中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度専門委員会(第5回)議事録

1.日時

令和元年1128日(13001422

2.場所

法曹会館 高砂の間

3.出席委員

委員長     浅野 直人
       大塚  直 白石 寛明
    細見 正明
臨時委員     赤松 美紀 谷口 靖彦
    寺浦 康子
専門委員     駒井  武 小松 久悦
    佐藤 哲哉 武井 信広
    田中 利和
説明員

    笠井 清美(吉住正浩専門委員代理)

4.委員以外の出席者

環境省

小野水・大気環境局長、正林大臣官房審議官

関谷水・大気環境局総務課長、堀上土壌環境課長

中村土壌環境課課長補佐、水原土壌環境課課長補佐、福田土壌環境課課長補佐

5.議題

(1) カドミウム及びその化合物、トリクロロエチレンに係る土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し等について
(2) その他

6.配布資料

資料1 中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度専門委員会委員名簿
資料2

土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項について

(第4次報告)(案)〔カドミウム及びその化合物、トリクロロエチレン〕

参考資料1 中央環境審議会土壌農薬部会の専門委員会の設置について
参考資料2

土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し等について

(諮問)

参考資料3 諮問された物質に関する見直し等の進捗について
参考資料4

土壌の汚染に係る環境基準の見直しについて(第4次答申)(案)

[カドミウム、クロロエチレン]

7.議題

(福田土壌環境課課長補佐)

 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会土壌農薬部会 第5回土壌制度専門委員会を開催させていただきます。

 委員の皆様には、御多忙中にもかかわらず、御参集いただき、誠にありがとうございます。

 本日の出欠状況でございますが、浅見臨時委員、岡田臨時委員、河口臨時委員、小泉臨時委員、吉住専門委員から御欠席との連絡を頂いておりますが、所属委員総数17名のうち12名の委員に御出席いただいておりますことを御報告します。

 白石委員におかれましては、少し遅れて到着されるとの連絡を受けております。

 なお、吉住専門委員の代理の説明員として笠井清美様に御出席いただいております。

 次に、今回から新たに御所属いただくことになりました臨時委員、専門委員の皆様を御紹介させていただきます。

 全国中小企業団体中央会の佐藤哲哉専門委員でございます。

(佐藤専門委員)

 佐藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 東京都の田中利和専門委員でございます。

(田中専門委員)

 田中と申します。どうぞよろしくお願いします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 また、本日は御欠席ですが、大和総研の河口真理子臨時委員、全国地域婦人団体連絡協議会の小泉弘子臨時委員、日本経済団体連合会の吉住正浩専門委員に、新たに御所属いただいております。

 なお、全国地域婦人団体連絡協議会の田村洋子臨時委員、慶応義塾大学の和気洋子臨時委員、日本経済団体連合会の高澤彰裕専門委員、全国中小企業団体中央会の髙橋晴樹専門委員、東京都の丹野紀子専門委員におかれましては、本委員会を退任されています。

 続きまして、事務局に人事異動がございましたので、紹介させていただきます。

 水・大気環境局長の小野でございます。

(小野水・大気環境局長)

 おはようございます。よろしくお願いいたします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 大臣官房審議官、水・大気環境局等担当の正林でございます。

(正林大臣官房審議官)

 正林でございます。よろしくお願いします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 水・大気環境局総務課長の関谷でございます。

(関谷水・大気局総務課長)

 関谷です。よろしくお願いいたします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 土壌環境課長の堀上でございます。

(堀上土壌環境課長)

 堀上です。よろしくお願いします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 土壌環境課の中村でございます。

(中村土壌環境課課長補佐)

 中村です。引き続きよろしくお願いいたします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 土壌環境課の水原でございます。

(水原土壌環境課課長補佐)

 水原でございます。よろしくお願いします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 私、土壌環境課の福田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 では、議事に先立ちまして、小野局長より、一言御挨拶申し上げます。

(小野水・大気環境局長)

 改めまして、水・大気環境局長の小野でございます。

 委員の先生方におかれましては、御多用中のところ御参集いただき、また常日頃から御指導いただいておりまして、本当にありがとうございます。

 この専門委員会でございますけれども、平成25年の10月に、環境大臣から中央環境審議会に対して、6物質の土壌の汚染に係る環境基準、それから土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し等について諮問をさせていただきまして、これまで4物質については既に答申をいただいておるところでございます。また、去る9月12日には土壌環境基準小委員会を開催いたしまして、残りの2物質、カドミウム、それからトリクロロエチレンの土壌環境基準の見直しに関する第4次の答申案を取りまとめていただいたところでございます。

 本日の土壌制度専門委員会、本専門委員会におきましては、この二つの物質につきまして、土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項に関する第4次の報告(案)について御審議いただきたいと考えておりまして、可能であれば本日第4次の報告(案)としてお取りまとめいただければと考えておるところでございます。

 どうぞよろしく御審議のほどお願いいたします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 それでは、議事に入ります前に、本日の配付資料について確認させていただきます。

 資料につきましては、環境負荷削減の観点から審議会のペーパーレス化の取組を推進するため、委員のお手元にございますタブレット端末の中に入っております。タブレット端末の画面に本日の資料が一式格納されていることを御確認ください。

 タブレットには、本日の資料1と2、参考資料1から4の6個のファイルが格納されております。この資料の見方ですけれども、資料を御覧になりたいときには、その資料が表示されている部分を1回タップしていただければ御覧になることができます。初めての方もいらっしゃるかもしれませんので、一度、例えば資料1をタップして開いていただけますでしょうか。恐らくそれで今、資料1を御覧いただけているかと思います。こちらを見終わりまして、先ほどの一覧に戻る際には、この画面のどこでも構いませんのでタップしていただきますと、左上に「矢印戻る」というのが出てきますので、こちらの「矢印戻る」を押していただきますと、先ほどの一覧の画面に戻りますので、その次に見ていただきたい資料を上からタップしていただくということになってございます。画面の左下に、常に左向きの矢印が出てございますけれど、こちらは基本的には押さないでいただければと思います。詳細な使い方につきましては、お手元に簡単な説明資料を置いてありますので、そちらを御覧ください。このマニュアルに関しては、会議終了後、回収させていただきます。資料の不足、タブレット端末の不具合がある方がおられましたら、事務局にお申し付けください。

 なお、これら資料及び本専門委員会は運営規則等に基づき公開とさせていただきます。

 それでは、これより議事に移りたいと思います。浅野委員長に議事進行をお願いいたします。

(浅野委員長)

 それでは、よろしくお願いいたします。

 この専門委員会、先ほど局長のお話がありましたように、これまで4物質について検討し、答申を出すということができたわけですが、本日は、残っている2物質について扱うということでございます。これまでと大きく違いますのは、これまでは数字が、どちらかというと、分かりやすく言えば、緩やかになるという類のものを扱ってきましたので、比較的、後始末の話が気楽だったのですが、今日は厳しくなる方の話ですので、これまでの4物質とは大分様子が違うんですが、いろいろと準備をしていただいておりますので、皆様方の忌憚のない御意見を頂ければと思います。

 それでは、事務局から説明をいただきます。

(堀上土壌環境課長)

 土壌環境課長の堀上です。座って説明をさせていただきます。よろしくお願いします。

 資料2が今回の議題の資料でありますけれども、まず経緯を御説明させていただきます。参考資料3を開いていただきたいと思います。

 開いていただきましたら、諮問された物質に関する見直しの進捗ということでございまして、平成25年に諮問をいたしましてから、その後の進捗状況でございます。下に表がありますけれども、6物質、上のほうから順次見直しをしてきておりまして、その四つまでは土壌汚染対策法の基準まで終わっております。一部、ジオキサンについてはそこまで至っておりませんでしたけれども、見直しとしては四つ終わっているところでございます。残り二つ、下から二つのカドミウム、それからトリクロロエチレンにつきまして、現在御審議いただいているというところでありまして、本日はその赤で囲った土壌汚染対策法の基準というところを御審議いただきます。

