自然環境部会自然公園等小委員会(第55回)議事録
開催日時
令和8年7月17日(金) 10:00~12:30
議事次第
(1)阿寒摩周国立公園の公園区域及び公園計画の変更(点検)並びに公園事業の決定について(諮問)
(2)国立公園事業の決定及び変更について(7件)(諮問)
・大雪山国立公園 天人峡園地【変更】
・富士箱根伊豆国立公園 紅葉ヶ丘宿舎【変更】、余背宿舎【変更】
・上信越高原国立公園 菅平運動場【変更】
・中部山岳国立公園 双六池宿舎【変更】
・瀬戸内海国立公園 雑賀崎宿舎【変更】
・やんばる国立公園 津波園地【決定】
(3)国立公園におけるクマ被害対策について(報告)
(4)エコツーリズム推進基本方針の変更について(報告)
(5)国立公園満喫プロジェクトの2026年以降の取組方針等について(報告)
議事録
午前10時00分 開会
○事務局(山本) 定刻となりましたので、ただいまより第55回中央環境審議会自然環境部会自然公園等小委員会を開会いたします。よろしくお願いいたします。
本日はお忙しい中、本審議会にご出席いただきまして、ありがとうございます。
初めに定足数についてご報告いたします。所属の委員及び臨時委員10名のうち、WEB参加も含め、現時点で8名の方にご出席いただいておりますので、本委員会は成立していることをご報告いたします。
続きまして、本日の会議運営についてご説明いたします。まず、傍聴につきましては、会場及びWEB会議システムを用意し、傍聴いただけるようにしております。本日は報道機関関係者の方も含めて、20名程度の方が会議を傍聴されておりますので、ご承知おきをお願いいたします。
次に、本日ご説明する資料につきましては、会場にお集まりの委員におかれましては、お手元のタブレットから資料をご参照ください。リモート参加の委員におかれましては、同じ資料を事前に電子メールでお送りさせていただいておりますので、そちらをご参照お願いいたします。
次にご発言につきまして、会議室でご参加の委員におかれましては、ご発言の際は名札を机の上に立てていただき、委員長からのご指名後、マイクをオンにしてご発言ください。ご発言終了後は、マイクをオフにしていただくようにお願いいたします。リモート参加の委員におかれましては、ご発言の際は挙手アイコンをクリックしてお知らせください。委員長からのご指名を受け、マイクのミュートを解除してから、ご発言いただくようにお願いいたします。
また、差し支えない範囲で結構ですので、常時ビデオボタンはオンにし、お顔が見られる状態にしておいていただきますと幸いです。
会議運営に関する説明は以上でございます。
それでは、自然環境局長の堀上からご挨拶申し上げます。
○堀上自然環境局長 皆さん、おはようございます。自然環境局長の堀上です。
第55回の自然公園等小委員会にお集まりくださり、大変ありがとうございます。昨年はクマが東日本中心に、たくさん出没しまして、被害も多かった年でございました。知床国立公園をはじめ、各地でクマが出てきているということがありまして、いろいろな準備を今年にかけて、してきたところでございます。
今年も市街地への出没も多いということと、特に山菜採りの方が被害に遭われていると、山の中でも被害が多いという状況でございます。知床国立公園でも至近距離でクマに遭うということもありましたので、その辺りも今日はご報告をさせていただきながら、最新のトピックスも交えて、お話をしたいと思います。まず諮問については、阿寒摩周国立公園の公園計画の変更と、公園事業の決定でございます。
それから、六つの国立公園における国立公園事業の決定と変更についても、諮問をさせていただいております。その諮問案件以外に三つの報告事項、先ほどお話ししたクマ対策とエコツーリズム、それから国立公園満喫プロジェクトの取組ということで、今日はお話をさせていただきます。
限られた時間でございますが、忌憚ないご意見をいただければと思っておりますので、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
○事務局(山本) 失礼しました。定足数の関係、訂正させていただきます。10名中9名の委員の先生に参加いただいたということでご報告いたします。
それではここからの議事進行につきましては、中村委員長のほうからお願いしたいと思います。委員長、よろしくお願いいたします。
○中村小委員長 おはようございます。
今、堀上局長からもお話があったとおり、私は今朝のNHKを見ていないのですが、もう既に環境省のガイドラインについての紹介があったようです。知床のほうも大変で、昨年死亡事故があって、登山口の通行止めを解除したら、また追いかけられるという事案が発生して、多分、昨日くらいにまたもう一度、解除したようなことを聞いています。
ということで、国立公園内の議論に審議会の中では限られるのですが、実際には街中にもたくさん出てくるという今の日本の状況です。後でまたその情報も、報告していただきますので、皆さんの活発なご議論をお願いいたします。
それでは、議事次第にのっとって進めさせていただきます。会議資料については公開となります。また、会議録は後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員の了承をいただいた上で、公開することとなります。
今回の議事としては、議事1が阿寒摩周国立公園の区域及び公園計画の変更、並びに公園事業の決定が諮問案件です。議事2が国立公園事業の決定及び変更について7件、これも諮問案件です。また、報告事項として、議事3から5があります。盛りだくさんですので、よろしくお願いいたします。
まず、事務局から諮問事項について、まとめて説明いただいた後に、まとめて質疑応答したいと思います。
では、まず議題1について、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局(森田) それでは事務局より、議事1についてご説明させていただきます。
こちらの資料は1-1になります。ご説明の流れは、公園の概要について、公園計画の変更内容、パブリックコメントについて、そして最後に国立公園事業の決定という順番で、ご説明させていただきます。
まず、国立公園課の森田から、1から3についてご説明させていただきます。スライドは3枚目に移り、阿寒摩周国立公園の概要について、ご説明させていただきます。本公園の国立公園テーマは、日本最大のカルデラ地形、火山・森・湖が織りなす広大な景観となっております。
続いてのスライドに移ります。本公園は、北海道道東の中央に位置しておりまして、昭和9年に指定されました。成層火山や溶岩円頂丘等の火山性群峰、カルデラ湖、カルデラ地形などを基盤としまして、これらの火山活動と密接に関連して育まれた原生的な自然林生態系が広がっているエリアとなっております。
指定後は、昭和52年に公園計画の全般的な見直しである再検討を実施し、その後、公園計画の定期的な見直しである公園計画の点検を、計5回にわたって実施しております。
続いて、今回の変更の内容について、ご説明をさせていただきます。スライドは6枚目に移ります。
今回の大きな変更点としては、公園区域の拡張、川湯集団施設地区の変更、北海道東トレイルの策定に伴う歩道計画の追加などがございます。そのほかの変更もございますので、順番にご説明をさせていただきます。
まず、今回拡張する区域について、区域の概要、保護規制計画、事業計画の変更を併せてご説明させていただきます。初めに上里地区についてのご説明ですが、拡張予定の区域は、網走郡津別町と美幌町にまたがっておりまして、既存の公園区域と連続的に、北方針広混交林が存在しております。屈斜路カルデラや、雄阿寒岳、雌阿寒岳方面への優れた展望も広がっているエリアとなっております。これらの自然資源などを活用した持続的な活用の促進に向けて、エコツーリズムが推進されている区域でもございまして、こちらのエリアを両町で合計4,139ヘクタール拡張いたします。拡張区域のうち、ミズナラやハルニレ、シナノキ、ダケカンバなどの落葉広葉樹と、エゾマツやトドマツなどの針葉樹からなる針広混交林が形成されているエリアについては、第2種特別地域に指定いたします。
さらに、ケヤマハンノキやミズナラなどの落葉広葉樹林が一部見られる場所もございますが、主にアカエゾマツなどの植林地が見られ、森林施業が行われているエリアについては、第3種特別地域に指定をいたします。
続いてのスライドに移ります。同地区の事業計画について、ご説明をさせていただきます。拡張区域において既存施設を把握するものとして、各種計画の追加、変更を行います。まず、自然資源を活用した自然体験ツアーや環境教育を提供するエコツーリズムの拠点となっている場所には、上里園地と上里宿舎を追加いたします。
また、屈斜路湖や雄阿寒岳、雌阿寒岳方面の展望がよく、既存の展望台が立地している津別峠には、津別峠園地を追加いたします。こちらの園地では、既に早朝の雲海ツアーや星空ツアーなどのエコツーリズムが実施されております。
さらに公園区域の拡張に伴いまして、既存の車道計画である津別峠線道路を変更し、区間の追加を行います。
続いて、スライド8に移ります。足寄郡足寄町の白藤の滝の周辺における区域の拡張などについて、ご説明をさせていただきます。当該地は既存の公園区域に隣接して、トドマツと広葉樹を中心とした針広混交林が広がっており、良好な自然環境が保たれていることから、54ヘクタールを拡張し、第2種特別地域に指定いたします。
あわせて、スノーモービルなどの乗入れを規制するために、車馬等乗入れ規制区域に指定し、周辺地域と一体的な管理を行います。
また、当該地には、雌阿寒岳の硫黄の影響で、一年中黄色く濁っている白藤の滝がございまして、こちらの周辺一帯は国有林のレクリエーションの森に指定されており、既に本公園と一体的に利用されていることから、園地計画を追加いたします。
そのほかの事項としまして、公園全体で区域線の明確化などを行っております。この結果、弟子屈町において14ヘクタールが拡張となっております。公園全体での変更面積については、右側の表のとおりでございまして、合計で4,206ヘクタールの拡張となっております。
続いて、スライド9に移り各集団施設地区の変更について、ご説明させていただきます。まず、用語の説明ですが、集団施設地区とは区域ごとに整備方針に基づいて、公園の利用及び管理のための施設を総合的に整備し、快適な公園利用の拠点とする地区になりますが、こういった地区を公園計画に位置づけて、公園利用の拠点として整備する場所になっております。また、整備計画区というものがございまして、こちらは集団施設地区の各区域の特性を考慮して設定いたします。整備計画区ごとに整備方針を定めることとなっておりますが、複数の整備計画区を設定する必要性に乏しい地区については、地区全体を一つの整備計画区とすることも可能です。
続いて、具体的な変更内容についてご説明いたします。初めに、阿寒湖集団施設地区の変更についてですが、今回本地区では、駐車場事業の廃止に伴いまして、今後も事業執行の見込みがない区域を削除いたします。あわせて区域線の明確化に伴う区域の変更も実施いたします。今回削除する区域は、写真の建物が建っているエリアですが、こちらはかつて環境省所管地として、駐車場事業が執行されておりましたが、平成30年に国交省に所管替えし、除雪ステーションが立地しております。こちらの施設は公園利用に資する施設ではないことから、本集団施設地区から削除いたします。
続いて、スライド10に移ります。川湯集団施設地区の変更に関するご説明になります。本地区では、環境省が推進する満喫プロジェクトの一環として、環境省と地元弟子屈町の連携により、合計で9棟の廃屋撤去が現在完了しております。これらの廃屋跡地などの整備を進めるために、令和5年に弟子屈町が策定した川湯温泉街まちづくりマスタープランに基づいて、本集団施設地区の区域と整備方針の変更を実施いたします。
主な変更点としては2点ございます。1点目は、Ⅰの中部整備計画区になります。こちらの地区では、これまで既存の宿舎の増改築の整備を原則としておりましたが、廃屋撤去跡地への上質な宿舎の整備などを行う整備方針へ変更します。あわせて、周辺の集団施設地区と一体的に整備する区画を拡張するものでございます。
2点目は、Ⅳの南部整備計画区ですが、こちらでは野営場を含む園地の整備を可能とする整備方針へ変更し、それらの整備予定地を本計画区に変更するなどの区画の整理を行います。これらの変更によって、マスタープランに基づいたエリアの整備を進めてまいりたいと考えております。
続いて、スライド1枚飛びまして、12のご説明に移ります。こちら、その他の単独施設の変更についてですが、今回利用実態に合わせて、二つの単独施設計画を追加いたします。1点目は屈斜路湖の観賞と周辺の自然探勝のための宿泊拠点として、屈斜路宿舎計画を追加いたします。既存の施設を公園計画に位置づけるものとなっております。
2点目は、釧路川源流域の無動力船による河川利用拠点として、釧路川源流域舟遊場計画を追加いたします。こちらの舟遊場計画につきましては、後ほど事業決定の資料にて詳細をご説明させていただきます。
続いて、北海道東トレイルの策定に伴う歩道計画の変更のご説明に移りますが、初めにスライド13にて、北海道東トレイルについてご説明させていただきます。
こちらは道東にある知床、阿寒摩周、釧路湿原の三つの国立公園とその周辺の地域を結ぶ全長419キロメートルのロングトレイルとして、令和6年に開通しております。ロングトレイルとは、山頂等への登頂を目的とする登山とは異なりまして、登山道や自然散策路、例えば里山のあぜ道であるとか車道など、そういったルートを歩きながら、その地域の自然や歴史、文化に触れることができる道でございます。北海道東トレイルも、歩く道を通じて、道東地域を知る道として設定されております。
また、これらの道中にある10施設が、協力施設としてトレイル運営に協力をいただいており、これらの施設では、ハイカーへの情報提供や、トイレ利用等の協力をいただいております。左側の図に関しましては、今回計画変更後の歩道計画の全容と、北海道東トレイルのルートを合わせて表示したものになっております。
続いて、スライド14に移りまして、具体的な歩道計画の変更について、ご説明をさせていただきます。今回、北海道東トレイルの策定に伴いまして、歩道計画の追加と、削除、変更を実施いたします。変更の概要としましては、まず、北海道東トレイルに設定されている路線のうち、現在歩道計画がない区間について、計画路線を追加いたします。
さらに利用実態や、トレイルルートとの整合を図るために、路線の変更と計画の削除を行います。地図の赤い実線が、新たに歩道計画に位置づける路線となっております。これらは主に、車道などの既存の道を歩道計画路線として把握するものになっております。青い破線が、計画路線から削除するルートになっております。屈斜路湖の南側にあるこちらのルートに関しては、既存の車道に位置づけられた計画の削除になりますが、それ以外の青い破線のルートにつきましては、歩道未整備の場所であり、利用実態がない場所となっております。
これらの変更にて、集団施設地区内の区間を除いて、北海道東トレイルの全区間が、公園計画歩道に位置づけられまして、今後、ロングトレイルの適正な利用を推進していきたいと考えております。
また、歩道管理については、環境省だけではなく、周辺の14市町村をはじめ、関係団体や地域住民との協働による管理を予定しております。また、公道に関しては、自治体や北海道、国交省などが、引き続き維持管理を行う枠組みとなっております。
具体的な管理者については、調整中の区間もございますが、今後も地域と連携した管理体制の検討を進めてまいりたいと考えております。
最後にパブリックコメントのご説明に移ります。今年の3月から4月にかけて実施し、合計で2件のご意見をいただいております。いずれの意見も太陽光発電施設は不要といったご意見でして、今回の計画変更に係るものではございませんでした。
以上が、公園区域及び公園計画の変更についてのご説明でした。
○事務局(山下) 引き続きまして、国立公園事業の決定につきまして、国立公園課の山下から、ご説明をさせていただきます。
先ほどのご説明のとおり、国立公園計画の中で、様々利用施設計画の変更もしておりますが、この事業決定に関しては、そのうちの整備を伴うもの、かつその事業執行の見込みがついているもの2件を諮問させていただければと思います。
1件目が18ページの屈斜路湖藻琴山接続登山線道路(歩道)の事業決定になりまして、路線距離9.4キロ、執行予定者が弟子屈町と環境省です。場所は屈斜路湖の北岸のところで、湖畔沿いから藻琴山の8合目までをつなぐ区間になっております。北海道東トレイルのルートになっておりまして、主な利用もトレッキングという場所です。
19ページになりますが、今回の事業決定区間、先ほど申し上げたとおり、北海道東トレイル区間になっておりますが、一部区間、①のところが車道脇を現状歩かなければならなくて、安全確保上の課題がございます。一番左側の写真を見ていただければと思います。
また、この場所もともとは現在の笹原に、登山道があったということが確認できておりまして、ここをササ刈りによってルート整備をすることで、本事業決定区間において、利用者の安全確保と自然地内を歩くルートの復元を行いたいと考えております。
また、区間②の部分につきましては、一番右側の写真ですが、人が歩けるような道になっておりますので、ここは引き続き既存のルートとして、公園事業に位置づけて、活用をしていくという想定で、区間①は弟子屈町の事業執行、区間②は環境省の事業執行を予定しております。
風致景観の保護上の支障ですが、樹木の伐採は伴わずにササ刈りによる最小限の改変のみでありますので、風致景観の保護上の支障は小さいものと考えております。
続いてもう一件、20ページですが、釧路川源流域舟遊場事業の事業決定を諮問させていただきます。区域面積0.3ヘクタールで、執行者は弟子屈町を予定しております。こちらも屈斜路湖畔にありますが、今度は南岸のところの釧路川の始まりの箇所になっておりまして、ここにカヌーの発着場の出発点と終点を、公園事業として位置づけたいというものです。既に複数のガイド事業者さんがいらっしゃいまして、カヌーツアーが実施されて、カヌーツアーの利用者で年間五、六千人と伺っております。国立公園ならではの良質な体験ができるアクティビティの一つと考えております。
次のページになりますが、まずその源流域の起点に関しましては、現状、湖の今回の場所から、1キロほど離れた箇所から、カヌーを出艇しているのですが、湖上、風や波の影響を受けやすくて、そこまでたどり着くのに利用上の支障があるということで、この流出口のところに取付道路や駐車場、あるいはカヌーを下ろせるようなスロープ程度の整備を予定しております。写真の一番上が現況で、2枚目がスロープを整備する予定の場所になっております。
一方で終点については、一番下の写真ですが、ご覧いただいたとおり、駐車場は既にありまして、さらにカヌーも上げられるような場所になっていますので、特段整備の予定はなく、公園事業として把握する想定になっております。
風致景観の保護上の支障ですが、起点に関しては、シラカンバ、ミズナラ、ハンノキ等を最大30本程度、伐採する見込みでありますが、伐採対象となる樹木は周辺に広く存在する二次林で、かつ林床も密度の高いササに覆われていまして、そこまで希少種の存在もないということで、保護上の支障は大きくないものと考えております。
簡単ですが、ご説明は以上です。
○中村小委員長 よろしいですね。
それでは、今の議事1の説明について、ご質問、ご意見を委員の皆さんからお願いいたします。議題も多く時間が限られておりますので、大体5名ぐらいまとめて質問をお受けして、その後事務局から回答してもらう形にしたいと思います。
それでは、オンラインの方々は挙手、会場の方々は名札を立てていただければと思います。
まず会場のほうから行きたいと思います。田中委員からお願いいたします。
○田中委員 東海大学の田中です。
弟子屈についてお聞きします。阿寒摩周国立公園の川湯についてです。この地区は市街地だという記憶があります。そして弟子屈町マスタープランの内容までは浅学で知らないところがあるため確認したいと思います。この地区では都市計画的なまちづくりマスタープランが作られた上で、国立公園ということで集団施設地区における計画が策定されています。国立公園ではありますが、いわゆる川湯地区は、街ですよね。弟子屈町のまちづくりと国立公園の集団施設地区をともに睨んで、今回の弟子屈町マスタープランは作られているはずですが、その辺りの行政的というか、法令的な関係を説明していただければ幸いです。特に、国立公園行政としての集団施設地区に対してどこまでのことができるのか、弟子屈町のほうでは都市計画行政的にどういう権限があるのか、その辺りのところを手短で構わないので、教えていただければと思うのですが、いかがでしょうか。
以上です。
○中村小委員長 江﨑委員、お願いいたします。
○江﨑委員 弟子屈町の案件ですが、長年、まちづくりと地域づくりと国立公園を結びつけて活動しておられて、こんなふうにすごく成果が出ておられるのはすばらしいなと思っております。
その中で二つですけど、まずさっきの新しく弟子屈町が管理される19ページの車道ルート、車道じゃない、現在車道のところを歩いているけど、ササ刈りをして、中を歩けるルートをされるということですけど、これササ刈りをしただけで、その道ができて、ずっと歩けるように維持ができるのかというのが、イメージがつかなかったものですから、少し説明いただけるとありがたいなと思います。
それともう1つは、釧路川源流からの湖のこのカヌーの発着場ですけど、やっぱりカヌーは結構重くて、扱いが楽になるという点では、事業者さんの負担が減るという面もあって、すごくいいかなと思うんですが、意味合いとしては、湖に出てしまうと、風とか波の影響が強いから、湖に出てしまう前までのルートをちゃんと確立するために、発着場を整備するみたいなイメージですか。安全性の確保のためにというようなイメージかなと。確認です。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
山本委員、どうぞ。
○山本委員 山本です。私は公園区域の拡張について、この公園に限った話ではなくなるかもしれないですけど、お伺いしたいことがあります。
今回の拡張は、説明資料スライド8では、主に第2種、第3種が大きく拡大されて、普通地域はプラス14ヘクタールになっていますので、普通地域はあまり拡大しないということになるかと思います。それゆえ、比較的保護の推進が見込める地域を指定、拡張したことになると思います。自然保護の推進を見込める地域を指定、拡張することには意味があるので進めていただきたいのですが、保護地域を大きくする観点からは、例えば普通地域も拡大すると、より大きく保護地域を獲得できるのではないかと思います。
ただ、公園ごとに原生的なイメージなど、いろいろなイメージがありますので、保護地域を大きくするために普通地域を大きくしてしまうと原生的自然が残されているというイメージがぼやけてしまうかもしれず、難しさもあるとは思います。しかし、今求められている30by30などを考えると、そうした方法は保護地域を拡大することに大きく貢献できる手法と思っていまして、どんな戦略をお持ちなのかなというのをお聞きしたいです。ちょっと答えていただけないかもしれないですが、その点、もし何か今お考えのところがあったら、教えていただきたいです。よろしくお願いします。
○中村小委員長 ありがとうございます。
会場が3名なので、取りあえず今の会場のほうからの質問に対して、お答えをお願いいたします。
○事務局(森田) ご質問ありがとうございます。
まず、田中委員のご質問について、回答させていただきます。こちらは環境省の自然公園法と土地利用の権限のところで、どういった分担がどこまでできるかというご質問かと思いますが、土地利用基本計画の中では、自然公園地域にも指定はされておりますが、当該地は市街地となっておりますので、自然公園法の許認可の中で、規制するところは、当然出てきますが、市街地でもあり、公園計画上は利用の拠点として整備するべき場所に位置づけられておりますので、そういったことを前提にして、許認可の中でも判断をしていくものとなっております。国立公園として景観上の保護なども図りながら、そういった土地利用の在り方と自然公園法のバランスを保っていく場所になるかと考えております。
○田中委員 どうもありがとうございました。先ほど山本委員からあった自然公園の普通地域のあり方にも相当関わってくる内容になるので、将来いろいろ考えていただければと思います。ありがとうございます。
○事務局(山下) 田中委員のご質問に対して少しだけ補足ですが、集団施設地区の範囲と、今回の対象の町で作られたマスタープランの範囲というのは、大体同じところを想定しておりまして、集団施設地区の整備方針に基づいて、環境省としても自然公園法に基づく認可で、一定グリップをしつつ、マスタープランのほうも我々も参画してきていますので、大きなところの考え方というのは共有しながら、それぞれでそれを法令ですとか、責務のところに落とし込んでいく、あるいは各主体がそこに向けての整備などに取り組んでいくという、そういうようなイメージも持っております。
それから、江﨑委員からご質問いただいた2点ですが、まず、屈斜路湖藻琴山接続登山線道路のササ刈りだけで、道が維持できるのかという点ですが、区間2の写真を見ていただけたらと思いますが、こちらがまさに維持管理でササ刈りをすることで維持されている登山道になっておりまして、同じようなイメージで、まずは一旦ササ刈りをして、その後は定期的に維持管理をすることで、道としては維持できるのかなと考えております。
もう一つ、釧路川源流域舟遊場事業の今回位置づける意味合いですが、現状、今回位置づけようとする起点側のところから、1キロぐらい西のところから、カヌーを出艇させているような状況でした。ですので、そこから釧路川にたどり着くまでに、結構風とか波の影響を受けて、苦労をされているということで、やっぱりメインが釧路川の川下りという趣旨がありますので、そこにすぐに、アプローチできるような形で、舟遊場を整備したいという趣旨になってございます。
○江﨑委員 ということは、そのササ刈りしたところに、人が歩くことで、踏みしめられて道ができるというイメージですか。
○事務局(山下) そうです。利用圧がどの程度かかるかとのバランスにはなると思いますが、現状の既存ルートを見ている限りは、そんなに大きな洗掘も確認はできておりませんでして、今のところ利用圧もかかり過ぎず、ササ刈りで見ていただいているような道を維持し続けられるのかなというふうには考えております。
○長田国立公園課長 山本委員から普通地域の指定に対する考え方について、ご質問がございましたので、私からお答えしたいと思います。
ご承知かとは思うのですが、特別地域と普通地域、規制の程度が異なっておりまして、特別地域については、一定の行為について許可を必要とする、普通地域については、特定の行為について、許可制ではなくて、届出制になっておりまして、工事着手の30日前までに届出をしていただき、それが特に国立公園の風景に対する影響が非常に大きいときに、禁止だったり制限だったりする措置命令がかけられるという制度になっております。
また、その行為の規模要件が、特別地域の場合と大分異なっておりまして、その届出が必要な行為自体も、例えば鉄塔であれば、高さ30メートル以上とか、大分要件の厳しさが異なるという点がありまして、特に国立公園の中で普通地域が期待されるのは、特別地域の景観を守るためのバッファーとしての機能というのが、一番期待できるところでありまして、そうしますとやはり主要な視対象である例えば山岳地域の山稜線を眺める場所があったときに、その自然の資質そのものはそこまで高くないのですが、そこに高い建物が建ってしまうと山稜線を分断してしまって、風景が台なしになってしまう。また、海域であれば海域で、主要な展望地から、例えば島しょを眺める、あるいは逆に、島しょ側から半島を眺める。そういったときに、間に大規模な工作物、例えば大型の洋上風力発電施設、そういうものが建つことを一定程度制限する必要があるような場合に、普通地域の指定をすることが想定されると考えておりまして、必ずしも特別地域の周りに、普通地域がなければならないということではないですが、そういった特別地域の景観を守るためのバッファー的な機能、あるいは調整の結果として、やはり産業への配慮を相当程度やらなきゃいけない場合に、理想としては特別地域だが、普通地域という場合もございますが、様々な形で守っていくということです。特に改変という部分ではそういった大規模工作物、それから地形の大規模改変、こういった風景の資質に大きな影響を与える部分を、普通地域を活用しながら、抑制していきたいということで、今回はたまたま山岳公園で、特別地域が主体の公園だったということで、今回もできるだけ特別地域を確保するという考えでやってまいりました。また別の公園の中では、普通地域の大規模拡張等の調整を進めているところもございますので、場所に応じて計画を立てて、またご審議をいただきたいと思っております。
