中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会(第79回)議事録

日時

令和3年1月8日(金)13:30~14:45

場所

WEB会議システムにより開催

出席委員

委員長   白石 寛明

臨時委員  赤松 美紀

      浅野  哲

      浅見 真理

      天野 昭子

      五箇 公一

      後藤 千枝

      佐藤  洋

      築地 邦晃

      根岸 寛光

専門委員  稲生 圭哉

      内田又左衞門

      川嶋 貴治

      山本 裕史

      (敬称略、五十音順)

委員以外の出席者

全国地域婦人団体連絡協議会茨城県地域女性団体連絡会

  林 由香里 説明員

環境省

  羽石室長、髙松室長補佐、上迫室長補佐、秋山係長、野口主査

オブザーバー

  農林水産省

独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)

  国立研究開発法人国立環境研究所

議題

(1)水質汚濁に係る農薬登録基準として環境大臣の定める基準の設定について

   ・フェンプロパトリン

   ・プロクロラズ

(2)その他

配付資料

 資料1   中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会委員名簿

 資料2   諮問書(写)及び付議書(写)

 資料3   水質汚濁に係る農薬登録基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料(案)

 資料4   水濁基準値案と水濁PECの関係について

 資料5   「生活環境動植物の被害防止に係る農薬登録基準値(案)」に対する意見募集の結果について

 資料6   「水質汚濁に係る農薬登録基準値(案)」に対する意見募集の結果について

 資料7   鳥類の被害防止に係る農薬の影響評価ガイダンスの一部改正について

 参考資料1 農薬評価書 フェンプロパトリン(食品安全委員会資料)

 参考資料2 農薬評価書 プロクロラズ(食品安全委員会資料)

 参考資料3 鳥類の被害防止に係る農薬の影響評価ガイダンス(令和2年12月改正)

議事

【羽石室長】 環境省農薬環境管理室長の羽石でございます。
 定刻となりましたので、ただいまから第79回土壌農薬部会農薬小委員会を開催させていただきます。
 まず、本日の委員の出席状況をご報告させていただきます。
 本日は、14人の委員が出席されており、本委員会開催の定足数を満たしておりますことをご報告いたします。
 本日は、コロナウイルスの感染拡大に対応しまして、1都3県に緊急事態宣言が発出された中での開催となってしまいましたけれども、そのような中で委員の先生方にはご出席をいただきまして、誠にありがとうございました。
 今回も引き続きウェブ会議での開催となり、委員の皆様にはご不便をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
 会議の途中、何か不具合等がございましたら、事務局までお知らせください。
 本日の会議に先立ちまして、非常に残念なお知らせをさせていただく必要がございます。本委員会のメンバーでいらっしゃった小泉弘子委員におかれましては、昨年末の12月28日、急なご病気によりご逝去されました。本当に突然のことであり、大変驚いているところでございます。全国地域婦人団体連絡協議会に属する富山県婦人会の理事を務めておられた小泉委員には、平成31年3月から農薬小委員会に委員として参加していただきまして、市民・消費者の代表としての立場からご指導をいただきました。また、昨年1月からは土壌農薬部会の委員、さらに同年5月からは水環境部会の委員も務めていただきました。今後も引き続きご指導をいただきたかったのですが、非常に残念なことに、このようなご報告となってしまいました。これまでの小泉委員のご指導に深く感謝申し上げるとともに、小泉委員のご冥福を心からお祈り申し上げます。
 本日の会議ですが、小泉委員の代理といたしまして、全国地域婦人団体連絡協議会茨城県地域女性団体連絡会の理事を務めておられます、林由香里様にご出席をいただいております。林様、本日はよろしくお願いいたします。

【林説明員】 林と申します。初めまして。
 全国地域婦人団体連絡協議会の中の茨城県地域女性団体連絡会理事をしております、林由香里です。急なことで、私もびっくりしております。不慣れで、とても緊張しております。どうぞよろしくお願いいたします。

【羽石室長】 林様、ありがとうございました。
 それでは、改めまして、本日の議事を進めてまいります。
 まず、本日の配付資料の確認をさせていただきます。

【野口主査】 それでは、資料のご確認をお願いいたします。画面上に本日の配付資料一覧を表示しております。本日ですが、資料は1から7まで、参考資料は1から3までとなっております。昨日メールでお送りした資料を、必要に応じご覧いただければと思います。
 また、事前送付資料からの変更箇所が少しありますので、その都度ご説明いたします。ペーパーレス化の促進のため、前回の小委員会からは事前送付資料の電子ファイルのみの送付とさせていただいております。紙での送付をご希望の委員につきましては、紙資料を送付させていただきます。
 資料についてのご説明は、以上となります。

【羽石室長】 それでは、議事に入らせていただきます。
 議事の進行中は、委員長及び発言者以外は、基本的にマイクをミュートに設定させていただきます。ご発言がある委員は、ご自身でミュートを解除していただくか、挙手ボタン、映像、チャット欄等でお知らせください。不具合等がございましたら、電話、メールでのご連絡でも結構でございます。この後の議事の進行は、白石委員長にお願いします。白石委員長、よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 白石です。では、議事の進行を務めさせていただきます。
 皆さん、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、本日の会議と資料の公開の扱いについてご説明いたします。
 本日の農薬小委員会は、昨年2月27日に決定されました、「中央環境審議会における新型コロナウイルス感染症対策について」を受けまして、ウェブ上での開催となっていることから、傍聴を取りやめ開催いたします。資料及び議事録については、ホームページ上にて公開とさせていただきます。
 次に、農薬小委員会の決議の取扱いについてご説明させていただきます。
 小委員会の設置についての土壌農薬部会決定では、農薬小委員会の決議は、部会長の同意を得て土壌農薬部会の決議とすることができることになっております。したがいまして、この農薬小委員会で決定いただきましたら、土壌農薬部会の部会長代理である私が同意した上で、部会としての決定としていくことになります。
 それでは、議事次第に沿って議事を進めたいと思います。
 まず、議事の1番目、水質汚濁に係る農薬登録基準として環境大臣の定める基準の設定についての審議に入ります。
 初めに、事務局から諮問書を紹介してください。

