南極地域の環境の保護に関する小委員会(第3回)議事録
開催日時
令和7年12月26日(金) 10:00~12:00
開催方式
WEB会議システム併用、YouTube によるライブ配信あり
議事次第
1 開 会
2 議 事
(1) 環境保護に関する南極条約議定書の附属書Ⅵの締結に向けた担保措置 (答申素案)について
(2) その他
3 閉 会
2 議 事
(1) 環境保護に関する南極条約議定書の附属書Ⅵの締結に向けた担保措置 (答申素案)について
(2) その他
3 閉 会
議事録
午前10時00分 開会
○司会 定刻となりましたので、ただいまより中央環境審議会自然環境部会第3回南極地域の環境の保護に関する小委員会を開会いたします。
本日は、お忙しい中、ご出席いただきありがとうございます。
本委員会につきましては、中央環境審議会自然環境部会(第49回)にて設置が決定され、同自然環境部会長からご指名をいただきました9名の方に委員をお願いしております。
本委員会の委員長につきましては、中央環境審議会議事運営規則第8条第3項に基づき、自然環境部会長よりご指名いただきました髙村ゆかり委員にお願いしております。
また、本日の委員会には、8名の委員にご出席いただいております。このうち、定足数の対象となる委員・臨時委員3名中、ウェブ会議システムでの参加を含めて3名がご出席され、定足数を満たしていますので、本委員会は成立しています。
本日の会議運営について、ご説明いたします。
本委員会の様子はYouTubeチャンネルによりライブ配信を行っておりますので、ご了承ください。
本日、オンラインでご参加の委員の皆様におかれましては、マイク、ビデオは、各自ご発言の際のみオンとするようお願いいたします。また、ご発言の際には、チャット欄に書き込みいただき、ご発言する旨をお知らせください。委員長からのご指名後、マイクのミュートを解除していただき、議事録の円滑な記録のため、お名前をおっしゃってからご発言いただきますようお願いいたします。なお、気がつかないこともございますので、挙手ボタンは使用せず、チャット欄をご活用いただければ幸いです。
本日、会議室でご参加の委員の皆様におかれましては、ご発言の際は、名札を机の上に立てていただき、委員長からのご指名後、マイクをオンにしてご発言ください。発言終了後は、マイクをオフにしていただくようお願いいたします。
本日、ご説明する資料につきましては、委員の皆様には、事前に電子データにて送付しております。本日は、事務局が画面上に資料を投影し進行いたしますので、お送りした資料は必要に応じ、お手元でご参照いただきますようお願いいたします。
傍聴されている方につきましては、本日の資料を環境省ホームページの南極地域の環境の保護に関する小委員会のページにアップロードしておりますので、そちらをご確認いただきますようお願いいたします。
それでは、自然環境局長の堀上よりご挨拶申し上げます。
○堀上自然環境局長 皆さん、おはようございます。年の瀬のお忙しい中、委員の皆様にはご出席いただきまして、大変ありがとうございます。
この小委員会ですけれども、環境保護に関する南極条約議定書附属書Ⅵの締結に向けた担保措置を審議するという目的で設置されまして、前回7月に開催した第2回小委員会で答申の骨子案をお示しして、その大枠につきましてはご了解いただいたという認識でございます。ただ、詰め切れていない論点がございますので、こちらにつきまして、前回のご意見を踏まえながら、詳細に検討を進めてまいりました。本日、その結果を含めて、文章として書き起こした答申素案をご説明いたしますので、ご議論をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
来年5月には、広島で第48回南極条約協議国会議が開催される予定であり、さきの10月には、条約事務局の次長が来日しまして、会議運営に関する打合せを行っております。その後に会議のロゴマークも決まり、ホームページも立ち上がったというところで、関係省庁一丸となって、極地研の皆様も含め、日本開催の準備を着実に進めていることをまずご報告いたします。
この会議の中で、附属書Ⅵの締結の見込みを報告したいということでございますので、実効性のある担保措置を構築して、答申として取りまとめていただければ大変ありがたく思っておりますので、委員の皆様の忌憚のないご意見をぜひ賜り、ご議論いただければありがたいと思います。これをもちまして、開会の挨拶といたします。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
○司会 続きまして、委員の皆様をご紹介いたします。本日は時間が限られることから、事務局より委員、臨時委員、専門委員の順にお名前のみご紹介いたします。
大塚直委員、大久保規子臨時委員、髙村ゆかり臨時委員、岡松暁子専門委員、白山義久専門委員、原田尚美専門委員、藤野光弘専門委員、渡邉研太郎専門委員、以上です。なお、宮本委員がご異動されたことに伴い、一般社団法人日本外航客船協会様と調整し、その後、後任の藤野様にご就任いただきました。なお、西本健太郎委員は、本日はご欠席です。
それでは、これよりの議事進行につきましては、髙村委員長にお願いいたします。
○髙村委員長 皆様、おはようございます。まさに年の瀬のタイミングでありますけれども、本日の審議会、お集まりいただきありがとうございます。
既に、先ほど堀上局長からお話がありましたように、前回、答申の骨子案についてご議論をいただき、それに対していただいた意見を踏まえて、事務局のほうで、今回、答申の素案を作っていただいております。本日は、この答申素案をしっかり議論いただいて、この環境保護に関する南極条約議定書の附属書Ⅵの担保の措置の方向性を皆様で議論し、確認ができればと思っております。
通例でありますけれども、会議録につきましては、後ほど事務局で作成して、本日出席の委員の確認、了承をいただいた上で公開することとなります。また、こちらは事務局から既にご紹介がありましたように、会議資料につきましては既に公開しております。
それでは、早速ですけれども、議事に入ってまいりたいと思います。
本日の議事については、(1)環境保護に関する南極条約議定書の附属書Ⅵの締結に向けた担保措置(答申素案)になります。
事務局のほうで、この担保措置について、これまでの議論を踏まえて作っていただいたもの、かなり丁寧に、かつ内容も多岐にわたっておりますので、事務局とご相談して、机上配付していただいておりますが、議論の進め方について、机上配付1の資料でお示ししております。
簡単に申し上げますと、最初に答申素案の1.はじめにから、3.(1)の南極条約第7条5に基づく事前の通告までを一つの固まりとして、ご説明、議論をするということでございます。
二つ目の固まりとして、答申素案3.(2)ですけれども、環境上の緊急事態から、3.(5)の対応措置をとらない主宰者の責任まで、そして関連しますので、3.(7)の他の締約国が対応措置をとった場合の請求の訴えに係る裁判管轄について、これを事務局から10分程度でご説明をいただいて、先生方に議論をいただくということであります。特にこの二つ目の固まりが、これまでも非常に議論になったところかと思います。
最後の三つ目の固まりというのが、答申素案3.(6)の責任の限度額、それから3.(8)の保険その他の金銭上の保証、そこから4.今後の課題まで、こちらはまた、事務局から改めてご説明をいただいて、議論をしていきたいというふうに考えております。
もちろん、これらは一体としての担保措置ですので、相互に厳密に分けられないと言いましょうか、相互に関連するところはあるかと思いますので、遠慮なくご発言をいただければいいと思いますし、あるいは、それぞれの箇所で繰り返しご指摘をいただくという形でも結構であります。
もし、このような進め方で差し支えがないようでしたら、早速、議事に移ってまいりたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、事務局から、まず一つ目の固まりですけれども、机上配付①のところに該当いたしますが、答申素案の1.はじめにから、3.(1)の南極条約第7条5に基づく事前の通告、こちらについてご説明をいただければと思います。よろしくお願いします。
○自然環境計画課長補佐 それでは、自然環境計画課、桝のほうからご説明させていただきます。
最初に机上配付2というふうに書かれた、こちらの横の紙をご覧いただきたいと思います。
前回小委員会で、たくさんのパワーポイントを用いて説明させていただきましたが、今回説明させていただく資料1の答申素案、こちらとの関係について、机上配付2のほうで記載しております。
お示ししているものの左側に記載されているのが、前回小委員会で説明したパワーポイントの絵が書いておりますけれども、このパワーポイントを基に、右側に記載のとおり、担保措置の内容とか、附属書Ⅵの関係条項の説明、法令以外で規定されることが見込まれる内容を整理いたしまして、資料1の答申素案を作成し、さらにその後、検討を進めて、変更などがあった点などを反映させている状況でございます。
もう一つ、参考資料1と書いてある、こちらの横の資料をご覧ください。
これは、答申素案とは別物ですけれども、答申素案に記載した内容の経緯とか詳細を記載しまして、答申素案の理解を深めたり、解説したりするという内容の位置づけのものです。本日は、この資料1の答申素案と参考資料1のそれぞれを参照しますので、お手元の左右か上下かに両方を置いて、それぞれをご確認いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、早速、資料1、答申素案の説明させていただきます。なお、前回小委員会でご説明させていただいた内容と特に変更がない部分については、ごく簡単に説明させていただきます。
まず、この資料1の表紙をおめくりいただくと、目次構成が記載されております。構成については、前回骨子でお示ししたものと変更はございません。
1ページ目、はじめに以降、議定書及び南極環境保護法の内容など、これは現行制度の概要を記載しておりまして、めくっていただきまして、2ページ目からは、附属書Ⅵの作成経緯とその内容を記載しております。
さらにめくっていただきまして、5ページまで飛びます。
5ページ目には、附属書Ⅵの作成背景の一つとして、南極地域における主な事故事例を掲載しております。国立極地研究所さんにデータを提供いただきました。この場を借りて、御礼を申し上げます。
さらに続きまして、8ページ目までめくっていただいて進みます。
8ページ目の図についてですけれども、附属書Ⅵの骨格を、環境上の緊急事態が発生してから、A、B、C類型に至るまでのフローチャートとしてお示ししたものですけれども、分かりやすさの観点から、この答申の素案にも掲載をいたしました。さらに8ページ目の下段、後段の部分、我が国を含む9か国が附属書Ⅵを未締結であるという現状、さらに9ページ目には、前回小委員会でご確認をいただいた締結の必要性、つまり2026年の南極条約協議国会議の日本開催も契機としつつ、南極地域の環境の保護に関する国際協力を推進するため、締結の見通しを立てる必要があるということを掲載しております。
ここで一旦、参考資料1のほうに飛びますけれども、表紙をめくって2ページ目をご覧ください。今ご説明した部分で、一つ補足があります。
先ほど、局長からも紹介いただきましたが、来年5月に開催される南極条約協議国会議の準備についてです。
2026年5月11日から21日まで開催することが決定しまして、関連するワークショップも開催します。ホスト国が作成するということが慣例になっておりますロゴマークについても、ご覧いただいたように、ペンギンをあしらった図柄に決まりまして、政府によるホームページも、この12月15日から開設されている状況です。会議の案内とか文書とかは、今後ここに掲載されていくことになっております。右のほうには、会場の写真も掲載しております。こちらは補足で参考でした。
次に、資料1のほうにまた戻りまして、9ページのところです。9ページの一番下の部分、3、環境保護に関する南極条約議定書附属書Ⅵの担保措置以降が、答申素案の具体的な担保措置の内容になります。
初めに、その適用範囲についてですけれども、附属書Ⅵでは、南極条約第7条5の規定に従い事前の通告を必要とするものと、全ての観光用の船舶に適用されるということが求められております。この適用範囲が、南極環境保護法に基づき、事前に環境大臣の確認を要する南極地域活動に漏れなく含まれることになるように措置をしていく予定でございます。
さらに、南極条約第7条5の規定に従い、事前の通告を必要とするものについての日本政府の解釈についてですけれども、これまで公海の自由の原則を重視する立場から、海域のみで行われる活動については、事前通告の対象外としてきたところですけれども、今回この小委員会におきまして、附属書Ⅵの対応を踏まえると、海域のみで活動する船舶から生じる、例えば大規模な油流出事故などの環境上の緊急事態というのが生じるリスクは、観光船も、その他の、例えば、科学的調査を行う船舶も同じではないかというような観点から、現在の解釈については検討を要するのではというご意見をいただいておりました。
この点については、10ページの冒頭の部分をご覧いただくと、引き続き検討中ということになっているんですけれども、次回2月20日の第4回小委員会までには結論を得て、現在、ここで検討中と記載されている部分については、その検討結果を反映させた文章に置き換えたいと考えております。
まず、最初のパートの説明については以上でございます。
○髙村委員長 ありがとうございます。
それでは、これから第1群といいましょうか、答申素案のページでいきますと、最初から10ページの9行目までがその対象になろうかと思いますけれども、こちらについて、委員の皆様からご質問、あるいはご意見をいただければと思います。
通例ですけれども、会議室にいらっしゃるご出席の委員におかれましては、名札を立てていただければと思います。それから、オンラインでご出席の委員の皆様については、先ほど事務局からありましたように、チャットで教えていただけると間違いがないかと思います。
それでは、いかがでしょうか。文言、あるいは前回の意見を踏まえてのご意見、ご質問などがありましたら、お願いできればと思いますけれども。
すみません。私のほうから、時間稼ぎではないんですけど、1点だけ確認させていただければと思うんですけれども、2ページ目の2行目のなお書きです。こちらの確認というのは、「日本人」とありますが、届出が必要なのはが自然人だけではないように考えますが。日本の法令に従って設立された法人も入ると思いますし、これは南極環境保護法の適用範囲を踏まえて、この「日本人」という表現がいいかどうかだけ確認をいただければと思います。
○自然環境計画課長補佐 事務局からお答えいたします。
このなお書きの部分は、環境大臣に届出をする場合の現行の制度を示しております。外国で議定書に基づく許可等を得た活動に日本人が参加する場合に届出をしてくださいということで、その届出も行為者ということで、各個人の単位で届け出ていただくというシステムになっておりますので、法律の適用上、主宰者になれるのは法人も自然人はもちろん、外国法人であっても日本に事務所を有している法人は、主宰者となることができるんですけれども、この大臣への届出という部分に関しては、日本人の個人が単体で行う形になっております。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ひょっとしたら説明が必要かもしれないと思いまして、これはいわゆる南極環境保護法に基づく主宰者の概念ともクロスするところと思いまして、恐らく下部法令で定めていらっしゃると思うんですけれども、少しご検討いただけるといいかなと思います。
○自然環境計画課長補佐 多分、最初の「日本人が」という書き出しがよくないのではないかなと思いましたので、届出制度のことが最初に来るようにして、誰が届出をするのかというような形に文章を修正したいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。もちろん、後でもう一度戻ってくることは可能だと思いますけれども。
大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 すみません。前回もお伺いしたところなんですけれども、その後のフォローアップで、もし追加的な情報があればという意味でお聞きしますが、8ページの締結状況のところですけれども、未締結の国のうち、前回以降、締結を検討している国が増えているとか、あるいは検討状況が進んでいるという国がありましたら、お伺いしたいと思います。以上です。
○自然環境計画課長補佐 前回7月からは、状況の変化は特に聞いていないという状況です。7月のときと状況は変わっていないということでご理解いただけたらと思います。
○大久保臨時委員 仮にそうだといたしますと、日本が締結することによりまして、ほかの国の締結の推進にもつながるとよいなと思っております。以上です。
○髙村委員長 恐らく日本がこういう状況の中で締結する必要性というのを強調する情報があれば、追加していただくということかなと思います。多分公式にはお書きになれないんですけれども、いろいろと日本が締結を準備しているということで、準備を始めている国も出てきていると側聞していまして、そういう意味では、答申ですので書ける範囲はあると思いますけれども、どううまく反映できるか考えていただければと思います。
ほかにいかがでしょうか。オンラインでご出席の委員の皆様もよろしいでしょうか。もしチャットが難しければ、手挙げでも結構ですけれども、よろしいでしょうか。
それでは、先ほど申し上げましたように、ほかにも関連して、この部分について、ご意見が後で出てくる場合も結構でございますし、最後にまとめて、全体を通してご意見を伺いますので、多分一番議論の重要な点だと思いますけれども、次の二つ目の固まりに移ってまいりたいと思います。
二つ目の固まりは、資料1の答申素案のうちの3.(2)、先ほどの10ページの11行目辺りから、3.(5)対応措置をとらない主宰者の責任まで、そして関連性の深い3.(7)他の締約国が対応措置をとった場合の請求の訴えに係る裁判管轄について、事務局からまず説明をいただいて、議論をしてまいりたいと思います。
それでは、事務局からよろしくお願いいたします。
○自然環境計画課長補佐 それでは、続きまして、おっしゃっていただいたように10ページから11ページの内容について、まず説明します。
文字でいろいろと書いておりますけれども、12ページをめくっていただきまして、こちらのフローを用いて説明させていただきたいと思います。
まず、フロー全体を俯瞰する形で見ていただくと、基本的な骨格は変更されていないということを確認いただけるのではないかなと思っております。
一方、一つ目の変更点はフローの起点の部分です。ちょっと細かいんですけれども、起点になるので細かく説明させていただくのですが、前回は環境に影響がある偶然の事故の発生と、その後に緊急時計画に基づく対応としておりました。今回はその起点を、南極地域の環境に悪影響を及ぼすおそれのある事件の発生とさせていただきました。
附属書Ⅵに規定する文言としては、「南極の環境又はこれに依存し及び関連する生態系に悪影響を及ぼすおそれのある事件」の発生となっていまして、考えとしては、これに合わせることで、起点をより明確にしたかったということと、あと南極環境保護法では、既に「南極地域の環境」という用語が定義されていて、この言葉の中に「依存し及び関連する生態系」という部分も含まれると明確に定義されておりますので、最小限の文言整理のみを行いまして、結果として、この一番起点に書いてある「南極地域の環境に悪影響に及ぼすおそれのある事件」とさせていただきました。
この起点の趣旨としては、前回お示しした内容に変更はありませんで、お手元の参考資料1の3ページをめくっていただくと、前回もこの資料をご覧いただいた記憶があるのではないかなと思うんですけれども、そこに記載されている通報義務というもの、これが生じる場合に該当した場合が、この「事件」に該当することになります。
また、もう一回フローのほうに戻っていただきまして、南極地域の環境に悪影響を及ぼすおそれのある事件が発生した場合に応急措置をとるということを、義務として規定することにしました。前回は、確認申請のときに緊急時計画が提出され、その計画の内容に従って、緊急時には当然対応が行われるという取扱いとして提案いたしましたが、委員の皆様からのご意見も踏まえて、「応急措置の義務」ということで修正させていただきました。
二つ目の変更点は、前回小委員会では、環境上の緊急事態に該当するか否かについては、環境省において判断して、主宰者に連絡するとしておりました。これにつきましても、検討を進めまして、環境上の緊急事態に該当する場合は、速やかに環境大臣が公示を行うこと、また、他の締約国及び南極条約事務局に対して、環境上の緊急事態の発生を通報するということに変更いたしました。
その理由なんですけれども、附属書Ⅵ第4条の3には、各締約国は環境上の緊急事態につき、速やかに通報を行うため及び協力して対応するための手続を定め及び実施するという規定がございまして、こうした規定も踏まえまして、他の締約国が対応措置を実施する可能性があるという状況もありますので、事態の発生を公に周知することとしたものです。
三つ目の変更点が、前回小委員会では、主宰者が日本船舶を使用していた場合は、その通報を受けた場合に、南極環境保護法の適用を除外し、海洋汚染防止法に規定する応急措置、それと防除措置の規定により対応するとしておりました。この点について、担保方針を変更しまして、日本船舶の場合についても、南極環境保護法上の規定により措置するということにいたしました。
そのため、下のフローのところには、「日本船舶の場合」という形で横にはみ出ていくような矢印は、現状はない素案になっております。これによって、環境上の緊急事態が発生した場合、南極環境保護法に基づいて対応措置をとる義務が生じる主宰者と、海洋汚染防止法に基づいてその応急措置、防除措置の義務が生じる船長とか船舶所有者が共同して、一つの事案に対応するというような形になります。
