中央環境審議会 自然環境部会(第50回)議事録

開催日時

令和8年2月20日(金)10:00~12:39

開催場所

AP虎ノ門 
(東京都港区西新橋1-6-15 NS虎ノ門ビル11F)
※ WEB会議システムを併用して開催。

出席者

中村 太士   部会長
小泉  透   委員
勢一 智子   委員
藤田 香    委員
愛甲 哲也   臨時委員
相澤 久美   臨時委員
石原 広恵   臨時委員
角谷 拓    臨時委員
加藤 久美   臨時委員
五箇 公一   臨時委員
坂田 宏志   臨時委員
関 智子    臨時委員
滝沢 英夫   臨時委員
中静 透    臨時委員
橋本 禅    臨時委員
原 久美子   臨時委員
日向野義幸   臨時委員
町田 怜子   臨時委員
水田 拓    臨時委員
森田香菜子   臨時委員
森本 淳子   臨時委員
山本 清龍   臨時委員
 

議事録

午前10時00分 開会

○司会 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第50回中央環境審議会自然環境部会を開催いたします。本日は、お忙しい中、本部会にご出席いただき、ありがとうございます。
 まず、本日は、所属の委員、臨時委員29名のうち、ウェブ会議システムでの参加を含めまして、21名、現在のところご出席をいただいております。部会として成立しておりますことをご報告いたします。
 なお、お手元の座席表上、藤田委員が対面でのご出席と承っておりましたけれども、急遽、所用によりオンラインでのご出席となっております。ご了承いただきますようお願いいたします。
 また、自然環境局長の堀上、大臣官房審議官の成田は、所用によりまして、遅れての出席とさせていただく予定でございます。あわせて、ご了承いただきますようお願いいたします。
 続きまして、本日の会議運営についてご説明いたします。
 本部会は公開で行います。会場へお越しの報道関係の皆様のほか、YouTubeチャンネルのライブ配信により傍聴可能となっております。
 続きまして、本日の資料につきまして、会場にお集まりの皆様におかれましては、お手元のタブレットから資料をご参照願います。リモート参加の委員におかれましては、同じ資料を事前に電子メールにてお送りさせていただいておりますので、そちらからご参照をお願いいたします。また、環境省ホームページの自然環境部会のページにも同じ資料を掲載しております。傍聴されておられる方につきましては、どうぞそちらをご確認ください。
 続きまして、ご発言につきましてですが、会議室でご参加の委員におかれましては、ご発言の際は名札を机の上に立てていただきまして、委員長からのご指名後、マイクをオンにしてご発言をお願いいたします。発言終了後は、マイクをオフにしていただくようお願いいたします。
 リモート参加の委員の皆様におかれましては、ご発言の際は挙手アイコンをクリックしてお知らせください。委員長からのご指名を受け、マイクのミュートを解除してからご発言いただきますようお願いいたします。
 また、差し支えない範囲で結構でございますので、常時ビデオボタンをオンにし、お顔が見られる状態にしておいていただけますと幸いです。
 会議運営に関する説明は以上でございます。
 続きまして、本日の自然環境部会は、中央環境審議会委員、臨時委員の改選後、最初の部会となってございます。本部会にご所属いただく委員、臨時委員につきましては、参考資料としてつけさせていただいておりますので、そちらをご参照いただければと思います。
 また、この改選によりまして当部会にご就任いただくことになりました委員につきまして、お名前のみで恐縮ですが、ご紹介をさせていただきます。
 大塚直委員、相澤久美委員、石原広恵委員、大久保規子委員、角谷拓委員、加藤久美委員、高村ゆかり委員、滝沢英夫委員、原久美子委員、町田怜子委員、森田香菜子委員、森本淳子委員、以上、12名の委員の方にご参加いただくことになっております。
 部会長には、中央環境審議会会長の指名によりまして、武内前部会長に代わりまして、中村太士委員にご就任いただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、自然環境局総務課長の近藤からご挨拶申し上げます。
○総務課長 おはようございます。自然環境局の総務課長をやっております、近藤でございます。局長と審議官は、国会の関連の用務で遅れてまいりますので、恐縮でございますが、私のほうからご挨拶をさせていただきます。
 本日はお忙しい中、中央環境審議会自然環境部会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。本日の議題といたしましては、諮問事項が二つ、審議事項が一つ、報告事項が二つとなっております。
 まず、御嶽山国定公園(仮称)の指定及び公園計画の決定について、諮問をさせていただきます。
 昨年9月に開催された現地視察におきましては、ご多忙の中、ご参加いただきました委員の皆様におかれましては、この場を借りまして、改めて御礼を申し上げます。
 次に、鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針の見直しについても、二つ目として諮問させていただきます。
 また、自然再興の実現に向けた民間等の活動促進に関する小委員会の廃止について、ご審議を賜りたいと思っております。
 さらには、報告事項といたしまして、生物多様性国家戦略2023-2030の中間評価及び生物多様性条約第7回国別報告書のとりまとめについて、そして、クマ対策の状況についての2点のご報告を、関係課室から行わせていただきたいと思っております。
 限られた時間でございますけれども、本日は忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。
○司会 報道関係者の方へのお願いです。撮影はここまでとさせていただきます。
 それでは、ここからの議事進行につきましては、中村部会長にお願いいたします。部会長、どうぞよろしくお願いいたします。
○中村部会長 おはようございます。
 朝早くから、年度末の忙しいときに集まっていただきまして、ありがとうございます。
 改選後の部会としてはどうも初めてのようで、私は御嶽山に皆さんと行ったので、もう既に始まっていると思ったのですが。今日から不慣れですが、部会長を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 委員の交代ということで、部会長の代理を指名する必要があります。中央環境審議会令第4条第3項が部会につき準用されており、部会長に事故があるときは、部会長があらかじめ指名する委員がその職務を代行することになります。部会長代理につきましては、前回、改選前から代理をしていただいている藤田香委員に、引き続きお願いしたいと思うのですが、藤田委員、よろしいでしょうか。何か一言、言っていただけるとありがたいです。
○藤田委員 中村部会長、ありがとうございます。前回に引き続きまして、部会長代理を務めさせていただきます。
 生物多様性、ネイチャーポジティブは、今、大変重要なテーマ、盛り上がっているテーマでもございます。ぜひよい審議ができるように、私も陰ながらサポートしていければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○中村部会長 ありがとうございます。それでは、よろしくお願いいたします。
 今日は大事な御嶽山国定公園の指定についても皆さんに議論していただきたいと思いますので、早速議事に入りたいと思います。
 本日の部会はYouTubeチャンネルにおいてライブ配信していますので、報道関係者や一般の方もご覧になっています。議事録は、後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員の了承をいただいた上で公開することとなります。議事要旨につきましては、事務局で作成したものを、私、部会長が承認した上で公開することをご了承願います。また、会議資料につきましても公開となります。
 それでは、議事次第(1)、「御嶽山国定公園(仮称)の指定及び公園計画の決定について」に入りたいと思います。
 本日は、長野県庁及び岐阜県庁の自然公園のご担当の方もご出席いただいております。
 それでは、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局(公園課) それでは、議事(1)御嶽山国定公園(仮称)の新規指定に関するご説明をさせていただきます。
 資料1-2でございます。
 本日のご説明の流れでございますが、まず、御嶽山国定公園(仮称)について概要をご説明した上で、公園計画の中身についてご説明、最後にパブリックコメントへの対応についてご説明をさせていただきます。
 まず初めに、地域の概要についてです。
 地図にお示しの水色のエリアですが、長野県の王滝村、木曽町、岐阜県の高山市、下呂市の4市町村にまたがる範囲を、今回指定の案としております。
 こちらの写真は、地域の代表的な写真を入れております。また、当該公園のテーマを「雄大な山の姿と多彩な自然と人の祈りが織りなす山岳景観」としております。こちらのテーマにつきましては、長野県、岐阜県を事務局とする地域の協議会にて考えられたものでございます。
 続きまして、国定公園指定までの主な経緯についてご説明させていただきますが、昭和27年に長野県側が県立自然公園に指定され、平成11年に岐阜県側が県立自然公園に指定されております。
 令和4年には、環境省にて実施した国立・国定公園総点検事業フォローアップにて、御嶽山は国定公園の新規指定候補地として選定されております。その結果を受けまして、令和5年に、県を中心に自然環境調査等が行われ、地元の調査、調整を進めていただいた結果、令和6年3月に、両県知事から環境大臣宛てに国定公園の指定に関する申出がございまして、それを受けて、環境省にて指定に向けた手続を進めてきたという状況でございます。
 続きまして、今回は国定公園の指定に関する諮問でございますので、国立公園と国定公園の違いについて、簡単にご説明させていただきたいと思います。
 まず、国立公園ですが、我が国の風景を代表する傑出した自然の風景地を国立公園としており、それに準ずる地域を国定公園として指定するというものでございます。
 また、国立公園は、環境大臣が指定して、管理も環境省でございます。国定公園は、環境大臣が都道府県知事の申出により指定をして、県が管理を行うものとなります。
 続きまして、今回の諮問に先立ちまして、現地視察を実施しておりまして、昨年の9月の2日間、こちらに記載の7名の委員の先生方にご参加いただきました。
 現地視察では、長野県側の登山口から山頂付近までの登山による視察や、後ほどまた説明をさせていただきますけれども、今回、県立公園から国定公園に指定するに当たって、岐阜県側で拡張を予定している厳立地域のエリアについて視察をいただきました。また、2日目については、委員の先生方と関係自治体の皆様との意見交換会を実施いたしました。
 ここから、地域の概要についてのご説明をさせていただきます。
 まず、地形・地質に関してですけれども、御嶽山は火山性の独立峰であり、火山としては、富士山に次ぐ標高3,067mを有しておりまして、また、南北約3.2kmにも及ぶ長い頂稜と六つの峰を有しております。また、独特な火山地形を山頂付近に有しておりまして、御嶽山西側の溶岩流は、柱状節理である「厳立」まで、約15kmにも及ぶなどの特徴があり、多数の滝も見られるところでございます。
 続きまして、野生動植物についてでございます。
 御嶽山は独立峰であることによって、高標高部のハイマツ帯から山腹のオオシラビソなどの植生の垂直分布を、連続的に、また、まとまって見ることができます。
 また、山頂付近には、御嶽に名前の由来を持つオンタデですとか、ハイマツ、コマクサなどの高山植物群落が広がっており、また、ライチョウ、オコジョなどの生息地ともなっております。また、トウヒとコメツガが発達した亜高山帯針葉樹林の原生林なども見られます。
 続きまして、利用形態、文化景観についてでございます。
 御嶽山地域は登山利用を中心にしておりますが、山麓では、キャンプですとか、滝めぐり、スキーなどの利用が行われております。
 各県立自然公園の令和6年の利用者数ですけれども、長野県側では約28万人、岐阜県側では1万人の利用者数となっております。
 また、文化景観についてですけれども、御嶽山地域は、江戸時代から信仰登山が行われておりまして、石仏等が登山道沿いに多数見られて、自然と人の営みが結びついた文化景観というのが特徴でございます。
 続きまして、御嶽山における火山防災の取組について、ご説明をさせていただきます。
 御嶽山は、2014年の大規模な噴火によって、58名の死者、5名の行方不明者を出すなどの甚大な被害がございました。
 噴火災害の教訓としまして、それを受けた取組としましては、ビジターセンターや御嶽山火山マイスターなどの方々による、噴火災害を教訓とした伝承ですとか、火山防災の意識向上などの取組が行われてきております。
 また、山頂付近には、シェルターを設置するなどのハードの取組と、また、登山届の義務化などの取組がこれまでに実施されております。
 以上、ここまで地域の概況についてご説明させていただきました。
 次に、国定公園の指定理由についてですけれども、本国定公園は、火山性孤峰を基盤とし、植生の垂直分布による連続的かつ原生的な自然林生態系が広がる風景を風景型式としております。
 続きまして、公園区域案のご説明でございます。
 お示しのこの地図中に色がついている範囲全体が国定公園の区域案ということになります。全体の土地所有の大まかな内訳ですけれども、大部分が国有林となっておりまして、私有地も約3,300haあるところでございます。
 区域の大部分が、現在、県立自然公園に指定されてございまして、そこから、赤枠の「拡張」と書いてあるエリア、約5,000haぐらいですけれども、その部分を県立公園の区域から新たに拡張して、国定公園エリアとするものでございます。
 公園計画の中身はまた後ほど改めてご説明させていただきますけれども、国定公園の指定に当たって、特別保護地区を164haを新たに指定する案でございます。
 続きまして、公園計画のご説明に入らせていただきます。
 初めに、公園計画について簡単にご説明させていただきますと、国定公園などの自然公園は、大きくは、保護のために、工作物や広告物などの新築、改築、増築や土地の改変ですとか、木の伐採、植物の採取などを規制して許可制としている規制計画と、もう一つは、公園利用の増進を図るための利用施設などの利用の計画と、大きく二つがございます。
 保護のための規制計画については、自然環境の状況と農林漁業などの状況に配慮して、最も規制の厳しい特別保護地区から、届出制として、大規模な開発のみを把握、調整を図る普通地域まで、地域の状況に応じてゾーニングをいたします。
 また、規制の内容については、行為によって細かく細分化されておりますけれども、一例としてご紹介させていただきますと、特別保護地区と、第一種特別地域の違いの一例としては、特別保護地区は、落ち葉を含む全ての植物の採取に許可が必要となっておりますが、第一種は、高山植物などの指定された植物採取の許可が必要となるという違いですとか、また、特別地域の第一種から第三種の違いの一例としましては、建築物については、建蔽率の違いですとか、木の伐採については、伐採の択伐率などの違いがゾーニングによってございます。
