自然環境部会自然公園等小委員会(第48回)議事録

開催日時

令和4年12月22日(木) 13:3016:00

議事次第

 (1)国立・国定公園の公園計画の変更について(自然体験活動計画の追加に係る一部変更)(諮問)
 (2)秩父多摩甲斐国立公園の公園区域及び公園計画の変更(第2次点検)(諮問)
 (3)吉野熊野国立公園(熊野灘・熊野川・那智地域)の公園区域及び公園計画の変更(第4次点検)(諮問)
 (4)大山隠岐国立公園(隠岐島・島根半島・三瓶山地域)の公園区域及び公園計画の変更(第3次点検)(諮問)
 (5)足摺宇和海国立公園(足摺地域)の公園計画の変更(一部変更)(諮問)
 (6)国立公園事業の決定及び変更について(諮問) ※8公園、計10件

議事録

午後1時34分 開会

○事務局(志田) 事務局でございます。定刻からの始まりが遅くなりまして、申し訳ございません。
 それでは、ただいまより中央環境審議会自然環境部会自然公園等小委員会を開会いたします。
 本日はお忙しい中、本審議会にご出席いただき、ありがとうございます。
 会議に先立ちまして、出席委員数のご報告です。
 本日は、所属の臨時委員10名のうち、ウェブでのリモート参加を含め、7名の方にご出席をいただいております。本委員会は成立しております。
 なお、今回より、国立公園関係都市協議会会長の山本委員に臨時委員として参加いただいております。
 新型コロナウイルス感染症対策として、中央環境審議会においては、当面の間、ウェブ会議システムによる参加についても出席とみなすこととなっておりますので、ご理解、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の会議運営につきましてご説明いたします。
 傍聴につきましては、会場での傍聴は行わず、傍聴用のウェブ会議システムを用意し、傍聴できるようにしております。本日は、報道機関関係者の方を含め、6名程度の方がウェブ会議システムにて会議を傍聴されておりますので、ご承知おきください。
 また、本日ご説明する資料につきましては、会場にお集まりの委員については、お手元のタブレット資料をご参照いただき、リモート参加の委員に対しては、事前にメールにて送付させていただいております。
 なお、リモート参加の委員におかれましては、差し支えない範囲で結構ですので、常時、ビデオボタンをオンにし、お顔が見られる状態にしておいていただきますと幸いです。また、議事中、マイクの状態は、委員長及び発言者以外はミュートに設定いただきますようお願いいたします。ご発言の際は、挙手アイコンをクリックしてお知らせください。委員長からご指名を受け、マイクのミュートを解除してからご発言いただきますようお願いいたします。ご発言後は、挙手アイコンを忘れずにクリックし、手を下げていただきますようお願いいたします。
 それでは、自然環境局長の奥田からご挨拶申し上げます。
○奥田自然環境局長 皆さん、こんにちは。
 本日は、お忙しい中、中央環境審議会自然環境部会自然公園等小委員会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 さて、本日の小委員会では、国立公園及び国定公園における公園計画の変更等を5件、及び公園事業の決定等についてご審議をいただきます。
 本日は、4月1日に改正自然公園法が施行されたことを受けて、公園計画に自然体験活動計画を位置づける、そういったこともその関係の公園計画変更というものもございます。委員会によって初めてのご審議ということになろうかと思います。ご承知のとおり、今月は7日から19日、現地時間月曜、こちらはもう火曜日になっていますけれども、カナダのモントリオールで生物多様性条約第15回締約国会議、COP15が開催されました。私も大臣と共に出席をして、昨日、帰国したばかりですが、そこでは、2030年までに陸と海のそれぞれ30%以上を効果的に保全する30by30目標、こういったものを含む新たな世界目標、昆明・モントリオール生物多様性枠組というものが採択されました。
 また、本年4月には、30by30目標達成のための行程と具体的な策を示す「30by30ロードマップ」というものを公表しております。その中では、国立公園等の拡充と管理の質の向上、これが一つの柱として位置づけられております。さらに、ウィズコロナ、ポストコロナのインバウンドの再開を見据えて、自然の保護の利用の好循環により、地域活性化を図る国立公園満喫プロジェクトの取組も一層推進していくこととしておるところでございます。
 本日も議題が多くなっていますけれども、国立・国定公園をはじめとした保護地域に期待される役割が、ますます大きくなっていることの表れでもありますので、ぜひ委員の皆様からの忌憚のないご意見を伺いながら、ますます施策を発展させていただければと考えておりますので、本日はよろしくお願い申し上げます。
○事務局(志田) ここからの議事進行につきましては、下村委員長にお願いいたします。
 下村委員長、よろしくお願いいたします。
○下村小委員長 皆様、年末のお忙しい折にご参集いただきましてありがとうございました。
 また、コロナがちょっと騒がしくなってまいりまして、オンラインを余儀なくされておりますけれども、これから3時間、時間を取っていただいていますけれども、できるだけスピードを上げてご審議をしてまいりたいと思います。
 今回は、この小委員会で以前ご審議いただいた法改正に関連します自然体験活動計画について、4件入ってまいりましたので、ぜひどんな成果が出てきておるのかというようなことを確認していただきながら、ご審議をいただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、議事に従いまして、進めてまいりたいと思います。
 会議資料につきましては公開となります。今回の会議録は、後ほど事務局で作成いたしまして、本日ご出席の委員の了解をいただいた上で公開することになります。なお、議事要旨につきましては、事務局で作成したものを、私、小委員長が了承した上で公開することをご了承願います。
 先ほども申しましたとおり、議事の1から5が国立公園計画の変更や区域の変更です。それから、議事の6が事業決定ということになります。
 それでは、議事の一つ目から順次進めてまいりたいと思いますが、これが自然体験活動計画の追加に関わる変更の問題です。実は4件ありますけれども、まずは3件、大山(隠岐)がほかの変更もありますので、後ほど改めてご審議をいただくとしまして、まずは、この自然体験活動計画に関わる変更につきまして、3件説明をいただいて、皆さんのご意見を伺ってまいりたいというふうに思います。
 それでは、事務局から説明よろしくお願いいたします。
○事務局(中西) 環境省国立公園課の中西でございます。本日はお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
まず、議題1の自然体験活動計画の追加の関係の内容についてご説明をさせていただきます。
 本日、説明時間の都合上、用意させていただいた資料のうち、要点を絞っての説明となりますけれども、ご容赦いただけますと幸いです。
○事務局(中西) まず、議題の1を説明させていただきます。国立・国定公園の公園計画の変更ということで進めさせていただきます。こちらは、資料の1-3が説明資料になっております。
 先ほどもご案内ありましたとおり、4つの公園について自然体験活動計画の追加を行いますけれども、大山隠岐国立公園については、議題の4においてご説明させていただきます。
 本件ですが、改正自然公園法が令和3年5月に公布されまして、今年4月1日に施行されたということが背景にあります。国立公園等において、「保護と利用の好循環」を実現し、地域の活性化にも寄与することを目的に新設された制度の一つが、自然体験活動促進計画制度となっておりますが、こちらの資料の一番上の段になります。こちらの内容について、概要を初めにご説明させていただきます。
 これまで、国立公園等の区域内で行われるガイドツアー等のプログラムの提供については、公園計画の中で位置付けられておらず、自然体験活動の質に着目した措置も規定されておりませんでした。
 法改正によって、公園計画に自然体験活動計画を定めて、踏まえるべき公園の自然資源の特性、公園における質の高い自然体験活動の促進に関する基本的な方針等を位置づけられるようになりました。公園において、促進すべき質の高い自然体験活動の基本的な指針というのを、公園計画の中で初めて示すことが可能になったという点で、意義があるかと考えております。
 公園の計画の体系図になりますけれども、このように事業計画の下に施設計画と合わせて自然体験活動計画が位置付けられております。
 自然体験活動促進事業についてご説明させていただきますけれども、こちら質の高い自然体験活動の促進に関する事業でございまして、自然体験プログラムの開発・提供など、こちらにあります7つの項目のような事業を想定しております。自然体験活動促進事業というのは、基本的にはソフト事業を想定しておりまして、公園施設の整備というのは、原則的には含まない考え方でおります。
 自然体験活動促進計画の策定プロセスについて、こちらに示しておりますが、まず、公園計画に自然体験活動計画というものを位置づける必要があります。こちらが、今回策定しようとしている部分でございます。その後、市町村等で組織した協議会が、自然体験活動促進計画を作成しまして、それについて、国立公園は環境大臣、国定公園は都道府県知事が、その国立公園あるいは国定公園の公園計画との整合性など、認定要件の審査をします。その内容について、認定された後に運用が開始されるというような流れになります。
 この制度ですが、計画の実施に関係する行為許可が必要な行為について不要にするような特例等も制度としてはございますけれども、目指すところとしては、地域の関係者か共通の方針に基づいて、合意形成であるとか役割分担を行って、その地域の主体的な取組というのを促進させることができるというところにあると考えております。
 今回追加する自然体験活動計画についてご説明させていただきます。今回諮問対象案件というのは、こちらの4つになりますが、計画の構成について、こちらに示しておりますとおり、まず、1つ目に計画の対象地域、2つ目に自然体験活動で対象とする公園の自然、人文文化の特徴ということで、自然体験活動の対象とする風致景観、あるいは自然環境と人文・文化の特徴や価値について記載をしています。
 次に、3つ目、質の高い自然体験活動の促進に係る方針ということで、質の高い自然体験活動の促進を念頭に、協議会によって自然体験活動促進計画に組み込んでもらいたい事項や、避けるべき事項などを方針として計画の中に記載しています。
 最後、4つ目、地域ごとに促進する自然体験活動という項目ですけれども、促進すべき望ましい自然体験活動というのを地域ごとに整理して、記載をする構成としております。
 まず、この制度を動かすために、公園計画を一部変更する公園について説明させていただきます。初めに、中部山岳国立公園の計画についてご説明します。
 こちら代表的な景観になっておりますが、この国立公園のテーマとしては、「日本を代表する傑出した山岳景観~息をのむ山並みと渓谷美、そしてライチョウの世界に~」ということで、このような風景が特徴になっている国立公園です。
 こちらの公園、本州の中央部に位置しておりまして、北は剣岳、それから南は乗鞍岳にかけて、3,000メートル級の山々が連なっている我が国でも屈指の山岳地域となっております。この公園内には、そういった3,000メートル級の山、山岳地域から1,500メートル前後の高原地域まで、自然体験活動が可能な地域が多数凝縮されている特徴がございます。今回計画の対象とする地域は、公園全域として策定をしております。
 では、この公園で追加する自然体験活動計画に盛り込む内容です。こちら資料の計画書の中身に、全体の内容については書かれておりますが、概要だけかいつまんで示しております。
 質の高い自然体験活動として促進するものの方針について、上の段に書いてありますけれども、まず、日本の屋根と呼ばれる山岳を体感できる自然体験の提供ということで、山岳地域における登山道の維持管理といった、そういった地域の個性を生かした体験などを位置づける、そのほかには、生態系であるとか地域コミュニティへの配慮、あとは利用者負担の仕組みを導入するもの、あと施設の適正管理やモニタリング、また、安全管理を含む利用ルールやマナーなどが入っているものというものを位置付けております。その方針の下で、登山による利用が主となる山岳地域と、様々なアクティビティーが体験できる高原地域とで分けており、それぞれ促進する自然体験活動をこのように上げているような内容になっております。
 計画の内容は資料の1-4aに全体が記載されておりますので、ご覧いただければと思います。
 こちらパブリックコメントの実施結果についても報告させていただきます。自然体験活動計画を追加することによるプラスの効果と、それの追加による自然への悪影響を比較した資料をお示しくださいということで、1件ご質問をいただいていたところですけれども、回答は、参考資料の1aというものに示しております。中部山岳国立公園で策定を検討しているこちらの計画に基づく自然体験活動を推進することによって、複数の事業者が提供を予定しているプログラムの実施内容などを踏まえて、最適な場の使用方法について地域の関係者で合意するということを促して、それによって風致の維持を図りつつ質の高い自然体験活動を実現することが可能となるという点で、自然へのプラスの効果が考えられるのではと思います。
