中央環境審議会 自然環境部会(第41回)議事録

日時

令和2年10月19日(月)15:30~17:30

開催形式

WEB 会議システムにより開催

出席者

武内 和彦  部会長

石井 実   委員

髙村 典子  委員

佐藤 友美子 委員

新美 育文  委員

山極 壽一  委員

石井 信夫  臨時委員

江崎 貴久  臨時委員

大沼 あゆみ 臨時委員

尾崎 清明  臨時委員

小菅 正夫  臨時委員

小長谷 有紀 臨時委員

柴田 明穂  臨時委員

下村 彰男  臨時委員

白山 義久  臨時委員

中村 太士  臨時委員

深町 加津枝 臨時委員

二宮 雅也  臨時委員

宮本 旬子  臨時委員

湯本 貴和  臨時委員

議事録

午後3時30分 開会

○司会 本日は、お忙しい中、当審議会にご出席いただき、ありがとうございます。

 定刻となりましたので、ただいまより中央環境審議会自然環境部会を開会いたします。

 会議に先立ちまして、本日の出席委員数をご報告いたします。本日は、所属の委員、臨時委員25名のうち、20名のご出席をいただいておりますので、本部会は成立いたしております。

 本会議について、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、WEB会議システムにより開催いたします。また、会議の様子はYouTubeチャンネルによりライブ配信を行っておりますので、ご了承ください。

 WEB会議の開催に当たりまして、通信環境の負荷低減の観点から、ライブカメラの映像は各自ご発言冒頭のみとし、原則、音声のみの中継といたしますので、あらかじめご了承ください。このため、現時点でカメラ機能はオフにしていただきますようお願いいたします。

 それでは、ご確認ください。

 また、議事中、マイク機能は部会長及び発言者以外は音を拾わないようミュートに設定していただくようお願いいたします。

 なお、ご発言の際は、お名前の横にある挙手アイコンをクリックしていただくか、チャット機能にてご発言する旨をお知らせください。挙手アイコンは、黒から青色に変わりますと挙手した状態になりますので、ご発言の意思を示された方はこのマークで確認いたします。部会長からのご指名後、マイクのミュートを解除してからご発言いただきますようお願いいたします。ご発言後は挙手アイコンを忘れずにクリックし、青から黒になるよう操作をお願いします。挙手アイコンは事務局でオン・オフを操作できませんので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 次に、本日の資料についてですが、環境負荷削減の観点から審議会のペーパーレス化の取組を推進するため、事前に電子データとして、委員の先生方に送付させていただいております。本日は、事務局が画面上に資料を掲載し進行させていただきますので、ご案内の資料は必要に応じ、お手元でご参照いただきますようお願いいたします。

 傍聴されている方につきましては、本日の資料を環境省ホームページの自然環境部会のページにアップロードしておりますので、そちらをご確認いただきますようお願いいたします。

 それでは、自然環境局長の鳥居よりご挨拶申し上げます。

○自然環境局長 皆さん、どうも、こんにちは。ご紹介にあずかりました環境省の鳥居でございます。

 今日、こういう形で部会を開催させていただきますけども、武内部会長が一人、第1会議室にお座りになり、その反対側に事務方、課・室長、みんな座っているという、ちょっと、これまでにないスタイルで少し緊張しておりますけども、こういう形でたくさんの委員の方にご参加していただきまして、誠にありがとうございます。

 本日の議題といたしましては、諮問案件が二つございます。一つ目が、平成26年に改正いたしました鳥獣保護管理法の施行から5年が経過したこと、改正法に基づく基本指針で規定する鳥獣保護事業計画の計画期間が令和3年の末とされていることから、改正法の施行状況や、この間の社会状況の変化を踏まえまして、今後の基本指針の改定に向けたご審議をお願いしたいというものでございます。

 二つ目は、先般、自然環境保全法を改正いたしまして、「沖合海底自然環境保全地域」というものが指定できることになったわけでございますけども、初めての指定になる、特に小笠原海溝周辺での具体的な四つの海域についての指定について、ご審議いただくものでございます。

 また、報告事項が4件ほどございます。自然公園制度の今後の在り方に関する検討状況などについて、ご報告をさせていただきたいというふうに思います。

 限られた時間ではございますが、よろしくご審議のほど、お願い申し上げます。

○司会 それでは、これよりの議事進行につきましては、武内部会長にお願いいたします。

 武内部会長、よろしくお願いいたします。

○武内部会長 ご紹介いただきました武内でございます。

 今日、先ほど、局長からのお話のように、私一人が委員として、こちら、環境省に参っております。いろいろ、初めてで慣れないことも多いので、皆さんにはご迷惑をおかけするかもしれませんけれども、これも新しいポストコロナの、あるいはウィズコロナのライフスタイルの一環であるということで、ぜひご協力をお願いしたいというふうに思っております。

 今、ウィズコロナ、ポストコロナの時代の環境政策については、統括官室のほうが中心になって、今、議論を進めておるところでございまして、私もその議論に参加させていただいておりますが、そういう中で、従来の自然環境の問題、人間と自然の関わりの在り方というのを、そういう観点から、もう一度、見詰め直してみる必要があるのではないかというようなこととか、あるいは自然というものが持つ機能というものを最大限生かして、新しい社会、特にリモートでいろんなことをしていけることができるような、今、社会の変革が遂げられようとしているわけですけれど、国立公園も含めて、どういうふうにして利用を考えていくのかという、こういう課題は、自然環境部会として、今後、考えていかなければいけない課題だというふうに思っております。

 それから、もう一つ、この時点でお話をさせていただくとしますと、今年、2020年は、実は、地球環境問題にとっては非常に大事な年でございました。自然環境部会に関わっては、愛知目標を引き継ぐポスト2020の生物多様性のフレームワーク、これを中国の昆明で採択するということになっておりましたが、これが来年まで延期されるということになりました。そういうことで、ただ延期ということではなくて、これを、むしろコロナの時代も踏まえた生物多様性戦略にするという考え方が、条約事務局はじめ、いろんなところで出てきております。こういうことについても、いずれ議論がまとまりましたら、この部会でご検討いただきたいというふうにも考えております。

 今日は、愛知目標の達成ということにも関わります沖合の海底自然環境保全地域の指定に係る議論をお願いしたいというふうに思っておりますし、それから鳥獣等保護と管理、これは、環境政策としては保護から保護及び管理という方向に大きくかじを切ったということで、当時、私も記者会見をさせていただきまして、大変、皆さんに注目していただいたものですけれども、それについての今般、さらに講ずべき措置等についてご議論いただくということでございます。どうぞ、闊達なご議論をお願いしたいというふうに思います。

 以上、私からの挨拶とさせていただきたいと思います。

本日の部会はYouTubeチャンネルにおいてライブ配信をしておりますので、報道関係者や一般の方もご覧になっておられます。

 会議録は、後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員のご了承をいただいた上で公開をすることとなります。

 なお、議事要旨につきましては、事務局で作成したものを私、部会長が了承した上で公開することになっておりますので、あらかじめご了承願いたいと思います。

 また、会議資料につきましても、従前同様、公開となります。

 それでは、早速、議題に入らせていただきたいと思います。最初の議題、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化につき講ずべき措置並びに鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針について」、事務局から説明をお願いいたします。

○説明者 環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室の遠矢と申します。

 私のほうから最初の議題、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化につき講ずべき措置並びに鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針について」、説明をさせていただきます。

 本件につきましては、本日は諮問のみで、今後の審議の手続と案件の概要のみ説明をさせていただきたいと考えております。

 現在、画面のほうで資料1-1を共有させていただいております。委員の皆様も、資料1-1をご覧いただければと思います。

 こちらは、環境大臣から中央環境審議会の会長宛てに令和2年10月12日に諮問したものでございます。また、2枚目のページ、こちらには、審議会から自然環境部会に付議した内容の文書でございます。

 1枚目の諮問の理由にもございますとおり、平成26年5月に鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律が改正されまして、平成27年5月に施行されました。この際に、改正法附則第18条におきまして、「政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」と定められているところでございます。こういったことから、新法の施行状況の点検をさせていただくために諮問させていただく次第でございます。

 また、鳥獣保護管理法の基本指針でございます。鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針でございますけれども、こちら、鳥獣保護管理法の第3条に基づきまして環境大臣が定めるものとなっております。都道府県が策定する鳥獣保護管理事業計画の作成に関する事項など、鳥獣の保護管理の基本施策の指針を定めたものになります。基本指針の策定、または変更する場合につきましては、中央環境審議会の意見を聞かなければならないと法律に規定されております。

 この基本指針につきましては、都道府県が基本指針に基づいて策定しています鳥獣保護管理事業計画の計画期間を平成29年の4月1日から令和4年3月31日の5年間ということで、今、改定の時期を迎えております。こういった都道府県による鳥獣保護管理事業計画の見直しに先立って、この計画の基本的な考え方を示しております基本指針の見直しに着手するために、今般、環境大臣から中央環境審議会に諮問させていただいたということになります。

 今回、こういった形で、二つの点検に関して諮問させていただいたということでございます。ちょっと別の資料を共有させていただきます。

 参考資料の1-1をご覧いただければと思います。

 今回、参考資料の1-1、1-3で鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会の設置の部会決定、そして運営方針、委員名簿をおつけしております。今、画面共有もさせていただいております参考資料の1-1をご覧いただければと存じますが、前回の鳥獣法の改正及び基本指針の改定の際にも、この鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会へご審議をいただいているところでございます。

