中央環境審議会動物愛護部会 第66回議事録
1.日時
令和8年7月23日(木)午前10時00分~午後0時10分
2.場所
環境省第1会議室
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館 22階)
3.出席者
西村 亮平 中央環境審議会動物愛護部会長
浅野 明子 臨時委員 磯部 哲 臨時委員
植竹 勝治 臨時委員 黄田 玲子 臨時委員
佐伯 潤 臨時委員 笹川 正憲 臨時委員
武内 ゆかり 臨時委員 野口 哲 臨時委員
藤井 立哉 臨時委員 町屋 奈 臨時委員
松岡 かおり 臨時委員 三浦 竜一 臨時委員
水越 美奈 臨時委員 山川 伊津子 臨時委員
横田 淳子 臨時委員 渡部 浩文 臨時委員
4.議題
(1)犬猫以外の哺乳類に関する飼養管理基準について(答申案)
(2)動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針の点検について
(3)その他
5.配付資料
議題1関係
資料1-1 動物の愛護及び管理に関する法律に係る省令案(飼養管理基準に係るもの)に対する意見の募集(パブリックコメント)の集計結果
資料2-1 答申案の概要(第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等に関する基準の改正)
資料2-2 第一種動物取扱業及び第二種動物取扱業が取り扱う動物の管理の方法等に関する基準の改正について(答申案)
議題2関係
資料3 基本指針の点検結果について
議題3関係
参考資料1 動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号)の規定に基づき環境省令で定める、第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等に関する基準の改正について(諮問)
参考資料2 動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針(令和2年環境省告示第53号)
参考資料3 愛玩動物看護師国家試験及び予備試験について(チラシ)
6.議事
【事務局】 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第66回中央環境審議会動物愛護部会を開催させていただきます。
まずは、委員の出欠状況をご報告いたします。本日は、部会の委員・臨時委員18名のうち、17名のご出席をいただいております。会場には、西村部会長をはじめ委員13名にいらっしゃっていただいております。そして、磯部委員、植竹委員、笹川委員、松岡委員はオンラインでご参加いただいております。本日の出席状況は、部会を構成する委員の過半数以上でありますので、定足数を満たしております。よって、規定により本部会は成立していることをここにご報告申し上げます。
続きまして、会議資料についてご確認いただきます。配付資料は、議事次第、委員名簿、座席表、また資料1、2-1、2-2、3、また参考資料などをつけております。なお、不足がありましたら、事務局までお申しつけください。
オンラインでご出席いただいている委員におかれましては、事前にお送りさせていただいている資料からご覧いただければと思います。また、ウェブで傍聴されている方につきましては、資料を環境省ウェブサイトの動物愛護部会のページにアップロードしておりますので、そちらをご確認いただきますよう、よろしくお願いいたします。
続きまして、会議運営についてご説明いたします。
一つ目、本部会は公開で行います。議事進行の様子はYouTubeでライブ配信され、申込みのあった方々が傍聴できるようになっております。また、議事録は後日、環境省ウェブサイトにおいて公表いたします。
二つ目、会議進行についてですが、西村部会長以外の委員で、会場にご参加いただいております委員におかれましては、挙手を確認次第、事務局がマイクをお持ちさせていただきます。オンライン参加の委員におかれましては、カメラをできれば常時オン、そしてマイクは発言時のみオンにしていただければと思います。また、座長が発言を求めた際に、発言をされる委員は、画面に向かって手を挙げていただくか、もしくはチャットで発言する旨をお知らせください。その後、座長が指名いたしますので、発言いただくようお願いいたします。
次に、委員の改選につきまして、新任の委員がいらっしゃいますので、簡単ですがお名前をご紹介させていただきます。
オンラインでご参加いただいております、まず笹川委員です。笹川委員、一言お願いいたします。
【笹川委員】
笹川です。よろしくお願いいたします。
【事務局】 ありがとうございます。
続きまして、松岡委員です。
【松岡委員】 皆さん、おはようございます。日本医師会の松岡です。どうぞよろしくお願いいたします。
【事務局】 ありがとうございます。
続きまして、環境省側ですが、大臣官房審議官の成田と総務課長の近藤ですが、公務のため、申し訳ございませんが、遅れて参加させていただきます。また、成田においては、公務のため、途中で退席させていただきます。
それでは、開会に当たりまして、自然環境局長の堀上よりご挨拶申し上げます。
【堀上自然環境局長】 おはようございます。環境省自然環境局長の堀上です。
委員の皆様におかれましては、忙しいところ、お集まりくださいましてありがとうございます。また日頃から、動物愛護管理行政にご協力、ご理解いただいておりますことに、改めて御礼を申し上げます。
この審議会の部会ですけれども、前回が12月でございました。その際に、動物取扱業者が遵守する犬猫以外の哺乳類に関する飼養管理基準の改正についてご審議をいただいたところでございます。その後、今年2月から3月にかけてパブリックコメントを行っておりまして、それを踏まえた内容を整理してきておりまして、今日の部会では、修正した基準の答申案についてご審議をいただければと思っております。
また、動物の愛護及び管理に関する基本的な指針の点検結果について、今日、ご報告させていただければと思います。基本指針は見直しを今後していくことになると思いますが、その将来的な見直しを見据えて、課題の抽出を進めていきたいと考えておりまして、それぞれ専門のお立場から、今日もご意見をいただけると大変ありがたいと思っております。
本日、限られた時間ではございますけれども、忌憚のないご審議、ご意見をいただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【事務局】 それでは、この後の議事進行につきましては、西村部会長にお願いしたいと思います。部会長、よろしくお願いいたします。
【西村部会長】 皆さん、おはようございます。これより座長として議事進行をさせていただきます。何とぞ円滑な議事進行にご協力をお願いいたします。
さて、早速ですけれども、議事(1)に入ります。事務局から説明をお願いいたします。
【鵜飼補佐】 動物愛護管理室の鵜飼と申します。議事(1)について説明させていただきますので、よろしくお願いします。着座にて失礼します。
では、まず議事(1)についてでございます。犬猫以外の哺乳類の飼養管理基準というところで、昨年12月に、この動物愛護部会の場でも諮問をさせていただいた内容につきまして、昨年度末、パブリックコメントを実施しましたので、その結果をご紹介させていただいた上で、答申案として、基準の改正内容について改めてご説明させていただき、ご審議いただければと思っております。
資料については、全体で資料1と資料2-1、2-2がございます。資料1がパブリックコメントの集計結果となっておりまして、資料2-1が、その答申案の概要として、改正案の内容をまとめております。資料2-2については、今回、メインではご説明が難しいですが、答申案の本体として、改正の条文をそのまま記載している形になっております。主に、この資料1と資料2-1を用いてご説明させていただければと思っております。
パブリックコメントの説明に入る前に、前回の部会から少し時間も空いておりますので、改めて改正の概要について簡単にご説明いたします。資料2-1の5ページ目をご覧いただけますでしょうか。こちらに、省令の構成に沿って改正案の概要を整理しているところです。
動物取扱業者が遵守すべき事項として、1から7項目がありまして、それぞれ飼養施設の基準や、環境管理に係る項目等が並んでおりまして、その下に今回の改正の概要を赤字で記載しているところです。
パブリックコメントについては、この項目毎に内容を説明したもので受け付け、ご意見をいただいたという形になっております。
では、資料が前後しますが、資料1でご説明させていただきます。
1番目、パブリックコメントの期間としては、実施期間は2月から3月ということで、約1か月間受付いたしました。
2番目に、意見提出数というところがございます。今回は341件の意見の提出がありましたが、一つの意見に複数の意見が含まれるものもありますので、そういったものを分割すると959件、約1,000件の延べ意見数としてカウントしております。
続いて、3番目については、事項別の集計結果になっておりまして、こちらは同様の趣旨のご意見等を集約しまして、主な意見の種類数として集計をしているところです。全体で1,000件ほどあり、一つずつ様々な構成で分量の多い意見が多くありましたので、完全に正確に仕分できているかというところについては、一定の課題もあるところではございますが、この意見の種類数という形で、いずれかの意見に可能な限り代表させる形で、出された各意見の趣旨がおおよそ含まれるように整理したというところになっております。
資料1の2ページ目のほうに移っていただければと思います。こちらのほうで、意見の傾向というものを整理しております。
大きく分けて、改正に賛同するご意見と、基準の強化等を求める意見、また緩和を求める意見に分けております。
この中の意見の例として、例えば賛同するご意見、一つ目の項目については、現行規定が犬猫を中心に定量的な規定が多いということで、今回、犬猫以外の哺乳類についての基準を具体化する動きについて賛同する意見というのが多く見られたところでございます。
また、基準の強化については、幾つか列挙しているとおり、ケージサイズの拡大や、疾病時の対応の厳格化、輸送時の規制強化というところについて、多くのご意見があったというところになっております。
また、上の二つに比べると、意見の数としては多くはありませんでしたが、ケージサイズや展示時間などについて、基準値を定めず柔軟に対応するべきだといった、規定の緩和に係るご意見もあったというところです。
続いて、3ページ目以降については、先ほどの主な意見の種類毎にまとめているところでございます。構成としては、意見の概要と理由、また事務局からの回答案というところを整理しております。
3ページ目以降は意見の種類数がざっと並んでおりまして、全体で15ページ程度にわたりますので、全て説明することは難しいですが、特に重要なものや、一部条文等の修正に至ったものを中心にかいつまんでご説明させていただければと思います。
まず、3ページ目から5ページ目は、左上に記載のとおり、飼養施設のサイズや構造に関する基準でございます。
例えば3ページ目のNo.3については、ケージ基準は環境省案よりもさらに広い基準にすべきというご意見でございました。基準案が狭いのでより広いサイズの基準にするべきというご意見になります。
これに対する回答案の部分ですが、今回、動物の健康や安全の保持の観点から、諸外国で用いられている数値基準と、また、そうしたもので科学的根拠が示されているものを確認し、国内の流通規格等も踏まえて、正当な異議が生じないと考えられる基準について、有識者の検討や関係者へのヒアリングを踏まえて具体化したものです。また、うさぎについては、生態観察調査等も踏まえて具体化したものでありますので、基準案は適当であると考えているところでございます。
続いて、4ページ目に行きますと、No.7、No.8については、ケージ等の床材の構造について、犬猫と同様に金網を禁止するべきだというようなご意見が幾つかございました。金網については、今回の案では、衛生管理の観点等からも禁止するというような形は取っておりませんが、別の項目で、ケージ等は安全な構造や材質を使用するという項目もございまして、その細部解釈の中で、床材を金網で使用する場合は、代わりにクッションやマットなど金網を避けて動物が安全に休息できる場所を確保するということについて、今後、作成する基準の解説書等の中でしっかり整理する予定としているところです。
続きまして、少し飛びますが、7ページ、8ページ目については、動物の飼養環境の管理に関する部分になります。
7ページ目のNo.5に関しては、夏の時期や高温時など、また冬の寒冷時について、屋外で展示等をする際の温度管理の規制を強化すべきというご意見になっております。