 先ほど、お話がありましたけれども、9月12日の土壌環境基準小委員会のほうで土壌環境基準につきましてはおまとめをいただいております。カドミウム、トリクロロエチレン、それぞれ基準については環境基準の見直しをいたしまして、地下水環境基準と同じ値にするということで、その方向で整理されております。つまり、この2物質につきましては基準の強化という形になるということで、本日は土壌汚染対策法の基準について、御審議いただきたいと思います。

 恐縮ですが、戻っていただきまして、参考資料4を御覧いただきたいと思います。こちらは先日御審議いただいた小委員会での取りまとめでございまして、ここの中でカドミウム、トリクロロエチレンの基準見直しについての整理をされておりますけれども、3ページを開いていただきたいと思います。

 3ページに、水道水質基準の検討状況ということで書かれておりますけれども、新たな科学的知見に基づいて基準については見直しをするということでありまして、ここに検討状況の中で、疫学調査の結果から耐容週間摂取量を見直して、それに伴い基準を見直していくということで整理されてきて、その流れで水質環境基準、地下水基準についても見直しをされてきたというものでございます。

 また、トリクロロエチレンにつきましては7ページに書いてございますけれども、同様に、水道水質基準の中で、こちらではラットの毒性試験の結果から、耐容一日摂取量を1.46µg/kgとして、それからさらに水道水の寄与率を入浴時の吸入・経皮ばく露分を考慮しまして70%ということで基準の見直しがなされておりまして、地下水環境基準等についてもそれで整理をされ、土壌環境基準も同じ値とすることが適当ということで、整理をされたということでございます。

 以上、まず参考資料を御覧いただきました。戻っていただきまして、これらの経緯を踏まえまして、本日は2物質に係る土壌汚染対策法の基準の見直しと、それから法の運用に関する報告案を御審議いただくということでございまして、報告(案)本体、資料2につきまして、中村補佐から御説明をいたします。

(中村土壌環境課課長補佐)

 それでは、資料2の御説明をさせていただきます。

 表紙をめくっていただきましたところに目次を載せております。「Ⅰ はじめに」がございまして、ⅡとⅢで各物質の基準の検討について、Ⅳで見直しに伴う法の制度運用について、Ⅴとして施行等についてということで、まとめております。

 早速、内容に入ってまいります。

 1ページ目のところ、「はじめに」ということで、まず土壌汚染対策法の概要を載せております。今回の基準の見直しや法制度の運用に関係するところを少し見ていこうと思います。

 2段落目のところでございますけれども、法の中身を記載しておりますが、法では、土壌汚染の状況を的確に把握するためということで、土地の所有者等に対して、その土地の土壌汚染の状況について、環境大臣が指定する者、つまり指定調査機関に調査をさせて、政令市の長を含めました都道府県知事に報告をするということにしております。また、知事は、一定規模以上の土地の形質変更の届出の際に土壌汚染のおそれがあると認めるときは、指定調査機関に調査をさせて、その結果を報告すべきことを命ずることができるといった形で、幾つかの調査契機が定められているところでございます。

 特定有害物質につきましては、人の健康に係る被害を生ずるおそれがあるものということで、土壌汚染対策法の施行令で26物質が指定されているところでございます。これらの物質につきましては、有害物質を地下水経由で摂取するリスクの観点から設定された土壌溶出量基準、それから土壌を直接摂取するリスクの観点から設定された土壌含有量基準が施行規則で定められています。

 土壌溶出量基準につきましては、第一種特定有害物質、第二種、第三種の全てについて設定されています。土壌含有量基準につきましては、第二種特定有害物質の9物質について設定されているという状況でございます。

 また、これらの特定有害物質につきましては、地下水の水質汚濁に係る基準の地下水基準ですとか、汚染の除去等の措置を選択する際に使用する指標として「第二溶出量基準」というものが、同様に規則において定められております。

 法に基づく調査、土壌汚染状況調査につきましては、まず汚染のおそれを推定するための地歴調査を行うことになっています。その後、試料採取等対象物質の種類の選定、土壌汚染のおそれの区分の分類、試料採取等を行う区画の選定などを行いまして、試料採取等を行うという流れになっております。

 第一種特定有害物質、今回のトリクロロエチレンを含む第一種に関しましては、まず表層部分で土壌ガスというものについて調べる土壌ガス調査を実施することになっています。土壌ガスから特定有害物質が検出された地点があるときには、土壌汚染が存在するおそれが最も多いと認められる地点でボーリング調査を行って、土壌を採取して、土壌溶出量を測定するということになっております。

 第二種特定有害物質、今回御検討いただくカドミウムを含む第二種につきましては、汚染のおそれが生じた場所の位置から深さ50cmまでの土壌試料を採取して、土壌溶出量、土壌含有量を測定いたします。

 土壌汚染状況調査で土壌汚染が確認された場合には、都道府県知事は、要措置区域または形質変更時要届出区域、これ以降「要措置区域等」と書いてございますけれども、それに指定することになっております。また、土地の所有者等が法の規定の適用を受けない土地で、その土地の土壌が汚染状態に関する基準に適合しないと考えるときは、区域指定の申請をすることができるという規定がございます。

 要措置区域に指定された土地では、土地の形質の変更が原則禁止となりまして、知事から汚染除去等計画の作成、提出の指示を受けた者は、その計画に従って措置を行わなければなりません。

 また、形質変更時要届出区域に指定された土地では、土地の形質変更を行おうとするときは、知事への事前届出が義務付けられております。

 汚染土壌を区域外へ搬出しようとする場合のことでございますけれども、その場合には知事に事前に届け出ることが義務付けられておりまして、そのときに、運搬するときの運搬基準ですとか、汚染土壌処理施設への委託の義務付けなどというものが適用されることになっております。

 搬出土壌を法の対象から外すための調査、いわゆる認定調査につきましては、認定調査を行って、その基準に適合すると認められた場合は、汚染土壌処理施設以外に搬出することが可能ということになってございます。

 法の概要につきましては、以上となります。

 続きまして4ページ、2の本検討の背景のところでございます。

 ここの部分は、先ほど参考資料3で御説明したとおりでございますので、4段落目を見ていただければと思いますけれども、4段落目で、カドミウムとトリクロロエチレンについて、土壌環境基準が見直される方向で検討されていることから、土壌汚染対策法の基準と運用方法について検討を行ったというふうに記載しているところでございます。

 次のページからは、それぞれの基準の検討について記載しております。

 まず、5ページ目の1の(1)といたしまして、カドミウム及びその化合物の使用等の実態について記載しております。

 カドミウムにつきましては、通常は亜鉛を精錬する際に副産物として生産されておりまして、金属態以外に、化合物として塩化カドミウム、硫化カドミウム、硝酸カドミウム、酸化カドミウム等の形態があります。金属としては、合金、接点材料、ニッケル・カドミウム電池としての利用がありまして、化合物では顔料、メッキ、蛍光体、塩ビ安定剤等に利用されていて、近年の使用量は減少している状況でございます。

 平成29年度のPRTRの届出集計でございますけれども、届出事業所数は3,206事業所であったという状況でございます。業種では下水道業と廃棄物処理業がほとんどでございますけれども、下の米印のところに書いてございますとおり、下水道業や廃棄物処理業関係につきましては、対象物質の排出量が事前に特定できないということから、「特別要件施設」として、実測値をもとに算出した排出量を届け出るということになっているものでございます。また、排出量につきましては、埋立てが最も多く、土壌への排出はされていない状況です。

 おめくりいただきまして、6ページ目の表1と表2に、今御説明したものが表としてまとまっているところでございます。

 6ページの下のところでございますけれども、使用と製造の状況について記載しています。詳しくは7ページの表3に示しておりますけれども、最も古い公開データの平成23年度と最新の平成29年度のデータを比較しております。使用有りの事業場、製造有りの事業場、どちらも減少しているという状況でございます。