変更の経緯なんですけれども、当初の考えでは、海洋汚染防止法は油汚染等の海洋汚染を除去する、そういう仕組みがあるわけですけれども、これに基づいて、環境影響が結果として除去されれば、附属書Ⅵの求めに対しても対応したことになるのではないか、という考えのもとに提案させていただきました。
しかし、南極環境保護法を適用除外にして、その部分だけ海洋汚染防止法に任せるというようなことになりますと、日本船舶の場合については、海洋汚染防止法で附属書Ⅵを担保するという位置づけになってしまうということで、その場合、附属書Ⅵに規定する各措置について、要するに外国の船とか、日本船舶を用いる主宰者以外の主宰者について規律する南極環境保護法と同内容かつ同程度の義務が海洋汚染防止法に規定されていなければ、結局担保したことにならないという問題が生じることが分かりました。海洋汚染防止法についても、南極環境保護法と同様に、主宰者の概念を設定して、そこに義務をかけるという措置が必要になってしまうということになります。このような改正を海洋汚染防止法ですると、主宰者という概念を海洋汚染防止法の中に盛り込むという形になり、船舶所有者を規律して義務をかける、現行の海洋汚染防止法の体系とは相入れないということになりますので、そうした改正を行うことはなかなか難しいなというふうに考えております。
また、逆に、南極地域においては、海洋汚染防止法のほうの規定を適用除外にするということも検討したんですけれども、海洋汚染防止法と南極環境保護法は、先ほどご説明したとおり、義務の対象者が異なりますので、一方では主宰者、一方では船舶所有者ということで、二つ同時でも競合は生じないのではないかということを考えまして、主宰者が法に基づき作成する緊急時計画において、主宰者と船舶所有者の役割分担や連携・協力を事前に考え記載させることで、現場で混乱なく対応することができるのではないかと考えております。
こちらがフローの説明でした。
続きまして、13ページのほうに移ります。
このフローを円滑に実施していくためには、環境大臣が環境上の緊急事態への該当を判断すること、特にB類型に該当する事案が発生した場合の国際的な連絡調整の必要性や詳細について、ガイドラインを作成する必要があることを記載しております。
参考資料1のほうについても、前回と同様の内容を記載しております。これが5ページから11ページにわたるというような状況になっております。
8ページのところなんですけれども、前回小委員会の資料から追加で、環境上の緊急事態に該当し得る事案を分析した、南極条約協議国会議のワーキングペーパーの内容も記載しております。
また本文のほうに戻ります。13ページの下の防止措置及び緊急時計画の作成等のことも記載しております。
14ページのほうにまいりまして、迅速かつ効果的な対応措置。15ページ、16ページの対応措置をとらない場合の主宰者の責任。主宰者の締約国が対応措置をとる場合、つまり日本の場合は、環境大臣が対応措置をとる場合のA類型、他の締約国が対応措置をとる場合のB類型、さらに、裁判管轄の件も含めまして記載されておりますけれども、こちらのほうは前回の担保方針とは変更はございません。
続きまして、C類型ですけれども、いずれの締約国も対応措置をとらなかった場合における、とられるべきであった対応措置の費用についての支払責任に関する名称と金額の算定に関する有識者の意見聴取について、ご説明させていただきます。
こちらは参考資料の12ページをご覧ください。参考資料の12ページのほうでご説明させていただきます。
とられるべきであった対応措置の費用に関しては、前回は賦課金という名称を提案しまして、その理由を、課徴金については近年、制裁としての意味合いを持つ例が増えたためと説明させていただきました。これに対して、本来、課徴金は国民から徴収する金銭の負担で、租税以外のもので最も一般的な名称であるということから、必ずしも適切な説明ではないのではないかとご指摘をいただきました。改めて、類似する用語などを調べました結果、結論としては納付金というもの、こちらが利益を得たものに対して、その利益の全部または一部を納付させるものという形で使用されている例がありまして、対応措置の今回の支払と、この例が最も親和性が高いと考えられるものですから、これを類似例として参考にし、納付金とさせていただきました。
続きまして、参考資料の13ページをご覧ください。
前回はC類型の事案において、とられるべきであった対応措置の費用を算定する委員会を法律に位置づけるということにしておりましたけれども、こちらも検討を進めた結果、法律には規定せずに、環境省の担当部局に、有識者、学識経験者等により構成される有識者委員会を設けて検討するということとしました。
この理由としては、とられるべきであった対応措置の費用の算定に関する委員会の設置、また、学識経験者に対する意見聴取については、必ずしも附属書Ⅵの規定において求められているものではないことと、環境上の緊急事態に該当するような事案が発生することは極めて稀でありまして、仮にそのような事態が生じた場合において、その対応措置に相当する費用の算定に係る専門的な知見を実質的に得られればよいと考えますので、委員会の設置及びその意見を聞くことが、必ずしも法定である必要はないのではないかなということで、環境省の担当部局に設置要綱より構成される委員会を設けて、学識経験者等の意見を聞くことにより、費用の算定及び妥当性を検討するという目的は達成できる、代替手段があるというものと考えられたということによるものでございます。
特に本件は、対応措置の費用を算定するというものですので、環境省職員の知見だけでは検討できないことは明らかですので、学識経験者の意見を聞かなければ、対応するということは事実上できないのではないかと考えておりまして、そういったことをもって、実態として意見を聞くことというのは確保されているのではないかと考えております。
事務局からの説明は以上になります。まずはご審議のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今いただいた二つ目の固まりについて、これから議論してまいりますけれども、私、1個忘れていまして、何かといいますと、本日、西本委員がご都合によりご欠席ですけれども、事前に事務局宛にご意見をいただいております。
一つ目の固まりのところについて、ここを今お伝えし損ねたんですけれども、先ほどの一つ目の議論のところでいきますと、今、検討中というふうに事務局からご報告があった南極条約第7条5の規定に従い事前の通告を必要とするものの範囲について、担保措置を考える上で非常に重要な前提であると考えておりますので、解釈変更について、引き続き検討いただきたいというご意見をいただいております。これは先ほど私がお伝えし損ねたので、今ご紹介いたしました。
そして、これから二つ目の固まりのほうの議論に移ってまいりますけれども、同じく西本委員からご意見をいただいていまして、基本的に前回の変更点も含めて適切に整理していただいているというご意見の上でですけれども、答申素案の書きぶりで、先ほどご説明いただいたフロー図をできれば本文でご説明いただく、中核的な要素について、本文でも説明する記載ぶりを検討いただくのがいいのではないかというご意見をいただいております。
それでは、今の二つ目の固まりでございますけれども、事務局のご説明について、ご質問、ご意見のある委員の皆様、ご発言をいただければと思います。
会議室の委員におかれましては、名札を立ててお知らせください。オンラインでご出席の委員についてはチャットで、あるいはチャットをうまく使えない場合には、手挙げ機能でお知らせいただければと思います。
それでは、いかがでしょうか。
大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 ご説明をありがとうございます。
繰り返しの説明を求めることになるかもしれませんけれども、少々複雑で分かりにくいところですので、念のため再度確認をしておきたいと思いますが。
海防法とのすみ分けに関する部分なんですけれども、海防法と今回検討しているものと両方が適用される場合があるという想定だと思うんですけれども、両者のすみ分けにつきまして、義務者が異なるという場合、それから行為の内容、義務内容が異なるという場合、それから、その義務の措置命令の発動要件が異なるという場合、それから、趣旨としては、全体として目的が異なるということの四つの考え方があると思うんですけれども、これはいずれの考え方に立って、あるいは複数の考え方かもしれませんけれども、このような方針に変更されたのかという点について、再度確認したいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
事務局にお答えいただこうと思うんですけども、もしほかにご発言をご希望の委員がいらっしゃれば、あとお一人、お二人、まとめて事務局にお返ししようかと思いますが、いかがでしょうか。
それでは、オンラインでご出席の大塚委員、お願いいたします。
○大塚委員 今、大久保委員がおっしゃったことと同じ趣旨ですけれども、多分国民にとっては分かりにくくなっていると思うので指摘しておきます。二つの法律で受けるということ自体がちょっと分かりにくくなっていると思いますし、主宰者と、それから船舶所有者がそれぞれ責任主体になるんだと思いますけども、その二者が連携してというふうにおっしゃいましたが、わざわざ二つに分けている理由をもう一度ご説明いただけると大変ありがたいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今ちょうどお二人から、同じ趣旨のご質問、事務局にもう一度ご説明をお願いできないかということですけれども、ほかに関連してございますでしょうか。
それでは、岡松委員、よろしくお願いいたします。
○岡松専門委員 より具体的にということなんですが、南極環境保護法に一本化するという話があったかと思いますけれども、責任の主体が主宰者に係る場合と、それから船舶の船長に係る場合とが、なぜ一本化という話になっていったのか。もう少し具体的にしていただいたほうが分かりやすいんだろうと思います。
それから、海防法を改正するという話があったかと思いますけれども、海防法改正での対応について、改正すべきではという議論についてどうなったのかということについて、教えていただければと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ほかに今の点に関連してご質問、ご意見はありますでしょうか。よろしいでしょうか。
もし関連してなければ、一度ここで事務局から、ちょうどいろいろな観点、ニュアンスはあると思いますが、3人の先生から共通した点についてご質問がありましたので、お願いできればと思います。
○自然環境計画課長補佐 それでは、お答えさせていただきます。
まず、大久保委員からご説明のあった、義務者が異なるとか義務内容が異なるとか、措置命令の発動の要件が異なるとか、目的とか、四つの観点ですね。それぞれどういうふうに検討したのかというようなところでございます。
最初の義務者が異なるという部分は、繰り返しになってしまうんですけれども、南極環境保護法においては、そもそも附属書Ⅵに関しても、主宰者、オペレーターに対して義務がかかるというような状況で、主宰者に附属書Ⅵが求める義務をかけなければならないという形になります。主宰者は、南極地域での活動を企画するような人でありまして、船舶の傭船を行うといった、全体の企画者という形になります。
一方、海洋汚染防止法では、船舶所有者に義務がかかっている状況で、これは必ずしも主宰者とは一致していないという状況、一致する場合もあるかしれないんですけれども、一致していない場合が多いというような状況で、そもそもその義務者が、対応する者が異なるので、それぞれの法律がそれぞれに義務をかけて、相互に連携していくというような考えで、今回の対応案を検討させていただきました。
二つ目に義務内容のことについてなんですけれども、義務内容に関して、例えば海のことでいえば、大規模な油流出の事故が起きるなどというような場合は、確かに同じ事案に対して、主宰者もその対応をしなければならない、船舶所有者も大量な油が発生したときには、海洋汚染防止法に基づいて、その通報、応急措置、防除措置の義務がかかるというようなことで、同じように対応しなければならないという状況は確かにあります。
ただ、一方で、その両者にちょっとずれがある場合というような部分もありまして、例えば船舶所有者にかかっているのは、もともと南極条約とか環境保護議定書ではない、OPRC条約、油汚染に関する対応の国際協力の条約の担保ということでかかっている部分、あるいは有害物質の排出という部分でかかっているというような、ちょっと役割分担が違う部分というのがあります。その背景が違うゆえに、例えば環境上の緊急事態には至らないけれども、例を挙げると、何かの有害物質というのが船舶の外に出てしまったと、でもそれが例えば海氷に閉じ込められて湖のような状態になった海の中に出てしまったもので、それは明らかに環境上の緊急事態ではないけれども、海洋汚染防止法上の義務はかかっている状況もあり得ます。そういうふうに義務内容が異なっているので、やはりそれぞれ背景が違いますから、両方かけなければならない、かかっていなければならないという状況はあるのかなと思っております。
三つ目の措置命令とかの発動要件なんですけれども、今、申し上げたように違う場合があるということで、南極環境保護法で規定しようとしている対応措置と、海洋汚染防止法のほうで規定されている防除措置というのが、義務内容が異なるゆえに、これもまた完全に一致するものではないということも状況としてはあります。そこは大規模な環境上の緊急事態の対応と、そういった大規模なことプラスアルファの部分、海洋汚染防止法の応急措置とか防除措置というのは、それよりもうちょっと幅が広い部分というのが概念的にあるので、そこの部分に関して、ちょっと目的が異なってくる部分はあるというところが、四つ目の理由と思っております。
大塚委員からのご指摘もありましたが、結局主宰者と船舶所有者が二つに分かれていて、ちょっと分かりにくいというような状況、そこを整理すると、先ほどの四つの観点でいうと、いろいろな観点からもずれがあるんですけれども、実務上、実際問題としての対応というようなことで考えると、ガイドラインという言葉もありましたけれども、ガイドラインに連携・協力しようと書いて、それに基づいて、直接連携・協力するということではなくて、我々の対応として考えているのは、緊急時計画を作成させるということです。緊急時計画は、南極環境保護法に基づいて、事前に事件があった場合にどのように対応するかを明確にするというものであります。それを我々は適切に作成させて持たせるということを考えるわけですけれども、主宰者はそれに従って応急措置をとるということなんですけども、その緊急時計画の中において、主宰者と船舶所有者とか、そういう方々との連携、事が起きたときにどういう分担で、どういうふうに対応するのか。もうちょっと具体的にいうと、主宰者が船長とか船舶所有者を使って事案に対処させるということ。それが現実的なんですけれども、そういった分担とかを事前に話し合って明確にさせてその中に書かせると。だからガイドラインというよりも、ちゃんと緊急時計画を作成させて、そこら辺をしっかりと書かせて、確認して、認め、その緊急時計画にに基づき、しっかりとやってもらうというようなことをしっかり適正に行えば、幾分かはご懸念が解消されるのではないかなと考えております。
最後に、岡松委員のほうからご指摘もいただきましたが、附属書Ⅵの対応に関しては、さきほど申し上げたような理由で、南極環境保護法一本の対応とするということがまず一つ。それと併存して、海洋汚染防止法のほうにおいてもかかっているというような状態になるというような状況になります。附属書Ⅵの担保のためには、南極環境保護法で、日本船舶を傭船した者であろうと外国船舶を傭船した者であろうと、一つの仕組みの中でやっていくということが、この観点から言えば、そのほうがすっきりしていいのかなと考えております。
もし、ご回答で足りない部分があったら、またご指摘をいただきたいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今のこの事務局のご説明について、何かありましたら、ご発言をご希望の意思をお示しいただければと思います。今、オンラインでご出席の白山委員から、ご発言のご希望がございますので、白山委員、お願いできますでしょうか。
○白山専門委員 白山です。今の観点と違う観点での発言を希望していたんですけれども、よろしゅうございますでしょうか。
○髙村委員長 現時点で手は挙がっておりませんので、白山先生、お願いできますでしょうか。
○白山専門委員 ありがとうございます。
それでは、パワーポイントで申し上げますと3枚目辺りなんですけれども、「事件」という言葉は、今までなかったものが出てきているのかなと思っているんですけれども、それに関しては、文章の中でも非常に丁寧に定義がされているわけですが、それでよくこの全体を拝見すると、事故のほうが事件よりも範囲が広いわけですよね。ところが、事件の中に含まれる事故と、事件の中に含まれない事故があるということになった場合に、ほかの部分で単に「事故」というふうに記載されたものが、通報義務の範囲の中に入っている事故なのか、外に存在している事故なのかというのが、文章全体として、必ずしも統一した使い方がされていないような印象を受けてました。事件に含まれる事故と事件には含まれない事故、それから逆に言えば、事件に含まれる事故でないものという辺りの整理をきちんとする必要があるのではないかということを印象として持ちました。事故と書いてあるときに、それが通報義務の中に含まれる事故なのか、含まれないものを含めた事故なのかが、それぞれの事故について、どちらを示しているのかがよく分からないということです。
それから、この3枚目のパワーポイントのスライドの最初の、「主宰者は、次に掲げるすべてに該当する事故又は事象が生じたときは、環境大臣に通報。」という文章なんですが、これは①と②と③が全部該当すると、初めて環境大臣に通報というふうにも読めます。実際は、これのどれかに該当すればということなんだろうと思いますが、ここの文章について、ミスリーディングにならないように推敲していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○髙村委員長 白山先生、ありがとうございます。
この事件については、多分場合によっては、ほかの法律系の先生もご意見がひょっとしたらあるかもしれませんけれども、もともとの言語、これは「incidents」を今回「事件」というふうに訳していらっしゃると思います。今、白山先生からありました事故の概念と事件の概念の関係性と、特に通報の対象となるものが何なのかということの明確化が必要だというご趣旨と理解しました。
申し訳ありません。大塚先生、今の点に関わってでしょうか。前の点について、あるいはほかの点についてでしょうか。
○大塚委員 すみません。前の点だけですので、どうぞ今の点を議論してください。
○髙村委員長 すみません、お待たせいたします。
それでは、今の白山先生からご指摘があった点について、もし関係してご意見、ご質問がある委員の先生方がいらっしゃいましたら教えていただければと思いますが。
それでは、もしよろしければ、事務局から今の白山先生のご質問について、ご説明、ご回答をいただければと思います。よろしくお願いします。
○自然環境計画課長補佐 白山委員、ありがとうございます。
前回と方針を変えた部分があったがゆえに、ちょっと混乱を招いてしまっているかなと思いますけれども、ご指摘のところ、用語が混乱しているというのは、確かに精査し切れていない部分があったのはそのとおりで、ここは大変申し訳なかったなと思っています。
最初に「偶然の事故」と書いてあったのは、環境上の緊急事態の附属書Ⅵの第2条の定義のところで、偶然の事故というふうなことがあって、そこを起点にしてしまっていたんですけれども、よくよく中身を見て精査をした結果、今回ご説明させていただいたとおり、やはり起点にあるのは、緊急時計画を最初に行わなければならないような、そういう事件というようなところを起点にするほうが、流れとして一番分かりやすいとで考えて、緊急時計画の文言を引っ張ってきて、「事件」とにして、それが起きたら緊急時計画に基づく対応をする、それがイコール応急措置というような流れで組み立て直したというのが今回の説明であり、資料もそのように徹底させていきたいというのが、こちらの基本的な考え方でございます。
ですので、ご指摘をいただいた参考資料の3枚目のところは、赤字で左側に「通報義務の設定」というふうに書いてあるところで、「事故又は事象が生じたときは」というのは、これはあまり適切ではなくて、ちゃんと事件に直さないといけないところですし、そこは内容を検討して修正していきたいと思っています。
本文のところも、もう一度「事件」と「事故」で検索をかけて、内容にそういう適切でないような、変更後の基本的な考え方にそぐわないようなものがあるのかどうか、よく検討して、すぐ修正したいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
この点について、何か追加的にご発言をご希望の委員はいらっしゃいますでしょうか。
この主宰者の環境大臣への通報というのは、附属書上は、締約国の義務にはなっていないと思うんですけれども、そういう意味では、ここは日本が効果的に実施するために、国内法でこういう通報義務を設定して、効果的な対応措置をとるのにどういう建つけがいいかということかと思います。先ほど事務局からありましたように、改めて白山先生のご指摘を受けて、使っている概念が一貫しているかどうかを確認していただくということで、お答えをいただきました。
この点について、ほかにご意見はございますでしょうか。
よろしければ、大塚委員、それから大久保委員から、先ほど最初に大久保委員、大塚委員からいただいた点について、恐らく回答を受けてのご発言、ご意見だと思いますので、お願いできればと思います。
