、これは例えば温暖化対策の基礎的なデータというようなことでも、非常に世界に貢献をしているといったようなことを始めとしまして、環境政策を進めるに当たりまして、科学的基盤を築く、唯一ではありませんけれども、本当に大事なナショナルセンターとして、役割を果たしていると私は思っております。
 それから、環境再生保全機構につきましても、いろいろな業務を所管しておりますけれども、例えば、近年、課題になりましたアスベスト被害の迅速な救済といったような場面でも、こういう機構がありますことによりまして、速やかな対応を図ることができた。被害の救済といったような問題、環境行政につきまして、本当は卒業はしたいかもしれませんけれども、しかし、そういうことを今日もきちんとやっていくということが、環境行政の原点でございますし、良心でもあるというふうに思っております。
 それぞれ大事な独立行政法人を持っておるわけでございまして、国立環境研究所につきましては、第2期中期目標期間におけます初めての業務実績の報告、ご指導いただくと、こういう場面になります。それから、再生保全機構につきましては、現中期目標期間が来年度までということでございます。もちろん、その見直しをしていかなきゃいかん、また、そういうものが可能なら、前倒しにできないかということを議論していかなきゃいかん、そういうような重要な時期にかかっております。
 委員の皆様方には、両独立行政法人の事業年度に係る業務の実績の評価に加えまして、本年度は再生機構の組織業務全般の見直しなど、短い期間の中で大変多くの事柄につきまして、ご指導いただき、ご意見をいただくということで、ご腐心をおかけいたしますけれども、よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。
 初めに当たりまして、私からのごあいさつとさせていただきまして、万般にわたりご指導いただくようお願いを申し上げる次第でございます。よろしくお願いを申し上げます。

【室石環境研究技術室長】 それでは、本日ご出席の委員を、五十音順で事務局からご紹介させていただきます。
 まず、主婦連合会の環境部長でいらっしゃいます有田委員でございます。
 続きまして、立教大学法学部教授の磯部委員でございます。磯部委員は6月21日からのご就任でございます。
 東京農業大学地域環境科学部教授の熊谷委員でございます。6月21日からのご就任でございます。
 続きまして、大阪大学大学院人間科学研究科教授の桑野委員でございます。
 それから、ご所属がおかわりになっておりますが、琉球大学監事の小池委員でございます。
 ソニー株式会社社友の佐野委員でございます。
 それから、公認会計士の髙木委員でございます。
 続きまして、石川県立大学生物資源工学研究所教授の高月委員でございます。
 国立病院機構福岡病院長の西間委員でございます。
 それから、立教大学社会学部准教授の萩原委員でございます。萩原委員も6月21日からのご就任でございます。
 東洋大学学長の松尾委員でございます。松尾委員も6月21日からのご就任でございます。
 なお、参考資料1といたしまして、全体の委員名簿をつけさせていただいておりますが、ただいまご紹介しなかった委員で6月21日からのご就任の方というのは、岡山大学の沖委員でございます。あとは引き続きのご就任でございますので、ご確認いただきたいと思います。
 それでは、引き続き、環境省側の出席者をご紹介いたします。
 先ほどごあいさついたしましたけれども、西尾総合環境政策局長でございます。
 石野大臣官房審議官でございます。
 私、室石です。
 それから、総合環境政策局総務課調査官の岸本でございます。
 環境保健部企画課調査官の上野でございます。
 あと、総合環境政策局総務課の渡辺と環境研究技術室の高見でございます。
 よろしくお願いいたします。
 また、本日は国立環境研究所の大塚理事長と、環境再生保全機構の田中理事長にもご出席をいただいております。
 それでは、大塚理事長からごあいさつをお願いいたします。

