中央環境審議会 自然環境部会 自然公園等小委員会(第36回)議事録
1.開催日時
平成30年7月3日(火)13:30~15:30
2.開催場所
中央合同庁舎5号館(環境省) 22階 第一会議室
3.議題
1.開 会
2.議 事
(1)瀬戸内海国立公園(六甲地域)の公園区域及び公園計画の変更について(第4次点
検)【諮問】
(2)十和田八幡平国立公園(十和田八甲田地域)の公園計画の変更について(第4次点
検)【諮問】
(3)霧島錦江湾国立公園の公園区域及び公園計画の変更について(一部変更)【諮問】
(4)上信越高原国立公園の公園計画の変更について(一部変更)【諮問】
(5)国立公園事業の決定、廃止及び変更について【諮問】
・十和田八幡平国立公園 ・三陸復興国立公園 ・上信越高原国立公園
・富士箱根伊豆国立公園 ・瀬戸内海国立公園 ・霧島錦江湾国立公園
・やんばる国立公園 ・慶良間諸島国立公園 ・奄美群島国立公園
・西表石垣国立公園
(計10国立公園、計50件)
(6)その他
3.閉 会
4.議事録
午後1時29分 開会
○司会(国立公園課 課長補佐 杉山):失礼いたします。本日はお忙しい中、当審議会にご出席いただきましてありがとうございます。定刻の少し前ではございますが、先生の皆様はおそろいになられたようでございますので、ただいまより中央環境審議会自然環境部会自然公園等小委員会を開催いたします。
会議に先立ちまして、本日の出席委員数をご報告いたします。本日は所属の委員、臨時委員18名のうち11名のご出席をいただいておりますので、本委員会は成立しております。
次に、本日ご説明する資料につきましては、環境負荷削減の観点から審議会のペーパーレス化の取組を推進するため、委員のお手元にございますタブレット端末の中に入っております。途中、タブレット端末の不具合、または資料の不足などお気づきになられましたら、事務局の者にお申しつけください。
続きまして、本年2月に開催しました前回の小委員会から自然環境局幹部の異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
大臣官房政策立案統括審議官の米谷でございます。
それから、自然環境整備課長の池田でございます。なお、池田につきましては公務のため少々遅れて到着となりますことにつきまして、ご了承ください。
以上でございます。
それでは、自然環境局長の亀澤よりご挨拶申し上げます。
○亀澤自然環境局長:皆さん、お世話になります。本日は大変お忙しい中、自然公園等小委員会にご出席をいただきまして、大変ありがとうございます。
本日は四つの国立公園の公園区域や公園計画の変更のほか、10の国立公園における公園事業の決定等について、ご審議いただきたいというふうに思っております。公園計画等の変更につきましては、霧島錦江湾公立公園の錦江湾地域に雄川の滝という、カルデラに関連する地形を編入するほか、上信越高原国立公園につきましては、群馬県が新潟、長野との県境地域で進めておりますロングトレイル構想を受けて、歩道計画を追加、変更しようというものでございます。それから、瀬戸内海の六甲地域と十和田八幡平の十和田八甲田地域では定期的な点検を行いまして、国立公園満喫プロジェクトの進捗など、地域の実情を踏まえた公園計画の変更を行います。
それから、公園事業の形態等につきましては、5月の末に自然環境部会のほうで答申をいただきました、やんばる国立公園の拡張に関連したものも含めまして、ご審議いただけたというふうに考えております。
本日も限られた時間でありますけれども、忌憚のないご意見をいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○司会(国立公園課 課長補佐 杉山):報道関係者の方のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
それでは、これよりの議事進行につきましては、下村小委員長にお願いいたします。下村小委員長、よろしくお願いいたします。
○下村小委員長:皆さん、大変お暑い中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。各地からお見えですが、東京も、かくも暑うございまして、ちょっと外で少し歩くだけでも干からびそうなんですけれども、室内は環境省の中でも快適ではございますので、2時間おつき合い願えればと思います。
後でご報告がありますとおり、国立公園も社会状況の中で動いてきておりますが、一方で、幾つかの議題にありますとおり、淡々と利用に応じた、あるいは保全問題の課題を解決するための事業、あるいは計画等も進めていかねばなりませんので、その点を今日はいろいろご審議いただきたいと思います。
局長にご紹介いただきましたとおり、今回はとても案件が多くございますので、早速、議事を進めてまいりたいと思います。
小委員会は公開で行いますので、報道関係者や一般の方も傍聴しておられます。会議資料につきましても、公開になります。それから会議録につきましては、後ほど事務局のほうで作成いたしまして、出席の皆様、委員のご了承をいただいた上で公開することになります。なお、議事要旨につきましては、事務局で作成いたしましたものを小委員長が了承した上で公開することになりますので、その点はご了承願います。
今回の議事は、1、3が国立公園における公園区域及び公園計画の変更になります。それから2、4は公園計画のみの変更を議論して頂きます。議事5では事業決定する議事ということになっております。
それでは、議事1から4までをまとめて事務局からご説明をお願いして、その後でご質問、ご意見を伺いたいということにしたいと思います。
それでは議事1、瀬戸内海国立公園(六甲地域)の公園区域及び公園計画の変更について、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局(国立公園課 瀧口):よろしくお願いします。環境省国立公園課の計画係、瀧口と申します。よろしくお願いいたします。ご説明は着座でさせていただきます。
本日から小委員会でも初めてタブレットを使用いたします。前回の部会から使用を開始しました。事務方も不慣れな部分がありますが、委員においても不具合等ありましたら、後ろにいます事務局員にお申しつけください。タブレットで、今、既に開いておりますフォルダの中で星印がついているファイルが3つございます。そちらにて説明させていただきたいと思います。
まず議事1から4関係、公園計画関係と書かれているものをダブルクリックしていただければと思います。まず、資料1-1としまして、環境大臣から中央環境審議会に対して諮問しますという公文がございます。スクロールしていただきますと、資料1-2から具体的な案件になってございますけども、まず、資料1-2で瀬戸内海国立公園(六甲地域)の変更の概要ペーパーが2枚続いております。その次から、パワーポイントの資料をPDFしたものがついております。まず、こちらから説明いたします。前のスクリーンにも同じように映し出しますので、どちらか見やすいほうを見ていただければと思います。よろしくお願いします。
瀬戸内海国立公園(六甲地域)の第4次点検でございます。ご説明の流れとしましては、最初に本公園の概要について、2番目で点検の内容について、3番目でパブリックコメントへの対応についてという流れでご説明致します。
まず、1点目でございます。瀬戸内海国立公園は東西に400キロあまりの長さを持つ瀬戸内海地域のほとんどを含む海の国立公園であって、昭和9年に国立公園に指定されております。そのうち、六甲地域はここで示している範囲でございますけれども、昭和31年に指定されています。
本公園のテーマは「輝き続ける島と海~自然と暮らしが調和する内海多島海景観~」です。
六甲地域の公園計画等変更の経緯でございますけれども、当初の指定、また本地域が指定されてから最初の抜本的な見直しである再検討を経て、1次から3次ということで変更が行われてきておりますが、前回の3次点検の結果、変更の必要はないということで変更しませんでしたので、今回は、第2次の点検後初めての変更になってございます。17年ぶりということになります。
続いて、今回の変更の内容についてでございます。今回の変更の内容としては、大きく重要なポイントを2点、挙げております。
1点目としては、利用拠点としての明確化を図るために、六甲山地域と摩耶山地域に集団施設地区を設置するということ。
もう1点は、点検で各利用施設を1つずつ見た結果、必要・不必要な路線を洗い出しましたので、そういった点の変更ということになります。
まず1点目、六甲山と摩耶山の利用拠点の明確化についてでございます。
背景としましては、もともと六甲地域というのは、地図で見てもわかるとおり、神戸市や芦屋市からの非常にアクセス性のよい、都市部からのレクリエーションの場として、良く活用されてきたという経緯がございます。そんな中で数々の利用施設というものが現状あるんですけれども、近年は保養所の閉鎖ですとか、宿泊施設の休業、また利用施設の老朽化というものが、この地域の課題となっていまして、地元において六甲山の活性化への取組が進められているところでございます。
具体的に二つに分けて説明いたしますけども、六甲山集団施設地区でございます。現状、単独の利用施設の計画、例えば園地ですとか野営場というものが単独で計画されているところを、今回、集団施設地区として区域を定めて、この範囲で六甲山地区の利用拠点を明確化しようというものが変更の内容になってございます。
もう一点、摩耶山集団施設地区でございますけれども、こちらも六甲山と同様、駐車場ですとか園地というものが個別に利用施設として計画されていたところ、六甲山地区と同じように摩耶山地区についても集団的に利用拠点を図ろうということで、集団施設地区を設定するものでございます。一部、小さいんですけれども、特別保護地区に現状なっているところですとか、第一種特別地域になっているところを、現状の利用のされ方ですとか、自然環境に合わせて第二種特別地域にするということで、同時に今回は変更を行います。
重要なポイントの2点目として、利用施設計画の見直しでございます。
今ほど申し上げました集団施設地区に振り替えていくというものもあわせて、全部で27件の利用施設計画を今回変更します。削除が17件でございます。重点的に今回ご説明したい件としては、歩道の計画延長をするという件が3件ございます。