こちらは検討の段階でも事務局として課題意識を持っておりまして、現行の表現では「飼養施設に温度計を設置する」という記載になっていることから、ご意見等を踏まえ、「飼養施設」を「飼養施設等」という表現に修正しまして、解説書の細部解釈等において、屋外展示等における仮設の広場など、飼養施設と一般的にみなされないところでも、必要に応じて適切な温度管理がなされるような修正をしたいと考えているところです。
続いて9ページ目をご覧いただければと思います。動物の疾病や、外傷を受けたときの対応について、幾つかご意見が出ております。No.1については、疾病時の対応に関するご意見でして、対応について、獣医師の関与を規定しているところがありますが、特別な事情があるときなどの例外規定を削除する、また、より具体的な記載とすることで、獣医師の関与をより厳格に運用すべきではないかというようなご意見が多く見られました。
また、No.3、No.4についても同じように、犬猫以外の哺乳類でも、犬猫同様に定期的な健診や、かかりつけ医の確保について、明確に規定するべきだというようなご意見がございました。
これらについてですが、疾病時に必要な対応というのでは、やはり動物の状態等によって様々であるため、一律的な規定は難しいと考えているところでございます。また定期的な健診について、犬猫は規定しているところではございますが、犬猫以外の哺乳類については、通院に係るストレスの問題であるとか、病院数の問題も含めて、難しいところがあります。
ただ、動物取扱業を適切に行う上で、こういった必要な医療体制を確保するということは、大変重要な部分であるため、条文上では可能な限り厳格な規定としつつ、解説書の中で、かかりつけ医の確保の重要性などについて、きちんと整理していきたいと考えているところでございます。
続いて、10ページ目からは、動物の輸送や展示に係る条項に関するご意見となっております。
10ページ目のNo.1ですが、イベント会場でも輸送後2日間の目視確認を行うべきというようなご意見が出ております。こちらは後ほどもご説明したいと思いますが、今回の改正案では、犬猫と比較した際の犬猫以外の哺乳類の特徴なども考慮して、元の日常的な飼養施設になるべく早く持ち帰ることを想定した基準案としておりますので、その旨を回答している形になっております。
また、11ページに関しては、展示に関して、展示時間や展示の方法について、具体的な時間や特別な事情の考え方について、様々なご意見をいただいております。
続いて、12ページに移ります。No.3については、繁殖に関する規定になっております。繁殖時に、必要に応じて獣医師の診療を受けるとした部分について、先ほどの疾病対応と同様に、完全に義務化すべきとか、判断基準を具体化すべきというご意見になっております。こちらも疾病の部分と同様に、必要な対応が個別具体で変わることから、条文上では、現在の規定が妥当と考えているところではございますが、解説書も含めて、日頃から必要な医療体制を確保するという部分について、しっかり整理していきたいとに考えているところでございます。
同じ12ページのNo.4については、哺乳類全般について帝王切開は獣医師が行うとしていた部分について、獣医師法との関係性も踏まえて、獣医師の専門性や負担の観点を懸念するご意見でございました。こちらについては、ご意見等も踏まえまして、獣医師法を所管する農水省や関係者と調整を進めていった結果、獣医師法上で獣医師でなければ診療業務としてはならないとされている動物種の範囲がございまして、牛・馬・犬・猫やその他数種類ありますが、それを超えた対象範囲に対して、この省令の中で規定するということは、法令上の整合性等が取れない部分があると考えられたことから、今回、哺乳類全般への適用は行わず、現行の犬猫のみの規定にとどめる形に修正するという対応をしております。
続いて、13ページから16ページの部分になります。その他の項目になっておりまして、その中で重要な部分としては、14ページ目のNo.8のところに、動物と人との感染症のリスクに応じた具体的な運用基準を設けるべきというような形で、マニュアルカフェなど、動物との触れ合い体験を提供するような施設もあるところ、そういったところでの対応を厳格に求めるというようなご意見がございました。こちらについては、今回の基準案において、新たに動物との接触時の方法や注意点に係る顧客の理解の確認であるとか、必要な対応体制の配置について基準を設けておりますので、まずはそれを適切に運用しつつ、ただし現在、海外の観光客等からもとても注目されている部分でもありますので、今後の対応課題については、引き続きしっかり整理していきたいと考えているところです。
続いて、15ページ目のNo.22につきましては、動物の訓練方法に関するご意見になっております。基準案のほうで、過酷な訓練について具体例を示しつつ禁止するというような規定にしておりました・その規定の対象について、貸出業者も加えるべきだというようなご意見がございました。これについては、ご意見を踏まえて修正しているというところです。
そのほか16ページ、また17ページ、18ページ目と、動愛行政全般のご意見等についても、まとめているところでございます。
パブリックコメントの結果については、かなりかいつまんでのご説明になりましたが以上となります。
これを踏まえて、資料2-1のほうで、改正案の概要について説明させていただければと思います。
では、資料2-1のほうをご覧ください。
前回の部会で諮問させていただいた内容から大きく変更はございませんが、もともと重要な部分や、先ほどご説明したパブコメを踏まえて、その後、修正した部分を中心に、ご説明させていただければと思います。
2ページ目が背景・経緯になります。令和元年の動愛法の改正において、動物取扱業者が遵守すべき事項の規定が盛り込まれ、その詳細は省令で定めるということになったところでございます。
これについて、令和3年に、正式名称としては「第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」、飼養管理基準と言っているものが公布・施行されたところでございます。
この省令の規定の対象範囲については、この時点から、犬猫に限るものではなく、今回の犬猫以外の哺乳類や、鳥類、爬虫類も対象に含まれ、現場にてこれまで運用がなされてきたところではございますが、例えば飼養するケージのサイズ等の基準については、犬猫を中心に定量的なものが規定されておりましたので、令和3年1月の中央環境審議会の答申において、犬猫以外の哺乳類についても、今後、基準の具体化の検討を進めるとされたところでございます。こちらについて、令和4年度より検討を進めてきたというところです。
また、3ページ目においては、検討の状況というところです。具体的には、動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会で検討を進めてきたところでございます。こちらは本日ご出席いただいている武内委員に座長を務めていただいており、あわせて、水越委員、磯部委員にも検討会にご参画いただいているところです。各委員におかれましては、改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。
続いて、4ページ目のところについては、改正案の基本的な視点になります。ここも重要ですので簡単にご説明させていただきます。
基本的な視点というところは、法令上の位置づけに加えて、動物取扱業の実際の指導・監督を行う自治体の方々が明確に判断できる基準となっているか、アニマルベースドメジャーの考え方を基本として進めてきたところでございます。
その上で、下の検討方針にありますが、1から2ポツ目のところ、哺乳類というと、様々な種が対象となるところですので、動物取扱業における取扱いの多い動物種等を念頭に置きまして、実際に出ている飼養管理上の問題に対応する形で、基準案を検討してきたというところになっております。
また、3ポツ目に記載のとおり、前回、令和3年の飼養管理基準と同様に、基準省令自体に加えて、基準の細部解釈やその他推奨事項をまとめた基準の解説書というものを同時に作成することを前提に検討を行いました。
また、その中で、最後のポツになりますが、ケージ等の規模については、可能な限り定量的なものを検討し、やはり定量的な基準が難しいものは、定性的な基準としながらも、先ほど申し上げた解説書の中で、細部解釈や推奨事項を整理することで、全体として可能な限り具体的な内容を示すこととしました。
続いて、5ページ目になります。5ページ目については、先ほど冒頭でご説明した改正案の概要になっております。米印の二つ目、右下に記載しているとおり、今回の改正内容は、第一種動物取扱業、第二種動物取扱業、いずれにも同様に適用するような内容としているところでございます。
では、6ページ目のほうから、具体的な改正内容について、主立ったものを説明いたします。
背景・課題の上のほうにまとめておりますが、動物の生理・生態に適さない狭いケージでの飼養や、長期間運動ができないような飼養状態等の問題に対応するために、犬猫の基準を参考に、国内外の法令や文献を参照した上で、正当な異議が生じないと考えられるものについて、うさぎ、ハムスター、モルモットについては、定量的なケージ等の規模の基準を整理したというところになっております。
また、うさぎについては、環境省のほうでも生態観察調査を実施し、ケージサイズ等を確認しているほか、ハムスター、モルモットについては、下に記載があるとおり、イングランドの規制・基準等も参考に検討をした形になっております。
また、その他取扱いの多いシマリス、チンチラ、デグー等の動物種については、定量的な基準を設けることは難しいですが、解説書において、各動物がどのような動作を行う広さや空間が必要となるかについて、例えば樹上性のものは飛び回るような動きであったりとか、その他砂浴びのような動きであったり、動物種の生態等を踏まえて、可能な限り具体的内容を整理したというところになっております。
7ページ目から、動物種ごとのケージの基準についての説明になります。
7ページ目、うさぎのケージサイズになりますが、縦の長さを頭胴長の2倍以上、横を1.5倍以上、高さを1.7倍以上とし、長期の飼養となる場合については、より一層の広さ及び空間を有するケージ等とする、または適切な頻度と時間を定めて十分に運動ができるようにすることという規定としております。
また、こちら側は1頭当たりの床面積の考え方になりますので、複数頭を飼養する場合は、2頭であれば、この2倍、3頭であれば、この3倍のサイズ、床面積が必要になるという形になっております。
続いて8ページ目、9ページ目、説明させていただきますが、ハムスターとモルモットについては、うさぎとは少し考え方が異なっておりまして、運動スペースに出すこと自体が動物の負担になる場合等も有識者も含めて指摘されておりましたので、運動スペースも含めたケージサイズの考え方としております。
ハムスターについては、頭胴長の2乗に7.5を掛けた床面積、次のページのモルモットについては、頭胴長の2乗に6を掛けた床面積とするような形等で規定しております。
また、それぞれ条文中に記載がありますとおり、複数頭の場合は、1頭を追加する毎に加える面積について規定している形となっております。
続いて10ページ目ですが、先ほどご説明したとおり、定性的な基準にとどまる種についての記載です。十分な広さや空間、また、より一層の広さや空間という部分については、取扱いの多い動物種を中心に、可能な限り具体的な考え方を解説書の中で整理していきたいと考えているところでございます。
続いて、11ページ目からが、動物の温度管理の部分になります。
動物の生理・生態に適さない温度環境で飼養されている事案等に対応するため、犬猫のみ対象となっていた温度管理の基準について、哺乳類についても適用することとしております。
さらに、先ほどパブコメでご説明しました飼養施設の部分については、「飼養施設等」として、屋外の広場等についても規定できるように修正しているところでございます。
続いて12ページ目、健康の管理というところです。
ペットショップや展示施設において、疾病の状態であっても、適切な治療がなされず放置されている事案等に対応するため、現行の規定に加え、動物の状態悪化時に、特別な事情があるときを除き、獣医師の診療を受けることを義務化した形となっております。
当該規定によって、より一層、動物取扱業者において医療体制の確保が重要となっていくことから、解説書の中で、飼養する動物を診療可能なかかりつけ獣医を確保する重要性や必要性についても、併せてしっかり整理していきたいと考えております。
続いて、13ページ目が展示時間に関わる部分でございまして、動物が休息等を取れない状態で展示や触れ合いが行われている事案への対応というところでございます。