まず、オンラインでご出席の大塚委員からご発言をいただき、その後、続いて大久保委員からお願いをできればと思います。
○大塚委員 先ほどのご回答で大体分かったつもりですけれども、そうすると、届出等の際にということだと思いますけども、この主宰者と船舶所有者の役割分担に関しては計画を行政が見て判断するということになると思うんですけれども、そのような理解でよろしいかということを、一応確認させてください。
あと、もし分かればでいいんですけれども、一般的な油濁と、南極での油濁を中心とする今回のような問題と、両方問題になるケースというのは、多分ほかの国もあり得ると思うんですけれども、例えばドイツとかほかの国はどういうふうにしているかというのは、あまり存じ上げないんですけれども、もし分かったら教えていただけますか。すみません、もし分かったらでいいです。恐れ入ります。
○髙村委員長 ありがとうございます。大塚委員のご指摘、私もお尋ねしたいところで、ほかの国がどういう対応をしているかというところは、事務局、もし情報があれば、この後教えていただければと思います。
では、大久保委員、お願いできますでしょうか。
○大久保臨時委員 ありがとうございます。
先ほどのお答えを端的に繰り返しますと、義務者は異なると。それから義務の内容は、南極の場合のほうがより広い場合もある、それはすなわち油濁、有害物質以外の場合もあるということであり、そして要件としては、緊急事態要件がかかってくるので、南極のほうがより厳格で、海防法のほうは緊急事態以外にも係るという意味では、目的が一部重なるかもしれないけれども、広い意味で異なっていると言えるというお答えだったと思います。まず、それはそれでいいですよね。
それで、あともう一つの違いは、規制官庁が異なるということだと思うんですけれども、その場合に注意しなければいけないのは、基本的に被規制者の側から見ると二重規制になっていたり、誰に対して何をすればいいかということが分かりにくくなっていないかということと、それから規制者側からしますと、規制者相互の調整が必要になって、迅速な対応ができなくなるおそれはないかということが考慮要素になると思います。この点では、基本的には緊急事態ということになった場合には、もうその緊急時計画に基づいて行うので、基本的には一般法と特別法のような関係で、南極のほうが表に出て、主たる適用がなされるという理解でよろしいのではないかと思っているんですけれども、それでよいかということと、もちろん海保さんとは連携を取られると思いますけれども、規制官庁相互はそれでいいかと思うんですが、被規制者にとってみますと、計画提出時にその点の調整が図られて書き込まれるので、それでクリアになるということだと思うんですけれども、通報義務そのものは両方に対して生じるということになるのであれば、やはり書式も含めて、ある程度調整が必要な場合もあるかと思いますが、通報については、少なくとも両方に必要だという理解でよいですよね。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今、大塚委員、それから大久保委員からご発言をいただきました。岡松委員からも、もし何かありましたらいただければと思いますが、じゃあ、先にお願いできれば。
○岡松専門委員 コメントというか、先ほど西本委員もおっしゃっていましたが、このフローについて、主体のほうは分かりやすくなっているんですが、部分部分で、この主体が何に基づいて、何をしているのかというところが文章化されればいいと思うんですが。このフローもとてもよく分かりやすくできていると思いますので、主体の色分けプラス、ここに係ってくるものが何であるのかということを記入すると、よりこのフローが生きてくるのではないかなと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。先ほどの西本委員からのご指摘にも通じるところかと思います。
ほかにご発言のご希望はございますでしょうか。
今、大塚委員、大久保委員から確認のご質問が出ていたかと思いますので、事務局のほうでお答えいただければと思うんですけれども。今の二人からのご指摘は、桝さんからもありましたが、海防法のほうは、海洋汚染関係の条約の担保を一つの大きな目的としている対応だと思います。同じように、今回は南極環境保護議定書の附属書Ⅵの担保をどうするかということでありますけれども、先ほど大塚委員、大久保委員からもありましたように、事務局にもお答えいただきましたが、南極地域の海洋汚染に関わるところについては、場合によっては二つ係ってくるかもしれないという。例えば通報義務、これは船舶の運航者から海保さんへの通報と、それから主宰する側から環境省への通報ということかと思いますけれども。
ただ、先ほどありましたように、南極地域で、かつ環境上の緊急事態の場合には、南極環境保護法の対応ということで、それよりもある意味で海防法は広いというご説明をいただいたかと思います。
大久保先生からあった幾つかの点、多分懸念があってのご指摘だと理解しました。一つは二重規制にならないか。あるいは被規制者にとっての規制の分かりにくさがないようにする必要がある。あるいは何らかの齟齬、欠陥ないしは重複、重複は二重規制の話がありますけれども、あるいは異なる対応を同じ義務者に対して求めるようなことがないのかといったような点がどうか。そして、これは先ほど大久保委員からもありましたように、政府の中での対応が、どちらがどう責任を、どの主体が責任を取って対応するかという点で曖昧になってしまうと、効果的、迅速的な対応ができなくなるのではないかという、そういうご指摘だったかと思います。
事務局のほうから、大塚先生、大久保先生のご質問、確認について、いかがでしょうか。
○自然環境計画課長補佐 大塚委員、大久保委員ありがとうございます。
一通り、髙村委員長からも整理いただきましたが、それを聞いて感じているのは、やはりいかに緊急時計画をしっかりつくらせるかという部分と思います。そこは実効性がある形になるように、こちらとしても事前に案を見て、船長とか船舶所有者との間でどういうふうに動いていくのかを確認する必要があると思っています。南極地域では両法が係る場合があると言っても、やはり南極環境保護法のほうでしっかり対応するほうが重要というか優位になると考えておりますので、主宰者が船舶所有者と船長にそこら辺どういうふうに対応するのかということが十分に明確になっていないものに関しては確認をしないという形で臨むと。そこが実効性のあるものになっているかどうかというところに関しても、やはり海上保安庁のアドバイスもいただきながら、しっかり指導ができるように考えていく。そういう体制を組んでいきたいなと思っております。
あと、岡松委員からフローの話をいただきましたけれども、実は西本委員からのご指摘もあったりして、そのフローが一体どういう流れで何を意味しているのか、誰がどういうことをするのかというところの説明が不足している部分も確かにあるのはそのとおりかなと思いますので、本文にそこを追記するのか、フローにさらに追加で書き込むとちょっとごちゃごちゃとしてくるような気もするので、少なくとも本文のほうには、しっかりと、フローの流れの説明が分かるように追記したいなと思っております。
あと、ほかの国の海洋汚染防止法的な、要するにOPRC条約とかそこら辺の担保との関係についてですけれども、そこは情報はありませんが、少なくとも附属書Ⅵの国内担保法において海洋汚染防止関係の法律を引っ張ってきているという国はないのが現状ですので、そこはうまく情報を取れるかは分からないんですけれども、我々もやはり関心があるところですので、どういうふうな対応をするのかを聞いてみたいなと思います。もし次回ご報告ができるようなところがあれば、させていただきたいなというふうに思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今、事務局からお答えをいただきましたけれども、お答えについて、あるいはこの二つ目の固まりについて、ほかの論点で何かご発言、ご希望がございましたら、教えていただければと思います。それでは、大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 すみません。細かい話なんですけれども、図4のフローで、一番右の列ですけれども、それの黒網掛けの下側なんですが、「負担金徴収」と出てくるんですけれども、これはこういう用語を使うんでしたか。
○髙村委員長 お願いいたします。
○自然環境計画課長補佐 こちらは、ほかの行政機関に対応をお願いしたときなんですけれども、行政機関から負担金として徴収するという形になっておりまして、こちらは海洋汚染防止法の類似の制度を参考にさせていただいて、このような用語にしております。
○大久保臨時委員 ごめんなさい、誰が支払うんですか。
○自然環境計画課長補佐 主宰者が、その対応措置をとった関係行政機関に支払うと。関係行政機関が主宰者から負担金を徴収するという主語・述語関係です。
○大久保臨時委員 ありがとうございます。
この場合の負担金は、100%という趣旨でいいですよね。
○自然環境計画課長補佐 はい、そのとおりでございます。
○大久保臨時委員 ですよね、負担金はいろいろな割合があるので。
○自然環境計画課長補佐 100%です。もちろん、限度額の範囲内での100%ということになります。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。オンラインでご出席の委員も含めてですけれども、いかがでしょうか。
私から1点、今日紹介していただいたスライドでいきますと、13枚目のスライドです。とりわけC型の難しいケースですよね。本来、対応措置をとるべきであったけれどもとることができなかった、あるいはとられなかった場合の費用算定ですけれども、こちらについて、法律上、その算定の組織というのは規定しないということでありますが、こちらはむしろ大塚先生なり、あるいは大久保先生に伺ったほうがいいかもしれませんけれども、このケースでいくと環境大臣かと思いますが、環境大臣が算定費用を決める際に、環境省でいけば中央環境審議会の意見を聴くというような趣旨の法令が、ほかの法令にもあるように思いまして。そうした形の新しい組織の設置というよりは、まさにご趣旨にある中央環境審議会を使って、この算定をするということを定めるという可能性はないのかという点です。
国内法の先生のほうが知見をお持ちだと思いますけれども、やはり中立的、客観的に算定するデュープロセスをしっかり定める必要がないのかという点、それから、これは場合によっては算定がすごく難しいと思うんですけれども、算定された費用について、いわゆる争いが生じるケースも起こり得るようにも思いまして。その意味で、どういうデュープロセスをとって決めたのかということが担保されたほうがいいのではないかなというふうに感じておりました。
これは意見として申し上げますが、もし何か大塚先生、あるいは大久保先生、国内法の先生方からご意見があれば、いただけるとありがたいと思います。すみません、大塚先生、お願いいたします。
○大塚委員 いろいろご検討いただいた上で、事務局は提案していらっしゃると思いますので、あまり申し上げても申し訳ありませんが、公害防止事業費事業者負担法とかは費用算定の委員会をつくる規定を置いているので、そういうものも先例としてはありますので、多分ほかにもあると思うんですけども、今、髙村先生におっしゃっていただいたようなことをもし考えるのであれば、もう少し規定ぶりを充実させる方法もあるかとは思います。ひと言だけ申し上げました。
○髙村委員長 ありがとうございます。すみません、大久保委員、お願いします。
○大久保臨時委員 ありがとうございます。
国全体の行革の観点からしますと、スライド13ページのなお書きに書いてあるようなことになり、中環審でいった場合に、どこの部会が担当するのかという問題もあって、極めて特異な事例であるために、なかなか難しいというふうに判断したのかなというふうに思います。いいか悪いかは別として、アセスなどについても、アセスの場合は逆に設置していたほうがいいかもしれませんけれども、アセスで委員会を設置していないということを考えると今回の対応もあり得るかとは思いますし、もう本当に極端に例外的な場合であるということを踏まえての措置かなと思いますので、私はあり得るかなと思っています。
○髙村委員長 それでは、こだわるものではありませんけれども、先生方のところで出た意見を踏まえて、もし必要であれば対応していただければと思います。
この二つ目の固まりですけれども、ほかに意見がおありの先生方はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、少し押しておりますので、引き続き三つ目の固まりのほうに移ってまいりたいと思います。
続きまして、資料1、答申素案の3.(6)の責任の限度額、それから3.(8)保険その他の金銭上の保証、それから最後までのところについて、事務局からご説明をお願いできればと思います。
○自然環境計画課長補佐 ありがとうございます。
ここからは、素案本文の中身の変更点等を説明するんですけれども、実際の説明自体は参考資料、横紙のほうでさせていただければというふうに思います。
まず、14ページをご覧ください。
前回小委員会では検討中としておりました、船舶の所有者等の責任の制限に関する法律、いわゆる船責法、こちらに規定する限度額と南極環境保護法による対応措置費用の支払の限度額の関係がどうなっているのかというようなご質問があって、それが検討中だったので、今回明確にさせていただきました。
結論を先に申しますと、この二つですが、どちらを適用していいか分からないとか、両方が同時に適用されることで、事実上、片方の限度額を変えてしまうとか、そういった困った状況は生じないということが分かりました。
まず、14ページに記載されていることの概要です。
船責法に基づいて、船舶所有者の支払に限度額が設けられる債権というのは、実は損害に関するものに限られています。これが一つの大きなポイントでして、南極の場合はやはり特殊でして、誰の領土でもない南極地域については、通常、環境上の緊急事態が発生して、自然環境が汚染されたという場合でも、誰にとっての損害にもならないという状況になります。対応措置をとった環境大臣や、あるいはほかの締約国が対応措置費用を主宰者に請求するということになりますが、これが損害賠償請求ではないということは、前回の小委員会でも整理させていただいたところです。したがいまして、対応措置の費用に関する債権は船責法の対象になる損害に関する債権ではないと、つまり船責法に言う制限債権ではないということになります。
一方、特殊なケースであるというふうに考えておりますけれども、次の15ページに記載されておりますように、環境上の緊急事態により、ほかの国が所有する南極の基地とか船舶という財産に被害が及んだ場合は、その財産に対する損害が生じるという場合が考えられます。この場合、基地やその船舶等の所有者が、事故を生じさせた船舶所有者に損害賠償請求をすることになりますけれども、これはあくまで環境上の緊急事態に対しての対応措置に係る債権、つまり国が対応措置をとって、主宰者に請求する費用というのとは、また別物ということになります。
しかし、唯一両者が重複する場合というのがあり得るものとして、例えば南極の基地の近くで、環境上の緊急事態の対応措置が行われ、その対応措置が南極の基地という財産の損害を防止するというような役割を兼ねていたという場合、こちらに書いてある図であれば、対応措置のうち点線の丸で書かれている部分、そこの部分の中の茶色い部分ですね。そこが、対応措置費用が制限債権に該当し得るということになります。ただ、こうした場合でも、船責法と南極環境保護法の適用関係は明確に整理されるということになりまして、この図の一番下に記載されておりますとおりの計算の手順を踏むことになります。
まず最初に、対応措置の費用全体が南極環境保護法の限度額未満になるように計算されます。その内訳についても、純粋な対応措置の費用と損害防止の性質を持つ対応措置の費用がそれぞれ幾らか、限度額以下になるように計算されることになります。
次に、損害防止の性質を持つ対応措置の費用と、環境上の緊急事態を生じさせた事故から発生したけれども、対応措置とは関係なく、南極基地の財産所有者から船舶所有者に請求される損害賠償の額、一番右の紫の部分ですね。その合計が、船責法に基づく限度額未満の額になるように計算されまして、そこでそういった計算が全部行われて、金額が確定するという手順を踏むことになります。
なぜこのような手順で計算されるのかという理由なんですけれども、船責法が、一つの事故から生じるいろいろな制限債権の総額を制限するというものであるということによります。ですので、こういった整理によって、二つの限度額について、ちゃんと段階を踏んで計算されるものですので、適用関係が不明確であるとか、干渉し合うというような状況にないということが明らかになったということになります。こちらはご報告のようなお話です。
続きまして、18ページにまいります。C類型の場合における保険その他金銭上の保証の義務付けという部分に関してです。
前回の小委員会では、附属書Ⅵにおいて、保険その他金銭上の保証を義務づけることができるというふうに規定されていることを受けまして、特に法にはその義務を規定しないこととしておりましたけれども、委員の皆様からは、その義務を規定しないことについて、積極的な理由があってしかるべきではないかというご指摘をいただきました。このご指摘を踏まえまして、参考資料1の18ページのとおり、検討をいたしました。
その結果、附属書Ⅵにおいて、C類型の場合に保険その他金銭上の保証を義務づけることができると規定されていた理由が、C類型の金銭の支払義務を罰則として構成する国があるという場合に、そこの国内担保に配慮したためという理由であったということが分かりました。これを踏まえまして、対応措置相当の費用の支払義務の履行を確実にするため、保険その他金銭上の保証を我々も義務づけるという方針に変更しました。我々は別に罰則で担保するということはないので、それであれば、しっかりと義務づけるほうが望ましいというのが附属書Ⅵの考え方だというふうに考えております。
このときに、C類型における金銭上の保証が過度な負担にならないことも重要かなというふうに考えております。特にオランダ政府のほうから、P&I保険がC類型に適用されるというような情報、実際そういうつもりで、オランダの主宰者の観光船はP&I保険に入っているというような情報をいただきましたので、過度な負担にはならないかなというふうに考えておりますので、この点は答申の取りまとめまでに、実はもうちょっと追加的な情報が得られればなと考えておるんですけれども、基本的には、そのような方針にさせていただきたいと思っております。
続きまして、20ページにまいります。金銭上の保証計画の作成についてです。
前回の小委員会では、主宰者自身が直接保険に加入する場合に加えて、委託を受けた者とか請負者が保持する金銭上の保証が、この環境上の緊急事態の対応のために利用できると、そういう約束があると説明するということも、適切な金銭上の保証計画として認められるということに関して、ご異論はなかったと思っております。
一方、議論があった点として、保険以外の保証の方法による場合で、前回、預金の残高証明書もこれに該当するのではという提案をいたしました。これに対して委員の皆様からは、あくまで残高証明書はその時点における預金の残高であって、すぐにでも支払われる約束があるかもしれないので、金銭上の保証にはならないのではないかというご指摘をいただきました。
ご意見を踏まえて検討しました結果、法人の場合については、法人の決算書における資料から、短期に現金化できる資金が限度額以上に存在して、その資金によって、対応措置の費用を支払うことを書面で約束させるというような対応にしたいというふうに考えております。
一方、自然人の場合は、残高証明書による以外のことは難しいという情報もありましたので、残高証明書とその資金により対応措置の費用を支払うことを書面で説明させると、そこを約束させるということにしたいと考えております。
次の21ページにまいりまして、その中の中段の銀行の支払能力保証についてです。
これについて、前回、銀行保証を活用することができないかというご指摘もありました。こちらで調べましたところ、簡単に申しますと、これは本人が支払えなくなったときに銀行が肩代わりして支払うこと、それを本人から保証料を取って行うというような、いわゆる金融商品のようなものであることが分かりました。現時点で、附属書Ⅵに基づく対応措置費用の支払能力保証を提供しているというような金融機関は、我が国においては存在しないものと考えておりますけれども、当然これから附属書Ⅵが発効して、もし、そのような金融商品が成立するという状況があれば、金銭上の保証として利用できるという状況になるかなというのが現状と考えております。
続きまして、22ページにまいります。
前回小委員会で、徒歩による活動の場合は、明らかに環境上の緊急事態が生じないと考えられるため、その金銭上の保証は適用除外にしてはどうかと提案させていただきました。これに対して、委員の皆様から、徒歩であっても、例えばペンギンの繁殖地に特殊な薬品を持ち込んで調査する場合とか、その他鳥インフルエンザの感染の危険性があるようなことをする場合とかも考えられ、一概に徒歩による活動だからということを理由にして、環境上の緊急事態が生じないとは言えないのではないかというご指摘をいただいたところです。ご指摘を踏まえまして、金銭上の保証計画について、適用除外を設けることはしないということにしました。
こちらの資料なんですけれども、事前にご説明させていただいたよりも、さらにもう一歩、慎重な書きぶりに変更しているのが見て分かるかなと思います。ただし、やはり我々としては心配が残っていまして、これまで私も昔、南極の担当をしていたときに、様々な南極地域活動計画の申請処理をした経験もあるんですけれども、そうした中で、やはり活動の様態が、例えば徒歩での登山であって、持ち物を全て書き出した上で、こういったところから環境上の緊急事態が生じないので、資金調達の手段が十分でないような金銭上の保証計画であっても認めてほしいというような要望があるということは、肌感覚で十分に考えられるのかなと思っております。