【大塚国環研理事長】 国立環境研究所理事長の大塚です。少しお話させていただいてよろしいですか。よろしくお願いを申し上げます。
 私から、研究所の沿革と組織について簡単に紹介させていただいて、ごあいさつにかえたいと思います。お手元にこの青いパンフレットがあると思いますが、お開きいただきますと、私のあいさつ文の下の方に沿革というところがございます。
 ここに書かれていることなんですが、私どもの研究所は、環境庁の発足より2年半ほどおくれまして、1974年3月に国立公害研究所として発足いたしました。そして、その後、1990年に大幅な改組がなされ、そのとき以来、現在使っております国立環境研究所という名称になりました。このとき大きな改革が幾つかあったわけですが、その一つが地球環境研究センターが新設されたことです。
 そして、その次に大きな改革がなされたのが2001年です。この年の1月に、省庁再編により環境省が発足し、廃棄物関連の業務が環境省に統合されたのを期に、国環研に廃棄物研究部が新設されました。そして、その同じ年の4月に独立行政法人に移行いたしました。
 独立行政法人としての最初の中期目標期間が昨年3月に終わり、4月から第2期中期目標期間に入っているわけでございます。
 また、昨年4月に、役職員が非公務員化いたしました。
 次に、組織の概要を説明させていただきたいと思います。めくっていただきますと、左の上の方に組織と書いたページがございます。上の方に、役員と書かれておりますが、理事長と、あと、監事が2名、監事は環境大臣が任命権者であられますが、2名の監事がおられます。ともに非常勤で、民間の研究所で要職につかれている方と、公認会計士の方が任に当たっておられます。参与も1人お願いしておりますが、この方も非常勤です。そして、常勤の理事2名体制をとっており、1名が研究担当、1名が企画総務担当です。
 その下にあります管理部門として、企画部と総務部がございます。そして規模は小さいのですが、独立した組織として監査室がございます。
 そのページの一番下になりますけれども、環境情報センターがございまして、これが国環研の2号業務と申しておりますが、環境情報の収集整理、提供を主たる任務にしております。
 今申し上げました企画部、総務部、監査室、それに環境情報センターを加え、常勤職員は、ことしの3月末日現在で56名おります。
 その間に示されているのが研究部門です。第2期中期計画では、四つの重点研究プログラムを実施しております。プログラム名の下に書かれている三つのセンターと、一つのグループがその実施主体でございます。
 その下にありますのが、基盤的調査研究を行う六つの研究領域と、環境研究基盤技術ラボラトリーです。常勤の研究系職員は、ことしの3月末日現在で198名です。その内訳は、ちょうど約半数が3センターと1グループ、残りの半数が6研究領域と基盤ラボに属しています。
 大変駆け足でご説明しましたが、私からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

【室石環境研究技術室長】 それでは、機構の田中理事長からもごあいさつをお願いいたします。

【田中機構理事長】 環境再生保全機構理事長の田中でございます。私どもの機構は、委員の皆様ご案内のとおりでございますけれども、特殊法人等整理合理化計画によりまして、旧公害健康被害補償予防協会の全部、旧環境事業団の一部が合体をいたしまして、平成16年の4月に設立をされました独立行政法人でございます。
 発足後は、ただいま申しましたように、二つの特殊法人が合体をした統合法人でございまして、まず、組織の一体化を最優先課題といたしまして取り組みました。また、環境再生保全機構法に基づきまして、一つは、大気汚染の影響による健康被害の補償予防業務、2番目に、日本国内や開発途上地域の環境保全に取り組むNGOなどへの助成の事業、それからPCB廃棄物の処理費用等の助成などの業務を行ってまいりました。
 その後、先ほど局長からもお話がございましたが、石綿による民間人の健康被害の迅速な救済を目的といたしました、石綿健康被害の救済に関する法律が施行されまして、私どもの機構がその実施機関となり、平成18年3月から、新たに石綿による健康被害の救済業務を開始いたしまして、1年を経過したところでございます。
 機構発足後3年を経過いたしましたが、中期目標、中期計画で計画された業務につきましては、おおむね順調に進捗をしているものと考えております。
 独立行政法人には、事務事業の計画性、業務の効率性や質の向上、あるいは自主的な組織や業務の運営、さらには業務遂行における透明性の確保等が求められておりますが、理事長といたしましては、この機構の業務の運営を任された立場でございますので、今後とも常にリーダーシップを発揮して、役職員一丸となりまして、業務の効率的な運営はもとより、機構に課されました業務を通じまして、国民サービスのなお一層の向上を図ってまいりたいと考えております。
 委員の皆様には、今後とも業務の運営につきまして、ご指導、ご鞭撻を賜ればと思っております。大変簡単ではございますけれども、ごあいさつにかえさせていただきます。ありがとうございました。