 また、利用の計画ですけれども、車道ですとか、登山道、探勝路などの歩道、また、避難小屋、ホテル、旅館などの宿泊施設ですとか、キャンプ場、ビジターセンターなど、これらの利用施設計画を配置することによって、公園として適切な利用増進を図るということを目的として、利用施設が配置されます。
 続きまして、それではまず、公園計画のうち、保護のための保護規制計画案についてご説明させていただきます。
 まず、県立自然公園には特別保護地区の制度がございませんが、御嶽山の山頂付近一帯は、火山特有の独特な景観を有しているということから、国定公園の指定に伴って、特別保護地区を新たに164ha指定する案としております。
 国定公園の指定に伴って、新たに拡張する、この「拡張」という赤色の区域ですけれども、第三種特別地域と普通地域の案としております。
 その他の地域の規制計画については、県立公園からの自然環境などの資質と、地域の人の営みとの調整状況を踏まえて、県立公園と同じ規制計画、規制のレベルの案としているところでございます。
 続きまして、規制の区分ごとに自然環境の資質について説明させていただきます。
 まず、特別保護地区については、先ほどご説明させていただいたとおり、火山特有の地形、地質が集中して山頂付近一帯のエリアにあるというところで、そのエリアを中心に特別保護地区に指定する案としております。
 続きまして、第一種特別地域ですけれども、山頂一帯のエリアから、またさらに高山植物が広範囲に分布している地域を中心に、特別保護地区と一体的に風致景観の維持を図るエリアとして、第一種特別地域としております。また、これ以外にも、飛び地で保護を図る必要性が高い地域についても、県立公園に引き続き、第一種特別地域としております。
 第二種特別地域ですけれども、ハイマツ帯から亜高山帯針葉樹林の移行帯を中心としまして、第二種特別地域の案としているところでございます。
 第三種特別地域ですけれども、新しく拡張を行う、岐阜県側の厳立の地域で、御嶽山の噴火による溶岩流によって約15kmもの延長で形成されておりまして、そこには渓流など、滝があるというところでございます。
 また、厳立エリア以外にも渓流などがございまして、そういったエリアを第三種特別地域としているところでございます。
 続きまして、利用のための計画ですけれども、公園の利用の増進を図るための計画でございます。
 まず、公園を利用するために必要な既存の道路、車道20路線を車道計画として位置づける予定でございます。
 歩道については、整備された登山道ですとか、または踏み跡程度の既存の歩道や自然探勝路の17路線を、利用施設計画として位置づける予定でございます。
 また、御嶽山の登山口に至る既存のロープウェイを、青色のこの線の部分ですが、公園計画の索道運送施設として位置づける予定でございます。
 これら利用施設計画というのは、公園内にある全ての車道、歩道とか、そういったものを全部位置づけるというものではなくて、あくまで国定公園の適正な利用の増進を図るために、必要な施設のみを国定公園の利用施設として位置づけるものでございます。
 続いて、利用施設計画のうち、点での単独施設の計画でございます。
 先ほど地域の概要のところでもご説明させていただきましたけれども、この御嶽山の周辺では、登山の利用だけではなくて、山麓においても、スキー利用ですとか、キャンプ利用など、様々な利用がされておりますので、いろいろな利用者層においても、国定公園を利用していただくために必要な施設を、単独施設として配置するものでございます。
 園地ですとか、宿舎、避難小屋、キャンプ場、ビジターセンターなどの博物展示施設など、61施設を配置した計画としております。この61施設のうち、ほとんどの施設は既存の施設を公園計画に位置づけるものでございます。
 また、先ほどご説明させていただいた、噴火を教訓とした防災対策として、シェルターが整備されておりますけれども、これらのシェルターを避難小屋計画として位置づけるものでございます。公園利用者に利用いただくために、安全確保を適切に行うことで、適正な利用の増進に資するものと考えております。
 次に、自然体験活動計画でございますけれども、自然体験活動計画のエリアは、国定公園指定案のエリア全体について定めております。
 この自然体験活動計画の制度でございますけれども、計画の実施に関する行為というのが、許可が不要になるというような特例等も制度としてはありますけれども、この計画を定める意義というのは、地域の関係者が、共通の方針に基づいて合意形成を図っていって、その取組を促進させるというものになります。
 本地域において、質の高い自然体験活動として促進するものの方針について、ここに記載しておりますが、活火山を体感できる体験ですとか、人と自然との営みによって育まれた文化を地域一体となって取り組むエコツーリズムの提供、利用者負担の仕組みを導入するも、安全管理を含む利用ルールやマナー、保護と利用が両立する体験ですとか、地域コミュニティー、歴史文化の視点や生態系等に配慮された活動というのを位置づけているところでございます。
 これらの方針の下で、登山利用が中心となる山岳地域と、滝めぐりやトレッキング、文化体験など、様々なアクティビティができる山麓地域とで分けて、地域ごとに促進する自然体験活動というのをこちらに記載しているものでございます。
 続きまして、国定公園の名称についてでございます。
 名称は「御嶽山国定公園」の案としております。この名称としている理由につきましては、県立自然公園において、岐阜県側は御嶽山県立自然公園、長野県側は御岳県立公園の名称が使われているということと、新たな国定公園の名称には、山の名前を表している御嶽山とすることについて、また、昔から使われている旧字体とすることについて地域の理解が得られていることから、「御嶽山国定公園」とする名称案にさせていただきました。
 最後に、パブリックコメントへの対応でございます。パブリックコメントを令和7年10月28日から1か月間実施いたしまして、23通の意見の提出がありました。意見を整理したところ、今回の指定案に係るものは60件でございました。
 いただいた意見の中で一番多かったものが、国定公園に指定後の管理などに関する意見でございました。
 国定公園の指定の際には、国定公園の区域と規制のゾーニングの区分と、利用施設計画の大まかな方針を定めるものでございまして、各施設の規模や具体的な整備の方針に関する事項というのは、国定公園指定後に国定公園の管理を行う都道府県の判断のもと、実施されるものでございますが、いただきましたご意見については、長野県、岐阜県にも伝え、適切な公園管理の参考とさせていただくことといたしました。
 事務局からの説明は、以上でございます。
○中村部会長 ありがとうございます。
 それでは、今の事務局の説明について、会場にお集まりの委員の皆様は、質問や意見がある場合は名札を立ててください。リモート参加の委員の皆様におかれましては、挙手ボタンにて挙手の表示をお願いいたします。
 それでは、まずは会場のほうで伺います。愛甲委員から、どうぞ。
○愛甲委員 ありがとうございます。質問が三つほどあります。一つは、拡張される区域、第三種特別地域と普通地域で、普通地域の面積がかなり多いのですが、岐阜県側の新たな柱状節理の部分も含めて拡張するというのは分かるのですが、それ以外の普通地域で拡張される部分が、どういう土地利用が現状行われているかというのを教えていただきたいのが、一つです。
 それから、登山道、歩道も非常に多いわけですけど、その実際の管理状況とか、事業執行がどの程度行われているかということを伺いたいです。
 特に、ここの場合、防災の観点から歩道を閉鎖したりするというのも考えられると思うのですけど、それが、現状どういう体制になっているかというのを確認させていただきたいです。
 それから、利用者数を見ていて、噴火の影響で、その後、利用者数が減ったりしているというのは分かるのですが、岐阜県側のデータを見ていて、令和元年から特に急激に、コロナの影響もあるとは思うのですが、ずっと極端に数が減っているので、これがどうしてなのかというのを、これは単純な質問として伺いたい。何か特別な理由があるのかどうか、その三つです。
○中村部会長 まとめてご回答いただくことにして、山本委員、お願いいたします。
○山本委員 山本です。私からは2点なんですけれども、質問というよりも、ご提案というか、意見になるかと思います。     
 まず、一つ目ですけれども、今回の内容は、全体としては自然保護が強化されますし、それから、震災からの復興ということも考えると、非常に歓迎すべき内容ではないかなと思っています。
 ところが、例えば先ほどご紹介いただいた資料の中に、自然体験活動の計画についてもご説明がありましたけれども、あまり防災については明記されていなくて、あのような災害があったばかりですから、そういうことも先導的に取り組んでいる地域であるということをアピールされてはどうかなということがご提案です。
 2点目は、ちょっと大きな話になりますけれども、都道府県立自然公園から国定公園になるということで、これは自然公園法が規定する三つの公園のヒエラルキーを考えると、昇格になるかと思います。その昇格理由について、あまり書かれていないなというのが印象です。
 これは、今までの他の昇格の案件を見ても、あまり書かれてはいないのですけれども、書いてはどうかというのがご提案です。
 今回の資料の中で、指定書の中には、例えば指定理由を書く欄もありますし、今回の説明資料というのは公開資料なので、そこの部分にちゃんと、なぜ、指定するかじゃなくて、昇格するのかというのを書いたほうが、分かりやすいのではないかと思っています。
 どういうところが評価されたのか、指定書の中には、風景型式を含めて価値を書いてありますけれども、なぜ昇格するのかということを書くことは、分かりやすさにつながるのですが、実は記録として残す意味がすごくあるのではないかなと思っています。
 一方で、そんなことを書かなくても、西田正憲先生が書かれている幾つかの著書や論文を読むと、うまく読み取っていたりもしますので、書かないのも一つの手なのかもしれませんが、せっかくなので、分かりやすさを指向したり、記録として残す意味を考えて、なぜ昇格するのかというのを書いてはどうかというのが私のご提案です。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 勢一委員、お願いします。
○勢一委員 ご説明、ありがとうございました。勢一です。
 私も指定自体には異存はありません。むしろ賛同しております。
 私も現地視察に行ったメンバーの一人ということで、コメントをさせていただければと思います。
 本当に自然環境と自然景観、そして、歴史、文化、それがつくる景観が融合した魅力がある場所で、拡張対象のがんだて公園も本当にすばらしい景観でした。ぜひ、この価値を、先ほど昇格というお話がありましたけれども、より高い評価を国として示すというところは大事だと思います。
 そういう意味では、今ご意見がありましたけれども、国定公園として指定する理由の中に、そうした、このタイミングで、どういうところが昇格に値する、この法の定める基準として値するのかというところは、私も何らか書くような形にしたほうがいいのかなと思いました。
 先のことは分かりませんけれども、この次の昇格のようなタイミング、あるいはその価値をもう一回見直すようなときには、どのタイミングで、どういう理由で、何に着目して指定したのかというようなことを残すというのは、制度の在り方としても望ましいのかなと思ったというところです。この辺りは、多分、自然公園法ができた頃とは政治行政の進め方の違い、説明責任の違いというのもあろうかと思いますので、ご検討いただけるとありがたいと思います。
 また、公園法の価値の指定という意味では、風景地が指定の対象になるわけですけれども、やはり現地に行っても改めて思いましたけれども、その指定の対象として評価ができる風景地を形づくっている自然環境であるとか、生態系、そして地域社会の営み、これが重要なわけで、そういう意味からすると、やはり全国で人口減少が進む中で、この地域も例外ではありません。そういう点では、国定公園に指定した後の価値を支えるような地域の基盤、これをしっかり国としても、国定になりますから、支援していくというような発想も、今後は必要ではないかと思い、この辺りは、今後の管理、利用の進め方で、ぜひ地域と連携して取り組んでいただきたいなと思いました。
 あともう1点ですけれども、やはり普通地域の在り方、どういうところが指定されているのかというご質問がありましたので、お答えいただけるのかと思いますけれども、やはり各地でほかの利用との競合とか、紛争というのが地域で起こっています。象徴的なのは再エネ施設との紛争があります。
 公園としての風景地やその価値を守れるような形でのバッファの役割も持った指定も考慮されているのかというところが、少し気になったので、教えていただきたいと思います。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。それでは、今の3名の委員からのご質問、ご意見等についてお願いいたします。
○事務局(公園課) 先生方、ご意見をありがとうございました。
 まず、愛甲委員の拡張区域の普通地域の部分ですけれども、勢一先生の意見とも重複しますけれども、厳立地域、拡張するところの普通地域は、主に国有林の地域で、森林施業が行われているところでございますので、地域の産業、森林施業との調整というところで、普通地域にしており、渓谷の溶岩流の流れ出た部分というのを、第三種特別地域としているところでございます。
 次に、前後しますけれども、登山道の執行状況につきましては、少ない状況でございまして、長野県側の登山道につきましては、1路線のみ、町が整備しているというところでございます。
 岐阜県側につきましては、市が一部、こちらも2路線のみ執行がされているというところでございまして、国定公園に指定後も、すぐに事業執行が全てされるというのは、なかなか難しいかもしれないのですが、そこは地域全体で補う形で、この地域の方々と一緒に管理を、長野県さん、岐阜県さんを中心に考えられていくと聞いているところでございます。
 続きまして、利用者数につきまして、岐阜県側の利用者数が増えていないというところでございますけれども、こちらは岐阜県様からご回答をお願いいたします。
○岐阜県庁 岐阜県の環境生活政策課、深尾と申します。よろしくお願いいたします。
 岐阜県側の利用者数が極端に落ち込んでいる理由でございますけれども、チャオ御岳スノーリゾートというスキー場があったのですが、それが平成30年に休止いたしまして、その関係で、それ以降については利用者数が激減しているという状況でございます。
 以上です。
○国立公園課長 残りのご質問について、私、国立公園課長のほうからご回答させていただきます。
 まず、歩道について補足でございますけれども、国定公園の公園事業、県立自然公園の公園事業としては、今、事業は執行されてはいませんけれども、現在、道があるところに計画が落ちていまして、既存の歩道を公園計画上の歩道として位置づけるということでございます。