赤字で記載のとおり、犬猫の基準を参考に、哺乳類についても、原則午前8時から午後10時という間で、最大12時間という規定を設けているところでございます。
また改正概要、二つ目のポツにありますとおり、動物のストレス軽減等の観点から、長時間展示を行う場合は、常時当該哺乳類が休息できる場所に移動できる状態にする、または展示を行わない時間をしっかり確保することとしております。
続いて、14ページ目になります。輸送後の健康観察というところです。移動販売等で、犬猫については輸送後2日間の目視確認が現状規定されているところですが、犬猫以外の哺乳類はそういった規定がない状態でした。また、犬猫以外の哺乳類については、イベント販売等で外部会場を転々と移動するような様態について、動物の大きな負担になるというところもご指摘いただいていたところでございます。
それらを踏まえて、輸送後2日間の確認に犬猫以外の哺乳類も適用した上で、さらに犬猫以外の哺乳類は、犬猫と比較するとイベント会場等にいる時間自体が動物の負担になるということも踏まえ、イベント会場等の外部施設に輸送した場合は、目的達成後、速やかに日常的な飼養施設に持ち帰って、そこで2日間の目視確認を行うということを義務化しているところです。これにより、外部会場を直接転々とするような方法を禁止している形です。
続いて、15ページ目になります。繁殖時の対応について、こちらも犬猫のみの基準について、哺乳類全般に適用するという形にしております。
先ほど資料1でもご説明しました、帝王切開は獣医師が行うとしていた規定については、獣医師法との整合性等の観点から、この省令案の中では哺乳類全般には規定しないこととしておりますが、最後の米印に書いたとおり、一方で、繁殖時の帝王切開は麻酔処置も伴う高度な獣医療行為でありますので、前項の獣医師の診療は勿論必要になりますし、その他関係法令等も踏まえると、実質的に獣医師による実施が基本となりますので、そのような関係法令等の関係については、しっかり解説書の中で整理していきたいと考えているところでございます。
続いて、16ページ目になります。こちらは夜間営業、接触・譲り渡しの時間帯についてになります。
こちらも、犬猫のみを対象とした夜間営業を行う場合の休息の考え方について、哺乳類も同様に規定するということで考えております。
続いて、17ページ目になります。動物への接触方法について、近年、アニマルカフェなども人気が出ているということで承知しておりますが、動物との接触を行う触れ合い展示施設等について、動物が休息できない状態であるとか、接触事故等に対して、十分な対策や認識を持たない不適切な事例が課題として指摘されていたところでございます。
こちらについて、動物が常時休息等が可能な場所の確保等を規定することに加えて、事業者による、接触方法に関する顧客の理解や注意事項の確認、接触前後の手指消毒、不適切な接触事案やその防止に対応するための職員の配置といった職員体制の確保について、新たに規定をしているところです。
18ページ目に移ります。主立った部分については以上のとおりですが、そのほかの改正事項としてまとめております。
例えば1ポツ目、3ポツ目については、ケージ等の安全な構造や素材に係る規定や給水設備に係る基準について、犬猫の基準をベースに哺乳類にも適用することとしております。
また、2ポツ目ですが、複数頭で飼養する場合に過度な闘争が起きて、お互い傷つけ合うことのないような展示方法であるとか、捕食・被捕食の関係にある動物を近い場所で展示することでストレスがかからないようにすることについて規定しております。
また4ポツ目、訓練方法については、現行で過酷なものを禁止しているところ、その具体例として、殴る・蹴る等の表現を条文で加えているところでございます。また、パブコメであったとおり、対象範囲の追加を行っているというところでございます。
改正の中身については以上になりますが、19ページ目については、規定を運用していく上での経過措置の説明になります。
今回、ケージ等のサイズで新たに基準を設けることとしておりますが、こちらについて、既存の事業者においてケージの買替え等の対応も発生すると想定されますので、犬猫のケージ等の基準を導入した令和3年の措置も参考にしまして、今回についても、施行後1年間、既存事業者に対する経過措置というものを設けたいと考えております。
最後のページ、20ページ目になります。全体のスケジュール感について整理しております。
全体として、今回、犬猫以外の哺乳類について新たに具体化されることになりますので、現場で実効性を持って運用される事について、十分に配慮し、対応していきたいと考えているところでございます。
1ポツ目については、改正部分について、指導・監督を行う自治体や事業者において内容を十分にご理解いただくことが重要かと考えておりますので、公布後、半年程度の期間を空けて施行することを想定しております。
また、2ポツ目のとおり、実際に現場で事業者等への対応を行っていただく自治体の皆様の体制に対して、先ほどの解説書をしっかり公表し、指導・監督のマニュアルとして使っていただくということを想定しております。また、施行後についても、指導・監督の場において、個々の動物種の生理・生態に係る専門的な疑義などが生じた場合に、環境省や専門家も含めて、支援できるような体制をしっかり検討していきたいと考えているところでございます。
資料2-1の説明については以上になります。
また、直接説明はできませんでしたが、資料2-2については、答申の本体資料として、先ほどご説明した改正案の内容について、実際の条文案を記載しているところでございます。
少しおめくりいただきますと、全体で赤字の部分については今回の具体化の議論の中で改正する主な部分となっておりまして、さらに前回の部会から修正した主な部分については黄色のハイライトとしております。多くは犬又は猫だったところを哺乳類に置き換えている部分が多いですが、条文ごと追加されているところも一部あります。こちらについては、適宜、ご参照いただければと思います。
答申案の説明について、私からは以上となります。
【西村部会長】 ありがとうございました。
確認ですが、ケージの数字は標準的なものではなく、最低限、これを守ってくださいという数字という理解でよろしいでしょうか。
【鵜飼補佐】 改正案の資料2-1でご説明した内容については、条文の中でも明確に最低限必要なサイズとして規定したものになっております。
【西村部会長】 ありがとうございます。
それでは、事務局から説明のあったことについて、ご質問、ご意見等ございましたら、お願いいたします。
浅野委員、お願いします。
【浅野委員】 浅野です。
ちょっと一例としてお聞きしたいことと、あと意見があります。例えでお聞きするのですけど、パブコメの4ページの構造・素材のNo.10で、錆や割れに関する規定について、環境省としての回答案で、適切な補修が行われている場合は、錆、割れ、破れ等の破損があるとはみなされないとあるのですが、基準を見ると、そのものずばりで、錆、割れ、破れ等がないものというのが指導とか行政処分の対象となるとなっているのですね。
そうすると、これは解説書を見ても、案文を見ても、何も触れていないのですけど、結局、例えば錆があって、補修しつつ使っているという場合は、指導の対象になるのかないのか、どちらでしょうか。
【鵜飼補佐】 適切な補修が行われている場合ということですね。
【浅野委員】 補修の程度は、もちろん私も分かりませんけど、テープでやっているのか、この質問にあるように、少し錆びているのも、全て錆があるということで指導の対象になってしまうのかという話なので、そこは適切に、外すということはあるのか、ないのかということです。
【鵜飼補佐】 令和3年の犬猫のときから運用している規定にはなりますが、主旨として安全な構造、また逸走の防止も含めた規定となっておりますので、それに対して影響する錆や割れというところは、もちろん規制の対象、指導の対象となっているところでございます。
ただ、それが仮に一時的に生じたとしても、その都度、適切な処置、補修等を行っている場合は、指導の対象にはならないという形になるかと思います。
【浅野委員】 それは今回、解説書の中で、案文では出ていないけど、書くということでよろしいのでしょうか。
【鵜飼補佐】 そうですね。適切な補修が行われている場合はこの限りではないということについては、しっかり整理していきたいと考えております。
【浅野委員】 ありがとうございます。
それで、2点ちょっと意見なのですけど、先ほど部会長も言われた飼養施設の広さ、数字ですけど、これは最低基準であるということを解説書にきちんと書く必要があると思っているのですね。
今の案文で書かれていないのですけど、これは最低限、家庭で飼育する場合の最低の基準であるということを書かないと、まず、犬猫のように飼育を推奨していると思われても困るし、それから数値自体が、これがいいものなのだと、理想的なものだと誤解されては困るので、それはきちんと書く必要があると思っています。
解説書案でも推奨事項とあるのですけれども、これはあくまで家庭で飼うときの推奨事項だと思うのですね。豚の例えば泥遊びが、むしろ危ない兆候なのだと29ページでは書かれているけれど、もともと豚は、こういうところでイノシシの家畜化したものだから例えば泥遊びするのですとか、そういうことを書かないと、自治体の職員が具体的に、この基準書をもって合理的に、こうだから駄目なのですよという指導ができないと思うのです。だからそれを、それぞれの動物のもともとの生息地とか習性とか、そういうものを書いていただきたい。特に野生動物に近いものですので、それは必ず書いていただきたい。
それから、うさぎが、イングランドの例を参考にしたというのですけど、そうだとすると、うさぎは多分3回跳ねられる広さにすることとなっていたと思うのですね、私の記憶が確かであれば。そうすると、例えば、資料2-1の13ページで、これはその他哺乳類で、うさぎではないのですけど、これで、どのような動作を行うための広さ及び空間が必要となるのかを解説書において可能な限り書くと書いてあるのですけれど、解説書を見ても、空間づくりについては確かに書いてあるのですけど、広さについては触れていないのですね。ちょっとこの点を書いていただきたいということと、すみません、最後にします。
非常に、この基準が、素人が読むと読みづらいです。本当によく聞かれるのですけど、私はこうだと思うと言っても、実は環境省に聞くと違いましたということもなきにしもあらずで、例えば資料2-2の、これは今改正のところじゃないのですけど、2ページで、これは皆さん本当分かっているのかなと思うのですけど、(ハ)の(ⅰ)とか(ⅱ)、犬猫、複数飼育する場合に、括弧して、例えば、「(複数の個体を同一のケージ等内で飼養又は保管をする場合はその二分の一以上)」、その前に「六倍」とあるし、「その」って何を指すのかが分からない。つまり何ですかという、そういうことをちょっと書くなり、分かりやすく解説するなりしていただきたいと思います。
以上です。
【鵜飼補佐】 ありがとうございます。
幾つかご意見をいただいて、最低限の基準であることを明記するべきというところ、条文で「以上とする」という記載ぶりをしていますので、その趣旨は含まれておりますが、それについて、しっかり伝わるように、解説書であるとか、周知の部分で整理していきたいと思います。また、今回の基準や推奨事項というのは、あくまで動物取扱事業者に向けたものとして記載しております。最低限の基準は条文で規定しつつ、推奨として、「より一層の広さ」のサイズの考え方について、動取事業者に対してしっかり示していきたいと考えております。
あと、各動物の習性については、おっしゃるとおりかと思いますので、なるべく解説書で色々な動物種、特に取扱いの多い種からにはなりますが、しっかり追記していきたいと考えております。
あと、うさぎについては、イングランドの基準を引用したわけではなくて、資料に記載のとおり環境省の調査等も含めて、サイズ感を決めていったところになっておりますので、それもしっかり説明できればと思います。
最後、基準が読みづらいというところについて、色々な方面から、自治体からも含めて、よくご意見をいただいているところです。どうしても法令の審査の関係で、他法令との整合性も含めた表現ぶりとなった際、一般には読みづらいというところはやはりあるのかなと思いますので、解説書のほうで、具体的な例示であるとか、どういった頭胴長の場合は何平方センチになるというようなパターン分けなど工夫して説明していきたいと考えております。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
では、佐伯委員からお願いします。
【佐伯委員】 佐伯です。
幾つかご質問とお願いなのですが、まず、武内委員、水越委員をはじめ、検討会の皆様方には、大変な作業だったと思いますけども、基準ができたこと自体は、必要なことだと思いますので、御礼申し上げたいと思います。