 なお、使用している業種につきましては、中段やや下の技術サービス業が最も多い状況となっているところでございます。

 続きまして、8ページ目でございます。

 (2)としまして、カドミウム及びその化合物による土壌汚染実態について記載しています。

 まず、①要措置区域等に指定された区域の状況です。表4に記載しておりますが、平成29年度は全329件に対して指定件数は20件といった状況でございます。

 次に、②に、自治体が保有する分析結果についてまとめたものを載せてございます。平成29年度と平成30年度に環境省がアンケートを実施いたしまして、平成28年度の法に基づく調査の分析結果の最大濃度値を9ページの表5で示しております。土壌溶出量については濃度ごとに五つに分類しておりますけれども、これは土壌環境基準を0.01mg/Lから0.003mg/Lに見直すことで検討がされているということを踏まえまして、現行の基準と見直し後の基準、そして、それぞれ第二溶出量基準の設定を踏まえた30倍の値、それらの値によって、この五つに区分しているものでございます。

 このうち、土壌溶出量が0.003mg/Lを超過し0.01mg/L以下であった件数を見ていただければ、件数としては5件あったということでございます。これは土壌環境基準と同様に見直しが行われると基準に適合しなくなる部分でございまして、割合としては1.5%ということになっております。

 土壌含有量基準につきましては、後ほどまた出てまいりますが、食品安全委員会から出されたカドミウムの耐容週間摂取量7µg/kgから算出した45mg/kgという数字があるのですが、それを超過し150mg/kg以下となっている部分が5件ございまして、割合としては1.5%ということになっているところでございます。

 続きまして、今度は平成28年度の条例に基づく調査の分析結果の最大濃度値を御説明しております。10ページの表6を御覧ください。

 先ほどと同じように分類しておりますけれども、こちらで土壌溶出量基準を0.003mg/Lに見直した場合に新たに基準に適合しなくなる件数は16件で4.3%、土壌含有量基準を45mg/kgとした場合に新たに基準に適合しなくなる件数は5件で、1.3%となります。

 続きまして、③でございます。カドミウムは自然界にも存在するということで、そのカドミウムの分布状況についてでございます。産総研地質調査総合センターの表層土壌評価基本図によりますと、カドミウムの土壌溶出量は、最大で0.003mg/Lを上回る地域がございました。具体的には、その下にございます宮城県と鳥取県になっております。

 なお、土壌含有量につきましては、45mg/kgを上回る地域はありませんでした。

 続きまして、11ページです。カドミウム及びその化合物の調査方法及び措置・運搬・処理方法などについて記載しています。

 (1)の調査方法ですが、カドミウムにつきましては、引き続き現行の調査方法が適用できると考えられます。

 また、測定方法につきましては、それぞれの基準の見直しを踏まえた土壌環境基準の別表の方法、地下水環境基準の別表の方法が適用可能、土壌含有量につきましては現行の方法が適用可能と考えます。

 (2)の汚染の除去等の措置ですが、次の12ページの表7に適用性を示しておりますが、これまでと同様、丸印を打ったところの措置が可能と考えられます。

 (3)の汚染された土壌の運搬処理の方法でございますが、運搬については、ダンプトラック等にばら積みし、浸透防止シートで覆う方法で、飛散や地下への浸透防止ができると考えております。

 処理につきましては、次の13ページの表8のとおり、「○」及び「△」の処理方法であれば処理が可能と考えられます。

 続きまして、14ページです。

 3.カドミウム及びその化合物の対応方針について記載しております。

 ここでは、土壌環境基準が地下水環境基準と同じ値にする方向で検討されていること、基準強化により基準に適合しなくなる土地の割合は数%程度であると考えられることを踏まえ、(1)から(4)のとおり見直すことが適当であるとしております。

 それぞれの基準でございますけれども、(1)土壌溶出量基準につきましては、地下水等の摂取に係る健康影響を防止する観点から設定された土壌環境基準の溶出基準を用いることとされておりまして、これまでの考え方と同様に、見直しを検討している土壌環境基準と同じ値の「0.003mg/L以下」と設定することが適当と考えます。

 (2)の土壌含有量基準でございますが、「土壌の直接摂取によるリスク評価等について」で示されている算出方法に従いまして、先ほども触れました、カドミウムの耐容週間摂取量を7µg/kg体重/週から算出した45mg/kgを用いて、「土壌1kgにつき45mg以下」と設定することが適当と考えます。

 (3)として地下水基準ですが、これまでの考え方と同様に、土壌溶出量基準と同じ値である「0.003mg/L以下」と設定することが適当と考えます。

 (4)の第二溶出量基準につきましては、基準不適合土壌の汚染の除去等の措置方法を選定する際の基準となってございますが、現在は、土壌溶出量基準の3倍~30倍の値としているところでございます。

 そのうち、第二種特定有害物質の場合は、これまで30倍としていることを踏まえまして、「検液1Lにつき0.09mg以下」と設定することが適当と考えます。

 16ページからは、トリクロロエチレンの基準の検討について記載しております。

 1の(1)として、使用等の実態について記載をしております。

 トリクロロエチレンは、金属製品などの脱脂洗浄剤として使用されてきましたが、今日では代替フロンガスの合成原料としての用途が多い状況でございます。

 平成29年度のPRTRの届出集計でございますけれども、届出事業所数は3,493事業所で、先ほどのカドミウムと同様に、業種では下水道業と廃棄物処理業がほとんどですが、排出量につきましては大気への排出が最も多い状況です。17ページの表11、18ページの表12にそれぞれ内訳を示しております。

 18ページの下段でございますけれども、使用と製造の状況について記載しております。詳しくは19ページの表13にまとめてございますけれども、平成23年度と平成29年度のデータの比較から使用有りの事業場、製造有りの事業場、どちらも減少しているところでございます。

 なお、使用している業種といたしましては、金属製品製造業が最も多い状況ということになってございます。

 続きまして、20ページです。

 トリクロロエチレンによる土壌汚染の実態について記載しております。

 要措置区域等に指定された区域の状況は表14に記載しておりますが、平成29年度は、全379件に対して指定件数は14件となっております。

 次に、②自治体が保有する分析結果の最大濃度値についてです。

 平成28年度の法に基づく調査の分析結果の最大濃度値を21ページに表15で示しております。

 土壌ガスについては、定量下限値が0.1volppmであるところ、不検出が305件、検出が64件となっております。

 また、土壌溶出量につきましては、先ほどのカドミウムと同様に整理してございますけれども、今回、土壌環境基準を0.01mg/Lに見直した場合に、新たに基準に適合しなくなる件数は5件で、割合としては2.2%でございます。

 次は、平成28年度の条例に基づく調査の分析結果の最大濃度値でございます。それを表16に示しております。こちらで土壌溶出量基準を0.01mg/Lに見直した場合に新たに基準に適合しなくなる件数は2件で、0.7%ということになってございます。

 続きまして、22ページでございます。

 トリクロロエチレンの調査方法、措置・運搬・処理方法などについて記載しております。

 (1)の調査方法ですが、引き続き現行の調査方法、測定方法が適用できると考えます。

 (2)の汚染の除去等の措置ですが、こちらもこれまで同様、既存の措置方法が適用できると考えられます。

 (3)の汚染された土壌の運搬・処理の方法ですが、運搬についてはフレキシブルコンテナ、コンテナ、ドラム缶などで運搬することによって、飛散や地下への浸透防止ができると考えております。

 処理につきましては、次の23ページの表18にまとめてございますけれども、「○」と「△」の処理方法であれば、処理が可能と考えられます。

 続きまして、3.対応方針についてでございますけれども、土壌環境基準が地下水環境基準と同じ値とする方向で検討されていること、また、基準強化により基準値を超過する割合は増えるものの数%程度であると考えられることを踏まえ、(1)から(4)のとおり見直すことが適当であるとしております。

 24ページに移りますが、(1)土壌溶出量基準については、これまでの考え方と同様に、見直しを検討している土壌環境基準と同じ「検液1Lにつき0.01mg以下」と設定することが適当と考えます。

 (2)地下水基準でございますが、これまでの考え方と同様に、土壌溶出量基準と同じ「1Lにつき0.01mg以下」と設定することが適当と考えます。

 (3)第二溶出量基準につきましては、第一種特定有害物質の場合は、これまで10倍としていることを踏まえまして、「検液1Lにつき0.1mg以下」と設定することが適当と考えます。