【野口主査】 それでは、画面に資料2を表示しておりますので、ご覧ください。こちらが本日ご審議をいただく水質汚濁に係る農薬登録基準に関する諮問となっております。
 1ページ目が令和2年10月30日付の諮問となっておりまして、こちらの別紙2に本日ご審議をいただくフェンプロパトリンの諮問文が記載されております。
 また、こちらが中央環境審議会から土壌農薬部会部会長代理である白石先生に宛てた、諮問に対する付議となっております。
 続きまして、4ページ目ですが、こちらが令和2年12月28日付の諮問となっておりまして、本日、水濁基準のご審議をいただくプロクロラズについての諮問文となっております。
 同じく、次のページが中央環境審議会から土壌農薬部会への付議となっております。
 諮問についてのご説明は以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。それでは、審議に入りたいと思います。
 事務局から資料の説明をお願いします。

【野口主査】 それでは、資料3、「水質汚濁に係る農薬登録基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料」についてご説明させていただきます。本日ご審議をいただく剤は、フェンプロパトリンとプロクロラズ、いずれも既登録の2剤となっております。
 早速、一つ目のフェンプロパトリンからご説明させていただきます。物質概要ですが、こちらの表に記載のとおりとなっております。
 作用機構等でございますが、フェンプロパトリンはピレスロイド系殺虫剤でございまして、その作用機構は主として気門や関節間膜等から昆虫体内に侵入し、抹消又は中枢神経の主に軸索に働き、けいれんや興奮症状を起こし、次いで麻痺させ、死に至らしめるものと考えられております。
 本邦での初回登録は1988年。
 製剤は、水和剤、乳剤、液剤、エアゾル剤、くん煙剤及び肥料との複合したものがございまして、適用農作物等が果樹、野菜、豆、樹木、花き等となっております。
 国内生産量は、記載のとおりでございます。
 続きまして、2ページ目、各種物性等でございます。
 各種物性等については、こちらの表に記載のとおりとなっておりまして、オクタノール/水分配係数が比較的高い値となっております。
 続きまして、安全性評価のところでございます。食品安全委員会は、令和2年6月16日付けで、フェンプロパトリンのADIを0.027 mg/kg体重/日と設定する食品健康影響評価の結果を通知しております。
 この値は各試験で得られた無毒性量のうち最小値2.79 mg/kg体重/日を安全係数100で除して設定されております。
 続きまして、水質汚濁予測濃度(水濁PEC)についてのご説明です。
 製剤の種類、適用については、こちらのとおりとなっておりまして、今回、稲への適用がございませんので、非水田使用時の水濁PEC(第1段階)を算出しております。
 使用方法は、こちらの表に記載のとおりでございまして、果樹、今回、桃への使用ということで、10%乳剤又は10%水和剤を使用した場合、10a当たり700 mL、地上防除で5回散布を行った場合ということで、こちらのパラメーターで算出を行っております。適用は果樹ということで背丈がありますので、河川ドリフト率は5.8%を採用しております。
 算出結果が、こちらの記載のとおりとなっておりまして、合計としまして0.000055 mg/Lという結果になっております。
 続きまして、総合評価です。登録基準値の案としまして、食安委で設定されたADI、0.027 mg/kg 体重/日にこちらの係数を掛けまして、水濁基準値の案として0.071 mg/Lを計算しております。
 こちらの登録基準値(案)ですが、先ほどの水濁PECが下回っていることを確認しております。
 ご説明は以上となります。

【白石委員長】 ありがとうございました。では、ただいまの剤につきましてご意見を伺いたいと思いますが、まず、毒性の点からコメントございましたら、お願いします。

【浅野臨時委員】 毒性に関しましては、浅野から説明させていただきます。
 本剤に関しましては、まずげっ歯類とイヌを比較しますと、急性毒性試験の毒性値では10倍以上の違いがあります。イヌではLD50が1,000 mg/kg体重ぐらいですけども、ラットでは60 mg/kgあたりの数字が出ております。だからげっ歯類のほうに毒性が強く出る傾向があります。
 また、反復投与、その他でも、げっ歯類においては、出てくる毒性が神経系に作用する薬ですので、振戦や関連性けいれん等の神経系に対する影響があります。体重増加抑制も認められます。神経系に対する影響は、雄よりも雌の感受性が高い傾向にあります。これはげっ歯類での特性です。
 発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性、遺伝毒性及び免疫毒性はありません。本剤の最小の無毒性量は、イヌを用いた長期試験から得られています。この無毒性量からADIが設定されています。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、ご質問、ご意見、お願いいたします。いかがでしょうか。

【内田専門委員】 内田ですけど。

【白石委員長】 はい、内田先生、お願いします。

【内田専門委員】 すみません、名前の表示が加藤になっていて、彼のパソコンを借りているものですから、申し訳ないです。

【白石委員長】 はい、了解しました。

【内田専門委員】 質問ですけど、最初に作用機構ですが、「軸索に働きかけ」とだけ書いてあるのですが、本当はもう少し細かい作用メカニズムを書いておくべきではないかと思います。通常はIRACで分類しているような、例えばナトリウムチャネルのモジュレーターであって、前回はIRACの番号まで書くようなこともありましたが、3Aなどに分類されている作用機構になっていると思うので、それを書かれたほうがよいと思います。
 それから、その3行ほど下ですけど、製品名が「複合肥料」となっているのですけども、例えばFAMICの製剤分類でいくと、「農薬肥料」になると思います。だから製剤名でいう場合には、「農薬肥料」と書いたほうがよいと思いますが、いかがでしょうか。

