令和6年度第3回獣医事審議会免許部会・中央環境審議会動物愛護部会愛玩動物看護師小委員会(合同会合)議事録

 1.日時

令和7年3月28日(金) 午後2時02分~午後3時39分

2.場所

農林水産省第3特別会議室

3.出席者

構成員(50音順、敬称略):浅野明子、磯部哲、市川陽一朗、小田民美、佐伯潤、長田三紀、中山裕之、西村亮平、山川伊津子、横田淳子
事務局:農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課、環境省自然環境局総務課動物愛護管理室

4.議事

(1)第3回愛玩動物看護師国家試験の実施等について(報告)
(2)愛玩動物看護師現況調査について
(3)動物愛護・適正飼養分野における愛玩動物看護師活躍推進について
(4)卒後研修について
(5)その他
 

5.配付資料

資料1-1  第3回愛玩動物看護師国家試験の結果について
資料1-2  第3回愛玩動物看護師国家試験 学校(学科別)合格率
資料2              令和6年度愛玩動物看護師現況調査取りまとめ(案)
資料3-1  動物愛護・適正飼養分野における活躍推進のあり方(概要)
資料3ー2     動物愛護・適正飼養分野における活躍推進のあり方(詳細)
資料4-1 愛玩動物看護師の卒後研修について(概要)
資料4-2    愛玩動物看護師の卒後研修について(詳細)


参考資料1  獣医事審議会免許部会・中央環境審議会動物愛護部会愛玩動物看護師小委員会(合同会合)の開催について
                            別紙 構成員名簿
参考資料2  愛玩動物看護師法条文
参考資料3  愛玩動物看護師法附帯決議
参考資料4  愛玩動物看護師制度推進に向けた検討事項
参考資料5     愛玩動物看護師雇用者向けパンフレット
                            「国家資格 愛玩動物看護師 動物のそばで、人のそばで。もっと広がる活躍の場。」
参考資料6     愛玩動物看護師ポスター  
                            「知っていますか? 国家資格 愛玩動物看護師」
      

6.議事概要

【西村座長】
  それでは、定刻になりましたので、ただいまから令和6年度第3回獣医事審議会免許部会・中央環境審議会動物愛護部会愛玩動物看護師小委員会(合同会合)を開催させていただきます。
  開会に当たり、環境省自然環境局総務課、松下課長から御挨拶をお願いいたします。
【事務局(環境省・松下)】
  環境省の自然環境局、総務課長の松下と申します。
  令和6年度の第3回となります獣医事審議会免許部会・中央環境審議会動物愛護部会愛玩動物看護師小委員会の開催に当たりまして、一言、御挨拶を申し上げます。
  委員の皆様方におかれましては、年度末の大変御多用のところ、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。
  また、日頃から愛玩動物看護師制度の推進に、御指導、御助言をいただいておりますこと、改めて御礼を申し上げます。
  先月、2月には、第3回の国家試験がございまして、愛玩動物看護師名簿登録者がトータルで2万5,000名を超えるという見通しとなってございます。
  本日の審議会でございますが、愛玩動物看護師の、今申し上げました試験実施の御報告の後に、愛玩動物看護師の登録者全員を対象にした勤務先機関や業務への従事状況等の把握を目的に、今回、初めての試みとして行いました現況調査の結果の御報告、また、動物愛護適正飼養分野におけます愛玩動物看護師の活躍推進につきまして、本年度の検討等の実施内容、また、国家試験の合格後においても知識技術を研さんし続けていただくという卒後研修について、御説明を事務局のほうから申し上げまして御審議いただくという内容でございます。
  本日、大変限られた時間ではございますが、今後の愛玩動物看護師の活躍、発展に向けた取組につきまして、忌憚のない御意見を賜れれば幸いでございます。
  本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
【西村座長】
  松下課長、ありがとうございました。
  会議冒頭のカメラ取りについてはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
  それでは、委員の出欠状況について、事務局から報告をお願いいたします。
【事務局(環境省・後藤)】
  本日の委員の御出席について御報告させていただきます。
  本合同会合は、獣医事審議会免許部会・中央環境審議会動物愛護部会愛玩動物看護師小委員会の委員の10名の構成となっております。
  今回より新しく御参加される委員について、御紹介いたします。
  一般社団法人日本動物看護学会理事でいらっしゃる、小田民美委員。 次にヤマザキ動物看護専門職短期大学教授でいらっしゃいます山川伊津子委員です。
  どうぞよろしくお願いいたします。
  獣医事審議会免許部会及び中央環境審議会動物愛護部会愛玩動物看護師小委員会のそれぞれの定足数の要件を満たしております。このことから本日の合同会合につきましては、会議として成立していることを御報告申し上げます。
  次に、議事録ですが、後日、公開等を考えております。議事録は委員の皆様に御確認いただいた後、環境省のウェブサイトで掲載させていただきますので、よろしくお願いいたします。
  次に、配付資料を確認させていただきます。
 「配付資料一覧」を御覧ください。
  お手元に、議事次第、座席表、出席者名簿、資料に関しましては、資料1-1が国家試験の合格発表、資料1-2が各学校別の合格率、資料2が現況調査、資料3-1が動物愛護適正飼養分野における活躍推進の在り方についての概要、資料3-2が詳細、資料4-1は卒後研修についての概要、資料4-2は卒後研修についての詳細となっております。
  また、参考資料については、1から6の構成となっております。
  資料の落丁、不足等がございましたら、事務局にお申しつけください。
  資料については以上でございます。
  それでは、次に議事次第に移らせていただきます。
  本日の議事について、(1)第3回愛玩動物看護師国家試験の実施等について(報告)、(2)愛玩動物看護師現況調査について、(3)動物愛護・適正飼養分野における愛玩動物看護師活躍推進について、(4)卒後研修について、(5)その他となっております。 事務局からは以上です。
【西村座長】
  それでは、議事2、(1)第3回愛玩動物看護師国家試験の実施等についてです。
  事務局から説明をお願いいたします。
【事務局(農水省・大倉)】
  農水省の大倉でございます。よろしくお願いいたします。
  お手元に、資料1-1、第3回愛玩動物看護師国家試験の結果について、それから、資料1-2、学校別の合格率と記載している資料を御用意ください。
  第3回愛玩動物看護師国家試験につきましては、令和7年2月16日に全国7都道府県8試験会場において実施をしまして、3月14日に合格発表がされております。
  試験結果につきましては、資料1-1の中ほど、試験結果に記載のとおりでございます。
  全体として、新卒者のところが受験者数2,569人の、合格率が97%、既卒者については、同じく85.1%、現任者88.2%、再受験者76.4%ということで、合計としては、受験者数5,737人、合格者数5,049人、合格率が88%ということで発表されております。
  それから、1枚めくっていただいた資料1-2に第3回の学校(学科)別合格率ということで記載をしてございます。
  こちらは個別の学校としてちょっと細かくなりますので、御説明のほうは割愛をさせていただきます。
  御報告は以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。 それでは、ただいまの事務局からの説明につきまして、御質問等がございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。
【磯部委員】
  磯部です。
  資料1-1で、第3回ということなので、前にも説明があったのかもしれないので申し訳ないのですけれども、試験結果のこの既卒者と再受験者という記載箇所は、既卒者、新卒者というのは1回目(初めて)の受験者たちを指しているということでしょうか。
【事務局(農水省・大倉)】
  上から、新卒者、既卒者、現任者までが1回目(初めて)の受験の方々でございます。それぞれ法に基づく受験資格の区分が違うということで、分けて記載をさせていただいております。
  再受験者が、おっしゃるとおりで、2回目以降の受験者ということでございます。
【磯部委員】
  ありがとうございました。
  再受験者の中には、当然、既卒者を含むのであろうと思ったので、どういう意味なのでしょうかという確認でした。
  併せて資料1-2の、これも新卒者のみとなっているのですが、こちらの数字の合格率については、データとして、この学校を出られた方が、翌年受験して受かった人の率とか、そういうのも分かるようになっているのでしょうか。その学校の累積合格率というのは追えるようになっているのでしょうか。
【事務局(農水省・大倉)】
  累積合格率という形ではまだ取ってはいませんが、この形で毎年公表はされていくので、積み重ねていけばということで。
【磯部委員】
  そういう意味で、新卒者の過去平均の合格率というのは出るでしょうが、そうではなくて、その学校を卒業して、1年目では受からなかったけれども、翌年受けたら受かった。その学校を卒業しさえすれば最終的には受かるという率がどのぐらいになるのかというような、我々法科大学院だとそれも大事なのですね。
  結局、教育の質等がどの程度担保されているかといったことをはかるに当たっては、一つの指標になる数字かと思ったので、まず、事実として、そういったデータがあるのかどうかということを伺いたかったわけです。
【事務局(農水省・大倉)】
  ありがとうございます。
  データとしては取れなくはないのですが受験申込みのときと、あと前回受験したときの受験資格区分というところまで遡ればデータが取れるということにはなっていますけど、今、そういった形で資料を整理できるという状況ではございません。
【西村座長】
  ありがとうございます。
【横田委員】
  すみません。資料1-2で、全ての専門学校、大学を含めて、新卒者の合計で受験者数が2,569というデータが出ていると思いますが、まだ、今、通常ルートに入って卒業生が出ていない学校もあるかと思いますが、来年になりまして受験見込み者数が増えた場合に、どの程度の人数になるという予測になっているか、分かりましたら、教えていただければと思います。
【事務局(農水省・大倉)】
  正確な人数というところまではというところではありますけれども、この夏に毎年やらせていただいている就職状況等調査の中で、各大学、養成所の在籍状況のほうを調査しています。そちらで、毎年、卒業年次にいる学生の数は分かりますので、推移としては見ていけるかなというように思っています。今すぐデータが出ませんが、5,000人ぐらいではないかと思っております。
【西村座長】
  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
  今年は比較的合格率がよかったという感じですかね。
  何か中山委員のほうからコメントはありますか。
【中山委員】
  私見ですけれども、今年は、ほぼ大過なくと、ほぼ何事もなく終了することができました。皆様のおかげだと思っております。ありがとうございます。
  昨年に比べますと合格率がよかったわけですけれども、問題はそんなに簡単だったかなという感じはしないのですけれど、やはり皆さん、特に新卒以外の方が勉強されたのではないかなというように思っております。
  以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。ほかにございますでしょうか。
  よろしいでしょうか。
  それでは、次回以降の会合においても、引き続き、国家試験等について報告をお願いいたします。
  それでは、議事2、(2)愛玩動物看護師現況調査について、事務局から報告があります。事務局から説明をお願いいたします。
【事務局(農水省・大倉)】
  事務局です。お手元に資料2、令和6年度愛玩動物看護師現況調査取りまとめ(案)とされている資料を御用意ください。
  画面で資料を共有させていただきますので、少しお待ちください。