 今後、事業等の執行が必要になった場合、例えば登山道が開放した場合に、一定の整備を行っていくという場合には、場合によっては、公園事業として執行していくということも考えられると思いますし、国定公園になりますと、環境省の自然公園等事業の整備の交付金の交付対象にもなってきますので、必要があれば、そういうものの活用もご検討いただくことと思っております。。
 山本委員と勢一委員からご指摘がありました、県立自然公園が国定公園になるということの理由の明確化ということでございますけれども、今の資料の中では、投影できたら投影していただきたいのですが、資料1-4、これが公園の指定書、計画書ということになりまして、その指定書の頭の部分、2ページの後半の部分ですけれども、国定公園の指定要件を記載しておりまして、それと今回の御嶽山の関係を示しているものでございます。これが、端的には国定公園に値するという理由を説明しているところでございますが、山本委員がご指摘されているように、なぜ県立自然公園が、今回、改めて評価されて国定公園になったのかという文脈でご説明がし切れているかというと、そこは足りない部分があると思います。
 今後も複数の県立自然公園を集約しながら、必要な場所を拡張して国定公園にしていきたいという箇所が複数ございますので、今後、審議会に諮問させていただく場合には、その辺りが、資料をご覧になった方にも、委員の皆様にも分かりやすくなるように、しっかり整理して、説明をしていけるよう努めてまいります。
 それから、普通地域についても少し補足させていただきます。先ほど施業との調整等の観点から、普通地域というふうに指定しているということを申し上げましたけれども、趣旨としては、もちろん核になります特別地域、特別保護地域の景観を保全するためのバッファという意味合いも持ってございます。
 森林の伐採については、普通地域については基本的には規制されないわけですが、地形を大規模に改変するような行為であったり、特別地域の景観にも影響を及ぼすような大型の工作物、高さのある工作物、こういったものを設置する場合には、場合によっては、措置命令の対象になって、行為が規制されるというのが普通地域でございますので、施業との調和を図りながら、国定公園として相入れないような大規模な改変については、国定公園の資質を守るために認められないものについては規制の対象となり得るという考え方で進めていこうとしているところでございます。
 それから、山本委員から、防災についてのアピールについてご提案がございました。現地調査の際にも、複数の委員から、ここの国定公園候補地の重要な特徴として、大規模災害を経験したこと、そして、それに対して安全な利用を図るために様々な取組が進められてきたことというのをしっかり評価すべきだというご指摘はいただいておりますので、両県さんにも、その点をしっかりお伝えしながら、また、ほかの公園にも参考になる部分が多数あると思いますので、そういった視点で、この国定公園の取組を支えてまいりたいというふうに思ってございます。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。さらに質問、意見というのもあり得るのですが、たくさんの方が手を挙げておられるので、また全体を通じて、最後に皆さんに聞きますので、前に進めさせてください。
 会場から、橋本委員、お願いいたします。
○橋本委員 ご説明ありがとうございました。
 お伺いしたかったことは、もともと二つの県立自然公園で、これを国定公園にしたということで、県立公園の頃は、それぞれゾーニング自体の大きな枠組みと、それにひもづいている開発許可自体は枠組みとしては統一されていると思うのですが、県ごとに違ったのではないのかなと思うのですよね。行為許可が必要なものや、届出対象になっているものは、そこがどのように統合されたのか、今日の説明だとあまり規制の話もなかったので、さらっとゾーニングの範囲について話があったのですが、例えば、どちらかが基準が厳しくて、厳しいほうに合わせたとか、あるいは逆のパターンだとか、いろいろあると思うのですが、合意が得られやすいように変更したということなのか、教えていただきたいということと、昇格という表現が適切なのかどうかということはあるのですが、県立の自然公園を国定にするということは、やっぱり県ごとに異なる基準を、より一体的に管理する必要があるため、国定公園の枠組みに入れるという考え方もあるのかなと思いまして、そこも併せてお伺いしたいところではあります。
 条例での規制だと、なかなか限界があるので、国の枠組みで直でできるようにしたとか、幾つかあるのかなと思いまして、お伺いします。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。オンラインのほうから、お待たせしました。
 できれば短めに、皆さんお願いしたいのですが、加藤委員からお願いいたします。
○加藤委員 もう既に議論されているところでもあるのですけれども、一つ目は、11ページ目にあります来訪者について、先ほどご説明もありましたけれども、今後、どのように予想されるのか、どれくらい増えていくのか、ある程度の予想があるのかというところと、それと関連しまして、避難小屋を10か所、シェルターでもあるというようなご説明だったと思うのですけれども、それが噴火後に、新たに設置されたものなのかどうか、そこでの情報設備的なものはアップデートされているのかお聞きしたいと思いました。
 もう一つが、24ページの今後の利用というところで、エコツーリズムであったり、保護と利用の好循環を図ったり、利用マナーを設定したり、そちらはどこで具体的に策定されていくのかというところと、先ほどの議論もありましたように、やはり単なる自然的なハイキングというよりは、防災ガイドつきのツアーであったり、信仰であるというところで、熊野古道のような、信仰の道というのは非常に世界的にも興味関心が高まっているので、そういうところで注目をされるのかなと思うので、利用計画というのを、どのように具体的に進められていくのか教えていただきたいと思いました。
 やはり私も、なぜ昇格なのかというところ、昇格という言葉が妥当かどうかというところをもっと明確にしたほうがいいのではないかなと思いました。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 それでは、森本委員、お願いいたします。
○森本委員 ご説明ありがとうございました。
 私からは意見になります。パブコメを見てみますと、既に登山道周辺とか湿原の劣化が始まっているのを懸念されているということで、維持保全だけでなく、回復を期待しているという意見が多いように感じました。
 それから、私自身が視察させていただいて感じたことは、割と信仰登山に始まって、明治期の木炭生産、それから、今で言うとスキーやキャンプ利用ということで、大変人とのつながりがもともと強いという特色を持った地域であると感じました。
 これらを踏まえて、劣化した場所を中心にして、ぜひ環境省さんの自然共生サイトなどの制度を活用して、地域の自治体とか、市民を中心として、生物多様性の回復が、これを機に進むといいなと期待しています。
 以上です。意見でした。
○中村部会長 ありがとうございます。
 関委員、お願いいたします。
○関委員 ありがとうございます。利用計画の中で、既にもうご意見として出ている話なのですけれども、私も、大噴火のことを考えますと、火山リスクというところの明文化があまり読み取れなかったので、質の高い自然体験ということもありまして、その中には、マナーという言葉だけでは弱いように感じているところがあります。利用者目線でのリスクということも、きちんと中に分かるように入れていただければと感じましての意見です。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。
 それでは、4名の委員の方からご意見、ご質問がありました。回答というか、コメントをお願いいたします。
○事務局(公園課) 橋本委員のご意見につきまして、二つの県立で異なる基準があるのではというところですけれども、長野県さん、岐阜県さんとも、自然公園法の基準を参考にされて条例を制定されているので、許可が必要な行為も、基準も同じとなっております。
 国定公園にこの二つの公園をまとめるというところでございますけれども、ご意見をいただきましたとおり、別々の地域で、それぞれ違った管理がされていたというところですけれども、両県が一体となって、地域の方々も巻き込んで、一つの御嶽山地域として、一体的な管理という面でも、国定公園化のメリット、効果というのが期待できるのではないかと思っております。
 続きまして、加藤委員からの、利用者が今後増えていくことが想定されるかというご質問なのですけれども、御嶽山の噴火を機に、特に長野県側については、ずっと利用者数が低迷しているという状況でございますが、やっぱりまだ噴火災害というイメージが一般の方についているというところから、戻らないのではないかというところも県さんからも聞いているので、そこを国定公園化によって、防災対策というのも、地域住民の方々と一緒に考えられて、払拭のイメージにつながればいいのかなと思っておりますが、長野県さんから、補足がございましたら、お願いいたします。
○長野県庁 長野県自然保護課の山口です。よろしくお願いいたします。
 今説明があったところに補足とすれば、現在もまだ山頂部分で入山規制がかかっている区域がございますので、やはり従前並みにはまだ戻っていないというようなところもあろうかと思っております。
○事務局(公園課) 続いて、シェルターが噴火後に整備されたかというところも、ご質問をいただいておりまして、シェルターも、噴火後に、随時、整備されていったものと伺っております。
 続きまして、森本委員からいただいたご質問につきまして、パブコメの意見について、湿原の劣化ですとか、回復を期待しているというご意見も多かったというところですけれども、こちらについても、国定公園の管理者である長野県さん、岐阜県さんを中心として、地域の方々と、環境省としても、自然公園じゃない枠組み、自然共生サイトですとか、そういったところも、ご意見をいただいたとおり、検討をしていきたいと考えております。
 すみません、回答が漏れておりまして、加藤委員からご質問いただきました、自然体験活動計画に関するような議論の場というのがどこでされていくのかというところですけれども、こちらは、長野県様から、国定公園指定後について、お願いいたします。
○長野県庁 自然体験活動計画の実際の実行計画につきましては、計画策定時に協議会の皆様とも検討している中で、幾つか要望というか、想定が上がってきたものでございます。
 実際には、具体的な地形、自然の鑑賞のためのツアー、例えば、今、長野県側ですと、田の原に御嶽山ビジターセンターという施設がございますが、そこのガイドツアーというような計画もございますし、また、先ほど防災の観点でもお話がありましたように、長野県側でも、防災のための火山マイスターというような制度で、実際に防災についてのレクチャーも現場で行っていただきながら、ガイドツアーを行うというようなことも考えられておりますので、そういったことを、そういった協議会の皆様と一緒に検討しながら行っていきたいというふうに考えております。
○事務局(公園課) 最後に、関委員からご意見いただきました、火山防災対策に対する明文化についても、計画書の中では、避難小屋施設というのを、利用施設計画にシェルターなどを位置づけると考えているところでございますが、より分かりやすい形で、今後どこに記載をしていくかというのは、また両県と一緒に考えていければと思っております。
 以上でございます。
○中村部会長 ありがとうございます。
 続きまして、中静委員からお願いいたします。
○中静委員 ありがとうございます。指定理由の2ページ目のところに、植生のことがいろいろと書いてあるのですけれど、私は、御嶽山のユニークなところは、温帯の針葉樹がたくさん見られるという点だと思っています。そのような目で見ていると、2ページ目の後半のところに、山麓には針葉樹の植林が見られるということが書いてあるのですが、木曽五木はいいとして、山麓の温帯針葉樹林が全部植林だというふうに読めてしまうような文章は少しまずいかなと思っています。もう少し、この国定公園の中の特徴として、温帯針葉樹から高山帯まで連続した自然性の高い森林が見られるということを、強調したほうがいいと思っています。意見です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 続いて、藤田委員、お願いいたします。
○藤田委員 ありがとうございます。私からはコメントです。
 私も現地に行かせてもらって、現場の様子が大変よく分かりました。それまでは長野県側から見た御嶽山のイメージしか、特に東京などにいると、なかったのですけれども、岐阜県側の様子を見ることができて、初めてこの山域が持つ意味というものが理解できたように思います。
 今、生態系とかネイチャーポジティブの世界では、リスクと機会とよく言いますけれども、まさにリスク、噴火という災害があって、そこへの防災をしっかりして、リスク対策をすごくやっていらっしゃるということ、それは、例えば博物館であったりとか、火山マイスターであったりとか、あるいは教育みたいなところでやっている。
 一方で、今回、拡張されたところ、特に厳立とか、それがまさに溶岩流で形成された渓流とか滝、それが山岳信仰とか修行の場になってきたというところを、大変たくさん見させていただいて、これがまさにそういう山域だからこそ生み出された文化的サービス、生態系サービスの恵みというふうに、自分の中ではリスクと機会ということですごく理解できたんですね。
 ですから、先ほどから昇格はなぜしたのかということをもっと明記したらいいというお話がありましたけど、昇格したから拡張したのか、それとも、拡張部分があるから昇格したのかというような意味で言うと、防災への対策をして昇格をした部分と、やっぱり拡張部分が入って初めて一つの山域として昇格できた部分があるというふうに思っているので、そういうような書き方で明記していただくと、すごく理解しやすいのかなと思いました。
 これは私からのコメントです。ありがとうございます。
○中村部会長 ありがとうございます。
 水田委員、お願いいたします。
○水田委員 ありがとうございます。1点だけですけれども、国定公園に指定するまでの経緯として、令和5年に自然環境の調査が行われたということが書かれていますけれども、これは、今後、定期的に継続されるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
 というのは、パブリックコメントを見ていても、利用者の増加に伴う自然環境の変化を懸念される声がたくさんありましたので、今後、その自然環境がどう変化していくかということをきちんとモニタリングしていくことが重要なのかなと思ったので、お聞きする次第です。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。
 それでは、会場のほうから、石原委員、お願いいたします。