 続きまして、25ページの(4)の土壌ガス調査における定量下限値についてでございます。これは、現在は告示において0.1volppmと定めているところでございます。土壌ガス調査でございますが、これは採取した土壌ガスから対象物質が検出された場合などにおきまして、溶出量の調査、いわゆるボーリング調査をすることにしておりますが、平成14年の検討時の調査においてデータをまとめておりまして、下の図1にデータをまとめております。これによりますと、トリクロロエチレンの土壌溶出量が0.01mg/L以下の地点においても、土壌ガスは概ね0.1volppm以上検出されておりますので、これまでどおり、土壌ガスの定量下限値は0.1volppmとすることが適当であるとしております。

 続きまして、26ページに(5)人の健康被害のおそれがある場合の調査命令及び要措置区域の指定の要件について整理しています。

 1段落目、トリクロロエチレンの環境基準は、先ほど参考資料4で御説明させていただきましたとおり、水を飲 むことによるばく露と入浴時の水から揮発した物質の吸入等によるばく露を考慮してできております。土壌汚染対策法の土壌溶出量基準についても同じ値とすることが適当としましたので、入浴時の吸入等を考慮した基準になるということになります。

 一方で、法における健康被害のおそれがある土地の調査命令の発出及び要措置区域の指定に係る地下水の利用状況等に係る要件について、井戸に係るものにつきましては、飲用の井戸が対象でございまして、入浴のみに用いる井戸、ここでは浴用井戸としておりますけれども、それは、対象になっておりません。

 この浴用井戸を要件に追加するかという点でございますが、これまで浴用井戸は情報収集の対象としていないということで、実態が不明となっております。また、入浴に利用する水について、トリクロロエチレンに係る基準が設定されていないことも踏まえれば、当面、浴用井戸については要件に加えず、関連する基準の動向を注視しながら知見の収集に努めることが適当としております。

 なお、土壌汚染が確認された場合は、周辺に浴用井戸があるかどうかを把握することが望ましいこと、浴用井戸が存在するものの要措置区域の指定を受けず、汚染の除去等の措置が行われない場合は、当該浴用井戸における地下水汚染の有無を確認することが望ましいことを記載しております。

 続きまして、27ページでございます。今回の特定有害物質の基準の見直しに伴う法の制度運用についてでございます。

 まず、1として基本的考え方を整理しております。

 カドミウム等、カドミウムとトリクロロエチレンのことですが、この基準の見直しの後に、法第3条第1項に係る有害物質使用特定施設の廃止ですとか、法第4条第2項の報告、法第4条第3項の調査命令、法第5条第1項の調査命令、又は法第14条第1項の申請、これは今後全て「有害物質使用特定施設の廃止等」というふうに記載しておりますけれども、この有害物質使用特定施設の廃止等をする場合の土壌汚染状況調査において、カドミウム等を測定対象とする場合には、見直し後の基準で評価を行うことが適当であるとしております。

 2段落目でございますけれども、基準見直し後の汚染の除去等の措置に伴う地下水の測定ですとか、汚染土壌処理施設における「浄化確認調査」における測定についても同様としております。

 3段落目、見直しをされる以前に、既に有害物質使用特定施設の廃止等が行われている場合、基準見直しを理由に土壌汚染状況調査の再実施を求めないことが適当であること。同様に、既に要措置区域で汚染の除去等の措置をしている場合は、措置の再実施を求めないことが適当であるとしております。

 4段落目でございますけれども、「ただし」といたしまして、見直し後の基準に適合しない土壌があることが明らかな場合のことを記載しております。そういった土壌につきましては、地下水の汚濁の状況、飲用利用の有無、ないしは人が立ち入ることができる土地かどうかによりまして、健康被害が生ずるおそれがある場合がございます。そのため、基準見直し前に実施した調査の結果で、土壌溶出量や土壌含有量が見直し後の基準に適合せず、特段の措置も講じられていない土壌につきましては、都道府県知事は、地下水の汚濁状況、飲用利用の有無、人が立ち入ることができる土地かどうかといったことを確認して、健康被害が生ずるおそれがある状況であることが確認された場合には、法第5条第1項に基づく調査の命令を発出したり、命令は出さないまでも指導により汚染の摂取経路を遮断する措置を講じさせることが適当であるとしています。

 5段落目、基準の見直し後に有害物質使用特定施設の廃止等に係る調査を行う場合でございますが、見直し前に実施した調査で基準に適合するとされた土壌でも、見直し後の基準に適合しなければ、基準不適合土壌として取り扱うことが適当であるとしております。

 次に28ページに移っておりますけれども、2.土壌汚染状況調査についてです。

 土壌汚染状況調査における基準の見直しの適用時期についてですが、これは有害物質使用特定施設の廃止等を行う時点を判断基準とすることとしております。ただし、法第3条のただし書きによって、調査の一時的免除を受けている場合については、一時的免除の取り消しの時点で見直しが行われていれば、見直し後の基準で評価を行うことが適当であるとしております。

 3.認定調査につきましては、区域指定の時期にかかわらず、区域外へ搬出する土壌の認定の申請が行われた時点の基準で評価を行うことが適当であるとしております。

 4の汚染土壌の処理についてですが、既に許可を取得している汚染土壌処理業者については、①5年の更新期間、②処理能力、③浄化確認調査、④自治体や事業者の負担の4点を考慮いたしまして、一律に変更許可を求めることはしないとすることが適当であるとしております。

 なお、処理施設の許可をした都道府県知事は、必要に応じて報告徴収や検査を行い、基準見直し後に適切な処理が行われることを確認することが適当であるとしております。

 続きまして、5でございます。これは、過去に土壌汚染状況調査を行って、その結果、区域指定されなかった土地や、区域指定されたものの汚染の除去の措置を行ったことにより区域指定が解除された土地、そういった土地におきまして、新たな調査契機が生じた場合の扱いを整理しております。

 新たな調査契機が生じましたら、まずは地歴調査により、過去の調査や措置時の汚染状態、その後の土地利用履歴などの確認を行うことになります。

 29ページの1段落目になりますけれども、そういった過去に行った調査の結果で、見直し後の基準に適合しない土壌があることを確認した場合でございますが、これは掘削により汚染状態が明らかに変化していると考えられる場合を除いて、汚染があるものとして調査を行うこととなります。ただし、トリクロロエチレンは分解により汚染状態が変化する可能性があることを踏まえまして、今回の基準の強化に伴う運用においては、新たな調査契機において必要な試料採取等を行って、汚染の有無を評価することができるとすることが適当であるとしております。

 また以降につきましては、土地の汚染状況が見直し後の基準に適合しているか不明な場合を記載していますが、このような場合も新たな調査契機において必要な試料採取等を行って、汚染の有無を評価することが適当であるとしております。

 最後、30ページ、Ⅴの施行等についてでございます。

 今般の見直しは基準の強化となりまして、関係者の適切な対応を求めるためには一定の周知期間が必要となってまいります。また、汚染土壌処理施設についても対応が必要な場合も考えられますので、準備等の期間として1年程度とすることが適当であるとしております。

 それから、「また」ということで書いておりますけれども、土壌環境基準と法の指定基準の改正の施行時期が異なる場合は、これらの運用に関して現場で混乱が生じるおそれがあることから、同日に施行することが適当であるというふうに記載しております。

 31ページ以降は、参考資料といたしまして、各物質の情報や出典の一覧を載せております。

 説明については以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

(浅野委員長)

 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいま、この専門委員会としての報告の案について事務局から説明いただきました。内容から言うと、ⅠからⅢ、あとⅣとⅤと、これは二つに分けた方がいいかもしれません。どこでも御自由にというとちょっと混乱をするおそれがありますので、最初にⅠからⅢまでについて、御質問なり御意見なりがありましたら、それ以上細かくは分けませんので、どこでも結構ですが、お出しください。それで、一通りそれが終わりましたところで、次にⅣとⅤについて、また御意見を頂きたい、こんな進め方にいたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、ⅠからⅢまでについて、何か御質問なり御意見なりがおありの方は、どうぞ名札をお立ていただけますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、大塚委員、どうぞ。