こうしたときに、仮に附属書Ⅵの規定に基づいて、資金の調達手段を用意するという規定があったとしても、そういった規制なんだからこれを守った人だけが南極に行けるというようなことも当然そうなんですけれども、ただ、それ自体が、例えば過度にその移動の自由を阻害しているのではないかというふうな、そこを捉えて非難されるような、そういったことも考えられるんじゃないかなと思いまして、そういう可能性がないかどうかというところは、慎重に検討していきたいなと思っております。いずれにしろ、金銭上の保証計画は全ての人に出してもらうというところ、そこは附属書Ⅵを実施するという意味では、とても必要であり、重要ではないかなと思っております。
この参考資料の、横書きの資料の最後の23から24ページにかけてですが、作成するガイドラインの一覧を記載しております。
前回小委員会において、ガイドラインが必要と考えられることを説明したものをこのページにリスト化して集約しております。主に整理すると、主宰者向けと環境省及び関係省庁向けの二つのガイドラインをつくるということになるかなります。それぞれ、こちらにお示ししたような複数の内容から構成されるガイドラインという形にしたいと考えております。
ここまで来て、答申の素案のほうの大体の説明を終えたということになります。
最後、答申素案の21ページのほうに戻らせていただきます。4.今後の課題についてです。
こちらに記載されているのは、担保措置の内容の検討の中から導き出される、今後の対応や検討が必要な事項を掲げております。
大きく四つ挙げておりまして、一つ目の課題として、附属書Ⅵの発効までの間にガイドラインを計画的に整備していくと、計画を作成していくということが重要ということを記載しております。事前説明の中で、白山委員と、あと渡邉委員からのご指摘を受けまして、どのような事案が環境上の緊急事態に該当するのか、現時点では、必ずしもクリアであるというわけではないと思いますので、今後十分にその想定を行いまして、検討を進める必要があるということ。その際、これまでのその事故事例の把握や分析を適切に行う必要があるということを記載しております。
二つ目の課題として、我が国の国内担保措置の話ですけれども、結構長年にわたって検討をしてまいりまして、最後にこの小委員会で検討の取りまとめをいただくということで、より精緻なものにできたかなという自負は、少なからずあります。国内担保の内容をほかの締約国にも情報共有をしまして、附属書Ⅵというような、要するに国際ルールですね。こちらの運用の実効性の確保や向上に、我が国として貢献する必要があるということを記載させていただきました。大久保委員からのご指摘を基に考えました。
21ページの一番下の部分から始まる三つ目として、施行後の運用実績を基に、制度の点検及びガイドラインの点検を行っていくことを記載しました。もちろん、環境上の緊急事態が実際に発生することは、あまり短期的には考えられないと思いますけれども、一方で、その防止措置や緊急時計画に関する書類とかは作成したり、提出されることとなり、その部分は運用が確実に行われることになります。運用実績が積み重なっていくことになりますので、そうした中での気づきの点を、ガイドラインや制度にフィードバックをすることが重要であると考えました。
事前説明の中で、岡松委員からのご指摘を受けまして、点検を行うに当たって、近年、南極地域の自然環境や社会環境への激しい変化への対応ということも併せて、そのときに検討する必要があるということを記載しております。こちらが22ページのほうに載っておりまして、上の部分です。
四つ目の課題として、附属書Ⅵの発効後、議定書第16条に基づく環境損害に関する包括的な責任制度の構築に関する新たな附属書の作成、または附属書Ⅵの改正という議論が出てくることが想定されます。こうした議論がいつから始まるかというところは、正直分かりませんけれども、議論される内容については国内担保の見通しの検討を深めることと並行して、対応していくことが望ましいと記載しております。今回、20年かかっているということもあり、今回学んだことは少なからずあると思っておりますので、次回はその国内担保の見通しをしっかり見据えながら検討していくことはできるのではないかと思います。
こちらの今後の課題案につきましては、委員の皆様にもたくさんご意見をいただきましたことで、より適切なものになったかなと考えております。どうもありがとうございました。
以上で、答申素案全体の説明になります。ご審議よろしくお願いいたします。
○髙村委員長 ありがとうございます。
それでは今、事務局からご説明をいただいた、あと残っているところについて、ご発言をいただこうと思います。
最初に、ご欠席の西本委員が前回、船主責任制限条約の国内法令との適用関係について、ご質問されたというふうに思っていまして、そちらを受けてだと思いますけれども、西本委員からは、詳細に検討をいただいて適切な整理になっていると思いますというご意見をいただいております。
それでは、ご発言をご希望の委員は名札を立てていただくか、あるいはチャットで、あるいは手挙げ機能で教えていただければと思います。渡邉先生、お願いいたします。
○渡邉専門委員 今、事務局からご説明をいただいた今後の課題ですね。これについて、やはりガイドラインが非常に大事になるなと思っているんですね。南極での活動について、旅行業者であれば慣れているということかもしれないんですが、そうじゃない個人とか新規に参入する法人なんかに対しては、やはりこの記載方法をどうしたらいいのかよく分からないという、そういう人たちが多いですね。
ですから、この記入の手引きもありますが、このガイドライン、とにかくどういう緊急時計画をつくるのが適切であるのかといったようなことは、これまでの事例がいっぱいありますので、特に極地研究所とか、それからATCM、CEPなんかで既にペーパーで出ている例もたくさんあるので、ぜひそういったものを参考に、分かりやすいガイドラインをつくっていただければなと思っています。
それと同時に、ここにも書いていただいていますけれども、南極観光がどんどん盛んになってきていて、ATCMでも非常に気にしている部分でもあって、コロナの後、またどんどん訪問者が増えていますから、さらにその中でもディープなアクティビティをする人たち、いわゆるエクストリームなことをする人たちもあって、どんどん状況が変化していくと予想されますよね。ですから、そういったことも取り込めるように、必要に応じて更新していただいて、バージョン幾つというような形で公開して、いろいろな事前準備をしてもらえるようにしていただければなと思います。やはり事故を起こさない、緊急事態を起こさないということが一番大事で、そのためにこれを役立てることができるようにしていただければなと思っています。
以上です。
○髙村委員長 ありがとうございます。
幾つかご発言をいただいてから、事務局のほうにお返ししようと思いますけれども、ほかに委員からご発言はございますでしょうか。オンラインでご出席をいただいている原田委員、藤野委員、もし何か全般を通してありましたら、お知らせいただければと思います。
ほかに委員から、今ご発言のご希望がございましたらお願いいたします。
それでは、藤野委員、よろしくお願いいたします。
○藤野専門委員 郵船クルーズの藤野でございます。
船舶所有者、運航者の立場としても、今後の課題とか、あるいは先ほどの二つ目の議題のところで事故、事件の話もありましたけども、通報する上でとか、それから、これが環境上の緊急事態であるかというところを判断するための基準というのが非常に重要になってきまして、ここが我々の中でも判断し切れないと、このつくった制度がそもそも始まらないというところもありますので、この辺りを最終的には船舶運航者、所有者が理解できるようなガイドラインが立ち上がるといいかなと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○髙村委員長 藤野委員、ありがとうございました。
先ほどの渡邉先生のご発言にもつながるところかと思います。ありがとうございます。
それでは、続きまして、オンラインでご出席の大塚委員、お願いいたします。
○大塚委員 ひと言だけですけども、先ほどのスライドのほうの参考資料1の22ページに関して、移動事例との関係の話も議論しなければいけないということだったと思いますが、憲法上、移動の自由というのはあり得ると思いますけれども、これは別に移動の自由を直接制限しているわけではなくて、金銭上の保証計画を立てろと言っているだけなので、南極のぜい弱な環境のことを考えた場合には、こういうものも必要なんだということを、むしろ環境省さんとしては自信を持って言っていただくほうが必要性としては高いのではないかなと思いますので。
どちらの問題も、もちろんバランスは取らないといけないんですけども、必要な制約なんだということを、むしろ自信を持って主張していただく必要があるのではないかと思いましたので、ひと言申し上げておきます。
以上です。
○髙村委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
今、三つ目を議論していますけれども、全般を通して、ご発言を追加でご希望がありましたら、併せてお知らせいただければと思います。あるいはオブザーバーでご出席の極地研さんをはじめとして、関係省庁も、もしご発言がございましたらお願いできればと思います。いかがでしょうか。
それでは、大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 すみません、先ほど大塚先生から発言があったところと関連しまして、今のコメントの中でお伺いしたかったのが、渡邉委員からエクストリームな活動をする人が出てきているということで、これがどんな人なのか。例えば徒歩であっても、何か変な活動をする人がいるのかもしれないですし、これはどんな方が増えているのかということを、もし可能でしたら教えていただければと思いました。
○髙村委員長 ありがとうございます。お願いしてもよろしいでしょうか。
○渡邉専門委員 最近の状況については、ATCMなんかでも報告はあるんだとは思うんですけども、私が参加していた頃に出ていたのは、南極でダイビングをするとか、あるいはマラソン大会はそれほどエクストリームではないかもしれないんですけども、あとはヴィンソン・マシフに登って、そこからスノボで下りるとか、映像を撮影するとか、いろいろなことを考える人たちがいますので、今は想像できないようなことをやろうという人たちも、当然出てくると思っていたほうがよろしいと。ですから、そういう状況が起きた場合に更新するとか、ガイドラインについて、何か付け加えて記載をいただくとか、そういったことが必要かなと思いました。
以上です。
○髙村委員長 大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 ありがとうございます。少しイメージが湧いて、大変ありがたかったです。
そうしますと、先ほどの話も、徒歩であれば全部除くとかいうことではなくて、仮に何か配慮するとしても、極めて軽微なものを除く場合の例示としてあり得るとか、そういうぐらいにしないと、徒歩であれば、車を使わなければ全部いいとか、少なくともそういうことにはしないほうがいいのではないかというふうに思って聞いておりました。
以上です。
○髙村委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
先ほど申し上げました全般を通してでも結構でありますけれども。
オンラインでご出席の原田先生、お願いいたします。
○原田専門委員 ご説明ありがとうございました。ようやくここまで来たんだなというふうに、私自身もいろいろ考えながら、ご説明を伺っておりました。
船舶を中心とした、南極大陸へのアプローチが主として検討されてきたと思いますが、最近は南極大陸へのアプローチも、航空網の発達があります。今後ご検討されるガイドラインで、船舶以外の多様なアプローチへの適用、具体事例のご検討をお願いします。
以上です。ありがとうございました。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ほかにご発言のご希望はございますでしょうか。
私からも、2点ほど発言させていただこうと思うんですけれども、一つはもう既にありましたスライド22ページの徒歩のところですが、ここのところは、やはり慎重に検討をいただくといいというふうに思います。先ほど、個人のエクストリームな活動についても、渡邉先生からありましたが、実際に金銭上の保証を積ませないという適用除外をしたとき、もし何か起こったときの対応がどうなるかというのは、国が判断して保証しなくていいというふうな形で運用するとすると、その後、もし何か起こったときにどうするかという問題はあるように思いますので、事務局から書いていただいていますけれども、今日のご指摘も踏まえて、今後の検討に当たっては慎重にお願いしたいと思います。
二つ目は、答申素案の21ページ目のところの施行期日に関わってのところなんですけれども、基本的にはこの施行期日に異論はないんですが、先ほどからの議論にもありましたように、どういう人がどういう活動をしているのか、あるいは緊急事態に該当するような、あるいはそれに結びつくような事案があるのかというような情報というのは、非常に貴重な情報だというご指摘があったと思います。そういう意味では、ガイドラインに反映していただくというのがまずあると思いますが、これはこだわりませんけれども、28か国締結しないと発効しないので、そういう意味では、いつこれが発効するかというのが分からない状況にあると思います。ほかの国によるという意味でですね。そういう意味では、例えばですけれども、こだわりませんが、通報義務あるいは緊急時計画を作成する義務だけ先に施行するというのも、一つの考え方のようには思います。そうすることで、先ほどあったようないろいろな対応が少なくとも附属書の対応ではないけれども、日本としての対応として可能になる、あるいはその情報が集まるということもあるのではないかと。繰り返しですが、少なくともガイドラインには書いていただくというのは必要だと思うんですけど、そういう可能性があるかどうかという点は、検討をいただくといいかなと思いました。
その二つ目の理由というのは、ご存じのとおり、ATCMで暫定適用の議論があり、附属書Ⅵが発効する前に、もう既にいろいろな事案が生じ得ることを考えると、幾つかの国が暫定適用の可能性を発言しているというふうに思っていまして、そういうときに、やはり日本としてどう対応するかということがあるかと思います。当然そういう意見が一部の国でも出てきて、提案されて合意がされたときの判断ですけれども、恐らくそれは法の施行のタイミングにも関わってこようかと思いまして、ここのところは国際的な議論もご存じだと思いますので、留意点として申し上げておきたいと思います。
ほかにはいかがでしょうか。全体を通しても含めてですが、よろしいでしょうか。
では、一度事務局から、今まで特にご質問はなかったと思いますけれども、何かご意見といいますか、お答えがありましたらお願いいたします。
○自然環境計画課長補佐 委員の皆様、コメントをいただきまして、誠にありがとうございます。
二つお話ししたいんですが、ガイドラインの件に関しては、やはり本当にどのような事態が環境上の緊急事態に該当するかというようなことの詳細、そこも含めて非常に重要だと思っています。来年度からもう、早々に検討は開始したいと思っています。多分検討会というようなかっちりとした形では、まだできないですし、まず来年度から始めるのは情報収集からかなと思っているんですけれども、藤野委員をはじめ、船舶の関係者の皆様とか、極地研の関係で、現役で南極の観測されている方々とか、いろいろな方々から情報をいただいたり、ご意見を聞いたりとか、そういう活動はもう来年度から早々に始めていきたいなと思います。
それと金銭上の保証の話なんですけども、もっとストレートに、直截的に言うと、本当に大塚委員がおっしゃられたような、やはり南極の特殊でぜい弱な環境を守るために、金銭上の保証というのはなければならないという、そういう場所なんですよという理解を求めること、そこは大前提なんだと思います。ただ、その上で、要するに陸上で起きた環境上の緊急事態の限度額が300万SDR、約6億円なので、6億円ないと南極に行けないんですよというようなことが許容されればいいなと思うんですけれども、許容されるように頑張って説明したいと思うんですけれども、それが許容されるのかどうかというようなところ、ストレートに言うとそういうことです。その点がどんなものかというのは、引き続き検討していきたいと思います。
繰り返しですけれども、金銭上の保証計画をみんなに出してもらうということは、もうそこは揺るぎなく考えていきたいと、そういうふうにさせていただきたいと思います。
施行期日の話、暫定適用というような議論との関係性でありますので、ここはちょっと外務省さんと、もしそういう話が、現実的な可能性が高まるということであれば、相談して対応していくということになるかなと思います。
こちらからは以上です。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今の時点で、お手は挙がっておりませんけれども、皆様、ご発言のご希望はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、議事(1)は一応ここまでということにさせていただきまして、次の議事(2)その他について、事務局から、もし何かございましたらお願いしたいと思います。
○自然環境計画課長補佐 その他で、この件とはちょっと若干ずれるんですが情報提供で、参考資料4という資料が一番下にあります。環境省報道発表と書かれたものです。そちらをご覧ください。
この12月4日から、環境省の職員が第67次南極地域観測隊に参加しております。参考資料4の一番下に名前が書いてある福濱主査ですけれども、今現在、観測隊に同行しておりまして、活動状況をホームページに掲載しております。
実際にホームページに掲載されているのは、南極地域に向かう荒れる海を乗り越えて、南に下り切って、南極大陸に近くなって、昭和基地に向けて西に進路を変えたところまでの6回ぐらいの記事が出ている状況です。本人自身は、実は今日、昭和基地にたどり着いたというようなことで、最初、海氷の状況が悪くて行けないのではないかみたいな話もあったんですけれども、無事たどり着いたにこやかな写真が送られてきている状況ですので、今日以降、モニタリング調査など環境省の任務を行っていくことになっておりますので、せっかくの機会ですので、情報提供をさせていただきました。
○髙村委員長 ありがとうございます。今日、基地に着かれたということですけれども、ご活動を大変楽しみにしております。
事務局から今後のスケジュールについて、何かありましたらお願いしたいと思いますが。
○自然環境計画課長補佐 それでは、今後のスケジュールなんですけれども、本日、皆様からいただいたご意見を反映した、答申素案から案にしたものを作成しまして、早速、年明けからパブリックコメントを実施させていただきたいと考えております。その辺りの詳細、今後の進め方について、髙村委員長はじめ委員の皆様にご検討をお願いできればなと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今、事務局から、本日多くの意見をいただきましたけれども、こちらを反映した答申案を作成して、パブリックコメントを実施する方向でご提案がありました。
私、今日の議論を拝聴いたしましたけれども、答申案の大きな方向性については、委員の皆様もご異論はなかったのではないかと思います。ただ、書きぶりですとか、幾つかの論点について、少し事務局のほうに宿題が出ているかと思います。
したがいまして、今後は事務局で、本日委員からいただいたご意見を踏まえて、まずは内容の修正をしていただいて、その修正については大変恐縮ですけれども、もし差し支えなければ、委員長一任とさせていただけないかということであります。かなり議論を尽くしてまいりましたので、できるだけ早くパブリックコメントで多くの方のご意見をいただくというふうにさせていただきたいと思っていまして、もしそのような進め方で差し支えございませんでしたら、そのようにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、今申し上げました形で頑張っていただいて、年明けから、できるだけ早いタイミングでパブリックコメントを実施する形で、事務局に作業をお願いしたいというふうに思います。
それでは、本日予定しておりました議題は以上となります。すみません、少しお時間が過ぎてしまいました。誠に申し訳ありませんでした。
ここで進行を事務局にお返ししたいと思います。
○司会 高村委員長、議事進行ありがとうございました。委員の皆様におかれましても、長時間にわたりご審議をいただきましてありがとうございました。
次回の小委員会は、2月20日を予定しており、パブリックコメントの結果を踏まえた取りまとめの案を確認いただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
最後に、大臣官房審議官の大井より、ひと言ご挨拶申し上げます。
○大井大臣官房審議官 委員の皆様におかれましては、年の瀬、恐らく本当に今日が最後の勤務日ではないかと思いますが、最後の慌ただしい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございました。
海洋汚染防止法との関係でありますとか、様々な論点について、非常に活発なご意見、ご指摘を賜りました。また、この制度を実効性のあるものにするためのガイドラインの重要性みたいなところについてもご指摘をいただいたかなと思っております。いずれも非常に重要なご指摘だと思いますので、いただいたご意見を踏まえまして、既に説明があったとおり、年明けからパブリックコメント、2月には最終的な取りまとめということでお願いできればと思っております。