【白石委員長】 どうもありがとうございます。事務局から回答をお願いします。

【野口主査】 事務局でございます。
 一つ目の作用機構のところに関しましていただいたご意見ですが、こちら水産基準をご審議いただいた際に、少しここのところ修文が入ったところでございまして、今のご指摘を踏まえまして、IRACのコードに近いような形での表記に修正するということでよろしいでしょうか。

【白石委員長】 今は水産のときと一緒…。

【野口主査】 今は水産のときの評価書で、最終的にご確認いただいたものと表記をそろえております。

【白石委員長】 内田委員、いかがですか。前回も何かコメントありましたか。

【内田専門委員】 いや、「軸索に働きかけ」だったら、作用機構は明確ではないので、その内容を示していただきたい。例えばナトリウムチャネルならナトリウムチャネルということを明確にしておくべきだと思います。そういう内容になっていれば、その体裁は問いません。

【白石委員長】 それでは、少し検討をいただくということでよろしいですか。

【内田専門委員】 はい。

【野口主査】 前回は、ここが軸索及びシナプスにと書いてあったところを、主に軸索というところで修正いただいたところでございまして、軸索にどういうふうに作用するかというところを確認して、修正させていただきたいと思います。

【白石委員長】 よろしくお願いします。
 ちょっと待ってください。混線しています。どなたかマイクがオンになっていませんか。
 大丈夫ですか。それでは、続けてください。

【野口主査】 失礼しました。複合肥料のところについては、ご指摘を踏まえ、FAMICで公表している書き方にそろえて修正したいと思います。ご意見ありがとうございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 それでは、ほかにご意見、ご質問、ありましたらお願いします。

【内田専門委員】 あともう1点ですが、内田ですけど。

【白石委員長】 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 次の4ページの一番上の土壌吸着係数の記述にある漢字が間違っています。「調整」の「整」は、製造の「製」ですね。

【白石委員長】 分かりました。修正お願いします。

【内田専門委員】 それと、もう1点。水中光分解のところですが、アセトン水のデータがありますが、この意味がよく分からなかったのです。この2%アセトン水での0.5日というのは必要でしょうか。全体からすると、バランスがくずれるし、光分解性の本来の特徴を弱めるような気がするのです。大体数週間ぐらいが半減期なのに、0.5日のデータが書かれています。この意味合いが分からなかったのですけど、あえて入れる必要はないような気がします。

【白石委員長】 この点はいかがですか。これは、私も少し奇異に感じたのですけど、この光増感作用を、例えば下が滅菌の緩衝液で非常に長いのだけれども、光増感作用のあるアセトンを加えると速く進むということで、自然の河川水と、1週もしくは2.7週ぐらい早いということを示唆しているのか、と理解したのですが、違いますか。

【野口主査】 事務局でございます。ご意見ありがとうございます。こちらは抄録に記載されているところを記載させていただいておりまして、ご指摘のとおり、アセトン水の結果のところ、光水中分解と項目に適さないということでございましたら、記載のほう検討させていただきたいと思います。
 最後の結果の少し期間が長くなっておりますのは、こちらpH5なので、ここと比較することになるのですが、光のほう少し強くなっておりますので、その分の差が出ているものかと思います。

【白石委員長】 どうでしょう、今までこういうアセトンを加えたものなどは、書いていましたか。これは、水中光分解のテストガイドラインには含まれていないのですね。蒸留水なり、滅菌の河川水なり、天然水を使うということで、何か特別な物質を加えて光反応をするというようなものは、テストガイドラインにないのであれば、書かなくてもよいのかもしれません。

【上迫室長補佐】 ご指摘ありがとうございます。先ほど野口から申しましたとおり、抄録に書いてあるものをそのまま転載したということではあるのですけれども、その意味も含めて調べさせていただいて、特に要らないということであれば、ここは落とそうかなと思いますので、少し時間をいただければと思います。

【白石委員長】 ありがとうございました。よろしくご対応ください。
 では、ほかいかがでしょうか。

【稲生専門委員】 すみません、稲生です。よろしいでしょうか。

【白石委員長】 はい、どうぞ。

【稲生専門委員】 今のアセトン水の件についてですが、今のガイドラインでは、アセトン水を用いることは多分ないと思うのですけれども、30年ぐらい前、私がまだFAMICにいた頃ですが、暫定的なガイダンスでは、適切な自然水が得られない場合には、アセトンを用いてもよいというような規定が確かあったように記憶しています。正確なところは、調べていただければと思いますが、この剤は、結構古いので、その規定に準じて行った試験結果があるので、抄録に載ったという経緯ではないかと思いました。
 私の記憶では、この剤以外でもアセトンやフミン酸を入れたとか、何かそういうような記載も見たような気がします。確かに、必要かどうかは判断に苦しむところですけれども、アセトン水を用いた試験が行われているというのは、そういう経緯だったように記憶しております。正確なところは、FAMICに確認していただければと思います。
 以上です。

【白石委員長】 情報ありがとうございました。では、それも含めてご検討ください。
 ほか、いかがでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいですか。PECのほうは、いかがでしょうか。特に問題ないでしょうか。

【稲生専門委員】 稲生です。
 私のほうは、問題ないと思います。

【白石委員長】 ありがとうございます。ほか、ご意見ないでしょうか。
 ないようでしたら、少し宿題が残りましたが、総合評価でご確認いただきたいと思います。登録基準値を0.071 mg/Lとするということについては、ご異論ないようですので、事務局案どおりとさせていただきます。リスク評価ですが、水濁PECは0.000055 mg/Lであり、基準値案を超えていないということも認めていただきたいと思います。
 若干の修正がありましたら、その日程につきまして、またご連絡をいただきたいと思います。
 では、本件につきましては、これで終了します。
 続きまして、プロクロラズについて、お願いします。