 参考資料1-1の2ポツ、3ポツをご覧いただきますとおり、この小委員会では、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化につき講ずべき措置の検討、そして、鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針の見直しについて検討を行うとされておりますので、今回、諮問させていただいた内容につきましても、鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会でのご審議をお願いできればと考えているところでございます。

 本体資料のほうに戻りまして、資料の1-2をご覧いただければと思います。今、画面共有もさせていただきました。

 先ほど、ご説明した内容とちょっと重複しますけれども、こちら、事務局が想定しております点検ポイントになります。平成26年に法律が改正されまして、27年5月に鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律が完全施行されたということで、先ほど武内部会長からもご説明がありましたとおり、この改正で、法の題名と目的に「管理」が加えられたということと、ニホンジカとイノシシ、そういった増え過ぎた鳥獣の捕獲を推進するための指定管理鳥獣捕獲等事業であったり、担い手確保・育成のための認定鳥獣捕獲等事業者制度などが創設されて運用が進められてきたところでございます。

 また、改正された法律に基づきまして、先ほどから申し上げております鳥獣保護管理法の基本指針、こちらが策定されまして、各都道府県では基本指針に基づく鳥獣保護管理事業が進められているところでございます。

 このような形で法の施行から5年が経過したこと、そして、基本指針に基づく計画期間が令和3年度末とされておりますので、法の施行状況、そして鳥獣保護管理に関する社会状況の変化、こういったものを踏まえて課題と対応方針を整理することが今回の点検の主眼と考えているところでございます。

 今回の点検の内容として、ポイントを大きく五つほど分けております。まず、鳥獣の管理の強化ということで、こちらについては、前回改正によって創設された部分でございますけれども、第二種特定鳥獣管理計画であるとか、あと指定管理鳥獣捕獲等事業、認定鳥獣捕獲等事業者制度といったような鳥獣の管理制度の進捗状況に関することを点検してまいりたいと考えております。

 また、鳥獣の保護の推進としましては、希少鳥獣の選定の考え方であるとか、管理の強化に伴って懸念されております鳥類における鉛中毒の防止であったり、錯誤捕獲の防止に関することを論点と考えているところでございます。

 三つ目としまして、人材育成ということで、今、人口縮小社会において、鳥獣の保護管理を担う人材というものがやはり不足していたり、高齢化が進んでいるという状況でございますので、こういったものの確保と育成に関すること、こちらも論点となっていくかと考えております。

 四つ目としまして、野生鳥獣に由来する感染症対策ということで、野生鳥獣に由来する感染症、これまでですと高病原性鳥インフルエンザなどが基本指針などにも書かれておりましたけれども、現在、イノシシなどで豚熱、CSFなどの新しい野生鳥獣に由来する感染症なども出てきておりますので、これらについて、しっかりと議論していきたいと考えております。

 そのほか、外来鳥獣対策に資する捕獲許可基準であったり、市街地出没等における円滑な対応の推進、そして鳥獣の保護管理におけるデジタル化の推進に関することなども取り扱っていきたいと考えております。

 次のページ、2ページ目でございます。こちら、小委員会での検討スケジュールでございます。今年度、小委員会を2回開催しまして、来年度も一度開催した後、パブリックコメントを実施し、その後のパブリックコメントの結果を踏まえた小委員会で取りまとめをしたいというような形でスケジュールを考えております。こういったことを踏まえて、夏ぐらいを目処に答申をいただきまして、答申を踏まえて、令和3年の9月か10月頃に基本指針の告示という形で行うことを見込んでおります。

 下には、参考として、前回の基本指針の改定のときのスケジュールをお示ししているところでございます。

 私のほうからの説明、以上になります。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまのご説明に関して、ご意見、ご質問のございます方は挙手をお願いします。インターネット上での挙手ですね。挙手アイコンでお願いします。

 それでは、最初に、髙村典子委員、お願いします。

○髙村委員 ありがとうございます。髙村でございます。

 一つ、お願いと申しますか。ニホンジカとかイノシシとか、管理される側の地域個体群、本州ですけれども、地域個体群が明確になっているのかどうかということです。それで、事業の主体、管理する側は都道府県が主導するわけですが、その対応づけですね。地域個体群、管理や保全される側の地域個体群に対応した管理体制をすなわち都道府県が協力をしてやる体制を、ぜひつくっていただきたいなと思います。

 都道府県レベルでは、何か言い出しにくいとか、一緒にやりにくいようなところをすごく感じておりますので、その辺は環境省のほうが主導して、ぜひ、都道府県の方に分かりやすい具体的な、地域個体群を見える化するとか、管理のユニットですね、ユニットを見える化するか、そういうふうなことを示して、ぜひ、進めていただきたいと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 事務局からの回答は、後ほど一括してということでお願いしたいと思います。

 引き続きまして、大沼あゆみ委員、お願いいたします。

○大沼委員 ありがとうございます。1点だけ質問させていただきます。資料1-2の、議事のポイントを拝見しますと、やはり鳥獣の捕獲という側面での議論というものが行われるのではないかと思うのですが、捕獲した鳥獣の利用のほうの側面というのは、議論は、ここでは視野に入っていないんでしょうか。というのは、利用を促進することで、当然、需要が生まれて、それが捕獲というものを経済の面から促進することにもなりますし、それから地域の発展とかにつながることになると思うんですが、利用の側面というものについては、どういった扱いになっているのかということを教えていただければと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 引き続きまして、小菅委員、お願いいたします。

○小菅委員 小菅です。ありがとうございました。

 鉛弾の規制について、お願いしたいと思います。北海道では、ご存じのとおり、随分以前から、猛禽類、特に、オジロワシ、オオワシの鉛中毒というのが頻発していまして、それの原因が、結局、エゾシカ猟に使う鉛弾、鉛弾で倒されたエゾシカが、そのまま放置されることによって、その傷口から、要するに肉と一緒に鉛がほじくられて体の中に入って中毒を起こすという。そういう現象がずっと続いていまして、北海道では、所持の禁止まで踏み込んでつくったんですけれども、それが、なかなか、今になっても相変わらず鉛中毒の鳥が出てきているというわけで。これは、もう、例えば、北海道の猟友会ということだけやったとしても、なかなか問題の解決にならないと思いますので、ぜひ、全国的な規模で鉛弾が規制されるような、そういう検討をしていただきたいと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 次に、山極委員、お願いいたします。山極先生、マイクをオンにしておられますか。

○山極委員 はい、どうもありがとうございます。

○武内部会長 はい、どうぞ。

○山極委員 一昨年、自然環境局長から審議依頼を受けまして、日本学術会議が提言を出しました。その骨子は、先ほどお話があったように、今、野生鳥獣を管理する現場は非常に人手不足で、しかも、なかなかデータを共有できないでいる。データを打ち込むのが人の手でやっているものですから、非常に時間がかかるし、なおかつ、なかなか細かなところまでデータ化できないというのが現状です。それを早くデジタル化して、全国で共有できるようにするということが非常に重要だろうと思います。

 もう一つは人材育成ですね。これは、環境省だけではできないと思います。文部科学省と協力をして、ぜひ大学に、これは国公私立を問わずですけれども、野生動物管理のための講座や研究科を設けて、学部も、もちろんのことですけれども、地方にそういった人材というのを豊かに育てていただかないと、もうかなり限界域に達しておりますので。シカ、イノシシ、サル、いろんな被害が多ございますから、そのことを、ぜひ、文部科学省と協力をして推進するという方策を立てていただきたいと思います。お願いでございます。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、いただいたご意見、ご質問に関して、事務局より回答をお願いいたします。

○説明者 ありがとうございます。鳥獣保護管理室の遠矢でございます。

 まず最初に、髙村先生からご質問いただきました地域個体群の関係でございますけれども、こちらについては、平成27年度に一度、シカの地域個体群の全国的な調査なども行っていたところでございまして、また、今年度から、そういったものをもう一度、進めていくということを考えているところでございます。

 加えまして、今、シカとイノシシ、それぞれ第二種特定鳥獣管理計画を策定するためのガイドラインの改定のほうも進めておりますので、こういったものの中で、今、ご指摘があったようなこともしっかりとガイドラインの改定の中で盛り込んでいって、都道府県でも使いやすいものに進めていくというようなことを考えているところでございました。

 次に、大沼先生からございました捕獲した鳥獣の利用についてでございます。こちら、利用の促進についても現行の基本指針のほうにも一部、書いておりまして、地域資源としての活用というところは入っております。また、今、指定管理鳥獣捕獲等事業という新しく創設されました制度を活用した捕獲の中で生じたジビエ利用なんかも、都道府県で行う場合には支援もしているところでございますので、これらも基本指針の改定等の中で検討してまいりたいということで考えております。

 小菅先生のほうから、鉛弾の関係でございました。北海道で、まだ、引き続きオジロワシ、オオワシで出ているということで、全国的な、そういった規模での検討をしてほしいというようなご意見をいただいたところかと思います。現行でも、やはり北海道では、ある程度、知見というのが集まっているんですけども、本州以南でのそういった鉛中毒の状況というのが、まだまだ科学的知見が不足しているというふうに考えておりますので、これら、しっかりと集めていくというようなことを今後、基本指針の改定の中でも考えていきたいと考えております。

 最後、山極先生から日本学術会議の関係で、こちら、自然環境局長のほうから審議依頼をさせていただいたことに関して、学術会議でご議論いただいて、その答申を昨年いただいたところでございました。こちらの中で、まさに山極先生がおっしゃっていた人手不足、担い手不足というところで、いろいろなご提案をいただいたところでございますので、当然、環境省だけではなくて、関係省庁と連携して、このような専門人材の育成等も進めていくということを今、検討しているところでございます。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、特に、このほかご意見がなければ、本件については諮問をお受けし、小委員会において、詳細の検討を行っていただくということにさせていただきたいと思いますが、ご異議ございませんでしょうか。