引き続き、来年もどうぞよろしくお願いしたいと思います。
以上をもちまして、御礼のご挨拶とさせていただきます。
皆様、よいお年をお迎えくださいませ。ありがとうございました。
○司会 以上をもちまして、本日の小委員会を終了いたします。
次回は先ほど申し上げましたとおり、2月20日の開催を予定しております。
本日はありがとうございました。
午後0時4分 閉会
○司会 定刻となりましたので、ただいまより中央環境審議会自然環境部会第3回南極地域の環境の保護に関する小委員会を開会いたします。
本日は、お忙しい中、ご出席いただきありがとうございます。
本委員会につきましては、中央環境審議会自然環境部会(第49回)にて設置が決定され、同自然環境部会長からご指名をいただきました9名の方に委員をお願いしております。
本委員会の委員長につきましては、中央環境審議会議事運営規則第8条第3項に基づき、自然環境部会長よりご指名いただきました髙村ゆかり委員にお願いしております。
また、本日の委員会には、8名の委員にご出席いただいております。このうち、定足数の対象となる委員・臨時委員3名中、ウェブ会議システムでの参加を含めて3名がご出席され、定足数を満たしていますので、本委員会は成立しています。
本日の会議運営について、ご説明いたします。
本委員会の様子はYouTubeチャンネルによりライブ配信を行っておりますので、ご了承ください。
本日、オンラインでご参加の委員の皆様におかれましては、マイク、ビデオは、各自ご発言の際のみオンとするようお願いいたします。また、ご発言の際には、チャット欄に書き込みいただき、ご発言する旨をお知らせください。委員長からのご指名後、マイクのミュートを解除していただき、議事録の円滑な記録のため、お名前をおっしゃってからご発言いただきますようお願いいたします。なお、気がつかないこともございますので、挙手ボタンは使用せず、チャット欄をご活用いただければ幸いです。
本日、会議室でご参加の委員の皆様におかれましては、ご発言の際は、名札を机の上に立てていただき、委員長からのご指名後、マイクをオンにしてご発言ください。発言終了後は、マイクをオフにしていただくようお願いいたします。
本日、ご説明する資料につきましては、委員の皆様には、事前に電子データにて送付しております。本日は、事務局が画面上に資料を投影し進行いたしますので、お送りした資料は必要に応じ、お手元でご参照いただきますようお願いいたします。
傍聴されている方につきましては、本日の資料を環境省ホームページの南極地域の環境の保護に関する小委員会のページにアップロードしておりますので、そちらをご確認いただきますようお願いいたします。
それでは、自然環境局長の堀上よりご挨拶申し上げます。
○堀上自然環境局長 皆さん、おはようございます。年の瀬のお忙しい中、委員の皆様にはご出席いただきまして、大変ありがとうございます。
この小委員会ですけれども、環境保護に関する南極条約議定書附属書Ⅵの締結に向けた担保措置を審議するという目的で設置されまして、前回7月に開催した第2回小委員会で答申の骨子案をお示しして、その大枠につきましてはご了解いただいたという認識でございます。ただ、詰め切れていない論点がございますので、こちらにつきまして、前回のご意見を踏まえながら、詳細に検討を進めてまいりました。本日、その結果を含めて、文章として書き起こした答申素案をご説明いたしますので、ご議論をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
来年5月には、広島で第48回南極条約協議国会議が開催される予定であり、さきの10月には、条約事務局の次長が来日しまして、会議運営に関する打合せを行っております。その後に会議のロゴマークも決まり、ホームページも立ち上がったというところで、関係省庁一丸となって、極地研の皆様も含め、日本開催の準備を着実に進めていることをまずご報告いたします。
この会議の中で、附属書Ⅵの締結の見込みを報告したいということでございますので、実効性のある担保措置を構築して、答申として取りまとめていただければ大変ありがたく思っておりますので、委員の皆様の忌憚のないご意見をぜひ賜り、ご議論いただければありがたいと思います。これをもちまして、開会の挨拶といたします。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
○司会 続きまして、委員の皆様をご紹介いたします。本日は時間が限られることから、事務局より委員、臨時委員、専門委員の順にお名前のみご紹介いたします。
大塚直委員、大久保規子臨時委員、髙村ゆかり臨時委員、岡松暁子専門委員、白山義久専門委員、原田尚美専門委員、藤野光弘専門委員、渡邉研太郎専門委員、以上です。なお、宮本委員がご異動されたことに伴い、一般社団法人日本外航客船協会様と調整し、その後、後任の藤野様にご就任いただきました。なお、西本健太郎委員は、本日はご欠席です。
それでは、これよりの議事進行につきましては、髙村委員長にお願いいたします。
○髙村委員長 皆様、おはようございます。まさに年の瀬のタイミングでありますけれども、本日の審議会、お集まりいただきありがとうございます。
既に、先ほど堀上局長からお話がありましたように、前回、答申の骨子案についてご議論をいただき、それに対していただいた意見を踏まえて、事務局のほうで、今回、答申の素案を作っていただいております。本日は、この答申素案をしっかり議論いただいて、この環境保護に関する南極条約議定書の附属書Ⅵの担保の措置の方向性を皆様で議論し、確認ができればと思っております。
通例でありますけれども、会議録につきましては、後ほど事務局で作成して、本日出席の委員の確認、了承をいただいた上で公開することとなります。また、こちらは事務局から既にご紹介がありましたように、会議資料につきましては既に公開しております。
それでは、早速ですけれども、議事に入ってまいりたいと思います。
本日の議事については、(1)環境保護に関する南極条約議定書の附属書Ⅵの締結に向けた担保措置(答申素案)になります。
事務局のほうで、この担保措置について、これまでの議論を踏まえて作っていただいたもの、かなり丁寧に、かつ内容も多岐にわたっておりますので、事務局とご相談して、机上配付していただいておりますが、議論の進め方について、机上配付1の資料でお示ししております。
簡単に申し上げますと、最初に答申素案の1.はじめにから、3.(1)の南極条約第7条5に基づく事前の通告までを一つの固まりとして、ご説明、議論をするということでございます。
二つ目の固まりとして、答申素案3.(2)ですけれども、環境上の緊急事態から、3.(5)の対応措置をとらない主宰者の責任まで、そして関連しますので、3.(7)の他の締約国が対応措置をとった場合の請求の訴えに係る裁判管轄について、これを事務局から10分程度でご説明をいただいて、先生方に議論をいただくということであります。特にこの二つ目の固まりが、これまでも非常に議論になったところかと思います。
最後の三つ目の固まりというのが、答申素案3.(6)の責任の限度額、それから3.(8)の保険その他の金銭上の保証、そこから4.今後の課題まで、こちらはまた、事務局から改めてご説明をいただいて、議論をしていきたいというふうに考えております。
もちろん、これらは一体としての担保措置ですので、相互に厳密に分けられないと言いましょうか、相互に関連するところはあるかと思いますので、遠慮なくご発言をいただければいいと思いますし、あるいは、それぞれの箇所で繰り返しご指摘をいただくという形でも結構であります。
もし、このような進め方で差し支えがないようでしたら、早速、議事に移ってまいりたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、事務局から、まず一つ目の固まりですけれども、机上配付①のところに該当いたしますが、答申素案の1.はじめにから、3.(1)の南極条約第7条5に基づく事前の通告、こちらについてご説明をいただければと思います。よろしくお願いします。
○自然環境計画課長補佐 それでは、自然環境計画課、桝のほうからご説明させていただきます。
最初に机上配付2というふうに書かれた、こちらの横の紙をご覧いただきたいと思います。
前回小委員会で、たくさんのパワーポイントを用いて説明させていただきましたが、今回説明させていただく資料1の答申素案、こちらとの関係について、机上配付2のほうで記載しております。
お示ししているものの左側に記載されているのが、前回小委員会で説明したパワーポイントの絵が書いておりますけれども、このパワーポイントを基に、右側に記載のとおり、担保措置の内容とか、附属書Ⅵの関係条項の説明、法令以外で規定されることが見込まれる内容を整理いたしまして、資料1の答申素案を作成し、さらにその後、検討を進めて、変更などがあった点などを反映させている状況でございます。
もう一つ、参考資料1と書いてある、こちらの横の資料をご覧ください。
これは、答申素案とは別物ですけれども、答申素案に記載した内容の経緯とか詳細を記載しまして、答申素案の理解を深めたり、解説したりするという内容の位置づけのものです。本日は、この資料1の答申素案と参考資料1のそれぞれを参照しますので、お手元の左右か上下かに両方を置いて、それぞれをご確認いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、早速、資料1、答申素案の説明させていただきます。なお、前回小委員会でご説明させていただいた内容と特に変更がない部分については、ごく簡単に説明させていただきます。
まず、この資料1の表紙をおめくりいただくと、目次構成が記載されております。構成については、前回骨子でお示ししたものと変更はございません。
1ページ目、はじめに以降、議定書及び南極環境保護法の内容など、これは現行制度の概要を記載しておりまして、めくっていただきまして、2ページ目からは、附属書Ⅵの作成経緯とその内容を記載しております。
さらにめくっていただきまして、5ページまで飛びます。
5ページ目には、附属書Ⅵの作成背景の一つとして、南極地域における主な事故事例を掲載しております。国立極地研究所さんにデータを提供いただきました。この場を借りて、御礼を申し上げます。
さらに続きまして、8ページ目までめくっていただいて進みます。
8ページ目の図についてですけれども、附属書Ⅵの骨格を、環境上の緊急事態が発生してから、A、B、C類型に至るまでのフローチャートとしてお示ししたものですけれども、分かりやすさの観点から、この答申の素案にも掲載をいたしました。さらに8ページ目の下段、後段の部分、我が国を含む9か国が附属書Ⅵを未締結であるという現状、さらに9ページ目には、前回小委員会でご確認をいただいた締結の必要性、つまり2026年の南極条約協議国会議の日本開催も契機としつつ、南極地域の環境の保護に関する国際協力を推進するため、締結の見通しを立てる必要があるということを掲載しております。
ここで一旦、参考資料1のほうに飛びますけれども、表紙をめくって2ページ目をご覧ください。今ご説明した部分で、一つ補足があります。
先ほど、局長からも紹介いただきましたが、来年5月に開催される南極条約協議国会議の準備についてです。
2026年5月11日から21日まで開催することが決定しまして、関連するワークショップも開催します。ホスト国が作成するということが慣例になっておりますロゴマークについても、ご覧いただいたように、ペンギンをあしらった図柄に決まりまして、政府によるホームページも、この12月15日から開設されている状況です。会議の案内とか文書とかは、今後ここに掲載されていくことになっております。右のほうには、会場の写真も掲載しております。こちらは補足で参考でした。
次に、資料1のほうにまた戻りまして、9ページのところです。9ページの一番下の部分、3、環境保護に関する南極条約議定書附属書Ⅵの担保措置以降が、答申素案の具体的な担保措置の内容になります。
初めに、その適用範囲についてですけれども、附属書Ⅵでは、南極条約第7条5の規定に従い事前の通告を必要とするものと、全ての観光用の船舶に適用されるということが求められております。この適用範囲が、南極環境保護法に基づき、事前に環境大臣の確認を要する南極地域活動に漏れなく含まれることになるように措置をしていく予定でございます。
さらに、南極条約第7条5の規定に従い、事前の通告を必要とするものについての日本政府の解釈についてですけれども、これまで公海の自由の原則を重視する立場から、海域のみで行われる活動については、事前通告の対象外としてきたところですけれども、今回この小委員会におきまして、附属書Ⅵの対応を踏まえると、海域のみで活動する船舶から生じる、例えば大規模な油流出事故などの環境上の緊急事態というのが生じるリスクは、観光船も、その他の、例えば、科学的調査を行う船舶も同じではないかというような観点から、現在の解釈については検討を要するのではというご意見をいただいておりました。
この点については、10ページの冒頭の部分をご覧いただくと、引き続き検討中ということになっているんですけれども、次回2月20日の第4回小委員会までには結論を得て、現在、ここで検討中と記載されている部分については、その検討結果を反映させた文章に置き換えたいと考えております。
まず、最初のパートの説明については以上でございます。
○髙村委員長 ありがとうございます。
それでは、これから第1群といいましょうか、答申素案のページでいきますと、最初から10ページの9行目までがその対象になろうかと思いますけれども、こちらについて、委員の皆様からご質問、あるいはご意見をいただければと思います。
通例ですけれども、会議室にいらっしゃるご出席の委員におかれましては、名札を立てていただければと思います。それから、オンラインでご出席の委員の皆様については、先ほど事務局からありましたように、チャットで教えていただけると間違いがないかと思います。
それでは、いかがでしょうか。文言、あるいは前回の意見を踏まえてのご意見、ご質問などがありましたら、お願いできればと思いますけれども。
すみません。私のほうから、時間稼ぎではないんですけど、1点だけ確認させていただければと思うんですけれども、2ページ目の2行目のなお書きです。こちらの確認というのは、「日本人」とありますが、届出が必要なのはが自然人だけではないように考えますが。日本の法令に従って設立された法人も入ると思いますし、これは南極環境保護法の適用範囲を踏まえて、この「日本人」という表現がいいかどうかだけ確認をいただければと思います。
○自然環境計画課長補佐 事務局からお答えいたします。
このなお書きの部分は、環境大臣に届出をする場合の現行の制度を示しております。外国で議定書に基づく許可等を得た活動に日本人が参加する場合に届出をしてくださいということで、その届出も行為者ということで、各個人の単位で届け出ていただくというシステムになっておりますので、法律の適用上、主宰者になれるのは法人も自然人はもちろん、外国法人であっても日本に事務所を有している法人は、主宰者となることができるんですけれども、この大臣への届出という部分に関しては、日本人の個人が単体で行う形になっております。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ひょっとしたら説明が必要かもしれないと思いまして、これはいわゆる南極環境保護法に基づく主宰者の概念ともクロスするところと思いまして、恐らく下部法令で定めていらっしゃると思うんですけれども、少しご検討いただけるといいかなと思います。
○自然環境計画課長補佐 多分、最初の「日本人が」という書き出しがよくないのではないかなと思いましたので、届出制度のことが最初に来るようにして、誰が届出をするのかというような形に文章を修正したいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。もちろん、後でもう一度戻ってくることは可能だと思いますけれども。
大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 すみません。前回もお伺いしたところなんですけれども、その後のフォローアップで、もし追加的な情報があればという意味でお聞きしますが、8ページの締結状況のところですけれども、未締結の国のうち、前回以降、締結を検討している国が増えているとか、あるいは検討状況が進んでいるという国がありましたら、お伺いしたいと思います。以上です。
○自然環境計画課長補佐 前回7月からは、状況の変化は特に聞いていないという状況です。7月のときと状況は変わっていないということでご理解いただけたらと思います。
○大久保臨時委員 仮にそうだといたしますと、日本が締結することによりまして、ほかの国の締結の推進にもつながるとよいなと思っております。以上です。
○髙村委員長 恐らく日本がこういう状況の中で締結する必要性というのを強調する情報があれば、追加していただくということかなと思います。多分公式にはお書きになれないんですけれども、いろいろと日本が締結を準備しているということで、準備を始めている国も出てきていると側聞していまして、そういう意味では、答申ですので書ける範囲はあると思いますけれども、どううまく反映できるか考えていただければと思います。
ほかにいかがでしょうか。オンラインでご出席の委員の皆様もよろしいでしょうか。もしチャットが難しければ、手挙げでも結構ですけれども、よろしいでしょうか。
それでは、先ほど申し上げましたように、ほかにも関連して、この部分について、ご意見が後で出てくる場合も結構でございますし、最後にまとめて、全体を通してご意見を伺いますので、多分一番議論の重要な点だと思いますけれども、次の二つ目の固まりに移ってまいりたいと思います。
二つ目の固まりは、資料1の答申素案のうちの3.(2)、先ほどの10ページの11行目辺りから、3.(5)対応措置をとらない主宰者の責任まで、そして関連性の深い3.(7)他の締約国が対応措置をとった場合の請求の訴えに係る裁判管轄について、事務局からまず説明をいただいて、議論をしてまいりたいと思います。
それでは、事務局からよろしくお願いいたします。
○自然環境計画課長補佐 それでは、続きまして、おっしゃっていただいたように10ページから11ページの内容について、まず説明します。
文字でいろいろと書いておりますけれども、12ページをめくっていただきまして、こちらのフローを用いて説明させていただきたいと思います。
まず、フロー全体を俯瞰する形で見ていただくと、基本的な骨格は変更されていないということを確認いただけるのではないかなと思っております。
一方、一つ目の変更点はフローの起点の部分です。ちょっと細かいんですけれども、起点になるので細かく説明させていただくのですが、前回は環境に影響がある偶然の事故の発生と、その後に緊急時計画に基づく対応としておりました。今回はその起点を、南極地域の環境に悪影響を及ぼすおそれのある事件の発生とさせていただきました。
附属書Ⅵに規定する文言としては、「南極の環境又はこれに依存し及び関連する生態系に悪影響を及ぼすおそれのある事件」の発生となっていまして、考えとしては、これに合わせることで、起点をより明確にしたかったということと、あと南極環境保護法では、既に「南極地域の環境」という用語が定義されていて、この言葉の中に「依存し及び関連する生態系」という部分も含まれると明確に定義されておりますので、最小限の文言整理のみを行いまして、結果として、この一番起点に書いてある「南極地域の環境に悪影響に及ぼすおそれのある事件」とさせていただきました。
この起点の趣旨としては、前回お示しした内容に変更はありませんで、お手元の参考資料1の3ページをめくっていただくと、前回もこの資料をご覧いただいた記憶があるのではないかなと思うんですけれども、そこに記載されている通報義務というもの、これが生じる場合に該当した場合が、この「事件」に該当することになります。
また、もう一回フローのほうに戻っていただきまして、南極地域の環境に悪影響を及ぼすおそれのある事件が発生した場合に応急措置をとるということを、義務として規定することにしました。前回は、確認申請のときに緊急時計画が提出され、その計画の内容に従って、緊急時には当然対応が行われるという取扱いとして提案いたしましたが、委員の皆様からのご意見も踏まえて、「応急措置の義務」ということで修正させていただきました。
二つ目の変更点は、前回小委員会では、環境上の緊急事態に該当するか否かについては、環境省において判断して、主宰者に連絡するとしておりました。これにつきましても、検討を進めまして、環境上の緊急事態に該当する場合は、速やかに環境大臣が公示を行うこと、また、他の締約国及び南極条約事務局に対して、環境上の緊急事態の発生を通報するということに変更いたしました。
その理由なんですけれども、附属書Ⅵ第4条の3には、各締約国は環境上の緊急事態につき、速やかに通報を行うため及び協力して対応するための手続を定め及び実施するという規定がございまして、こうした規定も踏まえまして、他の締約国が対応措置を実施する可能性があるという状況もありますので、事態の発生を公に周知することとしたものです。
三つ目の変更点が、前回小委員会では、主宰者が日本船舶を使用していた場合は、その通報を受けた場合に、南極環境保護法の適用を除外し、海洋汚染防止法に規定する応急措置、それと防除措置の規定により対応するとしておりました。この点について、担保方針を変更しまして、日本船舶の場合についても、南極環境保護法上の規定により措置するということにいたしました。
そのため、下のフローのところには、「日本船舶の場合」という形で横にはみ出ていくような矢印は、現状はない素案になっております。これによって、環境上の緊急事態が発生した場合、南極環境保護法に基づいて対応措置をとる義務が生じる主宰者と、海洋汚染防止法に基づいてその応急措置、防除措置の義務が生じる船長とか船舶所有者が共同して、一つの事案に対応するというような形になります。
変更の経緯なんですけれども、当初の考えでは、海洋汚染防止法は油汚染等の海洋汚染を除去する、そういう仕組みがあるわけですけれども、これに基づいて、環境影響が結果として除去されれば、附属書Ⅵの求めに対しても対応したことになるのではないか、という考えのもとに提案させていただきました。