(大塚委員)

 ちょっと一つ、さっき伺っていて、少し気になったというだけで、あまり大したことではないんですけど、2ページの下から3行目ですが、「また」というところで、「所有者等が法の規定の適用を受けない土地で」というのが、これだけの表現だと、ちょっとギョッとしますが、法3条から5条という意味であると思うんですけど、法というふうに一般的に書かれてしまうと、ちょっと誤解を招くような気もします。そこは、表現はお任せしますけれど、少し特定をしていただいた方がいいかなと思います。これは実地調査の話なんですけれど、条文に出ている文言ではありますが、法3条から5条のということなので、それが分かるようにしていただけるとありがたいと思います。

 以上です。

(浅野委員長)

 わかりました。それでは、御指摘の点は14条の条文にあるように、条文そのものを丸ごと写してください。条文を暗記している人ばかりではないので。

(中村土壌環境課課長補佐)

 御指摘を踏まえまして、修正させていただきます。

(浅野委員長)

 お分かりでしょうか。法の14条は、土地の所有者等は第3条第1項本文及び第8項、第4条第3項本文並びに第5条1項の規定の適用を受けない土地というふうに書いてあります。ですから、要するに、指定に係る前提となる調査ということがあるので、それをこの文章では丸めてしまって、「法の適用を受けない」と書いているのは不適当だという御指摘ですから、これは条文どおりに書くことにいたします。

 ほかに御質問、御意見がございますでしょうか。はい、佐藤委員どうぞ。

(佐藤専門委員)

 今回の基準の見直しによって、今までは問題なかったところが、新たに基準に適合しないという件が出てくると、9ページのカドミウムの場合には5件、それから21ページのトリクロロエチレンでは、土壌溶出量では5件という発表がありました。ここが具体的には、例えば中小企業の方なのか大企業の方なのか、中身がお分かりになるのなら教えていただければということです。

(浅野委員長)

 事務局、何か、今の御質問についてのデータがありますか。

(中村土壌環境課課長補佐)

 申し訳ございませんが、中小企業なのかどうなのかという点のデータまでは、内訳まではございません。

(佐藤専門委員)

 どのような業種になるのかは、お分かりになりますでしょうか。

(中村土壌環境課課長補佐)

 業種につきましては、この5件が具体的にどうというもののデータはございませんけれども、基本的には実際使用していたり製造していたりというような事業所において調査が行われているということでございます。また、自然界に存在していることを理由に調査をしたというものもあるかとは思います。

 使用・製造の状況につきましては、5ページ、6ページ、7ページ辺りで書いてございますけれども、先ほどの5件と直接結び付くものではございませんけれども、例えば7ページの表3の使用・製造の事業場、水質汚濁防止法に基づくデータを見ていただきますと、真ん中の使用有りのところを見ていただきますと、例えば件数として多いのは真ん中の下3分の1ぐらいのところにあります技術サービス業ないしは学術・開発研究機関、そういったところが使用・製造の事業場としては多いというふうなデータは出ているところでございます。

(浅野委員長)

 ちょっと御期待に応えられるような回答にはなっていないと思いますが、よろしゅうございますか。直感的には、どうもトリクロ、パークロの方が中小企業に響きそうな気がしますね。カドミウムに比べればね。

 はい、駒井委員どうぞ。

(駒井専門委員)

 同じところなんですが、カドミウムです。それで例えば、ページで言うと9ページ、10ページです。今御指摘のように、全体的には、法に基づく場合は1.5%、それから条例に基づくのは4.2%なので、私が考えていたよりはかなり少ない印象を持ちました。それで、結果的にはこういう数字でまとめていただきましたので、結構安心材料になったかなと思います。

 それと、もう一つ、その下に③があって、これは表層土壌評価基本図と、実は私がやった仕事なんですが、例えば宮城県でいうと最大が0.00386mg/Lなので、0.003 mg/Lを超える地域はほとんどないという理解でよろしいんですかね。

(中村土壌環境課課長補佐)

 御質問ありがとうございます。10ページのところでございますけれども、例えば宮城県の最大0.00386mg/Lというものにつきましては、サンプル数405のうちの最大値ということでございます。これは、0.003mg/Lを超えるというところが一つの目安になってくるんですけれども、実際、超えるものは非常に少なくて、ほとんどがかなり低い値ということになってございます。具体的な数字は今すぐ手元にはないんですけれども、中央値のようなものとしては非常に低いところが出ているというふうに思います。

(浅野委員長)

 よろしゅうございますか。

(中村土壌環境課課長補佐)

 データがございまして、すみません。宮城県の場合の中央値は0.1μg/Lということでございますので、大分、低いということでございます。

(駒井専門委員)

 分かりました。宮城県は休廃止鉱山がたくさんありますので、そういった地域でもこういった値ということは、それほど新しい基準の超過はしないだろうという、そういう推計ができるかなと思います。

 一方、鳥取県がちょっと高いんですが、これも中央値からいうとそれほどではないということでよろしいですか。

(中村土壌環境課課長補佐)

 鳥取県につきましては、中央値は0.091μg/Lですので、かなり低い値となっております。

(駒井専門委員)

 分かりました。むしろ低いわけですね。ということで、表層土壌評価基本図というのは、基本的に自然由来の土壌を対象にしますので、自然由来であってもこの程度だということで、十分理解できたなと思います。

 一方で、産業用地とか、それから鉱山の跡地とか、そういうところでは若干それよりもオーバーするのかなとは思うんですが、そういうデータはなかなか出てこないんですよね。

(中村土壌環境課課長補佐)

 そうですね。鉱山の近くだとか跡地といったところのデータまでは、手元にはございません。

(駒井専門委員)

 分かりました。以上です。

(浅野委員長)

 ほかにございませんでしょうか。田中委員、どうぞ。

(田中専門委員)

 26ページについても、今ということでよろしいでしょうか。

(浅野委員長)

 26ページまでは、はい、お願いします。

(田中専門委員)

 26ページの下から4行目のところにある、浴用井戸というところですけれども、浴用井戸については、その上で、「実態が不明であることなどの課題がある」ということで書かれている中で、今、自治体のほうでは「把握することが望ましい」というふうな形で書かれていますけれども、この辺、その自治体として把握していく、どのようにして把握していくかということが、今想定されていることがあれば、教えていただければと思います。

(浅野委員長)

 何か、事務局、想定していますか。

 市街地の場合は、意外と下水道局が関心を持っていて、下水道料金算定にあたって、水道使用量を計算の基礎にしているようですが、独自に井戸水を持っている人についてはその分を上乗せしないと困るというので、かなりその辺の情報が集まっているとも聞いておりますが、東京都はいかがでしょうか。

(田中専門委員)

 うちでは、下水道のほうまでは、まだ今調べておりませんが、平成22年頃に、飲用井戸については全戸調査をやっていまして、そのときに浴用ということについても一応アンケート的な話ではとっておりますが、なかなかその後、データの更新とかそういうことに課題があるというふうに今考えているところです。

(浅野委員長)

 いや、どうも直感的には、下水道にとって一番困るのは浴用だと思います。量が多いですから。ですから、多分把握しておいて、それをちゃんと下水道料金に乗せなきゃいけないので、ということは、やっておられるような気がするのですが。

(田中専門委員)

 分かりました。ありがとうございます。

(中村土壌環境課課長補佐)

 御質問ありがとうございます。環境省のほうでも、昨年度、自治体さんにヒアリングを行っております。把握が困難ないしは把握は可能ということで、まずお聞きしたところ、把握が困難な自治体さんは39、把握は可能といった自治体さんは102といった感じでございます。

 把握が困難な理由としましては、例えば現在の調査方法において、市町村に照会をかけて飲用井戸の有無の確認をしているというような自治体さんにおいては、市町村のほうで浴用井戸を把握していなかったら調査ができない、そういったことで現在のスキームには乗らないと、そのような回答でありました。