 計画の中で、自然体験活動実施時の留意点等を示して、それを踏まえることで自然環境の保全と適正な利用が両立することを前提として、質の高い自然体験活動の推進に資するものになると考えております。制度についてのご質問でしたので、ご意見、ご質問に基づく内容の変更はなく、計画案を作っております。
 次に、阿蘇くじゅう国立公園になります。こちらのテーマは、「~草原のかほり、火山の呼吸。風と水の恵みを人が継ぎ人が繋ぐ、感動の大地~」となっております。これらの写真、代表的な景観となっております。
 阿蘇くじゅう国立公園は、世界最大級の阿蘇カルデラと、その中央にそびえる中央火口丘、あと、九州本島最高峰の山を中心とするくじゅう連山などから成る景観が特徴となっているところです。
 こちらの公園に追加する自然体験活動計画の中に盛り込む内容を、こちらに示しております。質の高い自然体験活動として促進するものの方針について、5点上げておりますが、公園の特徴や価値を踏まえた望ましい利用の提供を行う活動のほか、利用環境の向上、利用に関するルールやマナーの周知、人材の確保及び育成、利用者の人数の管理、利用者の費用負担の仕組みの導入を行う活動を促進することを位置付けて、その方針の下で阿蘇地域とくじゅう地域、それぞれで促進する自然体験活動をこのように挙げております。
 こちらがパブリックコメントの実施結果となります。自然体験活動の一環として、温泉地を生かして国民健康づくり運動プランの策定の働きかけについてご意見いただいておりますけれども、こちら方針というよりは、中身に係るご意見でしたので、今後の取組の参考とさせていただいております。
 では、この議題の最後となりますが、栗駒国定公園のうち、宮城県の栗原市地域についてです。こちらの国定公園、火山景観と渓谷美の変化が美しい公園となっております。
 栗駒国定公園ですが、岩手県、宮城県、秋田県及び山形県にまたがり、奥羽山脈の中央に位置しております。栗駒山を中心とした栗駒地域と、焼石連峰を中心とした焼石地域の二つの地域で構成されております。今回、自然体験活動計画を追加する栗原市地域ですが、こちら優れた山岳景観と高原、渓谷、温泉等の特色ある景観で構成されております。秋の紅葉シーズンにおける利用の集中によって、公園利用の質の低下というのが地域で課題になっております。そういった背景があって、こちらの計画、策定を検討しておりました。
 この公園で追加する自然体験活動計画に盛り込む内容は、こちらのスライドでまとめております。質の高い自然体験活動として促進するものの方針については、まず、課題に応えるという点になります。フィールドの特性に合わせた人数制限、あるいはルールの導入ということで、そういった地域の課題に対応するものを促進する以外に、生態系への配慮のほか、受益者負担の仕組みを導入するもの、あとは人材育成、フィールドの適正管理や定期的なモニタリング等を行うものを位置付けております。その方針の下で、栗駒山のトレッキングゾーンと、自然環境観察ゾーンとで分けて促進する自然体験活動について、このように上げております。
 パブリックコメントへの対応ですが、ご意見1件いただいておりましたが、計画の内容に直接関係するものではなかったということで、パブコメに基づいた変更等はありませんでした。
 議題1の説明については以上となります。
○下村小委員長 ご説明ありがとうございました。
 自然体験活動計画の組立てと位置づけについて、ざっと説明をいただきまして、実際に取り組んでいる中部山岳、阿蘇くじゅう国立公園と栗駒国定公園についてご説明をいただきました。促進に関わる方針というところを見ていただくと、大体それぞれの公園がどういうことを考えているかというような項目がお分かりいただけるのではないかと思います。
 それでは、質疑応答に参りたいと思いますけれども、まずは、皆様からいつものようにご質問をいただいた上で、まとめて事務局から答えていただこうと思います。
 ご質問のある委員の皆様は、ウェブ画面上の参加者リストのご自分の名前の横にある挙手ボタンを押して、挙手をお願いいたします。
 いかがでしょうか、ご質問、ご意見等ございましたらお願いします。
 今、苅谷様がお手挙げですが、ほかはございませんか。
 では、まず、苅谷様、お願いいたします。苅谷委員、どうぞ。
○苅谷委員 ありがとうございます。中部山岳について1点、それから全体について1点、それと阿蘇くじゅうについて1点と、3点伺わせていただきます。
 中部山岳のパブコメで、悪影響の比較資料を示してほしいという要望があったかと思うのですが、その悪影響について、具体的な記述が見あたらなかったという点が一つです。
 それから、先に阿蘇くじゅうのことなのですが、コメントとして、世界最大級のカルデラという表現が幾つかの資料に見られますが、世界最大級ならもっともっと規模が大きいので、日本最大級ぐらいであれば、まだ良いと思うのですが、環境省が出す文書として、世界最大級というのは、地元が使っているからといったようなお考えもあるかと思うのですか、やはり国の文書としてはちょっとどうだろうかというふうに思いました。
 それから、3番目に中部山岳や阿蘇くじゅうに共通することですけれども、こうしたプログラムを導入する一方で、火山災害とか土砂災害などが起こりやすい地域でもあるので、その辺の安全について、対策などはどのように講じられるのかといった、以上をお願いしたいと思います。
○下村小委員長 それでは、敷田委員、中村委員の順に参りましょう。
 敷田委員、どうぞ。
○敷田委員 ご説明ありがとうございました。私から1点だけです。
 ご説明の中で、途中で自然活動が質の高い自然体験活動に変わっているのですけど、特に質の高いというふうに強調している理由を教えていただきたいのと、具体的な考え方がありましたら教えていただきたいと思います。以上です。
○下村小委員長 それでは、中村委員、どうぞ。
○中村委員 ありがとうございます。ちょっとよく分かってないので、ピンぼけになるのかもしれないのですけど、今回、この4つの国立公園の特に方針の部分について議論せよというふうに理解したのですが、例えば方針の中に利用者負担とか、受益者負担とか、人数を管理するといったような、そういう内容が書かれていて、現在説明されたことから、それが妥当なのかどうかが私には判断できませんでした。なぜそういうものが、それぞれの国立公園で必要なのかがよく分かりませんでした。ですから、そこの説明なしにこの方針を良いのか悪いのかというのは、極めて難しいような気がするのですが、その辺どうなのでしょうか。意見というか質問です。
○下村小委員長 分かりました。
 続いて、それでは関委員、江﨑委員の順に参りましょうか。
 関委員、どうぞ。
○関委員 ありがとうございます。
 ちょっと私もまだ理解できないところの質問なのですが、自然体験活動を仕掛ける地元の人たち、あるいは指導する地元の人たち目線でちょっとお話伺いたいのですが、この協議会などで策定されたもの、計画というのと、そういったこととの関係性ですが、今まで国立公園の中で、そういった自然体験活動に関わっていた人からすると、具体的にこういった法律がかかることによって何か縛りを受けたりすることがあるのでしょうか。あるいは、もっと参加がしやすくなる、あるいは指導の品質が修正されて、今までよりも何かが変わるとかということがあるのでしょうか。実際に関わっている人目線で、ちょっとお話をもう少し補足していただければなというふうに思っております。以上です。
○下村小委員長 それでは、江﨑委員、深町委員、広田委員の順に参ります。
 江﨑委員、どうぞ。
○江﨑委員 すみません、ありがとうございます。
 本当に始まったばかりのことなので、ちょっと手探りの状態でということではあると思うのですが、少し気になったのが、活動計画の中で例えば促進、最初に質の高い自然体験活動促進に係る方針って書いてあるのですが、ちょっと中身を見ると、少し促進という目的に合ってないような気がします。なので、ここからまた精度を高めていくのだと思うので、そういうところを気にしていただければ。例えば、最初の部分でも、阿蘇くじゅう国立公園でも望ましい利用の提供とありますが、望ましい利用の提供が促進につながるのか分からない、戦略的な情報提供というのも促進になるのかなと、何か「促進」という言葉とかかっていない気がするので、「戦略的な」と書くのであれば、どういう戦略なのかが少し触れてほしいなと思いますので、促進するという意図をもう少し捉えたほうがいいのではないかという気がします。改善できるのかどうか分からないのですが、以上です。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 深町委員、どうぞ。
○深町委員 2つありまして、1つ目は、ほかの公園にはあるのですが、阿蘇くじゅう国立公園だけモニタリングというのがないのがどうしてかというのが少し気になったということと、それから、それぞれの地域の中で、地域ごとに促進する自然体験活動という項目がありまして、この地域ごとというのが地域の地名とか、地形的な違いだとか、あるいはゾーン区分、それぞれの特徴、国定公園、国立公園の場所ごとの特徴を捉えてなのかもしれないのですが、この地域ごとというのをどういう基準で決めていっているのかという、その背景のようなところを教えていただければと思います。以上です。
○下村小委員長 それでは、広田委員、小泉委員の順に参ります。
 広田委員、どうぞ。
○広田委員 私からは、中部山岳国立公園について、2つです。
 一つは、この山域は非常に広いわけでして、この自然体験活動計画を定めた協議会というのは、どういうメンバーで構成されているのかということです。エリアごとの代表が出るとか、あるいは立場ですよね、特に中部山岳の場合は、山小屋が非常に大きな役割を果たしていますから、そういう人たちの声をきちんと吸い上げられるような協議会になっているが、その辺りの組織構成を教えていただきたいです。
 それから、もう一つは、質の高い自然体験活動の促進に係る方針が並べられていますけれども、これは、取りあえず必要になりそうなものを並べてあるのか、あるいはこの方針に従って具体的な活動計画なり、事業なりがぶら下がっていて、すぐにでもそういう計画や事業を実施に移したいというような状況があるのかどうかということです。特に中部山岳の山小屋は非常に厳しい状況にあると聞いていますので、切羽詰まった状況の中で、こういう計画・方針が策定されているのかと、この辺りをちょっと知りたいです。
以上、2点です。
○下村小委員長 それでは、小泉委員、どうぞ。
○小泉委員 ありがとうございます。私、説明資料の3枚目、自然体験活動促進事業とはというところについて、質問と意見を述べさせていただきます。
 ここに6番目の項目に、ガイドや案内スタッフの人材育成と書かれていますが、どのように育成されるのか、質を担保するために何らかの認証制度というようなものを想定されているのか、後でご説明いただきました個別の案件についても、あまり人材育成について触れられていなかったように思いましたので、どのように育成するのかというところを教えていただきたいと思います。
 この部分について意見なのですが、やはりここで育成した人材というのを、自然体験活動という事業の中だけで活用するというのではなくて、やはり若い世代のこうした地域への移住とか定着というような観点で、人口減少時代のこういった場所での生物多様性保全のスタッフとして位置づけられるようなそういう視点で、人材育成をしていただければなというふうに思いました。これは意見です。以上です。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 最初のことですので、かなりレベルが複合している質問が出てきました。まだ事務局としても手探りの状態ですので、どこまでお答えできるか、また、これからの課題ということもあろうかと思いますので、でも取りあえず、まず事務局からお答えをお願いします。
○事務局(中西) 皆様、ご意見、ご質問ありがとうございます。順々に回答させていただきたいと思います。
 最初に、苅谷先生からいただいていたご質問で、中部山岳国立公園の関係で、パブリックコメントの回答で、悪影響について回答がないのではないかという点についてですが、パブリックコメントの回答の内容の最初のところには、今すぐに悪影響等を比較した資料というのは、お示しすることができないと回答はしていますが、実際には、今後フィールドを見ていきながら、良い影響と悪い影響というのを見ていくことになるかと考えております。
 次に、阿蘇くじゅう国立公園の関係で、世界最大級という文言ですが、こちらはご意見参考にさせていただきたいと思います。もし九州事務所とかで何かコメントがあればと思いますが、いかがでしょうか。
○阿蘇くじゅう国立公園管理事務所(三宅) 阿蘇くじゅう国立公園管理事務所の三宅ですが、今、学術的なところを確認できないので、確認した上で、また改めて本省とも協議させていただきたいと思います。