私からは、大きくは三つあります。まず今回、取扱業に対する基準ということですが、昨今、もともと野生種だったものが、触れ合いをするような、動物カフェがかなり増えています。一般の方でも飼育されるようになってきているのですが、やはり野生種においては、家畜の動物とは大きく違うわけで、今回、幅広く規制をかけるということですが、それが野生種の飼育や安易な触れ合いが、特に動物カフェとかでの触れ合いというのが、良いことというか、国が認めているのだというような捉え方がないように、先ほど浅野委員のご発言の中にもあったと思いますけれども、誤解を与えないように、しっかり伝えていただきたいと思います。野生種は、本来、動物園とか水族館等を除くと、安易に飼育されるべきではないと思いますので、間違ったメッセージにならないように、十分に配慮していただきたいというお願いです。
それから、動物愛護管理行政、特に地方の動物愛護管理行政へは、さらに大きな負担になることは明らかです。また、様々な動物種について、十分な知識がない場合もあると思いますので、先ほどご説明の中でも、環境省としてもサポートするというようなことがありましたけれども、それについても、具体的な対応策の案も出していっていただきたいと思います。
今回、家畜の動物、豚とか牛とかヤギ、メンヨウ、全部入ってくるわけで、そうなりますと、観光牧場などでは、農林水産省の管轄とかなりオーバーラップするところも出てくると思います。特に地方では、家畜保健衛生所と、動物愛護センターになりますが、二重での関わりになってくる可能性が出てきますので、国として、農林水産省と連携していただいて、地方の担当者が困らないように、しっかりしていただきたいと思います。これは非常に重要なことだと思います。言っていることが、違かったりとか、二重の指導になったりしても大変ですので、その辺りはしっかり対応していただきたいと思います。
これで最後3点目ですが、先ほど帝王切開のところでも獣医師法に基づく飼育動物というところとの整合性の話がありましたけれども、愛玩動物看護師につきましては、適正飼養指導というのが業務に入っているわけですが、獣医師は、衛生指導というのは獣医師法の中で業務としてありますけども、適正飼養指導の義務があるわけではありません。法律上の整合性を取るためにも、動物愛護管理法の中で、しっかり獣医師にも適正飼養指導ができる権限を付与することを、ずっとお願いしているところです。それを入れていただかないと、獣医師の役割がこれだけいろいろと出てくる中で、法律的な齟齬が出るのではないかと思っています。そこは非常に重要なことだと思っておりますので、獣医師がしっかり指導できるようにしていただくためには、これは必要だと思いますので、ぜひご検討をお願いしたいと思います。これは強く要請させていただきます。
以上です。
【西村部会長】 ありがとうございました。
【鵜飼補佐】 ありがとうございます。
1点目、野生生物の飼養が推奨すべきことと間違った形で伝わらないようにということで、ご意見については、しっかり整理していきたいと思っております。解説書等の媒体がありますので、そういったところで、家庭動物の飼養基準の中でも、やはり専門的技術の観点や飼えなくなったときの譲渡し先の問題であるとか、そういったことも含めて、野生由来の動物の飼養は限定的であるべきという考え方も示しておりますので、そういったものも参考にしながら伝えていきたいと考えております。
また、行政の負担に対するフォローついては、解説書等やその通知の仕方というところも含めて、しっかり関係機関と一層連携して、現場での混乱がないよう、場合分けというところも適切に伝わるように対応していきたいと考えております。ありがとうございます。
【石川室長】 ありがとうございます。
3点目の動愛法の中にというところ、ご意見ありがとうございます。まさにおっしゃるとおり、動愛法が改正されて、獣医師というワードが動愛法の中に結果的に増えていっているという現状にあると思います。
動物愛護管理法は、従来、議員立法で制定、また改正されてきておりまして、ちょうど現在も超党派議員連盟の中で、そのような議論が行われているというふうに承知しております。
その中でも、やはり獣医師というところに着目をして、これだけ各個別の条文の中に獣医師というワードがあるので、法律として、獣医師の位置づけ・役割、そういったところを規定すべきじゃないかというような議論もなされていると承知をしております。
環境省としても、そういった議論の中で意見を求められる場面もありますので、そういうときには、この部会でおっしゃっていただいたような意見もしっかりとお伝えしたいと考えております。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございます。
ちょっと3点目を確認したいのですけど、これは獣医師法の側を改正しなくても可能なのですか。
【石川室長】 そうですね。動愛法の中に獣医師という規定がございますので、動愛法の世界の中で、例えば獣医師に何を期待するか、何を求めるかというような規定をするということは、制度というか、法体系自体としては可能かなと考えております。
【西村部会長】 ありがとうございます。
それでは、黄田委員、お願いします。
【黄田委員】 ありがとうございます。
資料2-1の17ページの動物への接触方法についてというところなのですけれども、これも赤字で、改正概要で書かれております一番最後の辺りなのですが、職員の必要な人数の確保に関して、顧客等による不適切な接触が生じた場合においてと限定され、規定されています。消費生活相談の中では、例えば子豚カフェに出向いて、店員の方からは、けがや服の汚れだけは責任を持てませんよという注意書きを見せられただけで、さあ、どうぞという形で入室をいたしまして、店員が餌とか注文を取るために出ていった途端に、中にいた子豚2匹が相談者のワンピースの裾を食いちぎったという事例があります。あとは、自然体験を売りにしたホテルに泊まられて、テラス席で朝食を取る際に、敷地内で放し飼いにされているヤギが、朝食を相談者が運んでいるときに、柵を飛び越えてきて、突然突進してきて、頭突きをされて、転んで腰を痛めたというような事例などの相談も寄せられています。
今の規定の記載だけですと、顧客等による不適切な接触ということで、顧客側にのみ問題が生じているかのように、限定されて受け取られてしまうのではないかと思います。けれども、相手方は動物なので、今、先生がおっしゃられたように、本当にどういう原因でそういったことが起こっているのかというのが、よく分からないケースもあるのではないかなと思います。
子豚の事例に関しては、地域の動物愛護管理センターのほうにご連絡をしましたところ、法律に明文化はされていないけれども、やはり安全配慮義務というのはあるので、対応はしますと言っていただいたのですけれども、やはりこういった場合でも、自治体の職員の方が根拠を持って対応できるような規定になるように、少し書きぶりを広く取っていただけたらありがたいかなと思います。
以上でございます。
【鵜飼補佐】 具体的な事例も含めて、ありがとうございます。
17ページ目の黒字の部分で、既に接触方法については被害を受けたりしないようにしっかり指導を行うということが書かれていて、今回、赤字の部分は、それを具体化した部分でございます。おっしゃるとおり、ここについては、対顧客に対する注意事項であったりとか、そういった部分が多く記載されているところかなと思いますので、必要な人数を確保することであったり、事業者内部の中での遵守事項であったり、適切に指導するために必要な体制等については、解説書も含めて、しっかり記載していくことを検討していきたいと思っております。ありがとうございます。
【石川室長】 ありがとうございます。
1点補足させていただきます。野生動物との関わりについては、先ほど佐伯先生からもありましたけれども、もちろん動取業の方々には、きちんと基準を守ってもらうために、より具体的に今回基準を書いたわけです。けれども、やはり一般消費者の方に向けても、我々もしっかりと、先ほど推奨しているわけじゃないみたいなお話もありましたけれども、その辺りも含めて、もともと野生由来の動物とか、先ほどおっしゃっていただいたような野生動物と触れ合うことができるような場所に行くということは、こういう楽しみもあるけれども、リスクもきちんとあるのだというところもしっかり消費者の皆さんにも向けて、動取業の皆さんへの基準を公表、周知するタイミングで、併せてやっていきたいなと考えております。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
町屋委員。
【町屋委員】 ご説明ありがとうございました。私からは3点ほどございます。資料2-1の答申案を用いて、意見を述べさせていただければと思います。
一つ目は、第1号及び第6号に関わるところになるのですが、今回の基準案、そして解説書案を拝読いたしまして、やはり過剰繁殖、また、それに起因するような多頭飼育崩壊への懸念というのは、十分には払拭されていないと感じております。
現行の省令基準でも、確かに定性的な規定というのはございますけれども、やはり過剰繁殖・過密飼育・多頭飼育崩壊を未然に防ぐための具体的な考え方、そして判断基準を示す必要があると考えます。
特に幼齢個体などを触れ合いなどに利用する施設では、継続的な繁殖が行われておりますので、その結果として、やはり過剰繁殖や多頭飼育崩壊ということが起こっている。そういったリスクを十分に留意する必要はあるのではないかと思っております。
というのも、犬猫と違いまして、こういった野生動物を含むその他哺乳類というのは、受皿がどうしても限られる、ほとんどないという問題もありますので、未然に防ぐということが非常に重要になってきます。そのため、少なくとも解説書には、そういったリスクに加えて、行政がやはり要となりますので、早期の段階で、指導・助言を行う際の具体的な判断の考え方についても示していただきたいと思います。
2点目は、第5号のところで、動物との接触のところなのですけれども、資料17ページには、極めて短時間の接触という記載がございます。解説書案では、その極めて短時間というのが10分間以下ということが書いてありますけれども、例えば1人当たりの接触時間が10分以下であったとしても、動物が解放されることなく、次々と来園者に渡るとか、スタッフを介するということが続いた場合というのは、動物にとって、継続して触られているということと変わりはありません。そのため、この10分間という考え方は、動物に十分な休息時間が確保されているということを前提としていることを、解説書などで、より丁寧に示していただきたいと思っております。
そして最後、第7号のところに当たるかと思いますけれども、餌づけなどで供される動物についてです。こういった動物については、やはり来園者による給餌が行われますので、それによって、栄養バランスが偏らないように、個体ごとの栄養管理が適切に行われるような対応も必要だと考えております。
また、放し飼いエリアで給餌をさせるというところもありますけれども、そういった場所では餌をめぐるけんかなども発生しておりますので、けんかの防止など、動物間の余計なトラブが発生しないよう配慮することも必要だと考えておりますので、解説書に明記していただきたいと思っております。
以上です。
【鵜飼補佐】 ありがとうございます。
具体的な判断基準については、それぞれ過剰な繁殖の制限に関する部分の条項も踏まえ、なるべく具体的な考え方というのを整理していきたいと思っております。
また、餌づけの部分については、別途、給餌に関する規定であるとか、ケージのサイズの規定の考え方でも、餌をめぐったことも含めて、過度な闘争が行われないよう規定している部分もあります。少し関連規定が散在している部分については、対応するシチュエーション毎に関連する規定がまとまって伝わるよう解説書も含めて工夫していきたいと思っております。
また、動物の接触のところについては、極めて短い場合を除くというところについては、基本的に、一瞬の接触であっても、ある程度、30分以上とか休憩を挟むことを前提に考えておりますので、解説書の中で明確に示して、事業者、自治体に対して考え方を示していきたいと考えております。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
野口委員、お願いします。
【野口委員】 全国ペット協会改め日本ペット協会になりました野口と申します。
まず、やはり解説書のところなのですけど、各委員の先生方から、より具体的に、より分かりやすくというご発言がありまして、まさにそのとおりだなと思います。業界としてもより具体的になればなるほど、こうじゃないか、ああじゃないかという解釈の違いが出てこないので、より守りやすいのかなというところであります。また、解説書をしっかりと業界として会員の業者に周知徹底させていくのにも、やはり具体性というのが、すごく大事なのではないのかなと思いました。