1点目でございますけれども、こちらは唐櫃道という、こちらの市街地から六甲山に上がるような登山道です。ここの部分だけ公園計画が落とされていなかったところを、今回、実際にこういった道があるところがありますので、こういった維持管理されている道を公園計画に落とし込もうというものです。
もう1点です。ロックガーデン周遊線道路というところです。こちらも現状、道片がありまして、利用がされているところを公園計画の中に位置づけて、把握していくというものです。
3点目も同様です。東お多福山ごろごろ岳周遊線という道です。こちらも既存の道があるというところでございます。
六甲山地域には、現状、公園計画に落とされていないような路線も多々あるんですけども、今回、点検の中でより利用がされているところですとか、維持管理の体制がちゃんと整っているところ、そういったところを利用施設計画として落とし込んでいるということになります。
最後にパブリックコメントへの対応についてでございますけども、全部で2通、同じ方からでございますけども頂いており、変更案に係る意見として整理し回答しております。こちらについては意見の内容として、資料1-4に示しております。そちらをご覧いただければと思います。
六甲山の変更については、ご説明は以上になりますが、今回、点検ということで、区域の明確化ですとか、ほかの利用されていない利用施設計画の削除等もございます。今回、時間の都合上、ご説明は割愛させていただきますけども、一例を挙げますと、現地に行っても区域線がよくわからないところなど、公園管理上支障になっているところがありましたので、わかりやすい区域線で引き直すという作業を点検のときにしております。
以上が、六甲地域の変更のご説明でございます。
○下村小委員長:それでは、これに続けて、冒頭で言いましたように次の議題についてご説明いただきたいと思います。
次に、議題2、十和田八幡平国立公園(十和田八甲田地域)の公園計画の変更についてということで、お願いいたします。
○事務局(国立公園課 瀧口):全体のタブレットで41ページ目からでございます。
十和田八幡平国立公園(十和田八甲田地域)の変更でございます。こちらも先ほどと同様、この3点について、ご説明いたします。
まず本公園のテーマとしては、「みちのくの脊梁~原生林が彩る静謐の湖水、息づく火山と奥山の湯治場~」ということで設定しており、本地域指定をしております。
本公園ですけども、指定が昭和11年でございます。初め、十和田八甲田地域を当初指定しました。昭和31年には八幡平地域を編入しまして、現在の公園の形になっております。十和田八甲田地域ですけども、八甲田山と十和田湖に代表されるような地域です。平成15年に第3次点検を行いまして、平成28年度からやっております満喫プロジェクトの先行8公園のうちの一つでございます。今回は第4次点検ということで、前回の平成15年から利用実態や社会情勢の変化等を勘案して、単独施設ですとか歩道などの利用施設計画の変更を行うもので今回は区域の変更はございません。
満喫プロジェクトの概要でございますけども、例えば八甲田信仰を体感するというものが一つ掲げられていて、そちらの中で自籠岩線道路の整備ということを具体的に掲げております。今回はこの件についても歩道施設計画を位置づけるという変更を行います。
具体的に、今回変更の内容でございますけれども、3点挙げております。今ほど申し上げましたとおり、十和田湖畔における歩道の計画。それと、こちらも十和田湖畔でございますけども、子ノ口における駐車場の計画。また、六甲山と同じように、未使用路線の計画廃止等を行います。
まず、十和田湖畔における歩道の計画のご説明です。こちらは休屋という地区の周辺でございます。著名なものに乙女の像などがあります。その集団施設地区から自籠岩線という半島のつけ根を歩くような道ですとか、わんぱく線という休屋のところから手軽に探勝ができる路線というものを、今回、公園計画に位置づけます。特に自籠岩線については、修験道として開設されていた既存の遊歩道がありまして、そちらを今後有効活用していくことにしています。十和田の歴史ですとか、文化を学ぶことができる歩道として、環境省直轄で整備していきたいというふうに考えています。
今後、両路線とも環境省が直轄で整備を行っていきまして、ガイドツアーなど、コンテンツも充実させていくということになっております。
もう一つでございます。子ノ口における駐車場の計画を今回位置づける件についてです。平成15年の点検時、奥入瀬渓流沿いの国道102号線の混雑緩和等を目的に、こちらに焼山青橅線という一つの公園事業道路(車道)を位置づけております。全体で見ると、こういった線を入れております。現在、こちらは工事中で、子ノ口のところに出口が位置づけられるということになっております。今回は子ノ口の周辺において、駐車場を計画し、マイカー規制の際に駐車することなどの利用を想定しております。
具体的に申し上げますと、奥入瀬渓流の利用活用検討委員会というものが設置されておりまして、こちらが混雑するので、まずはこちらのバイパスをつくろうということが平成15年の公園計画の変更で位置づけられましたけれども、こちらのバイパスの完成を機に、こちらの現状、混雑する車道の利用のさせ方というものを今後検討していくということになっています。そのときに、ここの子ノ口という出口の部分の車の利用のさせ方ということを見越して、今回、駐車場を設置するものでございます。まだトンネルも完成して開通しておりませんので、具体的にどのぐらいの規模の駐車場が必要ですとか、そういった点は今後、地元で詰めていく話でございますので、今回の事業決定では、この件については挙げられません。
その他、未使用路線の計画等の廃止でございますけれども、南八甲田縦走線という、八甲田から、こちらの十和田湖のほうに向かう縦走線、現状、わかりにくい路肩がある程度ということで、今後も整備する予定もないということから、この区間を削除するという計画変更になります。
また、路線については2路線、こちらの駒ヶ峯線というところと元山峠線というところを削除するということになっております。
もう1つ、最後ですけども、運輸施設の変更です。遊覧船が十和田湖を通っていますけれども、こちらも大体の航路を公園計画上に位置づけて執行していただいておりますが、破線の部分は、現状も、計画は落ちているんですけども、既に航路としては使用されていないということで、現状に即した計画にするようにということで、部分削除を行うものでございます。
パブリックコメントへの対応ですけども、こちらは0件ということでしたので、対応はございません。
以上で、十和田八幡平国立公園のご説明です。
○下村小委員長:それでは、また続けてまいりたいと思います。議題3、霧島錦江湾国立公園の公園区域及び公園計画の変更についてということで、お願いいたします。
○事務局(国立公園課 瀧口):はい。引き続き、よろしくお願いします。タブレットのほうの資料ですと、全体の57ページでございます。資料3-3の説明資料です。
霧島錦江湾国立公園の霧島地域と錦江湾地域を今回同時にご説明させていただきます。こちらも、説明の流れは二つと同じような説明になります。
まず、本公園についてでございます。本公園のテーマとしては、「霧島山塊、錦江湾、桜島火山~巨大カルデラ群が育む雄大な自然と実りの海~」ということで設定しております。
本公園の変遷でございますけども、こちらも瀬戸内海と同様に、日本初の国立公園の一つとして、霧島地域が国立公園に指定をされました。その後、錦江湾地域が国定公園として昭和30年に指定されまして、その9年後に錦江湾国定公園と霧島地域を含む形で、霧島屋久国立公園という国立公園になっております。その後、口永良部島等を編入した後、平成24年に屋久島を分離独立しまして屋久島国立公園になりました。またその際に、霧島と錦江湾のところは、その名のとおり、霧島錦江湾国立公園という名称に変更したという経緯がございます。
今回変更の内容でございますけれども、こちらも重要なポイントとして3点、挙げてございます。
まず1点目のご説明です。冒頭、局長からの挨拶でもありましたとおり、雄川の滝という風致上優れた滝がございます。現在、鹿児島県が設定する大隅南部県立自然公園の区域に含まれております。大隅南部県立自然公園というのが、大隅半島の東側ですとか、ちょっと離れたところに、今回編入するところがございますけれども、ここを指定している県立自然公園でございます。今回、そこの雄川の滝から雄川の流域について、公園区域に新たに編入します。また、滝つぼ付近、ここら辺を第二種特別地域とするほか、利用施設計画については現状整備が進んでいます、こちらの遊歩道、川沿いに遊歩道を設定していますので、遊歩道を歩道事業として位置づけます。さらにこちらの滝を見ることができるデッキについては、園地事業に落とし込んで、今後、適切な利用促進を図っていきたいというふうに考えております。
本公園に位置づける理由でございますけれども、錦江湾地域は巨大なカルデラによって形成されております。大きく分けて姶良カルデラという桜島周辺のカルデラと、阿多カルデラ、こちらは北部と南部に分けられますけども、阿多カルデラ南部のほうと関連が深い阿多火砕流によって形成された、いわゆるシラス台地、これがえぐられて形成されてきたという地形地質の形成過程がございまして、本公園の成り立ちと非常に近いものがあるということで、本公園に組み込む妥当性が認められると考えています。
また、満喫プロジェクトとして、こちらも先行8公園のうちの一つとして掲げられておりますけども、佐多地区に向かう道というのが、道のりが非常に長くて、また、大隅半島と薩摩半島がフェリーでつながっているということもありまして、ここに新たな興味地点ということで位置づけることで、より一体的な利用というものも図っていきたいという思いもございます。
写真でご説明しますけども、滝から流れる雄川という川で、エメラルドグリーンの非常にきれいな川でございます。また、こちらは川の上流に行ったところで、約60メーターぐらいの高さがありますけども、滝になっております。これが雄川の滝です。手前に見えますのが観瀑するためのデッキということで、鹿児島県が整備を進めたものです。