○山本委員 ありがとうございました。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、オンラインで参加の委員の方々に、ご意見、ご質問を伺いたいと思います。まず、愛甲委員から、続いて原委員、加藤委員、苅谷委員でお願いいたします。
まず、愛甲委員、お願いします。
○愛甲委員 愛甲です。3点あります。
まず1つ、白藤の滝についてですが、説明の中で周辺はレクリエーションの森に指定されているという話がありましたが、この今回拡張する区域が、レクリエーションの森とどういう関係になっているのか、将来的にその周辺にもっとレクリエーションの森が、ほかの周辺にもあるのであれば、そこも含めるという可能性があるのかどうかということ。
それから園地指定ということですけど、ここに既に歩道と、あとたしか駐車スペースもあったと思いますが、その辺の整備をどうされるのかというのを伺いたいと思います。
もう1つ、釧路川の現状については、川の予定されている場所の対岸にも、以前船を出す場所として使われていた場所があって、そこは裸地にもなっていると思うのですが、なぜそこを使わないのかということを伺いたいと思います。距離的にはそれほど大きく変わらないと思いますが、それを伺いたかった。
それから今回の整備によって、以前から特にこの源流部については、船の数とか倒木をどう処理するかなどというような影響、オーバーユースも懸念されていました。その辺の対応もどういう検討を、現地ではされているのかについて伺いたいと思います。
あと、北海道東トレイルについて、今回計画があって、既存の道も含めて整理されるというのは大変いいことだと思うんですが、一方で事業執行区間、事業決定していて、執行している区間がどのぐらいあって、このトレイルが伸びていったことに合わせて、その後の維持管理がどうされていくのかという懸念も、一方ではあると思います。その辺りの見込みについても、教えていただければと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
続いて、原委員、お願いいたします。
○原委員 原です。21ページの舟遊場のスロープと、駐車場新設に伴う伐採に関連しての質問です。
まず、伐採の面積と支障は大きくないと判断された根拠について、確認させてください。二次林であることや、ササ群落であること以外に、風致景観や生態系への影響をどのような観点から評価されたのでしょうか。
あと、愛甲先生がもう既に質問されていますけど、反対側に似たような施設が既にあるので、なぜそっちを再利用しないのかということです。
以上2点です。よろしくお願いします。
○中村小委員長 ありがとうございました。
続きまして、加藤委員、お願いいたします。
○加藤委員 加藤です。同じような質問で、カヌーについてですが、やはりショップからのアクセスという、車でカヌーを持ってくるんだと思うのですが、そういう面で、ここの新しい駐車場へのアクセス的なところで、かなりのインパクトがあるのではないかなというところが懸念されました。
何かそこで、トイレであったり、設備も必要としないのかというところが、ちょっと疑問です。あと、やはり安全確保、利便性ということを図るのは当然ですが、そこの支障は大きくないとは言っても、あるのか、ないのかというところを教えていただければと思いました。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
苅谷委員、お願いいたします。
○苅谷委員 苅谷です。私もこの藻琴山ですね、それとカヌーの乗り場、降り場について、お尋ねさせていただきます。
まず、藻琴山の区間ですが、先ほどのご説明、質疑の中にも、区間2の写真を見せていただきながら、区間1を新たにササの刈り払いをして、それで登山道を維持するというのは、それほど問題ないといった趣旨のご回答があったかと思うのですが、2と1ではやはり風当たりの様子、あるいは積雪の様子が恐らく違って、1のほうはそれなりに強風の場所であると。それから雪もつく場所であると、特に冬季ですね。こういった雪が解けることによって、幾らかでも登山道の侵食が加速するといったようなことが懸念されないのかどうか。あるいは、そういったことを継続的にモニターするご予定などがないのかどうか。こういったことを確認させていただきたいと思います。
それから次は、カヌーの釧路川のところですが、これまでも何件か類似のご質疑がありましたが、特に終点の駐車場ですね、ここは整備の予定がないということでしたが、ここに車などの乗り入れが集中しますと、現在、砂利のように見えるのですが、例えばここで車の切り返しとか、こういったことが増えますと、そこでタイヤによる土砂の侵食が起き、それがすぐ近くの釧路川に流れ込むといった懸念はないのか。この2点を伺いたいと思います。
それから最後に細かい点ですが、スライドの4枚目で、この国立公園の指定が昭和24年と表記されておりましたが、右下にあるように、昭和9年ではないかと思いますので、指摘させていただきます。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、事務局からお願いいたします。
○事務局(森田) ありがとうございます。では、まず愛甲委員の白藤の滝について、ご説明させていただきます。
こちらの周辺には国立公園内にオンネトーという湖もございますが、こちらの周辺地域一帯と合わせて、今回拡張する区域も、レクリエーションの森に指定をされておりまして、現時点では、公園区域に指定されていない他のレクリエーションの森エリアの拡張は検討していないのですが、一部重複する形で、既に指定もされているというようなエリアになっております。
また、周辺におっしゃるとおり、駐車場であるとか、歩道というのが整備されているのですが、歩道に関しては、現在足寄町が管理をしておりまして、今後も引き続き足寄町によって、適切な管理を行っていく予定でございます。
そのほかの園地の整備につきましても、今後まだ要検討事項ではございますが、関係機関と環境省を含めて、検討していく予定でございます。
○事務局(山下) 続きまして、愛甲委員からご質問いただきました釧路川舟遊場事業の整備箇所として、なぜ対岸の空き地を使わないのかという点について、ほかの委員からもご質問いただいていたと思いますが、実は対岸の場所が私有地になっておりまして、地権者の了解を得られないというような状況でございます。そのために、今回予定している場所を整備したいというような内容になってございます。
それから、オーバーユースの懸念ですとか、あるいは、利用箇所での倒木の対応みたいなところのご意見もいただいたと思います。カヌーに関しては、今のところオーバーユース的な問題は発生していないというふうにも聞いておりますが、事業執行の中で、今後その辺りはしっかりと把握をしながら、環境省としても事業認可する立場として、しっかりとグリップしていければと考えております。
それから、愛甲委員からいただいた北海道東トレイルの事業決定、事業執行の状況でございますが、今回諮問はしておりませんが、既存施設の把握ということで、諮問不要で、幾つかこのトレイルに関して事業決定するものがございます。
それから事業執行に関しても、北海道東トレイルとしても、一つ中核を担うような団体がございますし、加えて各地域ごとに、幾つか地域のトレイルの位置づけもされておりまして、それぞれが実質の管理は行っているということですので、その体制をそのまま継続させるような形で、維持管理もしていきますし、事業執行も順次進めていくような想定で考えております。
それから、原委員からご質問いただきました釧路川舟遊場事業の起点の整備に係る伐採面積ですが、まだ正確な伐採面積が出せてないような状況ではありますが、整備予定としているものの取付道路、駐車場などは、大体2,000平米を予定しておりまして、そこに入ってくる樹木の本数が30本程度という情報までを把握しております。
そういう意味で、加藤委員からもご質問いただいた点にもつながってまいりますが、支障があるかないかという意味でいうと、支障はあるというお答えになろうかと思います。それは多少なりとも伐採を伴うという意味では、支障がないということではないと思いますが、我々としては、その伐採対象となる樹林が、周りにもあるような二次林であって、それと必要性というのを比較して考えたときに、大きな支障はなく、それよりも公園利用を進める方が、効果が大きいのではないかということで、今回諮問をさせていただいております。
それから、加藤委員からご質問いただきました同じく釧路川源流域舟遊場事業のツアー利用者、カヌー事業者がここを使うことでのインパクトについてですが、整備をするという意味では、そのことに対するインパクトはありますが、取付道路、駐車場などは舗装もしますし、整備してしまえばそこの部分での新しいインパクトというのは、ないかと思っております。また既に、かなり複数のガイド事業者が使われているという意味では、流域にわたって新しいインパクトが出るものでもないかと思っております。
それから、トイレのお話もありましたが、ここでずっと滞在するということではなく、起点として、まず車を着けて、出ていってしまえば、もう既に車を終点に回して、お客さんを回収するというような運用になりますので、必要以上の整備をする必要はないというふうに、今のところ聞いております。
それから苅谷委員からご質問をいただきました。まず1点が、屈斜路湖藻琴山接続登山線道路のその①と②では、コンディションも違うのではないかというようなご意見だったと思います。この辺り既に、先ほどもご説明したような地域の中で管理する体制は整っておりますので、整備後にそういった視点でも、維持管理とモニタリングを続けながら、②と違うような状況が確認された場合には、対応していくということかと考えております。
それからもう1点、釧路川源流域舟遊場の終点についてですが、現状はこの状況でも、ご指摘いただいたような侵食や洗掘などは起きていない状況です。ただ、ご指摘も踏まえて、利用促進で、利用が増える可能性もあるわけですので、ここも状況を把握していきながら、ここから土砂が流出するような状況、あるいは侵食が進むような状況が確認されたときには、少し対策も取っていくということかと考えております。
一旦ご回答は以上になります。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、追加もしくは今の回答に対してのご質問も含めて、いかがでしょうか。
特にございませんか。会場の委員の皆さんもよろしいですか。
(なし)
○中村小委員長 それでは今の議事1、阿寒摩周国立公園の公園区域及び公園計画の変更(点検)並びに公園事業の決定について、懸念事項はありましたが、概ね諮問された内容に皆さん同意されたということで、異議なしとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、本件については適当と認めて、答申したいと思います。ありがとうございます。
続きまして、議事2について、まずは事務局より説明をお願いいたします。
○事務局(山下) それでは引き続きまして、阿寒摩周国立公園以外の6公園7事業の国立公園の事業の決定及び変更の概要について、資料2-1でご説明をさせていただきます。
まず、1件目は大雪山国立公園の天人峡園地、こちらの事業決定の変更で、区域面積を0.3から1.4ヘクタールにしたいというものです。執行者は東川町を予定しております。こちら大雪山国立公園の北西に位置しますが、天人峡温泉というエリアで利用者数がかなり減少傾向にありまして、天人峡地区の魅力を十分に満喫できる滞在環境を、いかに提供できるかが課題になってございます。
この場所は、利用ニーズの変化、団体から個人利用にシフトしていく中で、対応が追いついていなかったり、あるいは地滑りによる展望台の崩落や、歩道の通行止め、そういったことも相まって、宿舎の廃屋化も進んでおりまして、利用者数が激減しております。これらの課題解決を図っていくために、町が中心になって、天人峡地区魅力向上検討会が立ち上がっております。令和7年3月には、基本構想が策定されている状況です。基本構想で整理されている現況が、下のイラスト地図になりますが、中央の辺りが、今回、園地事業として再整備を実施する箇所になります。
園地の新設ですが、過去宿舎があった場所で、廃屋化しておりましたが、既にその廃屋が撤去された跡地になっております。こちらを事業決定範囲に位置づけて、展望テラスや、あずまや、足湯などを整備するものでございます。整備はこの場所の滞在や周辺への散策といった利用を念頭に、より親しみを感じる場所を目指すものとなっております。写真をご覧いただいたとおり、改変地で整備を行いますので、土地の改変や支障木の伐採は小規模で、風致の保護上の支障というのは小さいと考えております。
写真と再整備のイメージの方向が違って、若干見づらいのですが、写真は南からこの場所を見た写真になっておりまして、それを写真でいうと左側から見たのが、この下の再整備のイメージ図になってございます。
続きまして、2件目の富士箱根伊豆国立公園の箱根地域の紅葉が丘宿舎の事業決定の変更で、区域面積0.5ヘクタールほど増加しまして22ヘクタール、最大宿泊者数は変更なしの360人で、執行者は民間となっております。この場所、箱根の湯本から仙石原に向かっていく途中に位置しまして、いろんな利用拠点にアクセスしやすい場所になっております。20年以上営業が停止されていた施設というのを、令和4年度に譲渡承継の認可を受けた現在の事業執行者が、建て替えの設計を進めている状況になっております。
実は2年前、令和6年度の冬の審議会において、一度事業決定の変更を諮問させていただいております。このときは面積を変えない中で、より改変が少ない事業決定範囲に変更しまして、その後、事業者と事業認可の内容調整を図ってきているところでございます。
今回、計画の中身を調整する中で、主要道路沿いの工事用の資材置場の跡地を事業決定範囲に組み入れて、現状、かなり細い道を通ってアクセスしていかなければいけない部分を、主要道路から直接のアクセスを可能にした上で、その場所に管理棟や取付道路などを整備し、利便性の向上を図りたいというものになっております。右下の地図のとおりですが、変更前、現状は水色の線で囲まれていた部分を赤色の線に拡大し、主要道路から直接アプローチできるような整備を行いたいというものになっております。ご覧いただいたとおりの改変地ですので、風致景観の保護上の支障は小さいものと考えておりまして、むしろ緑化など、修景を進めることで、より国立公園にふさわしい景観への改善というものも、期待できるかと考えております。
続いて3件目が、富士箱根伊豆国立公園の伊豆大島にあります余背宿舎事業の事業決定の変更になります。区域面積を7.4から9.5ヘクタールに拡大し、最大宿泊者数は400人から変更なしで、民間による事業執行が予定されております。真ん中の地図の現状が水色の範囲が事業決定範囲になりますが、これを少し西側に拡大させるものです。前後しますが、この場所は三原山の北側の外輪山の稜線に当たる場所になっておりまして、既に既存の宿泊施設があるのと、三原山から眺望できるような場所になっております。
ここに宿泊施設を新しく新設したいというものになっております。東京都の離島振興計画でも、既存の民宿等との差別化を図り、多様な層により構成される旅行者に向けた宿泊施設の誘致整備、滞在価値向上のための取組支援というものが位置づけられておりますが、本件はその一環として、既存の宿泊施設の隣接地西側に、島内に不足しているサステナビリティを重視した、あるいはインバウンド旅行者もターゲットにしたような宿泊施設の整備を推進するものになっております。
既存施設から西側に向かって撮影した写真が、右側の写真になっておりますが、現状、樹林地になっている場所に宿泊・レストラン棟や駐車場などを確保するものになっております。
こちらは幾つか風致景観の保護上の支障で、慎重に取り扱わなければいけない部分があるかと考えております。まず、1点目が眺望上の配慮になりますが、特に三原山の山頂部に至る登山道から見える場所になりますので、その眺望に支障とならないように、外輪山の山稜線から突出しないように、配慮させる必要があると考えております。下の写真がまさに今回気にしているような景観ですが、現状既存の宿泊施設がうまく山稜線から突出しないように、あるいは色彩的な配慮もして、そこまで目立たないようにと言いますか、景観に配慮されているということで、これも参考にしつつ、なじませることが重要になってくるかと考えております。
2点目が植生への影響ということで、樹林が過去薪炭林であったヤブツバキや、オオバエゴノキ等から構成される二次林になっております。伐採面積が、1ヘクタール超、その後0.4ヘクタールぐらいを修景植栽する想定と聞いておりますが、敷地内にある廃屋の跡地や、改変地もありますので、そういったところも活用しながら極力伐採規模が小さくなるよう、配慮をさせることと、事前に植生調査なども丁寧にやられているようですが、少しエビネとかシュスランといった希少種も確認されていて、今のところ少し改変する想定の場所からは少し離れた場所で確認されているというふうにも聞いていますが、必要があれば移植等も指導していくことを考えております。
最後に火山防災の関係で、三原山の噴火警戒レベルが3に上がったときの立入規制範囲に当たりますので、退避壕の整備や、避難誘導も重視させていく必要があるかと考えております。
続きまして、4件目でこちらは、上信越高原国立公園の菅平運動場事業の事業決定の変更で、区域面積を19.7ヘクタールから22ヘクタールに拡大したいというものになっております。事業執行者は現在の事業執行者である上田市を予定しております。
真ん中の地図ですが、現状水色の部分に運動場事業ということで、様々な、特にラグビーではすごく盛んに利用されておりますが、そういうグラウンドなどがあるところを拡大して、駐車場の整備をしたいというものになっております。
こちら、菅平運動場として、利用者が使用可能な駐車場というのは、慢性的に不足している状況でして、繁忙期には場内の駐車場以外の部分に止めさせた上で、それでも足らずに、周辺に路上駐車が生じている状況で、農家や地域住民、公園利用者への支障が発生しております。周りもレタス畑として活用されていて、あまり空き地がない中で、これまで活用してきた臨時駐車場も少しあるのですが、それも使えなくなる可能性が出てきているということで、課題解決のために約200台、1.5ヘクタールの駐車場を整備したいというものになっております。右下の写真のとおり、隣接する樹林地のところに、駐車場を拡張したいというものになっております。
風致景観の保護上の支障ですが、まずは植生への影響が、一番大きいところかと考えております。この樹林に、トウヒ、カラマツを中心とした植林地に広葉樹も少しあるという状況で、こちらを1.5ヘクタール伐採したいというものになっております。
こちらも事前の植生調査は丁寧にされており、国立公園の指定植物、あるいはレッドデータブックの掲載種などが確認されております。地元の有識者の助言を踏まえて、この辺りは移植ですとか、表土の保全などの保全措置を行って、そのままその場所に植え戻すことはできないですが、周辺に植え戻したりすることで、なるべく影響を抑える措置が取られる予定になっております。
眺望上の支障に関しては、周辺は平らな土地ですので、主要な視点場は周辺になく、そこまでの支障はないものと考えております。
続いて5件目で、中部山岳国立公園の双六池宿舎の事業決定の変更になります。こちらは区域面積を0.25から0.4ヘクタールに拡大し、最大宿泊者数を150人から200人に拡大、事業執行者は現在の事業執行者が引き続き務めるという想定になっております。
この場所ですが、北アルプスへの登山ルートにあって、槍・穂高連峰など、主要な目的地に行くメインルートになっておりまして、利用者も非常に多い場所になっております。ここで宿泊棟とトイレ棟を新設したいというものになっております。2ポツのところですが、新型コロナが流行したときに、感染症対策としてパーソナルスペースを確保する観点から、内装の改修を行っております。その結果、少しキャパが少し下がったということで、宿泊希望者に対して、提供できる予約者数が足りなくなっている状況です。そこで利用ニーズに応じた宿泊棟の増設を図りたいのが1点と、トイレを環境配慮型の方式に変更をした上で、ここのトイレが宿泊者のトイレだけではなく、登山者など、あるいは隣接する野営地の利用者に、トイレの提供もしているということで、トイレ棟の新設も図りたいというものになっております。
関係法令との絡みもあって、既存建築物の増築が難しく、トイレ棟と宿泊棟を別棟として新設する内容になっております。右下の平面図のとおりですが、既存が水色で、赤色のとおり、全体的に必要な公園事業施設に関係するものが収まるような形で、範囲を拡大したいというものになっております。
こちら、左下の写真を見ていただければ、よくお分かりいただけるかと思いますが、うまく裸地を選ぶような形で、植生にはほとんど影響ないものとなっております。唯一、土壌処理槽を一番この辺りで低い場所に設ける必要があり、どうしてもそこで4×4メートル程度、ハイマツ・アオノツガザクラ群落を伐採しなければいけないという支障はありますが、ここも表土ごと掘り取って、移植させることができそうですので、そういった配慮を求めていく予定になっております。
続きまして、6件目は瀬戸内海国立公園の和歌山県地域にあります雑賀崎宿舎事業の事業決定の変更になります。区域面積を6.6から7.2ヘクタールに拡大し、最大宿泊者数は2,000人そのまま、民間の事業執行が予定されております。
この辺り一帯の来訪者数は年間240万人ぐらいと、かなりたくさん利用されている場所で、雑賀崎灯台や章魚頭姿山などからの眺望、散策、釣りなどに利用をされております。
変更の内容あるいは背景ですが、大きく二つあります。1つは現状、事業決定範囲に含まれていないのですが、既に宿舎事業を執行されている事業者の所有敷地を取り込んで、一体的な土地管理あるいはその樹林地の管理の観点で、事業決定範囲に追加したいということで、右下の航空写真の①のところを、事業決定範囲として取り込みたいのが1つです。こちらは結構、急峻な場所で、開発できるような場所ではありませんので、そのまま把握するという内容になっております。
もう1つは、②の部分ですが、現状、太陽光発電施設があり、それを撤去して、そこに宿舎を新設するために、事業決定範囲に追加するものです。既存宿舎とタイプの異なる宿舎整備を推進し、当該地における多様な利用者層への対応も図っていきたいということで、和歌山県の方でも、観光地の高付加価値化を今、掲げられておりますので、こういった政策にも合致するものかと考えております。
事業の概要ですが、まず太陽光発電施設の跡地に、ヴィラタイプの低層の宿泊棟や管理棟、ダイニング、駐車場などの整備を予定しているものになります。風致景観の保護上の支障ですが、多くは太陽光が元あった場所ですので、そんなに改変も大きくないのですが、右の平面図の一番上の青で囲った範囲が今回、事業決定範囲を拡大しようとするところでの伐採予定の箇所になっており、給水槽などを整備するのに、支障木が出てくる想定になっております。
ただ、当該地の植生がヤブツバキ、スダジイ、ヤマモモ、ウバメガシ等の周辺に広く存在する常緑広葉樹林地であることと、整備する施設自体も小規模ですので、そこまで保護上の支障は大きくないと考えております。
最後は7件目で、やんばる国立公園の津波園地の事業決定になります。区域面積は4.9ヘクタール、大宜味村による事業執行を予定しております。ター滝を目的地とするリバートレッキングがかなり盛んで、利用者も年間3.5万人以上、ツアー利用者もそのうちの1割ぐらいということで、さらに増加傾向にあるような状況です。
ここに救助関係施設を新設したいというものになります。過去には交通の問題、道路沿いに100台ぐらい縦列駐車が並んだり、ごみ、排せつ物などのいわゆるオーバーツーリズムの問題が生じていたのですが、国立公園外に駐車場が整備されて、その辺りの課題は、一定の改善が見られております。
他方で、受入環境が整ったことで、利用者が増加傾向にあるような状況でして、特に大雨が降ったときの急な増水で、年間大体20件ぐらい救助隊が出動していて、さらに実際に救助を要するケースというのも、年間3件ぐらい発生している状況になっております。今回、その対策として、緊急車両用の橋梁旋回広場、あるいは緊急用放送設備等を整備したいというものになっております。現状、川を渡る橋がなく、手前のところまでしか救急車が行けないようになっておりますので、救助を円滑に行えるような整備、あるいは放送設備の整備をしたいというものになっております。
加えて、既存の探勝路や、救助道などがありますが、その辺りを把握することと、関連する話として、ハードだけではなく、これはソフト面の対策もかなり重要になってまいりますが、ター滝を今、エコツーリズム推進法に基づく特定自然観光資源に指定できないか、あるいは指定した上でルール・マナーの遵守、あるいは基金への協力などを条件にできないかということは、エコツーリズム全体構想の策定検討と併せて検討されている状況になります。
以上、駆け足になりますが、ご説明は以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、ご説明いただいた議事2-2について、ご質問、ご意見を伺います。この議事2の質疑については、最初に前半の3事業、大雪山と富士箱根伊豆の2件について、まずお伺いして、その後、後半の4事業について、またご質問、ご意見等をいただきたいと思います。
それでは会場の皆様は名札、オンラインの皆さんは挙手機能でお願いいたします。発言する際は最初に名前を述べてからお願いいたします。
それではまず、会場からいきたいと思います。
江﨑委員からでよろしいですか。
○江﨑委員 はい。
○中村小委員長 お願いいたします。
○江﨑委員 ありがとうございます。江﨑です。
大雪山国立公園の元宿舎があったところに整備されるということで、足湯やトイレを作るという話があったのですが、飲食店など、最近、民間の方々にそういった協力を得ながら活用してもらうようなケースは、結構、国立公園の中でされているかと思うのですが、そういう飲食できるところがあるのかどうか、少し気になりました。といいますのも、事業者がほぼ宿泊施設一つしかない状況があるので、やはりにぎわいのためには、そういう商業的なこともあったほうがいいのではないのかということです。
すみません、二つの案件と言われたのですが、全体で思ったことも言っていいですか。前に国立公園で、民間事業者の方々が入ってくる案件というのは、今回は太陽光発電のこともありましたけど、その後、事業を辞めたりなどしたとき、違う方に引き継がれた際は、きちんと国立公園のルールを守っていただくということを継承することが決められたかと思うのですが、その辺を事業をされる前に、しっかりとお伝えしておいていただきたいというお願いです。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
永山委員、お願いします。
○永山委員 ご説明ありがとうございました。
大島の宿舎に関してですが、現地へ行ったことがないので的外れの質問かもしれませんが、新たにこういった景観上も懸念があり、植生の影響も一定程度あるという場所に、新しい施設を作るということになると思うのですが、もともと既存の宿泊施設があって、今回、宿泊者数の規模を増やすものではないという場合、既存の施設をサステナブルな形にリノベーションして、新たなサービスや体験機会を提供するやり方ではなく、今回こういった新しい施設を一定程度、新たに開拓するような形で建設することになったのは、どういう経緯だったのかを確認できればと思いました。以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それではオンラインから、愛甲委員、中静委員までお願いいたします。
愛甲委員、どうぞ。