また、いわゆる具体性というところに関してなのですが、もし文言などの修正のところでご相談いただければ、こうした方が業者は分かりやすいといったものを含めて、ご協力させていただきたいと思いますので、何なりとお申しつけいただければと思います。
数値基準ができまして、犬猫のとき、ケージのサイズですとか、ケージを入れ替えるだとか、結構事業者の数もありましたので、1年以内に入れ替えるというのが結構大変だったと。また、金額的にも、大きい事業者さんであればいいのかもしれませんけど、零細なところは、金額的にも大変だと思いますので、経過措置について、ご配慮いただければと思います。
あと、先ほど佐伯委員からもありましたけど、獣医師の規定がたくさん出てきておりますが、実は私、動物の専門学校をやっておりまして、愛玩動物看護師の養成機関の認可を受けておりますので、ぜひ愛玩動物看護師の活躍の場というのも、獣医師を助けて、獣医師の役割が増えて、獣医師の人数が足りなくて、でも、愛玩動物看護師も国家資格ですので、獣医師の指導の下で、できる範囲で活躍できる場というのを与えていただけたらなと思いました。
話まとまりませんでしたが、私からは以上です。
【鵜飼補佐】 ありがとうございます。
解説書も含めて、なるべく具体的にというところについて、具体的な記載はケージサイズ規格などが定量的なところになっていますが、それ以外の定性的な記載部分についても、その考え方とか解釈については、可能な限り具体的に整理していきたいと考えております。
またご提案いただいたとおり、業界団体等の会員の皆様への周知という観点では、先ほどの専門学校等も含めて、周知先毎にどのように表現するべきかというところは、条文の考え方と全く違う部分かと思っておりますので、ご相談させていただきながら、円滑な周知にご協力いただければと思っております。
また、経過措置についてのご意見もありました。これまで流通規格等に係る業界にも確認しながら、案として整理しているところではございます。そういったところの状況も引き続き確認しながら、お示ししているような経過措置を適切に設けていきたいと考えているところでございます。
また、最後、愛玩動物看護師についてもご意見ありましたとおり、今回、繁殖時の診療の部分であるとか、愛玩動物看護師等が適正飼養等に係る助言の部分に関わってくるというところがありまして、解説書にもどういった役割があるかというところについて、しっかり整理していきたいと考えております。ありがとうございます。
【石川室長】 1点だけ補足させていただきます。最後の愛玩動物看護師の関係ですけれども、今日いらっしゃっている西村部会長をはじめ、皆さんに別途ご参画いただいていますが、部会の下に小委員会を設置させていただいておりまして、そこで農水省と連携して、法施行から5年が経とうとしているこのタイミングで、愛玩動物看護師さんが増えてきて、今3万人以上いるわけですけれども、その方々がどう社会の中で活躍いただくかというところをまさに今検討させていただいているところです。
次回以降のこの部会の中でもご報告させていただきますので、そのような折にも、いろいろとご意見を賜れればと考えております。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
渡部委員、どうぞ、お願いします。
【渡部委員】 渡部でございます。私はちょっと多いのですけど、5点ほど気がついたことをコメントできればと思います。
まずは、私、動物園からですけども、日本動物園水族館協会にも、この基準の改正に当たってはヒアリングをしていただきまして、この業態に合った展示時間ですとか、輸送に関する件については、今後解説書で、動物の管理に係る法の読み方等として、反映させていくと伺っております。その辺は大変ありがとうございます。それが1点目です。
2点目ですけれども、今回の改正の背景は、やはり販売業、もしくは小規模の、動物園とはまた別の展示業、アニマルカフェのようなところがメインかもしれませんが、そういったところの管理をしっかり行うということが背景だと思いますけれど、いわゆる保管業についても、すごく影響が大きな基準の改正だと思います。これは一般のペットホテルもそうですし、動物病院と併設されている保管業についても、うさぎ等については、多分、保管をされている方がいると思いますので、そういったことも含めて全て影響が出てくるものだと思います。
これは佐伯委員からもありましたけれども、地方行政がどのように管理をするのか。メインとなるのは違う業種を意図しているのかもしれませんけれど、法令の中で基準が定められるということは、その動物取扱業全ての業態について適用されるということになると思いますので、そこの部分について、どのように考えていくのかというのはしっかりとお示しいただきたいと思います。
業者自体が遵守しなければいけないのは当然なのですけれども、かなりの数の業態が、業者数がいると思いますので、そこの部分の難しさを感じたところです。
それから3点目ですけれども、先ほど、これも獣医師とエキゾチックアニマルの関係についての幾つかの委員の方から意見があったと思いますけれども、獣医師の関与というのは、基本的には獣医師法で15種類ほどの動物が対象になっていると思います。エキゾチックアニマルについて、あまり詳しくない方も獣医師の中でいると思いますので、そこの部分をどのようにするのかというのは、法律で規制をするのは一つの方法としてはあるかもしれませんけれども、愛玩動物愛護看護師もそうだと思いますが、専門知識のある方が組織の中で一緒にやっていくような姿を見せていくことが重要かと思います。動物園なんかは、ある面、そういうことですね。動物園に入って、エキゾチックアニマルの診療を学んで、引き継いでやっていますので、そういう人がしっかり見ているということが、私たちの業界として、適切な動物の健康管理をやっているということになると思いますので、そういった方法もぜひご検討いただくのが良いかと思います。
大学の中でのエキゾチックアニマルについての教育も大学ごとにまちまちの部分もありますので、そこの対応というのは、ぜひご検討いただきたいなと思います。
4点目ですけれども、これは前回の部会でもお話をしていますが、今回は動物取扱業で管理する犬猫以外の哺乳類の飼養管理基準ということだと思いますけれども、やはり家庭動物の方に対する影響が大きいと思います。ペットショップ等で飼育ケージを売っているわけです。では、その飼育ケージの大きさが、本来の犬猫以外の哺乳類の飼養基準に合っているのかどうかということを考えると、これは欧米でもそうですけれども、その大きさに合ったケージというのは販売数がすごく少ないという状況だと思います。
ですからそれを鑑みると、やはり望ましい飼育管理というのはどうあるべきかという、その啓発活動は非常に重要です。家庭動物のことについては、また別途検討されると前回のお話がありましたけれども、この基準の改正とともに、望ましい飼い方はどうあるべきかというのをしっかり啓発していただきたいというのがお願いです。
最後になりますが、経過措置のお話ですけども、先ほど委員からありましたけれども、一応この中では1年となっていますが、私が懸念しているのは、やはり生きている動物について、1年でしっかりと担保できるのかというのが非常に不安なところです。基準と合わなければどうなってしまうだろうかという懸念がありますので、そこの考え方については、もう一度整理が必要かなと思いました。
以上です。
【鵜飼補佐】 ありがとうございます。
冒頭いただいたところについて、引き続きしっかり動物園業界とも調整しながら、解説書も含めて整理していきたいと考えております。
2点目で、保管業など様々な業態への影響についてでした。これについては実際、条文も含めて、必要性に応じて業態ごとに適用する部分を分けている条項もありますが、全業態に広く規定している部分もあります。そちらについては、それぞれの業種で特に重要な部分に対しては、やはり条文上の表現と、実際の各業界団体向けの伝え方について、しっかり分けて考える必要があると思っております。業者に対して指導等行う自治体に情報の周知・発信をしていく上では、この業態ごとのシチュエーションで、何を守らなければいけないのかについて、分かりやすく資料等を整理していきたいと考えているところでございます。
また獣医師の関与について、全体として一定数の動物病院があることは確認していますが、やはり犬猫と比べると哺乳類全般は少ないということで、ご指摘のように事業体の中での医療体制として、しっかり確保いただくということも重要と考えているところでございます。
家庭動物の飼養保管基準については、先ほどの消費者への発信という観点も重要と考えておりますので、しっかり発信しながら、前回部会でもお答えさせていただいたとおり、飼養保管基準の改正等については、タイミングを見て、検討させていただくという形になるかなと思っております。
最後の経過措置については、ケージの基準改正によって、動物の遺棄等につながらないかというご意見かと思いますので、こちらは公布後早期に基準内容の情報発信を進めさせていただきますが、最終的な経過措置について業界団体も含めて確認して進めたいと思います。業界団体というのは、工業用品など規格に係るところだけでなく、ブリーダーに係るところなども含めて確認した上で、進めていきたいと考えております。
【西村部会長】 ありがとうございます。
ウェブ上の委員は、何かご意見ございますでしょうか。
【植竹委員】 麻布大、植竹ですけれども、よろしいでしょうか。
【西村部会長】 お願いします。
【植竹委員】 私からは1点ご提案をさせていただきたいと思います。
資料2-1ですと13ページの展示のときの休息についてです。こちらで、あと資料2-2ですと6ページのところの5のところになろうかと思いますけれども、長時間連続して展示する場合に休息を設けるというのは、とてもアニマルウェルフェア的にもいい考え方ということで拝見しておりました。
その上で、今回対象として加わってくるような動物、犬も猫も、もともとそうなのですけれども、多くが巣穴の中ですとか、あるいは物陰に隠れて休息する習性のある動物たちかと思います。そういったところで休むことで回復をするという視点から考えますと、単に休息できる設備に自由に移動できる状態を確保というだけですと、一見すると休息している、寝ているように見えても、例えば猫なんかは苦痛を感じているときも寝たふりをします。ストレスを感じたときに、そうやってやり過ごそうとするような動物です。
でも、ストレスがかかった状態ということもあり得ますので、そういう意味では、本来であれば、物陰、明るさも暗いようなところ、あるいは、ほかの人からの視線、それから動物同士も、猫なんかですと、休息しているときというのは、実は視線を合わせないようにしているというような文献もあります。そういうことを考えますと、本来であれば隠れることができる休息設備というような表現にしたほうがいいと思っています。
ただ、もう少し一般化して考えますと、例えば資料2-2の条文の中では、当該哺乳類が休息できる設備の休息の前に、「安心して」休息できるというような表現にしておいてあげると、動物に応じて考えることができるのかなと思いました。
その上で、解説書の中などで、そういった本来の動物たちの休息の習性なども解説をしてあげて、そういう意味では暗がりですとか、あるいは視線から逃れることができて安心して休息できるというようなことを、解説書の中で補足してあげていただければいいのではないかなという提案になります。
以上です。
【鵜飼補佐】 ありがとうございます。
休息できる設備については、その表現の趣旨として、もちろん視線等を遮った上で、安心して動物が休息できるという趣旨も含めたものになっております。解説書等の中で、具体的にどういったものが想定されるのか、単純に何か遮蔽物があるだけではなくて、適切にストレスがないような状態で、視線や、場合によっては声や音響みたいなものからも遮断された状態とするものとして、小屋のような形状とか、一定の幅を持った茂みとかを具体的に例示したいと思います。条文の中で個別具体に書くことは難しいところですので、解説書の細部解釈の中で、この文言はどのように解釈するかというところを明確に規定していきたいと考えております。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございます。
どうぞ。