【上迫室長補佐】 それでは、引き続きまして、プロクロラズの水質汚濁に係る農薬登録基準の設置に関する資料についてご説明をさせていただきます。
 プロクロラズですけれども、評価対象農薬の概要は、こちらに記載のとおりでございます。
 作用機構等でございますけれども、プロクロラズはイミダゾール系殺菌剤であり、植物病原菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することにより、抗菌作用を示すと考えられております。
 本邦での初回登録は1990年です。 
 製剤は水和剤及び乳剤があり、適用農作物等は稲、麦、野菜及び花きがございます。
 原体の輸入量は、ご覧のとおりであります。
 各種物性等につきましては、ご覧のとおりでございます。
 安全性評価に参ります。食品安全委員会委員長は、令和2年9月1日付けで、プロクロラズのADIを0.04 mg/kg体重/日と設定する食品健康影響評価の結果を厚生労働大臣に通知しております。
 この値は各試験で得られた無毒性量のうち最小値4.07 mg/kg体重/日を安全性係数100で除して設定されたものであります。
 続きまして、水濁PECの説明に参ります。先ほど申しましたとおり、適用農作物としては、稲、麦、野菜及び花きがあります。しかしながら、稲につきましては、登録されている使用方法、浸種前の種子消毒となっております。これは使用量が非常に微量なものであるとして、農薬取締法ガイドライン上、水濁PECの算出が不要であるとされております。したがいまして、今回は水濁PEC、非水田のみで計算をしておりまして、麦の非水田使用時のPECを計算しております。麦については、通常の散布となっております。しかしながら、この剤につきましては、適用される液量が規定されておりませんので、FAMIC及び農林水産省のほうで決めております数値を使いまして、10a当たり150 Lを使用するとしてPECを計算しております。
 その結果、この当該剤の単回・単位面積当たり最大使用量は、先ほど申しました、10a当たり150 Lの600倍希釈でございますので、10a当たり250 mLとなりまして、単回・単位面積当たりの有効成分量は625 g/haとなっております。
 この結果、水濁PECといたしましては、0.000021 mg/Lとなっております。
 最後に、総合評価です。先ほどのADIを用いまして、体重53.3 kgとして計算した場合が、0.106 mg/Lでございます。なお、このADIの設定の根拠とされている毒性データが4.07とありますので、ADIは0.04となっているところ、有効数字2桁を取りまして、このように0.10 mg/Lと登録基準値(案)を提示させていただいております。
 最後に、リスク評価ですが、水濁PECは0.000021 mg/Lですので、登録基準値0.10 mg/Lを超えないことを確認しております。
 説明は以上です。

【白石委員長】 では、ただいまのプロクロラズにつきまして、まず、毒性の面からコメントをお願いします。

【佐藤臨時委員】 それでは、毒性について、佐藤のほうからご紹介させていただきます。
 まず、単回投与による急性毒性ですけれども、この剤はあまり強くはありません。それから、反復投与による影響ですけれども、主に肝細胞肥大などによる肝重量の増加が見られています。また、イヌの前立腺の重量減少が確認されています。
 マウスを用いた発がん性試験においては、雌雄で肝細胞に由来した腫瘍の発生頻度の増加が認められておりますけれども、この機序として遺伝毒性メカニズムによるものではないということが考えられておりますので、閾値を設定することは可能と判断されています。
 また、ラットを用いた二世代繁殖試験において、親動物の死亡や分娩時間の延長、妊娠期間の延長、あるいは児動物の産児数の減少や生存率の減少が見られていますけれども、催奇形性は認められておりません。
 各試験で得られた無毒性量のうち、最小値であるイヌを用いた2年間の慢性毒性試験の無毒性量からADIが設定されております。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 それでは、基準値につきまして、ご意見、ご質問をお願いいたします。

【内田専門委員】 内田ですけど。

【白石委員長】 お願いします。

【内田専門委員】 また作用機構についてですけど、エルゴステロールの生合成の阻害というのは、3か所作用点があるのですよね。だから、そのうちの、これはたぶん14位の脱メチル化の阻害だと思うので、そこまで明記しておいたほうがよいと思います。

【白石委員長】 ありがとうございます。では、事務局、お願いします。

【野口主査】 事務局でございます。ご指摘ありがとうございます。作用機構について確認した上で、修正案を示させていただきたいと思います。

【白石委員長】 よろしくお願いします。
 では、ほかのご意見、ご質問をお願いします。

【内田専門委員】 内田です。生物濃縮性のBCFSSのところですけど。

【白石委員長】 6ページ目ですね。

【内田専門委員】 200と390と値が二つありますが、なぜ併記してあるのか、ちょっと分からなかったのですが。2倍ぐらい違うのですよね。

【白石委員長】 そうですね。それでは、事務局からお願いします。これは、濃度が違うのですかね。修正されていますね。どうぞ、説明をお願いします。

【野口主査】 事前にお送りした資料を少し修正した箇所でございまして、ご説明しておらず、失礼いたしました。こちら魚の違いということで、試験が二つございまして、それを両方併記した形での記載となっておりまして。

【白石委員長】 魚種の違いですか。

【野口主査】 はい。ここが2倍違うというところの理由というのは少し難しいところで、理由としては分からないところでございますが。少し試験の内容を確認して、またご説明させていただきたいと思います。

【白石委員長】 これは、生物名を書かないのですね、今までに。農取法のテストガイドラインだと、これはコイですか。生物が異なるということが分からなかったのですけど、濃度が異なるのではなく、生物が異なるのであれば、生物名を書いたほうがよいと思いますけど。