○事務局(中西) ありがとうございます。
 では、3つ目、安全対策についてどのように実施していくのかというご質問だったかと思います。
 安全対策について、阿蘇くじゅう国立公園のほうは、方針の中で示しているかなと思うのですが、中部山岳国立公園の計画の中では、明示的にこの点が書かれていないところではございます。今後も各国立公園で自然体験活動計画を作っていくことになりますが、そういった観点をきちんと盛り込んでいるか、計画作りの中で参考にしていきたいなと思います。
 あとは、こちら公園計画なので、実際、今後協議会の中で作られていく自然体験活動促進計画の中で、より具体的なところについて詰めていくことになると思っております。
 もし、補足があれば、お願いできますでしょうか。
○事務局(野川) 国立公園課の野川です。
 この公園計画の中に置いてあるところに関しては、非常に全般的なもので、これを基として地域の市町村を中心とした協議会が、これから議論をしていく話になってきます。そこで、その地域において具体的に個別の案件が計画される段階になってきて、その調整の中で安全対策なども、その場所における課題を議論し調整をしていくものと考えております。以上です。
○事務局(中西) ありがとうございます。
 次に、敷田先生からいただいているご質問についてお答えいたします。
 質の高い自然体験活動ということで書いているけども、その具体的な考え方はというところですけれども、令和4年4月に施行された法改正では、団体旅行という旅行形態から、個人旅行への形態の変化が進んでいるところで、単に有名観光地とか施設を巡るだけではなくて、個人の興味や関心に基づいて自然と関わるような旅行であるとか、地域の文化や暮らしの体験なども含めた自然の中にゆっくりと滞在する旅行のニーズというのが高まっていることも踏まえて、より国立公園が有している自然資源の特性などを踏まえて、今提供しているものと共に、より質の高い自然体験活動の機会の提供が求められているというところが背景で、この制度を作っているところです。
 もし補足があればお願いできますでしょうか。
○事務局(野川) 質の高い自然体験を提供というのは、例えばテーマをもって、その地域で関係者がある方向でそれを提供していくということもありますし、場所によっては、非常に限定的な体験をさせるということにより、その質の高さを表現する場合もあったりします。
 国立公園の価値というのをどう伝えるかという中で、この点についても、各国立公園の様々な現場で検討がなされて、提供がされていくのではないかと思っておりまして、通常の物見遊山じゃないものとして、さらにその上をというところを今目指しております。以上です。
○事務局(中西) では、次に、中村先生からいただいているご質問についてです。
 この自然体験活動計画の方針の中に、利用者負担の観点が書かれているけれども、その妥当性というところが分かりにくいので、入れるべきかどうか判断しにくいというところだったかと思います。
 こちらについては、おっしゃるとおりかなと思っておりまして、一方で、先程ご説明させていただきました、質の高い自然体験活動を進める必要性といった背景もありまして、今回、計画の中に入れさせていただいて、今後プログラムづくり等の中で、より良いものを提供していけるようにということで計画の中に入れているところと考えております。
 補足などありますでしょうか。
○事務局(野川) 利用者負担ということに関してですが、これから自然体験を提供していくというときに、それを持続可能な形で提供する話の中で、誰がそれを提供するのかということの中で、利用者の方からもお金を頂いて回していくということが必要な場合もあったりします。今回の例の中でいえば、栗駒国定公園では、秋の時期に公園の利用者が集中してしまって困っている状況であり、マイカー規制など、一定の制限をかけながら利用していただくということを考えているとのことです。こうした管理をしていく際、地域ぐるみで行うときに、利用者の負担をいただきながら対応する、そういうことは検討されると思います。ということで、サービスに対してそれを公共サービスだけじゃなくて、利用者の方にも負担いただく形、それをもって円滑に持続的にできるような形を目指していく、そういうことを想定しているということで、現在、計画段階でここに書いた状態ですが、これを基に地元の方々が、協議会の中で議論をされて作り上げていくという形になろうかと思います。以上です。
○事務局(中西) ありがとうございます。
 では、次に、関委員からいただいているご質問についてですが、この計画によって何か縛りができるのかとか、どういった変化があるのかというところかと思います。
 こちらの計画ですが、この計画自体何か規制的な側面があるわけではなくて、あくまでこういった取組について促進していくというものを位置付けたものになっています。ただ、この自然体験活動計画に基づいて、地域の協議会で自然体験活動促進計画を今後作っていただいて、認定プロセスを踏んでいくのですが、その認定された後に、認定された計画に基づいて実施する行為等については、例えば、自然公園法の行為許可の手続が必要な場合については、手続が不要になるなど、そういった違いは出てくると思っております。あるいは、同じ場所で何かをやるというときに、最初にこういった内容で実施するということで地域の合意、協議会メンバーでの合意ができている取組について、最初にこちらで把握しているところ、後から同じような土地利用、土地の使い方で話が上がってきたときには、それが過剰にならないようなというか、その辺りの調整がなされることになるのかなと考えております。変化としては、そういった形になってくるかと思います。
 次、江﨑先生からご質問をいただいていたかと思います。
 促進というワードがあって、その促進の目的に合っていないような記載があるのではないかというところですね。今回の計画、こういったものを促進するという表現ぶりにはしているのですが、この計画の中に書いた内容を取り入れているものをより進めていきたいというような、そういう意図でこの計画を作っているところなので、計画を作って検討している段階では、表現としてはそこまで乖離はないのかなというふうに考えておりました。
 ただ、戦略という、もし文言を使うのであれば、その中身をというところについては、確かにおっしゃるとおりかなと思っていまして、今後そういった何らか具体的な戦略というのを取り込める場合には、計画の中に示すということも考えられると思っております。
 何かもし補足があればお願いします。
○事務局(野川) 促進というものに関しては、今、数を求めているものではないというところがあって、全体的なボリュームを上げていくというときに、質の部分も含めて対応していくということかなと思っております。そうした場合に、その土地に合った望ましい利用というのが、地域の中で検討されるものだと思いますし、それから情報提供に対しても戦略的なというのは、どの場面で、どなたに対して、何を提供するのかということをちゃんと整理して、計画的に行いましょう、そういう意図で入っております。
 ここにあるのは、公園計画に入っているものなので、この文言に基づいて地域の方々が、市町村を中心とした協議会の中で、これから具体的に議論していただいて進めていく、その大きな方針ということで捉えていただければと思います。
○事務局(中西) 次に、深町先生からいただいているご質問についてですけれども、阿蘇くじゅう国立公園の計画の中にモニタリングが入っていないという点についてのご指摘でした。
 今回各公園の地域の事情に応じて、特に盛り込んだほうがいいものについて計画の中に入れているところでございますけれども、こういった形で事例を重ねていく中で、より追加していくべき項目について洗練させていけると良いと思っています。
 あと、地域の最後の項目の分け方の考え方ですが、こちらも管理している地域ごとで検討しているところではございますが、地形とか自然環境の特性によって分けている場所については、そういった利用の仕方が異なるというところで、そういった形で分けているということもありますし、あるいは関係者が異なってくるような、地域の枠があるような場合には、地域ごとに進めるものという形でまとめているところもあります。こちらも今後事例を重ねていくごとに、どういった形で示していくのがいいのかというのは改善できるところかなとは思っております。
 もし、補足があればお願いします。
○事務局(野川) モニタリングに関してですが、確かにそういうご指摘はありがたいと思います。先ほど、中西からも説明がありましたが、公園計画に書かれる事項に関しては、これからもリバイスをしていくようなものかと考えております。これから地域での議論がされて、また、それがこちらにフィードバックしていくという、そういうような流れができるのかなと思っておりますので、参考にさせていただければと思っております。
 それから、ゾーニングに関しても、これもやはり地域ごとに挙げていただいていますが、それぞれ地域の中で、今何か狙っていることがあって、その中で幾つか挙げられているパターンがあるように思います。これについても、この後、地域ごとにまた進んでいく中で、この地域ではこの場所でこういったことをやったほうが良いとか、ゾーニングの考えがより洗練されてくるのではないかと思っておりまして、今後の課題もありますし、今後の活動の見直しなどのときに改善できるところがあるのではないか、フィードバックをしていけばいいのではないかと思っております。以上です。
○事務局(中西) 次、広田先生からご質問いただいていました。
 自然体験活動促進計画についてですが、中部山岳国立公園は広い公園なので、どういうメンバーで協議会は構成されていくのか、あとは、すぐにでも事業に移したいような具体的な動きがあるのかというところですけれども、協議会のメンバーについて、制度上は国立公園全体に関わる関係者で作らなければいけないとか、そういった縛りがあるわけではなくて、一部地域に関係するような自治体と、あと地域関係者、ガイド事業者等のメンバーでの協議会というのも想定されるかなと思います。
 あとは、自然体験活動の促進に関する方針について書かれていることについて、今はひとまず並べているところなのかというところもコメントをいただいておりますけれども、今回はこの制度の策定の趣旨に則って、まずは公園として促進したい自然体験活動に関して特に示していく、あるいはこういったものを促進していくのが良いというものを記載しているところかと思っておりまして、具体的に協議会を作っているというところは、今のところは伺っていないですが、信越事務所管内とか実際はいかがでしょうか。
○信越自然環境事務所(岸) 信越自然環境事務所国立公園課の岸と申します。
 中部山岳国立公園で、今、位置付けようとしている自然体験活動計画ですが、公園全体に位置付けたく、計画の文言自体は割と幅広く読めるような形で記載させていただいております。その中で具体的にどの地域かということでいいますと、富山県富山市の範囲にある雲ノ平という山小屋があるのですが、雲ノ平の周辺の登山道の維持管理を行うようなツアーをこの計画の中に位置付けて実施していきたいという思いが、山小屋や地元の関係者にありますので、それで今、富山市と国有林にも入っていただいて、協議会の立ち上げに向けて調整をしているところでございます。以上です。
○事務局(中西) こちらで質問に対して答えとなっていれば良いのですが、こちらで回答とさせていただきます。
 次に、小泉先生から、人材育成に関してご質問、ご意見いただいていたかと思います。どのように人材育成されるのかという点について、こちらについても、現行の計画だと具体的にはまだ明示してはいないところですが、地域での議論が集まってきて、方向性についても盛り込めるような段階になって、かつ地域によって必要だという場合には、これを盛り込むことも非常に重要な観点かなというふうに考えております。
 あとは、移住者をもう少し呼べるような若手の方が来るようなということで、育成した人材については、自然体験活動だけではなくて、地域において活躍できるようにということですけれども、こちらはぜひこのような形で、地域においても実施できるようになると良いかなと思っておりますので、こちらは関係する事務所にも共有したいなと思います。
 もしこの点、何か補足があればお願いできますでしょうか。
○事務局(野川) 今も各地で様々な取組を行う中で、人づくりというのを取り組んでいただいているところもあります。具体的には、それぞれの地域ごとの形があるかと思っています。何を取り組むかによって、そのガイドの内容について知っていただくことも必要ですし、安全管理ということにもなるだろうし、場合によっては、ガイドの経営の仕方みたいなことにもなるかもしれません。ですので、個別に対応されるのかと思いますし、それぞれについて、環境省としても側面支援をしていければなと思っているところです。以上です。
○事務局(中西)こちらでご質問いただいた委員の方の回答ができたかなと思いますが。
○下村小委員長 どうもありがとうございました。