しかし、南極環境保護法を適用除外にして、その部分だけ海洋汚染防止法に任せるというようなことになりますと、日本船舶の場合については、海洋汚染防止法で附属書Ⅵを担保するという位置づけになってしまうということで、その場合、附属書Ⅵに規定する各措置について、要するに外国の船とか、日本船舶を用いる主宰者以外の主宰者について規律する南極環境保護法と同内容かつ同程度の義務が海洋汚染防止法に規定されていなければ、結局担保したことにならないという問題が生じることが分かりました。海洋汚染防止法についても、南極環境保護法と同様に、主宰者の概念を設定して、そこに義務をかけるという措置が必要になってしまうということになります。このような改正を海洋汚染防止法ですると、主宰者という概念を海洋汚染防止法の中に盛り込むという形になり、船舶所有者を規律して義務をかける、現行の海洋汚染防止法の体系とは相入れないということになりますので、そうした改正を行うことはなかなか難しいなというふうに考えております。
また、逆に、南極地域においては、海洋汚染防止法のほうの規定を適用除外にするということも検討したんですけれども、海洋汚染防止法と南極環境保護法は、先ほどご説明したとおり、義務の対象者が異なりますので、一方では主宰者、一方では船舶所有者ということで、二つ同時でも競合は生じないのではないかということを考えまして、主宰者が法に基づき作成する緊急時計画において、主宰者と船舶所有者の役割分担や連携・協力を事前に考え記載させることで、現場で混乱なく対応することができるのではないかと考えております。
こちらがフローの説明でした。
続きまして、13ページのほうに移ります。
このフローを円滑に実施していくためには、環境大臣が環境上の緊急事態への該当を判断すること、特にB類型に該当する事案が発生した場合の国際的な連絡調整の必要性や詳細について、ガイドラインを作成する必要があることを記載しております。
参考資料1のほうについても、前回と同様の内容を記載しております。これが5ページから11ページにわたるというような状況になっております。
8ページのところなんですけれども、前回小委員会の資料から追加で、環境上の緊急事態に該当し得る事案を分析した、南極条約協議国会議のワーキングペーパーの内容も記載しております。
また本文のほうに戻ります。13ページの下の防止措置及び緊急時計画の作成等のことも記載しております。
14ページのほうにまいりまして、迅速かつ効果的な対応措置。15ページ、16ページの対応措置をとらない場合の主宰者の責任。主宰者の締約国が対応措置をとる場合、つまり日本の場合は、環境大臣が対応措置をとる場合のA類型、他の締約国が対応措置をとる場合のB類型、さらに、裁判管轄の件も含めまして記載されておりますけれども、こちらのほうは前回の担保方針とは変更はございません。
続きまして、C類型ですけれども、いずれの締約国も対応措置をとらなかった場合における、とられるべきであった対応措置の費用についての支払責任に関する名称と金額の算定に関する有識者の意見聴取について、ご説明させていただきます。
こちらは参考資料の12ページをご覧ください。参考資料の12ページのほうでご説明させていただきます。
とられるべきであった対応措置の費用に関しては、前回は賦課金という名称を提案しまして、その理由を、課徴金については近年、制裁としての意味合いを持つ例が増えたためと説明させていただきました。これに対して、本来、課徴金は国民から徴収する金銭の負担で、租税以外のもので最も一般的な名称であるということから、必ずしも適切な説明ではないのではないかとご指摘をいただきました。改めて、類似する用語などを調べました結果、結論としては納付金というもの、こちらが利益を得たものに対して、その利益の全部または一部を納付させるものという形で使用されている例がありまして、対応措置の今回の支払と、この例が最も親和性が高いと考えられるものですから、これを類似例として参考にし、納付金とさせていただきました。
続きまして、参考資料の13ページをご覧ください。
前回はC類型の事案において、とられるべきであった対応措置の費用を算定する委員会を法律に位置づけるということにしておりましたけれども、こちらも検討を進めた結果、法律には規定せずに、環境省の担当部局に、有識者、学識経験者等により構成される有識者委員会を設けて検討するということとしました。
この理由としては、とられるべきであった対応措置の費用の算定に関する委員会の設置、また、学識経験者に対する意見聴取については、必ずしも附属書Ⅵの規定において求められているものではないことと、環境上の緊急事態に該当するような事案が発生することは極めて稀でありまして、仮にそのような事態が生じた場合において、その対応措置に相当する費用の算定に係る専門的な知見を実質的に得られればよいと考えますので、委員会の設置及びその意見を聞くことが、必ずしも法定である必要はないのではないかなということで、環境省の担当部局に設置要綱より構成される委員会を設けて、学識経験者等の意見を聞くことにより、費用の算定及び妥当性を検討するという目的は達成できる、代替手段があるというものと考えられたということによるものでございます。
特に本件は、対応措置の費用を算定するというものですので、環境省職員の知見だけでは検討できないことは明らかですので、学識経験者の意見を聞かなければ、対応するということは事実上できないのではないかと考えておりまして、そういったことをもって、実態として意見を聞くことというのは確保されているのではないかと考えております。
事務局からの説明は以上になります。まずはご審議のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今いただいた二つ目の固まりについて、これから議論してまいりますけれども、私、1個忘れていまして、何かといいますと、本日、西本委員がご都合によりご欠席ですけれども、事前に事務局宛にご意見をいただいております。
一つ目の固まりのところについて、ここを今お伝えし損ねたんですけれども、先ほどの一つ目の議論のところでいきますと、今、検討中というふうに事務局からご報告があった南極条約第7条5の規定に従い事前の通告を必要とするものの範囲について、担保措置を考える上で非常に重要な前提であると考えておりますので、解釈変更について、引き続き検討いただきたいというご意見をいただいております。これは先ほど私がお伝えし損ねたので、今ご紹介いたしました。
そして、これから二つ目の固まりのほうの議論に移ってまいりますけれども、同じく西本委員からご意見をいただいていまして、基本的に前回の変更点も含めて適切に整理していただいているというご意見の上でですけれども、答申素案の書きぶりで、先ほどご説明いただいたフロー図をできれば本文でご説明いただく、中核的な要素について、本文でも説明する記載ぶりを検討いただくのがいいのではないかというご意見をいただいております。
それでは、今の二つ目の固まりでございますけれども、事務局のご説明について、ご質問、ご意見のある委員の皆様、ご発言をいただければと思います。
会議室の委員におかれましては、名札を立ててお知らせください。オンラインでご出席の委員についてはチャットで、あるいはチャットをうまく使えない場合には、手挙げ機能でお知らせいただければと思います。
それでは、いかがでしょうか。
大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 ご説明をありがとうございます。
繰り返しの説明を求めることになるかもしれませんけれども、少々複雑で分かりにくいところですので、念のため再度確認をしておきたいと思いますが。
海防法とのすみ分けに関する部分なんですけれども、海防法と今回検討しているものと両方が適用される場合があるという想定だと思うんですけれども、両者のすみ分けにつきまして、義務者が異なるという場合、それから行為の内容、義務内容が異なるという場合、それから、その義務の措置命令の発動要件が異なるという場合、それから、趣旨としては、全体として目的が異なるということの四つの考え方があると思うんですけれども、これはいずれの考え方に立って、あるいは複数の考え方かもしれませんけれども、このような方針に変更されたのかという点について、再度確認したいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
事務局にお答えいただこうと思うんですけども、もしほかにご発言をご希望の委員がいらっしゃれば、あとお一人、お二人、まとめて事務局にお返ししようかと思いますが、いかがでしょうか。
それでは、オンラインでご出席の大塚委員、お願いいたします。
○大塚委員 今、大久保委員がおっしゃったことと同じ趣旨ですけれども、多分国民にとっては分かりにくくなっていると思うので指摘しておきます。二つの法律で受けるということ自体がちょっと分かりにくくなっていると思いますし、主宰者と、それから船舶所有者がそれぞれ責任主体になるんだと思いますけども、その二者が連携してというふうにおっしゃいましたが、わざわざ二つに分けている理由をもう一度ご説明いただけると大変ありがたいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今ちょうどお二人から、同じ趣旨のご質問、事務局にもう一度ご説明をお願いできないかということですけれども、ほかに関連してございますでしょうか。
それでは、岡松委員、よろしくお願いいたします。
○岡松専門委員 より具体的にということなんですが、南極環境保護法に一本化するという話があったかと思いますけれども、責任の主体が主宰者に係る場合と、それから船舶の船長に係る場合とが、なぜ一本化という話になっていったのか。もう少し具体的にしていただいたほうが分かりやすいんだろうと思います。
それから、海防法を改正するという話があったかと思いますけれども、海防法改正での対応について、改正すべきではという議論についてどうなったのかということについて、教えていただければと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ほかに今の点に関連してご質問、ご意見はありますでしょうか。よろしいでしょうか。
もし関連してなければ、一度ここで事務局から、ちょうどいろいろな観点、ニュアンスはあると思いますが、3人の先生から共通した点についてご質問がありましたので、お願いできればと思います。
○自然環境計画課長補佐 それでは、お答えさせていただきます。
まず、大久保委員からご説明のあった、義務者が異なるとか義務内容が異なるとか、措置命令の発動の要件が異なるとか、目的とか、四つの観点ですね。それぞれどういうふうに検討したのかというようなところでございます。
最初の義務者が異なるという部分は、繰り返しになってしまうんですけれども、南極環境保護法においては、そもそも附属書Ⅵに関しても、主宰者、オペレーターに対して義務がかかるというような状況で、主宰者に附属書Ⅵが求める義務をかけなければならないという形になります。主宰者は、南極地域での活動を企画するような人でありまして、船舶の傭船を行うといった、全体の企画者という形になります。
一方、海洋汚染防止法では、船舶所有者に義務がかかっている状況で、これは必ずしも主宰者とは一致していないという状況、一致する場合もあるかしれないんですけれども、一致していない場合が多いというような状況で、そもそもその義務者が、対応する者が異なるので、それぞれの法律がそれぞれに義務をかけて、相互に連携していくというような考えで、今回の対応案を検討させていただきました。
二つ目に義務内容のことについてなんですけれども、義務内容に関して、例えば海のことでいえば、大規模な油流出の事故が起きるなどというような場合は、確かに同じ事案に対して、主宰者もその対応をしなければならない、船舶所有者も大量な油が発生したときには、海洋汚染防止法に基づいて、その通報、応急措置、防除措置の義務がかかるというようなことで、同じように対応しなければならないという状況は確かにあります。
ただ、一方で、その両者にちょっとずれがある場合というような部分もありまして、例えば船舶所有者にかかっているのは、もともと南極条約とか環境保護議定書ではない、OPRC条約、油汚染に関する対応の国際協力の条約の担保ということでかかっている部分、あるいは有害物質の排出という部分でかかっているというような、ちょっと役割分担が違う部分というのがあります。その背景が違うゆえに、例えば環境上の緊急事態には至らないけれども、例を挙げると、何かの有害物質というのが船舶の外に出てしまったと、でもそれが例えば海氷に閉じ込められて湖のような状態になった海の中に出てしまったもので、それは明らかに環境上の緊急事態ではないけれども、海洋汚染防止法上の義務はかかっている状況もあり得ます。そういうふうに義務内容が異なっているので、やはりそれぞれ背景が違いますから、両方かけなければならない、かかっていなければならないという状況はあるのかなと思っております。
三つ目の措置命令とかの発動要件なんですけれども、今、申し上げたように違う場合があるということで、南極環境保護法で規定しようとしている対応措置と、海洋汚染防止法のほうで規定されている防除措置というのが、義務内容が異なるゆえに、これもまた完全に一致するものではないということも状況としてはあります。そこは大規模な環境上の緊急事態の対応と、そういった大規模なことプラスアルファの部分、海洋汚染防止法の応急措置とか防除措置というのは、それよりもうちょっと幅が広い部分というのが概念的にあるので、そこの部分に関して、ちょっと目的が異なってくる部分はあるというところが、四つ目の理由と思っております。
大塚委員からのご指摘もありましたが、結局主宰者と船舶所有者が二つに分かれていて、ちょっと分かりにくいというような状況、そこを整理すると、先ほどの四つの観点でいうと、いろいろな観点からもずれがあるんですけれども、実務上、実際問題としての対応というようなことで考えると、ガイドラインという言葉もありましたけれども、ガイドラインに連携・協力しようと書いて、それに基づいて、直接連携・協力するということではなくて、我々の対応として考えているのは、緊急時計画を作成させるということです。緊急時計画は、南極環境保護法に基づいて、事前に事件があった場合にどのように対応するかを明確にするというものであります。それを我々は適切に作成させて持たせるということを考えるわけですけれども、主宰者はそれに従って応急措置をとるということなんですけども、その緊急時計画の中において、主宰者と船舶所有者とか、そういう方々との連携、事が起きたときにどういう分担で、どういうふうに対応するのか。もうちょっと具体的にいうと、主宰者が船長とか船舶所有者を使って事案に対処させるということ。それが現実的なんですけれども、そういった分担とかを事前に話し合って明確にさせてその中に書かせると。だからガイドラインというよりも、ちゃんと緊急時計画を作成させて、そこら辺をしっかりと書かせて、確認して、認め、その緊急時計画にに基づき、しっかりとやってもらうというようなことをしっかり適正に行えば、幾分かはご懸念が解消されるのではないかなと考えております。
最後に、岡松委員のほうからご指摘もいただきましたが、附属書Ⅵの対応に関しては、さきほど申し上げたような理由で、南極環境保護法一本の対応とするということがまず一つ。それと併存して、海洋汚染防止法のほうにおいてもかかっているというような状態になるというような状況になります。附属書Ⅵの担保のためには、南極環境保護法で、日本船舶を傭船した者であろうと外国船舶を傭船した者であろうと、一つの仕組みの中でやっていくということが、この観点から言えば、そのほうがすっきりしていいのかなと考えております。
もし、ご回答で足りない部分があったら、またご指摘をいただきたいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今のこの事務局のご説明について、何かありましたら、ご発言をご希望の意思をお示しいただければと思います。今、オンラインでご出席の白山委員から、ご発言のご希望がございますので、白山委員、お願いできますでしょうか。
○白山専門委員 白山です。今の観点と違う観点での発言を希望していたんですけれども、よろしゅうございますでしょうか。
○髙村委員長 現時点で手は挙がっておりませんので、白山先生、お願いできますでしょうか。
○白山専門委員 ありがとうございます。
それでは、パワーポイントで申し上げますと3枚目辺りなんですけれども、「事件」という言葉は、今までなかったものが出てきているのかなと思っているんですけれども、それに関しては、文章の中でも非常に丁寧に定義がされているわけですが、それでよくこの全体を拝見すると、事故のほうが事件よりも範囲が広いわけですよね。ところが、事件の中に含まれる事故と、事件の中に含まれない事故があるということになった場合に、ほかの部分で単に「事故」というふうに記載されたものが、通報義務の範囲の中に入っている事故なのか、外に存在している事故なのかというのが、文章全体として、必ずしも統一した使い方がされていないような印象を受けてました。事件に含まれる事故と事件には含まれない事故、それから逆に言えば、事件に含まれる事故でないものという辺りの整理をきちんとする必要があるのではないかということを印象として持ちました。事故と書いてあるときに、それが通報義務の中に含まれる事故なのか、含まれないものを含めた事故なのかが、それぞれの事故について、どちらを示しているのかがよく分からないということです。
それから、この3枚目のパワーポイントのスライドの最初の、「主宰者は、次に掲げるすべてに該当する事故又は事象が生じたときは、環境大臣に通報。」という文章なんですが、これは①と②と③が全部該当すると、初めて環境大臣に通報というふうにも読めます。実際は、これのどれかに該当すればということなんだろうと思いますが、ここの文章について、ミスリーディングにならないように推敲していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○髙村委員長 白山先生、ありがとうございます。
この事件については、多分場合によっては、ほかの法律系の先生もご意見がひょっとしたらあるかもしれませんけれども、もともとの言語、これは「incidents」を今回「事件」というふうに訳していらっしゃると思います。今、白山先生からありました事故の概念と事件の概念の関係性と、特に通報の対象となるものが何なのかということの明確化が必要だというご趣旨と理解しました。
申し訳ありません。大塚先生、今の点に関わってでしょうか。前の点について、あるいはほかの点についてでしょうか。
○大塚委員 すみません。前の点だけですので、どうぞ今の点を議論してください。
○髙村委員長 すみません、お待たせいたします。
それでは、今の白山先生からご指摘があった点について、もし関係してご意見、ご質問がある委員の先生方がいらっしゃいましたら教えていただければと思いますが。
それでは、もしよろしければ、事務局から今の白山先生のご質問について、ご説明、ご回答をいただければと思います。よろしくお願いします。
○自然環境計画課長補佐 白山委員、ありがとうございます。
前回と方針を変えた部分があったがゆえに、ちょっと混乱を招いてしまっているかなと思いますけれども、ご指摘のところ、用語が混乱しているというのは、確かに精査し切れていない部分があったのはそのとおりで、ここは大変申し訳なかったなと思っています。
最初に「偶然の事故」と書いてあったのは、環境上の緊急事態の附属書Ⅵの第2条の定義のところで、偶然の事故というふうなことがあって、そこを起点にしてしまっていたんですけれども、よくよく中身を見て精査をした結果、今回ご説明させていただいたとおり、やはり起点にあるのは、緊急時計画を最初に行わなければならないような、そういう事件というようなところを起点にするほうが、流れとして一番分かりやすいとで考えて、緊急時計画の文言を引っ張ってきて、「事件」とにして、それが起きたら緊急時計画に基づく対応をする、それがイコール応急措置というような流れで組み立て直したというのが今回の説明であり、資料もそのように徹底させていきたいというのが、こちらの基本的な考え方でございます。
ですので、ご指摘をいただいた参考資料の3枚目のところは、赤字で左側に「通報義務の設定」というふうに書いてあるところで、「事故又は事象が生じたときは」というのは、これはあまり適切ではなくて、ちゃんと事件に直さないといけないところですし、そこは内容を検討して修正していきたいと思っています。
本文のところも、もう一度「事件」と「事故」で検索をかけて、内容にそういう適切でないような、変更後の基本的な考え方にそぐわないようなものがあるのかどうか、よく検討して、すぐ修正したいと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
この点について、何か追加的にご発言をご希望の委員はいらっしゃいますでしょうか。
この主宰者の環境大臣への通報というのは、附属書上は、締約国の義務にはなっていないと思うんですけれども、そういう意味では、ここは日本が効果的に実施するために、国内法でこういう通報義務を設定して、効果的な対応措置をとるのにどういう建つけがいいかということかと思います。先ほど事務局からありましたように、改めて白山先生のご指摘を受けて、使っている概念が一貫しているかどうかを確認していただくということで、お答えをいただきました。
この点について、ほかにご意見はございますでしょうか。
よろしければ、大塚委員、それから大久保委員から、先ほど最初に大久保委員、大塚委員からいただいた点について、恐らく回答を受けてのご発言、ご意見だと思いますので、お願いできればと思います。
まず、オンラインでご出席の大塚委員からご発言をいただき、その後、続いて大久保委員からお願いをできればと思います。