【野口主査】 承知しました。先ほどのフェンプロパトリン、ご指摘のとおり、こちらフェンプロパトリンの資料でございますが、生物が違うということで、こちら記載させていただいております。今回のプロクロラズにつきましても、一つ目の試験のほうがブルーギル、二つ目の試験がニジマスでの結果ということで、今回、低濃度、高濃度での試験というわけではなく、生物種がそもそも違う二つの試験ということでございますので、魚種の違いはフェンプロパトリンと同様に記載させていただきたいと思います。

【白石委員長】 お願いします。魚種を書くのですね。上がブルーギルで、下がニジマス。それでは、そのように書いてください。

【野口主査】 ありがとうございます。

【白石委員長】 では、ほかにご質問、ご意見、お願いします。
 よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 PECにつきまして、いかがでしょうか。

【稲生専門委員】 稲生です。
 PECについては、これで問題ないと思うのですが、その上の記載で先ほどご説明があったように、適用作物は稲であるけれども、種子消毒に使われるので、という説明だったのですけれども、種子消毒である、で終わってしまうと、農水省のテストガイドラインのことを知らない人が見ると、だから何、ということになるので、もう少し何か補足したほうがよいと思います。過去にこういう書き方で書かれたということであれば、話は別ですが、何となく突き放したような書き方になっていると思いますが、いかがでしょうか。

【白石委員長】 私もそう思いました。口頭ではご説明があったので、それを書いていただくとよいと思いましたが、事務局、お願いします。

【上迫室長補佐】 ありがとうございます。実は、水産基準の設定のときも同様の記載をしていたんですけれども、確かに不親切かとは思いますので、先ほど申し上げたようなことを追記するようにしたいと思います。ありがとうございます。

【白石委員長】 では、よろしくお願いします。
 では、ほかにご質問、ご意見、お願いします。

【浅見臨時委員】 浅見ですけれども、よろしいでしょうか。
 ちょっと理解が不十分かもしれないのですけれども、種子消毒で総使用回数が2回というのは連動しているのでしょうか。非水田使用時なので、違いますか。ちょっと誤解をしているのかもしれないのですけれども。

【野口主査】 失礼いたしました。こちらのプロクロラズでございますが、適用のほとんどは種子消毒への使用なのですが、唯一、麦だけ散布での使用がありまして、今回はその散布に関するPECを算出しております。

【浅見臨時委員】 申し訳ありません、稲の※印のところが種子消毒だけで、あとの麦や野菜などに関しては…。

【野口主査】 ほかも基本的には種子消毒なのですが、PECについては、唯一麦だけ散布の使用方法での登録がございまして、PECが最大となるのは、唯一散布する方法について計算しております。

【浅見臨時委員】 はい、分かりました。ありがとうございます。

【築地臨時委員】 築地ですけれども、よろしいでしょうか。

【白石委員長】 はい、お願いします。

【築地臨時委員】 作物で、花と野菜についても球根浸漬となっているのですが、その場合は、稲と同じような扱いにはならないのでしょうか。

【上迫室長補佐】 ありがとうございます。ここに書いておりませんけれども、野菜や花きについても種子消毒、球根浸漬ということであれば、基本的には計算不要として整理をしております。確かに、稲だけ※印をつけているというのは、少し誤解を招く可能性があるかなと思っておりますので、書き方を工夫したいと思います。

【白石委員長】 ありがとうございました。※印を野菜と花きにもつけたほうがよいのですかね。事務局で調べていただきたいと思います。お願いします。
 ほかにご意見、ご質問をお願いします。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、最後の総合評価でご確認いただきたいと思いますが、資料の修正が若干ございますが、登録基準値案を0.10 mg/Lとするということ。水濁PECは0.000021 mg/Lであり、登録基準値案を超えてないということを確認したということにさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 よろしいようでしたら、以上で、水質汚濁に係る農薬登録基準の設定についての審議を終了したいと思います。事務局より、本件に関する今後の予定について説明をお願いします。

【野口主査】 本日ご了解いただきました農薬の登録基準については、行政手続法の規定に基づき、今後パブリックコメントを1か月ほど実施します。その結果、もし何か修正等を求める意見が寄せられた場合につきましては、委員長に再度農薬小委員会で審議を行うかどうかご相談をして、ご判断をいただくことにしたいと思います。再審議の必要がない場合には、土壌農薬部会長の同意を得て、中央環境審議会会長に部会決定として報告を行い、さらに会長の同意が得られれば中央環境審議会決定として環境大臣に答申いただくことになります。そして答申後、基準値を告示させていただきます。
 ご説明は以上となります。

【白石委員長】 今後の予定につきまして、何かご質問等ございますか。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、次に、議事の(2)「その他」の審議に移りたいと思います。事務局から資料の説明、お願いします。