○石原委員 私のほうからは、1点だけですけれども、この指定書の書き方、あるいは資料の書き方を見ましても、人間側の利用と自然を完全に分けて書かれているのですけれども、最近、やっぱり国際的に議論されているのは、確かに人間が自然から受ける恵みというのもあるのですけれども、逆に人間が利用することによって、生物多様性がより豊かになったり、自然に対して働きかけがどうなっているのか、もちろん利用者が増えれば自然の破壊ということもあり得るかとは思うのですけれども、そこの部分のインタラクションみたいなものをもう少し強調されたほうがいいかなと思っていまして、特にこの御嶽山に関しては、歴史的に信仰の場として非常に利用されてきたというのがございますので、それによって、どのような自然景観が保たれてきたのか、文化景観ということを書かれていますけれども、もう少しそこは強調されると、国際的にも非常に意義があるかなと思っております。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。
 それでは、事務局のほうから、4名の委員の方々への回答をお願いします。
○事務局(公園課) 指定書の指定理由の記載の仕方について、中静委員、藤田委員からご意見をいただきましたので、今後、一般の方にも分かりやすい記載の仕方というのを心がけていきたいと思っております。
 また、石原委員からも、ご意見をいただきましたとおり、御嶽山については、人の営みと自然とが密接に関わっているというところも、もう少しいろんなところでPRをするような形で、分かりやすいように記載をするということを心がけていきたいと思っております。
○中静委員 私が言いたかったのは、分かりやすさというよりは、ここで指定書に書かれてある自然に対する、森林とか、この辺の認識がどうなのかということを、もう少しちゃんと書いたほうがいいということです。
○国立公園課長 中静委員のご指摘の部分ですけれども、今の指定書に反映できるかどうか、部会長ともご相談させていただけたらと思います。
 実際の指定理由として、私どもも植生の特徴について勉強が不十分だったところもございますので、中静委員にも具体的にアドバイスをいただきながら検討したいと思います。
 あと、石原委員からご指摘のあった、利用という部分についてでございますが、自然公園法の中での利用というのは、まさに自然、風景地の利用ということで、必ずしも自然に対する人間の広い意味での働きかけを、この指定書の中では、利用というふうに捉えてはいないのですけれども、もちろん信仰登山みたいなものが今の登山利用につながっているという部分については、ご指摘のとおりでございますので、そういったところは、今、文化景観のところに少し書かせていただいているところではございます。
 一方で、ここ自体の風景地の価値というところには、やはり様々な人の働きかけというものが強く影響しているというところではございますので、そういった点を含めて今の計画書に書かせていただいたところでございます。
 今後の利用に当たっても、やはりこれまでのその地域の踏まえてきた歴史を含めて、しっかりそういうものを尊重しながら管理をしていくというようなことを、しっかり県の取組としてお願いしていきたいと思います。
 ありがとうございました。
○事務局(公園課) もう一つ、水谷委員から、ライチョウのモニタリングを、今後、継続していくことができるかというご質問をいただきまして、県の方から、ライチョウの生息調査を、令和8年度も実施すると聞いております。
○中村部会長 よろしいですか。ありがとうございました。
 全体を通じていかがでしょうか。オンラインの方も、さらにということがあれば。
 大体よろしいですか。
 私も若い頃に御嶽山に登ったことがあるのですが、今回、改めて行かせていただいて、皆さんがいろんな形で意見をおっしゃられたとおり、自然環境の豊かさだけではなくて、かつて噴火の災害も考慮しなければなりません。日本は火山国ですから、北海道の有珠山なんかが典型ですが、そういった火山の防災と利用というものをどういう形で調和を取っていくかが重要です。さらにこの御嶽山においては、信仰の観点からも重要な山であるということで、それも含めて、皆さんいろんな形で意見を言ってくださいました。先ほどの森林の状況についての加筆、もしくは委員の方々の専門の立場から、今後もお伺いして、よりよいものにしていきたいと思うのですが、総じて、この三つの要因をうまく調和しながら国定公園化していくということについては、合意を得られたのかなと思います。
 ということで、事務局と専門の委員の方々にまた連絡を取らせていただくかもしれませんが、その内容を部会長である私が確認した上で、答申としてまとめさせていただきたいと思います。ご了承いただけますでしょうか。
(異議なし)
○中村部会長 ありがとうございます。それでは、そのように進めさせていただきます。
 続きまして、議事の2に入りたいと思います。
 鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針の見直しについて。
 準備ができましたら、事務局のほうからお願いいたします。
○事務局(鳥獣保護管理室) ありがとうございます。野生生物課鳥獣保護管理室の根上と申します。議事2について説明させていただきたいと思います。
 本件は、本日は諮問のみとなりまして、今回は審議の手続と案件の概要のみ説明させていただきたいと思います。
 資料2-1を、まずご覧ください。
 これは、環境大臣から中央環境審議会会長に、令和8年2月13日に諮問したものでございます。また、次ページですけれども、こちらは審議会から自然環境部会に付議した文書でございます。
 1枚目に戻りますけれども、こちらの諮問理由のところにも記載してございますけれども、国は、鳥獣の保護及び管理の状況の変化ですとか、社会的変化に応じまして、5年ごとに基本指針を見直すこととしております。また、令和7年の法改正に伴う事項も追加する必要が生じていますため、今回、諮問させていただく次第です。
 鳥獣保護管理法の基本指針であります鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針は、法の第3条に基づきまして、環境大臣が定めるものとなっております。
 都道府県が策定する鳥獣保護管理事業計画の作成に関する事項など、鳥獣の保護管理の基本施策の指針を定めたものとなっておりまして、この策定、または変更をする場合には、中央環境審議会の意見を聞かなければならないと規定されております。
 資料2の参考資料の1から3としまして、鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会の設置の部会決定と、運営方針と、委員名簿をつけさせていただいております。
 こちらの参考資料の1をご覧いただければと思うんですけれども、こちらの資料の3ポツ目になりますけれども、こちらに「鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会は、鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針の見直しについて検討を行う」としております。ですので、今回の諮問について、本小委員会での審議をお願いできればと考えております。
 続きまして、資料2-2のほうをご覧いただきたいんですけれども、こちらは、事務局が想定しております今回の基本指針の見直しの点検ポイントとなります。
 先ほど申し上げたとおり、法に基づき基本指針が策定されておりまして、各都道府県では、これに即しまして、鳥獣保護管理事業計画を策定、見直しを行いまして、鳥獣保護管理事業を進めているところです。
 現行の事業計画の計画期間は令和8年度末となっておりますので、これに先立ちまして、昨年秋より基本指針の改正に向けた検討を行っておりました。
 鳥獣の保護及び管理の状況の変化ですとか、社会的変化を踏まえまして、こちらで示します事項を、特に今回の点検ポイントとしたいと考えております。
 まず、大項目としまして、左側に鳥獣の管理の強化、鳥獣の保護の推進、人材確保、感染症対策というのを挙げておりまして、これは前回の基本指針の見直しの際の事項とほぼ変更ございません。
 まず、鳥獣の管理の強化ですけれども、こちらでは、今年度のクマ等の緊急銃猟に関する法改正に伴います危険鳥獣の管理に関する事項を新規追加事項として挙げております。
 また、イノシシ、ニホンジカの半減目標に関する事項は、基本指針での記載事項が少し古くなってしまっていることから、最新の情報に更新することを考えております。
 また、次に、鳥獣の保護の推進では、鳥類における鉛中毒に関する事項、これは前回の見直し以降の調査によりまして、全国的な汚染が確認されたことから、検討事項として挙げております。
 また、くくりわな、箱わな、トラバサミ等による錯誤捕獲の防止等、猟法・猟具の基準等の適正化に関しましては、全国的な指定管理鳥獣の管理の強化がされる中で、わな使用に伴う錯誤捕獲の増加ですとか、捕獲効率の課題等が生じていることから、検討することとしております。
 また、狩猟鳥獣の選定の考え方を基本指針に示しておりますので、特に、現在、狩猟鳥獣となっておりますノネコ、ノイヌ等をどうするかというのを検討する前段階としまして、現状を踏まえ、この選定の考え方を見直す必要があるかというところの検討を行いたいと考えております。
 次に、人材確保については、鳥獣保護管理の担い手を継続的に地域で確保していくため、中長期的な、公的な捕獲等の担い手の確保の仕組みですとか、平成26年に創設された認定鳥獣捕獲等事業者制度の活用の促進について検討する必要があると考えております。
 次に、感染症対策では、特に令和7年に高病原性鳥インフルエンザが、野鳥だけではなく、ゼニガタアザラシやラッコへの感染が確認されたことなどを受けまして、野生鳥獣に由来する感染症対策として、改めて必要な考え方を基本指針に示すことを挙げております。
 次のページに、小委員会のスケジュールをお示ししております。
 令和8年度のところですけれども、来年度4月に、鳥獣小委の第1回として、基本指針のたたき台の検討、5月にパブリックコメント案の検討・決定、その後、6月にパブリックコメントを1か月行いまして、3回目の小委員会で取りまとめを行い、これを踏まえて8月ぐらいには答申をいただきまして、この答申を踏まえて、9月に告示を行うことを見込んでおります。
 説明は以上になります。
○中村部会長 ありがとうございました。
 この内容については、先ほど言っていた小委員会、鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会において検討していただくことになります。それについて、今現在でこんなことも考えた方がいいんじゃないかといった、そんな意見をもらえればいいですかね、ご質問も含めて。
 先ほどと同様に、お願いいたします。
 橋本委員ですかね、お願いいたします。
○橋本委員 ご説明ありがとうございました。鳥獣保護管理法の基本指針の改定自体は、私は必要だと思うんですが、基本指針自体は、別の法律のほうにも影響していくと思うんですが、つまり特措法のほうですね。この部分で、他省庁と、それで特措法の運用に影響すると、今度は市町村に影響してくるんですけれど、農林水産部門ですね。この辺りをどういうふうに、検討の中で調整していかれるのかというのを、ちょっと教えていただきたいです。
○中村部会長 ちょっとまた、まとめて。
 勢一委員、お願いいたします。
○勢一委員 ご説明ありがとうございました。勢一です。
 基本的な指針の検討自体には私も異存はないんですけれども、その検討内容に、人材確保として、ガバメントハンター等の仕組みというところが出ています。
 確かに今、本当に地域の現場で人材がいないというところは大きな課題なので、重要なんですけれども、このガバメントハンター、実際にどういう役割の人を指すのかについてはまだいろいろな考え方があって、統一的な概念になっていないと思うんですけれども、報道などでは公務員ハンターというような書かれ方もしています。
 何をするかというところは、いろいろ役割の可能性はあると思うんですけれども、少なくとも緊急銃猟に関わったりするような仕事、場合によっては、自ら何らかの狩猟の作業をするようなこともあるだろうと思います。
 相当危険を伴う職務を公務員としてやるというような形になりますので、通常の公務員とは違う、法的な保障をしておく必要があるのかなと思っていまして、これは基本的な指針だけでは駄目なのではないかと思っていて、こうした法的な議論というのは、今回ここから発展させてしていくというような想定はあるんでしょうか、というところを教えてください。
○中村部会長 ありがとうございます。
 小泉委員、お願いいたします。
○小泉委員 私のほうからは、全体に進んでいる作業状況をフォローするというつもりで発言させていただいております。
 資料にありますように、ワーキンググループを設置して議論を進めております。
 今回はワーキンググループに鳥獣保護管理のあり方検討委員が参加できるという仕組みにしていただいておりますので、ワーキンググループには私のほうも参加させていただいております。そして、都道府県の意見を聞きながら、非常に活発な議論が進められておりますので、年度明けに向けて、委員会の中で、再度、検討して進めていくような準備になっておりますというようなことを、私のほうからフォローしようと思って発言させていただきました。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 もう既にワーキンググループで議論が始まっているということですね。ありがとうございます。
 山本委員、お願いいたします。
○山本委員 山本です。私は、鳥獣管理技術協会というところで、あろうことか、ちょっと出過ぎたことかもしれないんですけど、理事をやらせていただいていまして、人材育成のお手伝いをさせていただいています
 その点から言うと、今回、資料2-2で点検ポイント4項目示されていて、これが本当にカバーできているかとか、どういう内容が議論されていくべきかというのを見ることが重要なのかなと思いましたけれども、そうやって見てみると、私から、ちょっとぜひ議論していただきたいなと思う点は、やっぱり補助制度だとか、そういう点についても、今、議論が進んでいるということですけれども、じっくり議論していただけたらいいなと思っています。
 補助制度というのは、金銭的な補助だとか、うまく捕獲が進むような仕組みづくりというのをどのように進めるかという点です。
 それから、あと、資料2-2では、スケジュールについて示されていまして、11月に都道府県へのアンケートを行ったというような資料になっているかと思いますけれども、都道府県が鳥獣保護管理事業計画というのを定めますので、都道府県にいろいろ情報を聞くというのは、そうなのかなという気がしますけれども、一方で、鳥獣保護管理ということを考えると、区市町村のようなスケールというのを考えることもできますし、それから、人の配置ということを考えても、やはり区市町村、区はいらないかもしれませんが、市町村は考えていいスケールかなと思いますし、地域のマネジメントシステムみたいなことを考えても、やはり市町村というのが少し思い浮かぶので、こういう情報をどうやって吸い上げていけるのかということは議論の仕組みの中に取り込んでいただけたらいいのかなと思っています。
 あともう一点は、ちょっと私の問題意識なので捨て置いていただいても構わないんですけれども、大学がつくれる人材というのと、実は実践を積んで、現場で活躍できる人材を育てるというのは、ちょっと何か違っているかなという問題意識もあります。