(異議なし)

○武内部会長 これ、普通ならうなずいてもらえるんだけど、皆さんのお顔が見えないので、ちょっとうなずいていただいているかどうか分かりませんが、うなずいていただいているというふうに判断をさせていただきまして、小委員会で詳細を検討するということにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

 それでは、次の議題、「沖合海底自然環境保全地域の指定及び保全計画の決定について」、事務局より説明をお願いいたします。

○説明者 自然環境計画課の木村と申します。よろしくお願いいたします。

 今、資料を共有しますので、少々お待ちください。お待たせいたしました。

 本件は、昨年の自然環境保全法の改正により、新たに創設された沖合海底自然環境保全地域制度による初めての地域指定についての諮問案件となります。

 まず、資料2-1のとおり、自然環境保全法第35条の2第3項の規定に基づき、中央環境審議会に諮問されており、さらに自然環境部会に付議されております。

 資料2-2のスライドを用いて、内容についてご説明いたします。

 これまでも自然環境部会にてご議論いただきましたが、まず、沖合海底自然環境保全地域制度について、簡単に振り返ります。

 まず、法改正により新たな制度を創設した背景ですが、国際的には、海洋環境の保全が潮流となっており、愛知目標等の国際目標を踏まえ、主要国でも海洋保護区の設定が加速しています。日本の沖合域にも海山、熱水噴出域、海溝等の多様な地形等に特異な生態系や生物資源が存在しており、沖合域において保護区の設定を推進し、保全と利用を両輪で進めていく方針です。このため、自然環境保全法に基づく新たな沖合の海洋保護区制度の創設に至りました。この制度による保護区を、現在有している科学的知見を基礎に指定し、順応的管理を行うこととしています。

 沖合海底自然環境保全地域の区域内では、海底の形質に変更を及ぼすおそれのある行為として、鉱物の掘採、それから鉱物の探査、海底の動植物の捕獲等が規制対象となります。攪乱による影響を受けやすい海域を沖合海底特別地区として、この沖合海底特別地区では許可制、沖合海底特別地区を除くエリアでは届出制となります。

 今回の諮問対象となる文書は、次の資料2-3にお付けした指定書及び保全計画書になりますが、指定書において、沖合海底自然環境保全地域のエリアを、それから保全計画書において沖合海底特別地区のエリアと、行為規制の対象となる鉱物の探査と海底の動植物の捕獲等の具体的な方法を定めることとなっており、鉱物の探査については集中的サンプリング探査法によるもの、海底の動植物の捕獲等については動力船によるえい航行為による方法に定める案としております。

 指定の方針についてですが、この自然環境部会においてご議論いただきました自然環境保全基本方針と、それから答申において、生物多様性の観点から重要度の高い海域、通称「重要海域」のうち、沖合海底域に着目して抽出されたものを踏まえ、海洋資源の開発・利用等を考慮して候補地選定を行うこと、また、海山、熱水噴出域、海溝等を対象として、可能な限り、どの生態系の種類もいずれかの保護区に含めるよう指定すること、優先的・先行的に保全を図る海域としては、小笠原方面の沖合域が有望な選択肢に該当すること、自然的社会的諸条件の変化が確認された場合は、海洋資源の開発・利用等も考慮しつつ、十分な協議、社会的な合意形成等を経て、見直しができることとされています。

 保全については、保全対象を保全するために必要不可欠な核となるものについては、沖合海底特別地区に指定し保護を図ること、沖合海底特別地区に含まれない区域について、緩衝地帯としての役割が十分維持されるよう保全を図ること、それから科学的知見の充実に努めることとされております。

 そして、これらの方針に沿って選定された小笠原方面の沖合海底自然環境保全地域の案が、こちらになります。全部で4地域ありまして、この黄色い線が沖合海底自然環境保全地域の外縁を、それから黄色い線の内側にある赤い線で囲まれた場所が、より規制の厳しい沖合海底特別地区を表しています。4地域合計で面積が22万7,000km弱ありまして、これらが全て指定されれば、現状、8.3%の日本の海洋保護区の割合は13.3%になり、これにより愛知目標等にある海洋保護区10%目標が達成される見込みです。

 4地域それぞれの概要について、ご説明いたします。

 まず、こちらの伊豆・小笠原海溝沖合海底自然環境保全地域です。こちらは、生態系タイプとしては海溝、それから海山に該当しております。この図面上の青色が濃く表示されているところが、より水深の深い場所になりますが、水深6,000mよりも深い超深海が南北に1,000km以上に連なっている、人為の影響から隔離された海域となっております。

 伊豆・小笠原海溝は世界の海溝の中で最も面積の大きい海溝で、この海域はプレートの沈み込みに伴う急峻な斜面のある地形を成し、中央部にあります沖合海底特別地区である水深9,000m以上の海溝が南北に連続しています。高い水圧と低い水温の過酷な環境において、他の海域と隔離された環境に固有な種が分布する海溝底や、脆弱な種の生息に適した海溝斜面域や海山などがまとまって存在しています。

 同じく、海溝の生態系タイプに該当するのが、こちらの……。

 すみません、切れました。なので、パソコンを代えます。

 すみません。ちょっとパソコンの不具合でお待たせしております。最近、パソコンの調子が悪くて、突然切れることがありまして。申し訳ありません。ちょっと待ってくださいね。

 すみません。大変失礼いたしました。申し訳ありません。

 申し訳ございません。このスライドの途中でした。大変失礼いたしました。よろしいでしょうか。

 先ほど、伊豆・小笠原海溝についてのご説明を終えたところでした。続きまして、同じく海溝の生態系タイプに該当するマリアナ海溝北部沖合海底自然環境保全地域について、ご説明いたします。こちらも、水深6,000mよりも深い海域が240kmにわたって連なっている場所です。本海域は四つの海溝が連なる、世界的に見ても類を見ない海域の一部です。北部にあります、こちら、伊豆・小笠原海溝の候補地とは、マリアナ海溝との間にあります小笠原海台によって隔てられています。ほかの海溝生態系からも隔離されているため、超深海の環境に適応した固有性の高い種が見られる場所となっています。

 続きまして、こちら、西七島海嶺沖合海底自然環境保全地域です。こちらは、海山の生態系タイプに該当します。複数の海山列が連続し高まりを成している地形でして、海山が集中的に分布しています。このため、脆弱な種の生息に適した海山などから構成される特異な生態系がまとまって存在します。

 最後、こちら、中マリアナ海嶺・西マリアナ海嶺北部沖合海底自然環境保全地域です。こちらは海山と、それから熱水噴出域の生態系タイプに該当します。中マリアナ海嶺と、それから西マリアナ海嶺を含む海域となっておりまして、中マリアナ海嶺においては、比較的山頂の水深が浅い海山が連なっており、また、複数の熱水噴出域が確認されています。西マリアナ海嶺は、海山が集中して分布する海域となっています。このため、固有性の高い種が見られる熱水噴出域生物群集や脆弱な種の生息に適した海山などから構成される特異な生態系がまとまって存在しています。

 次に、生態系のタイプごとに特徴を説明いたします。

 まず、海溝生態系です。水深6,000mを超える海溝は、プレートの沈み込みに伴う急峻な斜面や海溝底を有する地形で、表層からの沈降物などの堆積物が最終的に堆積する比較的バイオマスが大きい場所となっています。高い水圧と低い水温という過酷な環境条件下で、ほかの環境と隔離されており、そうした環境に適応できた、こちら、カイコウオオソコエビなどの固有で独特な生物が生息しています。また、伊豆・小笠原海溝の候補地の中央部では、白山委員が発見されたシンカイシワコウラムシという体長1mm以下の小型動物も確認されています。水深が深く人為の影響から隔離され、海溝の地形的な特徴をよく表す海域を選定し、そのうち海溝底の固有性の高い生物の生息環境を地形的に代表する海域を沖合海底特別地区とする案としています。

 次、続きまして、海山生態系です。堆積物がたまりにくく海流の生じる海山の斜面域には、湧昇流や深層流などの海流によりもたらされる有機物を栄養源とする冷水性サンゴ類や、こちらの写真にありますウミハネウチワ属などの固着性の種が生息しています。こうした固着性の種がつくり出す構造は、魚類や甲殻類などのほかの種の生息場所になります。また、基底部から山頂までの比高が大きい海山は、地形や水深に応じて生物相が変化するため、種の多様性が高いと考えられています。

 また、伊豆・小笠原海溝の候補地内の海山には、日本で唯一確認されている天然の鯨骨生物群集が存在している場所があります。鯨骨生物群集とは、海底に沈んだクジラの死体の周辺に形成されるもので、クジラの有機物の分解過程で発生する硫化物に依存するイガイ等の生物が見られる化学合成生物群集です。それに加え、化学合成によらず脂質などを餌とするホネクイハナムシ類などの生物も見られるという特徴があり、鯨骨生物群集のみで確認されている種もあるなど固有の生物相を有しています。人為の影響が少なく海山が集中して分布する海域を選定し、沖合海底特別地区は、原則として脆弱な固着性の種や固有性・唯一性が高い種の確認地点、それから比高が大きく山頂の水深が浅い海山の山頂を基点とし、国際的な先進事例等も参照し、半径5海里の範囲とする案としております。