【上迫室長補佐】 それでは、引き続きまして、資料5「生活環境動植物の被害防止に係る農薬登録基準値(案)」に対する意見募集の結果についてご説明をさせていただきます。
 まず、対象農薬ですが、前回ご審議いただきましたプロチオコナゾール、1剤でございます。
 意見募集期間、12月5日から1月3日です。
 意見募集の結果ですが、ご意見が1通、2件寄せられております。提出されたご意見とご意見に対する考え方をご説明させていただきます。
 まず、1番目です。
 「基準値設定にあたってLC50を使われていますが、半数が死滅する値にたった10の不確実係数では少ないのではないでしょうか。」というご意見です。このご意見に対する考え方としましては、「農薬登録のために必要な試験成績を定めている、農薬取締法テストガイドラインで指定されている試験生物の種類間での感受性の差は、概ね10倍以内と考えられることから、種間差を考慮した不確実係数は「10」を採用しています。」との回答案を作成しております。
 続いて、2番目です。
 以前も類似のご意見いただいたところでございますけれども、「ミトコンドリア等の微細生物、腸内細菌類への影響はチェックしないのでしょうか。人間の場合でいうと、腸内細菌に影響を及ぼすと短期的にも中長期的にも健康被害は無視できないものですから、同様の検証は実施すべきと考えられます。」といったご意見です。これに対しましては、「水域の生活環境動植物の被害防止に係る農薬登録基準の設定に当たっては、国際機関であるOECDが定めた、化学物質の生物への影響評価のガイドラインにおいて推奨されている種に対する、生物個体又は個体群への影響に係る試験結果に基づき、評価を実施しています。」との回答案を作成しております。
 引き続きまして、資料6についても説明をさせていただきます。水質汚濁に係る農薬登録基準値(案)に対する意見募集の結果についてです。
 こちらも前回ご審議をいただきました、チエンカルバゾンメチル及びプロチオコナゾールについて意見募集を行っておりまして、意見募集期間は、先ほどと同様、1月3日まででございます。
 ご意見1通いただいておりまして、延べ総数も1件でございます。
 提出されたご意見ですが、「それぞれ単体で見る限り、水濁PECは登録基準値よりはるかに低いので問題なさそうですが、日本で使用が認められている農薬の種類数や量は世界一と認識しています。農薬全体でどれくらいの水濁PECになるのか検証されたことはあるのでしょうか。また、農薬の複合影響について、以前は想定されていなかった、あるいは世界機関でも無視していいということでしたが、ここまで農薬の種類・量が増えた現在では、複合影響もきちんと検証する段階に来ているのではないでしょうか。100の安全係数で除しているからというレベルでは済まないレベルだと考えられます。」と。これに対する考え方ですけれども、「複数農薬のばく露による影響については、現段階では国際的にも、評価手法として確立したものはなく、基礎的な検討段階にあります。今後も引き続き科学的知見の収集に努めてまいります。」としております。
 資料5及び資料6について、説明は以上でございます。

【白石委員長】 では、ただいまの説明について、ご意見、ご質問、お願いします。

【山本専門委員】 国立環境研究所、山本です。よろしいでしょうか。

【白石委員長】 お願いします。

【山本専門委員】 資料5の1のところの回答について、ちょっと大丈夫かなと思ったのですが。ご質問は、LC50に対して10の不確実係数では、この今の目標を達成できないのではないかという話ですが、これに対して、不確実係数の10は全て種間差だと答えています。これで問題ないのでしょうか。恐らく、この不確実係数10の中には、種間外挿の値に加えて、LC50で50%影響から、恐らく何らかの値が入っているのですか。そこの辺りが少し気になります。これ全て種間差のところに入れてしまっていますが、大丈夫でしょうか。

【白石委員長】 私も、単純に回答し過ぎているかなと感じたのですけど。3種の生物群で実験を行い、その中の最小毒性値を取っていきます、その中で今10ですか、最大値を取っています、という説明のほうがよいのかなと思ったのですが、いかがですか。

【上迫室長補佐】 ご質問ありがとうございます。この不確実係数の考え方、私どもも改めて見直してみたんですけれども、平成14年、15年ぐらいに考え方を設定しており、あくまでこの種間差ということで説明をしておりますので、このような回答になっております。LC50を緩和するための不確実係数ということではないというのが、現在の整理です。

【山本専門委員】 山本です。
 もう1点ですが、先ほど白石委員長がおっしゃいましたけれども、今の水産登録基準の検討の際には、恐らく生物群についても一応十分考慮されていて、その中で感受性が高いものから、そこについてはもう既に配慮されているということも、どこかに書き足したほうがよいのではないでしょうか。

【上迫室長補佐】 その3種のうち、最低のものを取っているということについてということでしょうか。

【山本専門委員】 はい、そうです。

【上迫室長補佐】 分かりました。ありがとうございます。検討させていただければと思います。

【白石委員長】 では、お願いします。
 ほか、いかがでしょうか。この1、2の回答でよろしいですか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、次の水濁のほうの回答案をもう一度見せてください。これは、既に何回も書いている文章と同じですか。

【上迫室長補佐】 おっしゃるとおりです。

【白石委員長】 はい、同じですね。大丈夫ですね。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 特にないようでしたら、先ほどの1番のご回答案についてのみ、少し修文をお願いいたします。
 それでは、鳥類のガイダンスの件で事務局から報告があるとのことですので、説明をお願いします。

【髙松室長補佐】 それでは、説明をさせていただきます。資料7をご覧ください。
 鳥類の被害防止に係る農薬の影響評価ガイダンスの一部改正についてご説明をさせていただきます。
 鳥類の影響評価につきましては、令和2年4月1日以降に登録申請された農薬につきまして、影響評価を行うこととされております。この影響評価の方法を記した鳥類ガイダンスにつきましては、既に環境省のホームページに掲載をさせていただいているところですが、今般誤解を与えるような表現がありましたので、その点、修正した上で、改正版を環境省のホームページに上げさせていただいておりますので、ご報告をさせていただきます。
 なお、今回の改正に伴いまして、規制の内容に変更が生じるようなことはございません。
 次のページに新旧対照表という形で、変更点を掲載させていただいております。第2章に鳥類基準値の設定という項目がございまして、その中の基本的事項のなお書き以降の部分を修正しております。向かって右側が改正前の文章、向かって左側が改正後の文章になっておりまして、改正前の文章ですと、限度用量におきまして影響が観察されないなど、鳥類への毒性が極めて低いと判断される場合には、鳥類基準値を設定しないものとすると記載されておりまして、影響が観察されなかった場合には、一律で基準値を設定しないというふうに誤解を招く恐れがあるということで、基本的には、鳥類基準値については基準値を設定するということで、基準値設定不要の要件については、水産基準と同様に判断するということで決定されておりますので、それにのっとりまして、向かって左側のほう、なお書き以降に、「評価対象農薬の有効成分が農薬以外で広く利用されている場合であって」という文言を追加しまして、「毒性が極めて弱く、登録基準設定の必要がないと認められる場合にあっては、鳥類基準値は設定しないものとする」と文言を修正させていただいております。
 この修正版につきましては、既に環境省のホームページに公表をさせていただいているところです。
 説明は以上になります。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまの説明について、ご意見、ご質問などございますか。