  調査について、愛玩動物看護師制度の検討に資することを目的として、名簿の登録者全員を対象とし実施いたしました。
  調査対象は、愛玩動物看護師名簿の登録者全員ということで、12月末時点の登録者が対象となっております。
  調査期間は、今年1月6日から2月14日、Webのアンケートサイトからの回答を依頼しております。そのほか、回答は任意であること等々はここ記載のとおりで実施をし、周知は、各団体、養成所、専門学校、動物看護師統一認定機構様にも御協力をいただきました。
  調査項目は、ここに(1)から(5)まで記載をしており、アンケートの詳細な質問項目につきましては、お手元の資料の11ページ以降に、Webのページをそのまま打ち出したものですけれども、アンケートの画面ということで資料とさせていただいております。
  大きく分けて、基本属性、あとは勤務先機関、愛玩動物看護師への従事状況、愛玩動物看護師の業務に従事している愛玩動物看護師の状況、それから、業務を実施している、またはしていない愛玩動物看護師からの意見要望ということでまとめさせていただきました。
  回答結果は一番下に記載をしてございます。
  今年の2月3日時点の愛玩動物看護師の登録者数が2万1,871人です。約2万2,000人というところで、回答としましては5,209人、回答率は23.8%でございました。
  まず、基本属性のほうから御報告させていただきます。
  今回の調査では、総数5,209人から回答が得られまして、女性が94.3%、男性が4.5%ということでした。
  年代としましては、数としては、20代が最も多く、次いで30代と40代という結果でした。これは免許を持っている方々の年代分布とほぼ同じという状況です。
  あと、愛玩動物看護師の方の実務経験については7年から8年と回答された方が最も多く、次いで1年未満という方、その後に、また今度、9年から10年という方がいて、一方で、勤続10年までの者というのが60.6%を占めている結果でした。
  次に、受験資格区分です。
  こちらは現任者ルートの方が最も多く、これは今の第1回の国家試験、第2回でも現任者が多くいたためで、大体、今の愛玩動物看護師の分布と、そんなに変わりませんけれども、現任者ルートの方が55.3%と最も多く、次いで、既卒者・養成所御出身の方が27.3%という結果でした。
  国家試験の合格年については、これまで2回やっていますので、2回のそれぞれの分布ということで記載をして、回答いただいております。
  認定動物看護師については、72.6%の方が取得していると回答されています。
  現住所都道府県と出身地都道府県、これはもう回答いただいたものとなっていますけれども、若干、推移を見ていくというところも意味としてはあるので、今回のデータでどうこうというところではないですが、現住所都道府県、出身地都道府県ともに、東京都が最も多く、主に大都市圏、東京、神奈川、千葉、埼玉ですとか、あとは愛知県、大阪府、福岡県ですとかというところが多いという結果になっています。
  ここから勤務状況に関する御報告になります。
  現在の勤務先機関ということで、今この表にあるところが選択肢として示されておりまして、回答が多い順に上から並べております。
  愛玩動物診療施設とお答えされた方が77%と最も多く、次いで、現在就労していないという方が8.8%でした。
  この現在の勤務先のうち、愛玩動物診療施設と愛玩動物以外の飼育動物診療施設が、獣医療関係、あと、このそれぞれの項目に星がついているもの、トリミングサロン、ペットショップ、ブリーダー、動物園、ペットのシッター、愛護団体、介護施設、水族館、ペットホテルを愛護適正飼養分野というふうに分類をしますと、  獣医療分野の方が77.2%、愛護適正飼養分野の方が大体3.6%、あと、それ以外、薬品関係、検査関連企業、大学、養成所、愛玩動物看護師の養成機関等々の方々で、大体10.3%、あとは就労していないという方が8.8%という結果になっております。
  愛玩動物看護師の従事状況ということで、若干、この分類がなかなか何に使うのかというのがもしかしたら分かっていなかったというのがあるかもしれないんですが、その他というところがちょっと多くなってしまっています。
  ここは、もしかしたらアンケートを書くときの分類の具体例をもう少し挙げるとか、自分がこう思うというのを、もう少し具体的に説明するとかしますと少し減るのではないかなと思いましたので、この辺は、次回の参考にしたいなと思っております。
  愛玩動物看護師の従事状況になりますけれども、愛玩動物看護師として雇用されて、愛玩動物看護師の業務に従事しているという方の割合が全体の81.7%でした。
  これは、この勤務先機関の中で5,209人の中の就労していないという方以外の方にお答えをいただいているものになります。
  愛玩動物看護師資格を要さない職種として雇用されて、愛玩動物看護師の業務には従事していないという方は7.3%、7.4%という形でした。
  この後、業種というところに入っていきまして、先ほどの現在の勤務先機関の項目で、愛玩動物診療施設や愛玩動物以外の飼育動物診療施設を選択された4,011人の方に対して、勤務先の診療施設の獣医師数に対する回答でございます。
  勤務先の獣医師が一人という方が32.3%と最も多く、次いで二人というところで、その次が10人以上という結果でした。
  次いで先ほどの現在の勤務先機関において星を付した愛護適正飼養分野の勤務先にいらっしゃる方に動物取扱責任者か否かということを質問したところの回答です。
  こちらも、若干、業種によって違いはあるという状況ですが、ここに記載のとおりの結果となります。
  最初の勤務先機関の質問のところで、現在、就労していないという回答を選択した方460人に、愛玩動物看護師の業務に従事していない、または就労していない理由というのを、ここに記載する選択肢を示した上で、複数回答可として御回答をいただきました。
  最も多かった回答は、希望する働き方(給与条件)、就業場所、時間に関する条件が満たされなかったですとか、給与条件が満たされなかったという回答が多かったということになります。
  この質問で自由記載欄を設けており、自由記載欄の中で多かったキーワードの中ですと、小さな字で記載している、「育児」とか、「結婚」、「出産」ですかね。ほかに「子供」というキーワードが目立ったという結果です。
  現在、就労されていないと回答された方に、今後、機会があれば愛玩動物看護師の業務に従事したいですかという質問をして、ここに記載をしている四つの選択肢を示した上で回答をしていただいたところ、「そう思う」、または「どちらかといえばそう思う」という形でお答えいただいた方が約8割という結果でした。
  ここから、勤務条件ですとか、処遇のところに入っていきたいと思います。
  1週間の勤務日数でございます。1週間の勤務日数は、ここに記載をしている1日から6日以上という選択肢を示した上で勤務日数をお聞きしたところ、5日と回答した人が最も多く、次いで6日以上という方がいらっしゃいました。