○愛甲委員 愛甲です。天人峡の件ですが、これは今回、園地を新設するということで出ている中に、トイレがあるのか。それとも、駐車場を整備する予定になっている箇所のところで、トイレを整備する予定があるかどうかを伺いたいです。というのも、羽衣の滝の手前のところにあるトイレ、ここの管理に北海道が毎年非常に苦労されている状況で、その存続も結構、危うい状況ですので、この園地を整備するのであれば、できればきちんとしたトイレをこの園地近くに作っていただくのが妥当ではないかと思います。滝見台となっている南側のところのエリアは、そこで道は止まっていますが、実際には、トムラウシ山の化雲岳のほうから縦走してくる登山者が下山してくる場所でもありますので、そういった意味でも、本当は駐車場付近にトイレがあるのが望ましいと思っておりますし、あとは周辺、シキシマの滝も今、行けない状況で、先ほど飲食の話もありましたが、もう少し周辺のトレイルを整備していただかないと、せっかく園地だけ整備しても、この周辺一帯の利用には、なかなかつながらないのではないかと考えます。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
中静委員、お願いいたします。
○中静委員 ありがとうございます。二つあります。一つは大島のところで、9ページにサステナビリティ重視の施設にするということが、今回の整備の目的だということですが、実際にこの施設の場合、サステナビリティの重視というのは、具体的にどういうことを指して、本当にそうなっているのかという説明が、あまりなかったのですが、それが一つです。
もう一つは、先ほども質問があったのですが、既存の施設がなくなって、更地になったところに新しいもの作るのはいいのですが、生態系に明らかに影響があるところというのは、今、環境省を挙げてネイチャーポジティブと言っている時代に、国立公園の区域の中を、そういうふうに改変して、ネガティブにしているわけですよね。そういうことに対する基本的な方針って、何かあるのでしょうか。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
それでは、今の4件について、回答をお願いいたします。
○事務局(山下) ご意見ありがとうございました。
まず、江﨑委員のご質問ですが、その商業施設の誘致に関しては、今のところ物販など、飲食の誘致を、この基本構想の中で描いているということではないと承知しております。ただ、小規模な宿泊施設の誘致というのは、構想の中ではあるようで、まずは地元で考えられているのは、そういうことかと思っております。
それから全体的な事業を認可するときに、きちんと承継や、廃止するときのことを案内しているかというご指摘ですが、我々も後になればなるほど、もう取り返しがつかなくなるという状況を、いろいろなところで課題として認識しているところで、最初に認可するときに、基本的には事業を終了する際は、きちんと譲渡承継していただくか、原状回復していただくということを伝えたり、あるいは今までは事業を認可した後の追跡を十分にできていなかった部分もあり、そこを認可の条件として、毎年度の利用状況を出させたり、あるいは、もう少しソフト面で言うと、事業執行者ときちんとコミュニケーションを取って、適切に計画どおり事業執行がされているかというところを、今、改善を図っているところです。そういった取組を進めているというところで、お答えさせていただきます。
それから、永山委員からご意見のありました大島の宿舎で、既存施設を活用できないのかというご意見をいただきました。既存施設は既存施設で、大島の中で数少ない団体を受け入れられるホテルにもなっていまして、それはそれで必要性がある中で、さらにインバウンドもそうですが、これまでに島内にない新しいタイプの施設の整備が求められているという必要性になっております。
それに関して、中静委員からサステナビリティというものは、どういうものを想定されているかというご質問をいただきましたが、今、聞いているところで、例えば地産地消で地域の食材を利用するとか、自然体験のアクティビティをうまく促すような中身というふうには聞いています。その辺りは今後詰めていく部分かと思っていますが、大きなコンセプトとして、エコロッジというものを標榜いただいているようですので、そういったところは国立公園満喫プロジェクトでも、今、進めようとしていることとも合致するかと考えております。
続いて、愛甲委員からご質問いただいた天人峡園地におけるトイレの整備ですが、地図の駐車場事業として、再整備の設計等が進められている箇所のところで、トイレの整備が、今、検討といいますか、既に基本設計までされている状況になっております。園地事業の整備に関しては、園地の滞在というところが主の目的になりますが、愛甲委員からご指摘いただいたとおり、登山者の起点という役割もありますので、その辺りは駐車場事業の中で、少し対応をされるような想定というふうにも聞いております。
一方で、その周辺のトレイルの復旧についてもご指摘いただきましたが、そこについてはまだ具体的に誰が管理していくのか、決着がついていない部分も多いと理解しております。まず、基本構想ができて、課題をしっかり整理して、それを誰がやっていくかというのが、これからその検討会なりで、地元で調整が図られていく部分かと考えております。
最後に、中静委員からご意見いただきました生態系影響がある中で、改変というものをどう捉えていくかという点ですが、公園事業の場合、公園利用を促進していくという部分と、そのインパクトをどう抑えて、天秤にかけていくかについて、何か一言で言えるような方針があるわけではないのですが、それぞれの事業の必要性と影響というものを、両方を天秤にかけながら、許容できるインパクトで、必要性の高いものについては推進していく、というのが基本的な考え方になろうかと思っております。
一旦、回答は以上です。
○中静委員 私はやはりこういうことをやるのは、私有地だったりすることの制限があるのはしようがないと思うのですが、やはりネイチャーポジティブと言っている以上は、そういう企業や事業体の方も、改変によって企業自身もマイナスの影響を受けるというのが、今の生き方なんだよということぐらいは、きちんと指導したほうがいいんじゃないかと思うのですが。
○事務局(山下) ご指摘ありがとうございます。そうですね、そこは今後の認可の中での具体的な調整になってまいりますが、例えば、地域にどういう還元ができるのかといった点も含めて、指導してまいりたいと考えております。
○中村小委員長 ありがとうございます。今、環境省のほうでも、生物多様性の価値評価の委員会があって、価値を評価していくことになりますし、最近だとゼネコンなどでも、ネイチャーポジティブをある程度、定量的に把握するような、イングランドのBiodiversity Net Gainみたいな議論もあります。いわばこういった価値評価の開発をしていくとき、もちろん利用は大事ですが、それによって保全の部分がきちんと担保されるような計画を認めていく。何かその方向性は必要なのではないかと私も思いました。
○長田国立公園課長 今の中静委員と小委員長のご発言に関連してですが、やはりネイチャーポジティブみたいな基本的な考え方の中で、国立公園の保護と利用の中に、民間事業者の力をどう取り込んでいくかというのは、重要な課題だと思っていまして、理想的には国立公園の中に事業者が参入していくことによって、自然の価値そのものも高まっていくような仕組みが、つくれるとよいというふうには思っております。
今日、報告事項の中で少し出てきますが、例えば宿泊事業者に対して、今回、ガイドラインを作って周知していますが、その中にも必ず守っていただきたいことと、さらにプラスアルファとして取り組んでいただきたいことを整理しております。例えば、環境保全型のツアーが、そういう事業者が参入してくることによって、より盛んになって、自然の価値が高まるなど、もっと制度的に理想的には、事業者が参入してくる場合に、自然の価値が高まることを条件として付与するようなことができれば、さらにいいわけですが、その辺りが今後の検討課題だと思っているところでございます。例えば、国際観光旅客税を使った補助事業などを進めていく際に、どういう形で誘導的に、よりよい望ましい行為をいかに増やしていくかなど、そういった奨励的な手法や規制的な手法とか、どういう方法が、どういう場所にふさわしいのかということも含めて、今後検討を進めていきたいと思っております。
○中村小委員長 ありがとうございます。
それでは続きまして、深町委員からお願いいたします。
○深町委員 私からは二つありまして、一つは最初の天人峡の園地の新設のところで、スライドだと5枚目ですね。これは少なくとも図面というか、イメージを見ると、非常に大きい改変で、地形的にもそうですし、舗装をどうするのか。平面の部分のところや壁面のところですね。どういう工夫をして、上の写真であるような現状のいろんな自然の素材やデザインなどをうまく生かしているのかというのが、このイメージからは、そういう配慮が全く読み取れないので、もう少し具体的にどういう工夫をしたのかを知りたいというのが1点目です。
もう1つは、ほかの方々からも意見が出ていますが、余背宿舎のところで、9ページでしょうかね。サステナビリティの点では、中静委員のおっしゃったことにすごく賛同するのですが、その具体的な対応策というところで言いますと、その次のページに、もともと薪炭林であったと書いてあります。これは二次林ですので、単に手をつけずに置いておけばいいのが、本当にそれがサステナビリティだとか、この場の自然環境だとか、歴史文化を生かすことになるのかどうか、というところも考えながら、これを機に樹林地の扱いを考えたほうがいいのではないかと。その辺りをどういうふうに、事業者など、環境省の方が考えているのかを説明いただきたいと思います。あともう1つ、希少種について、ここだけではなく、移植を指導したらいいんだというようなところも、何かすごく簡単に書いてあるような感じがします。本来であれば、この場所、対象地の中で、なぜ希少種があるのか、それは二次林としての手入れをしているからなのか、地形的に非常に大事な部分なのかなど、できるだけそういった希少種がそこにあり続けるために、どうしたらいいかを考えた上で、では宿舎をどういうふうにとか、動線をどういうふうにとか、対応策を考えます。私が当たり前にこういうサステナビリティあるいは風致上の配慮と言ったら、そういうふうに考えるのですが、その辺りはやられているのかというところが、少し疑問に思いました。その2点について質問したいと思います。
○中村小委員長 ありがとうございました。
加藤委員、お願いいたします。
○加藤委員 ありがとうございます。もう既に議論がされているので、少しコメントになるのですが、やはり余背の大島のサステナに重視した宿というところが、大変気になりまして、そちらはやはり先ほど国立公園の宿泊ガイドラインというご説明がありました。やはりはっきりしたガイドラインと基準、それからモニタリングのシステムというようなことを、しっかりと示さないと、自称サステナでは、やはり今後問題になる可能性もありますので、そこはしっかりとした基準というのを明確にしていくことは重要だというコメントです。
あとやはり、新しいお宿がサステナであっても、その地域は違いますということではないと思いますので、やはり既存の民宿などにも、そういう働きかけがなされるような、この事業ではないかもしれないのですが、全体的な底上げは重要になってくるかと思いました。
○中村小委員長 ありがとうございます。
ただいまの3件、お願いいたします。
○事務局(山下) ご意見ありがとうございました。
まず、深町委員と加藤委員の二つです。まず、深町委員からご意見をいただきました天人峡について、再整備のイメージが、かなり人工的で自然に溶け込むようなものではないのではないかというご指摘だったかと思っております。この点、申し訳ありませんが、しっかりと我々も、まだ指導ができていないと考えておりまして、まだ設計段階で、どういう舗装の仕上げになるのかなど、その辺りは十分把握できていない部分もありますので、ご指摘いただいた点を踏まえて、何か都市公園の園地みたいな形にならないように、この場所になじむような整備になるよう指導してまいりたいと考えております。
それから、余背宿舎の植生への配慮というところで、単に移植をすればいいというような安直な考え方になっていないかというご指摘もいただいておりました。この点は少なからずそういう発想があるから、このような表現ぶりになってしまう部分もあるかと思いますので、もう少し丁寧な、ここの植生がどうであって、そのために保全のための本当に重要な環境配慮は何なのかという観点から、考えてまいりたいと思います。
あと、この場所に関しては、説明の中でも少しお話させていただきましたとおり、希少種が主に確認されているところは、この整備範囲の中で、一番西側の辺りで、今のところそんなに触らずに済むかとも考えておりますので、単に移植すればいいということではなく、まずはしっかりと現況を捉えて、いじらないということが一番の配慮かと思いますし、どうしても改変しなければいけないようなときには、この環境全体をどう守っていくかという観点で、もう少し考えてまいりたいと思います。
それから、そもそも改変する森が薪炭林であるので、森としてただ置いておくだけでなく、森の維持管理も考えていく必要があるのではないかというご指摘もあったかと思います。その辺は、これから事業者との調整ということになろうかと思いますが、例えばジャストアイデアでサウナ棟も予定されているということで、修景で、樹木を少し伐採し続けながら、それをうまくサウナの薪としても活用していき、全体としてのサステナビリティに貢献していくようなことも、一つやり方としてはあるかと思いましたので、本当にアイデアベースですが、そういった話を事業者とも調整していきたいと考えております。
そういう意味で、加藤委員からはっきりと、サステナビリティの基準を示すべきではないかというコメントをいただきましたが、先ほど課長の長田からも話がありましたとおり、国立公園ならではの宿泊施設のガイドラインというものを今、定めていまして、それが我々の考える、ならではのサステナビリティと思っていますので、そういうガイドラインをうまく活用しながら、指導をしていく。その先にはガイドラインそのものをどう扱っていくかという課題もあろうかと思いますが、そういった調整もしていけるといいかと考えております。
一旦、回答は以上になります。
○中村小委員長 ありがとうございました。追加については、また最後に全体でお受けいたしますので、後半の4件、上信越高原、中部山岳、瀬戸内海、やんばるの案件ですが、これについてご質問、ご意見ありましたら、お願いいたします。
それでは、まず会場から、田中委員からお願いいたします。
○田中委員 田中です。2件ございます。
1つ目が菅平の件です。上信越高原国立公園ですね。路上駐車が多いから駐車場を作るという考え方については、そういう考え方が必要だと思います。ただ、今回提示された写真を見る限りですが、予定地に駐車場を作ったら、本当に路上駐車がなくなるのかが多少気にかかります。駐車場からラグビー場が3面ぐらい繋がって、数百メートル先までありますよね。数百メートル先で実際にラグビーの練習や試合をやるとすれば、ボールをはじめ、色々な重たい機材が必要になり、運搬しなければいけません。そのようなことを考えると、この場所に森を伐採して駐車場を作ったときに、実際に活用され、路上駐車が減るのかが気にかかります。駐車場の計画にあたっては、サウンディングやアセスメントなどを、どのように行ったのかをご説明いただければと思います。その結果、実際に路上駐車がなくなると見込まれているのかを知りたいです。また、駐車場を見ると、いわゆる普通車の一般車両の駐車スペースが主体となっているようです。提示された写真もほとんど普通の自家用車がずらっと写っています。ただ、ラグビーは1チーム15人の団体競技であり、マイクロバスなどの移動手段が、結構活用されていると思います。それらの大型車両の駐車は、どういうふうに考えているのかを知りたいです。加えて気にかかった点としてはシーズナリティー、つまり季節変動です。夏は合宿でラグビー関係者で結構賑わうかもしれないですが、その他のシーズンは、夏ほどではないとすると、この駐車場の活用が、閑散期にはどうなるかを知りたいです。
あともう一つ、やんばるについての質問です。エコツーリズム推進法における特定自然観光資源を検討中だということです。多分、特定自然観光資源になったのと、ならなかったとの違いで、位置づけや活用の仕方が相当違ってくると思います。そのため「特定自然観光資源の検討」と記載されていますが、どのように特定自然観光資源として指定するのかを説明頂ければと思います。そして、現段階の検討状況や、方向性を教えていただきたいと思います。
その2点です。お願いします。
○中村小委員長 ありがとうございます。
小泉委員、お願いいたします。
○小泉委員 小泉です。瀬戸内の雑賀崎の宿舎について、教えていただきたいことがあります。
太陽光発電の撤去した跡地を利用するというご説明でしたが、もともとあった太陽光発電の規模は、どのぐらいだったのでしょう。もし、一定規模以上であれば、環境アセス、それから住民説明会等もあったと思いますし、国立公園の中にある施設ですので、撤去のときに、きちんと住民説明会等もあったのか。撤去してしまったのだから、その後は宿舎に使っていいということになるんですかね。再生可能エネルギーの考え方からして、その辺を教えていただきたいと思いました。
○中村小委員長 ありがとうございます。
続きまして、山本委員、お願いいたします。
○山本委員 山本です。私からはスライド20、21のやんばる国立公園についてです。
津波園地の国立公園事業ですが、その説明の中に、現在ハード面として、橋梁旋回広場、放送設備の整備を考えているということでした。それからソフト面で、先ほど田中委員が触れられていましたが、エコツーリズム推進法によって、特定自然観光資源への指定、それからルール・マナーの普及、基金制度、これは協力金制度かもしれませんが、この導入を検討しているということでした。
実は、沖縄の地域では、例えば竹富島が入域料の制度を導入して、少し協力率が低迷しています。スライドの資料ではソフト面とハード面を分けて書かれていましたが、これらは実はリンクしていると考えていまして、うまくその対象空間を計画したり、整備することで、例えば、普及啓発活動を容易に実施できるような環境が実現したり、高い協力率で協力金の徴収ができるような環境を作ったりできると思うので、ハードとソフトをうまく連携させながら、事業を進めていただきたいというのがお願いです。質問というよりは、意見になります。よろしくお願いします。
○中村小委員長 ありがとうございます。
永山委員、お願いします。
○永山委員 菅平の駐車場の件でお伺いしたいのですが、先ほどのご質問があった点について、私も気になりました。200台分を整備して、本当に足りるのでしょうか。広い駐車場ができるとなると、「じゃあ自分も車で行こう」ということで、結局この林地について、まだもう少し林地が残るため、そこまで次は広げましょうというような、いたちごっこのような状況にならないかを懸念しております。
先ほどの質問にもありましたが、ピークになるのは夏だと思いますので、それ以外のシーズンのことを考えた場合に、先ほどの中静先生、小委員長のお話もありましたが、一定のこういった規模の林地というものを伐採してしまうという選択をするのが、環境省としてどういうお考えで許可をされようとしているのかが気になりました。
菅平という場所を考えますと、パークアンドライドのパークの場所を近くに確保するのは難しいのかもしれませんが、そういったシーズンだけでも、ほかの国立公園では、マイカー規制のような取り組みもされていますので、こういったラグビー場を使われる方向けのより環境負荷の低いところに駐車場を確保し、そこから何らかの移動手段を関係者の方で考えていただくといった、駐車場の在り方をどう考えるのかというところも含めて考えられた上での今回の決定なのか。その辺りを教えていただければと思いました。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは会場のほうの質問に対する回答をお願いいたします。
○事務局(山下) ご意見、ご質問ありがとうございました。
まず、田中委員、それから永山委員からご指摘いただきました菅平運動場事業の駐車場の規模が十分なのかというところですが、こちらはどのぐらい駐車場を確保すれば、現状起こっている問題が解消できるのかは、しっかりと情報を収集した上で、必要な規模を算出しておりますので、200台確保すれば、今起こっているような課題は、解決できるだろうと考えております。
実は最近起き始めた問題ではなく、平成11年頃に整備されているのですが、当時から懸念されて、実際に発生していた問題ということで、当時、代わりの空き地が確保できない中で、このような運用で始まってはいたのですが、やはり想定していたとおり、駐車場が足りない状況がずっと続いている中で、今回きちんとした整備をしておきたいというものになります。
田中委員からは、バスで来る方へのということもありましたが、既に例えばバスで来られているようなチームの選手の皆さんは、宿泊施設から送迎してもらうなど、そのような運用もされている中で、一番この路駐で問題になっているのは、観戦で来られる方々が、やはり東京、関東や、長野市内からも、かなりアクセスのいい場所ですので、そういう方の駐車スペースというのが、どうしても足りません。チームを通じて、なるべく乗り合ってきてくださいなど、そのようなソフト面の対策も、上田市を中心に取ってはいただいているようですが、やはり絶対的に足りないという中で、植林地、なるべく環境影響の少ない場所ということで、今回この整備をできないかと考えております。
もう一つ、その周辺もかなり広大なレタス畑が広がっていまして、空き地の確保も難しいということで、もうここしかないというところで今の整備になっております。隣接する場所ですので、整備をすれば、きちんとこの運動場事業の駐車場としては、活用していただけるものと考えております。
それから、田中委員からご意見がありましたやんばる国立公園のター滝園地の特定自然観光資源の想定の部分ですが、実は、エコツーリズム全体構想の案を、本省の国立公園課の利用推進室と地元とで調整している段階にはございます。ですので、少しずつ中身も煮詰まっているような状況で、例えばルールに関しては、環境保全あるいは安全上のルールで、かつて起こっていた公衆マナーといいますか、トイレはきちんと決められた場所を使ってくださいというような基本的なところも含めて、ルール化しようという想定にはなっております。
関連して、少し飛びますが、山本委員からもハードとソフトをうまく運用していくべきではないかというご意見をいただいておりまして、アクセスがかなり絞りやすい場所で、まずは公園外の駐車場で車を止めて、そこから来られるような形にはなってきますので、どの辺りまで、その辺が今、連動させられているのかは、まだ承知しておりませんが、いただいた意見も現場経由で地元にお伝えして、ぜひ絵に描いた餅にならないように、きちんと利用者負担で適切な維持管理ができるような形を目指していければいいかと考えております。
それから、最後に小泉委員からご意見のありました瀬戸内海国立公園の雑賀崎宿舎のもともとあった太陽光の規模感ですとか、あるいは説明会、地元説明に関してなんですが、こちらは情報を持ち合わせておらず、もしよろしければ、今日、近畿環境局の担当もWEBで入っておりますので、近畿のほうからお持ちの情報があればご説明をいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
○近畿環境局国立公園課(竹井) 近畿環境局の国立公園課、竹井と言います。
ここのソーラー発電の許認可については、14年ほど前、平成24年に行為許可をしております。5,000平米ぐらいの規模で、ソーラーパネルが900枚というような形で許可しており、2,500キロワットの発電をしています。売電価格が段階的に下がってくるといった背景もあり、ここの所有者が辞めどきと考えたのだと思いますが、同じこの所有者が、宿舎事業に乗り出すと聞いております。
このソーラー発電のできる前には、事業宿舎がございまして、そこが撤退するというところで、廃墟になるより、当時発電関係は少しブームになっていた、ソーラー発電にチャレンジしてみたというようなことだと思います。撤去したパネルは今後どう使われるかは、分かりませんが、今回の宿舎事業の持ち主は同じですので、屋根に装着するかというようなことがあれば、今後の事業計画を立てる中で出てくると思います。
具体的にはそんな話ですが、よろしいでしょうか。
○小泉委員 ありがとうございます。土地所有者が同一なので、特に問題にはならなかったという理解でよろしいでしょうか。
○近畿環境局国立公園課(竹井) 問題にならなかったかどうかはわかりませんが、規模がアセスにはかからない程度で、もともとそこに宿舎があったということで、それについても新たに自然改変が行われたわけではないというようなことから、問題になるようなものではなかったと思われます。当時は、廃虚があるよりは、ソーラー発電の方がよいので許可したというような中身だと思っております。
○小泉委員 了解しました。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは苅谷委員、加藤委員の順番で、苅谷委員、お願いいたします。
○苅谷委員 苅谷です、ありがとうございます。
私は双六池につきまして、スライドの15からになると思うのですが、2点ほど伺いたいと思います。
一つは今回のスライド16にありますように、土壌処理槽を小屋のすぐ近くの場所に設置するというお話でした。これに関連して、その場所にはハイマツやアオノツガザクラの群落があり、それらの一部を移植するというお話もあったのですが、その植物は確かに別の場所でさらにまた生きていくことはできるかもしれませんが、この場所は、いわゆる構造土と呼ばれるような高山特有の周氷河地形ができているような場所、あるいは放っておけば、そういう地形が今後も発達していくような、そういう環境にあるように、写真を見る限りは推定されます。ですから、植物だけを移動したということではなくて、そのことによって、その場に本来あった、あるいはこれからも成長し続けるであろう高山の地形を壊すんだという、そこの認識をお持ちいただきたいということが、一つ要望であります。
それと、2番目にここの土地の改変に伴って発生した残土を、隣接する野営地に移すというご説明もありましたが、これは有名なところですが、小屋のすぐ脇にある野営地の横に、小さな双六池という池がございますが、ここには土砂が流入して池がどんどん縮小していったと。それを保護するために、むしろを敷いたりするということは、環境省の指導で以前なされていたと思うのですが、現状どうなっているのかということを、私も最近行っておらず存じ上げておりませんが、現在、その問題は解消しているのかどうかということ。
それから、例えむしろなど敷いても、そういった隙間を通って、専門用語では粘土とかシルトと呼ばれるような非常に細かいものは、やはり雨水とともに池のほうに流入すると思います。そのことによって、貴重なこういう高山湖沼の生態系が損なわれたり、希少な動植物がそこで生きていけなくなると、こういった問題も連鎖的に起こる懸念がございますが、この点についてお考えを伺いたいと思います。
以上2点です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
加藤委員、お願いします。
○加藤委員 ありがとうございます。加藤です。
第6番目の雑賀崎について、お聞きしたいのですが、宿泊事業のキャパシティーが、どれくらいあるのかというのを教えていただきたいのですが、非常に狭い道路で、公共交通機関はほとんど多分、あんまり使えないので、車のアクセスになると思うのですが、その辺の車がどれくらい増えるのかというようなところの想定があるのかどうかというところを、一つお聞きしたいと思いました。
それからこちらは意見で、やんばるのほうですが、今回は急な増水への対応ということだと思うのですが、先ほどソフトとハードの連携というお話もありましたが、安全確保については、やはりツアー利用をもっと増やしていくであったり、レンタルされているリバーシューズだったり、ライフジャケットだったり、そういうところをもっとエンカレッジしていくという動きも、重視していく必要があるのではないかと思いました。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。事務局からお願いします。
○事務局(山下) ご質問、ご意見ありがとうございました。
まずは、苅谷委員からいただきました双六池宿舎のトイレの整備に関して、その植生だけではなくて山の地形を改変するというような認識を持ってほしいというご意見だったと思います。これも先ほどのやり取りの中でもお答えしましたが、必要性の部分と環境影響と、どうバランスを取っていくかというところかと考えております。
