中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会議事要旨(第16回)
開催日時
平成20年11月5日(水)13:05~14:00
開催場所
三田共用会議所 大会議室 Room D・E
議事
(1)琵琶湖国定公園の公園計画の変更について
(2)国立公園事業の決定及び変更について
議事経過
諮問事項すべてについて審議がなされ、それぞれ適当であるとの結論に至った。
なお、主な発言は以下のとおりである。
(1)琵琶湖国定公園の公園計画の変更について
委員: | 資料2にはチシマザサ群落の刈り取りから、お花畑の復元までの写真が掲載されているが、お花畑の復元までにどれくらいの期間がかかるのか。 |
滋賀県: | 傾斜面や風衝地のように自然条件の厳しい場所では約10年を要するが、写真の場所のように南面で日当たりが良い場所は3~4年程度である。 |
委員: | 伊吹山を守る会は、いつどのような目的で設立されたのか。 |
事務局: | 伊吹山を守る会は昭和47年に設立された。その当時、伊吹山のお花畑の状況について新聞記事が掲載され反響を呼んだ。そのような状況のもと、伊吹山のお花畑を守る目的で発足したと聞いている。 |
(2)国立公園事業の決定及び変更について
委員: | 今回の野営場の事業決定で、桧原湖畔の野営場は全て公園事業として把握されるのか。 |
事務局: | 今回の事業決定により、桧原湖畔の野営場は全て公園事業となる。 |
委員: | 上高地における観光バスの乗り入れ規制の実施日数、曜日及び利用状況は、どのようになっているか。また、観光バス滞在時間はどのくらいか。 |
事務局: | 観光バスの乗り入れ規制については、土日を中心に、年30日程度実施しており、バスの滞在時間は、1時間~2時間(平成19年は最大2時間20分)。 最近では土日を外した観光バスツアーも実施されるようになり、平日でも渋滞が発生している。 |
委員: | 上高地の混雑のピークはいつか、又、観光バスが、何台程度入ると混雑するのか。また、上高地のゲート閉鎖時間は何時か。 |
事務局: | 10月と8月が特に混雑している。上高地の駐車場は観光バス20台程度入ると満車状態となるが、長いときは駐車場に入れない観光バスが道路に60台程度(約3km)が並ぶ。さらにバスの乗降による時間が渋滞に拍車をかけている。これにより道路は、実質、片側交互通行の状態となり、シャトルバスの循環を阻害している。その結果、マイカー規制によりシャトルバスに乗り換えた利用者が遅くまで上高地に残されるという状況が発生している。 ゲートは、原則として19時に閉鎖となっているが、混雑時には、時間内に下山しきれないため、20時頃まで開けてもらっていることもある。 |
委員: | マイカー規制については、特定日から通年規制へと規制が強化されたが、観光バスについても同様の考えはないのか。 |
事務局: | 上高地では、以前から観光バスの渋滞が問題となっており、現在の30日規制を増やす必要があると考えている。その一方で、観光バスの規制によって、観光客が減少したという数値も出ており、心配の声もあるが、平日に渋滞が発生するなど新たな問題が生じており、環境省としては、観光バスの規制を強化する方針で、地元等と調整し決定したいと考えている。なお、規制日を増やすためには、乗り換え拠点となるターミナルの機能拡充が重要と考えている。現在、上高地へのシャトルバスの乗り換え拠点として、平湯と沢渡があるが、平湯については、現状のままで拠点としての機能を十分に果たすことができるが、沢渡については、不十分であるため、今回の事業決定で機能の拡充を図りたい。 |
委員: | 上高地で1~2時間程度滞在し、写真を撮る等して帰るという楽しみ方は、本来の公園の利用方法ではない。 登山を含めて、上高地全体として、長期滞在を促すなど、落ち着いて自然を楽しむ方法へと誘導する策を考えるべきである。 |
事務局: | 今後の沢渡の整備によって、上高地の自然の楽しみ方の選択肢が増えることとなり、滞在型の利用への誘導にもつながると考えている。 乗り換える行為が手間では無く、自然を楽しむ「きっかけ」となるような場づくりを行っていきたい。 |
問い合わせ先
環境省自然環境局国立公園課(代表03-3581-3351)
課長 | 神田 修二(内線6440) |
課長補佐 | 東岡 礼治(内線6438) |
課長補佐 | 荒畑 正広(内線6443) |
係長 | 戸田 知美(内線6449) <公園計画関係> |
係長 | 坂口 隆 (内線6447) <公園事業関係> |