  勤務時間については、こちらもこの表に示した選択肢、2時間未満から8時間以上の選択肢を示した上で回答をしていただいたところ、8時間以上と回答された方が最も多いという結果でした。
  ここから月収に入っていきたいと思います。
  参考までにということで、併せて5年前に日本動物看護職協会が同じように月収を聞いたデータがございましたので、比較しながら結果を御紹介したいと思います。
  月収が、今回、ここに示した回答、12万円未満から30万円以上という選択肢を示した上で回答をお願いしました。
  そうしたところ、20万円以上25万円未満と回答された方が31%と最も多く、次いで、15万円以上20万円未満の方が28%でした。2020年に日本動物看護職協会さんの同じようなアンケートのときは、15万円以上20万円未満という方がボリュームゾーンになっておりました。
  次に年収について、100万円未満から500万円以上の選択肢を示して回答をいただきましたところ、250万円以上300万円未満と回答された方が21.6%と最も多く、次いで200万円以上250万円と答えた方が20.9%でした。
  こちらは同じような5年前の調査では200万円未満という方が一番多かったというのを御参考までに御紹介させていただきます。必ずしも母集団が同じではないというところはありますが御参考ということで御紹介させていただきました。
  続きまして、「今後希望する勤務先機関」について、今後、愛玩動物看護師に関する職種として、どのような勤務先機関を希望しますかという質問です。
  このときの選択肢は、最初の勤務先機関と同じ選択肢を示して、複数回答可としました。
  愛玩動物診療施設と回答された方が最も多く、次いで動物介護施設、動物愛護団体、愛玩動物看護師養成機関といった形で回答が多かったという結果でした。
  その次に今後、希望する機関で勤務するために、どのようなスキルが必要と考えますかという質問をしました。
  例として、質問の中で診療の補助、看護関係ですとか、行動学、しつけ関係、コミュニケーション、動物介在教育関係等々のキーワードをちょっと例として挙げた上で自由記載欄を設けました。
  自由記載欄に記載された回答の中から、ここに記載したワードを拾わせていただいたところ、「看護」という答えが1,106人、あとは「コミュニケーション」というのが1,099という回答、あと「栄養学」、「行動」、「しつけ」、「診療の補助」、「災害支援」、「動物飼育困難者の飼育支援」等々のキーワードが挙げられておりました。
  現況調査の報告としては、以上です。
  こちらは、次回は2年後ということで、推移を見ていきたいと思っております。
  本日御指摘をいただきましたら、修正をして、特段修正がなければ、今年度の取りまとめとして、後日、ウェブサイトに掲載をさせていただきたいと考えております。
【西村座長】
  ありがとうございました。
  ただいまの事務局からの説明について、何か御質問等ございましたらお願いいたします。
  中山委員、どうぞ。
【中山委員】
  今御説明された一番最後、スキル、このコミュニケーションというのは、飼い主さんとのコミュニケーションという意味ですか。院内コミュニケーションという意味でしょうか。
【事務局(農水省・大倉)】
  ワードとして「コミュニケーション」を挙げられたというところで、どういう場面でのコミュニケーションというところまでは分からない回答が多かったです。「コミュニケーション」というワードを割と挙げられる方が多いということでした。
【中山委員】
  見ると、例で括弧して「コミュニケーション」と書いてあるので、例えば院内コミュニケーションとか、飼い主さんとのコミュニケーションという、今度やるときは、そこを二つに分けたほうがいいかなと思います。
【事務局(農水省・大倉)】
  そうですね。はい、ありがとうございます。
【西村座長】
  いかがでしょうか。
  今の部分はこれからお話がある卒後教育の内容にも関係してくると思います。どういう需要があるのかということは調査的には非常に重要かなと思います。
  ほかにいかがでしょうか。
  どうぞ、磯部委員、お願いします。
【磯部委員】
  磯部です。
  また細かいことですが、今のコミュニケーションについて、この回答数はあくまで何か傾向をつかもうとしてやってみたということなので、どのぐらい決め手になるのかはよく分からないのですけれども、看護師として必要なコミュニケーション力を身につけたいです、と書いてあったときに、「看護」という言葉も入っていますけれど、それは1万1,106件には入っていないのでしょうか。
【事務局(農水省・大倉)】
  回答欄に「看護」という言葉があれば、それはそれでカウントされて、「コミュニケーション」という言葉があれば、それもそれでカウントされますので、「看護」と「コミュニケーション」と書いたら、それぞれのカウントとなります。
【磯部委員】
  ということですよね。ですので、ちょっとよく分からないなと思ったというのが一つと、先ほど、5年ぐらい前の日本動物看護職協会の調査結果というのは、見えないので諦めたのですけれども、200万未満が一番ボリュームゾーンだったというふうにおっしゃいました。現在は確か100万未満から刻んでいますので、足していったら、結局、やっぱり今も200万未満が一番のボリュームゾーンということのように思いました。
  また、最初の質問の仕方なのですけれども、回答しなくても不利益はありませんというふうに、こういうアンケートをするときに必ず現況調査の最初に書くものだろうと思うのですが、回答しないことで不利益がないということも当然ですけれど、どのような内容を回答しても、それによって不利益を受けることもないということも、やはり赤裸々に自由な意見を言っていただくためには記載しておいたほうがいいのではないか。
  いずれにしても、どういう文章を書くかによって、場合によっては個人識別可能な情報になるわけですが、個人を特定するようなことはしませんといったこととともに、ちょっと安心して答えられるようにするために、あと一言あったらよいかなと感じました。
  以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
  今回、回答率23.8%ということで、多分、この種のアンケートとしてはかなり高めかなと思うのですがこれぐらいの数字にするためにどういう努力をしたのかなという点と、今後、これぐらいの数字か、もう少し高い数字を維持していかないといけないと思うので、そのためにはどういうところに注力すればいいのかなということと、逆に、こういうところに依頼しているのに、これだけしか答えが返ってこないのかなというのもあって、この23.8%という数字をどう解釈したらいいのかなと、見解を教えていただけますか。
【事務局(農水省・大倉)】
  去年の年末あたりに、この会議でこの調査をやりますという御相談をさせていただいたときは、実はもう少し回答数が少ないんじゃないかということで、周知を工夫した方がよいのではという御指摘をいただいて、我々としても、広く学校ですとか、各団体のほうでも割と頻繁にリマインドをしてくださったというふうに聞いています。
  あともう一つが、獣医師法の22条の届出がこの期間にやるので、それと合わせて発出するということを行いました。獣医師の届出は、皆さんが提出されるので、動物病院などで愛玩動物看護師もアンケートがあるらしいということで、回答率につながればということでそういった工夫もさせていただきました。
  あとは、動物看護師統一認定機構から、愛玩動物看護師国家試験を受験された方に対してメールを送っていただいています。関係者の皆様の御協力が回答数につながっていると思っています。
【西村座長】
  どうぞ、よろしくお願いします。
  浅野委員。
【浅野委員】
  浅野です。22番の自由記載があると思いますが、これは公開しないのでしょうかということと、事務局で何か気になった点など、ちょっと単なる興味にはなりますが、もしあれば教えていただきたいなと思います。
【事務局(農水省・大倉)】
  そうですね。22番は自由記載ということで、回答の分類としてここに挙げているのですけれども、皆さん必ずしも1番について自分はこう思います、2番はこう思いますというように書いているわけではないため、これは精査に時間がかかるということで、今回は割愛をさせていただいていますので、この辺は、今後、もう少し分析が必要かと思っています。例えばどの分野でこの回答を分析していくかということを考えた上で、今後検討される議題に合わせて、このデータを使っていくということはあるかと思っています。
【西村座長】
  ありがとうございました。
  ほかにいかがでしょうか。
  ウェブで参加されている委員のほうはいかがでしょうか。大丈夫でしょうか。
  よろしくお願いします。