 どういうふうに実践を積んでいけるのか、先ほどほかの委員の方が、危険を伴う作業であるというようなこともおっしゃっておられましたけれども、実践をどうやって積んでいくかとかということを含めて考えていかないと、本当には人材育成ができないんじゃないかという問題意識はありますので、この辺りについてもご議論いただいたらいいんじゃないかなと思っています。
 ちょっと長くなりました。ありがとうございました。
○中村部会長 ありがとうございます。それでは、今の3名の委員の方々のコメントに対して、お願いいたします。
○事務局(鳥獣保護管理室) ありがとうございます。まず最初に、橋本委員からいただいた、農水省にも関係するというところで、これは法の基本指針の見直しの手続の中で、農林水産大臣に協議をするということが、入っておりまして、もちろんその前の過程でも、農水省にもこの件を共有しまして、調整していくということが手続の中で入っていますし、実際にもやっていくとしております。
 勢一委員からいただいたことは、小泉委員からもフォローいただいたんですけれども、人材確保の件については、この基本指針の中だけでは十分に対応できない部分もありますので、今、基本指針の検討の中では、小泉委員にフォローいただいたワーキンググループで、人材確保のところでいろいろ議論しておりまして、都道府県、また市町村関係の有識者などにもヒアリングをさせていただいております。
 また、補償についても、別途、保険会社なりと調整したり、今、農水省のほうの実施隊も非常勤の職員として雇われている制度がありまして、そういうものも参考にしながら、実際の補償について、どのようにできるかというところも含めて、今、検討しているところでございます。いただいたご意見を踏まえて、さらに検討していきたいと考えております。
 また、山本委員からいただいたご意見、ご質問に関しても、捕獲制度の議論に組み込んでまいりたいと思っておりまして、金銭的な補助ですとか、捕獲が進む仕組みづくりに関しては、いただいたご意見を踏まえて検討していきたいと思います。
 また、都道府県のアンケートに関してなんですけれども、都道府県に今回お聞きするときに、市町村にもお聞きいただくように、意見を収集しておりまして、さらに都道府県から市町村で、事業計画に基づいて管理、対応していくというところの仕組みはできているものですから、常に都道府県から市町村に対して、意見を聞いたり、情報収集したりということは、体制上できているところでして、さらに、今回、緊急銃猟制度ができたところで、国から直接、市町村に対してご意見を伺ったりとかという機会も増えておりますので、その中で対応していきたいと考えております。
 そのほかいただいた、実践をどれほど積むかというご意見等に関しては、さらに参考とさせていただきまして、今後の検討を進めていきたいと考えております。
 以上になります。
○中村部会長 ありがとうございます。
 それでは、オンラインから、日向野委員、お願いいたします。
○日向野委員 大日本猟友会の日向野でございます。
 2点ほど、お伺いさせていただきたいと存じます。
 私は小委員会のほうにも参加させていただいていますが、以前、鳥獣のほうも、推進に関して、鳥類における鉛中毒の防止に関する事項について説明をいただきました。
 そのときには、全国的に汚染が確認されたというような今お話がございましたが、その詳細の説明がございませんでした。調査の結果や、いわゆる銃弾等によるエビデンス、そういったものを、ぜひ小委員会のときにはしっかりとお示しいただきたいということが、1点。
 さらには、人材確保についてであります。ガバメントハンターの育成については、ご案内のように、急増するクマの被害等々に対して、捕獲や追い払いが追いつかないと、そういった状況の中で、ガバメントハンターの養成が明記されました。
 しかしながら、本来、狩猟免許所持者が激減している、このことが、いわゆる捕獲管理業務に対する従事者がなかなか集まらないというところに起因していまして、そういった視点を考えますと、まずは狩猟免許の所持者、それをしっかり確保するというところも含めて検討いただければというふうに思います。
 そういった視点で考えますと、鳥獣保護法だけではなくて、銃猟、いわゆる銃刀法の規制強化、そういったことの在り方、それらも含めてご検討いただければ大変ありがたいというふうに考えております。
 私からは、この2点でございます。
○中村部会長 ありがとうございます。
 中静委員、お願いいたします。
○中静委員 私は、鳥獣の管理の強化の中にもしかしたらもう入っているのかもしれませんけど、景観レベルというか、もっと広い範囲で、土地利用も含めた森林の利用とか、植生の利用とかも含めた意味での管理を考えるべきなんじゃないかなと思っていまして、そういう視点もぜひとも入れていただけるといいなと思います。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 原委員、お願いいたします。
○原委員 ありがとうございます。日本動物園水族館協会の原でございます。
 点検ポイントのところの最後に野生鳥獣に由来する感染症対策というのがございますが、動物園等におきましても、野生鳥獣の保護受けをしていたり、あるいは保護増殖事業などで日本産の鳥類というものを飼育、繁殖させていたりしている関係がございますので、点検をする際に、そういった施設もあるということをご考慮いただいて、検討していただければというふうに思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○中村部会長 ありがとうございました。
 それでは、加藤委員、お願いいたします。
○加藤委員 加藤でございます。点検ポイントのところに、多分入る項目ではあると思うんですけれども、野生鳥獣、日常生活への侵入を防止するというところに多分入るのかなと思うんですけれども、やはり野生動物というのがかなり観光資源として使われる場合も多くございますので、そこでの観光客の行動であったり、事業者の管理ということもしっかりとポイントとして入れていただければなと思いました。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。
 それでは、事務局からお願いします。
○事務局(鳥獣保護管理室) ありがとうございます。最初の日向野委員からのご質問なんですけれども、すみません、おっしゃるとおり、鉛中毒の全国的な汚染状況というのは、別途、鉛汚染の対策検討会がございまして、オープンでやっている検討会がございます。そちらのほうに全国的な調査の結果ですとかをお示ししておりまして、毎年結果を公表させていただいておりまして、こちらの委員会のほうでその結果の詳細をお示しできていないところですけれども、今後、エビデンスをしっかり示せるように調査を進めていきたいと考えております。
 あと、人材確保の件に関しては、おっしゃるとおりでございますので、狩猟免許の所持者の確保の強化についても、併せて検討していきたいと考えております。
 銃刀法に関しましては、警察庁ともいろいろと調整しておるところですので、こちらのほうのご意見も踏まえまして、引き続き、警察庁とも連携していきたいと考えております。
 また、中静委員からいただいたご意見に関しまして、もっと広い範囲で植生の利用等も含めた範囲で、鳥獣の管理を図ってもらいたいという点に関しましても、基本指針のみではなくて、シカ、イノシシ等の特定計画のガイドラインの見直し等を行っておりますので、それらの中で、いただいたご意見を検討してまいりたいと思っております。
 また、原委員からいただいた感染症に関しても、こちらも、別途マニュアル等も整備しておりますので、その中で、ご意見を検討していきたいと考えております。
 最後に、加藤委員からいただいた日常生活圏への侵入防止の観点ですけれども、今回、法改正によりまして、緊急銃猟できるということになっておりますけれども、その前段階としまして、そもそも侵入を防止させる仕組みなり、対策が必要というところで、こちらも、別途、指定管理鳥獣捕獲等事業などにおいて、柿の木の伐採であるとか、そういう誘引物を除去したりですとか、侵入を防止するような対策も併せて検討しておるところですので、引き続き、ご意見を踏まえて検討していきたいと思っております。
○中村部会長 いろいろとコメントありがとうございます。まだ、全体を通じて、いかがでしょうか。よろしいですか。
 小委員会で全てを本当に消化できるのかというぐらい、小泉さんにお願いしているような感じなんですが、私からも。人材確保と書いてあるんですが、確保できるほど人材が今現在いるのかと感じています。そのため、短期的には確保しなくちゃいけないという状況で、ガバメントハンターでしたっけ、それができて予算がつけられているということも聞いているんですが、予算をつけたからって人がすぐ育つわけでもないし、ちょっと中長期的に考えていかなければならないと思います。大学もこれにはカリキュラムとしてどうコミットしていくかというのもあると思うんですが、そういった若手の人材も含めて、狩猟というだけじゃなくて、野生動物管理全体の知識を持てるような、そんな人材が働けるような、それがガバメントハンターじゃないかなと思いますので、中長期的なですね。ぜひ、その点も考えていただければなと思いました。
 宿題ばかり言いまして、申し訳ありません。よろしくお願いいたします。
 それでは、今の議事2については、諮問に添付された案のとおり、鳥獣の保護及び管理のあり方小委員会において検討を行っていくことにご異議ございませんということでよろしいでしょうか。
(異議なし)
○中村部会長 ありがとうございました。それでは、そのような形で検討させていただきたいと思います。
 次に、議事(3)自然再興の実現に向けた民間等の活動促進に関する小委員会の廃止について、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局(自然環境計画課) 自然環境計画課長の西村でございます。
 自然再興の実現に向けた民間等の活動促進に関する小委員会の廃止について、ご説明させていただきます。
 資料3-1をご覧ください。
 本小委員会は、自然再興(ネイチャーポジティブ)の実現に向けて、民間等の活動促進につき、講ずべき措置を審議することを目的として、令和5年8月に設置されたものでございます。
 令和6年9月までに小委員会を5回開催し、今後、講ずべき必要な措置について議論をいただきました。ありがとうございました。
 その成果を踏まえまして、地域における生物の多様性の増進のための活動の促進等に関する法律、略称といたしまして地域生物多様性増進法が令和6年に制定されたところでございます。これにより、審議に一区切りがついたことから、廃止についてお諮りするものでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 次の資料3-2につきましては、地域生物多様性増進法に基づく「自然共生サイト」の認定の状況でございます。本法律は令和7年4月1日に施行され、2回の法に基づく認定が行われました。
 令和7年12月時点で、自然共生サイトが合計485か所になっているところでございます。引き続き認定が広がっていくように、インセンティブの検討、それから活動を支えるマッチング、資金や、人、技術の動員が図れるように、マッチングなどの活動を今後とも促進してまいりたいというふうに思っております。
 簡単ではございますが、以上でございます。
○中村部会長 ありがとうございました。今の西村課長からの説明について、いかがでしょうか。
 勢一委員、どうぞ。
○勢一委員 ご説明ありがとうございました。勢一です。
 私も、こちらの増進法の議論に携わらせていただいて、この自然共生サイトは非常に人気があると伺っております。こういう取組が広がるのは非常にいいことだと思っています。
 小委員会を廃止するということ自体には異存はないのですけれども、実はこの法律は施行後も幾つか課題があると思っております。
 例えば、法認定前の自然共生サイトのときには、OECM相当の生物多様性保全が維持されているところだけが対象のサイト認定だったんですけれども、それが法認定になって、維持のほかに回復と創出が新たに入りました。それが一つの同じ認定の制度として運用される仕組みになっています。
 そういう意味では、法認定になって、回復、創出をどのような基準で見ていって、それをフォローしていくかというところは、実はまだ始まったばかりで、まだ認定のケースも本当に少ないと聞いています。こういったところの制度の運用状況を見ていく必要があると思っていて、それはここの自然環境部会で対応していく形になるんでしょうかという、今後の運用の部分についてのチェックの質問なんですけれども、体制を教えてください。
○中村部会長 ありがとうございました。
 愛甲委員、お願いいたします。
○愛甲委員 私も小委員会の廃止自体には異論ありませんが、継続して、各活動母体とかの支援をお願いしたいということで、発言させていただきます。
 先日、北海道で支援センターの集まりがありまして、北海道大学も自然共生サイトとやっているので、それで、私もその関係者として集められましたけど、ただ、少し不安に思ったのは、何をやりましょうという会議だったんですよ。
 我々は何をこれから取り組めばいいですかと、ニーズを聞きたいということだったんですけど、それを聞きながら、ちょっと思ったのが、もうちょっと明確に、どういう支援をしていくかというのをはっきりさせていったらいいんだろうというのと、もう一つは、各自治体への支援だったり、あと、これから申請しようと考えている方々をどう拾い上げていくかというようなところの支援というか、サポートもしていただきたい。
 それから、実際にマッチングもそうですけど、認定された方々とか、団体とかの交流というのも、もっと盛んにやっていただくといいのではないかなというような辺りも、ちょっとそのときにも指摘しましたので、その辺は、引き続きやっていただきたいのと、勢一先生が言われたことと同じですけど、どこでそれの進捗を見ていくのかという辺りも、国家戦略の進捗の評価とも関係すると思いますけど、ぜひ、その辺も検討いただきたいと思います。
○中村部会長 ありがとうございます。
 町田委員、お願いいたします。
○町田委員 ありがとうございます。東京農業大学の町田です。
 私のほうからは、2点あります。この自然共生サイトは、多くのアライアンスの方とかのご支援のおかげで、非常に大きな盛り上がりを見せていると思います。
 その中で、企業の方の件数は非常に多いところなんですけれども、期待するところとしては、NPOの方とか、里山活動をされている方とか、林業とか、農業とか、様々な活動の中の人にも、やってみようと思っていただけるような、そういった、ちょっとインセンティブというか、活動が広がることも次の展開として期待しています。
 2点目としては、やはり、これまで場を守る自然共生サイトから、活動も入れてというところで、新しく法律も変わったところなんですけど、やはりなかなか件数を見ても、そして、実際、自然共生サイトの審査に関わらせていただいても、難しいのかなというところもあって、やはり具体的にどういう環境に回復させるんだというタイムスケジュールも合わせたところを、すごく事務局のご支援をいただいていますけれども、そういったところが明確になると、マッチングする、支援したいという企業が、これなら手伝えるかな、支援したいかなとなるので、やはり具体的にどういう環境をつくっていくのかという目標像はより大事になっていくのかなと思いました。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。それでは、お願いいたします。