山岳トイレの問題もかなり深刻で、登山利用に対応する山岳トイレを確保していかなければいけないという側面もあって、ここはまさに山小屋が単に宿泊施設としてだけではなくて、登山者に対する公益的な役割を担っていただいているという中でのトイレ整備と考えております。
そういう意味では多少の土地改変、インパクトはありますが、そこをなるべく許容できる範囲にした上で、新しいトイレを整備していくのを認めていこうという内容になっております。
それから、周辺の双六池の土砂流入の現在の状況や、その後の対応についてご意見いただいていたと思います。こちらも私のほうで把握していないため、中部山岳国立公園管理事務所の所長の野川が今日入っておりますので、野川所長のほうで、もし情報提供いただけることがあれば、お願いできればと思います。
○中部山岳国立公園管理事務所(野川) 中部山岳国立公園管理事務所長の野川です。双六池の土砂流入ですが、周辺の野営場周辺で立入禁止している部分に関しては、大分、植生復元がされてきているという感じがあります。グリーンロープの外に関して、よく守られています。
一方で、野営地に関しては、利用があるため土砂の流出に関しては止めづらいところがあると思います。池への影響への対策については双六池ではないですが、当所の管内では、八方池が同じように埋まっていくところがあり、地域の皆さんとともに、復元作業を行っています。
今後も経過を見ながら、課題があるようであれば、その対処法をまた考えていきたいと思います。
○事務局(山下) 野川所長、補足ありがとうございました。
続いて、加藤委員からご質問いただきました、まず雑賀崎宿舎のキャパシティーに関してですが、今回新しく新設しようとする宿舎は、大体1日当たりマックス100人ぐらいのキャパシティーを想定しております。また、隣接する宿舎事業施設もありまして、比較的そこにアクセスする道としては、あるのかなと考えておるところでございます。
それから、やんばる国立公園の津波園地につきまして、ツアー利用を促進する、あるいはレンタルの強化も図っていくべきではないかというご意見について、まさにエコツーリズム全体構想の中でも、ガイド登録をどうするかみたいな議論もあると承知をしておりまして、やはりそのガイドがしっかりと、適正な利用を理解した上で、利用者を連れていっていただくという形が取れれば、我々も望ましいかと考えておりますし、そうでなくても、きちんとしたギア、あるいは情報を持って、入っていただくことは、やはり重要かと思っていますので、その辺りは事業認可もそうですし、エコツーリズム全体構想の調整の中でも、調整を図っていけたらと考えております。
ご回答は以上になります。
○中村小委員長 ありがとうございます。全体を通じて、議題の2について、言い忘れたことがありましたら。町田委員、どうぞ。
○町田委員 ありがとうございます。町田です。
私は全体のところのコメントですが、今日、審議した公園事業の中にも、昔の廃屋など、古いものを再整理するという事業もあったかと思います。いろいろと国立公園の利用施設の歴史を見ていくと、1980年、95年に、緑のダイヤモンド計画など、いろいろ整備された施設があって、満喫以外の国立公園でも、もう老朽化して、20年、30年たっている、そういった公園事業施設もこれから課題になっていくのではないかと思うので、そういったものの公園事業の再整備の点検など、そういったところについてのお考えがあれば、教えていただきたいと思いました。
以上となります。
○中村小委員長 ありがとうございます。
それでは今の町田委員のご質問をお願いいたします。
○事務局(山下) ご質問、ご意見ありがとうございました。
まずは、先ほどの江﨑委員へのご回答にも少し重なるのですが、しっかりと執行状況といいますか、現状を把握していくというところを、まずはきちっとやる。本当に営業しているのか、どうなっているのかなどを、しっかりと把握していくことは、やはり重要かと考えております。
その上でリニューアル、新陳代謝を図っていくための取組として、今、旅客税なども活用しながら、そういう支援をなるべく進めていく、あるいは民間活用を前提とした再整備に関する補助など、そういったことも少しずつ形にしていっているところですので、そういったものも活用しながら、全体的な再整備を図っていければいいと考えております。
○町田委員 ありがとうございました。
○長田国立公園課長 今の件について補足でございます。町田委員のご質問の中に、公共事業としての行政が整備した施設の老朽化対応という趣旨も入っていたと思います。国や自治体が整備してきた公園の施設ですが、やはり先ほど緑のダイヤというお話もありましたが、1990年代後半ぐらいに整備したもの等が、かなり老朽化をしているというような状況です。
今は計画的な整備更新を進めていくということで、公園の地域ごとに、再整備の計画というのを定めて、予算の制約があるので、なかなか理想とのギャップは埋められない部分があるのですが、順次老朽化したものを再整備していくというようなことを進めております。また、整備したものについても、長寿命化計画というのを定めまして、実際にその施設が、どの程度老朽化していて、更新の必要性が高いかというようなものも、理想的な利用サービスの提供という観点と、安全性の確保という観点の双方から確認をしながら、計画的な整備を進めているところでして、ものによっては、国際観光旅客税の予算なども活用しながら、各自治体とも役割分担を図りながら、計画的に整備をしていけるように、必要な予算も確保していきたいと考えております。
○町田委員 ありがとうございました。よく分かりました。
○中村小委員長 愛甲委員が途中退出され、チャットで何かご意見が入っているようです。代読をお願いできますか。
○事務局(山下) 愛甲委員からチャットで2件、ご意見をいただいております。一つは双六池宿舎のトイレの位置ですが、かなり配管の距離が長くて、メンテナンスなど、改変される面積に懸念があるということで、位置を検討する必要はないかというところになります。これもかなりいろんな検討をした結果、今ここにという計画になっておりますが、少し分かりづらいのですが、既存宿舎の写真の上に、裸地が広く広がっているようにも見えますが、擁壁があったりして、なかなかそこにスペースを確保できないということと、水を流下させていく関係で、低いところに設けなければいけないということもありまして、この場所を今ピックアップしているという想定になっております。
ちなみに土壌処理、TSSの処理方式を導入するような想定で、浸透はさせないという予定でもあると伺っております。
それからもう一点、宿泊施設ガイドラインの活用について、現状、任意の活用の呼びかけで、これを宿舎事業の申請に際して、遵守の義務化をさせる必要はないかというようなご意見をいただきました。現状はまさにそのとおりでありますが、ガイドラインも内容を今、少しずつブラッシュアップしてきたところで、今後、その運用をどうするかというのは、まさにこれから考えなければいけない課題かと思っております。
後ほど資料5のほうで、ガイドラインについても説明をさせていただきますので、今後の運用の部分についても、可能であれば、説明者から少し補足もさせていただこうと思います。
○中村小委員長 ありがとうございました。少し時間が予定より過ぎていますので、この辺でご意見、ご質問は締めたいと思います。
委員の方々から、個々の案件についても、懸念事項が示されて、ぜひそういった内容は地元であったり、事業者であったり、担当の事務所であったり、そういったところに伝えていただきたいと思いますし、また、新規のものを作るにせよ、拡張するにせよ、やはりネイチャーポジティブをどう実現していくかなど、サステナビリティの問題もご意見があったと思います。
宿泊施設のガイドラインをどういう形で作っていくかということも含めて、今後の課題として、それも検討していただければと思いました。
総じて、そういったことを前提の上で、答申として取りまとめたいと考えています。ご了承いただけますでしょうか。
(異議なし)
○中村小委員長 ありがとうございました。
本日の諮問事項は以上となりますが、報告事項として、議事の3から5について、まとめて事務局より説明をお願いいたします。
○事務局(山下) それではまず、議事の3について、資料3で国立公園におけるクマ被害対策について、ご説明をさせていただきます。なるべく質疑がたくさん取れたほうがいいかと思いますので、かいつまんでのご説明とさせていただきます。
まず、全体の概略は、前回の審議会でもご説明しましたので、概要にとどめますが、大きくクマ被害対策パッケージに基づいて、国立公園におけるクマへの安全対策強化と、それからインバウンドを含めた登山客等への多言語による情報発信というものが、役割として求められているような状況になります。
今年度の被害状況ですが、5件6名で、うち1名の方がお亡くなりになられているのが、国立公園内の被害状況になっております。
直近で実施してきた取組、あと、予定している主な取組を幾つかご紹介させていただきます。この後もご説明しますが、前回もご紹介した国立公園におけるクマ被害対策の手引書を、まずは今年の4月に、公園を管理する職員ですとか、あるいは都道府県向けに作っております。前回、小泉委員からぜひ公表して、より多くの方に見てもらって内容をブラッシュアップしていったほうがいいのではないかという意見をいただき、まだ公表ができていない状況ですが、今月中をめどに、何とか公表していきたいと考えております。
できた手引きに基づいて、今、各国立公園でマニュアルの作成、あるいは既存のマニュアルの改訂を進めたりですとか、ハード整備、研修会の開催などの各種の対策を、夏から秋を目安に順次実施してきている状況です。
もう一つ、インバウンドを含めた登山客等への多言語による情報発信、こちらも順次実施してきておりますが、例えばビジターセンターにおいて、目撃情報を集約して、しっかりと利用者に伝えていくですとか、真ん中の写真は知床の昨年度、事故があった場所ですが、登山口における情報提供施設の整備ということで、少し分かりづらいのですが、ロープを張って、必ずこの前を通って見てもらうような、動線の限定を行い、情報を単に発信するだけではなく、確実に情報を把握してもらうという取組も少しずつ進めているところです。
ここからがクマ被害対策の手引き、内部向けに4月に作ったものを、少し内容をご紹介させていただきます。目的は、国立公園におけるクマの被害対策の基本方針というものが、今までありませんでしたので、そこをしっかりとお示しして、各国立公園におけるクマの出没防止、問題個体が発生したときの対応、これらをマニュアル化してもらったりなど、体制づくりの一助にしてもらうという目的になっております。前回の会議での議論に関しては、先ほど申し上げたとおりです。
項目としましては、そもそもの手引きの作成の背景、目的であったり、国立公園における対策の基本方針、それに加えて、3章ではかなり具体的な手法、あるいは検討すべき項目についても、整理しているという内容になっております。その一部を5ページでご紹介させていただきますが、まずその対策の基本方針ということで、国立公園はクマの主要な生息地になっている場所も多い状況ですので、クマのほうを基本として、利用する側が遭遇防止対策ですとか、出没防止対策を徹底することで、安全・安心な利用環境づくりに努めるということを明記しております。
その上で、やはりまずクマを知る、クマに出会わない、問題個体を生み出さないということを基本としつつ、その一方で、利用者の安全・安心の確保という意味での問題個体に対応していくというところも、4つのうちの1つの柱として、掲げております。
それからゾーニングの考え方もご紹介させていただきたいと思います。国立公園と広く言っても、ホテルとかビジターセンターがあるような集団施設地区から、登山道、あるいは縦走登山、今日もお話がありましたが、縦走登山道の野営指定地みたいなところもあって、1つの考え方ではなかなか対応していけないと考えております。それを大きく3つに、利用拠点エリア、中間エリア、山岳エリアというふうに分けまして、今、鳥獣保護管理の分野では、特定鳥獣保護管理計画ガイドラインというものを作成していますが、そこともしっかり整合をとった上で、それぞれで対策の方針を整理しております。
特に、山岳エリアは、クマのコア生息地になってきますので、その辺りはやはり、まずは個人利用者自らに、しっかりとそういう場所であるということと、遭遇防止対策を徹底してもらうことが重要かと思っております。
ただ一方で、個人責任で、何もしませんということではなく、例えば問題個体が発生した場合には、出没対応を検討する、その前段階の管理者としての未然防止対策を取っていくようなところは重要というところで、対策方針を整理しております。
簡単ですが、資料3については以上になります。
では続いて、資料4についてご説明させていただきます。
○事務局(中原)
エコツーリズム推進法に基づく基本的な方針ですが、こちらを制定以来初めて、本年3月31日付で閣議決定し、約20年ぶりの変更をしております。構成としましては、エコツーリズム全体像、法に基づくエコツーリズムの進め方に関すること、そしてエコツーリズムの推進に関する特記事項があります。
背景として、エコツーリズムが法律制定以来、全国各地で取組が進み、現在31か所のエコツーリズム推進全体構想が認定されています。そして、インバウンドの増加、また、今年の4月に閣議決定された新たな第五次観光立国推進基本計画、この中にもエコツーリズムが記載されているという状況になります。
変更の概要として、大きく4点あり、1点目として国内外の状況を踏まえた内容の更新。2点目として、利用集中、マナー違反等へのエコツーリズムの有効活用、そしてインバウンドの対応強化。3点目としてエコツーリズムに取り組んでいる地域への支援強化。4点目として協議会、自治体等がよりエコツーリズムに取り組みやすくなるための改善事項という形で変更しております。詳細については、WEBサイトにも基本方針変更版の本体や概要版がありますので、ご覧いただければと思います。
○事務局(遠矢) 続きまして、資料の5、国立公園満喫プロジェクト2026年以降の取組方針等について、インバウンド推進室の遠矢からご報告させていただきます。
国立公園満喫プロジェクトにつきましては、2016年に始まりまして、10年たつところでございます。2016年に始まってから、5年たったタイミングで、2021年以降の取組方針というものを定めまして、コロナ禍もある中で、集中的な取組を進めていきながら、2024年にはコロナ前までの利用者数に概ね回復したというところです。
こういった中、さらに国立公園満喫プロジェクトを進めていくために、必要な課題として、多言語対応、利用拠点における廃屋対策、2次交通の確保など、様々な対応が残っております。地方で重要な地域資源にもなっています国立公園を核として、地方誘客、需要分散に貢献していくため、2026年以降の取組方針を、江﨑委員もご参画いただいておりました有識者会議のほうで、取りまとめさせていただきました。
基本的な方針に関しては、国立公園ならではの魅力的な滞在体験の提供、ブランド力の向上、プロモーションの強化、利用者負担の取組の推進なども含め、保護と利用の好循環をしっかり進めていく、こういったことを基本的な方針として取りまとめたものになっています。
2枚目は、基本的には今申し上げたようなことを、具体的なアクションに落とし込んで、各国立公園で取組を進めていくといった内容になっております。
3枚目は、目標と指標ということで、これまでは訪日外国人利用者数、国立公園に訪れるインバウンドの方の数を、一つ大きな目標にしておりましたが、これに限らず質に関する目標、特に次に来る方にお勧めする推奨意向であるとか、認知割合、平均消費額、こういったものも目標として定めており、この点が方針として新たに盛り込んだ部分になります。
そのほか、ガイドライン2点について、ご紹介させていただければと思います。
国立公園ならではの宿泊施設ガイドライン2.0版を策定させていただきました。こちらについては、国立公園ならではの宿泊施設との連携方策検討会というのを、2020年から開始させていただいておりまして、1.0版というのを2020年に素案として策定しておりました。その後試行的な取組を行っている連携宿舎とも一緒に取り組んでいただいて、これらの成果をガイドラインに反映して、2.0版として今回取りまとめたという形になっています。
今回宿泊施設が備えるべき機能として、左下にありますような8つの小分類に整理して、機能を分類させていただきました。この中には先ほどの諮問事項の中でも言及ありましたサステナビリティに関する項目も整理をさせていただいています。チェックリスト項目としては、68項目と結構多いのですが整理しておりまして、コア項目というのが、基本的には公園事業として、宿泊施設を営んでいただいている方々には、ぜひ守っていただきたい基本的な機能ということになります。
さらに、それよりも一歩進んだもの、ステップアップ項目という形で、ならではの宿泊施設として備えていただきたい追加的な機能というのを、2段階目として整理させていただいています。
具体的なものは、抜粋で幾つか5ページ目に記載しておりますが、特にステップアップ項目の一部を満たすために必要な、例えば、施設の内装、外装、設備の改修などに関しては、補助事業も用意させていただいており、ぜひ取り組んでいただきたいということで準備を進めています。
最後に利用者負担に関するガイドラインでございます。こちらも今日の公園小委の先生方にもご協力いただいて、取りまとめたものになります。今、国立公園でもそうですし、国立公園の外、国定公園でも、この利用者負担というものをうまく活用して、維持管理などに活用し再投資していく、そういった仕組みづくりというのを進めたいというようなところも、何か所か出てきているところと聞いています。体系的に、これらの制度設計、合意形成、価格設定、収受とか決済の仕組みなども、ガイドラインの形で取りまとめをさせていただいて、公表させていただきました。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、もう終了の時刻には近いのですが、せっかくの機会ですので、ご質問、ご意見などいただければと思います。オンラインの人が先に手が挙がっていますので、まず、加藤委員、牧野委員、関委員の順番でお願いいたします。
○加藤委員 加藤です。ありがとうございます。
エコツーリズムのほうですが、意見です。やはり地域の支援であったり、利用者のコントロールというと、行動コントロールというところに注目されがちですが、やはり事業者の責任ある事業というところ、やはりもっと重きを置かれるべきだと思っております。事業者がそういうしっかりとしたエシカル、サステナブルな事業に持っていけるような支援体制、コントロール基準体制というのも、非常に重要になってくるのではないかと思っております。
もう一つ評価指標ですが、やはり最後のところにありました利用者負担であったり、事業や宿泊事業だったり、ツアーだったりというところからの還元率、還元度というところも評価指標に入ってくるべきではないかと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。牧野委員、どうぞ。
○牧野委員 ありがとうございます。インバウンド対策の件ですが、今月の前半に、スペインのアンダルシアで山火事がありまして、10人を超える多くの死亡者が出たのですが、そのほとんどが観光客だったんですよね。今回、クマ対策で、多言語化などインバウンド対策のことを少しご説明いただきましたが、クマだけではなくてほかの自然災害、高潮も竜巻も豪雨も、あるいは日本でも山火事も起きると思いますし、ぜひ多言語でインバウンド対策を、災害の避難というところも、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
今のエコツー基本対策を見ても、その多言語対応は魅力のPR、迷惑防止、マナー対策などが中心になっているように見えましたので、外国人観光客の安全という面もしっかり取り組んでいただきたいと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。関委員、よろしいですか。
○関委員 ありがとうございます。関です。
クマ被害対策のところで、これは一つの事例だと思うのですが、基本的なところの確認をさせていただきたいと思います。公園内で、もしクマによる被害に遭ってしまった場合、それは自己責任ということで、基本的に共通理解がされているものと考えてよろしいでしょうか。
例えば、手引きにそういうことが明記されているかどうか、確認させてください。と申しますのは、海外の自然体験の様々なフィールドに出ると、一定のエリア外で活動した際の事故については自己責任という考え方が、比較的はっきり認識されているように思います。一方、日本においては、公園内で『自己責任』という言葉を見たり、その考え方を明確に示されていると感じたりすることは、あまりないように思います。今回、人が亡くなるなど大きな問題となっているクマ被害に代表されますが、事故が起きてしまったときの責任の所在や、利用者がどこまで準備をしていれば、どの程度まで利用者自身に責任があり、どこからが公園管理側の責任となるのか、お互いの責任の範囲が、既に共通認識されていると考えられていて、あえて言語的には示されていない状況なのか、その辺りがよく分からないので、教えていただければと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
中静委員、お願いします。
○中静委員 一言だけですが、先ほども言いましたが、ネイチャーポジティブを国立公園でどういうふうに実現するかという視点を、ぜひ入れていただきたいと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
小泉委員、お願いいたします。
○小泉委員 ありがとうございます。小泉です。
2点提案ですので、特に回答は要りません。クマに関してです。発信する情報は常に新鮮で、なおかつ緊急事態を通知する場合もあると思いますので、多言語でしっかり読んでもらいたいというときに、最近はやっているのが、やはりQRコードでアクセスしてもらうのが多くなっています。この点をご検討いただければと思います。
それから、対策の具体的な案に関して、これは環境省全体の考え方もあると思うのですが、AIを使うということが非常に多くなってきています。こちら側に蓄積した情報ですね、外に出さずに、AIを利用するというような形態も可能になってきていますので、方針の四つの事態を避けるため、どうしたらいいかというのも含めて、AIの活用をご検討いただければと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
田中委員、どうぞ。
○田中委員 田中です。
コメントです。環境省の国立公園満喫プロジェクトやエコツーリズムの推進に関連しての意見です。両方とも観光的な話と認識しています。これらの書類を読んだ感想として「こういう人に来てほしい」という受け入れ側のポリシーをもっと明確にすると良いと感じています。書いていないわけではないのですが、やはり環境省としての方向性が来訪者に明確に伝わると良いと思います。例えば、ニュージーランドなどの国立公園はそれをやっていますよね。そういうような利用の方針を明確にしてほしいと思います。また一方で、中静委員がネイチャーポジティブを環境省はやっていくことをもっとアピールすべきだとコメントしていました。日本はネイチャーポジティブを即した自然公園の計画をたてるのだと表明し、その上でどういう人に自然公園に来てほしいのか、そのために環境省はどういう計画を作るのかということを、2031年に向けて、どんどん打ち出していっていただけるとうれしいというコメントです。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。江﨑委員、お願いします。
○江﨑委員 ありがとうございます。
最近、ストーリーという言葉がよく言われておりまして、このストーリーを伝えるということが、大分なじんできたかとは思うのですが、少し曖昧性があるかと最近思っております。環境省として、やはり保護と活用の側面から、このストーリーがどうあるべきなのかというところを、今後、考えていただきたいと思っておりまして、私は環境省としては、やはり価値やルールというのは、民間や地域に降りていった場合、すごく理解しにくい、なじみにくい部分あると思うのですが、この価値とルールというものを文化にしていって、なじませるのがストーリーかと思っています。
例えば、先ほどの植生を移せばいいのかという話もありましたが、それは専門的には分からないことであっても、ストーリーとして地域が理解することで、そこの深い理解が伴うというようなことがストーリーかと思いますので、そうした価値を生み出すことと、深い理解をするということが、ルールに結びついていくことで、両方結びつけるという機能がストーリーというところを、環境省として確認していただければと感じました。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、全体にアドバイス、コメント、そういったものもたくさんあったと思います。関委員から自己責任に関しての質問があったので、そこは事務局のほうから回答をお願いいたします。
○事務局(山下) ありがとうございます。
それでは、資料3、4、5、それぞれまとめる形で、ご回答させていただければと思います。
関委員からの自己責任というものが、共通認識としてはもうあって、示す必要もないのかというようなコメントだったと思いますが、これは利用者側、それから管理者側、全員が自己責任という共通理解を持てているかというのは、必ずしもそうではない状況もあるのではないかと考えております。その意味でそういう考え方を、しっかりと伝えていくという必要性は感じていますが、対利用者においては、先ほども申し上げましたが、クマのコアな生息地に、やはり足を踏み入れていくというところで、しっかりと自分で遭遇防止対策を取ってもらいたいというような責任は、認識してもらいたいなとは、こちらも考えております。
一方で、自己責任だからといって、管理者として何もしなくていいのかというのは、また別の問題かと考えておりまして、公園内全てで、クマの対策をするというのは、難しいかと思っておりますが、例えば管理している場所で、被害のリスクを感知しているとか、あるいはその感知する努力をする、感知する努力をして被害のリスクがある場合には、必要な情報発信であり、場合によっては登山道を閉鎖するなど、そういう対策を取っていく必要もあるかと考えております。
クマは無主物ですので、クマ自体が何かしたときの責任が、管理者にどこまで問われるのかというのは、悩ましい部分もありますが、まとめますと、利用者にはしっかりと自己責任ということを理解してもらいつつ、管理者側も必要なことはやっていくというスタンスかと思っていますし、それをしっかり浸透させていけるようにしたいと考えております。
クマについては以上です。
○中村小委員長 全体を通じてよろしいですか。時間も限られてはいるのですが。
○長田国立公園課長 いろいろご指摘ありがとうございました。
例えばインバウンド対応におけるクマ以外の安全面での多言語の周知など、そういったことも確かにご指摘のとおり、これまであまり十分にできていなかった部分もあると思います。SNSなども活用しながら、様々な情報を発信しているところですので、その点を意識して取り組んでいきたいと考えております。
江﨑委員からご指摘があったストーリーという、国立公園には自然と文化の物語があるというのが、最近、コンセプトとして強く打ち出していこうとしている部分ですが、そういったことも、今までは地域の方々がその地域を訪れる方々に、その地域の魅力をどう説明するかという情報発信の観点から、意識をして取り組んできたことではありますが、その地域の方々自身がどう取り組むべきなのかという、自分たちの行動とその意味を深く理解し、行動につなげるという意味でも、重要なんだろうと思っております。
各公園でインタープリテーション計画というのを、そういった観点で作っておりますが、そういう観点も意識しながら、取り組んでいけるようにしたいと思っております。中静委員には駄目押しで、改めてネイチャーポジティブを国立公園の中で、どう展開していくのかというご指摘をいただきました。非常に重要なご指摘だと思います。しっかり今後の課題として、検討してまいりたいと思っております。
小泉委員、田中委員からのご指摘についても、しっかりと踏まえて、今後の対応を検討してまいりたいと考えております。ありがとうございました。
○中村小委員長 ありがとうございました。
時間も超過して申し訳ありません。様々な意見をいただけて、とてもよい会議だったと思います。