 それから、熱水噴出域の生態系です。熱水噴出域は、海底火山でマグマに熱せられた硫化物やメタンを含む海水が噴き出している場所です。光合成基盤の生態系とは異なり、化学合成を行う微生物が一次生産者となり、それら微生物から栄養を得ているハオリムシ類などが生息する特異で固有性の高い生態系で、非常に生産性が高くなっています。人為の影響が少なく、熱水噴出域が集中して分布する海域を選定し、沖合海底特別地区には、海外における同様の海洋保護区の設定事例を考慮して、原則として、熱水噴出域の中心から2海里の範囲とする案としております。

 それから、最後になりますが、保全計画書に記載している保全のための調査に関する事項その他必要な事項についてです。科学的知見の充実を図ることが重要であり、自然環境の保全に関する情報の収集、整理及び分析並びに調査研究等を推進していくこと、また、関係行政機関等と相互に緊密に連絡し協力すること、それから自然的社会的諸条件の変化も踏まえつつ、概ね10年ごとに点検を行うことを記載しております。

 資料2-3は、今、ご説明いたしました4地域の指定書及び保全計画書の案となっております。こちらは、今、資料2-2のスライドで説明を代えさせていただきます。

 それから、最後、資料2-4ですが、こちらは今回の指定等に対するパブリックコメントの結果になります。時間の都合もあり、ご意見一つ一つの紹介は割愛させていただきますが、30日間のパブリックコメント実施期間中に合計4者から9件のご意見をいただきましたことをご報告させていただきます。一つ一つのご意見と対応方針は、2ページ目のほうに記載しております。

 すみません。途中、パソコンの不具合があり、大変ご迷惑をおかけしましたが、説明は以上になります。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 皆さんにご意見をお伺いする前に、このことに関して専門的な立場からいろいろとご示唆いただきました白山委員、もし追加でご説明がございましたらお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○白山委員 ご指名ですので一言申し上げますと、特に、マリアナ海溝北部という海域なんですが、これは、アメリカのマリアナ海溝の海洋保護区と、多分バック・トゥー・バックでつながっている場所で、非常に国際的にも重要で、また、かつアピールもできる場所なんじゃないかと。逆に、伊豆・小笠原海溝のほうは、日本の非常に特徴的な海溝域となっておりまして、こちらを海洋保護区にすることも非常に国際的にも重要なアピールができると思います。何よりも愛知目標に掲げられている10%の保護区の目標が達成できるということも、非常に重要な保全地域の指定の成果であろうと思います。ぜひ、お認めいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、そのほかの委員の皆様に、ご質問、ご意見がございましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 それでは、最初に、柴田委員、お願いいたします。

○柴田委員 ありがとうございます。神戸大学の柴田です。国際法を専門にしております。ビデオは、オフでよろしいでしょうか。特に、皆さんにお見せするような顔でもありませんので。では、音声だけで失礼いたします。

 どうもご苦労さまでした。それから、白山先生も、どうもお疲れさまでした。大変大事な案件で、いわゆる海洋保護区の、特に沖合での設置に関する日本としては、大変大きな一歩であったと思います。が、他方で、海洋保護区とは言いつつ、かなり限定的な保護の内容でありまして、具体的には、海底に関わる部分でのみの保護という意味で、かなり限定的でありまして、パブリックコメントにも少し言及がありましたが、その観点から少しご質問ないしはコメントさせていただきたいと思います。

 もちろん、自然環境保全法の下で、今回設置ができるのは海底に限られているわけでありまして、その範囲で、できる範囲のことを我々としてはせざるを得ないという意味で、当初から上部水域には海洋保護区が及ばないという、その制約の中でしか設定ができなかったという、その限定はありつつ、しかし、その範囲でどこまで本当の趣旨である当該貴重な生態系を保護するかという、それに目指して、どこまで対象をできるだけ広く取り、そして規制活動も適切に規制していくという、そういう姿勢が必要かと思います。

 その観点から、これ、自然環境保全法の第35条の2の第1項なんですが、大変重要なのは、必ずしも、この法律上、保護の対象ないしは規制の対象になる活動が海底そのものにだけ関わるものではないということは、一番最後の部分、「海底における自然の現象に依存する特異な生態系を含む」ものを保全することができると書いてありまして、ここをいかに積極的に読んでいくかが大事じゃないかなというふうに私は思っております。

 その観点から、頂きましたスライドを見てみますと、2枚目、「ページ2」というふうに書いてあるやつですけれども、規制対象として、鉱物等の探査等ができないというのはいいとして、海底の動植物の捕獲等、この海底の動植物の範囲をもう少しお聞きしたかったんです。具体的には、恐らく、私の理解では国連海洋法条約の77条、これは大陸棚に対する沿岸国の権利として、海底にある定着性の生物に対しては主権的権利が及ぶとなっているんですけど、これは大変狭い範囲です。これよりも広い範囲で、今回、海底の動植物の捕獲等についての規制が及んでいるかどうか。先ほどの条文から言いますと、もう一度ですけれども、海底における自然の現象に依存する特異な生態系を含む自然環境も含まれている、つまり、上部水域にも、場合によっては、いるような動植物も規制の対象になっているかどうかということを、まず確認をさせていただきたいと思います。

 次が規制の対象となっている活動の範囲なんですけれども、詳しいところは、私も分かりませんけれども、今、スライド2にもありますとおり、「科学的調査を除く」というふうに書いてありまして、この「科学的調査を除く」ということの意味なんですけれども、そういう海底、当該地域における海底動植物を科学目的で採取するような行為は全くフリーなのか、それとも何らかの環境省への届出等があるかどうかということなんですけれども。つまり、活動によっては、生態系への影響というのは、商業活動であっても科学的活動であっても同じ影響が出る可能性があるんですが、科学的活動であったとしても、場合によっては環境影響評価を事前にする、しないとか、そういう法律的な体制になっているかどうかということをお聞きしたかったのが、2点目であります。

 3点目は、したがって、今回は海洋保護区の設定とはいっても、かなり限定的な海洋保護区、主に海底にのみ関わるような海洋保護区なんですが、こういう海底だけを保護するような海洋保護区の設定というのが、国際的に見て、どういうふうに、今、動向にあるのかというのを少し教えていただきたく思いました。愛知ターゲットに含めることができるというのは、多分、もう精査された上での決定だと思いますけれども、本当に世界各国の海洋保護区の中で、海底だけを保全するようなものを具体的に愛知ターゲットの中に入れているような例があるのかどうか。

 それから、国際法の動向から見ますと、やはり上部水域と海底との生態系の保全というのは、やっぱり一体的に見なきゃいけないというのが、実は国際的な動向でありまして。その最先端を行っているのが、北東大西洋海洋における保護条約、オスパール条約と言いますけれども、このオスパール条約が多く海洋保護区を設定しておりますが、オスパール条約の下では、同じ海域を漁業の観点から取り締まっている北東大西洋漁業委員会と密接に連絡を取り合いながら、上部水域の漁業と海底の活動、両方を、その生態系を保全するという観点から実施しているという、言わば、この分野の最先端を行っているような実行がある中で、日本のこの実行が国際的に見て、どういうふうに位置づけられ得るのかという辺りのところをお聞きしたいと思いました。

 いずれにしましても、日本にとっては、大変大きな一歩だと思いますが、引き続き、国際的な動向に合わせる形で動かしていっていただければというふうに思っております。

 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、江崎委員、お願いいたします。江崎委員、マイク、ミュートになっておりませんか。ご確認ください。江崎委員、聞こえますでしょうか。江崎委員、聞こえますでしょうか。

○江崎委員 すみません。こんにちは。

○武内部会長 どうぞ。

○江崎委員 すみません。すごく進歩的な取組だなと思っていて、私自身は、ここにすごく専門性があるわけではないんですが、ただ、保護区の新しい設定ということで、それと、すごく国民にとっては、特に、海というのは、普段離れていますので、さらに海洋保護区は遠い、なかなか想像もつかない話になるかと思いますので、この時代ということもあって、なるべく調査研究を進める上でも意識的に情報発信を努めていただくと、いろんな、関係者だけではない興味の喚起ですとか、理解ということにつながると思いますので、情報発信という観点を少し入れながら進めていただけるといいなというところを思いました。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、中村委員、お願いします。

○中村委員 ありがとうございます。

 良いことだとは思うんですけど、ちょっと教えてください。特別地区とそれ以外の地区で分かれてますが、2枚目を見ると、それは、許可制と届出制の違いだ受け止めることができます。3枚目を見ると、特別地区に含まれていない区域については「緩衝地帯としての役割が十分維持されるよう」と書いてあります。ということで、ちょっとこの辺の内容で、「緩衝地帯としての役割」というのは具体的にどんな役割なのか、その辺もう少し説明をお願いいたします。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまのご意見、ご質問に関して、事務局より回答をお願いします。

○説明者 ご質問とご意見をいただきまして、ありがとうございました。順番にお答えさせていただきます。

 まず、柴田委員からいただいたご質問とご意見になりますが、今回の自然環境保全法の改正に伴う沖合海底自然環境保全地域制度の創設に当たりまして、もちろん他国、諸外国の海洋保護区の例なども参照しながら制度設計に至っております。

 実際の他国の海洋保護区の制度を見てみますと、沖合域の海底面に着目して、海底での行為規制を伴うような保護区というのが幾つかございます。

 今回の規制内容なんですけれども、おっしゃったとおり、法第35条の2第2項には、「海底における自然の現象に依存する特異な生態系を含む自然環境が優れた状態を維持している」ものとありますが、実際に、何がこの法律によって規制されるかと申し上げますと、同じく法の第35条の4第3項に記載がありますが、海底の動植物の捕獲等の対象となるのは、「海底に生息し、又は生育する動植物」ということになりますので、役人的に文字どおり申し上げますと、あくまでも海底面にいる動植物が捕獲制限の対象となります。