【長田委員】
  先ほどの御説明にもありましたが、この調査について伺ったときには、皆さんがどのくらい回答してくれるのかという心配を私は勝手にしておりましたが、私の娘自身も愛玩動物看護師をしておりまして、やはりアンケートに回答してというリマインドがいろんなところから来たと申しておりましたので、皆様の努力が実ったんだなと思いました。
  以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
  また、このアンケートの結果は、今後生かしていかないといけないと思うのですが、その方向性は何かありますか。
【事務局(農水省・大倉)】
  おっしゃるとおり、4本の柱の中で卒後研修の話とか、獣医療分野の話というところで、もっと深掘りして検討できるところはあるかと思いますので、活用させていただきたいと思っています。
  そういうところに、「診療の補助」というところもワードとしては出てきていますけども、自由記載欄は、皆さんいろいろ書かれています。それが全部というわけでは当然ないのですけれども、やっぱり声として書いてくださっているものは尊重していきたいなと思っています。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  よろしいでしょうか。
  そうしましたら、特段、修正ということはないと思いますので、事務局は取りまとめ案の公開の手続をお願いいたします。
  合同会合では、本調査の結果も踏まえながら検討を進めていくことにしたいと思います。また、推移を見ていくことも重要であり、2年後も同様の調査を行い報告をお願いします。
【事務局(農水省・大倉)】
  承知しました。ありがとうございました。
【西村座長】
  それでは、次の議事に移ります。2、(3)動物愛護・適正飼養分野における愛玩動物看護師活躍推進についてです。
  事務局は、御説明をお願いいたします。
【事務局(環境省・後藤)】
  お手元に資料3-1と資料3-2を御用意ください。
  資料3-2の最後のページに、参考資料として前回お示しした合同会合での資料がございます。本日は、これに沿って令和6年度行いました実施の結果と課題について御報告したいと思っております。
  では、資料3-1にお戻りください。
  今年度、(1)動物愛護管理行政への登用、(2)民間企業における職域拡大という二本柱で業務を進めさせていただきました。
 (1)の実施結果をお伝えいたします。①自治体での登用に向けた状況の把握ということで、現在の採用状況や今後の登用の課題についてヒアリングを実施いたしました。ヒアリング対象は、4県1政令市2中核市の計7自治体。そのうち4自治体は、愛玩動物看護師が既に在籍してはいましたが、会計年度任用職員としての在籍がありました。
  結果1として自治体での採用状況と今後の採用意向等についてヒアリングしました。採用した愛玩動物看護師については、愛玩動物看護師がいてくれることで、獣医師の負担が減ったとか、ほかの業務に取り組めるようになったとか聞き取っております。ほか、今後の採用可能性や、任用資格ですとか雇用形態、職種としてど のようなものがあるか、行政分野として、どういったところで活躍してもらえるかなどについて聞きとり、ここにあるような結果をもらっております。
  結果2として、自治体での認知状況や雇用における課題等というところで、自治体内で愛玩動物看護師が知られているかや、どの程度知られているか、ということも聞いておりまして、認知状況は自治体によって異なりました。
  また愛玩動物看護師の専門性についての認知は、動物愛護管理行政の担当内では知られていたとしても、人事担当への周知及び理解の醸成まではされていませんので、そういったところの認知は低いというところが結果として出てきています。
  新規職種の採用については、人事部局や職員組合等との協議が必要ですので、数か年計画、長くかかりますよというところでお答えいただいているというところです。
  次に②登用が期待される行政分野における関係法令等の把握ということで、ⅰ)動物愛護管理担当職員、環境衛生監視員等ということで、現状、どうなっているかというのを把握しております。要件として、資格や専門的な知識等の規定はあるのですが、愛玩動物看護師を任命、また充てることができるのは、各自治体の判断によるというところが分かっております。
  ⅱ)動物愛護管理法に基づく立入検査の実施者ということで、要件として、資格や知識に関する規定はないというところでまとめております。
  右側に移ります。(2)の民間企業における職域拡大というところで、令和6年度実施した結果として、①の普及啓発ということで、普及啓発物を作成しております。参考資料の5、6にありますパンフレット及びポスターを作成しております。パンフレットは、前回の合同会合でもお示ししたとおり、雇用者側に向けに愛玩動  物看護師がどういった活躍をしているかというところを、普及啓発し、それを職域拡大につなげていこうということを目的に作成しております。
  一方、ポスターについては、サービス利用者向け、動物病院に来た飼い主さんであるとか主に広く一般に向けて、また愛玩動物看護師自身にも見てもらって、愛玩動物看護師の社会での普及啓発につなげられるようにということで作成しております。
  ②の市場調査等ということもしておりまして、愛玩動物看護師の雇用先である動物病院ですとか、ペットショップ、ペットホテル、動物園、水族館、大学、専門学校、保険会社、ペットフード会社等にヒアリングして、愛玩動物看護師を雇用に向けた社会ニーズの把握に努めました。また、それらの業界の事業者数を調査しました。
  結果です。結果1)事業所数の差というものが出てきております。動物病院は全国に12,846施設存在しておりまして、その他の領域では動物園・水族館ですとか、愛玩動物看護師養成課程のある大学や養成所、養成学校等ですと、記載の数字になりまして、動物病院より少ないという結果が出ています。
  また、ペットショップ、ペットホテルというのは、個別の数がちょっと出しづらかったのですけども、第一種動物取扱業の総事業所数というところで出させてもらっていて、50,335件が、令和6年4月時点での数になっております。
  次に、結果2)です。求められる職能の違いということで、ペットフード業界では、マーケティングや研究開発のスキルが重要など、愛玩動物看護師ならではのスキルが必須というわけではないということが出てきております。付加的な顧客サービスのために愛玩動物看護師の専門性を活用可能という意見も出されております。
  結果3)です。コスト面の課題というところで、専門性が求められない業務内容ですと、愛玩動物看護師よりも賃金の安いアルバイト・パートの雇用者を優先させるケースが多いということも出てきております。
  また、市場調査の結果に基づいて、令和7年度以降の普及啓発について、①で作成したポスター、パンフレットの配布方法とか、配布先ですとか、そのほか広報媒体の効果や費用をまとめております。
  では、裏面に行っていただいて、裏面では、それら結果を踏まえた課題を載せております。(1)動物愛護管理行政の登用について、①自治体での登用に向けた状況ということで、ヒアリング結果を受け、自治体によっては愛玩動物看護師の制度ですとか、専門性等の理解が、必ずしも十分ではないですよねというのが課題に挙 げられました。仮に雇用した場合に想定される雇用形態ですとか、職種、配属先、任命できる任用資格等は、それぞれ各自治体で異なる。また、他自治体との情報共有をする機会もないという課題も把握しております。
  続いて②の登用が期待される行政分野における関係法令等については、一定程度の関係法令等の把握はできましたけれども、それを基に各自治体で任用されているかどうかの任用状況については不明というところが、課題として挙げられました。
  右側に移ります。(2)民間企業における職域拡大の課題としては、①の普及啓発物については、特に動物愛護・適正飼養分野で活躍されている愛玩動物看護師に向けてインタビューを試みたかったのですが、その数自体も少ないというところもあり、今回掲載に至らなかったというところを課題として挙げています。貴重な活躍、業務内容ですので、今後も引き続き普及啓発していければとかんがえております。
  ②市場調査等で、動物病院以外の領域においては、現時点で顕在化している愛玩動物看護師のニーズは限定的であるということが示唆されました。そのため、今後のニーズ拡大に向けて、「愛玩動物看護師の在籍が付加価値となる新たな事業の創出」が、重要な課題となると考えられました。