それでは、以上をもちまして、本日の議題は全て終了いたしました。議事の進行を事務局のほうにお返ししたいと思います。
○事務局(山本) 中村委員長、ありがとうございました。
委員の皆様におかれましても、長時間にわたり、ご審議をいただきまして、どうもありがとうございました。
本委員会は以上をもちまして、閉会となります。本日は誠にありがとうございました。
午後0時40分 閉会
○事務局(山本) 定刻となりましたので、ただいまより第55回中央環境審議会自然環境部会自然公園等小委員会を開会いたします。よろしくお願いいたします。
本日はお忙しい中、本審議会にご出席いただきまして、ありがとうございます。
初めに定足数についてご報告いたします。所属の委員及び臨時委員10名のうち、WEB参加も含め、現時点で8名の方にご出席いただいておりますので、本委員会は成立していることをご報告いたします。
続きまして、本日の会議運営についてご説明いたします。まず、傍聴につきましては、会場及びWEB会議システムを用意し、傍聴いただけるようにしております。本日は報道機関関係者の方も含めて、20名程度の方が会議を傍聴されておりますので、ご承知おきをお願いいたします。
次に、本日ご説明する資料につきましては、会場にお集まりの委員におかれましては、お手元のタブレットから資料をご参照ください。リモート参加の委員におかれましては、同じ資料を事前に電子メールでお送りさせていただいておりますので、そちらをご参照お願いいたします。
次にご発言につきまして、会議室でご参加の委員におかれましては、ご発言の際は名札を机の上に立てていただき、委員長からのご指名後、マイクをオンにしてご発言ください。ご発言終了後は、マイクをオフにしていただくようにお願いいたします。リモート参加の委員におかれましては、ご発言の際は挙手アイコンをクリックしてお知らせください。委員長からのご指名を受け、マイクのミュートを解除してから、ご発言いただくようにお願いいたします。
また、差し支えない範囲で結構ですので、常時ビデオボタンはオンにし、お顔が見られる状態にしておいていただきますと幸いです。
会議運営に関する説明は以上でございます。
それでは、自然環境局長の堀上からご挨拶申し上げます。
○堀上自然環境局長 皆さん、おはようございます。自然環境局長の堀上です。
第55回の自然公園等小委員会にお集まりくださり、大変ありがとうございます。昨年はクマが東日本中心に、たくさん出没しまして、被害も多かった年でございました。知床国立公園をはじめ、各地でクマが出てきているということがありまして、いろいろな準備を今年にかけて、してきたところでございます。
今年も市街地への出没も多いということと、特に山菜採りの方が被害に遭われていると、山の中でも被害が多いという状況でございます。知床国立公園でも至近距離でクマに遭うということもありましたので、その辺りも今日はご報告をさせていただきながら、最新のトピックスも交えて、お話をしたいと思います。まず諮問については、阿寒摩周国立公園の公園計画の変更と、公園事業の決定でございます。
それから、六つの国立公園における国立公園事業の決定と変更についても、諮問をさせていただいております。その諮問案件以外に三つの報告事項、先ほどお話ししたクマ対策とエコツーリズム、それから国立公園満喫プロジェクトの取組ということで、今日はお話をさせていただきます。
限られた時間でございますが、忌憚ないご意見をいただければと思っておりますので、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
○事務局(山本) 失礼しました。定足数の関係、訂正させていただきます。10名中9名の委員の先生に参加いただいたということでご報告いたします。
それではここからの議事進行につきましては、中村委員長のほうからお願いしたいと思います。委員長、よろしくお願いいたします。
○中村小委員長 おはようございます。
今、堀上局長からもお話があったとおり、私は今朝のNHKを見ていないのですが、もう既に環境省のガイドラインについての紹介があったようです。知床のほうも大変で、昨年死亡事故があって、登山口の通行止めを解除したら、また追いかけられるという事案が発生して、多分、昨日くらいにまたもう一度、解除したようなことを聞いています。
ということで、国立公園内の議論に審議会の中では限られるのですが、実際には街中にもたくさん出てくるという今の日本の状況です。後でまたその情報も、報告していただきますので、皆さんの活発なご議論をお願いいたします。
それでは、議事次第にのっとって進めさせていただきます。会議資料については公開となります。また、会議録は後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員の了承をいただいた上で、公開することとなります。
今回の議事としては、議事1が阿寒摩周国立公園の区域及び公園計画の変更、並びに公園事業の決定が諮問案件です。議事2が国立公園事業の決定及び変更について7件、これも諮問案件です。また、報告事項として、議事3から5があります。盛りだくさんですので、よろしくお願いいたします。
まず、事務局から諮問事項について、まとめて説明いただいた後に、まとめて質疑応答したいと思います。
では、まず議題1について、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局(森田) それでは事務局より、議事1についてご説明させていただきます。
こちらの資料は1-1になります。ご説明の流れは、公園の概要について、公園計画の変更内容、パブリックコメントについて、そして最後に国立公園事業の決定という順番で、ご説明させていただきます。
まず、国立公園課の森田から、1から3についてご説明させていただきます。スライドは3枚目に移り、阿寒摩周国立公園の概要について、ご説明させていただきます。本公園の国立公園テーマは、日本最大のカルデラ地形、火山・森・湖が織りなす広大な景観となっております。
続いてのスライドに移ります。本公園は、北海道道東の中央に位置しておりまして、昭和9年に指定されました。成層火山や溶岩円頂丘等の火山性群峰、カルデラ湖、カルデラ地形などを基盤としまして、これらの火山活動と密接に関連して育まれた原生的な自然林生態系が広がっているエリアとなっております。
指定後は、昭和52年に公園計画の全般的な見直しである再検討を実施し、その後、公園計画の定期的な見直しである公園計画の点検を、計5回にわたって実施しております。
続いて、今回の変更の内容について、ご説明をさせていただきます。スライドは6枚目に移ります。
今回の大きな変更点としては、公園区域の拡張、川湯集団施設地区の変更、北海道東トレイルの策定に伴う歩道計画の追加などがございます。そのほかの変更もございますので、順番にご説明をさせていただきます。
まず、今回拡張する区域について、区域の概要、保護規制計画、事業計画の変更を併せてご説明させていただきます。初めに上里地区についてのご説明ですが、拡張予定の区域は、網走郡津別町と美幌町にまたがっておりまして、既存の公園区域と連続的に、北方針広混交林が存在しております。屈斜路カルデラや、雄阿寒岳、雌阿寒岳方面への優れた展望も広がっているエリアとなっております。これらの自然資源などを活用した持続的な活用の促進に向けて、エコツーリズムが推進されている区域でもございまして、こちらのエリアを両町で合計4,139ヘクタール拡張いたします。拡張区域のうち、ミズナラやハルニレ、シナノキ、ダケカンバなどの落葉広葉樹と、エゾマツやトドマツなどの針葉樹からなる針広混交林が形成されているエリアについては、第2種特別地域に指定いたします。
さらに、ケヤマハンノキやミズナラなどの落葉広葉樹林が一部見られる場所もございますが、主にアカエゾマツなどの植林地が見られ、森林施業が行われているエリアについては、第3種特別地域に指定をいたします。
続いてのスライドに移ります。同地区の事業計画について、ご説明をさせていただきます。拡張区域において既存施設を把握するものとして、各種計画の追加、変更を行います。まず、自然資源を活用した自然体験ツアーや環境教育を提供するエコツーリズムの拠点となっている場所には、上里園地と上里宿舎を追加いたします。
また、屈斜路湖や雄阿寒岳、雌阿寒岳方面の展望がよく、既存の展望台が立地している津別峠には、津別峠園地を追加いたします。こちらの園地では、既に早朝の雲海ツアーや星空ツアーなどのエコツーリズムが実施されております。
さらに公園区域の拡張に伴いまして、既存の車道計画である津別峠線道路を変更し、区間の追加を行います。
続いて、スライド8に移ります。足寄郡足寄町の白藤の滝の周辺における区域の拡張などについて、ご説明をさせていただきます。当該地は既存の公園区域に隣接して、トドマツと広葉樹を中心とした針広混交林が広がっており、良好な自然環境が保たれていることから、54ヘクタールを拡張し、第2種特別地域に指定いたします。
あわせて、スノーモービルなどの乗入れを規制するために、車馬等乗入れ規制区域に指定し、周辺地域と一体的な管理を行います。
また、当該地には、雌阿寒岳の硫黄の影響で、一年中黄色く濁っている白藤の滝がございまして、こちらの周辺一帯は国有林のレクリエーションの森に指定されており、既に本公園と一体的に利用されていることから、園地計画を追加いたします。
そのほかの事項としまして、公園全体で区域線の明確化などを行っております。この結果、弟子屈町において14ヘクタールが拡張となっております。公園全体での変更面積については、右側の表のとおりでございまして、合計で4,206ヘクタールの拡張となっております。
続いて、スライド9に移り各集団施設地区の変更について、ご説明させていただきます。まず、用語の説明ですが、集団施設地区とは区域ごとに整備方針に基づいて、公園の利用及び管理のための施設を総合的に整備し、快適な公園利用の拠点とする地区になりますが、こういった地区を公園計画に位置づけて、公園利用の拠点として整備する場所になっております。また、整備計画区というものがございまして、こちらは集団施設地区の各区域の特性を考慮して設定いたします。整備計画区ごとに整備方針を定めることとなっておりますが、複数の整備計画区を設定する必要性に乏しい地区については、地区全体を一つの整備計画区とすることも可能です。
続いて、具体的な変更内容についてご説明いたします。初めに、阿寒湖集団施設地区の変更についてですが、今回本地区では、駐車場事業の廃止に伴いまして、今後も事業執行の見込みがない区域を削除いたします。あわせて区域線の明確化に伴う区域の変更も実施いたします。今回削除する区域は、写真の建物が建っているエリアですが、こちらはかつて環境省所管地として、駐車場事業が執行されておりましたが、平成30年に国交省に所管替えし、除雪ステーションが立地しております。こちらの施設は公園利用に資する施設ではないことから、本集団施設地区から削除いたします。
続いて、スライド10に移ります。川湯集団施設地区の変更に関するご説明になります。本地区では、環境省が推進する満喫プロジェクトの一環として、環境省と地元弟子屈町の連携により、合計で9棟の廃屋撤去が現在完了しております。これらの廃屋跡地などの整備を進めるために、令和5年に弟子屈町が策定した川湯温泉街まちづくりマスタープランに基づいて、本集団施設地区の区域と整備方針の変更を実施いたします。
主な変更点としては2点ございます。1点目は、Ⅰの中部整備計画区になります。こちらの地区では、これまで既存の宿舎の増改築の整備を原則としておりましたが、廃屋撤去跡地への上質な宿舎の整備などを行う整備方針へ変更します。あわせて、周辺の集団施設地区と一体的に整備する区画を拡張するものでございます。
2点目は、Ⅳの南部整備計画区ですが、こちらでは野営場を含む園地の整備を可能とする整備方針へ変更し、それらの整備予定地を本計画区に変更するなどの区画の整理を行います。これらの変更によって、マスタープランに基づいたエリアの整備を進めてまいりたいと考えております。
続いて、スライド1枚飛びまして、12のご説明に移ります。こちら、その他の単独施設の変更についてですが、今回利用実態に合わせて、二つの単独施設計画を追加いたします。1点目は屈斜路湖の観賞と周辺の自然探勝のための宿泊拠点として、屈斜路宿舎計画を追加いたします。既存の施設を公園計画に位置づけるものとなっております。
2点目は、釧路川源流域の無動力船による河川利用拠点として、釧路川源流域舟遊場計画を追加いたします。こちらの舟遊場計画につきましては、後ほど事業決定の資料にて詳細をご説明させていただきます。
続いて、北海道東トレイルの策定に伴う歩道計画の変更のご説明に移りますが、初めにスライド13にて、北海道東トレイルについてご説明させていただきます。
こちらは道東にある知床、阿寒摩周、釧路湿原の三つの国立公園とその周辺の地域を結ぶ全長419キロメートルのロングトレイルとして、令和6年に開通しております。ロングトレイルとは、山頂等への登頂を目的とする登山とは異なりまして、登山道や自然散策路、例えば里山のあぜ道であるとか車道など、そういったルートを歩きながら、その地域の自然や歴史、文化に触れることができる道でございます。北海道東トレイルも、歩く道を通じて、道東地域を知る道として設定されております。
また、これらの道中にある10施設が、協力施設としてトレイル運営に協力をいただいており、これらの施設では、ハイカーへの情報提供や、トイレ利用等の協力をいただいております。左側の図に関しましては、今回計画変更後の歩道計画の全容と、北海道東トレイルのルートを合わせて表示したものになっております。
続いて、スライド14に移りまして、具体的な歩道計画の変更について、ご説明をさせていただきます。今回、北海道東トレイルの策定に伴いまして、歩道計画の追加と、削除、変更を実施いたします。変更の概要としましては、まず、北海道東トレイルに設定されている路線のうち、現在歩道計画がない区間について、計画路線を追加いたします。
さらに利用実態や、トレイルルートとの整合を図るために、路線の変更と計画の削除を行います。地図の赤い実線が、新たに歩道計画に位置づける路線となっております。これらは主に、車道などの既存の道を歩道計画路線として把握するものになっております。青い破線が、計画路線から削除するルートになっております。屈斜路湖の南側にあるこちらのルートに関しては、既存の車道に位置づけられた計画の削除になりますが、それ以外の青い破線のルートにつきましては、歩道未整備の場所であり、利用実態がない場所となっております。
これらの変更にて、集団施設地区内の区間を除いて、北海道東トレイルの全区間が、公園計画歩道に位置づけられまして、今後、ロングトレイルの適正な利用を推進していきたいと考えております。
また、歩道管理については、環境省だけではなく、周辺の14市町村をはじめ、関係団体や地域住民との協働による管理を予定しております。また、公道に関しては、自治体や北海道、国交省などが、引き続き維持管理を行う枠組みとなっております。
具体的な管理者については、調整中の区間もございますが、今後も地域と連携した管理体制の検討を進めてまいりたいと考えております。
最後にパブリックコメントのご説明に移ります。今年の3月から4月にかけて実施し、合計で2件のご意見をいただいております。いずれの意見も太陽光発電施設は不要といったご意見でして、今回の計画変更に係るものではございませんでした。
以上が、公園区域及び公園計画の変更についてのご説明でした。
○事務局(山下) 引き続きまして、国立公園事業の決定につきまして、国立公園課の山下から、ご説明をさせていただきます。
先ほどのご説明のとおり、国立公園計画の中で、様々利用施設計画の変更もしておりますが、この事業決定に関しては、そのうちの整備を伴うもの、かつその事業執行の見込みがついているもの2件を諮問させていただければと思います。
1件目が18ページの屈斜路湖藻琴山接続登山線道路(歩道)の事業決定になりまして、路線距離9.4キロ、執行予定者が弟子屈町と環境省です。場所は屈斜路湖の北岸のところで、湖畔沿いから藻琴山の8合目までをつなぐ区間になっております。北海道東トレイルのルートになっておりまして、主な利用もトレッキングという場所です。
19ページになりますが、今回の事業決定区間、先ほど申し上げたとおり、北海道東トレイル区間になっておりますが、一部区間、①のところが車道脇を現状歩かなければならなくて、安全確保上の課題がございます。一番左側の写真を見ていただければと思います。
また、この場所もともとは現在の笹原に、登山道があったということが確認できておりまして、ここをササ刈りによってルート整備をすることで、本事業決定区間において、利用者の安全確保と自然地内を歩くルートの復元を行いたいと考えております。
また、区間②の部分につきましては、一番右側の写真ですが、人が歩けるような道になっておりますので、ここは引き続き既存のルートとして、公園事業に位置づけて、活用をしていくという想定で、区間①は弟子屈町の事業執行、区間②は環境省の事業執行を予定しております。
風致景観の保護上の支障ですが、樹木の伐採は伴わずにササ刈りによる最小限の改変のみでありますので、風致景観の保護上の支障は小さいものと考えております。
続いてもう一件、20ページですが、釧路川源流域舟遊場事業の事業決定を諮問させていただきます。区域面積0.3ヘクタールで、執行者は弟子屈町を予定しております。こちらも屈斜路湖畔にありますが、今度は南岸のところの釧路川の始まりの箇所になっておりまして、ここにカヌーの発着場の出発点と終点を、公園事業として位置づけたいというものです。既に複数のガイド事業者さんがいらっしゃいまして、カヌーツアーが実施されて、カヌーツアーの利用者で年間五、六千人と伺っております。国立公園ならではの良質な体験ができるアクティビティの一つと考えております。
次のページになりますが、まずその源流域の起点に関しましては、現状、湖の今回の場所から、1キロほど離れた箇所から、カヌーを出艇しているのですが、湖上、風や波の影響を受けやすくて、そこまでたどり着くのに利用上の支障があるということで、この流出口のところに取付道路や駐車場、あるいはカヌーを下ろせるようなスロープ程度の整備を予定しております。写真の一番上が現況で、2枚目がスロープを整備する予定の場所になっております。
一方で終点については、一番下の写真ですが、ご覧いただいたとおり、駐車場は既にありまして、さらにカヌーも上げられるような場所になっていますので、特段整備の予定はなく、公園事業として把握する想定になっております。
風致景観の保護上の支障ですが、起点に関しては、シラカンバ、ミズナラ、ハンノキ等を最大30本程度、伐採する見込みでありますが、伐採対象となる樹木は周辺に広く存在する二次林で、かつ林床も密度の高いササに覆われていまして、そこまで希少種の存在もないということで、保護上の支障は大きくないものと考えております。
簡単ですが、ご説明は以上です。
○中村小委員長 よろしいですね。
それでは、今の議事1の説明について、ご質問、ご意見を委員の皆さんからお願いいたします。議題も多く時間が限られておりますので、大体5名ぐらいまとめて質問をお受けして、その後事務局から回答してもらう形にしたいと思います。
それでは、オンラインの方々は挙手、会場の方々は名札を立てていただければと思います。
まず会場のほうから行きたいと思います。田中委員からお願いいたします。
○田中委員 東海大学の田中です。
弟子屈についてお聞きします。阿寒摩周国立公園の川湯についてです。この地区は市街地だという記憶があります。そして弟子屈町マスタープランの内容までは浅学で知らないところがあるため確認したいと思います。この地区では都市計画的なまちづくりマスタープランが作られた上で、国立公園ということで集団施設地区における計画が策定されています。国立公園ではありますが、いわゆる川湯地区は、街ですよね。弟子屈町のまちづくりと国立公園の集団施設地区をともに睨んで、今回の弟子屈町マスタープランは作られているはずですが、その辺りの行政的というか、法令的な関係を説明していただければ幸いです。特に、国立公園行政としての集団施設地区に対してどこまでのことができるのか、弟子屈町のほうでは都市計画行政的にどういう権限があるのか、その辺りのところを手短で構わないので、教えていただければと思うのですが、いかがでしょうか。
以上です。
○中村小委員長 江﨑委員、お願いいたします。
○江﨑委員 弟子屈町の案件ですが、長年、まちづくりと地域づくりと国立公園を結びつけて活動しておられて、こんなふうにすごく成果が出ておられるのはすばらしいなと思っております。
その中で二つですけど、まずさっきの新しく弟子屈町が管理される19ページの車道ルート、車道じゃない、現在車道のところを歩いているけど、ササ刈りをして、中を歩けるルートをされるということですけど、これササ刈りをしただけで、その道ができて、ずっと歩けるように維持ができるのかというのが、イメージがつかなかったものですから、少し説明いただけるとありがたいなと思います。
それともう1つは、釧路川源流からの湖のこのカヌーの発着場ですけど、やっぱりカヌーは結構重くて、扱いが楽になるという点では、事業者さんの負担が減るという面もあって、すごくいいかなと思うんですが、意味合いとしては、湖に出てしまうと、風とか波の影響が強いから、湖に出てしまう前までのルートをちゃんと確立するために、発着場を整備するみたいなイメージですか。安全性の確保のためにというようなイメージかなと。確認です。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
山本委員、どうぞ。
○山本委員 山本です。私は公園区域の拡張について、この公園に限った話ではなくなるかもしれないですけど、お伺いしたいことがあります。
今回の拡張は、説明資料スライド8では、主に第2種、第3種が大きく拡大されて、普通地域はプラス14ヘクタールになっていますので、普通地域はあまり拡大しないということになるかと思います。それゆえ、比較的保護の推進が見込める地域を指定、拡張したことになると思います。自然保護の推進を見込める地域を指定、拡張することには意味があるので進めていただきたいのですが、保護地域を大きくする観点からは、例えば普通地域も拡大すると、より大きく保護地域を獲得できるのではないかと思います。
ただ、公園ごとに原生的なイメージなど、いろいろなイメージがありますので、保護地域を大きくするために普通地域を大きくしてしまうと原生的自然が残されているというイメージがぼやけてしまうかもしれず、難しさもあるとは思います。しかし、今求められている30by30などを考えると、そうした方法は保護地域を拡大することに大きく貢献できる手法と思っていまして、どんな戦略をお持ちなのかなというのをお聞きしたいです。ちょっと答えていただけないかもしれないですが、その点、もし何か今お考えのところがあったら、教えていただきたいです。よろしくお願いします。
○中村小委員長 ありがとうございます。
会場が3名なので、取りあえず今の会場のほうからの質問に対して、お答えをお願いいたします。
○事務局(森田) ご質問ありがとうございます。
まず、田中委員のご質問について、回答させていただきます。こちらは環境省の自然公園法と土地利用の権限のところで、どういった分担がどこまでできるかというご質問かと思いますが、土地利用基本計画の中では、自然公園地域にも指定はされておりますが、当該地は市街地となっておりますので、自然公園法の許認可の中で、規制するところは、当然出てきますが、市街地でもあり、公園計画上は利用の拠点として整備するべき場所に位置づけられておりますので、そういったことを前提にして、許認可の中でも判断をしていくものとなっております。国立公園として景観上の保護なども図りながら、そういった土地利用の在り方と自然公園法のバランスを保っていく場所になるかと考えております。
○田中委員 どうもありがとうございました。先ほど山本委員からあった自然公園の普通地域のあり方にも相当関わってくる内容になるので、将来いろいろ考えていただければと思います。ありがとうございます。
○事務局(山下) 田中委員のご質問に対して少しだけ補足ですが、集団施設地区の範囲と、今回の対象の町で作られたマスタープランの範囲というのは、大体同じところを想定しておりまして、集団施設地区の整備方針に基づいて、環境省としても自然公園法に基づく認可で、一定グリップをしつつ、マスタープランのほうも我々も参画してきていますので、大きなところの考え方というのは共有しながら、それぞれでそれを法令ですとか、責務のところに落とし込んでいく、あるいは各主体がそこに向けての整備などに取り組んでいくという、そういうようなイメージも持っております。
それから、江﨑委員からご質問いただいた2点ですが、まず、屈斜路湖藻琴山接続登山線道路のササ刈りだけで、道が維持できるのかという点ですが、区間2の写真を見ていただけたらと思いますが、こちらがまさに維持管理でササ刈りをすることで維持されている登山道になっておりまして、同じようなイメージで、まずは一旦ササ刈りをして、その後は定期的に維持管理をすることで、道としては維持できるのかなと考えております。
もう一つ、釧路川源流域舟遊場事業の今回位置づける意味合いですが、現状、今回位置づけようとする起点側のところから、1キロぐらい西のところから、カヌーを出艇させているような状況でした。ですので、そこから釧路川にたどり着くまでに、結構風とか波の影響を受けて、苦労をされているということで、やっぱりメインが釧路川の川下りという趣旨がありますので、そこにすぐに、アプローチできるような形で、舟遊場を整備したいという趣旨になってございます。
○江﨑委員 ということは、そのササ刈りしたところに、人が歩くことで、踏みしめられて道ができるというイメージですか。
○事務局(山下) そうです。利用圧がどの程度かかるかとのバランスにはなると思いますが、現状の既存ルートを見ている限りは、そんなに大きな洗掘も確認はできておりませんでして、今のところ利用圧もかかり過ぎず、ササ刈りで見ていただいているような道を維持し続けられるのかなというふうには考えております。
○長田国立公園課長 山本委員から普通地域の指定に対する考え方について、ご質問がございましたので、私からお答えしたいと思います。
ご承知かとは思うのですが、特別地域と普通地域、規制の程度が異なっておりまして、特別地域については、一定の行為について許可を必要とする、普通地域については、特定の行為について、許可制ではなくて、届出制になっておりまして、工事着手の30日前までに届出をしていただき、それが特に国立公園の風景に対する影響が非常に大きいときに、禁止だったり制限だったりする措置命令がかけられるという制度になっております。
また、その行為の規模要件が、特別地域の場合と大分異なっておりまして、その届出が必要な行為自体も、例えば鉄塔であれば、高さ30メートル以上とか、大分要件の厳しさが異なるという点がありまして、特に国立公園の中で普通地域が期待されるのは、特別地域の景観を守るためのバッファーとしての機能というのが、一番期待できるところでありまして、そうしますとやはり主要な視対象である例えば山岳地域の山稜線を眺める場所があったときに、その自然の資質そのものはそこまで高くないのですが、そこに高い建物が建ってしまうと山稜線を分断してしまって、風景が台なしになってしまう。また、海域であれば海域で、主要な展望地から、例えば島しょを眺める、あるいは逆に、島しょ側から半島を眺める。そういったときに、間に大規模な工作物、例えば大型の洋上風力発電施設、そういうものが建つことを一定程度制限する必要があるような場合に、普通地域の指定をすることが想定されると考えておりまして、必ずしも特別地域の周りに、普通地域がなければならないということではないですが、そういった特別地域の景観を守るためのバッファー的な機能、あるいは調整の結果として、やはり産業への配慮を相当程度やらなきゃいけない場合に、理想としては特別地域だが、普通地域という場合もございますが、様々な形で守っていくということです。特に改変という部分ではそういった大規模工作物、それから地形の大規模改変、こういった風景の資質に大きな影響を与える部分を、普通地域を活用しながら、抑制していきたいということで、今回はたまたま山岳公園で、特別地域が主体の公園だったということで、今回もできるだけ特別地域を確保するという考えでやってまいりました。また別の公園の中では、普通地域の大規模拡張等の調整を進めているところもございますので、場所に応じて計画を立てて、またご審議をいただきたいと思っております。