 科学的調査についてですが、手続は一部必要になります。科学的調査でない場合は、特別地区においては事前の許可制、そうでない場合については届出制になりますが、科学的調査の場合は、沖合海底特別地区では許可制ではなく事前の届出制、沖合海底特別地区でない場所に関しては届出等も不要になります。

 それから、最後、他国の事例ということでおっしゃっていただきました。最初に申し上げたことと重なりますが、他国の事例も見ながら、今回の制度設計に至っておりまして、他国の海洋保護区と比べても遜色ないものと考えております。

 それから、江崎委員からいただきました情報発信、それから普及啓発とおっしゃっていた件、まさに、本当に重要な観点とこちらとしても考えております。なかなか、沖合域は簡単に行けるような場所でもありませんので、一般の方々からしてみると、なじみの薄いような場所なんですけれども、結構、テレビ番組とかを見てみましても、深海の生物って、皆さん、興味関心は結構高いんじゃないかなと思っております。実際、今年度、環境省としても、今回の指定するエリアでの現地調査を予定しておりまして、もちろん画像撮影とか、そういったものもうまくできると期待しているんですけれども、いい映像が撮れれば、そういったものも含めて普及啓発に努めていきたいと考えております。

 それから、最後、中村委員からいただきました特別地区とそれ以外の場所についてなんですけれども、特別地区に関しては、特に脆弱な、かつ固有な種がいるような場所を選定しておりまして、例えば海山の周りですとか、熱水噴出域があるような場所をピンポイントで、例えば半径5海里ですとか、半径2海里のエリアを区切って特別地区としております。ただ、沖合海底特別地区だけを保全すればいいのかといいますと、決してそうではなくて、その間をつなぐ場所も含めて、このエリアを一体となって保全する必要があるということで、この全体、沖合海底特別地区でない場所も含めてエリア指定ということを考えております。

 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは……。

 すみません、柴田委員、何かございますか。

○柴田委員 すみません。ありがとうございます。

 ご説明どうもありがとうございました。ちょっと細かいことではあるんですが、しかし、多分大事なことだと思いますので、もう一度、確認させていただきたいんですけれども、そうしますと、保護の対象になっている動植物は一体どういう範囲なのかということなんですけれども、これが、例えば白山先生のような実際に科学活動をやっておられるような先生から見ても、その保護の範囲で妥当なのかということなんですけれども、「海底に生息し、又は生育する動植物」の範囲なんですが、何か日本の国内法にこの言葉で定義されているものがあるのであれば、それを教えていただきたいのと、あと、やはり国際法をやっている人間からしますと、この分野では、先ほど申し上げた国連海洋法条約77条の定着性生物という、これは国際的に定義された規定ですので、内容もはっきりしているわけですけれども、この定着性生物と、国内法で言う「海底に生息し、又は生育する動植物」の範囲がどの程度一致しているのか、一致していないのかというのが、これ法律上の問題です。

 次に、白山先生のような科学者の方にもお聞きしたいんですけれども、仮にそういう生物が一瞬でも上部水域に生息のサイクルの中でいるような場合に、その上部水域で採捕されてしまうことは、今のところ禁止されていないということは、届出制ないしは許可制になっていないということで、本当に生態系の保護になるのかということですね。この辺り、もう少し教えていただければと思います。

 ありがとうございます。

○武内部会長 はい、どうぞ。

○説明者 ご質問いただきまして、ありがとうございます。

 法律上の文言は「海底に生息し、又は生育する動植物」と書いておりますが、こちら、規制する行為として、「環境大臣の定める方法によるもの」の方法が、動力船によるえい航行為によるものということで、海底面にいる動物が一瞬浮かび上がった状態はどうなのかというご質問かと思うんですけれども、実際のところ、いわゆる着底トロール、あるいは底引き網漁と呼ばれるような方法によるものが規制対象の行為となりますので、一瞬浮かんでいるようなものも含めて、そういった方法によって捕獲されるという意味では、それも規制対象の中に含まれる、動物個体としては規制対象になります。

 実際にどういった種が捕獲制限の対象になるかといえば、こういった海底面にいるような、こういった固着性のものですとか、こういったエビの仲間ですとか、貝など、こういったウミユリ類ですとか、こういったものが具体的には対象となってきます。

 もし何かあれば、白山先生から補足いただけますか。

○武内部会長 白山委員、補足的な説明がございましたら、お願いしたいと思いますが。

○白山委員 ご指名ですので、ちょっと追加で申し上げますと、法律の言葉から、正確かどうかはよく分かりませんが、想定しているのは海山等におけるトロール漁業が想定されていると。その場合に、トロール網で捕獲される生物ですので、海底の近傍にいる魚類であっても、多分、規制の対象に含まれるであろうと思われます。

 それから、生活史の一時期に海洋の表層のほうに来る場合もあるのではないかということですけど、基本的に、種を特定しているわけではないので、そういう意味から言うと、もう、ある特定の場で、ある特定の方法で、海洋の、もうちょっと正確に言えば海底の生態系にインパクトを与える、与えないということを規制しようというふうに考えていらっしゃるというふうに理解しております。

○武内部会長 ありがとうございました。

 柴田委員、どうでしょうか。今の説明で……。

○柴田委員 ありがとうございました。結構です。

○武内部会長 そうですか。はい、ありがとうございます。

 それでは、お諮りをさせていただきたいと思います。

 「沖合海底自然環境保全地域の指定及び保全計画の決定について」でございますが、諮問に添付された指定書及び保全計画のとおり答申するということにさせていただきたいと思いますが、ご異議のある方おられますでしょうか。

(異議なし)

○武内部会長 どなたもお手を挙げておられないということで、表情は分かりませんが、ご異議がないものとさせていただきたいと思います。

 それでは、本件について、適当と認めることにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

 それでは、次の議題、「その他」において、報告事項がございます。事務局より説明をお願いいたしたいと思います。幾つかございますので、報告事項全てが終了した後に、ご質問、ご意見をお受けしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○国立公園課長 ありがとうございます。まず、国立公園関係でございます。国立公園課長の熊倉でございます。

 まず1点目は、自然公園制度の今後の在り方ということについて、検討に着手をしている件でございます。

 書面審議のほうで恐縮でございましたが、今年の7月、中央環境審議会に対して、自然公園法の施行状況等を踏まえた自然公園制度の今後の在り方について諮問をさせていただきました。

 公園法の改正は、もう10年ぐらいたっておりまして、その間、満喫プロジェクトの実施であるとか、様々な状況の変化というのがございます。こういったものをしっかり点検をして、その結果に基づいて、必要があれば制度の見直しを行うということで、ぜひ、審議会のご意見をお聞きしたいということで、今年度予定をしてございます。

 中環審から自然環境部会に付議がされまして、さらに、その下の自然公園等小委員会というのは、もともとございますけれども、ここの規定の一部改正をいたしまして、この在り方検討についてお願いをするということにしてございます。一番下の3のところですけど、従来は公園計画の変更とか、事業決定をやっていただいている小委員会ですが、こういった制度の在り方についても、調査審議をしていただいているというところです。

 進め方でございますけれども、実は、昨年度、下村先生を座長とした検討会を開催いたしまして、延べ6回、審議を行っています。その成果として、「今後の自然公園制度の在り方に関する提言」を今年の5月に公表しておりまして、これをベースとして、今、中環審、自然公園小委員会のほうでご議論いただいています。

 諮問を受けた第1回が今年の8月21日に開催をいたしまして、今後の予定としては、第2回を11月、第3回を12月に予定しています。ここで報告書案を取りまとめて、パブコメを行って、来年の1月に報告書取りまとめ、答申という予定で進めさせていただければありがたいと思っております。

 内容については、これから審議になりますが、昨年度、取りまとめていただいた提言、検討会の提言の内容を簡単にご紹介いたします。

 国立公園・国定公園含む自然公園制度の状況としては、大きな転換期だと考えておりまして、少子高齢化・人口減少社会、旅行ニーズも随分と変化をいたしました。そういった中で、国立公園満喫プロジェクトを実施しておりまして、この成果を踏まえて、自然そのものを保護するというのは、もちろん大前提としつつ、地域資源としての価値を活用・向上させる「好循環」を生み出す政策に転換していくということで、特に利用面に着目をして、質の高い自然を満喫できるツーリズムを進めたいという、そういったところが大きな肝でございます。

 利用面で申し上げると、下の箱にありますように、二つ柱がありまして、一つは利用環境の充実ということで、これまでは利用施設の整備というハード面はやってまいりましたが、これに加えて、自然体験プログラムの促進というソフトの事業についても公園計画に位置づけて、受入体制の整備や自然体験プログラムの提供・開発等を国・自治体・民間団体が一緒になって進めるといったような方向性を出していただいています。

 もう一つ、右側が公園事業・集団施設地区の再生・上質化ということで、これまで集団施設地区という指定がされていますけれども、基本的には、点で一個一個の事業を見てきたと、事業認可をしてきたという経緯でありますが、昨今は、廃屋が目立つ、老朽化が目立つということで、機能低下が懸念されます。こういった中で、こういった利用拠点のエリア全体を再生・上質化させると。そのためのマスタープランを、これも自治体・地域住民・民間団体などと連携してつくりまして、廃屋撤去、ないしはその跡地への投資、機能充実、景観デザインの統一等を進めていきたいと。こういう方向性を出していただいてございます。