もう一点が、重要なポイントの2つ目ですけども、霧島地域でございます。霧島地域の霧島連山の麓に位置します霧島田口という宿舎を今回計画するものです。こちらが公園計画図ですけども、霧島神宮から高千穂河原や高千穂峰のほうに向かう歩道ですとか、霧島神宮からえびの高原のほうに向かう車道ですとか、そういった利用の動線の起点になるような箇所に、今回宿舎事業を計画するというものです。参拝客ですとか、登山客、温泉利用者のための宿舎として適切な利用を促進させたいということで、宿舎事業を今回位置づけます。
重要なポイントの3点目でございますけども、最後は公園区域の削除と特別地域の変更という2点でございます。
まず1点目、大山崎というところの削除でございます。こちら、大山崎地区の北側が指宿市街地でございますけども、写真を見て頂いても分かるとおり、市街地ですとか農地化が進んでおります。また、近隣のホテルの従業員宿舎等も位置づけられていて、国立公園としての資質を失っていると今回判断しまして、その保全の必要性が乏しくなっているため、今回、公園区域から削除するものでございます。また、既存の宿舎事業計画もここに計画されておりますが、区域削除に伴って、同時に削除するものでございます。
もう1点でございますけども、今度はこちらの開聞岳です。薩摩富士と呼ばれるきれいな山体の山でございますけども、山麓に位置します第3種特別地域の区域、こちらが国立公園編入の前からゴルフ場が整備されていましたが、その周辺も農地ですとか、植林地などが広がっていて、特別地域としての資質を失っていると、今回、この見直しのタイミングで判断しまして、普通地域として整理をするものでございます。また、海岸のほう、海っぺりではないんですけども、ちょっと内陸に入ったところですが、第2種特別地域として指定されていたところです。こちらは現状、果樹園ですとか畑地、植林地が整備されているということで、現状の資質を考慮して、2種から3種に公園計画を変更するというものになります。
最後に、パブリックコメントへの対応でございますけども、1通来ましたけれども、本件に関わることではなかったということで、回答はしておりません。
以上で、霧島錦江湾地域のご説明を終了します。
○下村小委員長:それでは続きまして、議題4、上信越高原国立公園の公園計画の変更についてということで、説明をお願いいたします。
○事務局(国立公園課 瀧口):はい。最後、4件目でございます。資料4-3でございます。タブレットですと、全体の資料の47ページになってございます。こちらは公園計画の変更のみでございます。説明の流れとしては、同様でございます。
まず、本公園ですけども、昭和24年に当初指定されまして、31年には妙高・戸隠地域が一回編入されたんですけども、近年、妙高・戸隠連山国立公園として分離独立して、また元の公園の区域に戻っております。本公園は「山と高原が彩るレクリエーションワールド」ということで、このテーマからもわかるとおり、非常に利用性の高い公園でございます。
今回、変更の内容でございますけれども、群馬県が主体的に進めるロングトレイル構想である群馬県境稜線トレイルという構想がございまして、そちらが本公園のまさに脊梁部分を通過するという計画です。公園としても非常に重要な路線になるという判断をしまして、今回、公園計画として、しっかりと位置づけて維持管理等を図っていっていただきたいということで、今回計画を変更するものです。
今回のトレイルの設置に合わせまして、歩道を1本追加しまして、また既存の道路の変更、路線を延長するなどして、対応するのが5路線ございます。上信越高原国立公園は非常に広い面積を持っておりますので、各地域割をして管理しておりますけれども、今回は各地域でそれぞれ路線が設定されています。現状路線が計画されているところもございます。その路線を延長させることで一筆書きができるような公園計画にするという趣旨でございます。
トレイルの内訳としましては、既存計画がもう既に設定されているというところが、約70kmございます。なお、本トレイルの全長は約100kmほどの路線でございます。現状、既存計画がない路線が約30kmございまして、今回そのうち約18kmについて、今回の変更で位置づけるというものになってございます。残りの今回計画に位置づけない約12kmについては、今、調整を進めています志賀高原地域の公園計画の変更の中で把握していくという整理にしておりますので、そちらについても今年度中に諮問したいというふうに考えております。また、全線開通しますけれども、路線を大規模につくり込むという作業はしなくて、法面の切り張り等は行わずに、基本的にはササ刈り程度をして維持管理を行っていくということになっております。
詳細についてですけども、群馬県と県境をなす新潟県、長野県に位置します約100kmのロングトレイル構想でございます。群馬県作成の総合戦略ですとか、総合計画において、観光地の魅力向上ですとか、自然との触れ合いの場の確保等の目標に位置づけられていて、県の重要事項になっているということです。現在、群馬県と関係市町村が全線開通に向けて調整を行って、最終的には、全ての路線について、事業執行者がいて、かつ、維持管理がされるということを位置づけたいと思っております。8月11日の山の日、今年度の山の日に開通予定ということです。
現状の路線の様子ですけども、様々ありまして、こちらは渋峠というところで、群馬県と長野県のちょうど県境が通っていますけども、冬はスキー場になるようなところでございます。その中に路線があったりですとか。
ここは野反湖というところです。こちらも3県の分岐のところになりますけども、こういったところ。
また、樹林地を通るところもあれば、森林限界を超えて通るところもあったり、さまざまで、大変おもしろい道になっております。
こちらも、パブリックコメントとしましては1カ月間かけたんですけども、パブコメは提出がありませんでしたので、対応はございませんでした。
以上で、上信越高原国立公園のご説明を終了します。
続きまして、議題ということで挙げてはおりませんが、そのままタブレットの資料をスクロールしていただいて、85ページ、86ページを見ていただくと出てきます、やんばる国立公園の公園区域を拡張したという報告でございます。
こちらは自然環境部会のほうで、5月28日に諮問させていただきまして、即日答申をいただきました。その後、先日、6月29日に官報の告示を行いまして、北部訓練場、米軍に貸し付けをしていたところの返還地である約4,000ヘクタールのうち9割を含む3,700ヘクタールを今回公園区域に編入するという変更を行いました。部会で答申をいただきましたが、公園の関係でございますので、小委員会でも、事後のご報告ということで大変恐縮ですが、報告させていただきたいというふうに考えております。
これは世界自然遺産登録に際してIUCNからの指摘事項にもありましたが、北部訓練場の返還地についても、ちゃんと推薦地に含まれるようにすべきという指摘に対応するものになります。登録に対しても重要な一歩になっているという認識でおります。
以上、報告でございます。
○下村小委員長:はい。どうもありがとうございました。
最後のやんばる国立公園については、今回、この小委員会では報告という形になりますが、後の事業計画にも関連するものですから、あわせてご報告をいただいたという形です。ご審議いただきたいのは、議事1番から4番目までの4公園の区域変更、公園計画の変更ということでございます。
これからご質問、ご意見等をお受けしたいと思いますが、いつものとおり、また最初に委員の皆様から受けて、まとめた形で事務局から答えていただくという形をとりたいと思います。ご質問がありましたら、名札を立てていただきまして、私のほうから指名させていただきたいと思います。いかがでしょうか。
それでは佐々木委員、それから敷田委員お願いします。
○佐々木委員:まず、瀬戸内海国立公園の六甲地域の話なんですが、摩耶山で特別保護地区と第一種特別保護地域を第二種特別地域に変更すると。まず、もうちょっとこの理由を教えていただきたいということと。やっぱりどうしてこうなるのかということ、あるいはこうなっても重要性、大切さというのが何らかの形で担保できるのかということを、ちょっとお聞きしたいというのが1点目です。
2点目、霧島錦江湾のほうなんですけど、やはり公園区域の削除、あるいは特別地域の変更、市街化や農地化の進展が理由だというふうに説明があって、そうだとは思うんですが、これは本当に意見です、聞きたいことも中にはあるんですけど、やむを得ないとわかっても、どうにかコントロールできなかったのかということです。手段がなかったらどうしようもないんですが、何か、ある程度、やっぱり歯止めをかけないと、大切さが失われ続けていくことになるんじゃないか、それでは、まずいなというのが質問の理由です。
以上です。
○敷田委員:私からは1点だけです。
十和田湖八幡平の国立公園ですけども、駐車場のことに触れられていましたが、子ノ口でしたか、駐車場ですね、バイパスの設置と駐車場の問題を関連づけて、ご説明になっていましたけど、常識的に考えてバイパスと駐車場はあまり関係がないように思うんですが、ほかに理由はないんでしょうか。
それと、こういう駐車場は前回、前々回かな、阿寒国立公園でも駐車場整備の話が出ていましたが、国立公園の中でも非常に景観上マイナスだと考えられます。アスファルトのただの平面、車がいないときは平板な地形をつくってしまうので、環境省として、国立公園内の駐車場の拡張や整備について、一定の方針がありましたら紹介いただきたいのと、駐車場と関連がある交通計画を今後、自動運転とかが入ってくる時代になっているので、どのように考えているかというのが、もし現状お持ちの資料でおわかりになりましたら、教えていただきたい。なければ、後から、今後どういうふうに考えていらっしゃるかという方針を教えていただければと思います。
○下村小委員長:それでは、大黒委員。
○大黒委員:上信越高原の稜線トレイルの設置の件ですけども、100キロですか、つなぐということによって、何か新たな利用形態みたいなのが、計画のような、例えばトレイルランの再開があるとか、そういう計画があるんでしょうか。それによって何か大幅にそこに対する利用圧がかかるという危険性はないのか。
あと、路線のつくり込みとか、特に行わないということですけども、歩道周辺の荒廃化に対する予防的な手当のようなことは必要ないのかということをお聞きしたいです。
○下村小委員長:ほかは何か。
では、深町委員お願いします。