【室石環境研究技術室長】 それでは、本日、委員の15名のうち11名ご出席をいただいておりますので、環境省の独立行政法人評価委員会令に基づきまして、定足数を満たしておりますことを申し上げます。
 続いて、資料の確認をさせていただきますが、座席表がありまして、その下に評価委員会の議事次第の1枚紙がございますが、そこに資料が1、2、3、4、5、6、参考資料1、2、3、4とリストが上がっておるかと思います。
 まず、資料の1が、環境省の独立行政法人評価委員会令でございます。
 続きまして、資料の2が、独立行政法人の業務実績評価制度の仕組みについて、資料3が、環境省独立行政法人評価委員会の運営方針について、資料の4が、部会の議決をもって委員会の議決とすることができる事項について、資料の5が、今後の環境省独立行政法人評価委員会の開催予定でございます。
 それから、資料6が、経済財政改革の基本方針2007(抄)でございます。
 それから、参考資料といたしまして、先ほど既にもう使っておりますが、委員会の名簿でございます。参考資料2が、白色をしておりますが、21世紀の環境立国戦略、ついこの間策定いたしたものでございます。参考資料の3が、これも白い本ですけれども、いわゆる白書でございまして、環境白書と循環白書の合冊版になったものでございます。最後、参考資料4として、関連法規をつけさせていただいております。過不足ございましたら、事務局にお知らせいただくようお願いいたします。
 ございませんでしょうか。もちろん議事進行中でも結構でございます。
 それから、マイクの使い方でございますが、トークボタンというのがありますので、これを1度押していただきますと、赤いランプが点灯いたしまして、声が通るようになります。もう一度押しますと消えます。
 では、事務的なことは以上でございますので、議事に入らせていただきます。
 本日は、委員が入れかわりました後、新たな任命を受けた委員をご決定した後の最初の委員会でございますので、委員長が選任されるまでの間は、僭越ではございますが、事務局側で議事を進めさせていただきます。
 早速ですが、委員長の選任に移ります。
 環境省の独立行政法人評価委員会令第4条第1項の規定で、委員長は委員の互選により選任するというふうに規定されております。つきましては、委員の皆様方、委員長の候補者につきましてご意見のある方いらっしゃいますでしょうか。

【高月委員】 もし可能なら、松尾先生にお願いしたいと思っております。松尾先生はご存じのとおり、中央環境審議会の水環境部会の部会長とか、あるいは瀬戸内海部会の部会長を務めていただいております。非常にこういう環境関係の造詣の深い先生ですので、ぜひ、松尾先生にお願いしたいと思い、私の方から推薦させていただきたいと思います。

【室石環境研究技術室長】 ありがとうございます。ほかにご意見ございますでしょうか。

(な し)

【室石環境研究技術室長】 それでは、松尾委員にお願いするということで、皆さんよろしいでしょうか。

(拍 手)

【室石環境研究技術室長】 ご異議ございませんようですので、松尾委員が委員長に選任されました。
 それでは、松尾委員におかれましては、委員長席の方へ移動をお願いいたします。
 それでは、以降の議事進行につきましては、松尾委員長にお願いいたします。

【松尾委員長】 東洋大学の学長の松尾と申します。改めてよろしくお願いしたいと思います。
 また、ただいまこの委員長ということでありますが、今回の役割は私のなれない分野に入るわけでありまして、環境問題、長いことは長いんですけれども、こういう役割というんでしょうか、それは初めて経験させていただくことになります。非常に重要な役回りの委員会だと考えております。委員の方々、特に前期から引き続いて委員に入っていただいている方々には、ぜひ、いろんな意味で積極的にご協力いただいて、滞りなくといいますか、しかるべくといいますか、環境行政の中でのこの委員会の役割が十分に達成できるようにいろんな意味でご指導いただき、ご協力いただきたいと思います。事務局の方もひとつよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、この議事次第に従いまして、2になるんでしょうか、環境省独立行政法人評価委員会の運営等についてということになりますが、その前に、独立行政法人評価委員会令第4条第3項に、委員会委員長に事故があるときは、あらかじめ指名する委員がその職務を代理すると規定されているようであります。それは何か事務局から説明していただく必要ありますか。