○事務局(自然環境計画課) ご質問ありがとうございます。自然共生サイトについては、現在、申請は大変多くて、企業、NPO等から問合せが来ております。
 ですけれども、それをさらに広げて活動支援するための施策は、しっかり議論していかなければならないと思っており、小委員会は廃止ということで案を出させていただいておりますけれども、また、この部会等で進捗状況の報告などさせていただければと思っております。
 それで、支援制度は様々に検討はしていて、やっていることも多いのですけれども、それがなかなか伝わっていないというのは課題だと思っており、今、地方環境事務所に自然共生サイトの担当者を置いて、そこから各現場につなぐような取組というのもしっかりやっていかなければならないと思っております。
 特に愛甲先生が交流が重要というのはおっしゃるとおりでございまして、認定式という形で皆さんが集まると、様々な交流ができて、自らのやっていることの知見を伝え合って、発展していくということがあるので、そういったものを各地方単位ででもできないかという工夫もしていきたいと思っております。
 今、申請数が、ある程度多い状況ではございますけれども、さらに広げていくということ、それから、その質を高めていくということもしっかり議論してまいりたいと思います。どうもありがとうございます。
○中村部会長 ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。
 よろしいですか。
 多分、皆さん、この小委員会がなくなって、今のこの流れが途切れてしまうのではとか、あとは、きちんと、先ほどの話ですけど、交流や援助や継続性がどう担保されるのかとか、そういったことを気にされていると思います。ぜひ、今の流れがさらに拡大するような、評価の仕方もきちんとされて、より企業もそこに投資できるような、そんな環境づくりができてくるといいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、今のこの自然再興の実現に向けた民間等の活動促進に関する小委員会については廃止するということにしたいと思います。異議ございませんでしょうか。
(異議なし)
○中村部会長 ありがとうございます。
 次に進んで、議事の4です。生物多様性国家戦略2023-2030の中間評価及び生物多様性条約第7回国別報告書のとりまとめについて、事務局から報告をお願いいたします。
○事務局(自然環境計画課) ありがとうございます。自然環境計画課の福井と申します。
 私から、議事4について説明をさせていただきます。
 資料4-1をご覧ください。
 まず、この第7回国別報告書と国家戦略中間評価の背景についてでございます。
 まず、生物多様性条約の第7回国別報告書につきましては、生物多様性条約の第26条におきまして、国別報告書として、およそ4年に一度、国が取った施策の有効性について報告することが求められております。
 今般、第7回国別報告書というのを、2026年2月28日まで、あと1週間近くでございますけれども、そこまでに提出することが求められております。
 この提出した国別報告書につきましては、今年10月に開催される生物多様性条約、COP17で議論に付されるグローバルレビューの情報源となります。
 この第7回国別報告書の様式につきましては、COP16において決定されておりまして、何を報告するかと申し上げますと、特に昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)を踏まえて設定した日本の国家戦略の国別目標、これの進捗状況等を報告するというところになっております。
 一方で、生物多様性国家戦略2023-2030の中間評価につきましては、国家戦略の本文内において、国別報告書を作成するタイミングに合わせて、指標や個別施策の実施状況の周期的な点検、さらに本戦略の中間評価を行うこととされていることに基づいて、今回、実施しているという次第でございます。
 中間評価に必要な項目といいますのが、ここに掲げておりますもののとおりでございまして、第1部の五つの基本戦略、国家戦略を達成するために五つの柱というのを定めているんですけれども、そこに掲げている全部で40個の国別目標、日本としての目標がございます。これの進捗状況をまず点検するということでございます。
 この国別目標につきましては、※で書いてあるんですが、日本の場合は、あるべき姿を定めました15個の状態目標というのと、なすべき行動を定めました25個の行動目標、この2種類に分かれまして、これらが全て合わさって40個ということでございます。
 また、第2部のほうに、関係府省庁等が掲げました全392の具体的施策がございまして、これについても、今回、評価をしてございます。
 今回、全体方針として、この国別報告書、国家戦略中間評価を一本化して作業全体の効率化を図っております。
 続きまして、この両者の構成・関係についてでございます。
 先ほど説明を差し上げましたように、第7回国別報告書の構成、評価項目というのは、生物多様性条約のCOP16において決定されております。
 下の表の左側、オレンジの表のほう、セクションⅠからセクションⅤまで、これは日本に限らず、全ての締約国がこの内容に基づいて報告をするということになっております。
 一方で、下の表の右側の国家戦略中間評価の構成、評価につきましては、この第7回国別報告書の活用を見据えまして、この報告書の様式に、一部、対応させて項目を設定しております。下の図で言いますと、赤の四角で囲った部分、この部分が両者対応している部分でございます。
 今回、参考資料2のほうに国家戦略の中間評価の本文、参考資料3のほうに第7回国別報告書の本文をつけてございますけれども、非常に大部な内容になりますので、こちらのスライドにおいて概要を説明させていただきたいと思います。
 特に、この下の表において太字になっております国別目標の進捗状況というのと、あと、具体的施策の進捗状況、さらには全体の評価、この三つについてご報告させていただきたいと思います。
 まず最初に、国別目標の進捗状況の評価についてです。
 全40個あると申し上げましたけれども、下の左側の円グラフを見ていただきたいんですが、評価結果を円グラフで書いております。
 赤が目標達成に向けて順調、緑が進展したが、その程度は不十分、紫が大きな進展なしということでございまして、赤と緑を合わせた、進展した国別目標というのが全体の4分の3を占める結果となっております。
 一方で、右側に円グラフが二つございます。状態目標の評価、行動目標の評価結果でございます。
 こちらを見ますと、状態目標につきましては、約半数弱が赤と緑、要は進展した国別目標ですけれども、行動目標につきましては、ほとんどが進展しているという形になっておりまして、行動目標に比べて、状態目標では進展しているものが限られるという結果になりました。
 この理由といたしましては、行動が状態に作用するまでに、一定程度、時間を要するということですとか、あとは行動の規模等が状態を進展させるに十分ではないこと等が考えられるとまとめてございます。
 続いてのページが、実際、この40個の進捗状況の評価、どの目標がどの進捗状況に該当したかというのを一覧表で載せてございます。40個もございますので、主なところをかいつまんで説明いたしますと、まず目標達成に向けて順調とされた目標が全部で八つございます。
 主なところといたしましては、状態目標3-2、3-3といったような、ネイチャーポジティブ経済に係るような目標、これが目標達成に向けて順調と評価されました。
 あとは、進展したが、その程度は不十分という項目の中には、状態目標4-2ですとか、状態目標5-2といったような、社会の変化に係る部分ですとか、生物多様性の基盤的な情報・資金の確保に係る部分、このような目標が該当しております。
 一方で、右側の真ん中のところ、大きな進展なしとしたところは、例えば状態目標1-1、1-2といったような、そもそもの生態系の健全性の回復を図っていくという目標、さらには状態目標2-1、2-2といったような、生態系サービスの向上等に係る目標、こういった目標が大きな進展なしとされました。
 続きまして、具体的施策、全392個の達成状況について説明させていただきます。
 下の棒グラフを見ていただきたいんですけれども、基本戦略1から5ごとに、具体的施策の達成状況を5段階で評価してございまして、ほとんどがこのグレーのバー、グレーのバーというのが進捗中という評価なんですけれども、基本戦略別で、いずれにおきましても90%以上が進捗中という評価になりました。
 また、僅かではございますけれども、オレンジ色、青色といったような、既に達成済とされている施策もございまして、未着手である「dその他」、「c検討中」という評価になった施策はございませんでした。このことから、達成時期を2030年頃に設定している施策も多いというところですけれども、目標達成に至った施策はまだ限られているものの、一方で、国家戦略の策定後に新たに開始された施策も少なくないなど、多くの施策で着実な進捗が認められるというような評価になっております。
 最後に、結論・全体評価というところでございまして、今説明させていただいた内容を端的にまとめているのがこちらになりますけれども、まず、1ポツ目ですが、国家戦略の策定をしてから2年余りの状況を、今回、中間評価、国別報告書としてまとめており、この2年余りの期間で、既に目標を達成した施策をはじめとして、多くの施策で着実な進捗が見られて、ほとんどの行動目標が進展したと。ただ、一方で、状態目標では進展のあったものが半数弱にとどまるという課題が見えました。
 2ポツ目でございますけれども、達成した目標の内容を見てみますと、全体で申し上げますと、生物多様性の状態、これは損失し続けていると。また、生態系サービスの状態も回復するまでには至っていないと考えられるというところになりました。ただし、前向きな兆しも一部ございまして、生物多様性喪失の背景に位置づけられる社会経済状況、ここにつきましては、部分的ではございますが、改善していると考えられるとまとめてございます。
 3ポツ目、最後でございますけれども、今後、さらなる進展がどの国別目標におきましても求められるということで、引き続き、多角的な取組を実施、加速化して、国をはじめ、様々な主体の方と、参加、連携等をしていくことが欠かせないというところを記載してございます。
 最後2スライドでございますけれども、今回、中間評価、国別報告書をまとめるに当たりまして、パブリックコメントを実施してございます。昨年の11月から12月にかけての1か月間実施しまして、総意見数が226件、概要でまとめますと172件、意見提出者は17団体/名になってございます。
 全体的にもご意見をいただいたところですけれども、特にご意見が多かったのが、基本戦略1の生態系の健全性に係る部分と、基本戦略3のネイチャーポジティブ経済の実現に関する部分、この二つだけで全体の60%を占めておりまして、ここに関するご意見が多かったというところでございます。
 最後のスライドになります。最後にCOP17及びグローバルレビューについてでございます。
 COP17におきましては、今年10月に開催いたしまして、グローバルレビューにつきましては、2ポツ目にございますように、GBFについて、世界的な進捗状況を評価するというものでございます。
 タイムラインですけれども、ちょうど昨日ですかね、ローマで行われた実施補助機関会合が終了しておりまして、先ほど説明したように、2月末までに、この国別報告書を提出するということになっております。日本の国別報告書は、本部会終了後、速やかに提出したいと考えております。10月に、COP17において、グローバルレポートというものが公表されまして、このグローバルレビューが実施されるという流れになっております。
 簡単ではございますが、以上で説明を終了させていただきます。
○中村部会長 ありがとうございました。
 それでは、皆さんのほうから、ご質問、ご意見をどうぞ。
○愛甲委員 愛甲です。
 質問は、まず一つは、状態目標と行動目標の関係というので、これは提案に近いんですが、先ほどの資料の5ページ目にあった進捗状況の評価を見るときに、状態目標というのはあるべき姿で、行動目標はなすべきことなので、現状で中間評価したときに、実際にやることとか活動については評価しやすいので、進捗が、ある程度、順調だったり、進展しているものが多くなって、状態目標はそうでもないというのは分かるんですけど、逆にそれがこれはあからさまに見えてしまっているんですよね。
 そのことよりも、この行動目標をやって、それをやっていることが状態目標にどうつながるかというのが大事なので、こういう整理よりも、もともとの、要は、両者の関係を示した上で、どう進捗しているかというのを見せた方が、その関係がよく分かるのではないかと思いました。
 もう一つ、ちょっと気になったのが、状態目標の中を見ていくと、関連指標でデータ不足だったりというのが結構あるんですよね。それで、逆に、それがずっとそのままの状態が続くのか、何かデータを取ったり、今後、評価が進む見込みがあるのかどうかというのも、結構、重要だと思っていまして、それについてはちょっとお伺いしたいと思っています。
 それから、細かいところですけど、状態目標の2-2とか、あと2-3のところ、温暖化と生物多様性の関連に関する関係の部分ですが、この辺りでは、非常に注目の高いところだと思うので、もう少しデータを取得したりという努力をしていただきたいのと、評価が本当にこれでいいのだろうかというのは、個人的に、一部、進捗していると言っていいのかどうかという部分もありました。
 非常に細かい話ですけど、あと、都市公園の整備面積が行動目標2-3のところに関連指標として挙がっていますけど、都市公園の整備面積は、今後、多分増える見込みはほとんどないと思うので、これは指標としてちょっとどうかなというのも感じたところです。
 緑被率とか何かそれに変えないと、公園自体の面積はそんなに増える局面ではないのでというのが意見です。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 山本委員、お願いいたします。
○山本委員 山本です。この資料の、愛甲委員のおっしゃっていたことと同じような角度なんですけれども、スライドの6のところに、具体的施策の達成状況というページがありまして、私の見方なのかもしれないですけど、グレーのところが非常に多いので、あまり達成されていなくて、進んでいないかのように見えるんですが、実は進捗中というのはかなりの進捗なんじゃないかなというふうに思うわけですね。
 だから、よく国際会議とかで、こういうことに取り組んでいますという話が共有されたときに、やらなきゃいけない目標としては掲げたけど、実は未着手であって、予算が確保できないみたいな話って、結構出てくるんですけど、進捗しているというのは、もう既に取り組んでいるわけで、そういう意味で、見せ方として、すごく進んでいるという見せ方もできるんじゃないかなと思っています。