○深町委員:六甲山の件なんですが、たまたま神戸市の委員会のような形で、この地域の活性化みたいなこととか、森林をもう少し有効に利用していこうというようなところで参加したときの議論があったんですけれども、この地域が、佐々木委員さんとはちょっと違った視点になってしまうんですが、もともとかなり森林も保全する、保護よりは、もうちょっと日常の中で里山的に使うとか、ただ防災上のいろんな問題があるので、そういうことには配慮しないといけないんですが、もっと積極的に森林を使って地域の人たちとの関わりを深めるとか、都市の人たちに森林管理に積極的に関わってもらうというようなことが大事だというふうに、大きな方向としては考えたいということでしたので、そういう意味でいいますと、今回の見直しはとても適切な中身だと思うんですが、この地域のいろんな、もう少し積極的な利用とか管理を考えたときに、そういう背景も考えた上で何かより新しい形での展開ができるような見直しになっているのかどうかということをお聞きしたいと思います。
○下村小委員長:あとはよろしゅうございますか。
失礼しました。では、桜井委員。
○桜井委員:十和田の件ですけども、恐らく、子ノ口のところのあれは奥入瀬渓流の秋の紅葉シーズンに、ここは車が相当渋滞するんですよね。それでバイパスをつくって、ここのところはマイカーの乗り入れを禁止するとか、恐らく具体性を持ったものをつくっていらして、駐車場の整備だと思うんですけれども、この辺の一連の流れのところをもう少し詳しく説明していただければ幸いです。
○下村小委員長:あとはよろしゅうございますか。
それでは事務局、一応、全公園について質問が出てきていますので、お答えをお願いします。
○事務局(国立公園課 瀧口):はい。ご質問、またご意見ありがとうございます。まず、ご質問いただいた順にお答えさせていただきたいと思います。
佐々木委員からいただきました六甲山についてです。摩耶山の特保、1特の一部を2特に変更するという点ですが、深町委員からもご指摘頂いたとおり、現状六甲山については地種区分が特別保護地区ですとか、第1種というのが多い反面、非常に多く利用されている公園でもあります。特に摩耶山については、現状、園地として広く整備されている箇所ですとか、自然環境の資質などから、園地を中心とした範囲を第2種特別地域に変更するという整理を行うこととしました。また、当該地域の土地所有者としては神戸市さんと、天上寺というお寺さんの2者です。委員が心配されていた保護が担保できるのかというかというご懸念に対しては、土地所有形態から考えても、ある程度、大規模な開発というのは今後進まないものと考えております。
もう1点、霧島錦江湾のところも、区域の削除と特別地域の変更に対して、資質を保つようにコントロールできなかったのかというご意見でしたが、地元としては規制が敷かれているという観点で捉えられるだけではなくて、やはり、そこから我が町の国立公園なんだという点をいかに感じていただくかというのが、今後の国立公園として重要な点だと考えています。保護規制をしっかりと計画し、地域でしっかりと守るところを明確にする、守った上で利用を図っていく、協働管理と言っていますが、そういった取組を今後も進めていきたいというふうに思っております。ご意見ありがとうございます。
敷田委員から頂きました、十和田湖の駐車場とバイパスは関係がないのではというご意見についてです。当方の説明の中で、バイパスがあるのでここに駐車場が要るというご説明をしてしまったためにそのようなご意見を頂いたと認識しています。まずバイパスを設置する理由としては、奥入瀬渓流の混雑緩和を図るためにバイパスを設置したということがございます。混雑緩和をした上で、マイカー規制をどうするかという議論を今後行っていきますが、マイカー規制を始める際には子ノ口に駐車場がやはり必要だろうという議論が現地で起きているというふうに聞いています。ですので、バイパスがあるから駐車場を整備するという直接の関連ではなく、マイカー規制を図ったときには駐車場が要るということで今回整整理しました。
また、駐車場は面的な広がりがあるので風致景観上の支障がありますというご指摘もいただきました。それに対しての環境省の見解といいますか、指針のようなものはあるのかという点でございますけれども、ご指摘のとおり、駐車場は面的に広がりを持って、風致景観上、支障になっている例というのはあると思います。ただ、例えば駐車場の中に植林して、極力、外からの眺望景観に配慮したような駐車場にするということも、休屋の駐車場の中では取り組んでいたりしております。駐車場事業として位置づけるからには、そういった点、風致景観上も支障がないような、十和田湖の湖畔に影響がないような駐車場というのは、事業執行の段階でこんな駐車場をつくりますという申請が上がってきますので、そういったところで、指導していくことになると考えております。
駐車場の整備方針というものを、明確に環境省側が指針のようなものを示しているかというご質問についてですが、今この時点で把握しておりませんので追ってご連絡申し上げたいと思います。
大黒委員からありましたトレイルですけども、こちら、トレイルランニング、いわゆる大会を開催して歩道を走るという、競技という使い方はしないという方針に、群馬県境トレイルでは、現在なっています。また、エスケープルートといいますか、100キロを一貫して歩くという人は、なかなかいないと思いますので、そのセクションごとに歩かれるという方がやはり多いと思いますので、そこに至る登山道の整備というのもあわせて必要だというふうに考えています。今回、こちらの公園計画は一筆書きができるようにという形で計画していますけども、そこに至る路線というのが、やはり地元としては観光にも資することになりますので、そちらについては各保護官、こちら3名の保護官で全体を見ていますけども、各保護官も連携しながら取り組んでいくことだというふうに認識しております。
また、歩道の周辺の予防といいますか、手当についてです。やはりこういう道を開削したりすると荒れてしまうんじゃないかということでございますけども、現状、ほとんどといいますか、路線の大部分は普通地域でございます。普通地域だと、手続なしに歩道の開削というのは、通常できる案件が多いですけども、今回は普通地域の上でも重要な路線だということで、歩道事業を設置することで過度な整備を防いだりですとか、利用が多い路線については指導できる環境になるということで、そういった点で予防手当というのができるのかなというふうに考えております。
深町委員からいただきました六甲山についてのご指摘に対してです。こちらもご地元で携わっておられるということで、詳細をよくご存じだと思いますが、積極的な管理をどうしていくのかという点でございます。今回、この公園計画を位置づけるというのは神戸市が進めています、先生もおっしゃっていたような、にぎわい創出事業というものとも連携していまして、このままだと廃屋がどんどん増えていってしまうという点を、どうにか神戸市としても、てこ入れしたい。また、それが国立公園だからできないということではなくて、公園としてもちゃんとそれに対応するような計画に位置づけたいということで、集団施設地区を設置しました。
また、今回この公園計画を変えることだけではなくて、その後に、詳細の計画であります管理運営計画というものを定めていきますけども、六甲地域は今まさに管理運営計画を今地元と一緒に考えているところでございまして、今回、計画に集団施設地区という形で位置づけますけども、より具体的な管理の計画というものは、管理運営計画の中にちゃんと落とし込んでいくと地元からは聞いております。
桜井委員からいただきました駐車場の整備という点ですが、ご覧いただいている資料の51ページで奥入瀬渓流沿いの国道が大変混雑するということで、それを踏まえてバイパスを設置したということ経緯があります。その中で、やはり子ノ口、今はお土産屋さんと宿泊施設が数件、子ノ口にはある状態でございますけども、そちらにしっかりとした十和田湖から奥入瀬渓流のほうに向かう起点という位置づけが必要なんじゃないかというのが、奥入瀬渓流の利活用検討委員会の中で話し合われていまして、平成30年6月、先月ちょうど、青森県の県知事のほうにそういった案を答申しています。
あり方の検討、交通のあり方の検討ですけども、具体的には今後しっかりと地元で話をしていくということになっています。奥入瀬渓流の車道のところでもマイカー規制を行うですとか、シャトルバスを動かすという案が上がっていますけれども、具体的に、どの期間でどの台数にしようかということは、今後、話し合われていくというふうに認識しております。
十分な回答になっていない点もあったかと思いますが、回答とさせてください。
○下村小委員長:はい。ありがとうございました。
今のお答えでよろしいでしょうか、まだ何かある方はどうですか。
○敷田委員:すみません。駐車場の件ですが、51ページだと広域交通を受け止める拠点というのが2カ所あって、本来、これの説明かと思ったんですが、ここは恐らくフェリーへの乗り換えとかの便宜を図るための位置づけの駐車場ではないでしょうか。それは大した問題ではなしに、それよりも駐車場のキャパというのが、むしろ交通量に影響を与えて、大きければ、それだけ入ってきますし、受け止める拠点の規模が大きければ、施設の。たくさん車も入ってくるので、そういう点を考慮して、現場で対応できるような指針があったらいいなという意見です。ありがとうございます。
○下村小委員長:今のはご意見ということでよろしゅうございますね。
○敷田委員:そうです。
○下村小委員長:ここで、拠点として十和田湖の周遊系の話と、奥入瀬の利用を充実しようという話があって、今のご指摘は、拠点整備にあたって量的な調整というか、両者の量的な側面について十分に計画して、キャパシティーだとか何かをご配慮くださいということなんですよね。
現地のほうにもお伝え願えればと思います。
○中島国立公園課長補佐:ありがとうございます。バイパスの開通が平成30年代前半という言われ方をしていて、まだ少し先になりますので、これからの検討に資するように、現場にもしっかり伝えてまいりたいと思います。ありがとうございます。
○下村小委員長:ほかはよろしゅうございますでしょうか。
それでは、ありがとうございました。いただいた4つの議題、まずは瀬戸内海国立公園(六甲地域)における公園区域及び公園計画の変更について、それから、議題2の十和田八幡平国立公園(十和田八甲田地域)の公園計画の変更について、それから議題3の霧島錦江湾国立公園の公園区域及び公園計画の変更について、それから4つ目の上信越高原国立公園における公園計画の変更についてということで、諮問に添付されました変更書及び計画書のとおりとするということで、ご異議はございませんでしょうか。ご了承いただけますでしょうか。