【室石環境研究技術室長】 資料の1が委員会令でございまして、第4条の3項と今ご紹介ありましたが、2枚目といいますか、1枚めくっていただきました裏側でございますけれども、委員長に事故があるときには、あらかじめその指名する委員が職務を代理すると、いわゆる委員長代理を決めなければいけないんですが、これについては、委員長がご指名をいただくということになっておりますので、委員長の方から代理としてふさわしいと思われる方をご指名いただきたいと思います。

【松尾委員長】 それでは、評価委員会の発足以来の委員でいらっしゃる佐野先生に、もしよろしければお引き受けいただきたいと思っておりますけれども、いかがでございましょうか。皆さん、どうでしょうか。よろしいでしょうか。

(拍 手)

【松尾委員長】 それでは、佐野委員に委員長代理ということでお願いしたいと思います。いろいろ今後ともご迷惑かけるかもしれませんけれども、よろしくお願いします。
 引き続きまして、きょうは全員の委員がご出席ではありませんが、各部会、二つの部会ができると。それをちょっとご紹介いただけますか。

【室石環境研究技術室長】 ただいまお開きいただいております、第4条の隣にあります5条2項の部分でございますが、部会に属すべき委員については委員長が指名するということで、それぞれ国環研部会と機構部会のそれぞれの所属につきましては、委員長の方でご指名をいただくということになっております。
 ということで、事務局側から、それぞれの部会に所属していただこうという名簿案をお配りいたしますので、ちょっと配付をお願いします。

【松尾委員長】 それでは、委員長が決めるということでありますが、今、原案ができておりますので、それを配付させていただきますので、それぞれ皆さん、自分の名前をご確認いただければありがたいと思います。
 よろしいでしょうか。お名前と丸がついていまして、二つ丸がついている方と、一つの丸の方がおられますけれども、二つの方はお忙しいと思いますが、どうぞよろしくお願いしたいというふうに考えます。皆様、よろしいでしょうか。それぞれご確認いただけましたでしょうか。
 それでは、委員長代理と、部会への所属というのが、これで決められたということになるわけであります。
 それでは、議題の2、評価委員会の運営等についてということであります。事務局からよろしくご説明ください。