  業界ごとの特徴ということで、動物病院ですと施設数も雇用数も多いですとか、動物園、水族館、養成課程のある大学、専門学校等においては、勤務を希望する愛玩動物看護師が多いが、施設数が動物病院より少ないため、仮にニーズ拡大しても雇用できる人数の限界が想定されるですとか、ペットショップ等の動物取扱業に ついては、施設数自体は動物病院よりも多く、動物取扱責任者の選任要件として愛玩動物看護師が規定されているため、その付加価値を示せるか、また愛玩動物看護師が勤務を希望するかが検討課題ですとか、そういった特徴も、結果として出てきております。
  これら把握された課題を基に、令和7年度及び令和8年度も、取組を行った上で、様々な業種や地域社会において、愛玩動物の適正な飼養に貢献する、将来的な愛玩動物看護師の在り方をまとめていきたいと思っております。
  以上が概要になります。
  資料3-2については、結果の詳細となりますので、御参考いただければと思います。1枚目に、動物愛護管理担当職員について前回の法改正時の通知内に、獣医師でなくとも、動物の適正な飼養及び管理に関し、専門的な知識を有する者を充てることも可能であることから、どのような者を動物愛護管理担当職員に充てるかについては、各都道府県等の実情に応じ判断によるというところが書かれております。
  また、立入検査権限についても、この内容が動愛法上にかかっておりますけれども、資格や知識に関する要件はなく、愛玩動物看護師が担うか否かは、各自治体の個別の判断によるとされております。
  右側が、今回の作成した普及啓発物になります。
  次のページは、各自治体へのヒアリング結果となっておりますので、概要での報告に代えさせていただきます。
  事務局からは以上になります。
【西村座長】
  ありがとうございました。ただいま事務局からの説明につきまして、何か御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
  Web参加の委員のほうからもいかがでしょうか。
【佐伯委員】
  佐伯です。
  御報告ありがとうございます。民間企業に関しては、普及啓発に取り組むという言葉が令和7年度以降の取組というようなところにあるのですが、動物愛護管理行政においても、専門学校等を所管していても、その教育内容であるとか、可能性がある業務について完全に把握しているということではないように、この結果から思われるのですが、動物愛護管理行政への普及啓発には取り組まれていく予定はないのでしょうか。
【事務局(環境省・後藤)】
  ありがとうございます。
  委員がおっしゃるとおりでして、ヒアリングしていると、実際カリキュラムの内容ですとか、どんな実習をしているのか、公衆衛生分野や検査についても含めて、どんなことを学んでいるのかとか、そういったことは、やはり関心がある自治体も多かったので、動物愛護管理部局にもそうですけど、ヒアリングの結果にあったような人事部局のほうにも、こういう制度でこういうことができるんですよという普及啓発はしていきたいと考えております。
【佐伯委員】
  ありがとうございます。
  国家試験の問題を見ていただいていても、やはり、かなり動物愛護管理法の基準省令の中身に関わることなど、かなり実際の指導の現場で生かせる知識がそのまま出題されているので、むしろ獣医師よりも、この分野の知識は愛玩動物看護師の新卒者の理解は高い可能性もあるので、もう少しそういったところを普及啓発していただいたほうがいいと思いますので、よろしくお願いします。
【事務局(環境省・後藤)】
  承知しました。ありがとうございます。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  ほかにいかがでしょうか。
  横田委員、お願いします。
【横田委員】
  本日の報告、ありがとうございます。調査をいたしまして、自治体での登用というのが、なかなか現状としても、人数的にもいないということを理解しましたし、また、現在いる方々も、会計年度任用職員だったりということが大変多いのかなと思っております。やはり、この国の資格を持ったというところでは、やはり自治体、県単位であったりだとか、国としてどのように愛玩動物看護師を活用、今後、していくのかというところを見据えて、県に働きかけるのか、国で働きかけるのかというところになるかと思いますけれども、短い期間ではなかなか新規採用というのが難しいということも記載されておりますけれども、やはりそこへの取組というものを進めていただくということが、大変重要なのかなと考えております。
  やはりこれだけ愛玩動物看護師の教育も、4年制大学も増えてきて、そういう方々の就職希望というものも十分あるようですので、やはり、そういうところにも国として、せっかくこの愛玩動物看護師という「愛玩」をつけたわけですから、そこの社会的ニーズというところを明らかにして、どういうところに愛玩動物看護師を配置するのが適切な社会になっていくのかということを、御検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【事務局(環境省・後藤)】
  ありがとうございます。そうですね、ヒアリングした自治体の中でも、登用に前向きな自治体等もありますので、まず、そこの方たちともコミュニケーションをとっていければいいなと思っております。
  また、先生がおっしゃるように、大学の卒業生に希望者が多いというお話もありますので、雇用主側だけでなくて、大学側、希望者の意見というのも聞いていくことも大切と思っております。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  ほかにいかがでしょうか。
  市川委員、よろしくお願いします。
【市川委員】
  確認ですけれども、今、現状自治体で作業していただいているのは、動物愛護担当職員という方がほとんどで、環境関係の監視員の方というのは、実績は今、ないのでしょうか。
【事務局(環境省・後藤)】
  説明が不足しておりすみません。
  現在も、愛玩動物看護師が動物愛護管理担当職員ですとか、環境衛生監視員での採用というのは確認されていません。
【市川委員】
  そうしましたら、やはり、さっきから出ているように、県の公務員の獣医職、非常に不足しているところがほとんどなので、もう少しアピールをしていかれると自治体のほうも助かるかなと感じました。私も、地元で、ぜひアピールしたいと思います。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
  それでは、本件等については、次回の会合で経過や結果等の報告をお願いいたします。
  それでは、次の議事に移りたいと思います。議事2、(4)卒後研修についてです。
  事務局は、説明をお願いいたします。
【事務局(環境省・後藤)】
  お手元に資料4-1、4-2、参考資料4を御用意ください。
  参考資料4の四つの検討事項ですけれども、一番右端の養成・資質向上のところで、今年度は卒後研修に関することを把握、御報告させていただくことになっております。
  資料の4-1について、御覧ください。
  現在、主に愛玩動物看護師の卒後研修を実施されております動物看護師統一認定機構と、日本動物看護職協会に聞き取りを行い、こちらにまとめております。
  まず、動物看護師統一認定機構の卒後研修について、講座の設置の目的として、日々発展して進化する動物看護学を学習するために、国家試験後も生涯にわたり、学術的にも技術的にも専門職業人として知識を広げ、技術を磨き、常に学習し、自己研鑽する必要がある。そこで、効果的かつ適切な自己研修や自己学習をサポートすることを目的に、愛玩動物看護師を対象に生涯教育講座を設置しています。ということで、愛玩動物看護師生涯教育講座を実施されております。
  講座のテーマは、チーム獣医療ですとか、診療の補助ですとか、愛護・適正飼養分野におけるものなど、愛玩動物看護師などを対象に、昨年から開始されておりまして、今年度は2年目ということになっております。
  開催形態はWebの配信で、オンデマンドとして講座の専用サイトに入って視聴してもらうという形を取られています。開催回数ということで、昨年3月から、今年の3月までに6回ほどでして、頻度としては2~3か月に1回程度。講義時間は、1回につき約60分間。累計の受講者数は170名。再生回数は2,154回。受講修了証等を付与し、受講料は1講座につき2,000円ということになっております。
  成果や課題として、受講者さんからのアンケートにおいては、満足度では大半が「とてもよかった」もしくは「よかった」と回答を受けているというところです。
  講義講座についての課題としては、受講者数が想定より少なかったため、講義講座の周知が不足していることや、愛玩動物看護師の学習意識を高めることが課題、というふうに挙げていただいております。
  資料4-2に詳しい講座の内容等が書かれていますので、こちらを御参考いただければと思っております。