○山本委員 ありがとうございました。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、オンラインで参加の委員の方々に、ご意見、ご質問を伺いたいと思います。まず、愛甲委員から、続いて原委員、加藤委員、苅谷委員でお願いいたします。
まず、愛甲委員、お願いします。
○愛甲委員 愛甲です。3点あります。
まず1つ、白藤の滝についてですが、説明の中で周辺はレクリエーションの森に指定されているという話がありましたが、この今回拡張する区域が、レクリエーションの森とどういう関係になっているのか、将来的にその周辺にもっとレクリエーションの森が、ほかの周辺にもあるのであれば、そこも含めるという可能性があるのかどうかということ。
それから園地指定ということですけど、ここに既に歩道と、あとたしか駐車スペースもあったと思いますが、その辺の整備をどうされるのかというのを伺いたいと思います。
もう1つ、釧路川の現状については、川の予定されている場所の対岸にも、以前船を出す場所として使われていた場所があって、そこは裸地にもなっていると思うのですが、なぜそこを使わないのかということを伺いたいと思います。距離的にはそれほど大きく変わらないと思いますが、それを伺いたかった。
それから今回の整備によって、以前から特にこの源流部については、船の数とか倒木をどう処理するかなどというような影響、オーバーユースも懸念されていました。その辺の対応もどういう検討を、現地ではされているのかについて伺いたいと思います。
あと、北海道東トレイルについて、今回計画があって、既存の道も含めて整理されるというのは大変いいことだと思うんですが、一方で事業執行区間、事業決定していて、執行している区間がどのぐらいあって、このトレイルが伸びていったことに合わせて、その後の維持管理がどうされていくのかという懸念も、一方ではあると思います。その辺りの見込みについても、教えていただければと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
続いて、原委員、お願いいたします。
○原委員 原です。21ページの舟遊場のスロープと、駐車場新設に伴う伐採に関連しての質問です。
まず、伐採の面積と支障は大きくないと判断された根拠について、確認させてください。二次林であることや、ササ群落であること以外に、風致景観や生態系への影響をどのような観点から評価されたのでしょうか。
あと、愛甲先生がもう既に質問されていますけど、反対側に似たような施設が既にあるので、なぜそっちを再利用しないのかということです。
以上2点です。よろしくお願いします。
○中村小委員長 ありがとうございました。
続きまして、加藤委員、お願いいたします。
○加藤委員 加藤です。同じような質問で、カヌーについてですが、やはりショップからのアクセスという、車でカヌーを持ってくるんだと思うのですが、そういう面で、ここの新しい駐車場へのアクセス的なところで、かなりのインパクトがあるのではないかなというところが懸念されました。
何かそこで、トイレであったり、設備も必要としないのかというところが、ちょっと疑問です。あと、やはり安全確保、利便性ということを図るのは当然ですが、そこの支障は大きくないとは言っても、あるのか、ないのかというところを教えていただければと思いました。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
苅谷委員、お願いいたします。
○苅谷委員 苅谷です。私もこの藻琴山ですね、それとカヌーの乗り場、降り場について、お尋ねさせていただきます。
まず、藻琴山の区間ですが、先ほどのご説明、質疑の中にも、区間2の写真を見せていただきながら、区間1を新たにササの刈り払いをして、それで登山道を維持するというのは、それほど問題ないといった趣旨のご回答があったかと思うのですが、2と1ではやはり風当たりの様子、あるいは積雪の様子が恐らく違って、1のほうはそれなりに強風の場所であると。それから雪もつく場所であると、特に冬季ですね。こういった雪が解けることによって、幾らかでも登山道の侵食が加速するといったようなことが懸念されないのかどうか。あるいは、そういったことを継続的にモニターするご予定などがないのかどうか。こういったことを確認させていただきたいと思います。
それから次は、カヌーの釧路川のところですが、これまでも何件か類似のご質疑がありましたが、特に終点の駐車場ですね、ここは整備の予定がないということでしたが、ここに車などの乗り入れが集中しますと、現在、砂利のように見えるのですが、例えばここで車の切り返しとか、こういったことが増えますと、そこでタイヤによる土砂の侵食が起き、それがすぐ近くの釧路川に流れ込むといった懸念はないのか。この2点を伺いたいと思います。
それから最後に細かい点ですが、スライドの4枚目で、この国立公園の指定が昭和24年と表記されておりましたが、右下にあるように、昭和9年ではないかと思いますので、指摘させていただきます。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、事務局からお願いいたします。
○事務局(森田) ありがとうございます。では、まず愛甲委員の白藤の滝について、ご説明させていただきます。
こちらの周辺には国立公園内にオンネトーという湖もございますが、こちらの周辺地域一帯と合わせて、今回拡張する区域も、レクリエーションの森に指定をされておりまして、現時点では、公園区域に指定されていない他のレクリエーションの森エリアの拡張は検討していないのですが、一部重複する形で、既に指定もされているというようなエリアになっております。
また、周辺におっしゃるとおり、駐車場であるとか、歩道というのが整備されているのですが、歩道に関しては、現在足寄町が管理をしておりまして、今後も引き続き足寄町によって、適切な管理を行っていく予定でございます。
そのほかの園地の整備につきましても、今後まだ要検討事項ではございますが、関係機関と環境省を含めて、検討していく予定でございます。
○事務局(山下) 続きまして、愛甲委員からご質問いただきました釧路川舟遊場事業の整備箇所として、なぜ対岸の空き地を使わないのかという点について、ほかの委員からもご質問いただいていたと思いますが、実は対岸の場所が私有地になっておりまして、地権者の了解を得られないというような状況でございます。そのために、今回予定している場所を整備したいというような内容になってございます。
それから、オーバーユースの懸念ですとか、あるいは、利用箇所での倒木の対応みたいなところのご意見もいただいたと思います。カヌーに関しては、今のところオーバーユース的な問題は発生していないというふうにも聞いておりますが、事業執行の中で、今後その辺りはしっかりと把握をしながら、環境省としても事業認可する立場として、しっかりとグリップしていければと考えております。
それから、愛甲委員からいただいた北海道東トレイルの事業決定、事業執行の状況でございますが、今回諮問はしておりませんが、既存施設の把握ということで、諮問不要で、幾つかこのトレイルに関して事業決定するものがございます。
それから事業執行に関しても、北海道東トレイルとしても、一つ中核を担うような団体がございますし、加えて各地域ごとに、幾つか地域のトレイルの位置づけもされておりまして、それぞれが実質の管理は行っているということですので、その体制をそのまま継続させるような形で、維持管理もしていきますし、事業執行も順次進めていくような想定で考えております。
それから、原委員からご質問いただきました釧路川舟遊場事業の起点の整備に係る伐採面積ですが、まだ正確な伐採面積が出せてないような状況ではありますが、整備予定としているものの取付道路、駐車場などは、大体2,000平米を予定しておりまして、そこに入ってくる樹木の本数が30本程度という情報までを把握しております。
そういう意味で、加藤委員からもご質問いただいた点にもつながってまいりますが、支障があるかないかという意味でいうと、支障はあるというお答えになろうかと思います。それは多少なりとも伐採を伴うという意味では、支障がないということではないと思いますが、我々としては、その伐採対象となる樹林が、周りにもあるような二次林であって、それと必要性というのを比較して考えたときに、大きな支障はなく、それよりも公園利用を進める方が、効果が大きいのではないかということで、今回諮問をさせていただいております。
それから、加藤委員からご質問いただきました同じく釧路川源流域舟遊場事業のツアー利用者、カヌー事業者がここを使うことでのインパクトについてですが、整備をするという意味では、そのことに対するインパクトはありますが、取付道路、駐車場などは舗装もしますし、整備してしまえばそこの部分での新しいインパクトというのは、ないかと思っております。また既に、かなり複数のガイド事業者が使われているという意味では、流域にわたって新しいインパクトが出るものでもないかと思っております。
それから、トイレのお話もありましたが、ここでずっと滞在するということではなく、起点として、まず車を着けて、出ていってしまえば、もう既に車を終点に回して、お客さんを回収するというような運用になりますので、必要以上の整備をする必要はないというふうに、今のところ聞いております。
それから苅谷委員からご質問をいただきました。まず1点が、屈斜路湖藻琴山接続登山線道路のその①と②では、コンディションも違うのではないかというようなご意見だったと思います。この辺り既に、先ほどもご説明したような地域の中で管理する体制は整っておりますので、整備後にそういった視点でも、維持管理とモニタリングを続けながら、②と違うような状況が確認された場合には、対応していくということかと考えております。
それからもう1点、釧路川源流域舟遊場の終点についてですが、現状はこの状況でも、ご指摘いただいたような侵食や洗掘などは起きていない状況です。ただ、ご指摘も踏まえて、利用促進で、利用が増える可能性もあるわけですので、ここも状況を把握していきながら、ここから土砂が流出するような状況、あるいは侵食が進むような状況が確認されたときには、少し対策も取っていくということかと考えております。
一旦ご回答は以上になります。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、追加もしくは今の回答に対してのご質問も含めて、いかがでしょうか。
特にございませんか。会場の委員の皆さんもよろしいですか。
(なし)
○中村小委員長 それでは今の議事1、阿寒摩周国立公園の公園区域及び公園計画の変更(点検)並びに公園事業の決定について、懸念事項はありましたが、概ね諮問された内容に皆さん同意されたということで、異議なしとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、本件については適当と認めて、答申したいと思います。ありがとうございます。
続きまして、議事2について、まずは事務局より説明をお願いいたします。
○事務局(山下) それでは引き続きまして、阿寒摩周国立公園以外の6公園7事業の国立公園の事業の決定及び変更の概要について、資料2-1でご説明をさせていただきます。
まず、1件目は大雪山国立公園の天人峡園地、こちらの事業決定の変更で、区域面積を0.3から1.4ヘクタールにしたいというものです。執行者は東川町を予定しております。こちら大雪山国立公園の北西に位置しますが、天人峡温泉というエリアで利用者数がかなり減少傾向にありまして、天人峡地区の魅力を十分に満喫できる滞在環境を、いかに提供できるかが課題になってございます。
この場所は、利用ニーズの変化、団体から個人利用にシフトしていく中で、対応が追いついていなかったり、あるいは地滑りによる展望台の崩落や、歩道の通行止め、そういったことも相まって、宿舎の廃屋化も進んでおりまして、利用者数が激減しております。これらの課題解決を図っていくために、町が中心になって、天人峡地区魅力向上検討会が立ち上がっております。令和7年3月には、基本構想が策定されている状況です。基本構想で整理されている現況が、下のイラスト地図になりますが、中央の辺りが、今回、園地事業として再整備を実施する箇所になります。
園地の新設ですが、過去宿舎があった場所で、廃屋化しておりましたが、既にその廃屋が撤去された跡地になっております。こちらを事業決定範囲に位置づけて、展望テラスや、あずまや、足湯などを整備するものでございます。整備はこの場所の滞在や周辺への散策といった利用を念頭に、より親しみを感じる場所を目指すものとなっております。写真をご覧いただいたとおり、改変地で整備を行いますので、土地の改変や支障木の伐採は小規模で、風致の保護上の支障というのは小さいと考えております。
写真と再整備のイメージの方向が違って、若干見づらいのですが、写真は南からこの場所を見た写真になっておりまして、それを写真でいうと左側から見たのが、この下の再整備のイメージ図になってございます。
続きまして、2件目の富士箱根伊豆国立公園の箱根地域の紅葉が丘宿舎の事業決定の変更で、区域面積0.5ヘクタールほど増加しまして22ヘクタール、最大宿泊者数は変更なしの360人で、執行者は民間となっております。この場所、箱根の湯本から仙石原に向かっていく途中に位置しまして、いろんな利用拠点にアクセスしやすい場所になっております。20年以上営業が停止されていた施設というのを、令和4年度に譲渡承継の認可を受けた現在の事業執行者が、建て替えの設計を進めている状況になっております。
実は2年前、令和6年度の冬の審議会において、一度事業決定の変更を諮問させていただいております。このときは面積を変えない中で、より改変が少ない事業決定範囲に変更しまして、その後、事業者と事業認可の内容調整を図ってきているところでございます。
今回、計画の中身を調整する中で、主要道路沿いの工事用の資材置場の跡地を事業決定範囲に組み入れて、現状、かなり細い道を通ってアクセスしていかなければいけない部分を、主要道路から直接のアクセスを可能にした上で、その場所に管理棟や取付道路などを整備し、利便性の向上を図りたいというものになっております。右下の地図のとおりですが、変更前、現状は水色の線で囲まれていた部分を赤色の線に拡大し、主要道路から直接アプローチできるような整備を行いたいというものになっております。ご覧いただいたとおりの改変地ですので、風致景観の保護上の支障は小さいものと考えておりまして、むしろ緑化など、修景を進めることで、より国立公園にふさわしい景観への改善というものも、期待できるかと考えております。
続いて3件目が、富士箱根伊豆国立公園の伊豆大島にあります余背宿舎事業の事業決定の変更になります。区域面積を7.4から9.5ヘクタールに拡大し、最大宿泊者数は400人から変更なしで、民間による事業執行が予定されております。真ん中の地図の現状が水色の範囲が事業決定範囲になりますが、これを少し西側に拡大させるものです。前後しますが、この場所は三原山の北側の外輪山の稜線に当たる場所になっておりまして、既に既存の宿泊施設があるのと、三原山から眺望できるような場所になっております。
ここに宿泊施設を新しく新設したいというものになっております。東京都の離島振興計画でも、既存の民宿等との差別化を図り、多様な層により構成される旅行者に向けた宿泊施設の誘致整備、滞在価値向上のための取組支援というものが位置づけられておりますが、本件はその一環として、既存の宿泊施設の隣接地西側に、島内に不足しているサステナビリティを重視した、あるいはインバウンド旅行者もターゲットにしたような宿泊施設の整備を推進するものになっております。
既存施設から西側に向かって撮影した写真が、右側の写真になっておりますが、現状、樹林地になっている場所に宿泊・レストラン棟や駐車場などを確保するものになっております。
こちらは幾つか風致景観の保護上の支障で、慎重に取り扱わなければいけない部分があるかと考えております。まず、1点目が眺望上の配慮になりますが、特に三原山の山頂部に至る登山道から見える場所になりますので、その眺望に支障とならないように、外輪山の山稜線から突出しないように、配慮させる必要があると考えております。下の写真がまさに今回気にしているような景観ですが、現状既存の宿泊施設がうまく山稜線から突出しないように、あるいは色彩的な配慮もして、そこまで目立たないようにと言いますか、景観に配慮されているということで、これも参考にしつつ、なじませることが重要になってくるかと考えております。
2点目が植生への影響ということで、樹林が過去薪炭林であったヤブツバキや、オオバエゴノキ等から構成される二次林になっております。伐採面積が、1ヘクタール超、その後0.4ヘクタールぐらいを修景植栽する想定と聞いておりますが、敷地内にある廃屋の跡地や、改変地もありますので、そういったところも活用しながら極力伐採規模が小さくなるよう、配慮をさせることと、事前に植生調査なども丁寧にやられているようですが、少しエビネとかシュスランといった希少種も確認されていて、今のところ少し改変する想定の場所からは少し離れた場所で確認されているというふうにも聞いていますが、必要があれば移植等も指導していくことを考えております。
最後に火山防災の関係で、三原山の噴火警戒レベルが3に上がったときの立入規制範囲に当たりますので、退避壕の整備や、避難誘導も重視させていく必要があるかと考えております。
続きまして、4件目でこちらは、上信越高原国立公園の菅平運動場事業の事業決定の変更で、区域面積を19.7ヘクタールから22ヘクタールに拡大したいというものになっております。事業執行者は現在の事業執行者である上田市を予定しております。
真ん中の地図ですが、現状水色の部分に運動場事業ということで、様々な、特にラグビーではすごく盛んに利用されておりますが、そういうグラウンドなどがあるところを拡大して、駐車場の整備をしたいというものになっております。
こちら、菅平運動場として、利用者が使用可能な駐車場というのは、慢性的に不足している状況でして、繁忙期には場内の駐車場以外の部分に止めさせた上で、それでも足らずに、周辺に路上駐車が生じている状況で、農家や地域住民、公園利用者への支障が発生しております。周りもレタス畑として活用されていて、あまり空き地がない中で、これまで活用してきた臨時駐車場も少しあるのですが、それも使えなくなる可能性が出てきているということで、課題解決のために約200台、1.5ヘクタールの駐車場を整備したいというものになっております。右下の写真のとおり、隣接する樹林地のところに、駐車場を拡張したいというものになっております。
風致景観の保護上の支障ですが、まずは植生への影響が、一番大きいところかと考えております。この樹林に、トウヒ、カラマツを中心とした植林地に広葉樹も少しあるという状況で、こちらを1.5ヘクタール伐採したいというものになっております。
こちらも事前の植生調査は丁寧にされており、国立公園の指定植物、あるいはレッドデータブックの掲載種などが確認されております。地元の有識者の助言を踏まえて、この辺りは移植ですとか、表土の保全などの保全措置を行って、そのままその場所に植え戻すことはできないですが、周辺に植え戻したりすることで、なるべく影響を抑える措置が取られる予定になっております。
眺望上の支障に関しては、周辺は平らな土地ですので、主要な視点場は周辺になく、そこまでの支障はないものと考えております。
続いて5件目で、中部山岳国立公園の双六池宿舎の事業決定の変更になります。こちらは区域面積を0.25から0.4ヘクタールに拡大し、最大宿泊者数を150人から200人に拡大、事業執行者は現在の事業執行者が引き続き務めるという想定になっております。
この場所ですが、北アルプスへの登山ルートにあって、槍・穂高連峰など、主要な目的地に行くメインルートになっておりまして、利用者も非常に多い場所になっております。ここで宿泊棟とトイレ棟を新設したいというものになっております。2ポツのところですが、新型コロナが流行したときに、感染症対策としてパーソナルスペースを確保する観点から、内装の改修を行っております。その結果、少しキャパが少し下がったということで、宿泊希望者に対して、提供できる予約者数が足りなくなっている状況です。そこで利用ニーズに応じた宿泊棟の増設を図りたいのが1点と、トイレを環境配慮型の方式に変更をした上で、ここのトイレが宿泊者のトイレだけではなく、登山者など、あるいは隣接する野営地の利用者に、トイレの提供もしているということで、トイレ棟の新設も図りたいというものになっております。
関係法令との絡みもあって、既存建築物の増築が難しく、トイレ棟と宿泊棟を別棟として新設する内容になっております。右下の平面図のとおりですが、既存が水色で、赤色のとおり、全体的に必要な公園事業施設に関係するものが収まるような形で、範囲を拡大したいというものになっております。
こちら、左下の写真を見ていただければ、よくお分かりいただけるかと思いますが、うまく裸地を選ぶような形で、植生にはほとんど影響ないものとなっております。唯一、土壌処理槽を一番この辺りで低い場所に設ける必要があり、どうしてもそこで4×4メートル程度、ハイマツ・アオノツガザクラ群落を伐採しなければいけないという支障はありますが、ここも表土ごと掘り取って、移植させることができそうですので、そういった配慮を求めていく予定になっております。
続きまして、6件目は瀬戸内海国立公園の和歌山県地域にあります雑賀崎宿舎事業の事業決定の変更になります。区域面積を6.6から7.2ヘクタールに拡大し、最大宿泊者数は2,000人そのまま、民間の事業執行が予定されております。
この辺り一帯の来訪者数は年間240万人ぐらいと、かなりたくさん利用されている場所で、雑賀崎灯台や章魚頭姿山などからの眺望、散策、釣りなどに利用をされております。
変更の内容あるいは背景ですが、大きく二つあります。1つは現状、事業決定範囲に含まれていないのですが、既に宿舎事業を執行されている事業者の所有敷地を取り込んで、一体的な土地管理あるいはその樹林地の管理の観点で、事業決定範囲に追加したいということで、右下の航空写真の①のところを、事業決定範囲として取り込みたいのが1つです。こちらは結構、急峻な場所で、開発できるような場所ではありませんので、そのまま把握するという内容になっております。
もう1つは、②の部分ですが、現状、太陽光発電施設があり、それを撤去して、そこに宿舎を新設するために、事業決定範囲に追加するものです。既存宿舎とタイプの異なる宿舎整備を推進し、当該地における多様な利用者層への対応も図っていきたいということで、和歌山県の方でも、観光地の高付加価値化を今、掲げられておりますので、こういった政策にも合致するものかと考えております。
事業の概要ですが、まず太陽光発電施設の跡地に、ヴィラタイプの低層の宿泊棟や管理棟、ダイニング、駐車場などの整備を予定しているものになります。風致景観の保護上の支障ですが、多くは太陽光が元あった場所ですので、そんなに改変も大きくないのですが、右の平面図の一番上の青で囲った範囲が今回、事業決定範囲を拡大しようとするところでの伐採予定の箇所になっており、給水槽などを整備するのに、支障木が出てくる想定になっております。
ただ、当該地の植生がヤブツバキ、スダジイ、ヤマモモ、ウバメガシ等の周辺に広く存在する常緑広葉樹林地であることと、整備する施設自体も小規模ですので、そこまで保護上の支障は大きくないと考えております。
最後は7件目で、やんばる国立公園の津波園地の事業決定になります。区域面積は4.9ヘクタール、大宜味村による事業執行を予定しております。ター滝を目的地とするリバートレッキングがかなり盛んで、利用者も年間3.5万人以上、ツアー利用者もそのうちの1割ぐらいということで、さらに増加傾向にあるような状況です。
ここに救助関係施設を新設したいというものになります。過去には交通の問題、道路沿いに100台ぐらい縦列駐車が並んだり、ごみ、排せつ物などのいわゆるオーバーツーリズムの問題が生じていたのですが、国立公園外に駐車場が整備されて、その辺りの課題は、一定の改善が見られております。
他方で、受入環境が整ったことで、利用者が増加傾向にあるような状況でして、特に大雨が降ったときの急な増水で、年間大体20件ぐらい救助隊が出動していて、さらに実際に救助を要するケースというのも、年間3件ぐらい発生している状況になっております。今回、その対策として、緊急車両用の橋梁旋回広場、あるいは緊急用放送設備等を整備したいというものになっております。現状、川を渡る橋がなく、手前のところまでしか救急車が行けないようになっておりますので、救助を円滑に行えるような整備、あるいは放送設備の整備をしたいというものになっております。
加えて、既存の探勝路や、救助道などがありますが、その辺りを把握することと、関連する話として、ハードだけではなく、これはソフト面の対策もかなり重要になってまいりますが、ター滝を今、エコツーリズム推進法に基づく特定自然観光資源に指定できないか、あるいは指定した上でルール・マナーの遵守、あるいは基金への協力などを条件にできないかということは、エコツーリズム全体構想の策定検討と併せて検討されている状況になります。
以上、駆け足になりますが、ご説明は以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、ご説明いただいた議事2-2について、ご質問、ご意見を伺います。この議事2の質疑については、最初に前半の3事業、大雪山と富士箱根伊豆の2件について、まずお伺いして、その後、後半の4事業について、またご質問、ご意見等をいただきたいと思います。
それでは会場の皆様は名札、オンラインの皆さんは挙手機能でお願いいたします。発言する際は最初に名前を述べてからお願いいたします。
それではまず、会場からいきたいと思います。
江﨑委員からでよろしいですか。
○江﨑委員 はい。
○中村小委員長 お願いいたします。
○江﨑委員 ありがとうございます。江﨑です。
大雪山国立公園の元宿舎があったところに整備されるということで、足湯やトイレを作るという話があったのですが、飲食店など、最近、民間の方々にそういった協力を得ながら活用してもらうようなケースは、結構、国立公園の中でされているかと思うのですが、そういう飲食できるところがあるのかどうか、少し気になりました。といいますのも、事業者がほぼ宿泊施設一つしかない状況があるので、やはりにぎわいのためには、そういう商業的なこともあったほうがいいのではないのかということです。
すみません、二つの案件と言われたのですが、全体で思ったことも言っていいですか。前に国立公園で、民間事業者の方々が入ってくる案件というのは、今回は太陽光発電のこともありましたけど、その後、事業を辞めたりなどしたとき、違う方に引き継がれた際は、きちんと国立公園のルールを守っていただくということを継承することが決められたかと思うのですが、その辺を事業をされる前に、しっかりとお伝えしておいていただきたいというお願いです。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
永山委員、お願いします。
○永山委員 ご説明ありがとうございました。
大島の宿舎に関してですが、現地へ行ったことがないので的外れの質問かもしれませんが、新たにこういった景観上も懸念があり、植生の影響も一定程度あるという場所に、新しい施設を作るということになると思うのですが、もともと既存の宿泊施設があって、今回、宿泊者数の規模を増やすものではないという場合、既存の施設をサステナブルな形にリノベーションして、新たなサービスや体験機会を提供するやり方ではなく、今回こういった新しい施設を一定程度、新たに開拓するような形で建設することになったのは、どういう経緯だったのかを確認できればと思いました。以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それではオンラインから、愛甲委員、中静委員までお願いいたします。
愛甲委員、どうぞ。
○愛甲委員 愛甲です。天人峡の件ですが、これは今回、園地を新設するということで出ている中に、トイレがあるのか。それとも、駐車場を整備する予定になっている箇所のところで、トイレを整備する予定があるかどうかを伺いたいです。というのも、羽衣の滝の手前のところにあるトイレ、ここの管理に北海道が毎年非常に苦労されている状況で、その存続も結構、危うい状況ですので、この園地を整備するのであれば、できればきちんとしたトイレをこの園地近くに作っていただくのが妥当ではないかと思います。滝見台となっている南側のところのエリアは、そこで道は止まっていますが、実際には、トムラウシ山の化雲岳のほうから縦走してくる登山者が下山してくる場所でもありますので、そういった意味でも、本当は駐車場付近にトイレがあるのが望ましいと思っておりますし、あとは周辺、シキシマの滝も今、行けない状況で、先ほど飲食の話もありましたが、もう少し周辺のトレイルを整備していただかないと、せっかく園地だけ整備しても、この周辺一帯の利用には、なかなかつながらないのではないかと考えます。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