 今後検討が続きますが、法律事項があれば、自然公園法の改正案ということで、来年の次期通常国会も見据えた検討を行っているという状況でございます。

 続いてのご報告事項は、満喫プロジェクトでございます。

 2016年から開始をしてございますけれども、2020年というのが一つの節目の年でございました。これを迎えますので、来年、2021年以降、どういう取組でやっていくか、これについて、有識者会議、涌井先生が座長の有識者会議のほうで、8月ご議論いただきまして、その取組方針というのを決定したところでございます。

 会議のほうでは、これまでの振り返りということで、特に8公園選んで集中的にやってまいりましたが、施設の改修であるとか、Wi-Fi整備、トイレの洋式化、英語等への多言語化、こういったものは大分進展をしてきていると。ただ、一方で「世界水準」と言えるブランド力や認知度はまだ足りないとか、民間と連携した利用の質の向上は、まだまだ不十分だというような評価をしてございます。

 さらに、今年は新型コロナウイルスの影響が非常に甚大でございまして、国内外の利用者数が大幅に減少いたしました。公園内の事業者も非常に逼迫をしているという状況です。

 一方で、テレワークといった新たな働き方とか、アウトドアへの関心の高まり、こういったものも見られるところでございます。

 こういった背景で、国立公園満喫プロジェクト、2021年以降もしっかり継続的に実施するとともに、新しい展開も図っていきたいというものでございます。

 基本的な方針というのが1、2、3とございます。

 1番がウィズコロナの時代への対応ということで、これまでインバウンド中心だった対応に加えて、国内誘客をしっかりやる。地域内の観光の受皿として、国立公園を再構築する。また、新しい利用価値ということで、ワーケーションといったような、遊ぶだけではなくて、働く場としても提供する。感染防止をしっかりやって、安心・安全で快適に利用できる環境整備を行う。こういったところを提示してございます。

 また、2番で水平・垂直展開ということですが、8公園も一定の実績を上げましたので、これを全34公園に底上げ・水平展開していくと。そのために、先ほどの法改正も含む制度化の検討を行って、全体として、恒久的な取組としてやっていこうという内容でございます。さらに、一方で、まだまだ足りないところは、さらなる高みを目指すということで、「世界水準のデスティネーション」、目的地となるような高い認知度を持つ国立公園の実現も併せて図っていきたいと考えてございます。また、国定公園とか、長距離自然歩道、ロングトレイルといった、そういった横展開もやっていきたいと思っております。

 目標としては、具体的な数値目標、従来、2020年1,000万人インバウンドというのがございましたが、コロナウイルスの影響で、今、なかなか、それは難しい状況ですが、国内も含めて、利用者をまずは復活させると。V字回復を図っていくというのをまず当面の目標として掲げております。さらに量だけではなくて質が大事ということで、自然を満喫できる上質なツーリズムの実現、ブランド化、そのための目標・指標の設定をやっていきたいと思ってございます。

 今後の取組方針ということで、具体的な来年度の施策については、今、予算要求の中で具体的に財政当局にご説明をしているところでございます。

 また、こういった方針を受けて、各国立公園ごとに地域協議会がございますので、地域ごとの個別の目標設定とか、どんな事業展開を図っていくか、今、地方事務所が中心になって検討を始めたところでありまして、こういった状況を、また今年度末から来年度の頭にかけて総括をいたしまして、2021年以降の絵姿というのをさらにお示ししていきたいと考えてございます。

 公園課からは以上でございます。

○希少種保全推進室長 希少種保全推進室長の山本でございます。

 オガサワラシジミの生息域外個体群の繁殖途絶について、ご報告を申し上げます。

 本件、8月27日に記者発表をしておりまして、2ページ以降に記者発表資料を添付しておりますので、後ほどご覧いただければと思います。

 オガサワラシジミですけれども、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定をされておりまして、レッドリストのランクで言えばIA類ということで、最も絶滅のおそれが高いランクでございます。

 現在の生息地は、小笠原の母島のみとなっておりまして、生息域内においても、平成30年6月を最後に確認をされていないという状況にございます。

 概要ですけれども、本種について、環境省と東京都で飼育下繁殖に取り組んでまいりましたけれども、8月下旬に全ての個体が死亡して、繁殖が途絶えたということでございます。保護増殖事業として実施をしております生息域外個体群が途絶えたのは、今回初めてということになります。

 本種の生息域外保全ですけれども、まず、東京都が着手をしております。平成17年に、技術の確立を目指して、多摩動物公園で飼育下での繁殖を開始しました。環境省といたしましては、平成20年に種の保存法に基づく国内希少種に指定し、21年に保護増殖事業計画を策定いたしまして、関係機関と連携しながら保全対策を実施してきたところです。

 平成29年には、多摩動物公園において、初めて1年以上の継続した累代飼育に成功いたしまして、その後、飼育下繁殖によって飼育個体が維持をされてまいりました。また、危険分散などを目的といたしまして、令和元年(2019年)10月には環境省も多摩動物公園から個体を譲り受けて、新宿御苑での飼育下繁殖を開始いたしました。

 その後、何代かは新宿御苑においても飼育、繁殖に成功しておりましたけれども、その後、急激に減少したということでございます。現時点では、繁殖途絶に至った原因は不明でございますけれども、専門家による調査の結果としましては、新宿御苑の個体ではオスの精子量の極端な低下が短期間に観察をされておりましたので、遺伝子の近交弱勢が生じたことが繁殖途絶に至った要因の一つとして指摘をされております。

 今回の件を受けまして、野生生物小委員会、この部会の下の野生生物小委員会の委員長、石井委員長から、談話をいただきました。また、野生小委の皆様にも情報提供して、談話についてもご相談をさせていただいたところです。談話につきましては、先ほどの記者発表資料の別紙として、ついておりますので、ご参考に確認いただければと思います。

 今後の対応でございますけれども、これまでの保護増殖事業の内容について、有識者を交えて科学的に検証して、生息域外個体群が途絶えた原因について分析を実施いたします。また、本種の母島生息域内におけるモニタリングの継続に努めて、生息が確認されれば、保護対策に速やかに取り組むことといたします。また、今回、早期の保護増殖事業の策定・実施の重要性が再認識をされたと思っておりますので、そのほかの絶滅危惧種につきましても、関係機関と連携しながら、保全対策に取り組んでいくことといたしております。

 ご報告は以上でございます。

○生物多様性戦略推進室長 続きまして、地球規模生物多様性概況第5版、いわゆるGBO5、愛知目標の最終評価について、生物多様性戦略推進室長の中澤よりご報告させていただきます。

 GBO5、これは愛知目標の最終評価といたしまして、生物多様性条約事務局が各締約国の「国別報告書」、これは2018年に各締約国が条約事務局に対して提出したものでございますが、これとIPBESアセスメント等を基にまとめたものでございます。9月15日に公表されております。

 中身でございますけども、ほとんどの愛知目標について、かなりの進捗が見られたものの、20の個別目標で完全に達成されたものはないということで、2050年ビジョンである「自然との共生」の達成のためには、「今まで通り」から脱却し、社会変革が必要であるといったようなことを概要として、述べてございます。

 少し中を詳しく見てまいりますと、愛知目標の評価につきましては、愛知目標、全部で20ございますが、このうち完全に達成できたものはないと。ただし、六つの目標が2020年の達成期限までに部分的に達成できるということ。部分的にというのは、愛知目標、20の個別目標を60の要素に分解しています。その結果、7の要素が達成見込みであるということで、この六つの目標が部分的に達成できたということになっております。

 未達成の理由でございますけれども、愛知目標に応じて各国が設定する国別目標の範囲、それから目標のレベルが、愛知目標の達成に必要とされる内容と必ずしも整合していなかったということを達成ができなかった理由の中心として指摘しております。

 これは、右側にある表が、部分的に達成できるもの、黄色囲み六つ、それから未達成のもの、赤の囲みで囲っている部分がございます。

 次のページ。では、どうしていくべきかということでございますが、生物の損失を低減し回復させるための行動ということで、先ほど申し上げましたが、「今まで通り」から脱却して、社会変革が必要であり、個別ではなく連携した対応が必要であると。この連携ということでございますが、右側の表、グラフのように見えるものがございますが、生物多様性の劣化がずっと進展している中で、保全・再生の努力で押し上げ、さらには気候変動に対する行動で押し上げ、他の圧力、例えば化学物質、そういったものの圧力に対して対応し、持続可能な生産ですとか、消費の削減ですとか、そういった、いろんな生物多様性以外の様々な分野との連携をして、このカーブをよりよい方向に押し上げていくということが必要であるということを指摘してるものでございます。

 さらに、2050年ビジョン達成に向け、移行が必要な8分野ということで、8個の分野を指摘しています。土地と森林ですとか、持続可能な淡水、さらには漁業、農業、食料システム、都市インフラ、気候変動、あとは健康との関係もあるワン・ヘルスと、こういったそれぞれの分野、こういった8個の分野について、特に行動が必要であるといったような指摘をしているところでございます。

 最後に、大まかなスケジュールをまた示させていただいております。冒頭、武内部会長からもご指摘ございましたが、2020年、本来であれば、今頃、我々は中国の昆明で会議に参加しているはずでありましたが、ウイルスの関係をもちまして、いろんなスケジュールが後ろ倒しになっております。補助機関会合も幾つかまだできていないものございます。そういったような状況もございまして、今のところ、公式には、来年の5月にCOP15ということでございますけども、予測では、さらに、それが、また後ろにずれてくるのではないかということが関係者の間では指摘されているところでございます。