 一方で、把握は可能というふうな御回答をいただいた自治体さんでございますけれども、今、浅野委員長からも御指摘があったとおり、下水道料金の算出のために把握をしているというようなケースだとか、あとは井戸を設置するときに届出を行う、そういったことで把握をしているケースがあるというふうには、ヒアリングの結果、まとまっているというところでございます。

 どのような形で情報収集をするのか、調査をするのかという最初の御質問でございますけれども、まず、浴用利用の実態については現在分からないということで、取りまとめ案にも記載しておりますとおり、今後、都道府県などが土壌汚染状況調査に関する事務を実施していくに当たって、浴用井戸についても情報収集をしていただいて、それによって情報の蓄積が図られるというようなことを期待しているというところでございます。

 具体的な情報の内容といたしましては、実際に浴用のみに利用している井戸があるのかないのか、どれぐらいあるのかというようなことの情報はもちろんのことでございますけれども、例えば井戸の深さとかそういったものも、そういった有益な情報も収集できればということは、現在のところ想定はしているところでございます。

(田中専門委員)

 今現在では課題があるけれども、今後そういった情報の蓄積等、そういったことで望ましいという記載だということで理解はしております。ただ、浴用井戸があるということで、調査や指導についても望ましいという記載があっても、実際にやっていく場合には、保健行政とかそういうところとの連携が必要になってくると思うんですけれども、それについては引き続き調整をお願いできればというふうに思っております。

(浅野委員長)

 御要望として承っておきます。事務局、よろしくお願いいたします。

 ほかに御意見、御質問はございますでしょうか。よろしゅうございましょうか。

 それでは、ここまでは特に、大塚委員の御指摘による修文が1か所出てまいりましたが、それ以外はここに書かれていることを御了承いただいたというふうに考えます。

 それでは、27ページ以下、27ページから30ページまでのⅣとⅤについて、御質問、御意見がありましたらお出しください。大塚委員、どうぞ。

(大塚委員)

 とても良くなったと思っているんですけれども、ただ3点ほど確認させていただきたいところが出ていまして、すみません。

 一つは、29ページの最初のところの、「指定調査機関は」と文章が始まるんですけれども、これは文意から読み取れということだと思うので、確認をさせていただきたいという趣旨ですが、その前のところで、調査の契機が新たに生じたということが書いてありますので、新たに調査の契機が生じた場合ということが29ページの一番最初には含意されているんだろうなと思っているんですけれど、それを確認させていただきます。

 それから、二つ目でございますけれども、1行目で、「過去に行った土壌汚染状況調査の結果等において」というふうにしていただいてとても良かったと思っているんですけれども、これは全くの質問ですが、自主的な調査をしていたけれども、公定法に基づくということはないんですかね。そういう場合があるかどうか確認をさせていただきたいんですけれど、そういう場合は、ここには入らないと思っていいということを確認させていただきたいというのが、第2点でございます。

 それから、第3点でございますが、これも一般的なことで恐縮なんですけれども、今回のこの27ページ以下に関しては、もともと2015年に出た第2次答申、土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し、その他法の適用に関し必要な事項についてという第2次答申にも書いてあったことがかなり含まれているので、それを踏まえているということは、どこかに書いていただいてもいいかなと思うんですけど、あるいは若干違っているのであれば、何らかの言及は本当はしていただいた方が、国民にとってはありがたいかなという気もしますが、そこはまた、多分そうしない方がいいというふうにお考えかもしれないので、お伺いしたいということで、3点確認させてください。

(浅野委員長)

 今の大塚委員の御発言について、事務局は理解できましたか。よろしいですか。じゃあ、どうぞ。お答えください。

(中村土壌環境課課長補佐)

 御質問ありがとうございます。まず、29ページの冒頭の部分が、その前段の「新たに調査契機が生じた場合」というものが含意されているかという確認の御質問だったと思いますけれども、それについては含意されている、前段の続きの文章ということでございます。

(大塚委員)

 これは当然ですかね。例えば、調査契機がなくても発見してしまったときとかというのは、当然、入らないと思っていいということなんですか。

(中村土壌環境課課長補佐)

 調査契機がなくて発見した場合につきましては、例えば27ページの中段やや下のただし書きの部分で書いてございますけれども、こちらは、まさに調査契機の生じていない、当然ながらその前段にあるように、遡及適用もしないというような状況において、ただ基準不適合が見つかっていろいろ調査をした結果、健康被害が生ずるおそれがある状態にあるというふうなことが分かる場合がありますので、そういった場合には、都道府県知事のほうで御確認いただいて、必要な対応をとっていただくということを、こちらのほうで書いてございます。

(大塚委員)

 そのとおりなんですけど、私は書いた方が親切かなと思いますけど、そこはお任せします。

(浅野委員長)

 2番目はいかがですか。

(中村土壌環境課課長補佐)

 2番目でございます。また同じ29ページの1行目のところで、自主的な調査、例えば公定法に基づいて行っている自主的な調査が含まれるかという点でございますけれども、基本的には土壌汚染状況調査の結果というふうに書いてございまして、私どもといたしましては、一義的には法に基づく調査であるというふうに考えているところでございます。

 ただ、ここ最後に「等」と書いてございますのは、例えばですけれども、そこは施行通知などで示しているんですが、土壌汚染対策法の施行前に行われた調査とかも、同等以上のものであれば、それも含めて勘案して評価を行っていくというようなことが書いてございますので、そういったところで「等」というものを入れているというところでございます。

 繰り返しですけれども、基本的には自主的な調査というものは含まれないということで考えています。

(大塚委員)

 今のところですが、「土壌汚染状況調査の結果等」で、「土壌汚染状況調査等の結果」ではなかったので、そこが、今のところが入るかどうかはちょっと私も分かっていなかったんですけれど、その土壌汚染対策法施行前の場合を特別扱いするのは、どこかに文章があるんでしたっけ、それは。

(中村土壌環境課課長補佐)

 施行通知が。

(浅野委員長)

 今説明のあったように、施行通知で、法施行前に公定法と同じやり方で調査をしているデータがあれば、それを参考にすることは構わないというものがあると。それがある以上は、これも含めて今般、言わざるを得ないので、「等」ということだと、そういう説明ですね。

(中村土壌環境課課長補佐)

 おっしゃるとおりでございます。

(浅野委員長)

 3番目の御指摘については、これはどうしますか。別に書いても構わないのですが、どういうふうに書くかですね。基本的考え方の上のところに書き足して、従来の4物質とは違うと。私が今日申し上げた、これは数字が厳しくなる方なのでということではあるわけだけれども、だから完全に前と同じ考え方になっているかと言われたら、そうでもない面もあるということですが、しかし、やはり妙に遡及適用みたいなことをやるというのは、やっぱり法の精神に反するということがある。

 それと、ある日、ある時間を過ぎたらこの物質に、途端に物すごく危険が生じるというものでもなくて、評価の問題として、これまでの基準を厳しくしましょうと言っているのですから、変に誤解を与えてしまって、ある日突然、今まで安全だった場所が途端に危険な場所になってしまっていたというような誤解が生じると、むしろ社会的には混乱が起こる。

 だから、これは人によっては、基準を厳しくしたのに、次の機会までは何もしなくていいのかと言われたら、ちょっと辛い面もあることは否定できませんものの、だからと言って、基準改定に伴って一々全部もう一遍調べ直してもらうということは無理だと言うわけです。土壌汚染対策法を制定当時以来この考えをとっていますから、やっぱり調査すべき機会があるときにちゃんと調べてもらうということとし、さらに明らかに危ないと分かった場合はちゃんと調べていただくことはもちろんではありますが、基準が厳しくなったということだけでもって、全部ガラガラポンというようなことはやるべきじゃないという考え方なんです。

 そのことを文章で書くのがいいかどうかです。むしろ、議事録にこのように発言をしたことがとどめられないといえば、それでいいとも思われるのですが、いかがでしょうか、迷うところですね。

 武井委員、何か、今の点について御意見はございますか。

(武井専門委員)