 先ほどOECMのところであまり発言しなかったですけれども、アジア国立公園会議第2回の会議の中では、日本が取り組んでいることがアジアの見本になるんじゃないかというふうに発言される海外の国の方々もいらっしゃったりしたので、日本がこういうふうに取り組んでいて、こういうふうに報告しているということがとても重要だと思いますので、見せ方について工夫していただいたらいいんじゃないかなという意見です。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。
 小泉委員、お願いします。
○小泉委員 ありがとうございます。小泉です。
 私からは、研究の成果をもっと取り込んでほしいというのが結論です。第六次の国家戦略ができて、学術分野での活動というのを大いに刺激しました。様々な研究が行われているわけです。
 中間報告を見させていただいて、ちょっと気になっているのがデータ不足というところが散見されるというところで、こういったところにぜひ研究成果をはめ込んで、国別報告の充実を図っていただきたいというふうに思います。
 研究成果は、恐らくJBOの中で吸い上げているというふうに活動されていると思うんですけれども、学術分野のほうは、実はもうJBOの範囲を超えた広がりを示しています。
 先ほどの課題に戻ってしまって申し訳ないんですが、例えば自然共生サイトに企業が参画しやすいように、自然共生サイトの価値づけを、環境DNAを使って、均質に、かつ簡便に、そして、科学性を担保するというような分野の研究も大いに始まっていますというような研究の広がりがどんどん大きくなっていますので、その辺の動向を、ぜひ、こういったようなレポートの中に取り込んでいただきたいと思います。これは意見です。
○中村部会長 ありがとうございます。時間もちょっともう過ぎちゃっていますので、全ての方のご意見を聞いた後、回答をお願いいたします。
 それでは、橋本委員、お願いいたします。
○橋本委員 ありがとうございます。まず、膨大な情報を取りまとめていただきまして、本当にありがとうございます。資料も、とても分かりやすかったです。
 それで、状態目標、行動目標、個別施策の関係、今回の中間評価、それから国別報告書の作成を踏まえて、どういう学びがあったのかというのを次のフィードバックに生かしていくというのはとても重要だと思っています。そういう、取りまとめの気づきをまとめる機会があるといいなと思いました。
 あと、行動目標と状態目標は、あと、392の個別施策の関係は、サンキーチャートとかを使うと、少なくとも、どういう、どの施策が行動目標のどれに対応していてというのは見えるようになると思います。
 これはどれぐらいの数が出てくるかは分からないんですけど、会議の前に、福井さんには話しましたけど、3月中旬に、CBDの事務局でこれを踏まえた議論をして、5月末をめどにレポートの素案をつくって、外部レビューに出すという流れになっていて、結構タイトなので、期日までにしっかり出していただいたというのは、すごく大きな国際貢献だと思っています。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 藤田委員、お願いいたします。
○藤田委員 ありがとうございます。結論、全体評価の中に書いてある、生物多様性の喪失の背景に位置づけられる社会経済状況については、部分的であるが改善しているという、この社会経済状況というのが、どういう意味なのかよく分からなくて、例えば企業だとか、あるいはファイナンス、金融機関とか、そういったものが、生物多様性の取組をやっているよという意味なのかなと取ったんですけれども、その場合、先ほど自然共生サイトの話もありましたけど、企業は、いろんなところで、本当に数だけ増えて、自然共生サイトもいっぱい、保全したり、再生したりしている。それが、実際に30by30とか、生物多様性の状態の向上に結びついているかという評価を国としてもやっていただかないと、数が増えましただけだとよく分からないなと思っています。
 もう一つは、今回の国家戦略ではないですけど、ネイチャーポジティブ経済移行戦略というのを国は同じように出していますよね。そこでは、この取組は企業価値の向上、あるいは地域価値の向上に結びつくように取り組むということがロードマップとして出されています。そういったことも、こういう自然共生サイトであったり、企業が取り組んでいることが、価値向上にどう結びついているのかという効果、インパクトというところも出していただけるとありがたいなと思います。
 質問は、この社会経済状況というのは、そういう意味でよろしいでしょうかということです。よろしくお願いします。
○中村部会長 ありがとうございました。
 森本委員、お願いいたします。
○森本委員 私からは、一つ、ご質問と意見です。5ページのところでしたか、状態目標1-3の遺伝的多様性を維持されているというところについてだけ不明という評価になっていて、この不明の意味するところが参考資料を見てもよく分からなかったんですよね。
 そもそも十分なモニタリング手法とか、モニタリングの仕組みが採用されていないということが理由なのであれば、ぜひ、最新の学術成果と技術を取り入れて、評価できるような体制をつくっていただきたいというのが意見です。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。
 それでは、事務局のほうからお願いいたします。福井さん、お願いいたします。
○事務局(自然環境計画課) 多くのコメント、ご意見をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、愛甲委員からございました状態と行動の関係性の示し方、ここにつきましては、今回、一覧表のような形で示させていただいたんですけれども、橋本委員からもコメントがございましたように、もう少し分かりやすい示し方を検討するなど、今後に向けて、内部の中でも整理をして検討していきたいと思っております。
 そして、愛甲委員や小泉委員からございました、データ不足に関するご指摘ですけれども、今回、位置づけが中間評価ということで、2030年に向けて、今回もまだ2年余りの成果をまとめたというところで、課題感を示すことも重要だと考えております。
 今回、様々な施策の課題というのも見つかったんですけれども、一つ大きな課題が、やはり評価上の課題ということで、生物多様性でしたり、生態系サービス、並びに、その背景となる社会経済状況の評価につきましても、なかなかデータがない。データといっても、日本という。
 ちょっとすみません、多分、電源が切れてしまったので、補助をお願いします。
 回答を続けさせていただきます。
 データがないというところがございまして、特に全国レベル、日本全国で評価ができるような、そういったデータサンプルがないというところが分かりました。
 あとは解析・分析面の課題も分かりまして、データはあるけれども、全国レベルの評価をするに当たって、なかなかそういった科学的な解析・分析ができていないというところも分かりました。
 そういったところも、今回、報告書の中には記載してございまして、今後に向けて、一つ一つ改善をして、データ不足がなるべく減らせるようにしていきたいと考えております。
 また、山本委員からございました、施策の見せ方、こちらにつきましては、今後、こうした国別報告書を国際会議にもPRしていく場があると思いますので、いただいたコメントも踏まえまして、今後、国際的にもPRしていきたいと思います。
 また、藤田委員からございました、社会経済状況の意味ですけれども、すみません、丸めて社会経済状況と表現しておりましたが、国家戦略で言いますと、具体的には基本戦略3、4、5のところを社会経済状況というふうに表現しておりまして、藤田委員からご指摘のあったネイチャーポジティブ経済に関するところのほかにも、一人一人の行動変容という社会的な行動変容を促すというところは基本戦略4の部分でしたり、あとは生物多様性の状況を評価するためのデータの基盤や国際的な連携は基本戦略5のところ、こうしたところを社会経済状況というところで表現して、そこにつきましては、進捗状況の差は、内容ごとに見るとあるんですけれども、全体的には一部改善したというようなところでまとめさせていただいている次第でございます。
 最後に、森本委員からございました遺伝的多様性の部分につきましては、こちらは、この目標を評価するための指標というのが、現状、出せていないというのが状況でございます。
 国際的な指標として、遺伝的多様性を図る有効集団サイズが500以上という指標があるんですけれども、こちらは日本の中でも研究している方がいるんですが、まだ日本として、それを評価するためのデータというか、そこまでの評価ができていないだろうというような話をさせていただいておりまして、なので、現状不明としております。
 ただ、ここにつきましても、今後に向けて、既に研究されている方とコミュニケーションを取って、指標算出に向けて動き出している状況ですので、今後に向けて指標は算出していきたいと考えております。
 以上になります。
○中村部会長 ありがとうございました。ある意味、アドバイスというふうに聞いていただいて、よりよいものを2030年に向けて展開していただければなと思いました。
 これは報告ということですので、これで一応終わりということで、議事5に進みたいと思います。クマ対策の状況について、事務局からお願いいたします。
○事務局(鳥獣保護管理室) では、議事5のほうを説明させていただきます。鳥獣保護管理室の佐藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、資料をめくっていただいて、2ページ目になります。
 資料2ページは、今年度のクマの出没情報件数、人身被害者数、死亡者数等をまとめたものでございます。まだ年度の途中ではございますが、環境省が集計を開始して以降、全て過去最高の値となっているような状況でございます。
 また、資料の下のほうのグラフをご覧いただければと思います。
 秋口にかなり出没の件数だとか、人身被害件数が非常に多くて、その後、クマが冬眠に入る時期になっておりますので、現在は比較的落ち着いているというような状況でございます。
 資料の3ページ目になります。
 こちらは、令和7年度のクマの死亡事故の概要をまとめたものでございます。特に10月以降、東北地方を中心に被害が相次いだというような状況になっております。
 4ページ目をご覧ください。
 クマ対策に関する最近の動きをまとめた概要資料になります。本年度の動きは、この資料、中ほどの3以降になっております。
 4月に鳥獣保護管理法のほうを改正しまして、人の日常生活圏における銃猟を可能としまして、9月に施行したところでございます。既に50件以上、生活圏におけるクマの銃猟、それが行われているというような状況でございます。
 一方で、先ほど申し上げたとおり、今年度は非常にクマの被害が深刻な状況でありまして、資料の右側の4番目に示しているとおり、クマ被害対策パッケージのほうを11月に取りまとめました。緊急的な対策も含めて、関係省庁が連携して、クマの被害対策を進めているというような状況でございます。現在は、各種対策を促進するためのクマ被害対策ロードマップの検討を進めているというような状況になります。
 5ページ目をご覧いただければと思います。
 こちらが、クマ被害対策パッケージの概要となっております。真ん中辺の赤塗りのところが、緊急的に対応するとした施策でございまして、いろんな通知を発出したりとか、そういった取組を進めたところでございまして、これを昨年内ぐらいにやるという施策が、緊急的に対応することとしたところでまとめております。
 真ん中辺の黄色塗りのところが短期的に取り組むこととして、年度内に目安として実施する施策をまとめたものでございます。
 右側の緑抜きのところが、中期的に取り組むこととして、来年度以降も含めて取り組む施策として書いたところでございます。先ほどご指摘があったガバメントハンターの雇用の支援とか、そういったものも進めていくということをお伝えしているところでございます。
 下部の白抜きのところが、これらの施策を支えるような予算的な事項も含めて記載しておりまして、全体として、人の生活圏からクマを排除して、人とクマのすみ分けを図って、国民の命と暮らしを守ることを目指すというふうな構成になっているところでございます。
 次のスライドをお願いいたします。
 こちらのほうが環境省の来年度の鳥獣対策関係、あるいはクマ関係の予算の説明書になっております。
 資料、右上側の赤枠で囲った辺りをご覧いただければと思います。一番上のこの予算の数字でございますが、クマだけではなく、シカやイノシシなども含めた鳥獣対策全般の予算となっております。令和7年度補正予算と令和8年度の予算案で、合計125億円を見込んでおります。
 表の左側には令和6年度補正と令和7年度当初予算の数字がありますが、これは合計35億円程度でしたので、約3倍から4倍の予算を見込んでいるというところでございます。
 さらに、クマ対策の予算でございますが、2行目の予算になります。これは昨年度が合計6億円程度だったものが、今後は96億円程度を見込んでいるというところでございます。
 また、クマ対策の予算の内訳ですが、都道府県の対策を支援する交付金事業約80億円が占めておりまして、具体的には、資料左下にあるような、クマの捕獲に関する経費だったりとか、クマを誘引するような樹木の伐採だったりとか、あるいは緩衝材の整備などを支援するような予算となっております。
 残りの約16億円が、環境省が直接実行するような調査だったり研究だったり、あるいは国立公園における対策の費用等となっております。
 7ページ目をご覧ください。
 こちらは都道府県の鳥獣対策を支援する交付金のメニュー表となっておりまして、特に左下の2の事業内容と書いたところが、具体的な予算の支援の内容でございます。書いてあるとおりでございますが、直接の捕獲のみならず、人材の育成だったりとか、人材確保の研修のような育成の方法だったりとか、実際に雇用する予算だったりとか、そういったものもありますし、あるいは出没の防止の対策なども支援できるようなメニューとなっております。
 8ページ目をご覧ください。
 こちらは環境省が直轄で行う鳥獣対策事業の資料となっておりまして、クマ対策のほか、鳥獣対策に係る人材の育成、研修を実施するとか、あるいは国立公園におけるシカ対策だったり、あるいは鳥類の標識調査等も実施するというようなものになっております。
 9ページ目をご覧いただければと思います。
 こちらは制度的な事項の説明資料になります。
 冒頭に、昨年4月に法改正をした後、ご報告申し上げましたが、その法改正の具体的な中身に関する資料でございます。
 法改正前は、市街地にクマが出没した場合とか、あるいは居座ったような場合でも、なかなか銃猟を迅速に行うことができなかったというような状況でございます。これを、市町村長の判断で、地域住民の安全等を確保した上で、例えば通行制限を行うとか、避難指示を行うとか、そういったことをした上で、市街地等において緊急的な銃猟、緊急銃猟を可能とするような、そういった改正を行ったというものでございます。
 10ページ目以降が、緊急銃猟が具体的に行われたものをまとめた資料でございます。
 10月15日に緊急銃猟の1件目が行われまして、それ以降、やはり秋、10月、11月、連日、緊急銃猟が行われるというような状況でした。特に、やはり東北地方、あるいは北陸地方を中心に緊急銃猟が行われたということでございます。