【町屋委員】 すみません。追加で意見させていただければと思うのですけれども、資料2-1のところの第5号に関わる、動物との接触のところですけれども、施設によっては、マーモセットやクロザルなどの霊長類を用いているところもあります。そのような霊長類に関しては人獣共通感染症のリスクが他の動物種と違って格段に上がってくると思いますので、そのような注意点などについても、解説書などにしっかりと明記する必要があると思います。また、実際にある施設で、「この子、噛みますので、気をつけてください」という形で、マーモセットとの触れ合いを行わせているところがあります。そもそも噛むとわかっている個体を触れ合いに用いるということ自体がおかしなことだと思います、そういったところにも十分に注意が行き届くような解説書を作成いただければと思います。
以上です。
【鵜飼補佐】 ありがとうございます。
感染症の部分については、様々な課題がありますので、引き続いてしっかり情報を整理していかないといけないと考えております。その中で、現時点でできることとして、ほかの省庁、厚労省も含めて、人獣共通化感染症の具体例であるとか、注意すべき種について既に一定まとめているものもありますので、解説書の中ではしっかりと情報連携をした上で、今後も継続的に課題等は整理していきたいと思っております。
また、噛むことを前提にして、それを顧客に伝えれば良い、というのは、勿論今回の趣旨ではありません。先ほどの危害を受けないよう指導するという条文の規定の中でも、指導対応や接触に供する種の選別のところも含めて情報を説明していきたいと考えております。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうかね。ウェブ上の委員もよろしいでしょうか。
【笹川委員】 栃木県ですがよろしいでしょうか。
【西村部会長】 お願いします。
【笹川委員】 1点確認です。資料2-2の6ページの1行目、輸送設備の基準で、羽ばたくという言葉がここで出てくるのですが、ここだけ今回、ほかの施設関係は、犬猫以外の哺乳類の関係で羽ばたくと出てくるのですが、ここだけ動物の限定がないので、ここは鳥類も対象とするということでよろしいかという確認です。
もともとの令和3年の中央環境審議会の答申が、犬猫以外の哺乳類と鳥類、それから爬虫類の基準の具体化ということだったと思いますので、今後、爬虫類、それから鳥類の基準が出てくると思いますので、その基準との整合性を図っていっていただきたい。現場のほうの指導で整合性が取れないと難しいところがありますので、ここはお願いになります。よろしくお願いいたします。
以上です。
【鵜飼補佐】 笹川委員、ありがとうございます。
こちらについては、「動物が」としているところは、基本的に動物取扱業の規定の対象となっている哺乳類、鳥類、爬虫類全てを含む形になっているところでございます。その点認識はお間違いないかなと思っております。
そのほかの種に対する検討については、例えば爬虫類は、現在公開のワーキンググループ等も含めて議論を進めておりますので、その中で今回の改正の中の考え方であるとか、データ等も含めて、参照、反映した上で議論を進めていきたいと思います。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございました。
よろしいでしょうか。
横田委員。
【横田委員】 今回このような規定を追加していくということ、検討等ありがとうございます。動物に関しましては、社会の中での適正飼養というところで、愛玩動物看護師法ができ、愛玩動物看護師が国家資格になりました。このような規制がどんどんできてきましても、なかなかそれを守ってもらうということが大変難しいかと思います。ですから、小委員会でもお願いしておりますけれども、自治体での愛玩動物看護師の登用というものを、今回規定を追加するというところを踏まえて、ぜひともそのことを積極的に国また自治体にもご検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【小林企画官】 横田委員、ありがとうございます。
先ほど室長からも申し上げたとおり、別途、愛玩動物看護師の小委員会、農水省と合同で開催している中で、今後、より多くの場面でその自治体を含めて活躍いただく方策を取りまとめていきたいと思っていますので、そういったところでも議論を進めていきながら、またその経過については、この部会でもご報告させていただいて、またご議論いただきながら、よりよく活躍していただくようにしていきたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
【西村部会長】 ありがとうございます。
大分時間も超過してきましたが、よろしいでしょうか。
今日は委員の方々が非常によく資料を読み込んできていただいたなと思います。本当にありがとうございます。たくさん貴重な意見をいただいたところでして、より良いものができるなという実感があります。
これに関しまして、修正が必要なところは、事務局で修正して、確認は座長に一任させていただくということでよろしいでしょうか。よろしければその上で、答申案についてお認めいただけるかどうか、諮らせていただきたいと思います。
会場の方は挙手で、オンラインの方は挙手ボタンがあるので、それを押していただく形で、皆さんのご意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。お認めいただける方は挙手をお願いいたします。
(賛成者挙手)
【西村部会長】 ありがとうございます。それでは、お認めいただいたということにしたいと思います。
続きまして、議事の(2)について、事務局から説明をお願いいたします。
【小林企画官】 議事2、資料3をお手元にご用意ください。基本指針の点検についてご報告いたします。議事2については、今日、何か決めるというよりは、基本指針について今後将来的に見直しを進めていく上でのキックオフという形で、点検結果についてご議論いただきたいと思いますので、簡単に少し省略しながらご説明させていただきますことをご了承ください。
まず1ページ目ですが、この基本指針は、令和2年に最終改正しておりまして、その中に講ずべき施策ということで、どういうことをやっていくかというものについて書いております。それについての対応状況を今回整理させて、資料にまとめさせていただきました。
この基本指針には、1ページ目の下のほうに、(1)から(10)ありますように、普及啓発、適正飼養の推進、返還・譲渡の促進、生活環境の保全、危害の防止、マイクロチップ、動物取扱業、実験動物、産業動物、災害対策、人材育成、調査研究、こういった分野につきまして書かれております。
それについてそれぞれまとめてきましたが、今日は少しその中で幾つかピックアップしてご説明させていただきたいと思います。
まず、2ページ目、ご覧ください。普及啓発に関してです。こちらについては、この講ずべき施策としては、基本指針の中で、例えば、動物の愛護管理に関する広報活動、こういったものを実施しましょう。それから、先ほどから議論にありましたように、展示利用における動物の取扱いに対する考え方を整理していこう、そういったことが施策として書かれております。
それにつきましてやってきたこととして、普及啓発、動物愛護週間、こういったものを中心に行いながら、普及啓発行事、それからパンフレット、そういったものの普及啓発資料を作成し、配付させていただいているところです。
また、展示利用、ふれあいの関係については、先ほどご議論いただいたように、まずは飼養管理基準の中で具体化していくというところをまず進められるところを進めていきたいと。また、先ほどからご議論いただきました、いわゆるアニマルカフェ、こういったものについても実際の状況それから課題について、どういったものがあるのかについて今後整理を進めていきたいと考えてございます。
3ページ目とか4ページ目、そのイベントの普及啓発を行った様子であったりとか、作成したパンフレット、子どもたちも手に取りやすいような媒体で作っていたりとか、いわゆる8週齢規制についての一般向けの普及啓発を動画で送ったりとか、そういったことを書かせていただいておりますので、こちらもご覧ください。
続きまして、6ページ目が、こちらが適正飼養の推進、それから返還譲渡の促進です。こちらについては、講ずべき施策として、例えば、犬猫の引取り数の減少をさらに図っていきましょう。それから、返還・譲渡を積極的に進め、令和12年度の殺処分数について平成30年度比50%減となる約2万頭を目指しましょう、こういった数値目標も書かれているところです。
これにつきましては、各自治体や民間団体、個人の方のご尽力もありまして、犬猫の引取り数、年々減少しておりまして、昭和49年には125万頭の引取り数があったところが、最新のデータの令和6年度では約3万9,000頭まで引取り数は減少しております。
また、犬猫の殺処分数についても、こちらも昭和49年には122万頭ほどおりましたが、令和9年度には約7,000頭まで減少しております。
先ほど平成30年度比50%の2万頭を目指すというのがありましたが、こちらについては、令和3年度に1万4,000頭で、そこで達成してから今まで継続してこの2万頭を割った数字で年々減少しているという形になっております。それもその次にありますように、返還・譲渡というのが進められておりまして、こちらも昭和49年には返還・譲渡率2.3%ほどだったのが、最近の令和6年度では83%までかなり上昇しております。これには、適正譲渡を我々も自治体向けに進めているほか、民間企業と連携しながら進めるパートナーシッププロジェクト、こういったところでもこの譲渡プロジェクトを進めておりますので、こういった活動も貢献できているかなと感じております。
8ページ目になりますが、動物愛護管理センター、こういったところが自治体の中心的な現場のセンターになりますので、センターの施設整備を推進することということが、講ずべき施策にもございます。これについて環境省は、補助金を用意させていただいて、都道府県等が行うセンターの整備について、継続的に金銭面でのサポートもさせていただきながら進めているところでございます。
9ページ目ですけども、遺棄や虐待の防止を進めていきましょうというようなことも書かれております。これについては、この動物虐待に対するガイドライン、こういったものを策定し、公表していくほか、自治体の職員向けにこの動物虐待の研修会、それから、専門家による検査等の支援を進めながら、実際のこの運用をサポートさせていただいているところでございます。
10ページ目以降が、先ほど申し上げたように、10ページ目が引取り数の減少のグラフ化した数になります。そして11ページ目が返還譲渡の割合。そして12ページ目は殺処分数の推移、そういったものについてグラフ化させていただいております。13ページ目が自治体向けに行っている適正譲渡講習会。14ページ目が民間企業等と連携しているパートナーシッププロジェクト。現在、Amazonさん、CAINZさん、ROYAL CANINさんと結んでおります。
そして、16ページ目が施設整備の補助でございますが、こちら令和7年度に初めて補正予算でも8,000万円ほどお認めいただきまして、そういった補助に対しても引き続き行っていきたいなと思っております。
そして17ページは、動物虐待のガイドラインの概要について、令和3年度につくりまして、令和6年度改訂していきながら、こちらについても引き続きブラッシュアップを進めていきながら現場運用をサポートできればと思っております。
26ページ目まで飛んでいただきまして、動物取扱業、今回の議事(1)でも話題になりました基準ではありましたけども、この動物取扱業について、まず一つは、しっかり新たな規制の着実な運用を図っていきましょうという部分が、講ずべき政策でもあります。一方で、やはり優良な動物取扱業者の育成とか、業界全体の資質が向上していくような、そういった取組を進めていきましょうというのがございます。
規制の着実な運用につきましては、先ほどご議論いただいた動物取扱業に対する飼養管理基準をはじめ、そういったところを進めていきながら具体化を進めていきたいなと思っています。
一方で、優良な産業の育成につきましては、我々もこのペット産業の団体の方々と定期的にも意見交換をさせていただきながら、優良な事業者が経営を持続できるような仕組みというものを一緒に考えていきたいと思います。
また、あわせて、現在行われているこの規制の内容の効果とか課題についても、レビューをしていきながら、こういった動きを進めていければなと考えておるところです。
そして、また少し飛んでいただきまして、34ページ目、災害対策についてです。こちらも近年多発するいろいろな自然災害を踏まえて、ペット防災というのが非常に大きな関心になっております。講ずべき政策の中でも、このペット防災に向けた必要な体制整備というものを進めていくことが規定されております。
これにつきましては、先ほど申し上げた動物収容施設、一時的な避難の施設にも使えるような形で金銭的な補助を行っていきたいというハード面でもありますし、ソフト面でも、災害時のペット同行避難に関する訓練というのを令和4年度から開始しておりまして、今年度も全国11か所で開催していきたいと思っています。