【内田専門委員】 よろしいですかね、内田ですが。

【白石委員長】 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 理由はよく分かりました。ただ、この書き方ですけども、今は「水産」と言わないと思うのですけど、それに合わせられたということですか、この表現は。改正前の表現から内容が結構変わっていますよね。例えば、急性毒性と亜急性毒性のこの接続詞にしても、「及び」が「又は」に替わっていたり、それからガイダンスの中身を見ると、評価の手順としても急性毒性が主ですよね。だから、そういった辺りも含めて、この表現の「及び」から「又は」に替えられたところなどを少し追加説明していただけるとありがたいのですけど。

【白石委員長】 では、事務局、お願いします。

【髙松室長補佐】 ご説明させていただきます。こちら改正前は、急性毒性及び亜急性毒性に係る試験ということで、「及び」と書いていたのですけれども、この「及び」と書くと、急性毒性試験と亜急性毒性試験の両方において影響が観察されないというふうに読めてしまうという点がございました。実際のところは、亜急性毒性もしくは急性毒性のいずれか一方で影響が観察されないというケースにおいても、毒性が極めて弱いと判断され得るものですので、この点につきましても、今回の改正に合わせまして、急性経口毒性試験又は混餌投与試験のいずれか一方でもよいということで表現の適正化をさせていただいております。
 以上になります。

【内田専門委員】 そうしますと、例えばガイダンスの中の図1の中では、急性毒性がトリガーになりますよね。それとの整合性は、きちっと取れていますかね。

【髙松室長補佐】 こちらのガイダンスは、基本的に急性毒性についての影響評価手法について記載させていただいております。今回ご説明させていただいた部分は、その中でも特例的に鳥類基準値を設定しなくてよいケースについての記載箇所になっておりまして、その基準値を設定しなくてよい要件としては、通常は急性毒性試験が必要なのですけれども、混餌投与試験でも影響がないという判断材料となり得る試験結果があれば、基準値設定が不要にできるという、いわゆる例外的な規定が記載されている部分になっておりますので、ガイダンスの他の部分との整合性はついていると考えております。
 以上です。

【内田専門委員】 分かりました。ありがとうございます。
 もう一つです。この農薬以外で広く利用されているというものは、なかなか頭の中で想定しにくいのですけれども、例えば食品や食品添加物など、そういうものを想定されているのですか。

【髙松室長補佐】 ご説明をさせていただきます。
 なかなか具体的に、これがそうだというふうに言えるものはないのかなと思っておりますが。例えば、鳥の餌に含まれ得るようなものとか、そういった鳥が日常的に口にするようなものであって、その結果として鳥が影響を受けていないというような、実態として影響がないことが証明できるようなケースというのを想定し、こういった条件をつけさせていただいているということになります。
 以上です。

【内田専門委員】 それで、なおかつ毒性試験のデータで判断するという意味ですよね。

【髙松室長補佐】 はい、おっしゃるとおりです。必ずしも毒性試験が必要ということではなくて、毒性試験、急性毒性試験ですとか亜急性毒性試験、また、それ以外に何か毒性が弱いことが証明できるようなものがあれば、それらを総合的に判断して、基準値は設定しないという結論を下すということになります。
 以上です。

【内田専門委員】 ここを「かつ」で結ぶと、絶対必要ではないのです。そう読まざるを得ないような気がするのですけど。場合であって、なおかつ急性毒性もしくは亜急性毒性に係る試験。

【髙松室長補佐】 この「かつ」以降ですけれども、「鳥類への急性毒性又は急性毒性に係る試験において影響がされないなど」ということで、必ずしも試験結果で影響が観察されないということに限定はされていないと読めると思っておりますので、よろしいでしょうか。

【内田専門委員】 私には大変難解な文章ですが、分かりました。

【白石委員長】 はい、どうも。
 ほかにございますか。

【浅見臨時委員】 浅見ですけれども、よろしいでしょうか。

【白石委員長】 どうぞ。

【浅見臨時委員】 今のご説明でやっと「認められる場合にあっては」というところに全部がかかってくるということが分かりました。結構やっぱりトリッキーだなと思ったのですけれども。基準値を設定しないということは、通常の方法によるその農薬の使用は、問題がないというか、大丈夫であると判断するという意味でしょうか。先ほどの話に戻って恐縮ですけれども、パブコメのご意見で、何故ずれていたのかと思いながら伺っていたのですけれども、資料の5の「基準値設定に当たって」というところのご質問が一般の方からあって、基準値を設定して、そこまで使ってよいと思われたのではないかと思うのですけれども、そうではなくて基準値と比較をして、推定暴露量に十分な安全マージンがあるから(その農薬の)使用が認められているということが、よく伝わっていないのではないかと思いました。今の部分と基準値の設定というところの書き方が、このような誤解といいますか、不正確に解釈されているということを、パブコメの回答でも少し意識していただければ、と思いました。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 ほか、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、鳥類ガイダンスの改定につきましては、これで確認…。

【内田専門委員】 ちょっと待ってください。

【白石委員長】 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 この前の1ページの改正理由の3行目に「水産基準値の設定不要」とありますが、今でも「水産基準値」と表記するのですか。

【髙松室長補佐】 よろしいでしょうか。正式には、「水域の生活環境動植物の被害防止に係る…」という長いものなので、今でも便宜的に通称といいますか、「水産基準値」という言い方をさせていただいているということで、今回ここにこういう形で記載をさせていただいております。