 現在、この資料では56件となっておりますが、2月に入ってから何件か行われているというような状況でございまして、まだ徐々に件数が増えてきているというような状況でございます。
 13ページ目、14ページ目には、政府によるクマ被害対策支援の支援メニューを整理する取組を紹介しております。
 14ページ目に、支援メニューの目次のみをつけさせていただきましたが、そのメニューの掲載した内容によって、こういった国の支援があるというようなことを取りまとめて、詳細をウェブサイトに掲載しているところでございます。自治体がクマ対策を実施する際には、どのような支援があるかというようなことが分かるように、一助となるよう整備を進めたところでございます。
 資料5の説明については以上になります。
○中村部会長 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。皆さんのほうから、ご質問、ご意見等。
 どうぞ、愛甲委員。
○愛甲委員 こういうことを着実に進めていただくことが大事だと思います。
 4点、ちょっとコメントさせてください。
 一つは、ゾーニング管理について、いろいろ北海道でも策定する自治体が増えてきていますが、その場合に、大体、防除、侵入を防止する区域としては、都市計画区域の中での市街化区域と市街化調整区域の間に線を引いたりとかというのがあって、大体、問題が起きるのは市街化調整区域で問題が発生したりしている事例が基本的には多いとは思うんですが、以前からこれは気になっていた点で、そういう野生鳥獣の管理と、都市計画とか、まちづくりとの関係というのをきちんと整理した上で、そちらの部署との連携を取った上で進めるべきではないかというふうに思います。それが一つコメントで。
 もう一つは、人間側に問題がある事例もあって、例えばいろいろなごみとかを放置したり、誘引物を放置したりというようなことも含めての対策も必要だろう、その辺をどう周知していくか、情報提供して、行動変容を図っていくかというような観点も含めていただきたいということ。
 それから、あと草刈りや伐採という話も、結構、対策としては出てくると思うんですけど、ちょっと懸念されるのは、逆に、やり過ぎにならないように、場所によっては希少種があったりとか、そういうこともあるので、片方で生物多様性の保全とか、そういうのもやりながらということであると、そういったことに対しても、環境省としては、ちゃんと指針なり何なり、考え方をきちんと示すべきじゃないかというふうに思っております。
 もう一つは、これは北海道でも知床でも非常に問題になりますけど、そもそもの個体数が分からないというところが原因になって、捕り過ぎにならないかということとかも含めて、きちんとやっぱり個体数を把握するような努力というか、そういう研究も含めて支援するような仕組みもきちんと取っていただきたいという、その4点です。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 勢一委員、お願いします。
○勢一委員 ご説明ありがとうございました。勢一です。私からは2点。
 1点目は、今まさに愛甲委員がおっしゃった点なんですけれども、やはり地域のゾーニングをどう考えていくかというのは非常に大事だと思います。野生生物の生息圏と人間の生活圏をうまく分離調整をしていくというようなまちづくりと一体としてやっていかなければいけないだろうと思います。人の側から調整するということもあり得ると思いますので、この辺りは、ぜひ今後、ご検討いただきたいというのが1点目です。
 もう1点ですけれども、どういう人材を確保していくかというのは非常に大事なところです。
 先ほど、ガバメントハンターの議論もありましたけれども、そのときに、回答の中で、民間の保険会社の仕組みとか、鳥獣被害の対策の自治体ですかね、特措法の9条に基づくものとかを参照してというようなご回答をいただきまして、そういうのも非常に大事だと思うのですけれども、その自治体が、実際にどのような現場での運用状況になっているのか、課題はないのかというようなところはぜひ調べて参照していただき、考えていただきたいと思います。あと、やはり緊急銃猟などを伴うようなこちらの仕組みとは、本質的に役割が違うところがありますので、この辺りをしっかり考えた上で、市町村長の指揮命令系統として位置づけられるような場合というところにおいては、やっぱり法的な位置づけも、どうするかというところは議論していただきたいと思います。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 小泉委員、お願いします。
○小泉委員 ありがとうございます。小泉です。今日、たまたま前の議題で状態目標と行動目標というのが出てきました。ぜひ、この考え方をクマの中に取り入れていただきたい。クマに限らないんですが、野生鳥獣の保護管理全般に状態目標と行動目標とを入れ込んだ考え方を生かしていただきたいというふうに考えています。
 当然、状態目標と行動目標の背景には、バックキャスティング、それからロジックモデルというのがベースとしてあるわけです。今日示していただいた、今ちょうど出ていますね、クマ対策パッケージ、これを見ますと、行動目標ですね。この行動目標の中に個体数管理とかと入っていますけれども、やはりこれを議論するのと同時に、クマとあつれきを生まないための段階的な状態目標というのも同時に設定して進めていく必要があると思います。
 それがないと、行動目標だけがどんどんと過激化して、それに関わる関係者の対立がますます激化してしまうのではないかというふうに思います。この点、これからご配慮いただければと思います。
 シカの保護管理ガイドラインを、今回、改定いたしました。この中にバックキャスティングとロジックモデルという考え方を取り込んでガイドラインをつくりましたので、もうすぐ出来上がりますので、読んでいただければと思います。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 それでは、オンラインから、関委員、お願いいたします。
○関委員 ありがとうございます。関です。一つだけ質問なんですけれども、被害者数、3年間にわたって表示があったかと思うんですけれども、年度によって、大分、数にばらつきがあるというふうに見受けました。もしこの原因がお分かりでしたら、ぜひ教えていただければと思います。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。
 それでは、事務局からお願いいたします。ちょっと待って。お1人、聞いてからにします。
 日向野委員ですね。お願いいたします。
○日向野委員 すみません。最後に申し訳ありません。
 クマの緊急銃猟の点で、1点、懸念される事案がありまして、お話しさせていただきたいんですが、緊急銃猟の際、いわゆる市町村の判断によって発砲許可がなされるというふうな状況なんですが、既に緊急銃猟はかなり数が進んでいて、我々猟友会としても、全面的に協力をしながら、従事者として活用しているというふうな状況です。
 しかしながら、事案の中で事故が起こった場合、人身などは国家賠償責任法で対応ができる、または物損などは県の補償や市町村の補償で、保険補償で対応するというふうなことなんですが、刑法事案、いわゆる事故があった場合に、刑法事案になり得るような、そういったケースのときに、救済や支援措置があるのかどうか、そういった点についてお聞かせいただきたいと思います。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございます。質問もあったと思います。よろしくお願いします。
○事務局(鳥獣保護管理室) 様々なご指摘、また、多分応援とか、そういった面も含めて、メッセージをいただき、ありがとうございます。
 まず、愛甲委員からいただいたゾーニング管理とか、まちづくりのゾーニング管理の際に、都市計画とかまちづくり、そういったものとの調整が必要じゃないか、あるいはまちづくりの部署との調整が必要じゃないかというご指摘をいただきました。
 まさにおっしゃるとおりと考えますし、我々もクマの、都道府県がつくる特定計画のガイドラインなんかも、今調整して、このゾーニング管理のほうを進めるというようなことを打ち出しております。
 また、クマ被害対策パッケージをまとめる際とかのロードマップを、今検討しているときにも、国交省さんなんかも、ちょっといろんな部署にはまたがるんですが、そういったところとも調整していきますので、引き続き、関係省庁との連携だったりとか、いろんな部署との連携を進めながらやっていくということになるのかなと思います。
 また、誘引物、人間側に問題があるんじゃないかとか、誘引物の管理をしっかりということでございます。こちらも、まさにおっしゃるとおりでございますし、環境省の交付金でも、そういった誘引物管理、そういったものも支援しておりますし、また、パッケージにも、そういったものをしっかり管理するというようなことも盛り込んでいるところでございますので、引き続き推進していくというようなことでございます。
 あと、草刈りとか、緩衝帯整備のときに、生物多様性に配慮することが重要じゃないかということもご指摘いただきました。こちらのほうも、例えばクマが川伝いに下りてくるような場所で、通り道の伐採をするとか、そういった事案もちょっと出てきておりまして、そのときにご配慮いただくようなことも必要じゃないかと環境省としても考えておりまして、そういったものもまた周知していくことが必要かと思っていますし、実際にやっていくのかなと思っております。
 あと、個体数がそもそも分からないというような状態で、そういったものをしっかり調査していくということが重要だというようなご指摘もいただきました。
 環境省のほうも、次年度から個体数の調査をしっかりやっていって、そういった基礎的な情報も明らかにして、クマ対策をしていくというようなことを考えているところでございます。
 勢一委員からは、地域のゾーニングが大事だというご指摘をいただきました。愛甲委員と同じような観点かなと思います。こちらもしっかりして進めていきたいと思います。
 あと、人材確保に関して、現場の実態も踏まえてやっていくべきというご指摘をいただきました。こちらも、まさにごもっともでございまして、我々もロードマップを取りまとめている中で、都道府県にヒアリングというか、照会をかけたり、さらにその都道府県管内の市町村の状況なんかもお伺いしながら、どのような支援ができるのかなども検討しているところでございます。なかなか、今この瞬間で終わるような課題ではないと思いますが、長期的な視点も踏まえて、対応を考えていくのかなと思っております。
 小泉委員からは、状態目標と行動目標の観点を取り入れてほしいというご指摘をいただきました。こちらのほうも、まさに今、クマ被害対策ロードマップを検討している中で、そのときにどう指標を考えるかみたいなことも今ちょっと内部で検討しているのですが、そういったところもちょっと取り込で検討してまいりたいと思います。また、個別にちょっとアドバイス等をいただければと思います。
 あと、関委員から、被害者数が違うのではないか、資料の2ページ目のほうを映していただきたいんですが、その被害者数のお話だったと思います。
 特にこれは非常に差が大きい状況になっています。令和5年度がやはり、令和7年度もそうなんですが、東北地方のほうでかなり被害者数が多かったと。堅果類、どんぐりの不作とか、そういった、いろんな要因が考えられますが、そういったものが、令和7年度、令和5年度は重なってしまったのかなと思っています。
 逆に、令和6年度は、東北地方ではどんぐり、クマの餌になるようなものがそこまで不作ではなかったということで、そういったことから、被害者数、被害件数等に差が出てきたのかなと思っております。
 最後に、日向野委員から、緊急銃猟に関するご指摘をいただきました。委員がおっしゃるとおり、かなり事例が積み重なってきている状況でございます。50件を超えてきているところでございます。
 今、我々のほうでは、緊急銃猟のガイドライン、これは昨年の7月に、制度が始まる前に用意したものがあるんですが、今、その改訂作業を進めておりまして、その中で、いろんな事例を踏まえて、もっと分かりやすくするような改訂だったりとか、見えてきた課題を解決できるような提案を踏まえて改訂しているところでございます。これも年度内に発出して、事故のないように、適切な緊急銃猟が進むようにということで進めていきたいと思います。
 最後に、刑法のほうの救償の件でございますが、なかなか個別の事案等々に応じるのかなというところがあるので、具体的な、もしお困りがあったら、また事務局のほうにお知らせいただければと思いますし、何とも、ここで一般的に答えるのが難しいのかなとは思いますが、また、個別に状況等をお伺いできればと思います。
 以上です。
○中村部会長 ありがとうございました。ホットな話題でもありますし、私も知床のほうで同様の問題を抱えて、科学委員会としてどう対応していくかと議論していました。
 今回も報告ということで、まだ不十分なところもあったかもしれませんが、事務局と直接、連絡を取っていただいて、もし必要であれば、より詳細な情報も得ていただければなと思います。ありがとうございました。
 それでは、全ての議事はこれで終了したと思うんですが、全体を通じて、皆さんのほうから何かありますか。よろしいですか。
 30分ぐらい超過してしまいまして、申し訳ありません。
 それでは、議事を事務局のほうにお返しいたします。
○司会 中村部会長、議事進行をどうもありがとうございました。委員の皆様におかれましても、長時間にわたりご審議をいただきまして、誠にありがとうございました。
 閉会に当たりまして、自然環境局長の堀上より、一言、ご挨拶申し上げます。
○堀上自然環境局長 自然環境局長の堀上です。所用がありまして、遅れて出席ということで申し訳ありませんでした。本日は、たくさんの議題がありまして、長時間、多くのご意見をいただきましてありがとうございました。
 御嶽山国定公園をお認めいただけまして、これは指定ということになりますと、58公園、国定公園ということになります。大変新しい公園ということで、多くの国民の方々に知っていただくためにも、長野県さん、あるいは岐阜県さんと一緒に機運醸成に努めてまいりたいと思っておりますので、先生方にも今後もご協力いただければと思います。
 また、クマのことにつきましては、昨年の秋から大変たくさんの被害が出て、環境省、特に自然環境局は非常にここに多く力を注いできましたが、今日は鳥獣室のほうからは割と淡々と報告させていただきましたけれども、今でも都道府県、市町村ともやり取りをかなり頻繁に行っているところでございます。
 そういう中で、クマ対策ということだけでもなく、日本の自然環境、特に里地里山の環境の問題というところもかなり出てきているというふうに認識していますので、そこは今日も指摘がありました、自然共生サイト、あるいは生物多様性の状態目標、そういうところも含めて、今後、我々も注力し、いただいたご意見を踏まえながら、しっかり対応していきたいと考えております。
 今日は大変長い時間、お疲れさまでした。引き続き、ご指導、ご鞭撻いただければと思います。本日はありがとうございました。
○司会 それでは、以上をもちまして本日の自然環境部会を終了いたします。ありがとうございました。

午後0時39分 閉会