○大塚委員 先ほどのご回答で大体分かったつもりですけれども、そうすると、届出等の際にということだと思いますけども、この主宰者と船舶所有者の役割分担に関しては計画を行政が見て判断するということになると思うんですけれども、そのような理解でよろしいかということを、一応確認させてください。
あと、もし分かればでいいんですけれども、一般的な油濁と、南極での油濁を中心とする今回のような問題と、両方問題になるケースというのは、多分ほかの国もあり得ると思うんですけれども、例えばドイツとかほかの国はどういうふうにしているかというのは、あまり存じ上げないんですけれども、もし分かったら教えていただけますか。すみません、もし分かったらでいいです。恐れ入ります。
○髙村委員長 ありがとうございます。大塚委員のご指摘、私もお尋ねしたいところで、ほかの国がどういう対応をしているかというところは、事務局、もし情報があれば、この後教えていただければと思います。
では、大久保委員、お願いできますでしょうか。
○大久保臨時委員 ありがとうございます。
先ほどのお答えを端的に繰り返しますと、義務者は異なると。それから義務の内容は、南極の場合のほうがより広い場合もある、それはすなわち油濁、有害物質以外の場合もあるということであり、そして要件としては、緊急事態要件がかかってくるので、南極のほうがより厳格で、海防法のほうは緊急事態以外にも係るという意味では、目的が一部重なるかもしれないけれども、広い意味で異なっていると言えるというお答えだったと思います。まず、それはそれでいいですよね。
それで、あともう一つの違いは、規制官庁が異なるということだと思うんですけれども、その場合に注意しなければいけないのは、基本的に被規制者の側から見ると二重規制になっていたり、誰に対して何をすればいいかということが分かりにくくなっていないかということと、それから規制者側からしますと、規制者相互の調整が必要になって、迅速な対応ができなくなるおそれはないかということが考慮要素になると思います。この点では、基本的には緊急事態ということになった場合には、もうその緊急時計画に基づいて行うので、基本的には一般法と特別法のような関係で、南極のほうが表に出て、主たる適用がなされるという理解でよろしいのではないかと思っているんですけれども、それでよいかということと、もちろん海保さんとは連携を取られると思いますけれども、規制官庁相互はそれでいいかと思うんですが、被規制者にとってみますと、計画提出時にその点の調整が図られて書き込まれるので、それでクリアになるということだと思うんですけれども、通報義務そのものは両方に対して生じるということになるのであれば、やはり書式も含めて、ある程度調整が必要な場合もあるかと思いますが、通報については、少なくとも両方に必要だという理解でよいですよね。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今、大塚委員、それから大久保委員からご発言をいただきました。岡松委員からも、もし何かありましたらいただければと思いますが、じゃあ、先にお願いできれば。
○岡松専門委員 コメントというか、先ほど西本委員もおっしゃっていましたが、このフローについて、主体のほうは分かりやすくなっているんですが、部分部分で、この主体が何に基づいて、何をしているのかというところが文章化されればいいと思うんですが。このフローもとてもよく分かりやすくできていると思いますので、主体の色分けプラス、ここに係ってくるものが何であるのかということを記入すると、よりこのフローが生きてくるのではないかなと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。先ほどの西本委員からのご指摘にも通じるところかと思います。
ほかにご発言のご希望はございますでしょうか。
今、大塚委員、大久保委員から確認のご質問が出ていたかと思いますので、事務局のほうでお答えいただければと思うんですけれども。今の二人からのご指摘は、桝さんからもありましたが、海防法のほうは、海洋汚染関係の条約の担保を一つの大きな目的としている対応だと思います。同じように、今回は南極環境保護議定書の附属書Ⅵの担保をどうするかということでありますけれども、先ほど大塚委員、大久保委員からもありましたように、事務局にもお答えいただきましたが、南極地域の海洋汚染に関わるところについては、場合によっては二つ係ってくるかもしれないという。例えば通報義務、これは船舶の運航者から海保さんへの通報と、それから主宰する側から環境省への通報ということかと思いますけれども。
ただ、先ほどありましたように、南極地域で、かつ環境上の緊急事態の場合には、南極環境保護法の対応ということで、それよりもある意味で海防法は広いというご説明をいただいたかと思います。
大久保先生からあった幾つかの点、多分懸念があってのご指摘だと理解しました。一つは二重規制にならないか。あるいは被規制者にとっての規制の分かりにくさがないようにする必要がある。あるいは何らかの齟齬、欠陥ないしは重複、重複は二重規制の話がありますけれども、あるいは異なる対応を同じ義務者に対して求めるようなことがないのかといったような点がどうか。そして、これは先ほど大久保委員からもありましたように、政府の中での対応が、どちらがどう責任を、どの主体が責任を取って対応するかという点で曖昧になってしまうと、効果的、迅速的な対応ができなくなるのではないかという、そういうご指摘だったかと思います。
事務局のほうから、大塚先生、大久保先生のご質問、確認について、いかがでしょうか。
○自然環境計画課長補佐 大塚委員、大久保委員ありがとうございます。
一通り、髙村委員長からも整理いただきましたが、それを聞いて感じているのは、やはりいかに緊急時計画をしっかりつくらせるかという部分と思います。そこは実効性がある形になるように、こちらとしても事前に案を見て、船長とか船舶所有者との間でどういうふうに動いていくのかを確認する必要があると思っています。南極地域では両法が係る場合があると言っても、やはり南極環境保護法のほうでしっかり対応するほうが重要というか優位になると考えておりますので、主宰者が船舶所有者と船長にそこら辺どういうふうに対応するのかということが十分に明確になっていないものに関しては確認をしないという形で臨むと。そこが実効性のあるものになっているかどうかというところに関しても、やはり海上保安庁のアドバイスもいただきながら、しっかり指導ができるように考えていく。そういう体制を組んでいきたいなと思っております。
あと、岡松委員からフローの話をいただきましたけれども、実は西本委員からのご指摘もあったりして、そのフローが一体どういう流れで何を意味しているのか、誰がどういうことをするのかというところの説明が不足している部分も確かにあるのはそのとおりかなと思いますので、本文にそこを追記するのか、フローにさらに追加で書き込むとちょっとごちゃごちゃとしてくるような気もするので、少なくとも本文のほうには、しっかりと、フローの流れの説明が分かるように追記したいなと思っております。
あと、ほかの国の海洋汚染防止法的な、要するにOPRC条約とかそこら辺の担保との関係についてですけれども、そこは情報はありませんが、少なくとも附属書Ⅵの国内担保法において海洋汚染防止関係の法律を引っ張ってきているという国はないのが現状ですので、そこはうまく情報を取れるかは分からないんですけれども、我々もやはり関心があるところですので、どういうふうな対応をするのかを聞いてみたいなと思います。もし次回ご報告ができるようなところがあれば、させていただきたいなというふうに思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今、事務局からお答えをいただきましたけれども、お答えについて、あるいはこの二つ目の固まりについて、ほかの論点で何かご発言、ご希望がございましたら、教えていただければと思います。それでは、大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 すみません。細かい話なんですけれども、図4のフローで、一番右の列ですけれども、それの黒網掛けの下側なんですが、「負担金徴収」と出てくるんですけれども、これはこういう用語を使うんでしたか。
○髙村委員長 お願いいたします。
○自然環境計画課長補佐 こちらは、ほかの行政機関に対応をお願いしたときなんですけれども、行政機関から負担金として徴収するという形になっておりまして、こちらは海洋汚染防止法の類似の制度を参考にさせていただいて、このような用語にしております。
○大久保臨時委員 ごめんなさい、誰が支払うんですか。
○自然環境計画課長補佐 主宰者が、その対応措置をとった関係行政機関に支払うと。関係行政機関が主宰者から負担金を徴収するという主語・述語関係です。
○大久保臨時委員 ありがとうございます。
この場合の負担金は、100%という趣旨でいいですよね。
○自然環境計画課長補佐 はい、そのとおりでございます。
○大久保臨時委員 ですよね、負担金はいろいろな割合があるので。
○自然環境計画課長補佐 100%です。もちろん、限度額の範囲内での100%ということになります。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。オンラインでご出席の委員も含めてですけれども、いかがでしょうか。
私から1点、今日紹介していただいたスライドでいきますと、13枚目のスライドです。とりわけC型の難しいケースですよね。本来、対応措置をとるべきであったけれどもとることができなかった、あるいはとられなかった場合の費用算定ですけれども、こちらについて、法律上、その算定の組織というのは規定しないということでありますが、こちらはむしろ大塚先生なり、あるいは大久保先生に伺ったほうがいいかもしれませんけれども、このケースでいくと環境大臣かと思いますが、環境大臣が算定費用を決める際に、環境省でいけば中央環境審議会の意見を聴くというような趣旨の法令が、ほかの法令にもあるように思いまして。そうした形の新しい組織の設置というよりは、まさにご趣旨にある中央環境審議会を使って、この算定をするということを定めるという可能性はないのかという点です。
国内法の先生のほうが知見をお持ちだと思いますけれども、やはり中立的、客観的に算定するデュープロセスをしっかり定める必要がないのかという点、それから、これは場合によっては算定がすごく難しいと思うんですけれども、算定された費用について、いわゆる争いが生じるケースも起こり得るようにも思いまして。その意味で、どういうデュープロセスをとって決めたのかということが担保されたほうがいいのではないかなというふうに感じておりました。
これは意見として申し上げますが、もし何か大塚先生、あるいは大久保先生、国内法の先生方からご意見があれば、いただけるとありがたいと思います。すみません、大塚先生、お願いいたします。
○大塚委員 いろいろご検討いただいた上で、事務局は提案していらっしゃると思いますので、あまり申し上げても申し訳ありませんが、公害防止事業費事業者負担法とかは費用算定の委員会をつくる規定を置いているので、そういうものも先例としてはありますので、多分ほかにもあると思うんですけども、今、髙村先生におっしゃっていただいたようなことをもし考えるのであれば、もう少し規定ぶりを充実させる方法もあるかとは思います。ひと言だけ申し上げました。
○髙村委員長 ありがとうございます。すみません、大久保委員、お願いします。
○大久保臨時委員 ありがとうございます。
国全体の行革の観点からしますと、スライド13ページのなお書きに書いてあるようなことになり、中環審でいった場合に、どこの部会が担当するのかという問題もあって、極めて特異な事例であるために、なかなか難しいというふうに判断したのかなというふうに思います。いいか悪いかは別として、アセスなどについても、アセスの場合は逆に設置していたほうがいいかもしれませんけれども、アセスで委員会を設置していないということを考えると今回の対応もあり得るかとは思いますし、もう本当に極端に例外的な場合であるということを踏まえての措置かなと思いますので、私はあり得るかなと思っています。
○髙村委員長 それでは、こだわるものではありませんけれども、先生方のところで出た意見を踏まえて、もし必要であれば対応していただければと思います。
この二つ目の固まりですけれども、ほかに意見がおありの先生方はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、少し押しておりますので、引き続き三つ目の固まりのほうに移ってまいりたいと思います。
続きまして、資料1、答申素案の3.(6)の責任の限度額、それから3.(8)保険その他の金銭上の保証、それから最後までのところについて、事務局からご説明をお願いできればと思います。
○自然環境計画課長補佐 ありがとうございます。
ここからは、素案本文の中身の変更点等を説明するんですけれども、実際の説明自体は参考資料、横紙のほうでさせていただければというふうに思います。
まず、14ページをご覧ください。
前回小委員会では検討中としておりました、船舶の所有者等の責任の制限に関する法律、いわゆる船責法、こちらに規定する限度額と南極環境保護法による対応措置費用の支払の限度額の関係がどうなっているのかというようなご質問があって、それが検討中だったので、今回明確にさせていただきました。
結論を先に申しますと、この二つですが、どちらを適用していいか分からないとか、両方が同時に適用されることで、事実上、片方の限度額を変えてしまうとか、そういった困った状況は生じないということが分かりました。
まず、14ページに記載されていることの概要です。
船責法に基づいて、船舶所有者の支払に限度額が設けられる債権というのは、実は損害に関するものに限られています。これが一つの大きなポイントでして、南極の場合はやはり特殊でして、誰の領土でもない南極地域については、通常、環境上の緊急事態が発生して、自然環境が汚染されたという場合でも、誰にとっての損害にもならないという状況になります。対応措置をとった環境大臣や、あるいはほかの締約国が対応措置費用を主宰者に請求するということになりますが、これが損害賠償請求ではないということは、前回の小委員会でも整理させていただいたところです。したがいまして、対応措置の費用に関する債権は船責法の対象になる損害に関する債権ではないと、つまり船責法に言う制限債権ではないということになります。
一方、特殊なケースであるというふうに考えておりますけれども、次の15ページに記載されておりますように、環境上の緊急事態により、ほかの国が所有する南極の基地とか船舶という財産に被害が及んだ場合は、その財産に対する損害が生じるという場合が考えられます。この場合、基地やその船舶等の所有者が、事故を生じさせた船舶所有者に損害賠償請求をすることになりますけれども、これはあくまで環境上の緊急事態に対しての対応措置に係る債権、つまり国が対応措置をとって、主宰者に請求する費用というのとは、また別物ということになります。
しかし、唯一両者が重複する場合というのがあり得るものとして、例えば南極の基地の近くで、環境上の緊急事態の対応措置が行われ、その対応措置が南極の基地という財産の損害を防止するというような役割を兼ねていたという場合、こちらに書いてある図であれば、対応措置のうち点線の丸で書かれている部分、そこの部分の中の茶色い部分ですね。そこが、対応措置費用が制限債権に該当し得るということになります。ただ、こうした場合でも、船責法と南極環境保護法の適用関係は明確に整理されるということになりまして、この図の一番下に記載されておりますとおりの計算の手順を踏むことになります。
まず最初に、対応措置の費用全体が南極環境保護法の限度額未満になるように計算されます。その内訳についても、純粋な対応措置の費用と損害防止の性質を持つ対応措置の費用がそれぞれ幾らか、限度額以下になるように計算されることになります。
次に、損害防止の性質を持つ対応措置の費用と、環境上の緊急事態を生じさせた事故から発生したけれども、対応措置とは関係なく、南極基地の財産所有者から船舶所有者に請求される損害賠償の額、一番右の紫の部分ですね。その合計が、船責法に基づく限度額未満の額になるように計算されまして、そこでそういった計算が全部行われて、金額が確定するという手順を踏むことになります。
なぜこのような手順で計算されるのかという理由なんですけれども、船責法が、一つの事故から生じるいろいろな制限債権の総額を制限するというものであるということによります。ですので、こういった整理によって、二つの限度額について、ちゃんと段階を踏んで計算されるものですので、適用関係が不明確であるとか、干渉し合うというような状況にないということが明らかになったということになります。こちらはご報告のようなお話です。
続きまして、18ページにまいります。C類型の場合における保険その他金銭上の保証の義務付けという部分に関してです。
前回の小委員会では、附属書Ⅵにおいて、保険その他金銭上の保証を義務づけることができるというふうに規定されていることを受けまして、特に法にはその義務を規定しないこととしておりましたけれども、委員の皆様からは、その義務を規定しないことについて、積極的な理由があってしかるべきではないかというご指摘をいただきました。このご指摘を踏まえまして、参考資料1の18ページのとおり、検討をいたしました。
その結果、附属書Ⅵにおいて、C類型の場合に保険その他金銭上の保証を義務づけることができると規定されていた理由が、C類型の金銭の支払義務を罰則として構成する国があるという場合に、そこの国内担保に配慮したためという理由であったということが分かりました。これを踏まえまして、対応措置相当の費用の支払義務の履行を確実にするため、保険その他金銭上の保証を我々も義務づけるという方針に変更しました。我々は別に罰則で担保するということはないので、それであれば、しっかりと義務づけるほうが望ましいというのが附属書Ⅵの考え方だというふうに考えております。
このときに、C類型における金銭上の保証が過度な負担にならないことも重要かなというふうに考えております。特にオランダ政府のほうから、P&I保険がC類型に適用されるというような情報、実際そういうつもりで、オランダの主宰者の観光船はP&I保険に入っているというような情報をいただきましたので、過度な負担にはならないかなというふうに考えておりますので、この点は答申の取りまとめまでに、実はもうちょっと追加的な情報が得られればなと考えておるんですけれども、基本的には、そのような方針にさせていただきたいと思っております。
続きまして、20ページにまいります。金銭上の保証計画の作成についてです。
前回の小委員会では、主宰者自身が直接保険に加入する場合に加えて、委託を受けた者とか請負者が保持する金銭上の保証が、この環境上の緊急事態の対応のために利用できると、そういう約束があると説明するということも、適切な金銭上の保証計画として認められるということに関して、ご異論はなかったと思っております。
一方、議論があった点として、保険以外の保証の方法による場合で、前回、預金の残高証明書もこれに該当するのではという提案をいたしました。これに対して委員の皆様からは、あくまで残高証明書はその時点における預金の残高であって、すぐにでも支払われる約束があるかもしれないので、金銭上の保証にはならないのではないかというご指摘をいただきました。
ご意見を踏まえて検討しました結果、法人の場合については、法人の決算書における資料から、短期に現金化できる資金が限度額以上に存在して、その資金によって、対応措置の費用を支払うことを書面で約束させるというような対応にしたいというふうに考えております。
一方、自然人の場合は、残高証明書による以外のことは難しいという情報もありましたので、残高証明書とその資金により対応措置の費用を支払うことを書面で説明させると、そこを約束させるということにしたいと考えております。
次の21ページにまいりまして、その中の中段の銀行の支払能力保証についてです。
これについて、前回、銀行保証を活用することができないかというご指摘もありました。こちらで調べましたところ、簡単に申しますと、これは本人が支払えなくなったときに銀行が肩代わりして支払うこと、それを本人から保証料を取って行うというような、いわゆる金融商品のようなものであることが分かりました。現時点で、附属書Ⅵに基づく対応措置費用の支払能力保証を提供しているというような金融機関は、我が国においては存在しないものと考えておりますけれども、当然これから附属書Ⅵが発効して、もし、そのような金融商品が成立するという状況があれば、金銭上の保証として利用できるという状況になるかなというのが現状と考えております。
続きまして、22ページにまいります。
前回小委員会で、徒歩による活動の場合は、明らかに環境上の緊急事態が生じないと考えられるため、その金銭上の保証は適用除外にしてはどうかと提案させていただきました。これに対して、委員の皆様から、徒歩であっても、例えばペンギンの繁殖地に特殊な薬品を持ち込んで調査する場合とか、その他鳥インフルエンザの感染の危険性があるようなことをする場合とかも考えられ、一概に徒歩による活動だからということを理由にして、環境上の緊急事態が生じないとは言えないのではないかというご指摘をいただいたところです。ご指摘を踏まえまして、金銭上の保証計画について、適用除外を設けることはしないということにしました。
こちらの資料なんですけれども、事前にご説明させていただいたよりも、さらにもう一歩、慎重な書きぶりに変更しているのが見て分かるかなと思います。ただし、やはり我々としては心配が残っていまして、これまで私も昔、南極の担当をしていたときに、様々な南極地域活動計画の申請処理をした経験もあるんですけれども、そうした中で、やはり活動の様態が、例えば徒歩での登山であって、持ち物を全て書き出した上で、こういったところから環境上の緊急事態が生じないので、資金調達の手段が十分でないような金銭上の保証計画であっても認めてほしいというような要望があるということは、肌感覚で十分に考えられるのかなと思っております。