 これ、初めてのことですので、様々なご質問が出てきて、地域と、一方で各公園としても最初の計画ですので、まだ成熟しきっていないところがあろうかと思います。これ実は、幾つかご質問の中にありました内容ですけども、この1期前に公園法の改正に伴いまして、審議会で議論をして、どういうふうに改正していくかという答申を行いました。その中でいろいろ議論されたことが、かなり盛り込まれています。大きくは二つあって、一つは利用というものが大分変わってきていて、福祉的な誰でもどういうタイプの人でも、ある一定の利用ができるという従来の福祉的な利用から、先ほど質の高い利用ということでお話がありましたけれども、審議会の答申でも一貫して質の高い利用という言葉を使いまして、その土地に応じてちゃんとガイドが付く、あるいはその土地に関わる情報を提供した利用ということで、従来の利用とは違いますよというようなことで、答申では一貫して質の高い利用ということを言ってきました。先ほど利用の促進というのとイメージが少し違うのではないかという話、実は、だから利用の促進ではなくて、これは質の高い利用の促進ということになっていますので、単に利用というよりも、質の高い利用を提供するためのシステムを促進していくと、システムを動かすことを促進するというようなことで、促進という言葉が使われていますので、また従来と変わってきているところがあります。
 一方で、利用が変わってきているということと、それから、これが満喫の中で利用と保護の好循環という話がありましたけれども、単に保護と利用というものを両立させる、別々に考えるのではなくて、これを循環的に考えることで質の高い利用を提供することを通して、みんなで自然を守っていきましょうという側面がありますので、ここに挙げられた、実は方針の事業として書かれていること、あるいは今回方針として掲げられた項目は、そうした審議会の答申のときに盛り込まれた内容が、いろいろ言葉として入っているというのが背景にあります。ですので、いきなり出てきましたので、中村先生からも追加の質問がありまして、基礎的な情報が少な過ぎて、ここでは議論しにくいというお話がありました。特に利用の負担というようなことも、実際に活動している人に対しての利用の負担なのか、あるいは全体的に利用の負担を考えるのかというようなこと、これも実は平成26年の自然資産法の中で一旦議論していることもありますので、ここで掲げて、どういう形で利用負担を促すかというようなことを検討していきますよという意思表示になります。
 それから、人数制限の問題につきましても、例えば審議会のときの議論の中に利用促進区域というのがほとんどうまく進まなくて、これをむしろこういう質の高い利用ということに転換して活用することもできるのではないかというような議論がありました。こういう制限につきましても、ツアーを限定、そのツアーの質によって、あるいはプログラムの質によって人数を制限するところもあるでしょうし、あるいはエリアとして促進するエリアもあろうかと思います。そういったことをこれから検討しますよというある種の方針ということです。
 ゾーニングの問題も、まだまだそれぞれの公園に十分伝わってないのかなと思います。モニタリングの問題にしても。ですから、その辺りも、これからほかでどういう項目が出てきているのかということを見合わせながら、各公園でまたフィードバックしていくというか。先ほど野川さんからご紹介ありましたけれども、まだまだこれからフィードバックしながら、この計画自体をブラッシュアップしていくというようなことが求められる、まだ第一弾で割と勇敢に出してくれたというふうな位置付けかなというふうに考えております。
 ほかにも幾つか具体的にいただいておりまして、安全の問題とか人材育成の問題とか、これからまだまだ地域で考えたり、この計画に加えていったりする必要があろうかと思いますので、これまたここで議論をしているととても時間がかかりますので、これから承認をしていただく上で、どうしても質問をしたい、あるいは意見を言っておきたいということがあれば伺うことにして、取りあえず今回については、ご意見を賜らせていただくという形にさせていただくとありがたいと思うのですが、皆さんも大分前になったので、もうお忘れになっているかもしれませんが、答申の中にかなりのことを盛り込んでおりまして、それが大分形になってきているというふうに私自身は評価をしておりまして、少し長い目でこれが育っていけばいいかなと考えています。
 事務局の説明に加えまして、この背景というか、皆さんに少し思い出していただくようなことも含めて、申し上げました。
 何かご質問、ご意見、追加でございますか。
 敷田委員、どうぞ。
○敷田委員 短いコメントをさせてください。質の高い自然体験活動の質の高いについて聞いたのはご確認をしたかったからです。お答えは質の高い利用は質の高い利用だという説明だったと思うので、議事録を作るときにそういう説明になってしまうと思いますが、私が重要視しているのは、提供する側、もしくは説明する側の環境省、それから利用者側が同じイメージをこの質の高い自然体験利用ということで持てるかということですね。このずれが大きいと、ブランドとしては非常にレベルが低いということになります。その点ちゃんと説明ができるということを重視していただければと思いました。以上です。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 あとはよろしいでしょうか。中村委員からも追加のコメント等出ておりましたけれども、これから説明にするときも、もう少し地域ごとの状況と併せてご説明をするというようなことにさせていただきたいと思います。
 というようなことをお含みいただきまして、議題1につきまして、変更書のとおりお認めいただけますでしょうか。
(異議なし)
○下村小委員長 ありがとうございました。それでは、本件につきましては適当と認め、答申したいと思います。追加でご意見あれば、ぜひ事務局にもまたいろいろ寄せてください。ありがとうございました。
 それでは、次に、議題2から5で、通常のこれは点検に基づく変更ですけれども、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局(中西) ありがとうございます。同じく中西から説明させていただきます。
 こちらについて、まず、議題の2から説明始めさせていただきます。資料2-3に基づいて説明させていただきます。
 まず、秩父多摩甲斐国立公園の第2次点検に関する内容になっています。
 本日の説明の流れですけれども、これまでと同じように、まず、国立公園の概要についてご説明差し上げてから、今回の変更の内容、そして、最後にパブリックコメントへの対応ということで説明をさせていただきます。
 初めに、秩父多摩甲斐国立公園の概要についてご説明させていただきます。
 まず、国立公園の概要ですけれども、ここの公園のテーマは「森林美と渓谷美であふれる首都圏に最も近い森と渓谷の山岳公園」となっております。
 秩父多摩甲斐国立公園は、東京都、埼玉県、山梨県、長野県の4都県にまたがる山岳と渓谷の国立公園でございます。首都圏近くに位置することから到達性がよいということで、かつ稜線部から富士山等の展望も優れているということで、登山、ハイキング等の利用が盛んで、あと、渓谷沿いでのキャンプとか釣り、自然探勝などと、約1,400万人の利用者がある公園でございます。
 次に、点検の中身について説明をさせていただきます。
 こちらの国立公園、こちら昭和25年に指定された公園でございますが、指定されてから平成12年の再検討、あと、平成20年に第1次点検というのを行っておりますが、1次点検以降の社会情勢の変化等を踏まえて、今回、第2次点検ということで公園計画の点検を行います。
 大まかな内容としましては、こちら示しているとおりですが、基本方針の一部変更、自然環境であるとか文化的資源の現状を踏まえた文言の修正を行っております。それから、規制計画に関しては、公園全体及び集団施設地区の各区域線の明確化を行っております。利用施設計画に関しては、全体的な見直しを行うと共に、集団施設地区の関係で、三峰集団施設地区の整備方針の一部変更などを行っております。
 個々に、詳細についてご説明させていただきます。
 まず、区域線の明確化の作業についてですが、今回、公園計画の点検の中で、規制計画、国立公園内の地種区分の変更というのは行っていないのですが、区域線の明確化という作業を行っておりまして、公園区域等の境界を明確にするために区域線の定義の見直しというのを行っております。
 例えば、こちらのスライドの左側の図の例でいえば、もともと小班界で線引きをしていたところが①から②とあるのですが、改めてその線について確認をすると、その間に県有林界を含んでいる等の状況が確認されたので、その区域線を小班界で、県有林界、小班界と定義を変更するというような作業を行っております。区域面積と地種区分ごとの面積には変更は生じていないところです。こういった作業について、公園内の各線について全て確認を行っております。
 次に、利用施設計画の見直しについてです。まず、登山利用者のために、こちらですね、五十人平宿舎事業の廃止に伴って、野営場の追加を行います。こちらについて、管理小屋とまたトイレ等の新規整備を行う予定でおります。
 その下ですけれども、山小屋周辺のテント場としての利用というのが登山者等にとって必要不可欠であるということから、きちんと、公園計画上、野営場として既存施設を把握するために、山岳部の歩道沿線に位置するような山小屋併設のテント場、11か所を野営場事業として位置付けるということを行っております。
 そのほか右側の説明ですけれども、利用実態を踏まえまして、既存の施設として、宿舎と避難小屋をそれぞれ南の方に追加しております。さらに、公園利用上の必要性が乏しい利用施設について削除を行うという変更を行っております。
 そのほか、集団施設地区に関してですが、三峰集団施設地区と奥多摩湖岫沢集団施設地区については、区域線の明確化の作業を行っております。
 そのほか、三峰集団施設地区に関しては、三峰ロープウェイが平成19年、ちょうど点検前後の年になりますが、廃止された後に、現在のこの地区の利用を踏まえまして、集団施設地区の整備方針をこのような形で変更をしております。
 三峰集団施設地区に関しては、区域線の再度の確認の結果、こちらの青い線で示しているところですが、ここが見透線界となっておりまして、定義していた範囲というのが現在、現場で不明瞭になっており、管理のしやすい形、地番界で定義し直した結果、一部面積が減となっております。
 次に、利用施設計画の関係ですが、まず、車道事業について、本公園の利用動線を踏まえた路線の見直しを行いました。路線の追加については、金峰山等の登山口に当たる大弛峠の到達道路として、こちら川上牧丘線及び山梨市方面から甲府市方面に至る連絡道路になっている荒川線ついて追加を新たにしております。
 また、もともと赤い点線で計画しております甲府増富線についてですが、こちらの野猿谷の風景鑑賞等の利用のために、こちら支線を追加するという変更を行っております。
 いずれも新規の整備があるわけではなくて、既存の路線を公園計画道路として把握するものとなっております。
 歩道についても、全体を見直した上で起点名等の適正化を行うとともに、既存の実際使われている登山道に対応した歩道として計画を行っております。こちら、いずれも新規の整備があるわけではなくて、既存の歩道を把握するものとなっております。
 最後、パブリックコメントへの対応でございますけれども、今月の10月から11月にかけて実施をしましたが、合計で9件のご意見をいただいております。こちら具体的なご意見の内容と対応方針については、参考資料2に整理しておりますので、こちらでご確認をいただけますと幸いですが、こちらパブリックコメントに基づきまして、誤字の修正ですとか、主に事実関係の記載に関してご指摘をいただいておりますので、そちらは表現の適正化をさせていただきました。議題の2については以上になります。
 議題の5まで続けて説明をさせていただきます。
 それでは、次に、資料3-3のほうに基づいて、吉野熊野国立公園の熊野灘・熊野川・那智地域についての第4次点検についてご説明させていただきます。
 まず、国立公園の概要ですけれども、こちらの公園のテーマは、こちらに示しているとおり「幽玄の山々、深い渓谷、黒潮流れる南海~紀伊半島の多様な自然と悠久の歴史・文化に出会う~」となっております。こちら、昭和11年指定の歴史ある公園になっております。
公園の風景形式は、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む場所での大地の形成過程を示す特徴的な地質現象に起因する、変化に富んだ山岳、河川、海岸の連続的かつ大規模な景観となっております。大変広い国立公園ですが、今回点検対象地域は、こちらの図で示しております熊野灘・熊野川・那智地域となっております。
 続きまして、今回の変更内容についてご説明させていただきます。
 この公園のうち、熊野灘・熊野川・那智地域の公園計画については、平成18年の前回点検以降の自然的・社会的状況を踏まえまして、特に海域の自然環境保全を一層推進するために今回公園計画の点検を実施しております。
 大まかな内容としましては、基本方針の一部変更。自然的・社会的状況を踏まえまして、現況に合わせて一部文言の修正を行っております。規制計画に関しては、海域の区域拡張を行っています。さらに、海域公園地区の追加も行っております。それと併せて陸域については、海域公園地区拡張地域周辺の島嶼及び陸域、あと、大雲取山周辺の区域について拡張しています。