  裏面に行っていただいて、日本動物看護職協会の卒後研修についてですけれども、講座設置の目的として、国家試験合格後も最新知識を収集し、知識と技術向上を目指すこととして開かれております。
  また、愛玩動物看護師自身が講師となり、そこから受講者である愛玩動物看護師が学ぶことも目指されています。対面セミナーでは、愛玩動物看護師が交流したり、情報交換とか意見交換ができることも目的の一部とされております。
  講義の概要については、看護大会内や学術集会内、各支部企画というものがございまして、そういったなかで開催されております。テーマは、こちらにあるように、教育、チーム獣医療ですとか、ペット防災、グリーフケアとか、エキゾチックアニマルなどを対象としております。対象者は、愛玩動物看護師や一般とされています。
  開催概要について、オンラインで、アーカイブ配信ですとか、ライブ配信ですとか、対面形式で開催されております。開催回数も、資料にあるように行っておりまして、講義時間は、1回につき約60分から90分、累計受講者数1,473名となっておりまして、受講料については、こちらになっております。
成果や課題等については、学術集会等でのアンケートでは、キャリア年数に応じた講座内容等の希望情報を集めており、情報を踏まえた講座内容を設定して、受講者数の増加につなげる検討が必要ですとか、受講者数が、特に対面形式が少ないので、開催案内の周知について検討が必要、受講者数の増加に向けて、価格や開催の時間帯についても検討が必要ということが挙げられております。
  今回、2団体から挙げられた課題を4つにまとめております。受講者数増加のための周知方法等の検討が必要、愛玩動物看護師の学習意識を高めることが必要、講義内容等についての検討が必要(キャリアに応じた内容等)、受講者増加に向けて、受講料の価格や開催時間等の工夫が必要、というふうに挙げられております。資料4-2に詳しく、どういった内容の講義をされているかということを載せております。
  概要としての説明は以上ですけれども、今回、この資料4-1、資料4-2をもとに、委員の皆様には、こういった方向性がいいんじゃないかとか、若い、卒業したばかりの愛玩動物看護師に向けてですとか、それとも現任者である経験豊かな方に向けて、こういった内容がいいんじゃないかとか、もしそういった御意見をいただけますと、事務局から2団体に伝えたいと思っておりますので、ぜひ御意見を賜れればと思っております。
  説明は以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。今の点、せっかくですから御意見をたくさんいただけるといいなと思うので、いかがでしょうか。
  では、佐伯先生から。
【佐伯委員】
  佐伯です。
  こちらの各団体のそういった卒後教育にも関わっているのですが、先ほど後藤補佐がおっしゃったところで言いますと、どれかというよりも全部ということになると思います。特に、私たち臨床獣医師からしますと、たくさんの獣医師を抱えていて、院内での教育も行える、あるいはグループの病院になっているところは、そういったグループ間での教育ができたりはすると思いますが、一人、二人の獣医師、数人の看護師でやっているような病院の場合には、新卒者が来た場合、例えば採血の仕方であるなどを現場でトレーニングしていくのは、なかなか難しいです。そういった診療の補助に関わる基礎的なところというのは、教育施設では基礎は教えていきますけども、実際どうやっていくのかというところは現場のトレーニングになってくると思いますので、そういった分野も必要だと思います。
  また、一方、診療の補助業務について、明確に特定されていない中では、どういうことを診療の補助としてさせていくかとは、現場での判断というところになっており、制度として診療の補助業務をやれることになっていても、実際にはできないということがあり、実際の手技的なところを体系的に、やっていく必要があると思います。ばらばらとやるのではなくて、ステップアップしていくような体系づけた卒後教育というふうにしていくべきだと思いますし、そういったトレーニングを受けて、試験等でできるということになれば、現場でも該当する診療の補助業務について、安心してさせられるというふうになっていくかと思います。
  ちょっと今、拝見しても、かなりいろんなことはやられているのですが、ばらばらやっている感があります。受講者が集まらない理由としては、受講してその後どうなるのかという結果が見えないことがあると思います。受講してよかったで終わってしまうというところがあると思いますので、その講習を受講して、何かできるようになるという何かがないと、自分の時間を使って、あるいは病院から派遣して受けてきてもらうということは、なかなか難しいのではないかと思います。
  以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。その体系づけてということに関しては、何か、こんなことをやったらいいのではないかみたいなアイデアはありますか。
【佐伯委員】
  たしか、人の看護の方ではラダーというふうに、だんだんステップアップしていくような仕組みがあると思いますので、そういったものをモデルとしてやっていくのは一つだと思いますし、今、いろんな業界、団体がやっていらっしゃるところも、ある程度、統一感を持ってやっていかないと乱立してしまうというか、あっちもこっちもということになるかと思います。
  どこが中心になっていくかは難しいかとは思いますけれども、各団体で調整していくとか、獣医のほうの様々な専門学会等との連携とか、今後そういった仕組みづくりも必要になると思います。一つは、やはり人間の看護師の教育制度というのは参考になるかなとは思っています。
【西村座長】
  ありがとうございます。やっぱり、日本動物看護職協会が一つの大きな柱になってくるのかなという気はするのですが。何か、卒後研修に関して、こういうふうに考えているというのは、いかがでしょうか。
【横田委員】
  基本的に国家資格を持つというところは、やはり愛玩動物看護師の基礎の部分で、必須というところを、やはり教育機関で教育していただいて、一定の基準を国家資格で出していくというところにあると思います。やはり臨床の現場であったりだとか、国家資格を持ってからの、教育というものが、まだまだ不足しているし、    実際的には重要だというところが、やはり、その臨床現場でも、また愛護・適正飼養の部分でも、今後、広がっていくのではないかなと思っております。
  実際に国家資格を持ってからのセミナーというのは、各所で団体等も含めて、この今日提示していただいております2団体だけではなく、また獣医師の学会等、また獣医師の大会等を開催しているところなども、愛玩動物看護師に対してセミナー等を行っているというのが現状かと思います。
  私ども日本動物看護職協会は、この4月、あと数日ですけれども、愛玩動物看護師、有資格者の会として、日本愛玩動物看護師会というのに変わります。その愛玩動物看護師たちの今後の、やはり、先ほど佐伯先生からもラダー化というお話がありましたけれども、これは本当に必要なことで、どういうステップでキャリアアップしていくのかというのを明文化していかなければいけないだろうと思っているんですね。また、勤務何年の者が、ある程度、ここのレベルには達していかなくてはいけないというものをつくり上げていくという必要性というのは出てきていると思います。
  また、やはり、今度は体系化というところですけれども、私どもは今後、専門分野での認定資格というものに進んでいきたいと思っております。それは、基本的に臨床経験3年以上の者たちが、その3年の間に自分が興味がある、また病院として必要だとか、次の自分のキャリアアップにどういう分野を選択するかというところも含めて、やはりそういう目指していくものが必要と思っています。そうでなければ、10年以上の愛玩動物看護師の就業というものが長くなっていかないのではないかなと考えております。
  やはり、この体系化は多くのところでセミナー等を行っているというのをどのように、体系化を実際にできるかというところは、各所とも相談をしなければ、検討していかなければいけないことだろうなと思っております。
  本当に愛玩動物看護師ができまして3年以上たちまして、各所の動きというものが出てきておりますので、そこのところで、あまりばらつきにならないように、受講する側も、選択にあまり困らないというような形ができていくのが、最もいいのではないかなというふうに思っております。