【室石環境研究技術室長】 それでは、委員会の運営等について説明をいたします。改選以外の委員の方は、既にご承知おきの事項も多いかと思いますが、資料の2と3、4を使いまして、順番に説明をさせていただきます。
 それでは、まず資料の2でございます。A4で横長になっておる表でございますが、これは、この委員会の評価制度の仕組みについての概略図でございます。この業務実績評価というのは、大きな柱でいいますと、この左の枠、二つありまして、上の段の毎年度の業務実績評価と、その下の段の中期目標の実績評価に分かれております。これは5年間の中期目標実績の評価ということです。
 上の段の年度評価につきましては、これは左側から見ていっていただくことになりますが、独立行政法人側が財務諸表、実績報告書を年度終了後3カ月以内に作成いたしまして、毎年6月末日までに提出するという決まりになっております。財務諸表については、その左から2番目にあります環境大臣に対する承認の申請という形をとっておりまして、環境大臣はその承認をするに当たりまして、この評価委員会のご意見を伺うということになっております。
 実績報告書につきましては、評価委員会に直接提出されることになっておりまして、評価委員会でその業務実績について評価を行っていただくということになります。評価が終わりましたら、その結果について、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会、俗に政独評価委員会と呼んでおりますが、その政独評価委員会に対して通知をするという流れになっております。これが年度評価でございまして、後ほどまた資料がございますが、部会での議決事項ということでございます。また、後ほどご説明いたします。
 二つ目は、下の段の中期目標の関係なんですが、独立行政法人の中期目標期間、環境省所管の法人につきましては、それぞれ5年間ということで定められておりますが、この5年間の実績を中期目標期間終了時に評価をいただくというものでございます。中期目標期間が終了した段階で、5年間の事業報告書が環境省と評価委員会に提出されまして、評価委員会で年度評価と同様に業務実績の評価を行っていただきまして、その結果を総務省に通知することになっております。
 また、中期目標期間が終了いたしますと、法人の組織業務全般にわたる検討を環境省で行うことになっておりまして、その際、評価委員会のご意見を伺うことになっております。
 一方、総務省では、中期目標期間の実績評価の通知を受けた後に、それぞれの法人について、主務大臣に対して、つまり環境大臣に対して、事業の改廃、法人の整理等について勧告を行うということになっております。これらが評価委員会に行っていただきます主な仕事でございます、業務実績評価制度の仕組みでございます。
 続きまして、資料の3です。これも細かい資料で恐縮ですけれども、これが評価委員会の運営方針を決めた資料でございまして、改定する場合は、委員会にお諮りして改定してきておりますが、18年8月が直近の改正になっておりますけれども、この評価委員会の運営方針について決めたものでございます。
 解説をいたしますと、まず1番目の会議の招集でございますが、こうやって会議を招集して開くというのもあるんですが、委員の先生方皆様お忙しいわけでございますので、非常に軽微な場合については、持ち回りで決議をできるというように規定も設けております。
 それから、事項の2番ですが、評価委員会は原則として公開で開催いたしておりまして、代理出席は認められないということでやっております。
 それから、事項3番目ですが、会議録については省略等を一切せずに、概略というのではなくて、そのままのご発言をつくるということになっておりますので、各委員の方々に内容のご確認をしていただきまして、会議録としてホームページ等で公開するということになっております。
 それから、1枚めくっていただいて、裏側の事項4番の部会ですが、部会の運営につきましても、これを準用するということになっております。
 それから、事項の5番目、議決権特例ですが、これは最近の流行というか、常識というか、そういったものなんですが、審議の対象になる独法の事務事業について、直接利害関係を有するような者については、評価についての議決権を有しないというふうに規定を置かせていただいております。
 これにつきましては、次のページにある利害関係の有無の判断という、これも去年の委員会で申し合わせ事項とさせていただいておりますが、こちらに解説の1枚紙がございます。利害関係を有するという解釈については、1から3とその他ということになっておりまして、一つ目は、評価対象になる法人の役職員である、あるいは運営を審議する外部委員を務めていらっしゃるという場合であります。二つ目は、評価対象になる法人から、直接研究費とか助成金を受け取っていらっしゃるという場合です。三つ目は、直接その研究費や助成金を受け取っていなくても、その研究とか事業の共同研究者とか共同実施者という形で、直接従事しているというような場合。四つ目については、その他なんですが、疑義が生じた場合は委員長のご判断を仰ぐということでございますので、事務局に、もしご疑問が生じるような事態になった場合は、ご照会をいただきたいと考えております。現在のところでは、そういった方々いらっしゃらないと承知しております。
 以上が運営方針でございます。
 続きまして、資料4、これも字が細かくて恐縮なんですが、部会の議決をもって委員会の議決とすることができる事項ということで、すべてを委員会で専決しておるわけではございませんで、それぞれの部会にやっていただいている、部会の議決をもって委員会の決議とするということで、権限をおろしておる内容が多々ございます。その説明でございまして、1番は、委員会本体での審議事項でございまして、委員会全体にわたる事項、つまり両法人にかかわるような場合とか、そういったものについて取り扱うのが主なものですけれども、1の(1)①委員長の選任、②運営方針の改正、③が議決事項の見直しといったもの、(2)が中期目標の業務実績評価、これについては委員会での審議事項となっております。(3)が主務大臣への意見具申の関係でございます。
 2番目が、部会で専決になっておることでございますが、これは、それぞれの法人ごとの個別性が高くて、各部会で審議するのがより適切であろうということで決められたものだと伺っておりますが、2番の(1)①は、資料2でご説明した上段の、各事業年度の業務実績評価と先ほど説明したものです。(1)②は、役員の退職金支給に係る業績勘案率の決定ということで、それぞれの法人の役員の方の退職金につきましては、在職期間中のこの業務実績評価に応じまして、業績勘案率というのを乗じることになっております。この業務実績の評価関係について、部会の場で決定いただくというふうになっておりますが、ただ、一言つけ加えますと、総務省からの指導で、1.0を標準といたしなさいという厳しいお達しがきておりますので、実際上はなかなか勘案率が動きにくい仕組みとなっております。
 次に、(2)の主務大臣への意見具申関係ですけれども、これは非常にたくさん書いてはいますけれども、特に大きなものとしましては(2)④から⑦でございまして、5年ごとに環境大臣が定める中期目標や、それを受けて独立行政法人が作成します中期計画について、それぞれご意見を伺うということになっておりまして、これが部会での議決事項ということになっております。
 以上が資料4の説明でございます。