あとは、一部地域の地種区分の変更、規制の強化を行っております。さらに、区域線の明確化や適正化についても行っております。利用施設計画に関しては、車道計画の路線変更を行います。
 まず、規制計画の関係ですが、今回点検では、吉野熊野国立公園の三重県側の海域を大きく拡張しております。こちら、海洋生物の産卵や育成に欠かせない生息域として、海洋の生態系や生物多様性、漁業生産性の根幹を支えるような重要な存在であるこの海域とともに、その周辺島嶼及び陸域を国立公園に編入するということを行っております。この図でいうと、水色の枠で示しているところについて、新たに国立公園に編入したエリアになっております。
 先ほどは公園の区域の拡張エリアになりますけれども、その区域の中で、さらに海域公園地区を新たに追加しております。藻場であるとか岩礁域、サンゴ群集域、特徴的な海底地形等、優れた海域景観や海域の生物多様性を維持する必要がある海域について、特に海域公園地区に追加するということを行っております。
 こちらのスライドはこの地域の北側の図になっているのですが、濃い青色で囲ったところが今回、海域公園地区に追加する箇所になっております。また、黄色で囲っているところですが、陸域の区域拡張の上、適正な地種区分を設定している地域になります。
 こちらが、先ほどのスライドの南側の図になっております。同じく海域公園地区の追加、拡張とともに、一体となって優れた海域の風致を構成している島嶼や、その対岸の陸域について公園区域に追加する、もしくは適正な地種区分に設定するといったことを行っております。また、一部この陸域については、地種区分の変更を行って、第1種特別地域として保全を図る地域についても設定しております。結果としまして、海域は2,559ヘクタール、さらに海域公園地区として994ヘクタールの拡張となっておりまして、海域景観の一層の保全に資する計画となっております。
 そのほか陸域に関してですが、熊野那智大社の北側の大雲取山周辺について、大雲取山から烏帽子山にかけての森林地域について、既存のこちら公園区域と一体的に風致の維持を図るために、公園区域に新たに編入をいたしました。さらに、一部既存の区域の森林についても地種区分の変更を併せて行って、より適正な風致の維持に資する計画としております。
 次に、利用施設計画についてです。こちら、点検において公園内の利用施設計画について全体的に見直したのですが、公園計画の変更を行うのはこちらの車道の路線となります。現在の公園計画において、こちらの七色宮井線道路(車道)については、渓谷を探勝する車道及び山岳部と海岸部を結ぶ連絡車道としておりまして、新宮本宮線道路、こちらはこのような路線になっているのですが、こちらは新宮から熊野川沿いを経て本宮へ至る車道としているところですが、カーブが多くて狭い道路を幅広くして直線化するためのトンネル等が設置されたことから、公園利用者の利便性の向上を図るために、こちらの路線を車道事業とするものでございます。この路線変更に伴って、公園区域を出入りするため、起点、終点の変更を行っております。
 最後、パブリックコメントへの対応でございますけれども、今年7月から8月にかけて実施しております。ご質問いただいていますけれども、こちらは変更案に係る内容ではなかったので、今回パブリックコメントに基づいた内容の変更はございませんでした。
 では、こちらの公園計画の点検については以上になります。
 長くなっておりますけれども、続きまして、大山隠岐国立公園のうち、隠岐島・島根半島・三瓶山地域の第3次点検に関してご説明させていただきます。こちら、資料4-3が説明資料となっております。
 こちらの公園ですが、「神話が繋ぐ山と島~神在ります山と連なる火山、太古の記憶が息づく島~」というのがテーマになっております。
 こちらの国立公園は、昭和11年、大山国立公園として指定され、島根県と鳥取県にまたがって位置しており、本州西部の最高峰である大山を中心に、蒜山や三瓶山などの山岳地帯と共に、今回の地域の中心になっておりますが、島根半島の海岸地域や、隠岐島をはじめとした大小180余りの島々から成る多島海景観など、様々な要素を含んでおります。この山岳と海洋の多彩な要素に富んだ景観が本公園の景観要素となっております。
 今回の変更箇所についてですが、前回点検が平成9年だったのですが、それ以降、自然公園法の改正もあり、また、地域において、地方の協議会が取りまとめた大山隠岐国立公園ステップアッププログラム2025等も策定されまして、そのような地域の社会情勢の変化等も踏まえまして、今回点検を実施しております。
 今回、変更内容の主な内容ですけれども、地域が広いので、このような形で示しておりますが、隠岐島を中心に陸域の公園区域における公園区域ですとか、規制計画の見直しを行っております。隠岐島では、内陸部の壇鏡の滝周辺の公園区域への編入、隠岐空港周辺の区域の見直しというのを行っております。あとは、公園区域線の明確化というのも図っております。そのほか、利用施設計画についてですが、単独施設、道路、運輸施設等の追加、削除、こちら最初の議題にもありましたけれども、自然体験活動計画の追加も行っております。
 では、まず、公園区域と規制計画の変更について説明させていただきます。
 今回、隠岐島の壇鏡の滝を含めた周辺地域の拡張を行います。こちらの壇鏡の滝ですが、隠岐島の中でも島後のエリアにありまして、主要な景勝地になっているのですが、こちら現行計画では公園区域に含まれていないということで、こちらの滝、那久川という川を支流にしているのですが、その渓流沿いには貴重な固有種の生息なども確認されているということで、今回その滝とその周辺区域というのを公園区域に追加するという変更を行っております。
 続きまして、こちら同じ隠岐島の島後ですけれども、南側に位置する隠岐空港周辺地域についての区域の整理についてです。こちらですが、航空法の改正などによって十分な飛行機の滑走路の区間を確保する必要が出てきたということの背景に、前回の点検の後に、公益性の観点で、行為許可によって隠岐空港が区域を拡張されていますが、その区域界となっていたものとして、道路界などがありますが、区画整理等が行われ区域界が不明確になっているところがありましたので、空港の配置等も踏まえまして、区域線の引き直しというのを行っております。それに際しまして、一部区域の削除と追加を行っております。
 そのほかの区域線の明確化についても、具体的な内容についてご説明させていただきます。
例えば、こちらの島根半島の例ですけれども、こちらの海岸において公園区域線が汀線として定義されている箇所があるのですが、海面の埋立てによって、以前は海であって今は陸地化しているところについても、公園計画の中ではまだ海として扱われているというところで、今後陸地として扱うような整理をして、公園計画上の取扱いというのを明確にすることとしております。
 そのほか、以前の公園計画図においては、縮尺が小さい、あるいは背景となる地図の精度の関係で表示されていなかった岩礁等がございまして、それらの地種区分を公園計画図に示す作業も行っております。こちらは、これまでの公園計画書中における地種区分の扱いのとおり図示しているものですので、地種区分の変更というのは行っていません。
 そのほか、こちらは三瓶山ですが、こちらも区域線の明確化の作業を実施しておりますが、こちらも元の区域線の境界になっておりましたのが道路でしたが、その道路が消失しているということで、区域線の引き直しを行っております。
 次に、利用施設計画についてですけれども、国立公園満喫プロジェクトの一環でステップアッププログラムが策定されておりますが、その議論の中身や地域での利用状況等に基づいて利用者の受入れ環境整備を図るために、利用施設計画の追加、あるいは変更、削除等を行っております。
 まず、こちらの隠岐島の島後のほうですが、船舶運送施設と園地、それから舟遊場について追加を行っております。さらに、必要性の乏しい施設について削除を行っております。同じような背景で、島前についても、園地や歩道計画の追加を行います。
 島根半島については、こちらも同じような背景で変更となっていますが、島根半島の西部に位置するこちらの日御碕地区を滞在利用拠点とするために、野営場、宿舎、それから駐車場事業というのを追加しております。こちらの東部のほうについては、地蔵﨑というエリアで五本松園地に至る車道とするために、こちらは車道事業を一部追加しております。こちらは既存の道路を把握するものとなりますので、新たな整備が発生するものではありません。
 こちらは、三瓶山の地域についても、野営場の追加を行っております。そのほか、公園利用上、必要性が乏しい利用施設計画については計画から削除をしております。
 最後に、自然体験活動計画の追加についてですが、計画の構成は議題の1でお伝えしたとおりとなっております。
 その中身について、こちらで説明させていただきますと、こちらの国立公園では自然体験活動計画、全域ではなくて、今回点検を行っている隠岐島・島根半島・三瓶山地域で策定をしております。質の高い自然体験活動として促進するものの方針として、こちら5点示しておりますが、まず、自然と調和した「持続可能な観光」の実現、それから感動を与える体験の提供ということで、多様な利用・需要に応じたサービスの提供で、戦略的な誘客・プロモーションの実施、最後に地域コミュニティ、歴史・文化的資源の尊重と配慮、それから利用上のマナーということで、こちら方針として示しております。これに留意した活動について促進することとしています。その上で、こちら地域の利用形態によって、隠岐島地区及び島根半島地区で、それから山のエリアで三瓶山地区ということで、地域ごとに促進する自然体験活動をこのような形で挙げております。
 最後、パブリックコメントへの対応でございますが、こちらご意見をいただかなかったため、パブリックコメントに基づいた変更等はございませんでした。
 では、公園計画の関係で、最後になりますけれども、足摺宇和海国立公園の足摺地域の公園計画の一部変更についてご説明させていただきます。
 まず、国立公園の概要ですけれども、こちらの国立公園、「黒潮が育む大自然~豪快優美な海岸線 いのちきらめく森と海~」ということで、こちらがテーマになっております。
 こちらの国立公園の概要ですが、昭和47年に誕生した国立公園でございます。こちら足摺半島の海岸線から宿毛弯と、宇和海に至る四国の西南部の海岸線や島々を含む地域、内陸部の滑床渓谷をはじめとした3か所の飛び地を含む区域から成る公園となっております。この足摺地域などの隆起海岸から成る断崖景観と、宇和海などのリアス海岸、島嶼景観が広がる海食海岸となっておりまして、この変化に富む海岸景観が特色となっております。
 続きまして、今回の変更内容について、今回の対象地域は、足摺地域のうち足摺岬から白山洞門などを含む足摺岬集団施設地区となります。こちらの集団施設地区ですが、こちらの地図にありますように、東部整備計画区と西部整備計画区から成っておりまして、今回変更を行うのは、そのうち東部整備計画区のものとなっております。
 今回、公園計画の一部変更を行う背景ですが、足摺岬というのは全国的にも著名な観光拠点ではあるのですが、それ以外の周辺地域資源については、まだこれから情報発信の充実が必要という地域での課題があるということで、そのエリアの拠点である足摺岬園地における利用者受入れ機能の強化、それに伴って、多様な利用者に対応した形でユニバーサルデザイン化の強化が課題となっておりました。
 現在、足摺岬の先端部に位置するところに展望施設がございますが、経年劣化によって老朽化があるとことと、現在階段でしか展望台に上がることができないような施設になっておりまして、展望の施設に至るまでの道をスロープにするなどのバリアフリー化が必要となっています。
 一方で、公園計画上の扱いとして、こちらの展望台部分について集団施設地区の範囲外になっているのですが、このエリアの上質な体験滞在環境の創出のために、このエリアの一体的な再整備が必要であって、かつ効果的であるということで、今回、集団施設地区全体の計画目標と、東部整備計画区の整備方針の変更、さらに東部整備計画区の区域の変更を行います。
 まず、集団施設地区の計画目標に関してですが、このようにユニバーサルデザインの視点を盛り込むこととしております。
 続きまして、今回区域の変更を行います東部整備計画区についてですが、こちらの整備計画区の整備方針の中にもユニバーサルデザインの観点を盛り込みます。
 その区域に関して、こちらのスライドでお示ししておりますが、この整備方針の下で整備を行っていきますが、ピンクにマーキングしたエリアについて、今回、集団施設地区の範囲を拡張するところとしています。先端部に展望施設があって、ここと一体的に集団施設地区として整備できるようにするというところです。併せまして、区域線の明確化を一部図る必要があるところがあり、境界線が不明瞭であったところについて、土地所有界で区域線を修正しました。以上のように、現行計画から若干区域面積が青いところで変わっているところがあります。