中静委員、お願いいたします。
○中静委員 ありがとうございます。二つあります。一つは大島のところで、9ページにサステナビリティ重視の施設にするということが、今回の整備の目的だということですが、実際にこの施設の場合、サステナビリティの重視というのは、具体的にどういうことを指して、本当にそうなっているのかという説明が、あまりなかったのですが、それが一つです。
もう一つは、先ほども質問があったのですが、既存の施設がなくなって、更地になったところに新しいもの作るのはいいのですが、生態系に明らかに影響があるところというのは、今、環境省を挙げてネイチャーポジティブと言っている時代に、国立公園の区域の中を、そういうふうに改変して、ネガティブにしているわけですよね。そういうことに対する基本的な方針って、何かあるのでしょうか。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
それでは、今の4件について、回答をお願いいたします。
○事務局(山下) ご意見ありがとうございました。
まず、江﨑委員のご質問ですが、その商業施設の誘致に関しては、今のところ物販など、飲食の誘致を、この基本構想の中で描いているということではないと承知しております。ただ、小規模な宿泊施設の誘致というのは、構想の中ではあるようで、まずは地元で考えられているのは、そういうことかと思っております。
それから全体的な事業を認可するときに、きちんと承継や、廃止するときのことを案内しているかというご指摘ですが、我々も後になればなるほど、もう取り返しがつかなくなるという状況を、いろいろなところで課題として認識しているところで、最初に認可するときに、基本的には事業を終了する際は、きちんと譲渡承継していただくか、原状回復していただくということを伝えたり、あるいは今までは事業を認可した後の追跡を十分にできていなかった部分もあり、そこを認可の条件として、毎年度の利用状況を出させたり、あるいは、もう少しソフト面で言うと、事業執行者ときちんとコミュニケーションを取って、適切に計画どおり事業執行がされているかというところを、今、改善を図っているところです。そういった取組を進めているというところで、お答えさせていただきます。
それから、永山委員からご意見のありました大島の宿舎で、既存施設を活用できないのかというご意見をいただきました。既存施設は既存施設で、大島の中で数少ない団体を受け入れられるホテルにもなっていまして、それはそれで必要性がある中で、さらにインバウンドもそうですが、これまでに島内にない新しいタイプの施設の整備が求められているという必要性になっております。
それに関して、中静委員からサステナビリティというものは、どういうものを想定されているかというご質問をいただきましたが、今、聞いているところで、例えば地産地消で地域の食材を利用するとか、自然体験のアクティビティをうまく促すような中身というふうには聞いています。その辺りは今後詰めていく部分かと思っていますが、大きなコンセプトとして、エコロッジというものを標榜いただいているようですので、そういったところは国立公園満喫プロジェクトでも、今、進めようとしていることとも合致するかと考えております。
続いて、愛甲委員からご質問いただいた天人峡園地におけるトイレの整備ですが、地図の駐車場事業として、再整備の設計等が進められている箇所のところで、トイレの整備が、今、検討といいますか、既に基本設計までされている状況になっております。園地事業の整備に関しては、園地の滞在というところが主の目的になりますが、愛甲委員からご指摘いただいたとおり、登山者の起点という役割もありますので、その辺りは駐車場事業の中で、少し対応をされるような想定というふうにも聞いております。
一方で、その周辺のトレイルの復旧についてもご指摘いただきましたが、そこについてはまだ具体的に誰が管理していくのか、決着がついていない部分も多いと理解しております。まず、基本構想ができて、課題をしっかり整理して、それを誰がやっていくかというのが、これからその検討会なりで、地元で調整が図られていく部分かと考えております。
最後に、中静委員からご意見いただきました生態系影響がある中で、改変というものをどう捉えていくかという点ですが、公園事業の場合、公園利用を促進していくという部分と、そのインパクトをどう抑えて、天秤にかけていくかについて、何か一言で言えるような方針があるわけではないのですが、それぞれの事業の必要性と影響というものを、両方を天秤にかけながら、許容できるインパクトで、必要性の高いものについては推進していく、というのが基本的な考え方になろうかと思っております。
一旦、回答は以上です。
○中静委員 私はやはりこういうことをやるのは、私有地だったりすることの制限があるのはしようがないと思うのですが、やはりネイチャーポジティブと言っている以上は、そういう企業や事業体の方も、改変によって企業自身もマイナスの影響を受けるというのが、今の生き方なんだよということぐらいは、きちんと指導したほうがいいんじゃないかと思うのですが。
○事務局(山下) ご指摘ありがとうございます。そうですね、そこは今後の認可の中での具体的な調整になってまいりますが、例えば、地域にどういう還元ができるのかといった点も含めて、指導してまいりたいと考えております。
○中村小委員長 ありがとうございます。今、環境省のほうでも、生物多様性の価値評価の委員会があって、価値を評価していくことになりますし、最近だとゼネコンなどでも、ネイチャーポジティブをある程度、定量的に把握するような、イングランドのBiodiversity Net Gainみたいな議論もあります。いわばこういった価値評価の開発をしていくとき、もちろん利用は大事ですが、それによって保全の部分がきちんと担保されるような計画を認めていく。何かその方向性は必要なのではないかと私も思いました。
○長田国立公園課長 今の中静委員と小委員長のご発言に関連してですが、やはりネイチャーポジティブみたいな基本的な考え方の中で、国立公園の保護と利用の中に、民間事業者の力をどう取り込んでいくかというのは、重要な課題だと思っていまして、理想的には国立公園の中に事業者が参入していくことによって、自然の価値そのものも高まっていくような仕組みが、つくれるとよいというふうには思っております。
今日、報告事項の中で少し出てきますが、例えば宿泊事業者に対して、今回、ガイドラインを作って周知していますが、その中にも必ず守っていただきたいことと、さらにプラスアルファとして取り組んでいただきたいことを整理しております。例えば、環境保全型のツアーが、そういう事業者が参入してくることによって、より盛んになって、自然の価値が高まるなど、もっと制度的に理想的には、事業者が参入してくる場合に、自然の価値が高まることを条件として付与するようなことができれば、さらにいいわけですが、その辺りが今後の検討課題だと思っているところでございます。例えば、国際観光旅客税を使った補助事業などを進めていく際に、どういう形で誘導的に、よりよい望ましい行為をいかに増やしていくかなど、そういった奨励的な手法や規制的な手法とか、どういう方法が、どういう場所にふさわしいのかということも含めて、今後検討を進めていきたいと思っております。
○中村小委員長 ありがとうございます。
それでは続きまして、深町委員からお願いいたします。
○深町委員 私からは二つありまして、一つは最初の天人峡の園地の新設のところで、スライドだと5枚目ですね。これは少なくとも図面というか、イメージを見ると、非常に大きい改変で、地形的にもそうですし、舗装をどうするのか。平面の部分のところや壁面のところですね。どういう工夫をして、上の写真であるような現状のいろんな自然の素材やデザインなどをうまく生かしているのかというのが、このイメージからは、そういう配慮が全く読み取れないので、もう少し具体的にどういう工夫をしたのかを知りたいというのが1点目です。
もう1つは、ほかの方々からも意見が出ていますが、余背宿舎のところで、9ページでしょうかね。サステナビリティの点では、中静委員のおっしゃったことにすごく賛同するのですが、その具体的な対応策というところで言いますと、その次のページに、もともと薪炭林であったと書いてあります。これは二次林ですので、単に手をつけずに置いておけばいいのが、本当にそれがサステナビリティだとか、この場の自然環境だとか、歴史文化を生かすことになるのかどうか、というところも考えながら、これを機に樹林地の扱いを考えたほうがいいのではないかと。その辺りをどういうふうに、事業者など、環境省の方が考えているのかを説明いただきたいと思います。あともう1つ、希少種について、ここだけではなく、移植を指導したらいいんだというようなところも、何かすごく簡単に書いてあるような感じがします。本来であれば、この場所、対象地の中で、なぜ希少種があるのか、それは二次林としての手入れをしているからなのか、地形的に非常に大事な部分なのかなど、できるだけそういった希少種がそこにあり続けるために、どうしたらいいかを考えた上で、では宿舎をどういうふうにとか、動線をどういうふうにとか、対応策を考えます。私が当たり前にこういうサステナビリティあるいは風致上の配慮と言ったら、そういうふうに考えるのですが、その辺りはやられているのかというところが、少し疑問に思いました。その2点について質問したいと思います。
○中村小委員長 ありがとうございました。
加藤委員、お願いいたします。
○加藤委員 ありがとうございます。もう既に議論がされているので、少しコメントになるのですが、やはり余背の大島のサステナに重視した宿というところが、大変気になりまして、そちらはやはり先ほど国立公園の宿泊ガイドラインというご説明がありました。やはりはっきりしたガイドラインと基準、それからモニタリングのシステムというようなことを、しっかりと示さないと、自称サステナでは、やはり今後問題になる可能性もありますので、そこはしっかりとした基準というのを明確にしていくことは重要だというコメントです。
あとやはり、新しいお宿がサステナであっても、その地域は違いますということではないと思いますので、やはり既存の民宿などにも、そういう働きかけがなされるような、この事業ではないかもしれないのですが、全体的な底上げは重要になってくるかと思いました。
○中村小委員長 ありがとうございます。
ただいまの3件、お願いいたします。
○事務局(山下) ご意見ありがとうございました。
まず、深町委員と加藤委員の二つです。まず、深町委員からご意見をいただきました天人峡について、再整備のイメージが、かなり人工的で自然に溶け込むようなものではないのではないかというご指摘だったかと思っております。この点、申し訳ありませんが、しっかりと我々も、まだ指導ができていないと考えておりまして、まだ設計段階で、どういう舗装の仕上げになるのかなど、その辺りは十分把握できていない部分もありますので、ご指摘いただいた点を踏まえて、何か都市公園の園地みたいな形にならないように、この場所になじむような整備になるよう指導してまいりたいと考えております。
それから、余背宿舎の植生への配慮というところで、単に移植をすればいいというような安直な考え方になっていないかというご指摘もいただいておりました。この点は少なからずそういう発想があるから、このような表現ぶりになってしまう部分もあるかと思いますので、もう少し丁寧な、ここの植生がどうであって、そのために保全のための本当に重要な環境配慮は何なのかという観点から、考えてまいりたいと思います。
あと、この場所に関しては、説明の中でも少しお話させていただきましたとおり、希少種が主に確認されているところは、この整備範囲の中で、一番西側の辺りで、今のところそんなに触らずに済むかとも考えておりますので、単に移植すればいいということではなく、まずはしっかりと現況を捉えて、いじらないということが一番の配慮かと思いますし、どうしても改変しなければいけないようなときには、この環境全体をどう守っていくかという観点で、もう少し考えてまいりたいと思います。
それから、そもそも改変する森が薪炭林であるので、森としてただ置いておくだけでなく、森の維持管理も考えていく必要があるのではないかというご指摘もあったかと思います。その辺は、これから事業者との調整ということになろうかと思いますが、例えばジャストアイデアでサウナ棟も予定されているということで、修景で、樹木を少し伐採し続けながら、それをうまくサウナの薪としても活用していき、全体としてのサステナビリティに貢献していくようなことも、一つやり方としてはあるかと思いましたので、本当にアイデアベースですが、そういった話を事業者とも調整していきたいと考えております。
そういう意味で、加藤委員からはっきりと、サステナビリティの基準を示すべきではないかというコメントをいただきましたが、先ほど課長の長田からも話がありましたとおり、国立公園ならではの宿泊施設のガイドラインというものを今、定めていまして、それが我々の考える、ならではのサステナビリティと思っていますので、そういうガイドラインをうまく活用しながら、指導をしていく。その先にはガイドラインそのものをどう扱っていくかという課題もあろうかと思いますが、そういった調整もしていけるといいかと考えております。
一旦、回答は以上になります。
○中村小委員長 ありがとうございました。追加については、また最後に全体でお受けいたしますので、後半の4件、上信越高原、中部山岳、瀬戸内海、やんばるの案件ですが、これについてご質問、ご意見ありましたら、お願いいたします。
それでは、まず会場から、田中委員からお願いいたします。
○田中委員 田中です。2件ございます。
1つ目が菅平の件です。上信越高原国立公園ですね。路上駐車が多いから駐車場を作るという考え方については、そういう考え方が必要だと思います。ただ、今回提示された写真を見る限りですが、予定地に駐車場を作ったら、本当に路上駐車がなくなるのかが多少気にかかります。駐車場からラグビー場が3面ぐらい繋がって、数百メートル先までありますよね。数百メートル先で実際にラグビーの練習や試合をやるとすれば、ボールをはじめ、色々な重たい機材が必要になり、運搬しなければいけません。そのようなことを考えると、この場所に森を伐採して駐車場を作ったときに、実際に活用され、路上駐車が減るのかが気にかかります。駐車場の計画にあたっては、サウンディングやアセスメントなどを、どのように行ったのかをご説明いただければと思います。その結果、実際に路上駐車がなくなると見込まれているのかを知りたいです。また、駐車場を見ると、いわゆる普通車の一般車両の駐車スペースが主体となっているようです。提示された写真もほとんど普通の自家用車がずらっと写っています。ただ、ラグビーは1チーム15人の団体競技であり、マイクロバスなどの移動手段が、結構活用されていると思います。それらの大型車両の駐車は、どういうふうに考えているのかを知りたいです。加えて気にかかった点としてはシーズナリティー、つまり季節変動です。夏は合宿でラグビー関係者で結構賑わうかもしれないですが、その他のシーズンは、夏ほどではないとすると、この駐車場の活用が、閑散期にはどうなるかを知りたいです。
あともう一つ、やんばるについての質問です。エコツーリズム推進法における特定自然観光資源を検討中だということです。多分、特定自然観光資源になったのと、ならなかったとの違いで、位置づけや活用の仕方が相当違ってくると思います。そのため「特定自然観光資源の検討」と記載されていますが、どのように特定自然観光資源として指定するのかを説明頂ければと思います。そして、現段階の検討状況や、方向性を教えていただきたいと思います。
その2点です。お願いします。
○中村小委員長 ありがとうございます。
小泉委員、お願いいたします。
○小泉委員 小泉です。瀬戸内の雑賀崎の宿舎について、教えていただきたいことがあります。
太陽光発電の撤去した跡地を利用するというご説明でしたが、もともとあった太陽光発電の規模は、どのぐらいだったのでしょう。もし、一定規模以上であれば、環境アセス、それから住民説明会等もあったと思いますし、国立公園の中にある施設ですので、撤去のときに、きちんと住民説明会等もあったのか。撤去してしまったのだから、その後は宿舎に使っていいということになるんですかね。再生可能エネルギーの考え方からして、その辺を教えていただきたいと思いました。
○中村小委員長 ありがとうございます。
続きまして、山本委員、お願いいたします。
○山本委員 山本です。私からはスライド20、21のやんばる国立公園についてです。
津波園地の国立公園事業ですが、その説明の中に、現在ハード面として、橋梁旋回広場、放送設備の整備を考えているということでした。それからソフト面で、先ほど田中委員が触れられていましたが、エコツーリズム推進法によって、特定自然観光資源への指定、それからルール・マナーの普及、基金制度、これは協力金制度かもしれませんが、この導入を検討しているということでした。
実は、沖縄の地域では、例えば竹富島が入域料の制度を導入して、少し協力率が低迷しています。スライドの資料ではソフト面とハード面を分けて書かれていましたが、これらは実はリンクしていると考えていまして、うまくその対象空間を計画したり、整備することで、例えば、普及啓発活動を容易に実施できるような環境が実現したり、高い協力率で協力金の徴収ができるような環境を作ったりできると思うので、ハードとソフトをうまく連携させながら、事業を進めていただきたいというのがお願いです。質問というよりは、意見になります。よろしくお願いします。
○中村小委員長 ありがとうございます。
永山委員、お願いします。
○永山委員 菅平の駐車場の件でお伺いしたいのですが、先ほどのご質問があった点について、私も気になりました。200台分を整備して、本当に足りるのでしょうか。広い駐車場ができるとなると、「じゃあ自分も車で行こう」ということで、結局この林地について、まだもう少し林地が残るため、そこまで次は広げましょうというような、いたちごっこのような状況にならないかを懸念しております。
先ほどの質問にもありましたが、ピークになるのは夏だと思いますので、それ以外のシーズンのことを考えた場合に、先ほどの中静先生、小委員長のお話もありましたが、一定のこういった規模の林地というものを伐採してしまうという選択をするのが、環境省としてどういうお考えで許可をされようとしているのかが気になりました。
菅平という場所を考えますと、パークアンドライドのパークの場所を近くに確保するのは難しいのかもしれませんが、そういったシーズンだけでも、ほかの国立公園では、マイカー規制のような取り組みもされていますので、こういったラグビー場を使われる方向けのより環境負荷の低いところに駐車場を確保し、そこから何らかの移動手段を関係者の方で考えていただくといった、駐車場の在り方をどう考えるのかというところも含めて考えられた上での今回の決定なのか。その辺りを教えていただければと思いました。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは会場のほうの質問に対する回答をお願いいたします。
○事務局(山下) ご意見、ご質問ありがとうございました。
まず、田中委員、それから永山委員からご指摘いただきました菅平運動場事業の駐車場の規模が十分なのかというところですが、こちらはどのぐらい駐車場を確保すれば、現状起こっている問題が解消できるのかは、しっかりと情報を収集した上で、必要な規模を算出しておりますので、200台確保すれば、今起こっているような課題は、解決できるだろうと考えております。
実は最近起き始めた問題ではなく、平成11年頃に整備されているのですが、当時から懸念されて、実際に発生していた問題ということで、当時、代わりの空き地が確保できない中で、このような運用で始まってはいたのですが、やはり想定していたとおり、駐車場が足りない状況がずっと続いている中で、今回きちんとした整備をしておきたいというものになります。
田中委員からは、バスで来る方へのということもありましたが、既に例えばバスで来られているようなチームの選手の皆さんは、宿泊施設から送迎してもらうなど、そのような運用もされている中で、一番この路駐で問題になっているのは、観戦で来られる方々が、やはり東京、関東や、長野市内からも、かなりアクセスのいい場所ですので、そういう方の駐車スペースというのが、どうしても足りません。チームを通じて、なるべく乗り合ってきてくださいなど、そのようなソフト面の対策も、上田市を中心に取ってはいただいているようですが、やはり絶対的に足りないという中で、植林地、なるべく環境影響の少ない場所ということで、今回この整備をできないかと考えております。
もう一つ、その周辺もかなり広大なレタス畑が広がっていまして、空き地の確保も難しいということで、もうここしかないというところで今の整備になっております。隣接する場所ですので、整備をすれば、きちんとこの運動場事業の駐車場としては、活用していただけるものと考えております。
それから、田中委員からご意見がありましたやんばる国立公園のター滝園地の特定自然観光資源の想定の部分ですが、実は、エコツーリズム全体構想の案を、本省の国立公園課の利用推進室と地元とで調整している段階にはございます。ですので、少しずつ中身も煮詰まっているような状況で、例えばルールに関しては、環境保全あるいは安全上のルールで、かつて起こっていた公衆マナーといいますか、トイレはきちんと決められた場所を使ってくださいというような基本的なところも含めて、ルール化しようという想定にはなっております。
関連して、少し飛びますが、山本委員からもハードとソフトをうまく運用していくべきではないかというご意見をいただいておりまして、アクセスがかなり絞りやすい場所で、まずは公園外の駐車場で車を止めて、そこから来られるような形にはなってきますので、どの辺りまで、その辺が今、連動させられているのかは、まだ承知しておりませんが、いただいた意見も現場経由で地元にお伝えして、ぜひ絵に描いた餅にならないように、きちんと利用者負担で適切な維持管理ができるような形を目指していければいいかと考えております。
それから、最後に小泉委員からご意見のありました瀬戸内海国立公園の雑賀崎宿舎のもともとあった太陽光の規模感ですとか、あるいは説明会、地元説明に関してなんですが、こちらは情報を持ち合わせておらず、もしよろしければ、今日、近畿環境局の担当もWEBで入っておりますので、近畿のほうからお持ちの情報があればご説明をいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
○近畿環境局国立公園課(竹井) 近畿環境局の国立公園課、竹井と言います。
ここのソーラー発電の許認可については、14年ほど前、平成24年に行為許可をしております。5,000平米ぐらいの規模で、ソーラーパネルが900枚というような形で許可しており、2,500キロワットの発電をしています。売電価格が段階的に下がってくるといった背景もあり、ここの所有者が辞めどきと考えたのだと思いますが、同じこの所有者が、宿舎事業に乗り出すと聞いております。
このソーラー発電のできる前には、事業宿舎がございまして、そこが撤退するというところで、廃墟になるより、当時発電関係は少しブームになっていた、ソーラー発電にチャレンジしてみたというようなことだと思います。撤去したパネルは今後どう使われるかは、分かりませんが、今回の宿舎事業の持ち主は同じですので、屋根に装着するかというようなことがあれば、今後の事業計画を立てる中で出てくると思います。
具体的にはそんな話ですが、よろしいでしょうか。
○小泉委員 ありがとうございます。土地所有者が同一なので、特に問題にはならなかったという理解でよろしいでしょうか。
○近畿環境局国立公園課(竹井) 問題にならなかったかどうかはわかりませんが、規模がアセスにはかからない程度で、もともとそこに宿舎があったということで、それについても新たに自然改変が行われたわけではないというようなことから、問題になるようなものではなかったと思われます。当時は、廃虚があるよりは、ソーラー発電の方がよいので許可したというような中身だと思っております。
○小泉委員 了解しました。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは苅谷委員、加藤委員の順番で、苅谷委員、お願いいたします。
○苅谷委員 苅谷です、ありがとうございます。
私は双六池につきまして、スライドの15からになると思うのですが、2点ほど伺いたいと思います。
一つは今回のスライド16にありますように、土壌処理槽を小屋のすぐ近くの場所に設置するというお話でした。これに関連して、その場所にはハイマツやアオノツガザクラの群落があり、それらの一部を移植するというお話もあったのですが、その植物は確かに別の場所でさらにまた生きていくことはできるかもしれませんが、この場所は、いわゆる構造土と呼ばれるような高山特有の周氷河地形ができているような場所、あるいは放っておけば、そういう地形が今後も発達していくような、そういう環境にあるように、写真を見る限りは推定されます。ですから、植物だけを移動したということではなくて、そのことによって、その場に本来あった、あるいはこれからも成長し続けるであろう高山の地形を壊すんだという、そこの認識をお持ちいただきたいということが、一つ要望であります。
それと、2番目にここの土地の改変に伴って発生した残土を、隣接する野営地に移すというご説明もありましたが、これは有名なところですが、小屋のすぐ脇にある野営地の横に、小さな双六池という池がございますが、ここには土砂が流入して池がどんどん縮小していったと。それを保護するために、むしろを敷いたりするということは、環境省の指導で以前なされていたと思うのですが、現状どうなっているのかということを、私も最近行っておらず存じ上げておりませんが、現在、その問題は解消しているのかどうかということ。
それから、例えむしろなど敷いても、そういった隙間を通って、専門用語では粘土とかシルトと呼ばれるような非常に細かいものは、やはり雨水とともに池のほうに流入すると思います。そのことによって、貴重なこういう高山湖沼の生態系が損なわれたり、希少な動植物がそこで生きていけなくなると、こういった問題も連鎖的に起こる懸念がございますが、この点についてお考えを伺いたいと思います。
以上2点です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
加藤委員、お願いします。
○加藤委員 ありがとうございます。加藤です。
第6番目の雑賀崎について、お聞きしたいのですが、宿泊事業のキャパシティーが、どれくらいあるのかというのを教えていただきたいのですが、非常に狭い道路で、公共交通機関はほとんど多分、あんまり使えないので、車のアクセスになると思うのですが、その辺の車がどれくらい増えるのかというようなところの想定があるのかどうかというところを、一つお聞きしたいと思いました。
それからこちらは意見で、やんばるのほうですが、今回は急な増水への対応ということだと思うのですが、先ほどソフトとハードの連携というお話もありましたが、安全確保については、やはりツアー利用をもっと増やしていくであったり、レンタルされているリバーシューズだったり、ライフジャケットだったり、そういうところをもっとエンカレッジしていくという動きも、重視していく必要があるのではないかと思いました。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。事務局からお願いします。
○事務局(山下) ご質問、ご意見ありがとうございました。
まずは、苅谷委員からいただきました双六池宿舎のトイレの整備に関して、その植生だけではなくて山の地形を改変するというような認識を持ってほしいというご意見だったと思います。これも先ほどのやり取りの中でもお答えしましたが、必要性の部分と環境影響と、どうバランスを取っていくかというところかと考えております。
山岳トイレの問題もかなり深刻で、登山利用に対応する山岳トイレを確保していかなければいけないという側面もあって、ここはまさに山小屋が単に宿泊施設としてだけではなくて、登山者に対する公益的な役割を担っていただいているという中でのトイレ整備と考えております。
そういう意味では多少の土地改変、インパクトはありますが、そこをなるべく許容できる範囲にした上で、新しいトイレを整備していくのを認めていこうという内容になっております。