また、今、鋭意改訂作業中ですが、人とペットの災害対策ガイドラインについても、パブリックコメントの意見を踏まえて、修正したものを早期にこの改訂というのを出していきたいと考えております。
その他、人材育成という面では、自治体職員向けの研修、ちょうど先週も自治体の方向けの研修を行いまして、全国から80名を超える方々に参加いただきまして、その中のプログラムの一つとして、このペット防災、これについてワークショップとかも繰り広げながら学んでいただいたところでございます。こういったところも支援サポートしていきたいなと思っております。
35ページ目以降は、そのガイドラインの概要であるとか、今申し上げた図上訓練の話、そういったところを載せております。
時間も限られておりますので、それ以外のところは、すみません。書面の中で記載しているものとして簡単ですが、点検結果についてご報告させていただきます。
今後こういったものを踏まえながら、今日いただいたご議論をいただきながら、見直しに向けて議論を深めていきたいなと思いますのでよろしくお願いいたします。
【西村部会長】 ありがとうございます。
それでは、事務局の説明につきまして、皆様からご質問、ご意見等ございましたら、お願いいたします。時間も限られておりますので、特にというところでお願いします。
では、浅野委員、お願いします。
【浅野委員】 浅野です。
手短に3点なのですけど、まず実験動物について。28ページですけど、確かに、令和5年に実態調査をして、結果を公表されています。その印象としては、やっぱり大学とか、公立機関というところと、厚労省の管轄している医薬品関係とか、医薬品会社、研究機関、この2者の3Rへの意識の違いがかなり浮き彫りになったと認識しております。医薬品については、特に海外との連携もあって、それなりに意識は進んでいると思うのですけれども、大学とか公立研究機関は、失礼ながら、もちろん差はあると思うのですけれども、意識が薄いというのを正直に思いました。そのような結果を踏まえて、では次に検討するとなっているので、ぜひ検討を続けてほしいというのが1点。
それから、事業者の規制の26ページのところですけれど、確かにペット産業団体等の定期的な意見交換は実施されていると思うのですけれども、実際に現場で動いている業界団体の役員ではなくて、その下の個人でやっている方とか、あるいは事業者だけではなく、特定動物を飼っているマニアのような方とか、自治体の現場で動いている人のそれぞれの声をもうちょっと吸い上げて、互いに議論できるような継続的な場を設けてほしい。
そうしないと、規制される側も納得を持って規制されない、要するに従わないだろうし、自治体の職員も、いやこういったときにこのように返されてしまうから、それに対してのうまい規制の仕方をしてほしいということがあると思うので、そういうのを継続的にしていただきたい。
最後に、これは一番言いたいことなのですけど、第44条が非常に使いづらい。これは9ページにありますが、犯罪行為ですね。虐待等。この第44条は非常に使いづらい規定になっています。裁判例とか、行政処分での検討をされているのかどうかというのが気になるので、少しこの検証が不足しているのではないかと思うので、そこを継続的にしていただきたい。
例えば、裁判例でみると、チェック項目で病気にかかったり、けがをしたりしている個体がいたら、獣医に持って行ってくださいと言うけれども、病気にかかったり、けがをしたりしているかを、わざと確認しないわけです。確認しない、従業員からも報告を受けていない、だから知らない、と言ってしまうと無罪になるのです。実際そういう例がありました。
結局、知らなければいいということになっていて、2日間の目視義務なんかはよくできているなと思うのですけど、過失犯というのがないので、いつまでたっても虐待罪を使えない、殺傷罪を使えないということになります。だから、その検証をしていただいて、どこが足りないかというのを考えていただきたいと思います。
それを補完するのは行政処分です。行政が指導に行ったときに、最初にイエローカードを出して、こういうところをあなたが気づいていないのでは駄目なのです、今見てくださいと言って、次に行ったとき、あなたは気づいていたでしょう、認識していたでしょうと2段階でいかないとなかなか難しいと思います。
そのような意味でも、行政と司法、警察が連携する必要があるのだけれども、結局そういう第44条を補完するような第25条とか、第21条がどのように使われているのかという検証を是非行っていただきたいと思います。
以上です。
【小林企画官】 浅野委員ありがとうございます。
3点いただきました。1点目の実験動物、それから3点目の虐待に関してご意見を踏まえて、いろいろな方、多くの関係者の方のご意見や、調査を進めていきながら、特に虐待とかについては、実際の現場で困らないように、本当に悪質なものは、虐待罪として進めて、困らないように、引き続きやっていきたいと思っております。
2点目の事業者の声については、我々も課題だと思っておりまして、今後、個々の事業者の声や、実際の現場を見ながら、行けるところや、聞けるところを進めていきながら、実態を踏まえたものとしたいと思っておりますのでよろしくお願いします。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
【西村部会長】 ありがとうございます。
水越委員。
【水越委員】 水越です。
幾つかあるのですが、まず、さきの議題で、動物取扱業の犬猫以外の哺乳類の飼育基準の話がありましたが、飼い主に対する啓発が犬猫に偏っているところがございますので、今後、うさぎや鳥類などについても、遺棄も含めていろいろ問題もありますので、一般飼い主に対する啓発も犬猫以外の哺乳類というのも含めて検討いただきたいというのが1点です。
もう一つは、引取り数、殺処分数が非常に少なくなっていることは良いことではあるのですけども、例えば、猫を引き取らないという自治体があるのであれば、問題を先送りにしているだけと思いますし、マイクロチップがペットショップやブリーダー等からの販売の場合には義務づけられていますけども、非常にこれは中途半端なところもあるのではないか。
例えば、犬であれば、野犬の子どもなどが愛護団体等から譲渡され、逸走してしまった場合には、マイクロチップは入っていない。また、猫の場合には、犬と違ってペットショップやブリーダーなどから購入する数が少ないため、猫のマイクロチップの普及は犬に比べてなかなか進まないというようなこともあります。マイクロチップの装着という所有者明示に関しては、もっと啓発を進めていっていただきたいと思います。
団体譲渡についてこの報告にありました。団体譲渡が功をなしていることは事実だとは思いますけれども、団体譲渡において、愛護団体が引き取った結果、多頭飼育、過剰飼育、また多頭飼育崩壊という事例が出ております。現在、犬猫の場合であれば、施設を持って10頭以上飼育していなければ、第二種動物取扱業の資格を取る必要がないことになっていますが、自治体が団体譲渡をする団体については、しっかりと監視ができるようなことをしていただきたいと思っています。
また、最後になりますが全国で開催される職員による適正講習会を環境省に指導していただいて、本当にすばらしい取組だと思っています。
ただ、講習の担当者の適性があるのか疑問に思うところがあります。なかなか専門家が少ないということもあるかと思うのですが、猫の飼育の講師を務める人がドッグトレーナーであると、この人は本当に猫のことを理解できているのかしらと思うことがあります。全てではありませんが、せっかくお金をかけてやることですから、担当者の適性をしっかり考えていただきたい。環境省主体にと言ったら難しいところではあるかもしれないですが、お願いしたいと思っております。
以上です。
【小林企画官】 水越委員、ありがとうございます。
普及啓発については、今回、哺乳類犬猫も含めてありますし、家庭動物を飼う中で、安易に野生動物を飼うべきではないというご指摘もいただきましたので、確かに今は飼育数が多い犬や猫にやや偏ったところがありますが、今後はほかの動物でも普及啓発を進めていきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
また、マイクロチップについてもご指摘いただきました。義務化する対象について決めていくとなると、そこは立法府の法改正の議論になってくる部分もあろうかと思います。しかし、我々としても、マイクロチップの普及啓発は、引き続き進めていきながら、今は努力義務となっている一般の飼い主や第二種動物取扱業を含めて、多くの方にこのマイクロチップの意義というのを伝えて、環境省ができるところは進めていきたいと考えております。
また、適正譲渡講習会についてもご指摘いただきました。自治体がどういったニーズ、どういったプログラムを求めているかという声を聞きながら、それに見合ったプログラムや内容を伝えられる方にアサインして、実際に現場で役に立って、適正な譲渡が進むような形で改善を進めていきたいと思います。ご意見を踏まえながら、引き続き頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
【西村部会長】 ありがとうございます。
では、三浦委員から。
【三浦委員】 実験動物に関してなのですが、実験動物取扱い実態に関する調査を令和5年に実施し、取りまとめていただきまして本当にありがとうございます。このような横断的な調査は、これまであまり見られなかった調査で、我々もこの結果を踏まえて、実験動物、動物実験の方向性、どのようなところが弱くて、どのようなところを改善していかなければならないかということを、問題を提起していただき、とても助かりました。
その上で、浅野委員からも意識が薄いとご指摘を受けましたが、確かにそのように捉えられることもまさしくあるかとは思います。ただ、我々としては、そのような意識が薄いと指摘される方々であっても、例えば、実習で教員が数匹のネズミを安楽死させて、解剖実習をするときに、定められたことを、全部こなさなくてはいけないのか、それをどのようにしてこなすのか、そのようなケースを詳細に調べた中で明らかになってきた課題もありました。我々としては、文科省、厚労省、農水省が出しており、その他の省庁もこれに準じた活動を行っている動物実験基本指針において、まず、改善すべき点が見えてきたのではないかと思います。それらを次の段階においても反映させていきたいと考えております。
まだまだそうした問題点、改善すべき点があるわけですので、拙速に法の改正に進まずに、現状ある動物実験基本指針に基づく仕組みの中で、今後改善を進めていきたいと感じました。ありがとうございます。
【西村部会長】 ありがとうございます。
では、簡潔にお願いします。
【町屋委員】 6ページ目のところですけれども、殺処分数が減少していることは、非常に喜ばしい、よい成果であるので、これは継続していただきたいと思うのですが、一方で、引取り数の減少をよい成果として判断していいのか、また、これを継続していいのかというところには疑問があります。
多頭飼育崩壊や動物虐待の事案が非常に増えている中で、多頭数の動物を引き受けることができるのは行政施設になってくるのではないかと思います。行政施設には、一時的にでも引き取っていただきたいのですけれども、引き取ることで、引取り数が増えてしまうため、多頭飼育崩壊などの事案にしっかり対応している自治体が正当に評価されなくなるという問題があるように思います。
そのため、引取りの内容についてもしっかりと精査をしていくことが必要となります。虐待事案や多頭飼育崩壊に向き合っている自治体の取り組みが正当に評価される社会になってほしいと思っております。
以上です。
【西村部会長】 ありがとうございます。
では、お願いします。
【藤井委員】 藤井から、ちょっとお尋ねしたいと思います。基本指針の本文にも書かれているのですが、政策を決めるに当たり、アニマルベースドメジャーとか、エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキングということが出ています。
例えば2020年の犬猫の飼養管理基準の審議のときには、基準案の要点として、当時は、悪質な事業者の排除をする、自治体がチェックしやすい統一の基準をつくる、議員立法、動物愛護精神にのっとった基準とするという3点の説明が環境省からされました。
動物福祉向上のための基準としては理解ができるのですけれども、基準を導入した後に、効果はどんなことがあるのか、それから、事業者とか社会への影響についてどんなことがあるのですかと会議のときにお尋ねしたのですけども、その時点では、残念ながら明確な調査データがないというご回答でした。