 こちら、ご参考になりますけれども、今回の整備のイメージについて、現状で話合いが行われている内容についてお示しいたします。こちら、全体整備のコンセプトとしてはこのような形で、園地の入り口、アクセスしやすい形にするというのと、バリアフリーの観点と、あと、周辺の景観に配慮して設計するスロープ、岬の景観をより満喫できる展望台、あと、案内サインについては案内機能の強化ということで上げられています。
 最後、パブリックコメントの対応についてですけれども、今回意見募集を実施したのですが、提出意見がなかったということで、今回パブリックコメントに基づいた案の変更というのは行っておりません。
 ちょっと長くなって申し訳ありませんが、こちらで、公園計画の関係で議題の2から5について、説明、以上させていただきます。
○下村小委員長 どうもありがとうございました。秩父多摩甲斐国立公園、それから吉野熊野国立公園、それから大山隠岐国立公園、足摺宇和海国立公園の4公園について、計画変更ないしは区域の変更についてご説明をいただきました。
 ご意見、ご質問、いつものとおり、まずは受けたいと思います。いかがでしょうか、どの公園からも結構です。
 それでは、まず、宮本委員参りましょう。お願いします。
○宮本委員 宮本でございます。最初の秩父多摩についてなんですけれども、山小屋周辺のテント場を野営場として追加するという件なのですが、これは今、全国的にそのような動きで追加作業をなさっているのか、それともここの地域のみ、あるいはここの地域が残ってしまったというようなことで、ちょっと特殊なケースなのかということをお伺いしたいと思います。
 恐らくは、山小屋周辺のテント場といいますと、面積の把握が非常に難しいのではないかと思います。利用者の数によって、指定区域のようなところより少しはみ出て設営されるようなケースもかなりあるかと思いますが、面積はどのように把握されているのかということについてもご教示いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 ほかはございませんか。では、まず宮本委員からのご質問に回答お願いします。
○事務局(中西) ご質問ありがとうございます。こちらの野営場の位置付けについてですが、全国的な動きというよりは、この国立公園における課題というか、この国立公園において行っている変更というふうになっております。
 こちらの野営場の面積の把握についてなんですが、恐らく一般的な観点からご質問いただいたのかなと思うのですが、全体的な状況についてお伝えすることが難しいのですが、この国立公園においてはどういった状況かについて、関東事務所からお答えいただけるようでしたらお願いできますでしょうか。
○関東地方環境事務所(青柳) 関東地方環境事務所国立公園課の青柳でございます。よろしくお願いいたします。
 山小屋周辺の野営場の扱いでございますが、現状として、土地を野営場の範囲を山小屋の方が土地の所有者から借りて野営場のサービスを提供しているというのが実態でございまして、今回もその範囲を野営場に追加をするということを考えてございます。従いまして、利用の実態に即した範囲を野営場として追加するものとご認識いただければ幸いでございます。
○宮本委員 分かりました。ありがとうございます。
○下村小委員長 それでは、広田委員、中村委員に参りましょう。
 広田委員、どうぞ。
○広田委員 同じ箇所についての質問なのですが、最近、非常にキャンプをする人が増えてきて、私も退職してからせっせと山に通っているのですが、山小屋周辺のキャンプ場も昔はあまりキャンプする人がいなかったのに、今は結構、場所にもよるのですが、これまで山とかあまり行ってないような方もキャンプしに来るようになっています。その中でも、トイレが結構問題になっていまして、山小屋も外のトイレをきれいにする、あるいは山小屋の中のトイレも、最近非常にきれいになってきています。質問は、今回計画の中に野営場として位置付けすることで、そういった施設整備に関する様々な支援が受けやすくなるということがあるかどうかということです。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 では、中村委員、苅谷委員の順に参りましょう。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員 吉野熊野国立公園の11ページに陸域の拡張部分があるのですが、その中の烏帽子山北部に随分立派な「林齢約110年生の杉の人工林」があるということで、第2種特別地域に指定した場合に、こういった人工林の取扱いをどうしていくのか。以前、国立公園の議論があったときに、こういった人工林を天然に生かしていく、自然林化していくような、そんな議論もした覚えがあるのですが、ここについて、どのような形の管理がなされていくのかを教えてください。以上です。
○下村小委員長 それでは、苅谷委員、どうぞ。
○苅谷委員 ありがとうございます。
 私も秩父多摩甲斐について伺いたいのですが、先ほども話題に出ました野営場の件なのですが、整備をすることによって利用する側としては使いやすくなる一方、土地を広げるとか、あるいは何か多少土を切ったり盛ったりするといったようなことによって、さらにそこに人が集中することで、土壌の浸食、あるいは登山道の浸食ということが加速することはないのかどうかということが懸念材料して浮かんでまいります。
 それから、大弛峠の道路を到達道路として整備するということですが、現在この大弛峠というのは、かなり夏季を中心とした、あるいは紅葉のシーズンを中心として、マイカーが峠まで上がってこられる希少な場所ではあるのですが、そのことによって峠付近に違法な駐車とか、かなり交通の面でも危ないといったようなことがあったかと思います。この辺はどのように対処されるのか、その点を伺いたいと思います。以上です。
○下村小委員長 それでは、吉田委員、どうぞ。
○吉田委員 最後の足摺のところで出てきたユニバーサルデザインなのですが、こういう取組は非常に重要だなというふうに思います。今調べてみたら、2015年に指針を出されてユニバーサルデザインを推進してきたということなのですが、こういった事業をぜひ、何ていうか、人々に分かりやすく集約させて伝えられるようなことができると利用が促進されていいなと思いますので、質問というよりコメントですけれども、よろしくお願いいたします。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 それでは、深町委員、どうぞ。
○深町委員 ありがとうございます。
 吉野熊野国立公園に関しまして、海域が追加されたというところで、大変良いことかなと思っておりますところ、今後こういった形で、三重県が中心だと思いますが、それ以外のところも含めて海域で更に追加をするであるとか、あるいは基準であるとか、どういったところに焦点を当てながら海域の部分を議論していくのかという点が気になったので、その点について教えていただきたいと思います。
○下村小委員長 ありがとうございました。以上でよろしいでしょうか。
 それでは、事務局、お願いします。
○事務局(中西) ご質問、ご意見、ありがとうございます。
 まず、広田先生からいただいているご質問ですけれども、今回野営場を位置づけて、そのエリアについては、山小屋などトイレの問題があるということですが、施設整備の支援が受けやすくなるということがあるのかというところかと思います。
 今回野営場事業の追加をしているということで、公園事業の中の附帯施設に当たるものとしてトイレも含まれるかとは思うのですが、制度上はそのような支援が受けやすくなるということもあります。
 次ですけれども、中村先生からいただいているコメントで、今後、吉野熊野国立公園で人工林をどのように扱っていくか、どんな管理をしていくかというところ、現場から回答をお願いします。
○吉野熊野国立公園管理事務所(藤田) 吉野熊野国立公園管理事務所の藤田です。中村先生、ご意見ありがとうございます。
 今回このピンク色に塗られているところは、先生もおっしゃられたとおり、110年生の杉と80年生の天然林があるところなのですが、この第2種特別地域のところ全体が熊野林業(浦木林業)という林業会社の土地になっておりまして、熊野林業さんにお願いをして、国立公園として新たに指定をさせていただいたところです。
 この林の、今後の取扱いをどうするかですが、現在も実は保護林に指定されておりまして、熊野林業さんは林業をされておりません。そして、地元で協議会的なものをつくって、自然観察会などのフィールドにしているということでした。ですので、これからも保護林として、林業は施業せずに、このまま自然観察会などに使うという形で、企業のCSR的な形で維持されていくと伺っております。以上です。
○事務局(中西) 次に、苅谷先生からいただいている秩父多摩国立公園の関係のご質問についてですが、今回野営場を追加することで、土壌浸食が進むことについてどう考えるかというところ、一つ目ですけれども、今回については、野営場というより、テントの利用自体は既に行われている場所について、野営場として把握していくような形になっていくので、これから新しく利用を導入するといったところではありません。今後もその利用の状況を見ながら管理をしていく必要があるかなと思います。もし、関東事務所から補足がいただければお願いできればと思います。さらに、大弛峠の関係の交通の管理についても、併せて関東事務所のほうからコメントいただけますと幸いです。
○奥多摩自然保護管理事務所(源関) 奥多摩自然保護管理事務所の源関です。私から回答したいと思います。野営場の整備に関しましては、今、本省でお答えいただきましたとおり既存施設の把握になっておりますので、特に土地の形状変更や土壌の浸食という心配はありません。
 野営場の整備の中で五十人平の野営場のみ施設の設置というものを行う予定ではあるのですが、こちらについては水道水源林となっておりまして、設置に当たっては、土地の形状の変更や木竹の伐採などは行わずに、元々平らな場所となっているところに設置をする予定となっております。また、土壌浸食などが起きないように、それを抑えるための整備は検証がされているところです。
 もう一つご質問いただきました大弛峠の件ですね。こちらについては、新たな整理があるかどうかということでしたでしょうか。
○事務局(中西) 交通が多いというところについて、今後は何か対策とかをやっていく想定があるかというところで、もし現状について何かあれば教えていただければと思うのですけれども。
○奥多摩自然保護管理事務所(源関) 交通事情に関しましては、確かに繁忙期時期については利用者数が多いことで、路上駐車などが多かったりするような場所ではあるのですが、利用者数が多いこと自体について、現在何か対策というものは考えられていません。ただ、道路が狭く、急峻な場所に整備されている道路になりますので、落石対策ですとか、利用者への問題がないように、道路の安全対策というのはきっちりされています。このような回答でよろしいでしょうか。
○苅谷委員 ありがとうございます。
 私が言いたかったのは、違法駐車といいましょうか、路肩に止めて緊急自動車が通れないとか、あるいは交通事故を誘発するようなことがあってはいけないと思いましたので、コメントさせていただいたというところです。ありがとうございました。
○奥多摩自然保護管理事務所(源関) すみません、ありがとうございます。
 違法駐車に関しましては道路管理者で、駐車のできない場所には赤いコーンを置くなど、そういった細かな対応はしているところです。利用者でどかしてしまうなど、「いたちごっこ」のような状況はありますが、引き続き道路管理者で、そういった安全面の対策というのは実施されていくところです。
○事務局(中西) 次ですけれども、吉田先生のほうから足摺のユニバーサルデザイン化についてコメントいただいておりますが、ご支持いただいているということで、もし中四国事務所から何かコメントあればお願いします。
 もし特になければ、今回せっかくよい取組ということでおっしゃっていただいているので、ぜひこの周知等も進めていけるようにできればと思います。
○中四国事務所(柘植) 中四国事務所の柘植です。ご意見ありがとうございました。以上です。
○事務局(中西) 
 最後、深町先生からですけれども、吉野熊野国立公園の区域の追加、特に海域の区域の追加についてコメントいただいているところですけれども、現場のほうから回答させていただきます。
○吉野熊野国立公園管理事務所(藤田) 再び、環境省、吉野熊野国立公園管理事務所の藤田です。深町先生、ご意見ありがとうございます。
 三重県の海域を今回広く追加したところ、更にまた海域を追加する予定があるのかということについてです。9ページの右側に地図があります。上に「海域公園地区」と「海の普通地域」があって、下にも同様にあるのですが、間が空いて飛んでしまっていると思います。なぜ空いてしまったかについてですが、残念ながら、漁協さんの同意が得られませんでした。私は、今回、大小合わせて22の漁協さん全てに話をしに行きまして、「国立公園の区域として広げさせてください」とか、「海域公園地区」という規制の厳しいところを、漁業には影響がない形で指定させてくださいということをお願いしに行って、現地の一般漁業者の方も集めて説明会を実施して、皆様に同意いただきました。ただ、22か所の漁協のうちの2か所だけは同意をいただけませんでしたので、そのため、ここが空白になっております。