それから、周辺の双六池の土砂流入の現在の状況や、その後の対応についてご意見いただいていたと思います。こちらも私のほうで把握していないため、中部山岳国立公園管理事務所の所長の野川が今日入っておりますので、野川所長のほうで、もし情報提供いただけることがあれば、お願いできればと思います。
○中部山岳国立公園管理事務所(野川) 中部山岳国立公園管理事務所長の野川です。双六池の土砂流入ですが、周辺の野営場周辺で立入禁止している部分に関しては、大分、植生復元がされてきているという感じがあります。グリーンロープの外に関して、よく守られています。
一方で、野営地に関しては、利用があるため土砂の流出に関しては止めづらいところがあると思います。池への影響への対策については双六池ではないですが、当所の管内では、八方池が同じように埋まっていくところがあり、地域の皆さんとともに、復元作業を行っています。
今後も経過を見ながら、課題があるようであれば、その対処法をまた考えていきたいと思います。
○事務局(山下) 野川所長、補足ありがとうございました。
続いて、加藤委員からご質問いただきました、まず雑賀崎宿舎のキャパシティーに関してですが、今回新しく新設しようとする宿舎は、大体1日当たりマックス100人ぐらいのキャパシティーを想定しております。また、隣接する宿舎事業施設もありまして、比較的そこにアクセスする道としては、あるのかなと考えておるところでございます。
それから、やんばる国立公園の津波園地につきまして、ツアー利用を促進する、あるいはレンタルの強化も図っていくべきではないかというご意見について、まさにエコツーリズム全体構想の中でも、ガイド登録をどうするかみたいな議論もあると承知をしておりまして、やはりそのガイドがしっかりと、適正な利用を理解した上で、利用者を連れていっていただくという形が取れれば、我々も望ましいかと考えておりますし、そうでなくても、きちんとしたギア、あるいは情報を持って、入っていただくことは、やはり重要かと思っていますので、その辺りは事業認可もそうですし、エコツーリズム全体構想の調整の中でも、調整を図っていけたらと考えております。
ご回答は以上になります。
○中村小委員長 ありがとうございます。全体を通じて、議題の2について、言い忘れたことがありましたら。町田委員、どうぞ。
○町田委員 ありがとうございます。町田です。
私は全体のところのコメントですが、今日、審議した公園事業の中にも、昔の廃屋など、古いものを再整理するという事業もあったかと思います。いろいろと国立公園の利用施設の歴史を見ていくと、1980年、95年に、緑のダイヤモンド計画など、いろいろ整備された施設があって、満喫以外の国立公園でも、もう老朽化して、20年、30年たっている、そういった公園事業施設もこれから課題になっていくのではないかと思うので、そういったものの公園事業の再整備の点検など、そういったところについてのお考えがあれば、教えていただきたいと思いました。
以上となります。
○中村小委員長 ありがとうございます。
それでは今の町田委員のご質問をお願いいたします。
○事務局(山下) ご質問、ご意見ありがとうございました。
まずは、先ほどの江﨑委員へのご回答にも少し重なるのですが、しっかりと執行状況といいますか、現状を把握していくというところを、まずはきちっとやる。本当に営業しているのか、どうなっているのかなどを、しっかりと把握していくことは、やはり重要かと考えております。
その上でリニューアル、新陳代謝を図っていくための取組として、今、旅客税なども活用しながら、そういう支援をなるべく進めていく、あるいは民間活用を前提とした再整備に関する補助など、そういったことも少しずつ形にしていっているところですので、そういったものも活用しながら、全体的な再整備を図っていければいいと考えております。
○町田委員 ありがとうございました。
○長田国立公園課長 今の件について補足でございます。町田委員のご質問の中に、公共事業としての行政が整備した施設の老朽化対応という趣旨も入っていたと思います。国や自治体が整備してきた公園の施設ですが、やはり先ほど緑のダイヤというお話もありましたが、1990年代後半ぐらいに整備したもの等が、かなり老朽化をしているというような状況です。
今は計画的な整備更新を進めていくということで、公園の地域ごとに、再整備の計画というのを定めて、予算の制約があるので、なかなか理想とのギャップは埋められない部分があるのですが、順次老朽化したものを再整備していくというようなことを進めております。また、整備したものについても、長寿命化計画というのを定めまして、実際にその施設が、どの程度老朽化していて、更新の必要性が高いかというようなものも、理想的な利用サービスの提供という観点と、安全性の確保という観点の双方から確認をしながら、計画的な整備を進めているところでして、ものによっては、国際観光旅客税の予算なども活用しながら、各自治体とも役割分担を図りながら、計画的に整備をしていけるように、必要な予算も確保していきたいと考えております。
○町田委員 ありがとうございました。よく分かりました。
○中村小委員長 愛甲委員が途中退出され、チャットで何かご意見が入っているようです。代読をお願いできますか。
○事務局(山下) 愛甲委員からチャットで2件、ご意見をいただいております。一つは双六池宿舎のトイレの位置ですが、かなり配管の距離が長くて、メンテナンスなど、改変される面積に懸念があるということで、位置を検討する必要はないかというところになります。これもかなりいろんな検討をした結果、今ここにという計画になっておりますが、少し分かりづらいのですが、既存宿舎の写真の上に、裸地が広く広がっているようにも見えますが、擁壁があったりして、なかなかそこにスペースを確保できないということと、水を流下させていく関係で、低いところに設けなければいけないということもありまして、この場所を今ピックアップしているという想定になっております。
ちなみに土壌処理、TSSの処理方式を導入するような想定で、浸透はさせないという予定でもあると伺っております。
それからもう一点、宿泊施設ガイドラインの活用について、現状、任意の活用の呼びかけで、これを宿舎事業の申請に際して、遵守の義務化をさせる必要はないかというようなご意見をいただきました。現状はまさにそのとおりでありますが、ガイドラインも内容を今、少しずつブラッシュアップしてきたところで、今後、その運用をどうするかというのは、まさにこれから考えなければいけない課題かと思っております。
後ほど資料5のほうで、ガイドラインについても説明をさせていただきますので、今後の運用の部分についても、可能であれば、説明者から少し補足もさせていただこうと思います。
○中村小委員長 ありがとうございました。少し時間が予定より過ぎていますので、この辺でご意見、ご質問は締めたいと思います。
委員の方々から、個々の案件についても、懸念事項が示されて、ぜひそういった内容は地元であったり、事業者であったり、担当の事務所であったり、そういったところに伝えていただきたいと思いますし、また、新規のものを作るにせよ、拡張するにせよ、やはりネイチャーポジティブをどう実現していくかなど、サステナビリティの問題もご意見があったと思います。
宿泊施設のガイドラインをどういう形で作っていくかということも含めて、今後の課題として、それも検討していただければと思いました。
総じて、そういったことを前提の上で、答申として取りまとめたいと考えています。ご了承いただけますでしょうか。
(異議なし)
○中村小委員長 ありがとうございました。
本日の諮問事項は以上となりますが、報告事項として、議事の3から5について、まとめて事務局より説明をお願いいたします。
○事務局(山下) それではまず、議事の3について、資料3で国立公園におけるクマ被害対策について、ご説明をさせていただきます。なるべく質疑がたくさん取れたほうがいいかと思いますので、かいつまんでのご説明とさせていただきます。
まず、全体の概略は、前回の審議会でもご説明しましたので、概要にとどめますが、大きくクマ被害対策パッケージに基づいて、国立公園におけるクマへの安全対策強化と、それからインバウンドを含めた登山客等への多言語による情報発信というものが、役割として求められているような状況になります。
今年度の被害状況ですが、5件6名で、うち1名の方がお亡くなりになられているのが、国立公園内の被害状況になっております。
直近で実施してきた取組、あと、予定している主な取組を幾つかご紹介させていただきます。この後もご説明しますが、前回もご紹介した国立公園におけるクマ被害対策の手引書を、まずは今年の4月に、公園を管理する職員ですとか、あるいは都道府県向けに作っております。前回、小泉委員からぜひ公表して、より多くの方に見てもらって内容をブラッシュアップしていったほうがいいのではないかという意見をいただき、まだ公表ができていない状況ですが、今月中をめどに、何とか公表していきたいと考えております。
できた手引きに基づいて、今、各国立公園でマニュアルの作成、あるいは既存のマニュアルの改訂を進めたりですとか、ハード整備、研修会の開催などの各種の対策を、夏から秋を目安に順次実施してきている状況です。
もう一つ、インバウンドを含めた登山客等への多言語による情報発信、こちらも順次実施してきておりますが、例えばビジターセンターにおいて、目撃情報を集約して、しっかりと利用者に伝えていくですとか、真ん中の写真は知床の昨年度、事故があった場所ですが、登山口における情報提供施設の整備ということで、少し分かりづらいのですが、ロープを張って、必ずこの前を通って見てもらうような、動線の限定を行い、情報を単に発信するだけではなく、確実に情報を把握してもらうという取組も少しずつ進めているところです。
ここからがクマ被害対策の手引き、内部向けに4月に作ったものを、少し内容をご紹介させていただきます。目的は、国立公園におけるクマの被害対策の基本方針というものが、今までありませんでしたので、そこをしっかりとお示しして、各国立公園におけるクマの出没防止、問題個体が発生したときの対応、これらをマニュアル化してもらったりなど、体制づくりの一助にしてもらうという目的になっております。前回の会議での議論に関しては、先ほど申し上げたとおりです。
項目としましては、そもそもの手引きの作成の背景、目的であったり、国立公園における対策の基本方針、それに加えて、3章ではかなり具体的な手法、あるいは検討すべき項目についても、整理しているという内容になっております。その一部を5ページでご紹介させていただきますが、まずその対策の基本方針ということで、国立公園はクマの主要な生息地になっている場所も多い状況ですので、クマのほうを基本として、利用する側が遭遇防止対策ですとか、出没防止対策を徹底することで、安全・安心な利用環境づくりに努めるということを明記しております。
その上で、やはりまずクマを知る、クマに出会わない、問題個体を生み出さないということを基本としつつ、その一方で、利用者の安全・安心の確保という意味での問題個体に対応していくというところも、4つのうちの1つの柱として、掲げております。
それからゾーニングの考え方もご紹介させていただきたいと思います。国立公園と広く言っても、ホテルとかビジターセンターがあるような集団施設地区から、登山道、あるいは縦走登山、今日もお話がありましたが、縦走登山道の野営指定地みたいなところもあって、1つの考え方ではなかなか対応していけないと考えております。それを大きく3つに、利用拠点エリア、中間エリア、山岳エリアというふうに分けまして、今、鳥獣保護管理の分野では、特定鳥獣保護管理計画ガイドラインというものを作成していますが、そこともしっかり整合をとった上で、それぞれで対策の方針を整理しております。
特に、山岳エリアは、クマのコア生息地になってきますので、その辺りはやはり、まずは個人利用者自らに、しっかりとそういう場所であるということと、遭遇防止対策を徹底してもらうことが重要かと思っております。
ただ一方で、個人責任で、何もしませんということではなく、例えば問題個体が発生した場合には、出没対応を検討する、その前段階の管理者としての未然防止対策を取っていくようなところは重要というところで、対策方針を整理しております。
簡単ですが、資料3については以上になります。
では続いて、資料4についてご説明させていただきます。
○事務局(中原)
エコツーリズム推進法に基づく基本的な方針ですが、こちらを制定以来初めて、本年3月31日付で閣議決定し、約20年ぶりの変更をしております。構成としましては、エコツーリズム全体像、法に基づくエコツーリズムの進め方に関すること、そしてエコツーリズムの推進に関する特記事項があります。
背景として、エコツーリズムが法律制定以来、全国各地で取組が進み、現在31か所のエコツーリズム推進全体構想が認定されています。そして、インバウンドの増加、また、今年の4月に閣議決定された新たな第五次観光立国推進基本計画、この中にもエコツーリズムが記載されているという状況になります。
変更の概要として、大きく4点あり、1点目として国内外の状況を踏まえた内容の更新。2点目として、利用集中、マナー違反等へのエコツーリズムの有効活用、そしてインバウンドの対応強化。3点目としてエコツーリズムに取り組んでいる地域への支援強化。4点目として協議会、自治体等がよりエコツーリズムに取り組みやすくなるための改善事項という形で変更しております。詳細については、WEBサイトにも基本方針変更版の本体や概要版がありますので、ご覧いただければと思います。
○事務局(遠矢) 続きまして、資料の5、国立公園満喫プロジェクト2026年以降の取組方針等について、インバウンド推進室の遠矢からご報告させていただきます。
国立公園満喫プロジェクトにつきましては、2016年に始まりまして、10年たつところでございます。2016年に始まってから、5年たったタイミングで、2021年以降の取組方針というものを定めまして、コロナ禍もある中で、集中的な取組を進めていきながら、2024年にはコロナ前までの利用者数に概ね回復したというところです。
こういった中、さらに国立公園満喫プロジェクトを進めていくために、必要な課題として、多言語対応、利用拠点における廃屋対策、2次交通の確保など、様々な対応が残っております。地方で重要な地域資源にもなっています国立公園を核として、地方誘客、需要分散に貢献していくため、2026年以降の取組方針を、江﨑委員もご参画いただいておりました有識者会議のほうで、取りまとめさせていただきました。
基本的な方針に関しては、国立公園ならではの魅力的な滞在体験の提供、ブランド力の向上、プロモーションの強化、利用者負担の取組の推進なども含め、保護と利用の好循環をしっかり進めていく、こういったことを基本的な方針として取りまとめたものになっています。
2枚目は、基本的には今申し上げたようなことを、具体的なアクションに落とし込んで、各国立公園で取組を進めていくといった内容になっております。
3枚目は、目標と指標ということで、これまでは訪日外国人利用者数、国立公園に訪れるインバウンドの方の数を、一つ大きな目標にしておりましたが、これに限らず質に関する目標、特に次に来る方にお勧めする推奨意向であるとか、認知割合、平均消費額、こういったものも目標として定めており、この点が方針として新たに盛り込んだ部分になります。
そのほか、ガイドライン2点について、ご紹介させていただければと思います。
国立公園ならではの宿泊施設ガイドライン2.0版を策定させていただきました。こちらについては、国立公園ならではの宿泊施設との連携方策検討会というのを、2020年から開始させていただいておりまして、1.0版というのを2020年に素案として策定しておりました。その後試行的な取組を行っている連携宿舎とも一緒に取り組んでいただいて、これらの成果をガイドラインに反映して、2.0版として今回取りまとめたという形になっています。
今回宿泊施設が備えるべき機能として、左下にありますような8つの小分類に整理して、機能を分類させていただきました。この中には先ほどの諮問事項の中でも言及ありましたサステナビリティに関する項目も整理をさせていただいています。チェックリスト項目としては、68項目と結構多いのですが整理しておりまして、コア項目というのが、基本的には公園事業として、宿泊施設を営んでいただいている方々には、ぜひ守っていただきたい基本的な機能ということになります。
さらに、それよりも一歩進んだもの、ステップアップ項目という形で、ならではの宿泊施設として備えていただきたい追加的な機能というのを、2段階目として整理させていただいています。
具体的なものは、抜粋で幾つか5ページ目に記載しておりますが、特にステップアップ項目の一部を満たすために必要な、例えば、施設の内装、外装、設備の改修などに関しては、補助事業も用意させていただいており、ぜひ取り組んでいただきたいということで準備を進めています。
最後に利用者負担に関するガイドラインでございます。こちらも今日の公園小委の先生方にもご協力いただいて、取りまとめたものになります。今、国立公園でもそうですし、国立公園の外、国定公園でも、この利用者負担というものをうまく活用して、維持管理などに活用し再投資していく、そういった仕組みづくりというのを進めたいというようなところも、何か所か出てきているところと聞いています。体系的に、これらの制度設計、合意形成、価格設定、収受とか決済の仕組みなども、ガイドラインの形で取りまとめをさせていただいて、公表させていただきました。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、もう終了の時刻には近いのですが、せっかくの機会ですので、ご質問、ご意見などいただければと思います。オンラインの人が先に手が挙がっていますので、まず、加藤委員、牧野委員、関委員の順番でお願いいたします。
○加藤委員 加藤です。ありがとうございます。
エコツーリズムのほうですが、意見です。やはり地域の支援であったり、利用者のコントロールというと、行動コントロールというところに注目されがちですが、やはり事業者の責任ある事業というところ、やはりもっと重きを置かれるべきだと思っております。事業者がそういうしっかりとしたエシカル、サステナブルな事業に持っていけるような支援体制、コントロール基準体制というのも、非常に重要になってくるのではないかと思っております。
もう一つ評価指標ですが、やはり最後のところにありました利用者負担であったり、事業や宿泊事業だったり、ツアーだったりというところからの還元率、還元度というところも評価指標に入ってくるべきではないかと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。牧野委員、どうぞ。
○牧野委員 ありがとうございます。インバウンド対策の件ですが、今月の前半に、スペインのアンダルシアで山火事がありまして、10人を超える多くの死亡者が出たのですが、そのほとんどが観光客だったんですよね。今回、クマ対策で、多言語化などインバウンド対策のことを少しご説明いただきましたが、クマだけではなくてほかの自然災害、高潮も竜巻も豪雨も、あるいは日本でも山火事も起きると思いますし、ぜひ多言語でインバウンド対策を、災害の避難というところも、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
今のエコツー基本対策を見ても、その多言語対応は魅力のPR、迷惑防止、マナー対策などが中心になっているように見えましたので、外国人観光客の安全という面もしっかり取り組んでいただきたいと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。関委員、よろしいですか。
○関委員 ありがとうございます。関です。
クマ被害対策のところで、これは一つの事例だと思うのですが、基本的なところの確認をさせていただきたいと思います。公園内で、もしクマによる被害に遭ってしまった場合、それは自己責任ということで、基本的に共通理解がされているものと考えてよろしいでしょうか。
例えば、手引きにそういうことが明記されているかどうか、確認させてください。と申しますのは、海外の自然体験の様々なフィールドに出ると、一定のエリア外で活動した際の事故については自己責任という考え方が、比較的はっきり認識されているように思います。一方、日本においては、公園内で『自己責任』という言葉を見たり、その考え方を明確に示されていると感じたりすることは、あまりないように思います。今回、人が亡くなるなど大きな問題となっているクマ被害に代表されますが、事故が起きてしまったときの責任の所在や、利用者がどこまで準備をしていれば、どの程度まで利用者自身に責任があり、どこからが公園管理側の責任となるのか、お互いの責任の範囲が、既に共通認識されていると考えられていて、あえて言語的には示されていない状況なのか、その辺りがよく分からないので、教えていただければと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
中静委員、お願いします。
○中静委員 一言だけですが、先ほども言いましたが、ネイチャーポジティブを国立公園でどういうふうに実現するかという視点を、ぜひ入れていただきたいと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。
小泉委員、お願いいたします。
○小泉委員 ありがとうございます。小泉です。
2点提案ですので、特に回答は要りません。クマに関してです。発信する情報は常に新鮮で、なおかつ緊急事態を通知する場合もあると思いますので、多言語でしっかり読んでもらいたいというときに、最近はやっているのが、やはりQRコードでアクセスしてもらうのが多くなっています。この点をご検討いただければと思います。
それから、対策の具体的な案に関して、これは環境省全体の考え方もあると思うのですが、AIを使うということが非常に多くなってきています。こちら側に蓄積した情報ですね、外に出さずに、AIを利用するというような形態も可能になってきていますので、方針の四つの事態を避けるため、どうしたらいいかというのも含めて、AIの活用をご検討いただければと思います。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
田中委員、どうぞ。
○田中委員 田中です。
コメントです。環境省の国立公園満喫プロジェクトやエコツーリズムの推進に関連しての意見です。両方とも観光的な話と認識しています。これらの書類を読んだ感想として「こういう人に来てほしい」という受け入れ側のポリシーをもっと明確にすると良いと感じています。書いていないわけではないのですが、やはり環境省としての方向性が来訪者に明確に伝わると良いと思います。例えば、ニュージーランドなどの国立公園はそれをやっていますよね。そういうような利用の方針を明確にしてほしいと思います。また一方で、中静委員がネイチャーポジティブを環境省はやっていくことをもっとアピールすべきだとコメントしていました。日本はネイチャーポジティブを即した自然公園の計画をたてるのだと表明し、その上でどういう人に自然公園に来てほしいのか、そのために環境省はどういう計画を作るのかということを、2031年に向けて、どんどん打ち出していっていただけるとうれしいというコメントです。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございます。江﨑委員、お願いします。
○江﨑委員 ありがとうございます。
最近、ストーリーという言葉がよく言われておりまして、このストーリーを伝えるということが、大分なじんできたかとは思うのですが、少し曖昧性があるかと最近思っております。環境省として、やはり保護と活用の側面から、このストーリーがどうあるべきなのかというところを、今後、考えていただきたいと思っておりまして、私は環境省としては、やはり価値やルールというのは、民間や地域に降りていった場合、すごく理解しにくい、なじみにくい部分あると思うのですが、この価値とルールというものを文化にしていって、なじませるのがストーリーかと思っています。
例えば、先ほどの植生を移せばいいのかという話もありましたが、それは専門的には分からないことであっても、ストーリーとして地域が理解することで、そこの深い理解が伴うというようなことがストーリーかと思いますので、そうした価値を生み出すことと、深い理解をするということが、ルールに結びついていくことで、両方結びつけるという機能がストーリーというところを、環境省として確認していただければと感じました。
以上です。
○中村小委員長 ありがとうございました。
それでは、全体にアドバイス、コメント、そういったものもたくさんあったと思います。関委員から自己責任に関しての質問があったので、そこは事務局のほうから回答をお願いいたします。
○事務局(山下) ありがとうございます。
それでは、資料3、4、5、それぞれまとめる形で、ご回答させていただければと思います。
関委員からの自己責任というものが、共通認識としてはもうあって、示す必要もないのかというようなコメントだったと思いますが、これは利用者側、それから管理者側、全員が自己責任という共通理解を持てているかというのは、必ずしもそうではない状況もあるのではないかと考えております。その意味でそういう考え方を、しっかりと伝えていくという必要性は感じていますが、対利用者においては、先ほども申し上げましたが、クマのコアな生息地に、やはり足を踏み入れていくというところで、しっかりと自分で遭遇防止対策を取ってもらいたいというような責任は、認識してもらいたいなとは、こちらも考えております。
一方で、自己責任だからといって、管理者として何もしなくていいのかというのは、また別の問題かと考えておりまして、公園内全てで、クマの対策をするというのは、難しいかと思っておりますが、例えば管理している場所で、被害のリスクを感知しているとか、あるいはその感知する努力をする、感知する努力をして被害のリスクがある場合には、必要な情報発信であり、場合によっては登山道を閉鎖するなど、そういう対策を取っていく必要もあるかと考えております。
クマは無主物ですので、クマ自体が何かしたときの責任が、管理者にどこまで問われるのかというのは、悩ましい部分もありますが、まとめますと、利用者にはしっかりと自己責任ということを理解してもらいつつ、管理者側も必要なことはやっていくというスタンスかと思っていますし、それをしっかり浸透させていけるようにしたいと考えております。
クマについては以上です。
○中村小委員長 全体を通じてよろしいですか。時間も限られてはいるのですが。
○長田国立公園課長 いろいろご指摘ありがとうございました。
例えばインバウンド対応におけるクマ以外の安全面での多言語の周知など、そういったことも確かにご指摘のとおり、これまであまり十分にできていなかった部分もあると思います。SNSなども活用しながら、様々な情報を発信しているところですので、その点を意識して取り組んでいきたいと考えております。
江﨑委員からご指摘があったストーリーという、国立公園には自然と文化の物語があるというのが、最近、コンセプトとして強く打ち出していこうとしている部分ですが、そういったことも、今までは地域の方々がその地域を訪れる方々に、その地域の魅力をどう説明するかという情報発信の観点から、意識をして取り組んできたことではありますが、その地域の方々自身がどう取り組むべきなのかという、自分たちの行動とその意味を深く理解し、行動につなげるという意味でも、重要なんだろうと思っております。
各公園でインタープリテーション計画というのを、そういった観点で作っておりますが、そういう観点も意識しながら、取り組んでいけるようにしたいと思っております。中静委員には駄目押しで、改めてネイチャーポジティブを国立公園の中で、どう展開していくのかというご指摘をいただきました。非常に重要なご指摘だと思います。しっかり今後の課題として、検討してまいりたいと思っております。
小泉委員、田中委員からのご指摘についても、しっかりと踏まえて、今後の対応を検討してまいりたいと考えております。ありがとうございました。
○中村小委員長 ありがとうございました。
時間も超過して申し訳ありません。様々な意見をいただけて、とてもよい会議だったと思います。
それでは、以上をもちまして、本日の議題は全て終了いたしました。議事の進行を事務局のほうにお返ししたいと思います。
○事務局(山本) 中村委員長、ありがとうございました。
委員の皆様におかれましても、長時間にわたり、ご審議をいただきまして、どうもありがとうございました。
本委員会は以上をもちまして、閉会となります。本日は誠にありがとうございました。
午後0時40分 閉会