(異議なし)
○
では、続きまして、議題5になります。国立公園事業の決定、廃止及び変更についてということで、これは50件あるということで事前に資料は送っていただいています。今回の説明は、50件の全てはとても時間の中では難しいだろうということで、比較的規模の大きいものですとか、周辺への影響が懸念されるものについて、ご報告というか、ご説明いただいて、ご議論いただくという段取りにさせていただきたいというふうに思います。では、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局(藤井):国立公園課事業係の藤井と申します。よろしくお願いいたします。座らせていただきまして、私のほうから国立公園事業の決定、変更案件について、ご説明いたします。お手元のタブレット端末では、事業決定等関係一式となっているかと思うんですけれども、そちらのPDFをご覧ください。
1枚目が諮問書となっておりまして、また委員の皆様のお手元には別途、事業決定の一覧表をご用意しております。こちらをご覧ください。
今回の諮問案件は10公園50件となっております。先ほど下村委員長からもご説明いただきましたが、このうち、利用施設の位置や規模の適切性ですとか、事業執行に伴い懸念される自然環境への影響といった観点から特にご審議いただきたい案件につきまして、8件、本日はご説明をさせていただきます。
一覧表のうち案件名を黄色で塗っているものが、本日のご説明案件です。このほかの案件につきましては、公園計画の変更に伴い名称が変更されるものや、既存施設の範囲で事業決定をして、自然改変を伴わないもの等、様々ですが、本日は説明を割愛させていただきます
これらの案件につきましても、事前に資料を送付させていただいた中で気になった点がございましたら、後ほどご質問ください。
それでは、前のパワーポイントでも示しておりますが、1件目の十和田八幡平国立公園の自籠岩線道路(歩道)について、ご説明いたします。
こちらにつきましては、先ほど公園計画の点検に伴いまして、利用計画を追加させていただきました。こちらの1.5キロ、全線について事業決定を行うものとなっております。
当該事業地ですけれども、南部藩の二大霊場の一つであります十和田神社が位置しておりまして、神社の北西にある「自籠岩」という岩がありかつては修行僧が座禅を組んで瞑想にふけったといった十和田信仰を体感していただけるような資源が豊富に点在している場所となっております。
十和田の満喫プロジェクトの取組の方針の一つとして、十和田信仰を体感するというものを挙げておりまして、これを体感できるような歩道として、環境省の直轄事業として整備をするものです。
整備予定は、こちらのような写真で示しているような場所となっておりまして、基本的には地道がございますので、この地道に沿って歩道の刈り払いと、標識の整備などを予定しているところです。
具体的な基本設計は、事業決定後行うことになっていますが、箇所によっては倒木の処理ですとか、階段工が必要になってくる場所もありますので、そういったところで整備を行う予定としております。
自然環境への影響としては、整備箇所は必要最低限としし、自然改変を抑えたものとします。
また、利用については、安全の確保や、十和田信仰の理解の促進のため、ガイド同伴での利用を想定しています。現在、地元でガイドルールなどを作成しまして、登録制とするなど、仕組みを検討しているところでございます。
続きまして、2件目は、同じ十和田八幡平国立公園のわんぱく線道路(歩道)です。こちらも先ほどの公園計画の点検の際に利用計画を追加しました1.5キロについて、全線事業決定を行うものとなっております。
こちらの事業決定区間は、近くに学校や保育園などがある場所となっておりまして、もともとは子供たちが遠足で利用する、わんぱくコースとして利用されていた場所です。ただ、ここ10年ほど、十分な管理が行われておらず、利用者もほとんどいない状況です。
こちらも十和田の満喫プロジェクトの取組の方針の一つとして、「手軽に原生的な自然や活火山現象を楽しむ」といったものが示されておりまして、このため、環境省が直轄事業で整備をする予定となっております。
整備につきましては、こちらも以前使用されていた道筋がございますので、そういったものを使い、必要最小限の標識類や階段工の施工をするもので、新たな地形改変は伴わない予定です。自然環境への影響が最小限となるように配慮して行っていきたいと考えております。
続いて3件目は、上信越高原国立公園の稲包山高沢山線道路(歩道)です。こちらの歩道は、先ほど計画変更の際にありました、群馬県境稜線トレイルの一部区間となっている歩道です。新潟県湯沢町の稲包山山頂を起点としまして、群馬県、新潟県、長野県の県境沿いを進んで、群馬県中之条町の高沢山へ至る歩道です。稜線上に位置しており、山深い稜線トレッキングを目的とした登山利用ですとか、野反湖もあり、釣りやキャンプなど、さまざまな利用がなされている場所となっております。
こちらの区間、23キロにつきまして、ぐんま県境稜線トレイルの一部として位置づけるため、事業決定を行うものとなっております。
事業執行につきましては、それぞれ群馬県、湯沢町、中之条町の地元のほうが執行予定となっております。
整備については、こちらの地図をご覧いただければと思うのですが、この三坂峠というところから白砂山までの10キロ区間、10.6キロにつきまして、ササ原を刈り払って、歩道を新設する予定でございます。刈り払いを行う区間は、全てこちらの写真のようなササ原となっておりまして、樹木はないと聞いております。
本区間以外の区間につきましては、既存の登山道がある場所となっておりますので、標識の整備を予定しております。
登山道の管理者を明確にすることで、適切な維持管理を図ってまいりたいと考えています。
次に、4件目、5件目、あわせてご説明させていただきますが、富士箱根伊豆国立公園の猪之頭人穴道園地及び野営場事業です。
こちらにつきましては、位置は富士山地域の富士宮市に位置しており、事業地の東側は富士山の展望に優れており、西側には田貫湖がある場所となっております。今回決定する位置というのがこちら少し見えづらいんですけれども、こちらになっておりまして、この国道に沿った場所になっており、北側に道の駅、南側にはドライブインがある場所で、牧場など民間施設による通過型の利用が主な利用形態となっています。
また、隣接して、この写真のような畜産試験場がありまして、朝霧高原とこの辺りが呼ばれているんですけれども、一帯で畜産や酪農が盛んな場所となっております。
今回の整備予定としては、園地事業として、こちら1.1ヘクタール、野営場事業として2,000㎡を予定しております。民間事業者による執行が予定されており、どちらも一体的に管理を行っていく予定です。
園地の事業内容としては、富士山山体の眺望にすぐれており、散策や休憩ができるような展望広場ですとか、朝霧高原の特色である畜産業を生かしたレストハウスなどを予定しております。
野営場としては、富士山の眺望にすぐれたバンガローやテントサイトなどを予定しているところです。
今回の事業決定の規模は実際の整備箇所よりも多少幅を持たせた決定となっておりまして、この国道を挟みました向かい側に養魚場の跡地があるんですけれども、こちらでも事業が想定されることから、今回は2ヘクタールと1ヘクタールという少し幅を持たせた決定規模とさせていただいております。
今回の整備箇所につきましては、先ほど申し上げた余分の箇所を含めまして、写真のような農業跡地となっておりまして、整備に伴う自然環境への影響は小さいと考えているところです。
続きまして、6件目になりますけれども、瀬戸内国立公園の六甲山休憩所事業です。こちらも先ほど計画変更を行い集団施設地区を追加した場所となっております。ドライブウェイやケーブルカーによるアクセスが良好な場所となっておりまして、ホテルやか植物園、ビジターセンターなどが整備されており、本地域の重要な利用拠点として多くの利用者が訪れている場所となっております。
先ほども少し説明がありましたが、この地域というのは古くから観光利用が行われてきている場所ですが、現在は施設の老朽化や保養所の休業といった課題も生じております。また、地元の県や市が中心となって、活性化に関する検討というのを今行っているところです。
こちらにつきましては、遊休施設の休憩所施設への再整備を円滑に進めるため、保養所等が存在する一帯、この写真を見ていただければ、建物があるかと思うんですけれども、この一帯、210ヘクタールについて、まとまりをもって決定するものです。
六甲地域というのは、保養所や個人の山荘はたくさんある場所となっていますが、公園の利用者が眺望を楽しんだり、休憩したりできるような施設があまりないため、保養所の再整備、改修にあたって、公園事業として、休憩施設を整備いただくことは、公園の利用に資するものと考えております。
自然環境への影響については、既に設置されている個人山荘や、保養所を再整備、改修するものを予定しておりますので、本決定によって、林地を切り開いて、新たな造成を行うものではありません。
また、管理運営計画の基準に従い、実際の整備に当たっては、風致への支障に配慮するように指導して参ります。
続きまして、7件目ですが、奄美群島国立公園の住用園地の事業です。
事業地は、住用川と役勝川という2本の川の河口に位置しており、マングローブ群落が発達していて、魚類相も豊富な場所となっております。また、カヌー等の体験利用の拠点にもなっている場所です。
本事業地は、マングローブ林や亜熱帯照葉樹林を自然探勝するための施設として、奄美市によって施設の整備がされている場所となっておりまして、その既存施設がある8.8ヘクタールについて、今回決定をするものです。
こちらの場所は、アクセス性がよいことや、自然体験の拠点にもなることから、環境省が整備を予定しております、世界遺産の利用拠点の候補地として、整備を予定している場所になっております。こちらについては、春頃に公表もされております。今後、こういった理由からも、適正利用を推進する場としての役割を果たしていくものと考えております。
奄美市が設置をしております既存施設については、案内所やトイレ、園路などが整備をされているところです。