 おっしゃったとおりだと思うので、書きぶりとしては難しいんじゃないかという気がします。

(大塚委員)

 内容としては、かなり実は重なっているところがあるので、関係がどうなるのかなと思う人がいるかなとは思いました。

(浅野委員長)

 検討します。

 ほかに、御発言がございますか。笠井説明員どうぞ。

(笠井説明員)

 経団連としての考え方について申し上げたいと思います。

 2物質の基準の厳格化に伴う制度運用について、先ほど10ページにおいて、カドミウムに関しバックグラウンドレベルの土壌溶出量が厳格化された基準値を上回る地域も存在しており、宮城県と鳥取県が該当例であるという説明がありました。実際にはそれほど事例として多いわけではないという説明もありましたが、他方で、事業所や廃止された鉱山が該当するという可能性も排除はされないとの説明があったと認識しております。

 そうした中で、今回提示された案では、新たに基準に適合しなくなる場所について、人の健康被害が生ずるおそれがある場合に、都道府県知事の判断によって、土壌の汚染が自然由来のものも含めその土地の所有者の責任であるかどうかにかかわらず、新たに、土対法5条に基づく調査命令や指導が行われる可能性があると認識しております。

 こうした新たな調査等がなされる場合には、土地所有者においては、土壌汚染への対応に関する負担の増加があろうかと思います。また、そのために、その土地の取引や利活用といった経済活動の萎縮が懸念されると考えております。

 今回の案に基づく都道府県における対応に関しては、個々の土地における健康被害のリスクの大小はあろうかと思いますので、それに応じて、是非優先順位を付けて経済活動の萎縮につながることのないように配慮した対応がなされることが望ましいと考えております。是非、都道府県におかれては、そのような対応をよろしくお願いしたいと思っております。

 以上です。

(浅野委員長)

 ありがとうございました。御発言があったことは記録にとどめておきますので、それでよろしいですね。

 ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。佐藤委員、どうぞ。

(佐藤専門委員)

 27ページの先ほどの御議論のところの御確認なんですが、ただし書きのところで、例えば今回新たに基準値が変わることによって、基準の適合していない土地が1.2%とか2.2%あるわけですが、出てくるわけですけども、そういうところについては、このただし書きのところで、都道府県知事が、飲用の有無か、人が立ち入るべき土地かと確認をすると、かつ地下水の状況を確認するというふうになっていると思いますが、この地下水が下流地域にあって、井戸がですね。そこと汚染、新たに基準が不適合になった土地を地下水が経由してその井戸に入っているのか、それともそうではないのかというのは、つまり上流側のほうからもその地下水の流れというのは把握していただく必要があるんじゃないかと思うんですが、都道府県は下流だけを調査されるのか、それとも土地の周り全体の地下水の状況を把握して判断されるのか、どういうようなやり方になるのか、教えていただければと思います。

(浅野委員長)

 事務局、何かお答えがありますか。

(中村土壌環境課課長補佐)

 御質問ありがとうございます。それは、本当にいろんなケースがございますので一概には分からないところではございますけれども、恐らく本当に5条の命令を出すとか、具体的な指導をされる場合には、ある程度は、本当にそこが原因なのかどうかという、その確からしさを踏まえて命令なり指導なりをされると思いますので、そういった場合、これは都道府県のそれぞれの運用を聞いてみたいところではございますけれども、一定程度はそういったことも勘案されて、御指導なりをされるのではないかなというふうには思います。

(浅野委員長)

 御懸念の点なんですが、これ、順序は逆じゃないのですね。つまり、土の方が汚れているかどうかが、まず出発点です。この土が汚れているということが分かって、基準が今度変わったので、その基準に照らして、ちょっと超えていますねということが分かった場合に、直ちにきれいにしなさいと命令を出すわけじゃなくて、その周りに、その汚れている土を由来とする地下水汚染があるかどうかを見ましょうと。それもあって、それが現に飲まれていて、人の健康上の問題がありそうだということがかなり明白な場合には、遡ってその土地について調査命令を出すというようなことが行われると、こういう話です。

 ですから、今御心配になるように、その井戸の水が本当にこの問題の土地の汚染によるものかどうかというのは明確にしておかないと、知事としては、出した命令について後で異議申立があるなり、訴訟が出されたものには勝ち目がありませんから、相当慎重になさるだろうと思うのです。だから、恐らく御心配のようなことはないだろうというのが、今の事務局のお答えだと思います。田中委員、どうぞ。

(田中専門委員)

 その関連してというところで、1回対策を行っている土地、または基準適合だったところで、また対策を行うとか、そういったことについては、窓口をやっている現場としては、かなり混乱も生じてくるというところで、そこはしっかり混乱が生じないようにやれるような制度にできればというふうに考えております。

 まず、今の点について、例えば対策がとられた土地であれば、今回基準が見直されて、再度基準不適合になったとしても、濃度としては0.01から0.003mg/Lということで、それが地下水に流れていったとしても、拡散とか吸着、あと分解等ですかね、そういうものを考慮すれば、その濃度で減衰すれば、ある程度の距離のところでは、もう環境基準ぐらいにはなるというふうなこと。本当はそういった飲用井戸との距離とか、そういったことも考慮して、現場の実態に合わせて運用ができるように、そのような形の制度にしていただけると、現場としても運用がしやすくなり、ありがたいなというふうに思っているところでございます。

(浅野委員長)

 ありがとうございました。その辺は、もし可能であればきちっと通知に書くとか、事務局で考えてみてください。御懸念の発言もありました。

 ほかに御質問、御意見はございますか。武井委員、どうぞ。

(武井専門委員)

 今のお話に関連してですけど、やはり、これは法律上、地方自治体には指導なりというところになるので、今おっしゃっていただいたような方もいるし、そうじゃない方もいるというところは、やはり非常に懸念する事項、現状でも結構ばらつきがあったりするところがございますので、その辺りはどんなふうな御指導なりをしていくのか、もうお任せなのかというのは、今は何かにお書きになるとおっしゃっていたんですけれども、その辺りはどんなおつもりでいらっしゃるか、ここで明確な答えは出ないのかもしれませんけれど、教えていただけると助かるなと思っております。

(浅野委員長)

 そうですね。やっぱり、27ページの基本的考え方の頭のところに数行入れる必要があるかもしれませんね。入れて、要するに、今までのものの基準が変わったから直ちに全部やり直せということは考えることができませんと。というようなことをはっきり書いておいて、その前提の上で「ただし」があるのだということを分かるようにした方がいいかもしれません。

 そうしないと、「ただし」だけを見ると、何か、全部やらなきゃいけないみたいな印象を持ってしまうと困るので、後のほうまで丁寧に読んでもらうと、次の機会まではやらなくていいと書いてあるわけですから、その辺のところは、はっきりさせる方がいいかもしれません。

 お任せいただけますか。少し修文をして、そこに文章を入れることにしたいと思います。よろしゅうございますか。

(武井専門委員)

 はい。

(浅野委員長)

 ほかに何かございますか。

 はい、田中委員どうぞ。

(田中専門委員)

 まず、質問ということなんですけれども、一番最後、対策がなされた土地等におけるという5番のところで、28から29ページのところですが、ここで、新たにもう一回調査契機が生じて、調査をして、基準不適合が見つかった場合には、また区域指定をするということになるかと思うんですけど、そのとき、もし仮に近くに飲用井戸があったりした場合には、要措置区域になるということもあり得るということでよろしいかどうかところなんですが。

(浅野委員長)

 原理的には、そう言わざるを得ない。

(中村土壌環境課課長補佐)

 そうですね。調査をした結果、基準を超えるものがあって、近くに、到達距離の範囲内に飲用井戸があれば、要措置区域に指定されるということにはなります。

(浅野委員長)

 ただ、そのときに、今までの基準ではクリアできていたわけだからというのがあるでしょう。だから、その場合に、果たしてどうなのでしょうか。さっきもちょっとお話があったように、減衰ということもあると。だから、飲用井戸があるがゆえにという、それだけでいいかどうかという問題が新たに出そうな気がしますね。その御指摘だと思います。