 なぜ、漁協さんに同意していただけなかったかですが、一部のマナーの悪い釣り人やキャンパーがおりまして、シーカヤックで漁協所有の島に渡って、勝手にテントを張ってしまいます。あとは、シーカヤックで釣りして、ルアーが定置網に引っかかってしまう。そうすると、ルアーを回収するために定置網を切ってしまうとのことで、ここの二つの漁協さんは、国立公園に指定されることによって人が来てしまう、国立公園の利用者というのが増えるのではないかということを懸念されまして、同意いただけなかったことにより、残念ながらここを広げられませんでした。そこで、先生のご質問にございます「海域を追加する」という点ですが、ぜひまた時期を見て、ここをつなぐ形で海域を追加して、国立公園として一体的に海を保全したいと思っております。
 そして、もう一つ先生からご質問がございました、そこを拡張するときに何に焦点を当てて議論するのかということなのですけれども、大きくは「保護」と「利用」の観点があると思います。「利用の観点」から先に申し上げますと、今申し上げたとおり、やはり釣り人やキャンパーで一部悪質な方がいらっしゃるということで、そういった方に適正利用をしていただくということをきちんと促していく、そういう点も含めて議論していくことで、漁協さんにご納得いただけるのではないかと思います。つまり、何を焦点に議論するのかについて、利用に関してはそういった適正利用ということがあると思います。
 もう一つの「保護の観点」についてです。この海域を選定するために、実は今回についても実施したのですが、生物多様性のビッグデータ、大きなデータベースですね、それを分析して、「ここがホットスポットだ、生物多様性の高いところだ」というところを特に海域公園地区に指定するという形でビッグデータを解析して、生物多様性の観点で分析しました。実際には、間が空いていますから、海域公園地区がここには指定できなかったわけですけれども。
 かつ、それだけではなくて、当然なのですが、現地の調査も実施しています。海上からも調査もしておりますし、海中も、私が実際に海の中に、業者さんと一緒に潜って、海中景観も私自身がきちんとと見ております。そして「生物多様性のビッグデータの結果」プラス「現地調査の結果」、この二つをきちんと組み合わせた上で、ここを「国立公園に指定する、海域公園地区に指定する」ということで色分けをしております。その結果を漁協さんに持っていって、結局駄目だったわけですが、今後この空白域の海域追加するときに何を焦点に当てて議論するのかについては、今申し上げたとおり「保護の観点」、もう一つは「利用の観点」、この二つを焦点に当てて議論をしていくことになると考えております。私からは以上です。
○深町委員 丁寧なご回答ありがとうございます。また、ご尽力いただいていることがよく分かりました。大変だと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします。
○吉野熊野国立公園管理事務所(藤田) ありがとうございます。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 事務局よりご回答いただきましたが、ご質問いただいた方、何か追加のコメント等ございますでしょうか。よろしいですか。ありがとうございました。
 それでは、この4公園につきましてですが、議題2から5、諮問に添付されました計画の変更書のとおりに変更することでよろしゅうございますでしょうか。ご承認いただけますか。
(異議なし)
○下村小委員長 それでは、お認めいただいたものといたします。ありがとうございました。
 それから、本日幾つかご意見いただいていますので、これは現場のほうにも伝えてまいりたいと……。失礼しました。小泉委員から何か追加ございましたようですのでどうぞ。
○小泉委員 ありがとうございます。計画の変更に関してのコメントではなかったので、了承した上で追加の意見を述べさせていただきます。そのようにご理解ください。
 議事2の秩父多摩甲斐国立公園の説明資料の最後、パブリックコメントの回答に関してのコメントです。
 3番目の丸に関して、鹿の対策に関する質問について、指針に基づいて各行政機関が連携した駆除事業を実施しているところと回答されているのですが、環境省は鹿の管理に関して、計画的、科学的、順応的という原則を20年以上にわたって都道府県に指導してきたわけですね。その原則に基づけば、こういった質問に関して駆除事業を実施しているという回答ではなくて、その後に駆除によってどのような成果が得られ、現状はこうなっており、引き続きこういう課題があるというような回答が続いて、その後に引き続き鹿による影響を低減させるという形に繋げていただきたかったなと思いました。鹿管理について、外部に向かってだけではなくて、内部でも管理について理解が共有できるように、そして、もう少し計画的、科学的、順応的という原則に基づいた回答をいただきたいと思います。
 参考資料を見ますと、この質問された方は生態系維持回復事業なんていう用語も使っていて、結構専門的な知識をお持ちの方だと思いました。ということで、さらに、この回答についてはもう少しお考えいただきたかったなというコメントです。以上です。
○下村小委員長 ありがとうございました。事務局、何かありますか。
○事務局(中西) ご指摘ありがとうございます。おっしゃるような形で、しっかり適切な回答をしていきたいと思います。
○下村小委員長 ありがとうございました。今後、事務局、あるいは現場も十分に配慮した文言を使いながら、あるいは知見を使いながら対応してくれるものと思います。ご指摘ありがとうございました。
 それでは、先に進めたいと思います。段々時間もタイトになってまいりました。大分長く続いておりますけれども、もう一つ議題といたしまして公園の事業に関する決定及び変更がありますので、これにつきまして、10件に対しまして説明は7件で非説明が3件ということになっておりますけれども、お諮りをしたいと思います。
 まず、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局(内海) それでは、議題6につきまして説明をさせていただきます国立公園課の内海と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 議題6につきましては、資料の6-3をご覧いただければと思います。それでは、説明をさせていただきます。
 本日なのですけれども、諮問案件が合計で10件ございます。こちらで本日口頭にてご説明をさせていただきますのは全部で7件となっております。3件につきましては、資料での説明に代えさせていただいております。
 本日の説明案件7件なのですが、こちらのとおりとなっておりまして、1から7の順でご説明をさせていただきます。
 それでは、1件目ですが、秩父多摩甲斐国立公園の五十人平野営場の事業決定につきましてご説明をさせていただきます。
 こちら、先ほどの議事でご説明をさせていただいております公園計画の変更に伴う事業決定となっております。先ほどご説明させていただいておりますとおり、雲取山の山頂付近に事業予定地は位置をしており、場所としましては、雲取山への主要登山ルートである鴨沢ルートの登山道沿いというところに立地をする予定となっております。こちらですが、かつて奥多摩小屋という山小屋がございました。その奥多摩小屋があった際には、テント、野営も含め、ハイシーズンには1日100名以上の利用がありました。
 事業予定地につきましてご説明をさせていただきますと、先ほど申しましたとおり登山道沿いとなっており、今回テントサイトの予定地ですが、登山道沿いの平らな土地にテントを野営していただくという形になっております。テントサイト予定箇所につきましては、スライドの右側の写真をご覧ください。そして、現在山小屋は撤去をされており、管理棟として、右側の写真の山小屋の跡地に管理棟を設置する予定になっております。
 管理棟の設置予定箇所ですが、歩道沿いに樹林帯がございまして、樹林帯を、こちらの右下の写真のとおり、登山道から左あるいは右を見たときに樹林がございまして、その後ろに管理棟がある形になっておりますので、登山道から見て目立つ可能性は低いかなというふうに考えております。
 そして、整備予定内容についてですが、案内看板であったり、ベンチであったり、また、この場所は、鹿の食害に起因する浸食がかなり深刻な状況になっておりますので、当該地を保全するために野営場に鹿柵を整備する予定となっております。右下のほうが、鹿食害に起因する浸食の様子になります。
 自然環境への影響ですが、先ほどの質疑応答にもございましたとおり、野営場の整備に当たって、今回樹木の伐採は行われる予定ではございません。また、既に平らな場所をテントサイトとして利用することから、土地の形状変更もほとんど行われないと思料されます。また今回、山小屋跡地に新たに公衆トイレの整備を予定しておりますが、こちらについても環境への影響が少ないバイオトイレ等の検討をしているところでございます。
 続きまして、伊勢志摩国立公園広の浜宿舎の事業決定の変更についてご説明をさせていただきます。
 こちらの立地なのですが、まず、左側の地図をご覧いただきますと、地区としては志摩地域になっておりまして、英虞湾の南側にある先志摩半島の中央部に位置しております、広の浜というところが今回の事業予定地になっております。広の浜の様子は、右側の写真のとおりです。
 今回、コロナ禍において、密を避けた環境下での野営等のニーズが高まっているところです。既に広の浜宿舎として事業をされている宿舎において敷地内に野営場を新設すること、また、新規に緑色で囲ったところに宿泊施設、そこは野営場を伴うのですが、そちらを設置することによって、野営場利用のニーズを満たすことを考えております。その結果として最大宿泊者数が増加することから、今回、事業決定規模の変更を行うものになります。
 今回、新たに行う事業の整備内容ですが、こちらの平面図のとおりとなっております。海側からの眺望に配慮をして、建物を敷地の北側に配置をするような計画となっております。
 自然環境の保全のための対策ですが、こちらにつきましては、先ほどの図面で南側に近畿自然歩道という歩道がございますので、こちらからの眺望にも配慮をして、先ほど申しました北側への宿泊施設、建物の配置ということを考えているというところと、施設の意匠等についても風致に配慮したデザインとし、海側にも植栽を施す予定であること、そういった自然環境保全、景観保全のための対策を行う予定になっております。
 3件目は、吉野熊野国立公園の新宮本宮線道路(車道)事業の事業決定の変更となります。こちらにつきましては、議事3で吉野熊野国立公園の公園計画の変更がございましたが、そちらに伴うものになります。こちらの基本情報につきましては、先ほどの議事3でご説明した内容と重複するため、割愛をさせていただきます。
 こちら、既に自然公園法に基づく申請や審査手続等がなされ、施行をされている部分がございまして、そちらを公園事業として位置づけるために公園事業の決定、変更を行うという形になっております。
 こちらですが、今スライド左側で示させていただいている線形改良につきましては現在計画中で、事業実施者と協議中の箇所になるのですが、線形変更、トンネル化を行い、幅員拡張を行う予定になっております。
 こちらの自然環境保全への影響に関するものなのですが、線形変更やトンネル工事に伴って発生したのり面につきましては、自然公園における法面緑化指針を踏まえて、植生マットを設置し、自然侵入による緑化を図るといった計画になっております。また、設置物については、景観上の配慮もなされたものになる予定となっております。
 続きましては、足摺宇和海国立公園樫西園地の事業決定の変更になります。こちら、位置関係が少し分かりにくいのですけれども、画面左側にございます地図がありますが、こちらの四角で囲っているエリアのちょうど右側、足摺岬から見て半島の西側といったようなところになっております。
 こちらの園地ですが、樫西海岸という海岸がございまして、そちらの優れた展望を楽しむことができる園地となっております。また、海岸部では、夏季に多くの海水浴客が利用している場所になっており、当該園地にもトイレとシャワーが併設された展望台が設置をされているところになっています。
 こちらの園地事業ですが、既に高知県で事業を行っているところになっております。今回は地元の大月町が園地事業施設を高知県から譲渡をされて、園地の一部を附帯野営場として再整備をすることを計画しております。その整備内容としては、宿泊利用可能なグランピング施設等の整備であったり、フリーテントサイトの明確化を行うということを考えておりまして、それに伴い宿泊者数の事業決定規模を決定するということが今回の事業決定の変更になります。
 こちらの現状ですが、こちらの航空写真が樫西園地事業の主たる利用箇所の航空写真になっておりまして、現在でも展望台や木道、芝生等が整備され、多くの利用者に利用されているところになっております。こちら、デイキャンプの利用が盛んである一方で、宿泊キャンプにつきましても利用者のニーズが高い場所になっております。そのため、試験的取組として、宿泊可能なグランピング施設を3基及びシャワー棟2基を園地内に整備し、フリーテントサイト2区画を指定することを考えております。