今後、予定されている市の施設の再整備につきましては、現在老朽化しているところがありますので、展示施設の改修ですとか多言語化、ユニバーサル化というものを考えておりまして、自然改変は伴わないものとなっております。
また今後、環境省が整備を行うにあたっても、今後の予算措置となってくるため、詳細な計画はまたこれからにはなりますが今回決定した8.8ヘクタール内での検討としているところです。
施工にあたっては、周辺環境の調査を行い、自然環境へ与える影響が最小限となるよう検討した上で整備を行っていく予定です。
続きまして、最後になりますが、慶良間諸島国立公園の阿波連海岸園地です。
こちらにつきましては、慶良間諸島国立公園の渡嘉敷村に位置しておりまして、島を訪れる利用者の多くの方が泊まる阿波連ビーチを中心とした区域となっております。海水浴やシュノーケリングに利用されているような場所となっており、海岸の背後の場所については、住宅や民宿、ダイビングショップなどが集まる集落地となっていて、島における主要な利用区域となっています。
今回は、この赤線で囲った4.2ヘクタールが既に決定されている場所になりますが、こちらには既に村の施設が設置をされておりまして、今回はこの黄色の0.2ヘクタールを追加して、環境省による直轄施設の整備を予定しているものです。
阿波連海岸園地は、渡嘉敷島における主要な利用区域ですが、情報案内や休憩所機能を備えた利用拠点施設があまりありません。近年は、ツアーに参加しない利用者によるサンゴの踏みつけや、魚への餌づけ、ウミガメの追い回しといった問題が生じておりまして、利用拠点施設を整備することで情報発信をしていきたいと考えております。
また、あわせて、休憩機能を確保することで、利用者の方へ海を見ながら食事をとっていただくといった、質の高い利用空間を提供することも目的としております。
こちらも事業決定後に詳細な計画を立てていくことにはなりますが、利用マナーの普及啓発関係の展示をできる場所や、2階では慶良間ブルーの海を見ながら休憩できるようなスペースを設ける予定で考えております。
整備に当たりましては、意匠ですとか、周囲の風致景観には十分配慮して行っていく予定です。
また、整備に当たって、支障木の伐採が最大50本程度生じる可能性がありますが、外来種や植栽木となっておりまして、そちらも必要最小限の範囲で風致に支障が出ないように実施していく予定です。
工事や利用にあたり、排水も発生しますが、近隣の下水道に放流するなどして、適切に処理をしたいと考えております。
駆け足になりましたが、事業決定に関して説明は以上です。
○下村小委員長:ありがとうございました。今回の50件の公園事業の決定・変更・廃止等の中で、比較的利用への影響が大きいものと想定されるもの8件について、ご説明をいただきました。ほかのものも含めてで結構でございますが、ご質問、あるいはご意見等ございましたら、また、いただきたいと思います。先ほどと同じような進め方で参りたいと思いますので、ご意見ございましたら名札を立てていただくようお願いいたします。
それでは、まず、江崎委員。
○江崎委員:すみません、ありがとうございます。まず、六甲のほうの施設の件なんですけど、六甲というと夜景がすごく有名だと思うんですが、16、17ページなんですけれども、この17ページに書いてある、こうした施設とかの決定後に、夜間利用とかということはどういうふうに考えられているのかなというところが、一つお伺いしたいことと。
あと、ちょっと先日、慶良間に行かせていただいたんですが、この今回、多分計画されている施設のところで、周辺にやっぱり民間の施設がたくさんあって、結構、食べ物のことでお客様が困られるということもお伺いしてたので、民間の飲食店さんとかも踏まえて、連携をしていただきたいなという、これは質問ではないんですけれども、連携をお願いしたいなと思っています。
以上です。
○大黒委員:富士箱根伊豆国立公園の朝霧高原の件ですけども、確認ですけども、これは農業跡地ということ、全て農業跡地ということでよろしいんでしょうか。
○事務局(藤井):そのようになっております。
○大黒委員:ここのエリアは、非常にきれいなススキの草原が広がっている場所だと思います。かつて、ずっとカヤ場として利用されていて、現在、非常にそういった場所は少なくなっている中で、非常に貴重な草原性の植物が生育しているという非常に重要な場所というふうに、私は理解しているんですけども。この事業自体に反対するわけではないんですけども、例えば園地のこの整備事業をする際に、そういった周辺の草原性植物、植生への影響といいますか、そういうのを最小限にするような植栽なりのご配慮というのをいただければというふうに思っております。
○下村小委員長:そのほかは何かございますでしょうか。
じゃあ、まず、今お二人の委員からのご質問、ご意見に対してコメントをお願いします。
○事務局(藤井):江崎委員からのご質問ですが、本日、現場の保護官が来ておりますので、保護官から回答をいたします。
○神戸自然保護官事務所(寺内):神戸自然保護官事務所の寺内です。私のほうから答えさせていただきます。
ご指摘いただきましたとおり、六甲山は夜景を見に来る利用が多くて。多くは、夜景だけを見て帰ってしまうというような実態になっていまして。また、ちょっとケーブルカーだとか、そういった形でアクセスするんですが、それもそんなに遅くまで動いてないということもあります。あと、宿泊施設も思ったほどないというのが実態なんですけども。
今回、神戸市さんだとか、そういったところで、遊休施設の活用について、支援事業というのが行われておりまして。その中で潰れてしまったホテルの再整備とか、そういう話も今進んでおります。また、レストランですとか、そういった施設について、休憩所事業として位置づけて経営していただけるということになりましたら、またそういった宿泊して、また滞在して、夜間も含めて利用していただけるようになるのではないかなと、そういった期待を込めて、今回の公園計画の変更事業決定ということをさせていただいたというつもりでございます。
○事務局(藤井):続きまして、慶良間の国立公園に関するご意見ですが、委員にご指摘いただきましたとおり、現場のほうでも、この休憩施設というものを整備して、どのように活用していくのかというところを検討しておりまして、民間施設が周辺にあるような地域となっておりますので、この施設にカフェですとか、そういったものを環境省のほうで入れるかどうかというところが、今後の課題というところです。周辺にそういった民間の施設が既にある場所になっておりますので、そういったところで購入したような食べ物ですとか飲み物を、海を見ながら食べていただけるような場所にしようという話がありまして、今回のような構造、計画というふうになっていると聞いております。
今後の実際の整備のほうにあたっても、そういったところをきちんと検討しながら進めていくように、現地のほうにも伝えたいと思います。貴重なご意見いただきまして、どうもありがとうございました。
もう一点、大黒委員のほうからもご意見をいただきました。大変重要なご指摘をいただいたと思っておりまして、現段階の案では、農業用の跡地というふうにこちらも聞いているんですけれども、実際の整備にあたって、植栽上の配慮といった周辺植生への配慮は当然行っていくようにというので申し伝えます。事業執行の段階で審査をすることになりますので、審査の段階でもしっかり見ていくようにしたいと考えております。どうもありがとうございました。
○下村小委員長:よろしゅうございますか、お二人とも。きっと最後の大黒委員のご指摘は、恐らくは、ここの園地の利用の多様化というか、幅を広げる点でも、とても重要な情報をいただいたんだと思います。そういう点も含めて、大黒委員が美しいというふうにおっしゃるんですから、かなりの次元だと思いますので、ぜひ、そういうことも上手に使って、まさに教化ということも含めて、活用していただきたいということもお伝え願いたいと思います。
ほか、何かよろしゅうございますでしょうか。先ほど、ご紹介いただいた、やんばるにつきましても、既存の施設等を事業として決定をしていくようなことも中には含んではおります。
お気づきの点、ご質問、よろしゅうございますでしょうか。
(なし)
○下村小委員長:それでは、今回の50件の公園事業の決定・廃止・変更について、お認めいただいたものと、ご了解いただいたものとしたいと思います。どうもありがとうございました。
それでは、かなり順調に進んでおりまして、大変うれしいんですけど。重要なご報告が何件かございますので、これも事務局から順次ご報告をお願いいたします。
○事務局(藤井):続きまして、そのご報告案件ということで、資料6-1の説明に移らせていただきたいと思います。こちらにつきましても、引き続き、私のほうからご説明をさせていただきます。タブレット上の資料になるんですけれども、議事6関係というものがありますので、こちらをダブルクリックして開いていただければと思います。
今回、ご報告案件が3件ございまして、まずは1点目の尾瀬国立公園大清水から一ノ瀬間低公害車両運行のモニタリング結果について、ご報告をさせていただきます。
本区間の低公害車両運行というものにつきましては、尾瀬の登山口における利用分散を目的としまして、平成23年から26年までの3カ年の社会実験の結果を踏まえ、27年から民間事業者による本格運行が開始されているところです。
この委員会のほうに、平成26年の社会実験が一度終わった段階で、これから本格運行に移るというタイミングで、社会実験の結果をご報告させていただきました。このとき、委員会より、本格運行後も運行状況ですとか、環境へのモニタリング状況というものはしっかりと調査し、その結果について、報告するようにとご意見をいただいておりました。このご意見に対して、3年を目処にご報告するというふうにこちらからお答えをしておりましたので、今回、その結果をご報告させていただくものとなっております。
こちらのスライドのとおり、尾瀬国立公園の大清水から一ノ瀬の区間につきましては、昭和の頃から国立公園の根幹に大きく関わるような歴史的な経緯がありますが、今回につきましては、時間の都合もありますので、詳細の説明というものは割愛させていただければと思っております。