(田中専門委員)

 そのときに、法制的に、これは質問としてというようなことなんですけれども、この場では難しいかもしれないですが、我々は、要措置区域になった場合には、法7条で指示措置とか、そういった形で行政処分というようなことを行うんですが、過去に1回行政処分をして、指示措置をして、そして指定解除までされた土地について、もう一度、新たな調査契機が生じた際に指示措置を出すことができるのかどうか。それが土地所有者の場合、汚染原因者の場合とさまざまあるかと思うんですけれど、その辺について、これから事務をしていく上で、考えておかなければいけないかなと思って御質問させていただきました。

(浅野委員長)

 同一の物質ですね。だから極端に、本当に、数字がどうかな。

 ただ、同一の場所でない、今までは気が付かなかったところが汚染されていることが分かってというような場合は、これはしようがないですね。全く同一の土地で、従来汚染されているところがぎりぎりのところで基準をクリアできていたんだが、今度は基準をクリアできていませんという場合ですが、やっぱり、井戸水がどうかと、本当に汚れているかどうかを見ないといけないということは当然あるんでしょう。

 それで、さて、どうなりますかね。一遍命令を出しているが、基準が変わったのだからしようがないという理屈もあるような気もするのですけれども、さて、その場合、訴訟になったときにどうなりますか。

(大塚委員)

 問題事例としては、前は井戸がなかったけど、新しくできたとかということもお考えになっているんですか。

(田中専門委員)

 単純に、今回のこの基準の見直しで、一回指示措置をして対策をしたものについて、もう一回指示措置を出すことができるかというところですが。

(大塚委員)

 それから、周りの井戸が前はなかったけど、新しくできたということはあまり考えていないのですか。

(田中専門委員)

 今回のこの辺では特に考えていなくてということですが。

(大塚委員)

 そもそも、この新しく調査をし直さなくちゃいけないケースというのは、そんなに多くはないのですよね。

(浅野委員長)

 多分、新たな調査をしなきゃいけない契機が生じたときというのは、前の人との関係が切れるということになりますよね。そうすると、前の人と現在の所有者との関係を考えたときには、それは譲渡契約の中の話、問題になってきて、価格をその分はちゃんと考慮してもらって、やってもらう以外にないというような議論はあるかもしれません。

 それから、私の経験では、同一の場所で既に命令を出して浄化させたんだけれど、またもう一回浄化命令をかけたということを、福岡県内では経験があります。ただし、これは物質が違っていて、前に対策をしていただいたのとは別の物質が後に見つかったものですから、それについてはもう一回また全部やってもらいました。その時には、際限なく続く可能性があるから、もう徹底して、他の物質も全部拾えるように対策をお立てになった方がお得ですよというふうに申し上げて、それをやっていただいたという経験があります。物質が違えば、これは文句なしに、もう一回やることは可能だと思っているのです。

 しかし、同一物質で基準が変わったというときに、同一所有者に対して、同一、また義務を課すことができるかどうかということになるのは、この新たな契機というところの問題ではあるわけですが、極めて珍しい例になるような気がします。

(田中専門委員)

 ありがとうございます。

(大塚委員)

 質問の範疇ですけど、これは例えば3条調査をした後、新しくその土地を開発するときに4条調査をしなくちゃいけなかったときとかを考えていらっしゃいますかね。これは中村さんにお伺いしたいんですけれど。

(中村土壌環境課課長補佐)

 そうですね。今、大塚委員が事例として挙げていただいたように、3条契機で調査をして、例えば、当時は、現行の基準には適合していたので区域指定されなかったけれども、ないしは区域指定されたけれども除去をして区域指定は解除されたような土地において、その後また何年後かに掘削をするので4条契機がかかるといったようなことが、まさに該当してくるとは思います。

(浅野委員長)

 極めて珍しいのでしょうけれど。はい、小松委員どうぞ。

(小松専門委員)

 カドミウムでは今まで事例はないんですけれども、マンション等を開発しているときに、1か所で汚染レベルまでいかなかったんですが、数年後に、道路を挟んでその隣の敷地で同じような開発があって、そちらで何らかが発見されるというケースは、ほかの物質ではありましたので、今回もそういった意味でいうと、先ほどからお話がありますけど、分譲マンション等ですと、管理組合にそれが漏れ伝わると、隣の元のマンション含めて騒ぎになるみたいなケースというのはよくあることですので、そこは十分御配慮いただきたいなとは思います。

(浅野委員長)

 少し考えて、できるだけ混乱が起こらないようにということは考える必要があると思います。

 ほかにございませんか。よろしゅうございますか。田中委員、どうぞ。

(田中専門委員)

 最後にもう1点だけ、29ページのところの文言で、3行目のところですけれども、「掘削により汚染状態が明らかに変化している」というところですが、例えば地下水揚水とか、そういったことを施工等の中で行って、原位置浄化と同等に地下水揚水のような行為が既に行われている場合には、それによって、溶出量であれば、ある程度きれいになっている場合もあるかと思います。そういうことも考慮される場合に、例えばここに、「掘削等により汚染状態が明らかに変化している場合を除き」というような形で、「等」を入れるということも考えられるのではないかというふうに考えています。

(浅野委員長)

 ありがとうございます。それは、私も今お聞きしてそうだと思いましたので、ここは「等」を入れます。

 そうしましたら、大塚委員の御指摘があった最初の部分と、それから今の、考えますと申し上げましたので、考えた上でどうなるか、ひょっとしたらうまい表現ができないから勘弁してくださいとなるかもしれませんけども、何とか、この基本的な考え方の頭のところに、もう少し混乱を生じないように文章を挿入する努力をしてみるということと、今「等」について入れるべきだという点はおっしゃるとおりですから、これを入れるということにいたします。

 それでは、ほかに御意見がないようでしたら、今の説明をもう少し丁寧にするというための修文については、私に御一任いただけますか。そして、修文が少し分量も多いということがありますから、事前に皆様方にはこのように直しましたということをお伝えすることにして、それで御了承を得た上で、当専門委員会の報告をまとめたということにさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。

 それでは、御一任をいただいた上で、大きな修文については一度皆さんにお見せするということにしたいと思います。

 その上で、今後の扱いでございますが、この専門委員会はここでの決議の権限がございませんので、ここでまとまった答申が次に土壌農薬部会に持って行かれて、そこで部会の決議ということになって答申になると思いますので、専門委員会としての仕事は、修文の努力をこれから事務局といたしますが、それをもう一度お目通しいただくということになると思います。会をもう一度開くことは多分無駄だと思いますので、持ち回りでお願いをしたいと思います。

 では、そういうことでよろしければ、ここまでのところはこれでおまとめいただいたということにいたします。

 その他、事務局から何かございましたらお願いいたします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 今後のスケジュールについて御説明します。

 本日御審議いただきました報告案は、土壌農薬部会に提出した後、土壌農薬部会において「土壌の汚染に係る環境基準の見直しについて」の答申(案)と併せて、答申案を審議し、環境大臣へ答申いただくという手順になります。答申がなされれば、それを踏まえ変更する省令等の改正案をパブリックコメントに付し、省令等を改正する予定です。

(浅野委員長)

 という手順でございます。よろしゅうございましょうか。

 何か御質問はございますか。よろしゅうございますか。

 それでは、本日たくさんの御意見を頂きまして、ありがとうございました。今後の制度改正後の通知等に今日の御意見を反映させることができるようにしたいと思います。

 それでは、事務局、どうぞこの後はお願いいたします。

(福田土壌環境課課長補佐)

 本日、改めまして、お忙しい中お集まりいただき、また活発な御審議をいただきまして、誠にありがとうございました。本日の議事録につきましては、事務局で調整いたしました後、委員の皆様の御確認を経て、公開させていただきます。

 以上をもちまして、中央環境審議会土壌農薬部会第5回土壌制度専門委員会を閉会させていただきます。ありがとうございました。

(浅野委員長)

 本日はこれで終わります。どうもありがとうございます。

                                               (了)

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