  また、この診療補助の基礎技術というものが、やはり必要だということにつきましては、私どもも実習というものを含めて、採血であるとか、留置であるとかというようなステップアップを踏みながら実習をやっておりますけれども。ぜひ、このような臨床技術を広めていくという点につきましては、ぜひとも、なかなか今日発表にもありましたとおり、愛玩動物看護師自体のお給料や処遇というものが、飛躍的に伸びているわけでは、やはりありませんので、できれば国のほうでも、補助的なものを御検討いただければ、一番いいのではないかなというふうに思っております。取得した者に対しても、やはり社会のニーズに合わせて、きちんと診療の補助業務を担えるということを証明していくということの一つになるのではないかなというふうに思っております。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  では、中山委員お願いします。
【中山委員】
  中山です。
  ここ、卒後研修となっていますけれども、これ生涯研修としたほうがいいのではないかと。卒後研修ですと、獣医師のほうの、結局、卒業して新卒の獣医師が臨床をやるときに、大学病院とかで、いわゆる研修医をやりますよね。それが、やはり卒後研修に含まれる。獣医師法の16条の2ですかね、臨床研修と、そこがあって、ここを読んでみると、結局、そういう新卒獣医師の研修、研修医と。それから、いわゆる生涯研修ですね、卒業してしばらくたって、また指定機関でいろいろ勉強したいというと。それと、ちょっとごっちゃになって、何もそこは法律では定義づけをしているわけではないのですね。ですけども、愛玩動物看護師の場合、例えば、卒業して、どこかの機関でそういう研修看護師みたいなのをやるかというと、それは今のところないので。むしろ卒後研修となっていますけど、もう生涯研修とか、生涯教育とかというふうにしておいたほうがいいのではないかと。動物看護師統一認定機構のほうは、生涯教育講座というふうになっていますので、そういう名称に統一したほうがいいのではないかなというふうに思いました。
  そうした上で、やはりそうしますと、結構、現任の愛玩動物看護師がまずは対象になるのではないかなと思いますので、例えばスポットでテーマを決めて講義を配信するとか、あるいは、どこかで集まっていただいて、臨床的な実習もやるとかというようなことを、まずやっていくべきじゃないかなと思います。
  その上で、例えば、新卒の愛玩動物看護師ですね。免許を取ったばっかりの方、そういう方を、これ将来的な話ですけれども、集めて体系的なシステムで教育をすると、獣医師の研修獣医師みたいなものですよね。大学とあるいは大きな病院等でやるということも、将来的には必要になってくるのではないかなというふうに思いました。
  以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  ほかにいかがでしょうか。
  市川先生お願いします。
【市川委員】
  さっきの佐伯先生の話に関連してなんですけど、私が所属している動物病院協会では、2年間で一通りの単位を取る形で修了証みたいなものを出すような、そういう動物看護師向けのセミナーを行っておりました。
  あと、実習を行っております。実習タイプのものも行っているのですけれど、そういったものも、この中に入れていただくとかということが可能かどうかというのを、ちょっとひとつお聞きしたいのと、それから、さっき横田先生がおっしゃっておられたような専門性を出していくというお話しなのですが。実際に獣医師の認定医、専門医に関する広告の規定が改正されて、今、行われていますけど、学会によっては、動物看護師に対するそういったものを計画しているところもあるようです。アメリカにおける学会においては、コメディカル用のプログラムがあったりして、実際に学会と同時併催されているのがほとんど。日本の医師の学会においても、ほとんどそうだと思います。
  私の病院では、ベテランの動物看護師は、実際にはコメディカル的な役割を担っていて、腹腔鏡や白内障の機械を操作したりなど、そういった役割を行っていることもあります。参考になればと思いました。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  市川先生、今、最初の御質問の何がどこに入るかということですか。
【市川委員】
  2団体だけだと、今回提示されていましたけど、卒業教育プログラムと今回はなっていましたけど、それ以外の学会の、協会の活動なども入っていましたので、周知していただいたり、動物看護師に利用していただくのに、何か、こうハードルというか、国のほうで何か、たまたま今回はそういうふうにしているのか、募集をしているのかというところを、ちょっとお聞きしたかった。
【事務局(農水省・大倉)】
  事務局でございます。
  ありがとうございます。ちょっと今回は、日本動物看護職協会も、動物看護師統一認定機構も割と横串的なテーマ、その分野に限らずいろんなスキルについてやられているという形もあったので、今年度からこの分野、具体的に四つの柱の四つ目ですね。具体的に資料を御用意させて始めさせていただいたということがございますので、まず、取っ掛かり的に、今回、2団体に御協力をいただきました。
  今、先生方から各獣医療の診療技術のところで、各種のセミナーですとか、認定の制度、動き出しているというお話も頂戴しましたので、来年度、獣医療の分野、診療の技術のところで、一体どういう制度があるのかですとか、専門性のところとか、ちょっと深掘りをさせていただきたいなと思ってございます。
  以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  では、浅野委員お願いします。
【浅野委員】
  ちょっと感想めいたことですけど、佐伯委員がおっしゃった体系的な教育、大事だなと思って聞いていました。弁護士会などでも、「もう一回最初から体系的に学ぼう・労働法」みたいな講座が夏休みにあったりするのですが。ただ、その生涯研修ですか、中山委員がおっしゃった、そういう生涯研修という視点から見ると、体系的なものというのは、本来は学生のときにやってくるべきことで、実務家になってからということになると、大事なのは実務と最新の知識の補充ということだと思うのですよね。だから、その視点で最新の知識は補充する必要があるし、実務については、これは事故が多いものは特にやっていただきたいなと。
  院内コミュニケーションと、飼い主とのコミュニケーションということもさっき出ましたけれども、本当にここがすごく難しいところで、やっぱり事故が多いのも院内コミュニケーションの取り違いで、飼い主と獣医師とのトラブルで、病院に苦情が来たりするときにも、看護師はこう言った、でも看護師は、法令上、本当はそういうことはできないというような、飼い主とのコミュニケーションの齟齬、そういうのが多いのではないかと思うので、その辺は研修としてあっていいかなと。
  あと、個人的に私のところに、一時期、何か同じような事故の例がきて、多いのかなとちょっと思ったことがあるのですが、資格を持っている・持っていないではなくて、昔の、いわゆる看護師さんが保定をするんですけど、保定が強過ぎて死んじゃったとか、何かするっと抜けちゃったとか、いろんな動物がいるんですけど。
  結構多くて、それで獣医師に聞くと、幾ら教えてもセンスの問題なのかねとおっしゃるんですけど、すごく難しいみたいで。だから、やっぱりすごく基本的な、さっき言っていた採血、留置針の設定、マイクロチップの挿入、そういう本当に手技の基本と、あと、その保定って、愛玩動物看護師ではなくて普通の看護師さんというか、普通の補助の方、当然、飼い主であってもしますけど、その辺で、基本的なところで、こんな動物は触ったことがなかった、こんな性格の子だと思わなかったというような、何かこう実務は、ちょっとしたところで、事故が多いのかなとは感じるので、そういう実務的なヒヤリハットとか、そういうものの気をつけるべきポイントとか、そういうのは、やっぱり学校で教えることじゃなくて、まさに生涯研修で教えることかなというふうに思いました。
  以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  ほかに、ございますでしょうか、何か御意見。
  では、磯部委員お願いします。
【磯部委員】
  磯部です。
  先ほど中山委員がおっしゃったことと同じですが、資料を見れば昔からその卒後研修の話をやると言っていたのでしょうけれども、卒後研修という語感とすると、やはり卒前・卒後というのをセットで考えて、卒後というときは、通常、資格を取った人が、最初に第一歩を踏み出すときに、臨床の実践能力をいかに確実なものとするのかという研修のことのように思えたものですから、それは、採血であれ何であれ、初めてクライアントを相手にしたときに、いかに上手に安全にやっていけるかということであれば、これは本来、全愛玩動物看護師がやったとしてもいいことなのではないか。そういうレベルの話と、生涯教育とおっしゃいましたか。知識のフォローアップであり、アップデートであり、さらには、何か興味のある専門的なことでありというのが、様々に学ぶ場がいかにあるべきかというレベルの話と、相当違うことだと思いました。