 こちらのグランピング施設ですが、海上から見えてしまうおそれがあるので、規模や色彩については適切に指導していくことを考えております。また、新設のシャワー棟につきましても浄化槽の処理能力を基に検討を行い、自然環境への影響がないように整備をする予定になっております。
 また、フリーテントサイトの区画方法ですが、宿泊可能なフリーテントサイト区画を明示するようにするのですが、フリーテントサイトの野営利用者以外の通常の園地利用者、昼間の利用者という方がフリーテントサイトに入れないということがないように区画設定をして、昼間は通常の利用者が利用できる、夜は宿泊利用者のみといいますか、宿泊利用者が利用できる区画として明示するというような形になります。
 続きまして、阿蘇くじゅう国立公園の萩の草園地の事業決定の変更についてご説明をさせていただきます。
 こちらですが、地理的な場所について、位置図については、左側の公園計画図をご覧いただきまして、阿蘇地区、阿蘇市内と大分県を結ぶやまなみハイウェイ沿いにございます園地となっています。こちらの地区の主たる利用としてはドライブやe-bikeの草原アクティビティーなどがありますが、通過型利用が主となっておりまして、滞在時間の延伸が課題の一つとなっているエリアになります。こちらの写真のとおり、草原景観が楽しめるような場所になっております。
 こちら、今まで事業決定されていた区域は青色の線で囲まれた区域になるのですが、新たに赤色の区域を今回事業決定区域に含めるということになります。こちらにつきましては、民間事業者が新たに園地事業をやりたいということで言っておられまして、そちらを区画として入れるという形になっています。
 具体の整備計画なのですけれども、こちらの右側の図のとおりになっておりまして、全体としては園地利用が主なのですけれども、一部キャンプ泊が可能なエリアを設定するという予定になっております。それに伴いまして、最大宿泊者数の決定も今回行います。また、現状のその土地の状況ですが、このキャンプゾーンにつきましては、現在人工林で、それ以外の場所につきましては、クレー射撃場の跡地の平たん地を利用しておりまして、造成は行わない予定になっております。
 こちらの景観上、自然環境への影響なのですけれども、やまなみハイウェイからも奥まった位置にありまして、また、人工林等もある場所なので、やまなみハイウェイ等の展望施設から望見されるものではありません。
 それでは、続きまして、阿蘇くじゅう国立公園の阿蘇草原自然再生施設の事業決定の変更について説明をさせていただきます。
 こちら、阿蘇地域の草原のあるエリアがほぼ自然再生施設に含まれているというような区域設定となっております。こちらの地域は、この一番右側の写真のとおり、草原の維持管理行為として野焼きが行われておりまして、野焼き等を通じて草原を維持している形になっています。
 今回の事業決定の変更の背景としましては、令和3年の11月に阿蘇草原再生協議会において第3期阿蘇草原再生全体構想が策定をされました。その際の目標としまして、30年後の目標として、今と変わらない規模の阿蘇草原を残すという目標が設定をされております。そして、その目標達成に向けて、維持管理に必要な財源、労力を確保するために取組の基本的な考え方を整理しております。
 今回事業決定を広げる範囲、現在の事業決定範囲は青色の範囲となっておりまして、変更後が赤色のラインで囲われた範囲となっております。今回の事業決定範囲は、現在牧野組合により管理をされている草原の範囲になります。現状ですが、10年以上野焼き等の維持管理の継続が可能とおっしゃっている牧野が面積比で4割というところになっておりまして、30年後も同じ、今と変わらない規模の阿蘇草原を残すというところが非常に難しい部分があります。その目標達成のために、環境省の直轄事業である恒久防火帯整備等の整備が可能な範囲を広げるということ、また、市町村による事業執行や草原維持の取組の強化を図っていくために、今回、草原の管理範囲において、草原維持のための自然再生事業を行えるように事業決定内容の変更を行うものになっております。
 例えばですが、今写真が3枚ありまして、左側の写真のような急峻なところ、野焼きをするときには全ての場所が燃えてしまわないように、延焼しないように防火帯というものを造ります。その作業がとても労力がかかるとされておりまして、環境省では、真ん中の写真のような恒久防火帯というのを整備しています。これによって負担が軽減されるというところになります。そのような施設整備ですとか支援によりまして草原の維持管理を促進していき、できる限りの草原の維持を図るというのが今回の事業決定の変更の目的となっております。
 続きまして、やんばる国立公園の玉辻山線道路(歩道)事業の事業決定の変更について説明をさせていただきます。
 こちらですが、まず、位置関係から申し上げますと、沖縄県のやんばる地域の玉辻山の歩道に関するものになります。こちらの玉辻山なのですけれども、一般利用者によるトレッキングや自然観察に利用されておりまして、山頂付近からやんばるの広大な森林を眺望できるような、とてもすばらしい眺望地点になっております。
 今回、事業決定の変更によりまして、赤色の線の歩道を新たに事業決定の範囲に加えることになっております。
 現在の利用状況といいますと、モニターツアーで利用をされている区間になっておりまして、こちらを公園事業として位置づけるものになります。管理予定者としては、地元の東村によって、公園事業施設として適切な維持管理が図られる予定となっております。歩道の様子は、右側の写真をご覧ください。
 現状ですが、歩道のための施設はなく、踏み跡から成る歩道区間を把握するのみとなります。こちらですが、どのような利用がなされるかといいますと、登山道の入り口がダムから登る形になっており、利用者はダムをカヤックで移動して、歩道の一番低いところに到達しまして、そこから高いところへ登っていくというようなモニターツアーとなっております。
 自然環境への影響ですが、先ほど申しましたとおり、既存の踏み跡のような登山道の把握になりますので、新たな整備は現状予定しておりませんが、道迷いを防ぐための標識の整備など、最低限の整備を行う際には、周囲の景観や希少種の生息状況について鑑みて、影響のないように十分配慮の上で整備等を行う予定になっております。
 以上で事務局からの説明を終わります。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 それでは、質疑応答に参りたいと思います。時間が大分短くなってまいりました。端的にご質問いただければというふうに思います。いかがでしょうか。
 まず、では、大黒委員、お願いします。
○大黒委員 ありがとうございます。
 二つあります。一つ目は、雲取山の五十人平のテント場の件です。これ、鹿の食害に起因する浸食が非常にひどいということで、鹿柵を作るということですけども、雲取山の稜線部、かなり植生の荒廃が深刻だと聞いておりますが、これに加えて何か積極的な植生復元とか、そういったことを追加で行う予定はありますでしょうかということです。それで、東京都なんかも何か関わっているのでしょうかということも併せてお聞きしたいと思います。
 それから、もう一つ、吉野熊野の法面の保護の緑化の件ですけども、植生マットを使うということですけども、この植生マットについてもう少し詳しくお聞かせいただけますでしょうか。
 以上2点です。お願いします。
○下村小委員長 ありがとうございました。
 ほか、影響が軽微だということで資料配付のみにとどめております3件も含めて、ご質問、ご意見いただければと思いますが、ほかはよろしいでしょうか。
 では、事務局、まず、その点につきましてお答えをお願いします。
○事務局(内海) 大黒先生、ご質問をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、秩父多摩甲斐国立公園の五十人平野営場の鹿柵の設置の件についてなんですけれども、こちらの野営場の範囲につきましては、あくまで野営場である土地の保全ということが一番の目的であって、積極的な植生復元等は、この野営場の範囲においては現状のところ予定をしていないところになっております。こちらの事業を行う予定者も東京都さんになっておりまして、東京都さんもいろんな部局さんがいらっしゃると思うのですけれども、東京都さんのほうでこの五十人平野営場の周辺においても鹿柵の設置等をされて保全等を取り組まれていると思いますので、そういった面で、東京都の中でとか、その他の主体との連携というのはあるのかもしれないなというふうに思いました。
 この点、関東地方環境事務所のほうから補足等ございますでしょうか。
○関東地方環境事務所(植竹) 関東事務所です。特にこちら等からは補足ございません。また、周辺の登山道沿いの荒れているところなどは植生回復等を積極的に行っておりますので、そういったところと併せて連携を進めていきたいと思います。以上です。
○下村小委員長 ありがとうございました。大黒委員、よろしいでしょうか。
○大黒委員 ありがとうございました。
○下村小委員長 ほかは何かありますか。計10件ですけれども。
○事務局(内海) 多分、先ほど吉野熊野国立公園の植生マットの件をもう一つ、大黒先生からご質問いただいていたと思うのですけれども、そちらにつきましては、吉野熊野のほうですとか近畿地方環境事務所のほうでお伝えできる範囲のことがあればお願いしたいのですけども、いかがでしょうか。
○吉野熊野国立公園管理事務所(桑原) 吉野熊野国立公園管理事務所の桑原と申します。こちらの植生マットについては、私からご回答させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○事務局(内海) はい、よろしくお願いします。
○吉野熊野国立公園管理事務所(桑原) 今回の事業決定の区間のトンネル化に関して、資料に記載した写真の部分辺りが工事対象地として出口になってくるのですが、こちらについて、線形変更に伴ってやはり斜面の法面形成が必要になります。アンカー工等で斜面対策を行う予定にはなっていますが、修景措置を行わない場合、風致影響が大きいため、斜面対策を実施する周辺については、植生マット等によって自然緑化を図っていくことで、最終的に緑化をしていくという形で調整させていただいています。
 種子散布による緑化等も選択肢としてはありますが、外来種子等の使用が懸念されてしまいますので、今回については自然緑化という形を取ることで、工事を行います和歌山県と調整させていただいております。以上です。
○大黒委員 分かりました。植生マットの具体的な中身をちょっとお聞きしたかったのですが、もし、今情報がないのであれば、また後で教えていただければと思います。
○事務局(内海) ありがとうございます。こちらの工事の事前調整を現段階で行っているところですので、確定事項はお伝えできないかもしれないのですが、現状の範囲で分かる範囲でまたお伝えさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○大黒委員 ありがとうございます。
○下村小委員長 ほかにご意見、ご質問ございませんでしょうか。よろしいですか。
 それでは、先ほどご説明をいただいた7件と資料配付を含めた3件ですけれども、お認めいただけますでしょうか。
(異議なし)
○下村小委員長 ありがとうございました。
 今日、先ほどの計画の変更等も含め、ご意見いただいたものにつきましては、事務局と相談をいたしまして、私で確認した上で取りまとめて、この小委員会の答申とさせていただきたいと思います。ご了解をいただければ幸いでございます。
 それでは、この件をもちまして本日の議論を終わらせていただきたいと思います。
 以上をもちまして、本日の議題全てについて終了いたしました。審議へのご協力ありがとうございました。
 それと、今日でこの委員のメンバーによります小委員会、今期の小委員会は終了となります。私も該当するのですが、交代いただく委員と、それからまだ今後も継続いただく委員、これから事務局のほうからも案内もあるかと思います。
 審議にご協力をいただきまして、どうもありがとうございました。どうも長くなりがちで、私のほうの不手際で、皆さんにいろいろご迷惑をおかけしたかもしれません。どうもありがとうございました。
 それと、本当に私自身は長くなりまして、一回、前回も、これが最後ですと前期のときも申し上げたのですが、2年ちょっと延びまして、結局12年ぐらいこの小委員会に参加させていただきました。審議にお付き合いいただきました皆様にお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは、進行は事務局にお返しいたします。
○事務局(志田) 下村委員長、ありがとうございました。委員の皆様におかれましても、長時間にわたりご審議をいただき、どうもありがとうございました。
 本委員会は以上をもちまして閉会となります。本日は誠にありがとうございました。

午後4時18分閉会