 以上がGBO5についてのご報告になります。

○武内部会長 それじゃあ、以上でよろしいですか。

 以上の報告事項について、ご質問、ご意見のある委員の方、挙手をお願いしたいと思います。

 それでは、石井委員、お願いします。

○石井(実)委員 ありがとうございます。聞こえていますでしょうか。

○武内部会長 はい、聞こえています。

○石井(実)委員 石井でございます。

 オガサワラシジミの生息域外個体群の途絶について、少しコメントというか、お願いをさせていただきたいと思います。

 3点あるんですけれど。まず1点目としまして、オガサワラシジミは小笠原固有種ということですので、この個体群を失うと、世界から、地球から、この種がいなくなるということでございます。そういう意味では、とても危機的に思っています。ここまでのご努力に関して敬意を表したいと思いますけれども、今後最も重要なのは、残存個体群を何としてでも探し出していただきたいということでございます。母島のみ最後まで残っているということですけれども、それ以外も、できたらほかの島についても探していただければと思います。

 またこのチョウは1960年代に国の天然記念物になり、種の保存法の国内希少種にも最近なっておりますが、採取している愛好家がおられて、実は飼育個体群がどこかにいたりすることはないでしょうか。

 2点目のお願いなんですけれども、とにかく小笠原の絶滅危惧種、あるいは国内希少種に指定されている昆虫はたくさんいます。その主な原因は、ここにも書かれているように、また下のほうの資料にもありますように、グリーンアノールですね。それから、もう一つは、アカギという外来植物が入ったことにより森林環境が変わってしまったということが大きいと思います。対策には本当にご苦労されているところなんですけれども、引き続き、これを続けていただきたいということです。

 3点目なんですけれども、国内希少種は、種の保存法の改正時に国会の附帯決議があり増加しています。350種以上、今指定されているわけですけれども、これらの保全についての人的体制、それから予算の措置が追いついていないのではないかというふうに危惧をしております。この辺についてのご配慮をお願いしたいと思います。

 ということで、以上3点でございます。ありがとうございました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、尾崎委員、お願いいたします。

○尾崎委員 ありがとうございます。

 石井委員長に言っていただいたことですが、昆虫のチョウ類のようなものでこういうことが起きるというのは、鳥の関係者からすると、ちょっとびっくりしました。ご承知のように、昆虫類は産卵数も多くて、むしろ哺乳類とか、鳥類のほうが一般に繁殖率が低いので、絶滅ということが間近にあるということがよく言われます。昆虫類でこういうことが起こるということは、鳥の保護増殖に関わっている者として、非常に危機的に感じています。まさに今言っていただいたように、人的な手当て、あるいは予算的なことを増やしていただいて、既に取り組んでいる保護増殖はもちろん手厚くして、なおかつ、保護増殖がまだ全然できていない種類もたくさんあるわけですので、そうしたものへの配慮をお願いしたいと思います。

 そのことで少しお時間をいただいて、情報をお話しします。鳥島のアホウドリは、お陰様で、大分安定して、6,000羽を超えるぐらいになってきましたが、実は、尖閣にアホウドリがおりまして、この尖閣のアホウドリと鳥島のアホウドリは、どうも別種であるということが、最近の研究でほぼ間違いないとなって、近日中に論文が出ます。形態的にも、あるいはDNA、それから生態的にも、ほぼ違う種類と言っていいだろうということになりました。そうすると、尖閣のアホウドリは、正確な個体数は分かりませんけども、数百羽程度しかいないと思われますので、これは本当に緊急に保全、あるいは保護増殖事業の対象にすべき種類だということになります。ぜひこうした希少種に関して、迅速な手当てをしていただけるようにお願いします。今回のオガサワラシジミのことを反面教師としてほしいなと思っております。

 ありがとうございました。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、続きまして、山極委員、お願いいたします。

○山極委員 ありがとうございます。

 国立公園の利用に関してですけれども、今、新型コロナウイルスの流行で、日本全国で国から一致した一つの方針が示されるということと同時に、地方の首長、すなわち知事が様々な方針をその県の中で出しているということで、どういうところに従ったらいいのかというところで、ある程度の混乱が生じていると思います。これは国立公園の利用法に限った話でありませんが。ですから、国と地域、特に県あるいは市町村のやり方について、ある程度の整理をしておかないと混乱が生じると思います。例えば国土交通省では、入込み客の整理が出てくるだろうと思うし、あるいは衛生上どういうやり方がいいかとかで厚生労働省から方針が出ると思います。どこで、どういうふうなやり方をするのかと。特にエコツーに関しては、これ経済の問題もかかってきますから、地元にとっては相当大きな問題です。特にエコツーのガイドに関しては、収入が途絶えるわけですから、その辺りの今後の対策というのを環境省が中心になって、国立公園に関しては、ある程度の整理をしておく必要があると思います。

 それから、日本の場合には、非常に環境が多様ですから、しかも地域の文化も多様ですので、ぜひとも、地域の住民が参加をして、これ、エコツー法にも定められているんですけど、エコツーのルールとか、あるいはエコツーのやり方、メニューというものを、地域に合わせて、どんどん個性化していくような方向に誘導していただきたいと思います。日本は、これから、新型コロナがそれほどはやっていないということで、多分、近未来には、相当入込み客が増えると思います。そのときに、どういうふうに対処するのかということを各地域が責任を持って決めておかないと、混乱するおそれがあると思います。これは、ぜひ環境省が中心になって、自然と人との関係性の在り方、それから特に保護区に関しては、どういうふうに入込み客をコントロールするか、どういうふうに導くかということのルール化を進めていただきたいというふうにお願いします。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、石井信夫委員、お願いいたします。

○石井(信)委員 ありがとうございます。

 私も、国立公園のことについてコメントしたいんですけれども、資料3-1の今後の自然公園制度の在り方に関する提言ですけれども、基本的な方向性として、地域資源としての価値を活用とあるんですが、国立公園によっては、多くの利用者が関心を持つだろう地域資源に関する、特に私は生物に関する情報が気になるんですが、それが、やっぱり不十分で、あるいはあっても入手が難しいということがあります。調査がされていなければ調査をして、情報があるんだったら手に入るような形で情報整理をして、オンラインで提供するとか、ガイドブックにする。もちろん、希少種情報は慎重に扱わなければいけませんけれども、そうすることによって、活用もできるし、保全にも役立っていくと思います。

 それで、同じ資料3-1の左下の囲みに、利用環境の充実ということが出ていますけれども、ここに情報の整備と提供というようなことが何かの形で入るといいなと思っています。この中に、自然体験プログラムの促進とありますけれども、やっぱりその基になるような情報を充実させていくということが重要で、そういうことがいろんなプログラムを進めていく上でも大事だと思います。

 資料3-2のほうにも、基本的な方針で、コンテンツの充実とか、情報の発信とありますけれども、ここにも、今私が言ったようなことが関係してくると思いますし、それから、目標・指標というのが資料3-2に出てきますけれども、自然を満喫できる上質なツーリズムということにも関係してきます。同じ目標、資料の3点目には、訪日外国人のことが出てきますけど、日本って固有種がとても多いので、そういうことに関心をもつ人って、情報の提供によってはたくさんいると思うんですね。だから、そういうことに着目したプログラムをつくる上でも、何かの形で、特に地域資源、特に自然資源の、私は動植物に関する情報というのが一番気になるんですが、そういうものを、なければ集めるし、あるんだったら、手に入りやすい形で提供するということを組み込んでいただければと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に小菅委員、お願いします。

○小菅委員 小菅です。

 2点あります。

 一つは、国立公園のプロジェクトのことなんですけども、多くの人が利用する中で、これ、やはりそこで動物による人身事故が起きてしまったら、本当に取り返しのつかないことになろうかと思うんですね。先日、私、知床の様子を見てきたんですけども、ちょうどマスが上がってきて、河口にクマが親子連れでよく出てるような、そんな状況のときに、もちろん、そこは立入禁止になっている場所なんですけれども、数人が川の上流のほうから川岸を伝って近くの茂みに入って、しかも、そこでクマが出てきたときに、クマのほうが気がついて、避けて山に入ったんですよね。彼ら、それを見に行って、出てくるわけですよ。もう本当にいつ事故が起きても仕方ないような状況だったんですね。そこで私、警察だとか、ふ化場を管理する人とか、斜里町の方に聞いたんですけども、この立入禁止という規制をどうやって有効にしていくのかという話をしたら、取り締まることはなかなかできないとか、難しいとかという話をされていました。やはり、こういうことに関しては、例えば立入禁止を守らせる警察力みたいなものがなければ難しいと思います。もう一つ、そこを上から、峠の上から見える道が、車道ですけど、もうたくさん駐車していて、びっしりになっているんですよね。この時期、マスの遡上時期だけでも、そこを駐停車禁止にできないのかと聞いてみたら、それもできないという話なので、やっぱり本当に安全を守るためには、その辺の規制も、全国的にというのは難しいでしょうけど、国立公園のこの地域については、この規制については、きちんとやっていくというような権限を何か付与すべきなのではないかなというふうに思って、帰ってきました。