こうしたときに、仮に附属書Ⅵの規定に基づいて、資金の調達手段を用意するという規定があったとしても、そういった規制なんだからこれを守った人だけが南極に行けるというようなことも当然そうなんですけれども、ただ、それ自体が、例えば過度にその移動の自由を阻害しているのではないかというふうな、そこを捉えて非難されるような、そういったことも考えられるんじゃないかなと思いまして、そういう可能性がないかどうかというところは、慎重に検討していきたいなと思っております。いずれにしろ、金銭上の保証計画は全ての人に出してもらうというところ、そこは附属書Ⅵを実施するという意味では、とても必要であり、重要ではないかなと思っております。
この参考資料の、横書きの資料の最後の23から24ページにかけてですが、作成するガイドラインの一覧を記載しております。
前回小委員会において、ガイドラインが必要と考えられることを説明したものをこのページにリスト化して集約しております。主に整理すると、主宰者向けと環境省及び関係省庁向けの二つのガイドラインをつくるということになるかなります。それぞれ、こちらにお示ししたような複数の内容から構成されるガイドラインという形にしたいと考えております。
ここまで来て、答申の素案のほうの大体の説明を終えたということになります。
最後、答申素案の21ページのほうに戻らせていただきます。4.今後の課題についてです。
こちらに記載されているのは、担保措置の内容の検討の中から導き出される、今後の対応や検討が必要な事項を掲げております。
大きく四つ挙げておりまして、一つ目の課題として、附属書Ⅵの発効までの間にガイドラインを計画的に整備していくと、計画を作成していくということが重要ということを記載しております。事前説明の中で、白山委員と、あと渡邉委員からのご指摘を受けまして、どのような事案が環境上の緊急事態に該当するのか、現時点では、必ずしもクリアであるというわけではないと思いますので、今後十分にその想定を行いまして、検討を進める必要があるということ。その際、これまでのその事故事例の把握や分析を適切に行う必要があるということを記載しております。
二つ目の課題として、我が国の国内担保措置の話ですけれども、結構長年にわたって検討をしてまいりまして、最後にこの小委員会で検討の取りまとめをいただくということで、より精緻なものにできたかなという自負は、少なからずあります。国内担保の内容をほかの締約国にも情報共有をしまして、附属書Ⅵというような、要するに国際ルールですね。こちらの運用の実効性の確保や向上に、我が国として貢献する必要があるということを記載させていただきました。大久保委員からのご指摘を基に考えました。
21ページの一番下の部分から始まる三つ目として、施行後の運用実績を基に、制度の点検及びガイドラインの点検を行っていくことを記載しました。もちろん、環境上の緊急事態が実際に発生することは、あまり短期的には考えられないと思いますけれども、一方で、その防止措置や緊急時計画に関する書類とかは作成したり、提出されることとなり、その部分は運用が確実に行われることになります。運用実績が積み重なっていくことになりますので、そうした中での気づきの点を、ガイドラインや制度にフィードバックをすることが重要であると考えました。
事前説明の中で、岡松委員からのご指摘を受けまして、点検を行うに当たって、近年、南極地域の自然環境や社会環境への激しい変化への対応ということも併せて、そのときに検討する必要があるということを記載しております。こちらが22ページのほうに載っておりまして、上の部分です。
四つ目の課題として、附属書Ⅵの発効後、議定書第16条に基づく環境損害に関する包括的な責任制度の構築に関する新たな附属書の作成、または附属書Ⅵの改正という議論が出てくることが想定されます。こうした議論がいつから始まるかというところは、正直分かりませんけれども、議論される内容については国内担保の見通しの検討を深めることと並行して、対応していくことが望ましいと記載しております。今回、20年かかっているということもあり、今回学んだことは少なからずあると思っておりますので、次回はその国内担保の見通しをしっかり見据えながら検討していくことはできるのではないかと思います。
こちらの今後の課題案につきましては、委員の皆様にもたくさんご意見をいただきましたことで、より適切なものになったかなと考えております。どうもありがとうございました。
以上で、答申素案全体の説明になります。ご審議よろしくお願いいたします。
○髙村委員長 ありがとうございます。
それでは今、事務局からご説明をいただいた、あと残っているところについて、ご発言をいただこうと思います。
最初に、ご欠席の西本委員が前回、船主責任制限条約の国内法令との適用関係について、ご質問されたというふうに思っていまして、そちらを受けてだと思いますけれども、西本委員からは、詳細に検討をいただいて適切な整理になっていると思いますというご意見をいただいております。
それでは、ご発言をご希望の委員は名札を立てていただくか、あるいはチャットで、あるいは手挙げ機能で教えていただければと思います。渡邉先生、お願いいたします。
○渡邉専門委員 今、事務局からご説明をいただいた今後の課題ですね。これについて、やはりガイドラインが非常に大事になるなと思っているんですね。南極での活動について、旅行業者であれば慣れているということかもしれないんですが、そうじゃない個人とか新規に参入する法人なんかに対しては、やはりこの記載方法をどうしたらいいのかよく分からないという、そういう人たちが多いですね。
ですから、この記入の手引きもありますが、このガイドライン、とにかくどういう緊急時計画をつくるのが適切であるのかといったようなことは、これまでの事例がいっぱいありますので、特に極地研究所とか、それからATCM、CEPなんかで既にペーパーで出ている例もたくさんあるので、ぜひそういったものを参考に、分かりやすいガイドラインをつくっていただければなと思っています。
それと同時に、ここにも書いていただいていますけれども、南極観光がどんどん盛んになってきていて、ATCMでも非常に気にしている部分でもあって、コロナの後、またどんどん訪問者が増えていますから、さらにその中でもディープなアクティビティをする人たち、いわゆるエクストリームなことをする人たちもあって、どんどん状況が変化していくと予想されますよね。ですから、そういったことも取り込めるように、必要に応じて更新していただいて、バージョン幾つというような形で公開して、いろいろな事前準備をしてもらえるようにしていただければなと思います。やはり事故を起こさない、緊急事態を起こさないということが一番大事で、そのためにこれを役立てることができるようにしていただければなと思っています。
以上です。
○髙村委員長 ありがとうございます。
幾つかご発言をいただいてから、事務局のほうにお返ししようと思いますけれども、ほかに委員からご発言はございますでしょうか。オンラインでご出席をいただいている原田委員、藤野委員、もし何か全般を通してありましたら、お知らせいただければと思います。
ほかに委員から、今ご発言のご希望がございましたらお願いいたします。
それでは、藤野委員、よろしくお願いいたします。
○藤野専門委員 郵船クルーズの藤野でございます。
船舶所有者、運航者の立場としても、今後の課題とか、あるいは先ほどの二つ目の議題のところで事故、事件の話もありましたけども、通報する上でとか、それから、これが環境上の緊急事態であるかというところを判断するための基準というのが非常に重要になってきまして、ここが我々の中でも判断し切れないと、このつくった制度がそもそも始まらないというところもありますので、この辺りを最終的には船舶運航者、所有者が理解できるようなガイドラインが立ち上がるといいかなと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○髙村委員長 藤野委員、ありがとうございました。
先ほどの渡邉先生のご発言にもつながるところかと思います。ありがとうございます。
それでは、続きまして、オンラインでご出席の大塚委員、お願いいたします。
○大塚委員 ひと言だけですけども、先ほどのスライドのほうの参考資料1の22ページに関して、移動事例との関係の話も議論しなければいけないということだったと思いますが、憲法上、移動の自由というのはあり得ると思いますけれども、これは別に移動の自由を直接制限しているわけではなくて、金銭上の保証計画を立てろと言っているだけなので、南極のぜい弱な環境のことを考えた場合には、こういうものも必要なんだということを、むしろ環境省さんとしては自信を持って言っていただくほうが必要性としては高いのではないかなと思いますので。
どちらの問題も、もちろんバランスは取らないといけないんですけども、必要な制約なんだということを、むしろ自信を持って主張していただく必要があるのではないかと思いましたので、ひと言申し上げておきます。
以上です。
○髙村委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
今、三つ目を議論していますけれども、全般を通して、ご発言を追加でご希望がありましたら、併せてお知らせいただければと思います。あるいはオブザーバーでご出席の極地研さんをはじめとして、関係省庁も、もしご発言がございましたらお願いできればと思います。いかがでしょうか。
それでは、大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 すみません、先ほど大塚先生から発言があったところと関連しまして、今のコメントの中でお伺いしたかったのが、渡邉委員からエクストリームな活動をする人が出てきているということで、これがどんな人なのか。例えば徒歩であっても、何か変な活動をする人がいるのかもしれないですし、これはどんな方が増えているのかということを、もし可能でしたら教えていただければと思いました。
○髙村委員長 ありがとうございます。お願いしてもよろしいでしょうか。
○渡邉専門委員 最近の状況については、ATCMなんかでも報告はあるんだとは思うんですけども、私が参加していた頃に出ていたのは、南極でダイビングをするとか、あるいはマラソン大会はそれほどエクストリームではないかもしれないんですけども、あとはヴィンソン・マシフに登って、そこからスノボで下りるとか、映像を撮影するとか、いろいろなことを考える人たちがいますので、今は想像できないようなことをやろうという人たちも、当然出てくると思っていたほうがよろしいと。ですから、そういう状況が起きた場合に更新するとか、ガイドラインについて、何か付け加えて記載をいただくとか、そういったことが必要かなと思いました。
以上です。
○髙村委員長 大久保委員、お願いいたします。
○大久保臨時委員 ありがとうございます。少しイメージが湧いて、大変ありがたかったです。
そうしますと、先ほどの話も、徒歩であれば全部除くとかいうことではなくて、仮に何か配慮するとしても、極めて軽微なものを除く場合の例示としてあり得るとか、そういうぐらいにしないと、徒歩であれば、車を使わなければ全部いいとか、少なくともそういうことにはしないほうがいいのではないかというふうに思って聞いておりました。
以上です。
○髙村委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
先ほど申し上げました全般を通してでも結構でありますけれども。
オンラインでご出席の原田先生、お願いいたします。
○原田専門委員 ご説明ありがとうございました。ようやくここまで来たんだなというふうに、私自身もいろいろ考えながら、ご説明を伺っておりました。
船舶を中心とした、南極大陸へのアプローチが主として検討されてきたと思いますが、最近は南極大陸へのアプローチも、航空網の発達があります。今後ご検討されるガイドラインで、船舶以外の多様なアプローチへの適用、具体事例のご検討をお願いします。
以上です。ありがとうございました。
○髙村委員長 ありがとうございます。
ほかにご発言のご希望はございますでしょうか。
私からも、2点ほど発言させていただこうと思うんですけれども、一つはもう既にありましたスライド22ページの徒歩のところですが、ここのところは、やはり慎重に検討をいただくといいというふうに思います。先ほど、個人のエクストリームな活動についても、渡邉先生からありましたが、実際に金銭上の保証を積ませないという適用除外をしたとき、もし何か起こったときの対応がどうなるかというのは、国が判断して保証しなくていいというふうな形で運用するとすると、その後、もし何か起こったときにどうするかという問題はあるように思いますので、事務局から書いていただいていますけれども、今日のご指摘も踏まえて、今後の検討に当たっては慎重にお願いしたいと思います。
二つ目は、答申素案の21ページ目のところの施行期日に関わってのところなんですけれども、基本的にはこの施行期日に異論はないんですが、先ほどからの議論にもありましたように、どういう人がどういう活動をしているのか、あるいは緊急事態に該当するような、あるいはそれに結びつくような事案があるのかというような情報というのは、非常に貴重な情報だというご指摘があったと思います。そういう意味では、ガイドラインに反映していただくというのがまずあると思いますが、これはこだわりませんけれども、28か国締結しないと発効しないので、そういう意味では、いつこれが発効するかというのが分からない状況にあると思います。ほかの国によるという意味でですね。そういう意味では、例えばですけれども、こだわりませんが、通報義務あるいは緊急時計画を作成する義務だけ先に施行するというのも、一つの考え方のようには思います。そうすることで、先ほどあったようないろいろな対応が少なくとも附属書の対応ではないけれども、日本としての対応として可能になる、あるいはその情報が集まるということもあるのではないかと。繰り返しですが、少なくともガイドラインには書いていただくというのは必要だと思うんですけど、そういう可能性があるかどうかという点は、検討をいただくといいかなと思いました。
その二つ目の理由というのは、ご存じのとおり、ATCMで暫定適用の議論があり、附属書Ⅵが発効する前に、もう既にいろいろな事案が生じ得ることを考えると、幾つかの国が暫定適用の可能性を発言しているというふうに思っていまして、そういうときに、やはり日本としてどう対応するかということがあるかと思います。当然そういう意見が一部の国でも出てきて、提案されて合意がされたときの判断ですけれども、恐らくそれは法の施行のタイミングにも関わってこようかと思いまして、ここのところは国際的な議論もご存じだと思いますので、留意点として申し上げておきたいと思います。
ほかにはいかがでしょうか。全体を通しても含めてですが、よろしいでしょうか。
では、一度事務局から、今まで特にご質問はなかったと思いますけれども、何かご意見といいますか、お答えがありましたらお願いいたします。
○自然環境計画課長補佐 委員の皆様、コメントをいただきまして、誠にありがとうございます。
二つお話ししたいんですが、ガイドラインの件に関しては、やはり本当にどのような事態が環境上の緊急事態に該当するかというようなことの詳細、そこも含めて非常に重要だと思っています。来年度からもう、早々に検討は開始したいと思っています。多分検討会というようなかっちりとした形では、まだできないですし、まず来年度から始めるのは情報収集からかなと思っているんですけれども、藤野委員をはじめ、船舶の関係者の皆様とか、極地研の関係で、現役で南極の観測されている方々とか、いろいろな方々から情報をいただいたり、ご意見を聞いたりとか、そういう活動はもう来年度から早々に始めていきたいなと思います。
それと金銭上の保証の話なんですけども、もっとストレートに、直截的に言うと、本当に大塚委員がおっしゃられたような、やはり南極の特殊でぜい弱な環境を守るために、金銭上の保証というのはなければならないという、そういう場所なんですよという理解を求めること、そこは大前提なんだと思います。ただ、その上で、要するに陸上で起きた環境上の緊急事態の限度額が300万SDR、約6億円なので、6億円ないと南極に行けないんですよというようなことが許容されればいいなと思うんですけれども、許容されるように頑張って説明したいと思うんですけれども、それが許容されるのかどうかというようなところ、ストレートに言うとそういうことです。その点がどんなものかというのは、引き続き検討していきたいと思います。
繰り返しですけれども、金銭上の保証計画をみんなに出してもらうということは、もうそこは揺るぎなく考えていきたいと、そういうふうにさせていただきたいと思います。
施行期日の話、暫定適用というような議論との関係性でありますので、ここはちょっと外務省さんと、もしそういう話が、現実的な可能性が高まるということであれば、相談して対応していくということになるかなと思います。
こちらからは以上です。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今の時点で、お手は挙がっておりませんけれども、皆様、ご発言のご希望はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、議事(1)は一応ここまでということにさせていただきまして、次の議事(2)その他について、事務局から、もし何かございましたらお願いしたいと思います。
○自然環境計画課長補佐 その他で、この件とはちょっと若干ずれるんですが情報提供で、参考資料4という資料が一番下にあります。環境省報道発表と書かれたものです。そちらをご覧ください。
この12月4日から、環境省の職員が第67次南極地域観測隊に参加しております。参考資料4の一番下に名前が書いてある福濱主査ですけれども、今現在、観測隊に同行しておりまして、活動状況をホームページに掲載しております。
実際にホームページに掲載されているのは、南極地域に向かう荒れる海を乗り越えて、南に下り切って、南極大陸に近くなって、昭和基地に向けて西に進路を変えたところまでの6回ぐらいの記事が出ている状況です。本人自身は、実は今日、昭和基地にたどり着いたというようなことで、最初、海氷の状況が悪くて行けないのではないかみたいな話もあったんですけれども、無事たどり着いたにこやかな写真が送られてきている状況ですので、今日以降、モニタリング調査など環境省の任務を行っていくことになっておりますので、せっかくの機会ですので、情報提供をさせていただきました。
○髙村委員長 ありがとうございます。今日、基地に着かれたということですけれども、ご活動を大変楽しみにしております。
事務局から今後のスケジュールについて、何かありましたらお願いしたいと思いますが。
○自然環境計画課長補佐 それでは、今後のスケジュールなんですけれども、本日、皆様からいただいたご意見を反映した、答申素案から案にしたものを作成しまして、早速、年明けからパブリックコメントを実施させていただきたいと考えております。その辺りの詳細、今後の進め方について、髙村委員長はじめ委員の皆様にご検討をお願いできればなと思います。
○髙村委員長 ありがとうございます。
今、事務局から、本日多くの意見をいただきましたけれども、こちらを反映した答申案を作成して、パブリックコメントを実施する方向でご提案がありました。
私、今日の議論を拝聴いたしましたけれども、答申案の大きな方向性については、委員の皆様もご異論はなかったのではないかと思います。ただ、書きぶりですとか、幾つかの論点について、少し事務局のほうに宿題が出ているかと思います。
したがいまして、今後は事務局で、本日委員からいただいたご意見を踏まえて、まずは内容の修正をしていただいて、その修正については大変恐縮ですけれども、もし差し支えなければ、委員長一任とさせていただけないかということであります。かなり議論を尽くしてまいりましたので、できるだけ早くパブリックコメントで多くの方のご意見をいただくというふうにさせていただきたいと思っていまして、もしそのような進め方で差し支えございませんでしたら、そのようにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、今申し上げました形で頑張っていただいて、年明けから、できるだけ早いタイミングでパブリックコメントを実施する形で、事務局に作業をお願いしたいというふうに思います。
それでは、本日予定しておりました議題は以上となります。すみません、少しお時間が過ぎてしまいました。誠に申し訳ありませんでした。
ここで進行を事務局にお返ししたいと思います。
○司会 高村委員長、議事進行ありがとうございました。委員の皆様におかれましても、長時間にわたりご審議をいただきましてありがとうございました。
次回の小委員会は、2月20日を予定しており、パブリックコメントの結果を踏まえた取りまとめの案を確認いただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
最後に、大臣官房審議官の大井より、ひと言ご挨拶申し上げます。
○大井大臣官房審議官 委員の皆様におかれましては、年の瀬、恐らく本当に今日が最後の勤務日ではないかと思いますが、最後の慌ただしい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございました。
海洋汚染防止法との関係でありますとか、様々な論点について、非常に活発なご意見、ご指摘を賜りました。また、この制度を実効性のあるものにするためのガイドラインの重要性みたいなところについてもご指摘をいただいたかなと思っております。いずれも非常に重要なご指摘だと思いますので、いただいたご意見を踏まえまして、既に説明があったとおり、年明けからパブリックコメント、2月には最終的な取りまとめということでお願いできればと思っております。
引き続き、来年もどうぞよろしくお願いしたいと思います。
以上をもちまして、御礼のご挨拶とさせていただきます。
皆様、よいお年をお迎えくださいませ。ありがとうございました。
○司会 以上をもちまして、本日の小委員会を終了いたします。
次回は先ほど申し上げましたとおり、2月20日の開催を予定しております。
本日はありがとうございました。
午後0時4分 閉会