今回、飼養管理基準の施行から5年たってレビューをするということで、大いに期待をしておりますので、是非、よろしくお願い申し上げます。
その中で3点ほど、私なりに気になっているところがあります。一つは自治体の運用についてです。新たに非常に多くのチェック項目が導入されたのですが、現場の自治体では、このたくさんの項目を十分に活用できているかどうかという点です。実は私たち民間企業なので、例えば効果が薄い戦略というのは、柔軟に見直したり、やめたりすることができるのですけども、法律に基づいて行動する公務員にとってはそれが難しいと思うのです。
現在、行政の現場では、多くの委員の方から専門性の高い人材の確保とか、育成が課題というお話も出ております。そうすると、無駄な事務作業を削って、本来必要である現場での監視指導というところに人手を割くということがとても重要になると思いますので、その辺の転換のために環境省としてどんなことを考えているのかという点が1点目になります。
二つ目は、事業者そのものについてです。厳格に基準を守って事業を続けることが、経営的に負担になっているということも聞くのですが、それと同時にSNSを利用してライブ販売などをするという新しいルートなども登場しているとお聞きします。
例えば、ペットフード協会の調査では、昨年、新しく飼われ始めた犬というのは推計で45万頭ぐらいですけども、一般家庭で生まれた犬というのは1%以下です。保護犬は12%ぐらいあると思いますが、元をたどれば、ブリーダーのところで生まれた可能性が非常に高いと思います。
先ほどのマイクロチップの登録数を見ても、犬の登録数というのは猫の2.5倍ということになっている、これが日本の状況だと思います。一方、ヨーロッパは、自国のホビーブリーダーの保護や管理、それから管理が不確かな東欧から入ってくるペットの流通を規制するということを進めているようなのですけれども、日本では残念ながら、子犬の生産・供給というのは、事業者に非常に依存をしていると思います。今後この犬や猫のこの生産や流通をどのような方向に導くのが社会にとって良いのかということについて、もしお考えがあったら聞かせていただきたい。
最後、一番大事なのは、人と動物の共生する社会の実現というところなのですが、ペットを飼う世帯というのは2010年4割ぐらいであったのですが、昨年の調査では25%まで落ち込んでいるのです。これはかなり欧米先進国に比べて低いレベルです。
正しく責任を持って飼える社会を目指すために一定のルールはもちろん必要なのですけれども、一方で、物価も高く、国民の暮らしというのも厳しいという背景があったとしても、人とペットが暮らすということが減り続けている状況ということに関して、動物管理法に基づく政策を今後どのように進めていくかということについてお考えがあればお聞かせいただきたいと思っております。
以上です。
【小林企画官】 藤井委員、ありがとうございます。
3点いただいて、自治体、それから動物取扱業者、事業者、それから社会の在り方、そういったところの今後の方向性であるとか、あるべき姿についてどうかというとご指摘だと認識しております。
こちらについては、この基本指針の中でも、まさに、社会規範であるとか行為規範、そういったところを国民的な多くの方々の議論も含めながら長期的に考えていくべきというところで、まずはどのようにしていくかというところについて、我々、まず実態の現場の状況をまずは把握していくことが重要かなと思っております。
それは先ほどおっしゃっていただいた、自治体の運用で、実際、どのように事業者に行ってチェックをしているのか、個々の事例について、いろいろな多くの自治体、それは都道府県、中核市とかを含めてやって、政令市とかを含めてやっているかというところも見ていく必要があるだろうと思っております。そこをまず、今年度、法の施行状況という形で調査していきたいと思っております。
事業者につきましても、先ほど浅野委員からもご指摘いただいたとおり、実際の現場のブリーダーであったり、ペットショップであったりが、一体どういう状況で、どのように困っているか、そういったところについても、生の声を聞くというのをまず今年始めていきたいと思っています。
その中で、今おっしゃっていただいたネット販売のような新たな課題、そういったところの実態も業界の方々と意見交換している中で聞いておりますので、それが実際どういうものなのかということも少し詳しくまずは調べていきたいなと思っています。
こういった現場の状況とか、そういったところをまず把握をした上で、その上で、そのようにしていくべきかというところのこの検討の議論を進めていくことができればなと。それを踏まえて、人と動物の共生する社会の在り方というところのこの規範ですね、そういったところの議論にもつなげていきたいと思っていますので、まずは現場の状況をしっかり把握を進めていきたいと思っております。
以上です。
【西村部会長】 藤井委員、簡潔にお願いします。
【藤井委員】 すみません。ペットの飼育率が減っていることについては、いかがでしょうか。
【小林企画官】 どうしても多くの方々の社会的なスタイルの変化とか、人々がどういったところにお住まいになっていて、ペットをそもそも飼える状況なのかとか、そういったところも含めて変わってきているところがあるのかなと思います。
動物、ペットが人に与える効用であったりとか、そういう喜びであったりとか、そういったところはいろいろ増してくると思うので、一概に今、日本の中で人口減少が進んでいる中、絶対数としてペットが減ってくるとか、ペットを飼う人が減ってくるかというところで比べていくよりは、このペットが人々にもたらす効用であるとか、そして、どうしてそれが、本当は飼いたいけども飼えないのか、そういったところの課題を見据えながら、そこについての是非も考えていきたいと思っております。
【藤井委員】 ありがとうございます。ここは動愛法の議論の場なので、ちょっと大き過ぎる話はどうかと思うのですが、細かいところの問題点を話し合って解決していただくのは大変ありがたいことではあるのですけども、全体的に日本の活力がなくなっているということも、とても心配しているところでありますので、ぜひその辺も頑張っていただければなと思います。ありがとうございます。
【石川室長】 1点だけ、すみません。手短に。
ありがとうございます。ペットを飼う人が減っているというのは、いろいろと環境省でも調査をしているのですけれども、やはり住まいの関係とか、あとはやっぱりお金がかかるというところが結構割合が大きいと思っております。
そういった中で、先ほど申し上げたペットを飼うことのメリットが、国民の皆さんがどう考えるか、というところに尽きるかなと考えております。ペットの業界の皆様とも、今、日本の経済とか社会がこう変わっていく中で、引き続きペットの効用を生かして、どう社会づくりをしていくのかというところについては、環境省としても積極的に意見交換、議論を進めていきたいと思っております。
以上です。
【西村部会長】 山川委員、手短にお願いします。
【山川委員】 お時間過ぎている中、申し訳ありません。山川です。
動物虐待につきましては、今、対人暴力との関係というようなこと、それから一つの家庭の中で、動物虐待だけではなく、様々な虐待が行われているというリンクの考え方というのがあると思います。そうすると、社会福祉との連携というのが必要になってきますし、それから多頭飼育問題についてもガイドラインを出していただいているように、他機関との連携、社会福祉との連携がうたわれているわけですけれど、現場ではなかなか進んでいないというような状況があるかと思われます。
環境省としては、今後、厚生労働省、社会福祉とどのような取組を、呼びかけをなさっていかれるのかなというところを少しお伺いしたいと思います。
【小林企画官】 山川委員、ありがとうございます。
おっしゃっていただいたように、特にこの多頭飼育問題のガイドラインをつくるときも、やはりこの社会福祉部局との連携というのは非常に重要だという形で、そういったところの専門家の方にも入っていただきながらつくっていきました。
この運用についても、こういう社会福祉部局、それは実際の現場の中でも、動愛部局と自治体の社会福祉部局が連携していくように我々もサポートしていきたいと思っていますし、その中でまた課題であるとか、どうして進まないのかというところの部分も、実際に生の声として伺いながら、それに対応していく形で何しろ連携して進めていくようにはしていきたいなと思っていますので、引き続き社会部福祉部局とは、我々も連携して、この動愛部局だけではなく、社会問題として、多頭飼育とか、虐待問題について対応していきたいと思っておりますので、しっかり進めていきたいと思います。
【西村部会長】 ありがとうございます。ちょっと時間が過ぎてしまいましたが、ウェブ上の委員は大丈夫でしょうか、よろしいでしょうか。
(なし)
【西村部会長】 以上で議事(2)について終了としたいと思います。
続いて議事(3)その他に移ります。議事(3)について、事務局、何かありますか。
【小林企画官】 簡単にご報告だけでございます。愛玩動物看護師の国家試験と予備試験のチラシを入れております。予備試験については、令和9年2月が最終回になっていますので、普及啓発を我々も進めていきますが、委員の皆様におかれましても、もしよろしければ、最終回であるということをご周知いただければと思っております。
また資料にありませんが、この愛玩動物看護師関係では、来週、子ども向けの「こども霞が関見学デー」というところで、愛玩動物看護師のなりきり体験というのを農水省と一緒に開催します。おかげさまで、満員御礼で、150名とかを超えるお子さんが体験していただきますので、将来の愛玩動物看護師になっていただく方が少しでもいるように、我々も進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
事務局からは以上です。
【西村部会長】 ありがとうございます。
予備試験、本当に最後だということについて、皆様、周りに周知をお願いいたします。
これにて本日の議事は全て終了いたしました。議事進行にご協力ありがとうございました。
それでは、議事進行を事務局にお返しいたします。
【事務局】 西村部会長、どうもありがとうございました。また、委員の皆様方におかれましても、長時間にわたりまして、ご審議やご意見いただきまして、厚く御礼申し上げます。
それでは、最後の閉会の挨拶を、総務課長の近藤よりご挨拶申し上げます。近藤課長、よろしくお願いします。
【近藤課長】 総務課長の近藤でございます。本日も熱心にご議論いただきました。誠にありがとうございました。
犬猫以外の哺乳類の飼養管理基準につきましては、最低基準であることとか、あるいは省令が少し分かりにくい部分もあるので、この際というようなお話でありますとか、そういった点が、事業者や指導する自治体の負担になっているとか、あるいは獣医師、動物愛護看護師の役割に関すること、あるいは人材育成、本来、野生動物であるということの視点の重要性と、いろいろなご意見いただきました。これらいただいたご意見につきましては、今後、省令の改正でありますとか、解説書の策定、あるいはそれ以外の方法も含めて、しっかりと進めていきたいとに思っております。
また、基本指針の点検につきまして、ご報告させていただきました。実験動物に関することでございますとか、規制される側とのコミュニケーション、あるいは第44条の問題、犬猫以外の普及啓発の重要性、それから大きな話として、引取り数の減少ということをどう考えるかとか、ペットを飼っている人口割合の減少というのをどのように考えるかとか、あるいは福祉部門との連携とか、様々なご意見がされております。こういったご意見を踏まえまして、動愛行政の現状の整理、あるいは課題の抽出ということで、さらに検討を進めていくようなことをしてまいりたいと思っております。
それから、ご報告の最後に、基本趣旨の点検の最後に、ペット防災の分野の話をさせていただいております。現在、ペット防災のガイドラインの改訂作業を進めておりまして、パブリックコメントを実施しております。9月頃の公表を目指して、今、精査をしておりますけれども、次回の部会では、この点のご報告もさせていただきたいと考えております。
環境省といたしまして、本日のご議論を踏まえて、人と動物が共生する社会の実現に向けまして、地方公共団体や関係団体をはじめとする皆様と連携・協力し、動愛行政の適切、この動愛法の適切な運用というのを進めてまいりたいと思っております。
委員の皆様におかれましては、引き続き、ご指導、ご助言をいただきますよう、よろしくお願い申し上げまして、閉会の挨拶とさせていただきたいと思います。
本日は、誠にありがとうございました。
【事務局】 それでは、以上をもちまして第66回中央環境審議会動物愛護部会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。