【内田専門委員】 分かりました。

【白石委員長】 ありがとうございます。
 それでは、ガイダンスの改正につきましては、これで確認いただいた、とさせていただきます。

【羽石室長】 すみません、環境省の羽石でございますけれども、よろしいでしょうか。

【白石委員長】 はい、お願いします。

【羽石室長】 今の浅見先生からいただきましたご意見で、パブコメでの回答についてのご発言があったかと思うのですけれども。基準値というのは、そこまで使ってよいというものではなく、基準値から十分なマージンがあって、その範囲で使ってよいということを回答にも盛り込むべきと、そういうご意見だったでしょうか。

【浅見臨時委員】 浅見ですけれども。
 恐らくですが、質問者の方は、基準値の設定について、基準値というのは、その値まで使ってよい基準というような意味で受け取られているような感じがいたしました。その意見は、全然そうではなくて、一般的に答えていらっしゃるので、基準値というのは、この目安といいますか、比較する対象としてそのようなことを使っていて、実際の使用の際にはPECで計算して十分な余裕があるので、その農薬を使うことが認められているというのが実際の話だと思いますので、もし可能であれば、そこのプロセスを書いていただいたほうが、よいかと個人的には思いました。

【羽石室長】 環境省、羽石でございます。
 ありがとうございました。少々お待ちいただいてもよろしいでしょうか。

【白石委員長】 今のご意見は、資料5のところに関わるのですかね。

【羽石室長】 すみません、お待たせしました。環境省、羽石でございます。
 今の浅見先生のご意見ですけれども、ちょっと私どもの見解をご説明したいと思います。委員の先生方からも何かございましたら、ご意見をお願いしたいと思います。この基準値ですけれども、基準値とPECの間に十分なマージンがあって、初めて使えるというものではないと考えておりまして、基準値をPECが下回っていれば基準値として設定できますし、基準値の設定後に河川水のモニタリングを実際しておりますけれども、その実環境中での農薬の濃度が基準値を下回っていれば問題ないということでございますので、十分なマージンがあって初めてオーケーとしているというふうには書けないのではないかと考えておりますけれども、いかがでしょうか。

【浅見臨時委員】 そうですね、すみません、十分なマージンがあるので、Tier 1だったらTier 1のままその数値を使って、それからマージンのあまりない場合には、Tier 2に行って、Tier 2で比較をすると大体の場合はマージンがあるということになります。すみません、ちょっと全部すっ飛ばしてしまったかと思ったのですけれども。そのようなプロセスで使っている値だということが、一般の方に果たして分かるかなと思ったのですけれども、これで通じるのかなと。基準値の設定というところが、いわゆる普通に一般的にそのまま使われるような基準値と混同されていらっしゃるのではないかという気がしたのですけれども、ご指摘のように、その値まで使えるという考え方といえば、そうなのかもしれません。すみませんが、ほかの先生方のご意見も伺えればと思います。

【白石委員長】 白石ですけど。
 今の環境省の説明があったとおりで、PECと基準値を比較して、PECが下回っていればよいということですけども、その設定に当たっては、この質問によると、基準値の設定根拠にLC50が使われていて、一つのLC50をただ10で割っているだけではないかというご指摘ですが、先ほど述べたように、実際は3種の生物群を選び、三つのLC50を出しています。さらに、例えばもっと感受性の強い生物だったら、ネオニコチノイド系農薬のような化学物質については、また別途試験をするようなことも行っています。そういった基準値設定の慎重なプロセスについて、回答案は全く言及せず、LC50の種間差の不確実係数10だけにとどめているので、もう少し詳しく説明されたらいかがかと、先ほど申し上げました。

【浅見臨時委員】 分かりました。ありがとうございます。

【羽石室長】 環境省でございます。
 白石委員長のご指摘のとおり、もう少し詳しく書きまして、浅見先生のご懸念にも答えられるように、修正案をもう一度検討したいと思います。よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。

【浅見臨時委員】 ありがとうございます。

【白石委員長】 ほかに、全体を通じて何かコメントがございましたら、お願いします。

【内田専門委員】 それでは、一つだけお願いします。内田ですけど。

【白石委員長】 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 今回のガイダンスの変更のことですけども、これは手順としては、要するに事後了承という格好なのか、それとも、例えば基準値設定検討会などで議論をされて、既に改正されたものを報告されたのか。審議の位置づけを少し明確にしておいたほうがよいような気がしますけど、ここはどうなのですかね。もう改正済みなのですよね、これは。

【白石委員長】 それでは、事務局から説明をお願いします。

【髙松室長補佐】 今のご質問ですけれども、鳥類ガイダンスの改正につきましては、鳥類の基準値の検討会でご議論をいただいております。今回は規制の内容の変更を伴うものではないので、既に改正を完了して、公表も済んでいるものについてご報告をさし上げたということになります。
 以上です。

【内田専門委員】 分かりました。ありがとうございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 ほか、ございますか。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、本日の審議はこれで一通り終了ということで、事務局にお返ししたいと思いますが、こういった事情でこのウェブ会議がしばらく続くと思うのですけども、会議の運営方法について、ご希望等、追加でありましたら、お願いしたいと思います。よろしいですか。何かございますか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見等なければ、進行を事務局にお返ししたいと思います。

【羽石室長】 白石委員長、どうもありがとうございました。 委員の皆様方におかれましては、ご審議ありがとうございました。議事のスムーズな進行にご協力をいただきまして、ありがとうございました。本日いただきましたご議論、ご指摘に基づきまして資料を修正いたしまして、メールで、また皆様のご確認をいただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 また、個別にご相談をさせていただくこともあるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
 次回の農薬小委員会ですけれども、3月5日(金曜日)を予定しております。この後、コロナウイルスの状況がどうなっていくか分かりませんけれども、また近くになりましたら、ご案内を差し上げますので、ご出席をお願いいたします。
 それでは、以上をもちまして、第79回土壌農薬部会農薬小委員会を終了させていただきます。本日は、ありがとうございました。

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