【松尾委員長】 よろしいですか。それでは、資料の2、3、4に係る基本的な注意事項等だったと思いますが、いかがでございましょうか。何かご質問ございましょうか。
 ちょっと細かい手順その他、あるいは文言等については、後刻、改めて事務局へお問い合わせいただく方が適切なのかもしれませんが、この場でもし全般的な意味でご質問があれば受けたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
(な し)

【松尾委員長】 それでは、原則的に今の説明でわかったということで進めさせていただきたいと思います。
 しかし、私が個別に伺ったところでは、かなりいろんな意味で慌ただしく評価をしなきゃいけないという状況に追い込まれるようになりますので、この(1)ですかね、その辺のことはまた後刻といいましょうか、それぞれの部会で審議いただくことになるかもしれませんが、よろしくご協力いただきたいと思います。
 それでは、ご質問なければ、次の議題は、その他となっているものであります。ひとつ事務局からご説明ください。

【室石環境研究技術室長】 それでは、資料5を説明いたします。資料は今後の委員会のスケジュールでございます。A4の横長になっておりますが、縦に三つ分かれておりまして、評価委員会とそれぞれの部会が一目で見られるようにということでつくっております。それによりましてご説明いたしますが、きょう7月3日が一番左側の評価委員会、本日の議事となっておりますが、この委員会につきましては、8月21日の火曜日午後に次の開催を予定いたしておりまして、議事といたしましては、機構の組織・業務の見直し案の審議と、独立行政法人の整理合理化計画案の審議というふうになっておりますが、これについて補足いたしますと、資料の6で、経済財政改革の基本方針2007というのをつけておりますが、これはいわゆる世間で骨太方針とよく言われておるものなんですが、この方針の裏側の(4)見直しの進め方というところをごらんいただくと、下線が引いてありますが、各主務大臣は所管する全法人について、それぞれの整理合理化案を19年8月末を目途に策定すると。これにあわせて中期目標期間終了時の見直しについて、19年度に見直す23法人に加え、20年度に見直す12法人についても前倒しで対象とするということで、この前半部分が、この8月21の整理合理化計画案の審議につながってくるものでございます。後半部分は機構部会でご説明いたします。
 真ん中の枠は国立環境研究所部会になっておりますが、本日、この後、この場所で引き続き開催する予定でございます。平成18年度の業務実績報告と財務諸表との説明を行いまして、そこにありますように、7月中旬までに委員の皆様方からご意見をちょうだいし、8月初旬には個別の評価シートをご提出いただくと。ちょっとその間に何度か事務局側とやりとりをさせていただくと。細かい話はまた部会でご説明いたしますが、そして、8月27日に次の国環研部会を開かせていただきまして、18年度の報告書原案の審議、とりまとめを行わせていただきたいと考えております。
 それから、右側の環境再生保全機構部会のスケジュールでございますが、7月5日木曜日、今週ですが、部会を開催させていただきまして、18年度の業務実績報告と財務諸表の説明を行うこととしております。その後については、国環研部会と同様の手続を経まして、8月21日、今度はこの評価委員会とシリーズのというか、その前に開催させていただくという日程になっておりますが、21日に開かせていただきまして、そこで18年度の評価報告書案をご審議、とりまとめをお願いしたいというふうに考えております。
 以上が今後のスケジュールでございます。

【松尾委員長】 はい、ありがとうございました。
 今のご説明で何かご質問ございましょうか。それぞれ先ほど部会が決まったということと、この委員会の日程がこういうように予定されているということでありますけれども、いかがでございましょうか。

【佐野委員】 一つだけ。8月の末をめどに合理化案を策定するとありますね。ということは具体的に、例えば環境省所管の二つの独法について、ここで結論は出てしまうということなんですね。