スライドが飛びますが、スライド番号4ページ目の地図をご覧ください。尾瀬には、尾瀬ヶ原等の核心部への入山口としまして、三つの登山口がございます。ここにある鳩待峠と、大清水、沼山口という三つの登山口です。尾瀬の利用につきましては、年間利用者の約6割というのが、この鳩待峠からの入山となっており、尾瀬では、この利用の偏りというものが課題となっておりました。
この偏りを解消し、尾瀬の持つさまざまな魅力をゆっくりと楽しんでいただくため、大清水の登山口から一ノ瀬までの約3キロについて低公害車を運行していたという背景となっております。こちらの道なんですけれども、基本的には整地された砂利道になっているところです。
こちらの資料は、23年から26年まで実施をした社会実験の実施状況の結果でして、一度、26年の委員会でご報告をさせていただいた内容となっております。
今回は、その後27年から29年まで3カ年の導入後のモニタリング調査というものを行っておりますので、こちらの結果をここからご報告させていただきます。
まず、(1)低公害車両の利用者数としては、平成27年から29年まで毎年6月中下旬から6月中旬までの120日間程度、運行を実施しておりました。1年当たり平均でおよそ3,160回程度運行をしておりまして、1万7,000人弱の方が利用しているような結果となっております。平成29年の結果で、この歩道を歩いて通る方のうち低公害車両を利用した方は、大体60%といった乗車率となっておりました。
ここで基本的な情報としまして、徒歩利用であれば3キロですので、1時間から1時間20分程度はかかるんですけれども、この車両を利用することで、20分程度で到達できます。概ね朝から夕方まで30分間間隔で運行しておりまして、そのときに利用者がいれば運行するようなスケジュールとなっており、利用料金は、大人が700円、子供が350円という利用料金となっているところです。
次に、(2)の尾瀬利用者の意向・行動としては、平成27年度に利用者へアンケート調査を行っており、こちらのグラフのような結果となっています。左のグラフのとおり、この低公害車両を利用した人の中には、入山口を大清水に変更したですとか、尾瀬沼方面を目的地としたといった回答をした方が2割程度いらっしゃいまして、実際に利用分散の行動を起こした方が一定数存在しています。
また、こちらの右側のグラフになりますが、このアンケート結果では、大清水から行ける行程を積極的に利用したいですとか、大清水からまた別の場所へ回遊型利用をしたいといった回答をした方が、その低公害車両を利用していない、歩いて行った方と比べますと、搭乗者においてより高くなるような結果となっておりました。
また、(3)入山割合から見た動向については、本格導入をする前の3年間と、した後の3年間を比べますと、大清水の登山口を利用した方の割合が5.5%から6%に拡大するような形となっておりまして、大清水と鳩待口を比較しても、7.9から8.5と大清水が増えているような結果となっておりました。
次に、利用環境への影響としまして、27年のアンケート調査の結果では、歩道を歩いている方がいるんですけれども、その「登山者の横を車が通ることに違和感を感じる」といった回答が歩行者では約2割弱あるような結果となっておりましたので、この結果を踏まえまして、平成29年に低公害車両が走行をしている後を、また別の車両が並走するような形でビデオ撮影等の調査を行いまして、すれ違いですとか、追い越しの際に歩行者が無理な姿勢となるといった安全性ですとか、快適性に影響するようなケースがあるかを調査しましたが、そういったケースについては、ほぼ皆無でした。
車両が運行する際も、利用スピードですとかマナーのほうは徹底するようにしておりまして、車両と登山者がすれ違うことについて、特に問題となるような事象というのは発生していませんでした。
こちらのスライドにつきましては、低公害車両を利用しなかった方と利用した方を比べて、尾瀬沼より奥の大江湿原や燧ケ岳への利用がどの程度伸びたかというものを比較した結果になっています。こちらのスライドは、車両を利用した方のほうが燧ケ岳や大江湿原のほうまで足を延ばす傾向がより見られたというような結果を示すものとなっております。
最後になりますが、先ほどまでの調査は環境省のほうで行っているものですけれども、群馬県が道路の管理者となっておりますので、群馬県が実施した環境影響に関する調査の結果です。3年間、運行前と運行中と運行後という期間中の3回、現地にて調査を行っております。具体的には、車両待避所における車両や人の踏みつけによる植生への影響が発生していないかといったことや車道と沢が交差するような箇所で植生への影響が発生していないかというものを、定点調査を実施しています。調査結果としましては、各年ともそのシーズンを通して車両運行に起因すると推定されるような変化はなかったと報告を受けております。
今後の方針としては、3年間モニタリング調査を実施した結果として、車両運行をしたことで、歩行者の方の安全を脅かすような状況は発生していなかったというところと、低公害車を利用することで、体力や時間を温存することができて、その後の尾瀬の中でのアクティビティの範囲が広がっているということ、車両運行による自然環境への影響が発生しなかったといった一定の結果が得られました。利用分散効果については、まだ3年間ということで、多少、限定的なところはあるのですけれども、低公害車の営業運行については今後も引き続き実施をしていきたいと考えております。
今後のモニタリング調査については、3年間の調査で一定の状況や発生している課題というものが、一定程度、把握できたというところで、今後は尾瀬のほうに国立公園協議会や適正利用小委員会といったものがございますので、そちらのほうで、引き続き、情報把握と課題解決に向けた取組を行っていくというように考えているところです。
資料6-1に関して、ご報告は以上になります。
○事務局(水﨑):国立公園課課長補佐の水﨑です。よろしくお願いいたします。
資料6-2に沿いまして、国立公園満喫プロジェクトの進捗状況について、ご説明させていただきます。
まず、全体の部分でございますけれども、国立公園満喫プロジェクトにつきましては、政府全体の明日の日本を支える観光ビジョンに基づきまして、2016年より実施してきております。たくさんの外国人の方、国立公園に来ていただいて、日本の自然のすばらしさを体感して、理解を深めていただくとともに、地域経済の活性化、地方創生にもつなげていこうということで考えてございます。
一番上の右上のほう書いてございますが、最大の魅力は自然そのものというところ、我々は大事だと思っておりまして。引き続き、自然そのものをしっかりと保全をしていくということを前提として、取組を進めていきたいと考えてございます。
数値目標としましては、右上のほうございますけれども、2015年時点で490万人の外国人の方、国立公園に来られていたのを、2020年までに、約、倍の1,000万人にしようというものでございます。
これまで490万人から2016年は546万人、2017年は600万人といった形で増えてきておりますけれども、1,000万人に向けては、さらに取組を加速していくことが必要となっております。
一方で人数だけではなくて、地域経済への貢献という意味では、どれだけのお金を地域で使っていただいたかというところも大事でございますので、体験型アクティビティの充実ですとか、そういったところもしっかりとやっていきたいと考えてございます。
一番上のほうの段に、これまでの経緯を書いてございますけれども。平成28年7月に34ある全国の国立公園から八つを、まずは集中的に取組を進める公園として選定いたしまして、同年の12月に国立公園ごとに民間だったり、現地の行政機関を含めた地域協議会をつくって、そこで行動計画となるステップアッププログラムというものを策定いたしまして、それに基づいて、この八つの公園で取組を推進してきております。
また、昨年の11月からは、この8公園で出てきた成果というのを、その他の公園にも展開するということを始めてきております。今年は2016年から2020年の5年間のプロジェクトのちょうど3年目の中間年となりますので、中間評価というのを、今、実施しておりまして。その中間評価を踏まえて、この八つの公園のステップアッププログラムの見直しといったところをつなげていきたいと考えてございます。
全般的な主な取組としましては、まず左下のオレンジ色の四角の部分でございますけれども、より幅広い層を呼び込むための上質な宿泊施設の誘致、またビジターセンターですとか、展望台といった国の施設に民間カフェを入れるといったような公共施設の民間開放。また、利用者から環境協力金をいただいて、環境保全に活用していく仕組みの導入、また廃屋撤去などの景観の磨き上げ、また体験プログラムの充実といったところを、現地のほうでは推進してございます。
また、右下のほう、青い四角のところでございますけれども、情報発信としましては、環境省と民間企業でオフィシャルパートナーシップというものを締結いたしまして、企業のいろんな、例えば航空機の機内誌ですとか、そういったもので国立公園のPR等をご協力いただいてきております。
また、SNSでの海外への国立公園の感動の発信ですとか、シンポジウムの開催等、これまでしてきております。
幾つか代表的なこれまでの取組をピックアップさせていただきますと、こちらの公共施設の民間開放ということで、伊勢志摩国立公園のほうで環境省が整備いたしました、英虞湾を一望する展望台に民間のカフェに入っていただくということで、今年の8月にそのカフェがオープンする予定となってございます。
続きまして、こちらのスライドは、大山隠岐国立公園でございますけれども。大山の登山の山麓の登山基地である、大山寺地区におきまして、地元の大山町が廃屋を撤去して、撤去跡地にカフェや物販機能を有する施設を整備するというような廃屋のリニューアルが行われてきております。
何枚かスライドを飛ばせていただきますが。こちらにつきましては、これも大山隠岐国立公園でございますけれども、オオサンショウウオの観察ツアーというものを新たに始めております。発信機が埋め込まれたオオサンショウウオを研究者の方が追跡する調査をもともと実施していたんですが、それにお客さんが同行するというようなプログラムを、今年の4月から開始しております。このツアー料金の一部については、地元のNPOに寄付をして、オオサンショウウオの巣穴の設置ですとか、そういったことに活用されるような仕組みとしてございます。