 2点目です。オガサワラシジミの問題ですけども、飼育繁殖は何頭ぐらいから始まったのかというのが、ちょっと聞きたいんですよね。それと、もう一つは、やはり減ってきた、父島にはいなくなってきて、母島だけに残っていたということが分かってた。では、いつの時点で、保護増殖事業をスタートするかということをきちっとやっぱり意識していないと、まだまだ、まだまだと言っている間に、このような状況になってしまうのではないかという、そんな気がします。これはチョウばかりでなくて、鳥類、哺乳類、全てのことだと思うんですけども、やはり、ちょっとでも変化が見えるような状況のときには、やっぱり域外保全というのをしっかりと組み立てていく必要があるんだと思うんですね。特に昆虫の場合は、日本動物園水族館協会の中に昆虫園を持っているところが幾つかありますから、ここのところで協力して、今回は多摩動物園がやってくれましたけども、そればかりでなくて、いろんなところの昆虫園で協力して、やっぱり固有種を守っていくという体制をつくっていっていただければなというふうに思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、二宮委員、お願いいたします。

○二宮委員 ありがとうございます。

 国立公園満喫プロジェクト、資料3-2なんですけれども、ここの基本的な方針、2のところに水平・垂直展開と、そして国定公園・ロングトレイルの資源の活用・連携というふうに明確に記載していただき、非常に広く捉えられているということでよかったと思っているんですが、そもそも、国立公園・国定公園の違いなんですけど、これは質ではなくて管理の主体だけということ、格が違うんだという人もいらっしゃるようですけど、いずれにしても、日本の豊かな自然資産の象徴であるということであって、これらを本当に広く情報提供して、活用を期待するということが大事なんだと思うんですけれども、ここにも幅広い利用者層に対応、効率的な視点というふうな記載がありますから、そういう利用者の利便性といいますか、今後の選択肢を増やすためにも、この国立公園という、こういう表現が何か限定的に聞こえてしまうんですが、もう少し幅広いネーミングみたいなものは考えられないものかというふうに少し思います。

 それと、具体的なアクションのところに、官民連携とか、広域的取組への発展とかということで、ここからスタートしていく幅広い展開というのが記載されていて、これも非常にいいと思っていまして、ここにおいても、やはり国と自治体との連携とか、民間と市民社会の連携、要は多様なステークホルダーの連携の下で、生物多様性の主流化とか、地域創生に役立てていく、ここに記載されているサステナビリティというところに、ここでつながっていくのかなというふうに考えております。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 石井信夫委員と小菅委員が、まだ手を挙げたままになっているようですけれども、再度のご質問でなければと思いますが、よろしいですか。

 はい、どうもありがとうございました。

 そしたら、もう一人、宮本委員、お願いします。

○宮本委員 宮本です。ありがとうございます。

 私は、地球規模の生物多様性概況について、1点お伺いしたいと思います。

 これにつきましては、日本としては、国際的に見て、かなり達成要素が多くて、評価されるものなのか、それとも、ちょっと見劣りするというような点があるのかどうか、そこの自己評価につきまして、もしコメントがありましたらお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまのご意見、ご質問に関して、事務局からご回答をお願いしたいと思います。

○国立公園課長 国立公園課長、熊倉でございます。

 ご意見いただきまして、ありがとうございます。

 まず、山極委員からご指摘のあったコロナ対応でございますけれども、もちろん、政府全体での取組でございますので、国立公園に関しても、例えば国交省さん、観光の関係、それから厚労省さん、衛生の関係で連携してございます。例えば手指消毒をはじめ、どうやったらしっかり感染防止できるか、また、旅館とかホテル、こういったところの業界では、どういう対応が必要か、こういったところは、それぞれノウハウある省庁さんと連携して取り組んでございます。

 また、エコツーリズム関係事業者が非常に苦境にあるということで、政府全体でも様々な支援策がございますが、環境省としても、今回の補正予算におきまして、22億円の補助制度を創設しまして、500件ほど交付をいたしました。多くのエコツーリズム関係の事業者の方々にご活用をいただいてございます。

 また、地方との関係では、当初は地域内観光ということで、県内での観光を特に優先しようという時期もございましたので、そういった自治体のご意向というのも踏まえた推進というのをやってきたつもりでございます。

 それから、地域住民の参加が重要ということで、今回の制度改正の中でも、それぞれ計画をつくる際に、地域で協議会をつくって、もちろん、環境省も入りますが、自治体とか地域の団体、事業者、そういった方々と協議をしながら、エコツーのルール、いろいろなサービス、そういった地域ごとに個性を持った形でやっていくというのは、ご指摘のとおりと思っておりまして、そういった方向で制度を考えていきたいと思います。

 また、石井先生からご指摘のあった地域資源の情報の収集であるとか、提供の話でございますが、全くご指摘のとおりでございまして、こういったものが不可欠だと思っております。今回の資料には明記されていませんでしたが、提言の中でも、しっかり自然環境の調査、モニタリング、これも重要な要素になってございますので、そういった基盤の上で、利用の推進を図ってまいりたいと思います。

 また、小菅委員からご指摘のあった人身事故でございます。利用調整地区という制度、今、公園法でございまして、知床地域では、クマ対応も含めたコントロールというのを行ってございます。ほかにもいろいろな問題があると思います。例えば、今提言の中でも、餌づけによる人慣れが原因ではないかということで、餌づけの規制についても検討の対象となってございます。いずれにせよ、公園法だけでは、なかなか難しいところもありまして、実際、地主の方々のご理解、ご協力が不可欠な場合もありますので、そういったところも協議会なり連携なりで対応してまいりたいと思います。

 それから、二宮委員の、できるだけ幅広くということで、今回、国定公園についても取組対象に拡大をいたしました。もちろん、国立公園は、国が自ら管理するところなので、そこに、資金的には重点的に置かざるを得ないところはございますけれども、国定公園も非常に魅力ある自然をたくさん持っていますので、できる範囲で、そういったプロモーションは広げていきたいという考えでございます。もちろん、官民連携、自治体連携もご指摘のとおりでございますので、しっかりやってまいりたいと思います。

 公園課関係は以上でございます。

○希少種保全推進室長 希少種保全推進室長の山本でございます。

 ご意見、ご質問ありがとうございます。

 まず、石井実委員からのご指摘、全て努力をしてまいりますということになるかと思います。飼育下で、ほかにどこかにいるんじゃないかという話については、恐らくないのかなとは思っておりますけれども、ただ、少なくとも母島を中心として生息域内でのモニタリングをしっかりするということについては、おっしゃるとおりかと思っております。

 また、外来種対策の必要性、また三つ目でいただきました、種が増加しているにもかかわらず人的・予算的体制が十分じゃないんじゃないかということ、ご指摘のとおりと思いますので、努力をしていきたいと思っております。

 尾崎委員からのご指摘いただきました、昆虫だけではなく、ほかの分類群、ほかの種についても、しっかり対応を検討するようにというご指摘かと思います。全体、既に始めているものについてと、そのほかにもすぐに始める必要があるかどうかについては、全体の種を見直していきたいと思っております。

 アホウドリにつきましては、今年、鳥島と尖閣を対象といたしまして、衛星画像を用いた生息状況の調査ができないかということで、現在、手続を進めているところでございます。

 小菅委員からご指摘、ご質問いただきました、何頭から始まったのかというところですけれども、2頭の雌から41個体、幼虫41個体を取って、そこからスタートをしております。ただ、一方で、多摩動物公園で技術が確立したのが、平成28年ということでございます。その時点で、既に母島個体群が危機的な状態にあったということもあって、野外からファウンダーをその後入れることができなかったということで、技術の確立と、野外の減少スピードとの関係でいくと、相当早いタイミングで進めなければいけなかったのかなとは思いますけれども、一方で、小笠原という、難しいといいますか、なかなか環境省としても少し取組の開始が遅くなった地域ということもありますので、関わった方々からすると、かなりしっかりやっていただいたものとは思います。この教訓を生かして、ほかの種に対してしっかり取組を進めていきたいと思います。

 昆虫館との連携につきまして、各地昆虫館との連携、最近、非常に円滑に様々な取組、協力を進めておりまして、連絡会議も持ちながら、ほかのいろいろな種類について、各昆虫館で分担して飼育下繁殖を進めていただくといったような取組も進んでおりますので、そちらについては、引き続き進めてまいりたいと思います。

 希少種関係、以上でございます。

○生物多様性戦略推進室長 それでは、先ほど宮本委員のほうからご質問にあった、GBO5の日本の状況について、生物多様性戦略室のほうからご報告させていただきます。

 先ほども申しましたように、このGBO5は2018年に各締約国が条約事務局に提出した国別報告書に基づいております。その2018年に提出した日本の国別報告書では、20の愛知目標のうち、多くは達成見込み、あとは達成、それから14個が進捗していると、1個が変化なしといったような評価で送っております。

 今回、GBO5では、世界規模の評価では、先ほど申し上げたとおり、6個について、部分的な達成、14が未達成ということであると、日本の達成状況というのは、ほぼ平均的な達成状況になっているということが言えるのではないかと思ってます。

 ただし、最終的な評価につきましては、今、生物多様性国家戦略の最終評価を進めております。その中で、日本の達成状況、それから海外との比較なども含めて、より精査をしてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○武内部会長 よろしいですか。

 それでは、ただいま事務局のほうから説明をいただきました。まだ、ちょっと十分でないところがあるかもしれませんけれども、時間がもう過ぎておりますので、恐縮ですが、質疑応答については、これでということにさせていただきたいと思います。もし何か特段のことがございましたら、後ほどメールによって事務局にお申し出いただければと思います。

 それでは、これで全ての議題を終了とさせていただきたいと思います。

 議事進行を事務局にお返しいたします。

○司会 武内部会長、議事進行をありがとうございました。委員の皆様におかれましても、長時間にわたり、ご審議をいただきましてありがとうございました。

 以上をもちまして、第41回自然環境部会を終会といたします。

午後5時32分 閉会

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