【室石環境研究技術室長】 案でございますので、実際に世間的に完全に決まるというのは、年内を目指すというふうに政府からは言われておりますが、私ども環境省の中での案としては、ここでのご審議というのが、ある意味、タイムスケジュール的には先生のおっしゃるように、環境省としての門を出ていく前の段階の審議というのは、この21日になります。

【佐野委員】 2番目は、今までやってきて、例えば人員の削減とか、退職慰労金についての我々の評価が反映しないとか、いろんなことが出てきましたが、ここで委員の審議によった結果が反映されるんですかね。それとも、既に101のうちに、例えば1割とか削減とか、2割削減とか、そういうのはあるんでしょうかね。

【室石環境研究技術室長】 この合理化計画案については、各省ともまだ白地の状態になっておりますので、私ども、あるいは政府の中で、何か決まった今の段階で原案があるというわけではありません。今後、情報を集めながら、原案をそれぞれの行政法人と相談しながらつくっていきたいと思います。それについては、これまでのご評価というのは当然踏まえさせていただきます。

【佐野委員】 今はないんでしょうけれども、あるんでしょうな、きっと。PRしたい、目玉の一つになるような腹案があるんでしょうな。それを聞いてもしようがないけれども、だから、要するに、私、一生懸命評価しても空しい感じが残るという結果になりはせんかということを申し上げておきたいですね。

【松尾委員長】 非常に重要なご指摘だと思います。ちょっとまた悪乗りすると、整理・合理化はやるということなんで、言葉としては当然のプロセスみたいだけど、何か具体的な整理・合理化の方向というのは、内々では検討されておられるんですか。

【室石環境研究技術室長】 整理合理化計画案と言われる前に、既に例えば国環研については第1期の中期計画を終わって、その時点で組織業務の見直しというのを一度やらせていただいておって、あるいは機構についても、今回前倒しで中期計画の評価をしていって、当然、組織業務の見直し案というのはまた考えなきゃいけないというのは、最初から決まっていたことでございますでの、そういう意味では、整理合理化計画案というのは改めて別途考えるというよりは、今までの流れの中で押さえていくのではないかというふうに思います。

【松尾委員長】 はい、わかりました。議論する中で、またその辺もお示しいただければありがたいと思います。
 ほかにご質問ございましょうか。

【西間委員】 前倒しということは、どういう意味があるのでしょうか。それがよくわからないんですけれども。というのは、粛々とやっているこの組織を、別に前倒しで評価する必要はないし、前倒しで評価するというのは大変なんですよね、組織の方はデータを作成するのに。だから、この前倒しというのは、「特別問題がある、もしくは、そこで早く手を入れないと何かがある。」ということに関しては、必要なんでしょうけれども、この二つの組織については、前倒しで何か必要と考えられておられるのですか。

【室石環境研究技術室長】 骨太方針の方で、もう全部の法人についてそういう扱いをすると。国環研は既に第1期については4年目のところでやらせていただきましたし、そういう意味では、政府全体の方針、スケジュール的には方針に従うしかないということで、ご理解、ご協力をお願いしたいということで。

【佐野委員】 もう一つ、いいですか。民間企業ですと、こういうような大幅な組織再編、見直しというのは、少なくとも半年ぐらいはかけてやるんですね。過去の実績をきちっと評価して、中期との整合性をとり、何がいけなかった、何がよかったかということで、そのぐらいの時間がどうしても必要なんですけれどもね。骨太といっても物すごく荒っぽい議論で、本当にもうついていけるかどうか心配になっていますけれども。

【松尾委員長】 よろしいですか。皆さんのご意見は大事で、何かこういうのが始まると、どんどん波及しそうなので、ちょっとここら辺で予定を過ぎていますので、きょうは終わらせていただきますけれども、覚悟はしておいていただいて、恐らく8月のときは、もう一遍こういう議論が起こるだろうということは容易に想像されますので、ぜひそこはよろしくお願いしたいと思います。
 ほかに何かご質問ございますか。

(な し)

【松尾委員長】 それでは、ちょっとはしょりましたが、今後ともよろしくご協力いただきたいと思います。
 一応、これで予定の議事は終わりましたので、本日の委員会はこれで終了したいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 それでは、どうも本日はありがとうございました。