  先ほど、どなたかおっしゃった認定医、専門医的な特殊分野における専門能力の深化を担保にするようなプログラムを誰が提供するかといえば、これは各学会などの話になってくるのでしょうし、学び直そうということをやるのであれば、何だったら学校に戻ってリカレント教育プログラムを提供するところがあってもいいわけですから。結局、誰が何を、何のためにやるかということをもう少し整理して考えられたほうがいいのではないかなと思ったという感想です。
  併せて、おそらく、愛玩動物看護師の資格は取ったけれども、しばらく実務に就いていなかった、でも、例えば子育てとか介護とかが一段落したので現場に復帰したいというようなときに、どういう研修があるかとかもあるでしょう。そのようなニーズも今後はあり得るのではないかという気がした次第です。
  すみません。感想コメント、以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。
  ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
  かなりたくさん御意見もいただいたので、随分参考になったかなと思います。
  それでは、よろしいでしょうか。
【事務局(環境省・立田)】
  今の話は、参考資料4に、以前から整理している検討事項の中の一番右の養成・資質向上というところになっていて、まさに生涯教育とか、今おっしゃっていただいた専門養成の話などが入っている。もろもろ全て含まれている中のカテゴリーの中で、いわゆる卒業後研修という部分について、情報収集をしていたというもの。この黒丸の中には、いろいろなものが含まれていると思いますし、いろいろな団体があり、今回二つ調べても、どうやって役割分担していくのかとか、どういったものが必要で、どういうところは、そこの分野が得意かとか、そういったことも含めて、今後、検討していかないといけないのと思っています。卒後研修という言葉も、ここに書いてあるとおり、生涯教育とか、そういった中の一つとして捉えていた部分がございますので、また整理してお伝えしていきたいかなと思っています。
  以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。よろしいでしょうか。
  それでは、卒後研修については、今後も、来年度等を含めて、引き続き検討すること、とします。
  次に、議事2、(5)のその他です。
  事務局、何かあればお願いします。
【事務局(農水省・大倉)】
  今後のスケジュールについて、御連絡をさせていただきたいと思います。今年度第3回合同会合を開催させていただきました。年度内3回にわたり御出席、御議論を賜り、本当にどうもありがとうございました。
  来年度ですけれども、今まさにお話に出ました四本柱ですね。これ、今お手元の資料が、上のところが令和4・5年度で、次が令和7年度ということになりますので、次のときには、この令和6年度のところを令和7年度にして、4、5、6、今年度やったことを上の段に、真ん中の段に令和7年度はこんなことをやっていくというのを、事務局でまた書き込んで、座長と御相談しながら、令和7年度愛玩動物看護師制度推進に向けた検討事項ということで、御用意をさせていただきたいというふうに考えております。
  今日の御議論で、現況調査でこういったスキルがあるというところ、我々もちょっとコメントのところを、もうちょっと深掘りをして分析をさせていただくとともに、あとは、今、まさに専門性というところで、獣医療の関係で、生涯教育、生涯研修というところで、こういう団体もやっているところがあるというお話を伺いましたので、そういったところで、令和7年度やっていけるように、ちょっと令和7年度のところを更新するべく、作業を進めたいなと思っておりますので、もしこの場で先生方から、こういうのもというのがあればコメントいただければ。全部できるというのは、ちょっと保証はできかねるんですけれども、検討の参考にさせていただきたいと思いますので、御意見をいただければ幸いでございます。
  事務局からは以上です。
【西村座長】
  ありがとうございます。今、何かあれば言っていただいてもいいですか。
  何かございますでしょうか。もし、あれだったらメール等でも何か連絡いただければいいのかなと思うのですけれども。
  はい、お願いします、横田委員。
【横田委員】
  国家資格になって、獣医療補助ができるという形になっておりますけれども、数年後でもいいかと思うのですけども、現場のほうで、どれだけ獣医療補助を実際に愛玩動物看護師が行っているのかというのをどこかで。2年後に、現在のアンケート調査をまた行うとき、あるいは、また違う機会でも構わないのですけれども。      そういうようにそこを根づかせていくということが、やっぱり国家資格を取得していくこれからの者たちへの、やっぱり将来像にもつながっていくと思いますので、ぜひとも、どこかで入れていただければなと思いますので、要望だけお話しさせていただきます。
【西村座長】
  ありがとうございます。確かに重要なところかなと思いますので。
  よろしいでしょうか、ほかは。
  ありがとうございました。本日の合同会合を通じまして、そのほか御意見、御質問などがございましたらお願いします。よろしいでしょうかね。
  そうしましたら、お蔭様で本日の合同会合の議事を全て終了することができました。議事の円滑な進行に御協力いただき、誠にありがとうございました。
  閉会に当たり、事務局より御挨拶をお願いいたします。
【事務局(農水省・星野)】
  西村座長、大変ありがとうございました。私、農林水産省、消費安全局畜水産安全管理課の星野でございます。
  日頃より先生方に、大変、愛玩動物看護師のことを御議論いただきましてありがとうございます。本日、先生方のほうで、大変お忙しい中お集まりいただきまして御議論いただきました。ちょっと振り返ってみますと、まず一つ目、国家試験、第3回、無事終了したことの御報告と、それから約5,000名の方ですね。また新たに 仲間に入ったというか、愛玩動物看護師ということで、卒業、合格されております。
  恐らく、私どもの見立てですと、この方々が、実際に登録されるとなれば約2万7,000人近くになるのではないかなというふうに思っておりますので、いよいよ大きな規模になってきたなという感じがしております。
  それから二つ目、今回、愛玩動物看護師の現況調査ということで御報告をさせていただきました。これにつきましては、経時的に2年後になりますけども、データを取りながら、また、その経年変化も考えながら、次の施策に生かしていきたいというふうに思います。特に、次は、御指摘いただきました、例えばコミュニケーションについて、具体的にどういったところで現場で困っているのかということも分かるような形で、工夫をしていきたいというふうに思います。
  それから、このほか愛玩動物の愛護・適正飼養分野における活躍推進。これは地方自治体への周知、アピールをどのようにしていくかということも、御意見をいただいたというふうに思っておりますし、それから、最後、卒後研修のところですね。いろいろと御議論いただきましたが、まずは、この研修を学んで、一体どういったものに役立つかという、受講生側の視点に立った形でのしっかりとしたアピールもしていかなきゃいけないと思いますし、そして、何よりも体系的にしっかりと、これから行っていくということが大事だということも御議論いただいたというふうに思います。
  そういった中で、最後、テーマになりましたが、生涯教育としての受講生、受講者が、具体的に活用できるようなことがとても重要じゃないかということ、大変、貴重な御意見をありがとうございます。特に、この生涯教育につきましては、昨年度ですか、愛玩動物看護師の皆さんが中心となりまして、飼養者の獣医療への理解の深化を図り、チーム獣医療の一環として適切に参加できるように、愛玩動物看護師の在り方に関する検討報告書、中間取りまとめになりますけども、それを取りまとめていただいたところでございます。愛玩動物の獣医療が、大変複雑・多様化する中で、愛玩動物看護師の方々が専門性をしっかり持って、そして発揮していただいて、犬猫の飼養者の方々が、安心して獣医療に参加できるような形を取れたらなというふうに思っております。そういった意味では、卒後研修というよりも、生涯を通した研修が何らかの形で必要だというふうに改めて感じました。ありがとうございます。
  引き続き、来年度を迎えましても、農林水産省、環境省共に連携して、しっかりと対応してまいりたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、大変お忙しい中ありがとうございました。