国立公園満喫プロジェクトの推進によりまして、多くの方に国立公園のすばらしさを体感していただき、自然の価値の認識を深めて、保全の向上といったところにもしっかりとつなげていければと考えてございます。
簡単になりますけれども、説明は以上になります。
○事務局(笹渕):国立公園課の笹渕です。よろしくお願いします。
資料6-3について、ご説明をさせていただきます。今、国立公園課のほうで、国立公園の宿舎事業のあり方に関する検討会というのを開催しておりまして、5月、6月に1回、これまで2回開催をしていて、今月、また来週、第3回目を予定しておりまして。この国立公園の宿舎事業のあり方についてというのを、今取りまとめようとしております。
背景といたしましては、先ほど満喫プロジェクトのご説明もさせていただきましたが、満喫プロジェクトのその課題の一つの中に、上質な宿泊施設の誘致といったような課題もございました。そうした課題に、国立公園の宿舎事業として、これまで基本的には低廉な価格で誰もが泊まれるような施設といったものを一つの理想としてきた国立公園で、そういった上質な宿泊施設を本当どう考えるかといったようなところの考え方の整理をしたいというところですとか。あるいは、新たにそういったものをつくっていくだけではなくて、その国立公園の中に既に開発されたエリアで、過去に開発したものが廃屋になって、そのまま残っていると、そういったものについても、やっぱり一緒に考えていかなきゃいけないだろうといったことで、こうした検討を始めさせていただきました。
検討会には、下村小委員長にも入っていただきまして、東京都市大学の涌井先生を座長に、筑波大の吉田先生にも入っていただいています。それから、星野リゾートの星野社長ですとか、あるいは民間事業者、ほかにも三井不動産、それからホテルマネジメントのコンサルをやっている方ですとか、そういった民間の立場の方にも検討に加わっていただいておりまして。それから廃屋、いろいろな権利関係複雑な問題もありますので、弁護士の方にも検討会のメンバーには入っていただいて、そういったバラエティーに富んだメンバーで、今検討を進めているといったものでございます。
今度、来週7月に第3回の検討会を開催して、一旦、この考え方をここの時点で一回まとめようかなといったタイミングですので。この小委員会の場でも、今の検討の内容について、ご紹介をさせていただければというふうに考えております。
皆さんのお手元に資料がございますけれども、ちょっとすみません、ページ数でいうと、文字が多いので、その辺は時間のあるときに読んでいただければと思っているんですけども、全体として、これまでの国立公園の歴史ですとか、観光との関わり、廃屋の問題とか、そういったところをずっと説明をしているところがございまして。ここのあり方として、アウトプットとして目指しているものは、アウトプットとして出そうとしている大きな方向性、今二つ考えております。ページ数でいうと、10ページです。ファイルのページ数でいうと、33ページの辺りに、二つ大きな方向性を、今回、示させていただこうというふうに考えております。
これは、まだ、前回、第2回の検討会に出した資料をここでお持ちしているので、また第3回は少し中身変わっている部分もありますけれども、大きな方向性として、今示そうとしていることは二つございまして。
一つは、国立公園の魅力を発信する、新たな宿泊体験の提供といったところでございます。これは先ほど申し上げたように、今までの低廉な価格で誰もが泊まれるようにというところも、もちろんそういったものも大事なんですけれども、より、ここでは富裕層という言葉はあまり使わないように気をつけているんですけれども、地域の独自の自然とか、そういった文化に対して理解が高くて、その土地でしか得られないような本物の体験に価値を感じると。そういった体験に対して、時間等を惜しまないような、そういったような旅行者の方々に対して高付加価値なサービスをきちんと国立公園としても提供していくべきじゃないかと。そういったものを国立公園の中に新たに目指していこうといったことを、一つの方向性として掲げさせていただいております。これは、やはり今まで低廉な価格で誰もが泊まれるようにと目指してきたところと、少し考え方が異なる部分が入ってきていると思います。
そこで、やはりポイントになるところは、満喫プロジェクトの全体の目指すところでもありますけれども。やはり地域の持続性ですとか、経済の、地域の活性化といった面から考えて、できるだけどうやったら国立公園の資源を使って、地域の経済も持続的になるのかと、そういった観点から考えると、こういったことも必要ではないかといったような形で、今、方向性の一つの考え方をまとめております。
それから、その同じページの下のほうに、もう一つの方向性として、既存エリア施設の再生・上質化といったところが示しておりますけれども。こちら国立公園というのは、やはり自然を守りながら活用していくという場所でどんどん新たに開発のエリアを広げていくという場所ではございませんので。過去に開発された場所、そこがだめになっているなら、そこを見捨てて、新たに開発をするということではなくて、その場所でもう一度どうやってリニューアルを図っていくのかと、そういったことが重要になるだろうといったことで、もう一つの大きな方向性としてまとめさせていただいております。
それぞれ具体的にこういった方向で進めていこうというのが、この後、また記述を加えていますけれども、ちょっと今日はこの場で詳しくご説明するのは時間がないので割愛をしたいと思いますけれども。
こうした方向性に向かって、今後も、ここでは、まだ具体的に、じゃあ制度をどうするのかとか、そういったところまで踏み込んだ議論まではしていませんので、今後、具体的な制度設計にまで踏み込んで検討していくといったような際には、また審議会の場でもご議論いただければなというふうに思っておりますので。今日は、今の考え方の方向性の部分だけ紹介をさせていただきました。ありがとうございます。
○下村小委員長:ありがとうございました。ご報告が3件、自然環境局のほうで、いろいろご検討をされている点について、その進捗をご報告いただきました。この小委員会でもご議論いただいたものの、関連のものもございました。
ここで、じゃあご意見をと言い出すと、またとても大変になっていきますので、いろいろお考えのことはあろうかと思いますので、それは、また事務局のほうにご意見をお寄せいただければというふうに思います。
ここでは、もし、どうしてもこの点だけは聞いておきたいというようなことがございましたら、お受けしたいと思いますけれども、何か。
○敷田委員:委員長、1点だけ、お願いがあるんですけれども。
○下村小委員長:お願いですか、微妙なところですね。
○敷田委員:簡単なお願いなんですが、国立公園の外国人利用者、増加をさせるというお話ですが、全体の数も増えているので、その増え方が非常に大きいことはご存じだと思いますが。そうすると努力しなくても数が増えているということが起きてしまっているように、事実上、思えるんですが。訪問率のデータをお持ちでしたら、委員の皆様に出してほしいんです。各公園の、要するに何人日本人が来ていて、そのうちの何%が外国人だというデータ。その変化がどうなっているのかというデータは非常に重要なので、今後、ここで議論をする際も、文化の違う方の利用率が非常にポイントになると思いますし、施設利用にも影響があるので、よろしくお願いします。
○下村小委員長:今、何かすぐコメントをいただけることはありますか。
○田中国立公園課長:後ほど、資料を送らせていただきたいんですけれども。実は、日本全体で、2017年については19%上がっているんですけれども、先行して取組を進めている8公園では29%上がっております。しかしながら、国立公園は地方の県庁所在地から、また、さらに奥のところもあって、二次交通の問題とかもあるので、その展開に、8公園以外の公園というのは5%しか上がっておりません。つまり先行的に取組をしているところと、そうでないところで、外国人の利用者数というのにはっきりした差が出てきております。各公園ごとの外国人利用者の数値について、まとめた資料がございますので、後ほどお届けさせていただきたいと思うんですけれども。
1点、日本人ないしは全体利用、国立公園ごとの全体利用は全く別の方法で調べておりますので、両者を比較するようなデータというのは、実は、環境省は持っておりませんので。全体の利用のデータは別途送らせていただきますが、それを何分の何というふうに比較できるようなデータは、今の時点ではないということだけはちょっとお伝えしておきたいというふうに思います。
○敷田委員:ごめんなさい。一回、環境省から発表されている各公園のデータは見たことがあるんですが、ほかの調査で、要するに国立公園訪問率とかを推定していたりとか、いろんな推定が手持ちの資料であったら、それもあわせて見せていただけませんか。コンテンツを充実すれば訪問率が上がるはずなので、全体が増えるよりも、やっぱり訪問率が上がるほうにポイントを置いたほうが、それだけ魅力を増加させているということの評価になると思うので、お願いします。
○下村小委員長:すぐに送っていただける資料に、そういう形式になっているんですね。
そしたら、またそれはご提供いただきたいと思います。今ちょうど見直しもされているところでしょうから、また報告のときに、いろいろ、そういう機会はありますと思いますので、そのときにもあわせて、ご提供いただければというふうに思います。
よろしゅうございますでしょうか。
(なし)
○下村小委員長:それでは、今日は時間内におさめることができましたので、報告についても、これまでは、ばたばたして、最後飛ばすことが多かったんですが、今日は状況もいろいろご説明もいただきました。またご意見、先ほど言いましたようにおありかと思いますので、それは事務局にお寄せいただければというふうに思います。
それでは、以上で案件を、審議も終了させていただきたいというふうに思います。どうもご協力ありがとうございました。
進行を事務局にお返しいたします。
○司会:下村小委員長、ありがとうございました。委員の皆様におかれましても、長時間にわたり、ご審議をいただきまして、誠にありがとうございました。
本日配付の印刷物につきまして、郵送をご希望の委員の方には、お手元の封筒に封入して、机に置いておいていただければ、事務局から後日郵送させていただきます。
本日は、誠にありがとうございました。
午後3時25分 閉会